JP2010042350A - 遠心分離機 - Google Patents
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Abstract
【課題】必要のないデータを記憶したり保存したり管理したりしなくて済む遠心分離機の提供。
【解決手段】監査証跡記録項目の設定画面300で、監査証跡として記録したい項目に対し画面をタッチすると白丸(○)から黒丸(●)となり記録項目として登録され、また、記録項目として登録されている状態(●)の項目をタッチすると白丸(○)となり記録項目の登録から外れる。例えば、運転に関する項目301の「STARTボタンオン」が黒丸(●)となると、スタートボタン268が押された時間が記録されるようになり、遠心分離機1の運転以外の管理項目302の「時刻変更」が黒丸(●)となると、運転時間が変更された時刻、変更前の運転時間、及び変更後の運転時間が記録されるようになる。記録項目として登録された項目は、電子データとしてハードディスクに記憶されている。
【選択図】図5
【解決手段】監査証跡記録項目の設定画面300で、監査証跡として記録したい項目に対し画面をタッチすると白丸(○)から黒丸(●)となり記録項目として登録され、また、記録項目として登録されている状態(●)の項目をタッチすると白丸(○)となり記録項目の登録から外れる。例えば、運転に関する項目301の「STARTボタンオン」が黒丸(●)となると、スタートボタン268が押された時間が記録されるようになり、遠心分離機1の運転以外の管理項目302の「時刻変更」が黒丸(●)となると、運転時間が変更された時刻、変更前の運転時間、及び変更後の運転時間が記録されるようになる。記録項目として登録された項目は、電子データとしてハードディスクに記憶されている。
【選択図】図5
Description
本発明は、試料を収容したロータを回転させることによって試料を遠心分離するための遠心分離機に関する。
遠心分離機は、ワクチンや医薬品の製造過程において、原料からウィルス、培養細胞や培養菌体を分離する等の目的で使用されており、これらにおいては大量の試料を連続的に処理する必要があるため、特に連続式遠心分離機が使用されている。
従来より、GMP(Good Manufacturing Practice)というワクチンや医薬品の製造に関するソフト面およびハード面の規範が決められており、これに適合した設備や管理の下で製造しなければならないことが義務付けられている。GMPの要求を満足するためには、遠心分離機を使用する工程を含むすべての工程を管理するための膨大な資料を必要とし、これらの資料は紙による保管を余儀なくされてきていた。遠心分離機の回転数、温度、運転時間等の運転条件と、当該運転条件にて運転された過程の時系列的な記録たる運転状態はすべて管理されるが、オペレータが記録した紙によるデータだけしか残らないため、記載ミスや記載漏れなどの人為的なミスが発生することがある。
近年、このような紙による資料の保管による不都合を解消するために、紙の代わりに電子データを正式な書類として管理することを認めるガイドライン(米国FDA 21CFR Part11:電子記録・電子署名に関するガイドライン)が制定されている。当該ガイドラインには、遠心分離機の運転条件と運転状態の記録以外に、遠心分離機をいつ、だれが、どのような操作を行ったか、また、遠心分離機の異常発生状況等を運転過程と共に時系列的に記録していき、医薬品製造の過程・状態を追跡できる監査証跡記録が含まれている。
特開2006−142169号公報(特許文献1)には、遠心分離機使用者の負担を強いることなく運転中に運転時間の設定変更を容易に行うことが可能な遠心分離機が記載されている。遠心分離機を運転する際には、通常では運転前の停止状態で運転条件を設定するが、この遠心分離機では、運転中に運転条件を構成する運転時間の設定変更を容易に行うことが可能である。このような運転中の運転時間変更も、前述のガイドラインにおいては監査証跡として記録を必要とする項目に含まれている。
遠心分離機をインフルエンザなどのワクチン製造工程に使用する場合、遠心分離機の運転条件や運転状態の記録(以下「運転記録」とする)を正確に作成及び保管するためには、運転記録を残す上で人為的なミスを極力無くすように工夫することは重要である。理想的には、遠心分離機の運転記録を紙に記載して管理するのではなく、例えば前述の米国FDA 21CFR Part11のように電子データとして管理することが好ましい。
運転記録の電子データは、例えば、遠心機運転中に10秒毎に回転速度、運転時間、温度等順次記録され、運転終了時にこの運転記録電子データに、運転者(オペレータ)と管理者の署名(サイン)により遠心機内部の記憶装置に電子データとして記憶される。この電子データは、運転を行った日付けや運転者(オペレータ)等に基づいて検索して運転記録データを参照したり、プリンタで印刷することもできる。なお、署名(サイン)は、予め運転者や管理者に対応したパスワードを遠心機の記憶装置に記憶させておき、運転者や管理者がパスワードを入力することによって行なう。
また、このような遠心分離機では、遠心分離機の運転記録の電子データ以外に、遠心分離機の操作や運転状態を随時記録する監査証跡機能があり、製品となるワクチンの製造工程における運転記録電子データと最終的にトレースが取れるように管理される。
監査証跡として記録する遠心分離機の操作や運転状態の項目としては、次に示すように色々な項目がある。例えば、遠心分離機の電源をONしたとき、遠心機の電源をOFFしたとき、遠心分離機を運転するためスタートSWをオンしたとき、遠心分離機の運転を停止させるためストップSWをオンしたとき、遠心分離機を運転するための運転条件である回転速度や運転時間を設定したとき、遠心分離機を使用するためIDコードとパスワードでLOGINしたとき、遠心分離機の使用の終了でLOGOUTしたとき、遠心分離機の異常を検出したときに、それぞれ記録を行う。また、運転記録の電子データを参照・削除したりプリンタへ印刷したりしたときにも、監査証跡として記録する。また通常では、遠心分離機の使用者が分かるように、予め遠心分離機管理者がIDコード・パスワード・ユーザ名等のユーザ情報を遠心分離機に登録するユーザ情報登録機能があり、ユーザ情報の登録・変更・削除についても監査証跡として記録する項目として選択することができることが望ましい。運転条件及び運転状態を記録可能な遠心分離機は、例えば、特開2001−104835号公報(特許文献2)に記載されている。
特開2006−142169号公報
特開2001−104835号公報
運転条件や運転状態を含めて監査証跡として記録する項目は、遠心分離機の使用者(ワクチン等の製造メーカ等)が標準作業手順書(SOP:Standard Operating Procedure)の中で決定するものであるが、上述した遠心分離機では、当該決定した項目に含まれない項目についても記録されてしまうこととなる。このため、必要のないデータまで保存し管理しなければならないといった問題や、電子データを記録する記憶媒体において、必要のないデータを記憶して記憶領域を無駄に使ってしまうといった問題が生ずる。
そこで、本発明は、必要のないデータを記憶したり保存したり管理したりしなくて済む遠心分離機を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、試料を収容可能であり該試料を収容した状態で回転可能なロータと、該ロータを回転駆動する駆動部と、該駆動部を制御することにより該ロータを回転させて遠心分離運転を行わせる制御部と、該遠心分離運転の運転条件を設定可能な操作部と、該運転条件を記録可能な記録手段とを備え、該記録手段は、該遠心分離運転中の運転状態に関する複数項目について記録可能である遠心分離機であって、該操作部は、該運転状態に関する複数項目の中から第1の所望の項目を選択可能な運転状態項目選択部を有し、該制御部は、該運転状態項目選択部で選択された所望の項目について電子データとして記録するように該記録手段を制御する遠心分離機を提供している。
記録手段は、遠心分離運転中の運転状態に関する複数項目について記録可能であり、操作部は、運転状態に関する複数項目の中から第1の所望の項目を選択可能な運転状態項目選択部を有し、制御部は、運転状態項目選択部で選択された所望の項目について電子データとして記録するように記録手段を制御するため、遠心分離機の使用者によって所望の項目が異なる場合であっても、必要な第1の所望の項目のみを電子データとして記録することができ、様々な遠心分離機の使用者(ワクチン等の製造メーカ等)に柔軟に対応することができる。
ここで、該記録手段は、該遠心分離運転の操作状況についての複数項目について記録可能であり、該操作部は、該操作状況についての複数項目の中から第2の所望の項目を選択可能な操作状況項目選択部を有し、該制御部は、該第2の所望の項目について電子データとして記録するように該記録手段を制御することが好ましい。
記録手段は、遠心分離運転の操作状況についての複数項目について記録可能であり、操作部は、操作状況についての複数項目の中から第2の所望の項目を選択可能な操作状況項目選択部を有し、制御部は、第2の所望の項目について電子データとして記録するように該記録手段を制御するため、遠心分離機の操作状況についても、遠心分離機の使用者によって所望の項目が異なる場合であっても必要な第2の所望の項目のみを電子データとして記録することができ、様々な遠心分離機の使用者によって異なる標準作業手順書に柔軟に対応することができる。また、運転記録電子データと監査証跡の記録データを時系列的に一緒に記録できる機能を設けることで、遠心分離機における電子データの管理を容易とすることができる。
また、該記録手段に記録された電子データの内容を出力可能な出力手段を備え、該操作部は、該運転状態項目選択部又は該操作状況項目選択部において選択した該第1の所望の項目又は該第2の所望の項目のうちの任意の項目を選択可能な記録項目選択部を有し、該制御部は、該記録項目選択部において選択された該任意の項目に対応する該電子データの内容を出力手段に出力させるように該出力手段及び該記録手段を制御可能であることが好ましい。
記録手段に記録された電子データの内容を出力可能な出力手段を備え、操作部は、運転状態項目選択部又は操作状況項目選択部において選択した第1の所望の項目又は第2の所望の項目のうちの任意の項目を選択可能な記録項目選択部を有し、制御部は、記録項目選択部において選択された任意の項目に対応する電子データの内容を出力手段に出力させるように出力手段及び記録手段を制御可能であるため、運転状態又は監査証跡について出力手段に出力したものを視覚的に認識して確認したり、書類として提出したりすることを容易とすることができる。
以上より、本発明は、必要のないデータを記憶したり保存したり管理したりしなくて済む遠心分離機を提供することができる。
本発明の実施の形態による遠心分離機について図1乃至図7に基づき説明する。図1に示されるように遠心分離機1は、ワクチン製造工程などに使用されるいわゆる連続超遠心分離機であり、遠心分離部100と制御装置部200とを備えている。遠心分離部100と制御装置部200との間は配線・配管群50で接続されている。
遠心分離部100は、遠心室となる円筒状のチャンバ101と、チャンバ101を支持するベース110と、チャンバ101の内部に出し入れ自由に収容されて高速回転するロータ120と、チャンバ101の上側に配置されてロータ120を吊り下げた状態でこれを回転駆動する上部駆動部130と、チャンバ101の下側に取り付けられ軸受部等で構成される下部軸受部140と、前記上部駆動部130を上下および前後方向に移動させるためのリフト150とを備えている。
チャンバ101は、図2に示されるように、その内部に上部駆動部130に吊り下げられたロータ120が収容され、ロータ120の周囲を覆うように円筒型のエバポレータ(蒸発配管)102が設置され、エバポレータ102の外側には円筒型のプロテクタ103が設置されている。
エバポレータ102は、チャンバ101の内部を冷やすことができるように冷媒ガスを循環させる銅配管で構成されており、チャンバ101の内部を冷却可能である。また、チャンバ101の内部には温度センサ105が設けられており、制御装置部200(図1)は、チャンバ101の内部温度が設定された温度になるようにコントロールする。
ロータ120は高速で回転駆動されるため、風損や摩擦熱による発熱を抑える目的で遠心分離中はチャンバ101の内部を減圧された状態に保たれる。減圧された状態とするためにチャンバ101内の空気を排出するための排出口がチャンバ101の胴部に設けられ、また、チャンバ101内の真空度を測定するための真空センサ161が設けられている。
プロテクタ103は、ロータ120が回転中に何らかの原因でロータ120が破壊されるようなことがあった場合であっても、その破片や試料が外部に飛び出すことなくチャンバ101内部に留めておくために設置され、防護壁の役割を果たす。
前記ロータ120は、円筒型のロータボディ121と、ロータボディ121の上下にねじ込み式で取り付けられる上下のロータカバ122とで構成されている。ここで、上下のロータカバ122の軸心位置には試料通過孔がそれぞれ形成されており、各ロータカバ122には、アッパーシャフト132とロアシャフト141がナット124、125によって取り付けられる構造となっている。そして、アッパーシャフト132とロアシャフト141はともに軸中心には試料通過孔がそれぞれ貫通しており、これらの試料通過孔は、ロータカバ122に形成された試料通過穴に連通している。
また、ロータ120の内部には、出し入れ可能なコア123が配置されており、遠心分離を行なう際は、ロアシャフト141またはアッパーシャフト132の何れか一方から注入される試料が、試料通過孔を通過してロータ120の内部に導入され、ロータ120内に導入された試料は、コア123によって高遠心力場へ移動されて沈殿と上清とに分離され、上清は、他方の試料通過孔から排出される。
上部駆動部130は、アッパープレート106に取付けられている。リフト150の一部にアッパープレート106が取り付けられており、上下および前後方向に移動可能となっており、上部駆動部130は、モータ部131と前述アッパーシャフト132、軸受部、シール部133等で構成されている。そして、アッパーシャフト132の下端部にはロータカバ122が取り付け可能に勘合する構造となっている。つまりロータ120は、上部駆動部130に吊り下げられている。
遠心分離を行なうときは、リフト150を操作してロータ120がチャンバ101の中に収容されるようにロータ120を移動させる。この状態のとき、上部駆動部130の下端面に取付けられているアッパープレート106とチャンバ101の上端面とが勘合して密閉され、これによってチャンバ101内の遠心室の減圧が可能となる。下部軸受部140は、ロータ120の下端側ロータカバ122に取り付けられたロアシャフト141用の軸受部、シール部142等を備えている。
制御装置部200には、図3に示されるように、チャンバ101(図1等)内部の遠心室全体を冷却するための冷凍機201A、駆動部130を冷却するための冷凍機201B、チャンバ101内部の遠心室を減圧された状態にするための真空ポンプ202、上部駆動部130を所定の場所に移動させるためのリフト駆動装置203、モータ駆動回路と入出力回路とCPU回路とからなる電気制御部212等が収容されている。制御装置部200は制御部に相当する。
また、制御装置部右側面に遠心分離機1のメインブレーカ220が設けられており、また、制御装置部200の上部に、ユーザーインターフェース機能と遠心分離機1の運転記録である運転記録電子データや監査証跡データなどを記憶する機能とを備えた操作部240が設置されている。操作部240はタッチパネル型のパソコンにより構成されており、操作パネル250、及び運転記録を保管するための図示せぬハードディスクを備え、図示せぬハードディスクに記録された電子データの内容を出力可能な図示せぬプリンタ等の出力手段に接続されている。図示せぬハードディスクは記録手段に相当する。操作パネル250は操作部に相当する。
操作パネル250の画面においては、図4に示されるような基本画面260と、図5に示されるような監査証跡記録項目の設定画面300と、図示せぬプリントアウト画面とを切換えて表示可能である。図4に示されるように、操作パネル250の基本画面260は、回転速度の状態を表示する回転速度表示部261と、運転する回転速度を表示する設定回転速度表示部262と、運転の経過時間を表示する運転時間表示部263と、設定した運転時間を表示する設定時間表示部264と、チャンバ101内の温度を表示する測定温度表示部265と、チャンバ101内を保持する温度を表示する設定温度表示部266と、図示せぬIDコードとパスワードで遠心分離機1にログインできるようにするためのIDコード・パスワード・ユーザ名を登録するためのユーザリストボタン270と、時刻設定や監査証跡記録項目の設定画面を表示するためのユーザカスタマイズボタン271と、監査証跡データを参照するための監査証跡リストボタン272と、運転記録電子データの参照や印刷などを行うための運転記録ボタン273とを有している。
回転速度についての回転速度表示部261、設定回転速度表示部262は、上段が状態表示で下段が設定値表示となっている。即ち、現在のロータ120の回転数は0rpmであり、10000rpmでロータ120が回転するように設定されている。同様に、時間についての運転時間表示部263、設定時間表示部264は、上段が状態表示で下段が設定値表示となっており、温度についての測定温度表示部265、設定温度表示部266は、上段が状態表示で下段が設定値表示となっている。各設定値を変更する際には、設定変更する表示欄の上段または下段をタッチすると図示せぬキーボードが操作パネル250に表示され、キーボードにタッチして設定値を入力することができるように構成されている。入力された設定値は図示せぬハードディスクに電子データとして記憶されるように構成されている。
また、図4に示されるように、操作パネル250の基本画面260は、真空ポンプONボタン267と、真空ポンプOFFボタン275と、スタートボタン268と、ストップボタン269と、ログアウトボタン274とを有している。真空ポンプONボタン267は、制御部200内の真空ポンプ202を動作させチャンバ101内の遠心室を減圧された状態とする。真空ポンプOFFボタン275は、真空ポンプ202の動作を停止し、チャンバ101内に空気を導入し大気状態とする。真空ポンプONボタン267をオンするとチャンバ101内の温度コントロールを開始し、設定温度表示部266に表示されている温度に保持するように冷凍機201Aを電気制御部212で制御し、チャンバ101内の温度センサ105で検出した温度を操作パネル250の測定温度表示部265に表示する。真空ポンプONボタン267をオンして運転準備完了後、スタートボタン268を押すことで、ロータ120の回転が開始し、ロータ120の回転速度が設定回転速度表示部262に表示された回転速度となるように電気制御部212は制御する。
スタートボタン268が押されてから運転時間表示部263に経過時間の表示が行われ、経過時間が設定時間表示部264に表示された時間達したら遠心分離機1は運転を停止するようにしている。ストップボタン269は、運転時間表示部263に表示される時間が設定時間表示部264に設定された時間になる前に運転を停止させる場合や、運転中に何らかの異常が発生した場合に運転を停止するために使用する。
図5に示されるように、ユーザカスタマイズ画面から表示される監査証跡記録項目の設定画面300では、監査証跡データとして記録する項目を選択可能であり、図5では代表的な監査証跡記録項目を例として図示している。監査証跡記録項目の設定画面300では、運転に関する項目301と遠心分離機1の運転以外の管理項目(操作状況項目)302とにグループ分けして表示され、選択し易い構成をなしている。運転に関する項目301は運転状態項目選択部に相当し、運転に関する項目301の一部及び遠心分離機1の運転以外の管理項目302は遠心分離機の操作状況項目選択部に相当する。なお、項目301及び項目302で選択されて電子データとして記録するものを監査証跡データいう。
監査証跡記録項目の設定画面300で、監査証跡として記録したい項目に対し画面をタッチすると白丸(○)から黒丸(●)となり記録項目として登録され、また、記録項目として登録されている状態(●)の項目をタッチすると白丸(○)となり記録項目の登録から外れる。例えば、運転に関する項目301の「STARTボタンオン」が黒丸(●)となると、スタートボタン268が押された時間が記録されるようになる。また、遠心分離機1の運転以外の管理項目302の「時刻調整」が黒丸(●)となると、遠心機分離機1に内蔵されている時計機能の日時が変更された場合に、変更された日時が記録される(例えば 現在時刻 “2008年7月4日 12時35分 00秒“に修正した場合、2008年7月4日 12時35分 00秒“に時刻調整が行なわれたことが記録される。)。
記録項目として登録された項目は、電子データとして図示せぬハードディスクに記憶されている。運転に関する項目301の全項目は運転状態に関する複数項目に相当し、運転に関する項目301の全項目及び遠心分離機1の運転以外の管理項目302の全項目は監査証跡として記録する複数項目に相当する。
次に、遠心分離機1の1回の運転と監査証跡記録項目の設定画面300で監査証跡を記録する項目として登録してある項目の記録のタイミングを図6のフローチャート400に基づき説明する。ここでは、遠心分離機1の運転に着目し、ロータ120やサンプルの取り扱いについては説明を省略する。
先ず、制御装置部200の右側にあるメインブレーカ220をオンすると(S401)、遠心分離機1が立ち上がり、操作パネル250にLOGIN画面が表示されてIDコードとパスワードを設定可能となる(S402)。LOGINは、図5に示されるように監査証跡として記録する項目として登録してあるので、IDコードとパスワードが入力され設定されると監査証跡の電子データとして図示せぬハードディスクに記録される。なお、フローチャート400の各処理ボックス内の「*」印は、図5において監査証跡として記録する項目として登録した項目について、それぞれ記録するタイミングを示している。
IDコードとパスワード設定後、操作パネル250が図4に示される基本画面260となり、設定回転速度表示部262、設定時間表示部264、設定温度表示部266を操作して回転速度、運転時間、温度の運転条件を設定する(S403)。次に、ロータを回転可能な状態にする準備を行う(S404)。
次に、基本画面260において真空ポンプオンボタン267をオンして真空ポンプを動作させ(S405)、運転開始のスタートボタン268をオンする(S406)。すると、それ以降10秒毎に電子データとして運転状態を記録し始める(S407)。この場合、運転状態として記録されるのは、実際の回転速度・運転時間・運転開始時刻・温度であり、これらは図示せぬハードディスクに記録される。そして、遠心分離機1は、設定回転速度たる10000rpmまで加速し(S407)、当該設定回転速度で整定する(S408)。
基本画面260で設定した運転時間たる2時間が経過したら減速を開始し(S410)、回転速度が0rpmとなったら運転停止とし(S411)、運転停止時刻を図示せぬハードディスクに電子データとして記録し、電子データの記録を停止する(S412)。運転が停止した後、真空ポンプオフボタン275をオンし真空ポンプを停止させてチャンバ101内部に空気を導入し減圧した状態を解除し(S413)、ロータをチャンバ101から取り出す(S414)。最後に運転終了のためLOGOUTボタン274を押すことでLOGOUTした時刻を図示せぬハードディスクに電子データとして記録し(S415)、メインブレーカ220をオフすることにより、制御装置部200への電力供給をストップさせる(S416)。
以上の遠心分離機1の一回の運転により、図7に示されるような監査証跡記録リスト画面500が操作パネル250に表示可能となる。電子データとして図示せぬハードディスクに記録された遠心分離機1の運転の日付け502、記録項目503、ユーザ名504等が表示されており、記録項目503中の設定回転速度変更、設定時間変更、設定温度変更については、設定値の変更前と変更後が共に記憶されているため表示され、設定値の変更履歴として参照することが可能である。
監査証跡記録リスト画面500は図示せぬプリントアウト画面を操作することにより、監査証跡記録項目の設定画面300で、記録項目として選択された項目の中からプリントアウトしたいものを更に選択することが可能であり、これにより選択された項目のみの記録内容を制御装置部200による制御により、図示せぬプリンタ等に出力することも可能である。図示せぬプリントアウト画面は記録項目選択部に相当する。
上述のように、監査証跡、運転記録として記録する項目を複数の選択肢から選択できるので、遠心分離機1の使用者によって異なる標準作業手順書(SOP:Standard Operating Procedure)に柔軟に対応することができる。また、運転記録電子データと監査証跡の記録データを一緒に記録できる機能を設けることにより、遠心分離機1におけるデータ管理が容易となる。
また、通常では、監査証跡の記録リストは、運転データとは別に時系列的に順次記憶されてゆくのであるが、遠心分離機1では、フローチャート400に示されるような遠心分離機1の1回の運転毎に電子データとして管理されるため、監査証跡の電子データも、1回の運転毎に分類して運転記録の電子データと一緒に記録、参照できるようにすることも可能である。このようにすることにより運転データの管理が容易となる。
また、監査証跡記録リスト画面500として監査証跡及び運転状態を表示可能であり、図示せぬプリンタ等にプリントアウト可能であるため、運転状態又は監査証跡について視覚的に認識して確認したり、書類として提出したりすることを容易とすることができる。
本発明の遠心分離機は、上述した実施の形態に限定されず、特許請求の範囲に記載した範囲で種々の変形や改良が可能である。例えば、本実施の形態に係る第1の所望の項目、第2の所望の項目は、運転に関する項目301、遠心分離機1の運転以外の管理項目302として挙げられた項目に限定されない。
また、本実施の形態におけるフローチャートでは、ログアウトしたが、続けて遠心分離機1を運転する時は、ログアウトせずにS403または、S404へ戻るようにしてもよい。
1・・・遠心分離機 120・・・ロータ 130・・・上側駆動部 140・・・下側駆動部 200・・・制御装置部 250・・・操作パネル
Claims (3)
- 試料を収容可能であり該試料を収容した状態で回転可能なロータと、
該ロータを回転駆動する駆動部と、
該駆動部を制御することにより該ロータを回転させて遠心分離運転を行わせる制御部と、
該遠心分離運転の運転条件を設定可能な操作部と、
該運転条件を記録可能な記録手段とを備え、
該記録手段は、該遠心分離運転中の運転状態に関する複数項目について記録可能である遠心分離機であって、
該操作部は、該運転状態に関する複数項目の中から第1の所望の項目を選択可能な運転状態項目選択部を有し、該制御部は、該運転状態項目選択部で選択された所望の項目について電子データとして記録するように該記録手段を制御することを特徴とする遠心分離機。 - 該記録手段は、該遠心分離運転の操作状況についての複数項目について記録可能であり、
該操作部は、該操作状況についての複数項目の中から第2の所望の項目を選択可能な操作状況項目選択部を有し、
該制御部は、該第2の所望の項目について電子データとして記録するように該記録手段を制御することを特徴とする請求項1記載の遠心分離機。 - 該記録手段に記録された電子データの内容を出力可能な出力手段を備え、
該操作部は、該運転状態項目選択部又は該操作状況項目選択部において選択した該第1の所望の項目又は該第2の所望の項目のうちの任意の項目を選択可能な記録項目選択部を有し、
該制御部は、該記録項目選択部において選択された該任意の項目に対応する該電子データの内容を出力手段に出力させるように該出力手段及び該記録手段を制御可能であることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の遠心分離機。
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