JP2010042329A - 中空糸膜モジュール。 - Google Patents

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Abstract

【課題】活性汚泥を含む被処理液の処理を行う膜分離活性汚泥法において、高い粒子捕捉性を有しながら十分な処理水量を確保することができる中空糸膜モジュールを提供する。
【解決手段】複数本の中空糸膜を活性汚泥を含む被処理液中に浸漬するもしくはハウジング内に中空糸膜を納めたものに活性汚泥を含む処理水を導入して加圧濾過し、該被処理液の固液分離を行う膜分離活性汚泥法用の中空糸膜モジュールであって、延伸ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)多孔質膜を濾過膜として備えた中空糸膜と、該中空糸膜の開口端部と連通させる処理済み液集水手段とを備えてなり、前記中空糸膜は、IPAバブルポイントが60kPa〜400kPa、気孔率が60%以上90%以下、軸線方向のマトリックス引張強度(MTS)が20MPa以上100MPa以下である。
【選択図】図1

Description

本発明は、中空糸膜モジュールに関し、膜分離活性汚泥法に用いられ、活性汚泥を含む被処理液の濾過性能に優れるものである。
複数本の中空糸膜を集束して配置し、その片端部あるいは両端部を開口状態で固定部材にて固定して集水部とした中空糸膜モジュールが、膜分離活性汚泥法による排水処理システムに利用されている。
膜分離活性汚泥法は、生物処理後の活性汚泥を含む被処理液の固液分離を行うものであり、高濃度の活性汚泥下で運転できるため、ばっ気槽の容量を小さくできるうえ、沈殿槽・汚泥濃縮槽が不要になるため、従来の合併浄化槽方式に比べて設置面積を小さくすることができるという利点を有する。この膜分離活性汚泥法に中空糸膜モジュールを適用すると従来よりも処理済み水の水質の向上を図ることができるという利点がある。
このような中空糸膜モジュールを用いた排水処理装置として、例えば、特開平2−268892号公報(特許文献1)では、有機性汚水を生物反応処理するバイオリアクタと、該バイオリアクタからの活性汚泥混合液を導入する固液分離槽と、該固液分離槽内に充填された中空糸膜モジュールと、該中空糸膜の内部を間欠的に吸引する手段と、該間欠的吸引手段の吸引時間を設定するタイマーと、前記固液分離槽内の濃縮液をバイオリアクタに返送する手段とからなる装置を提供している。前記装置では図7に示すようなハニカムチューブ103a内に0.1ミクロン程度の微細な穴を無数に有するポリエチレン等の合成樹脂からなる複数本の中空糸膜103bの束を収容して構成された中空糸膜モジュール103を用いている。
特開平2−268892号公報
しかし、特許文献1の中空糸膜モジュールに用いられている中空糸膜は、膜分離活性汚泥法に適した濾過性能を有するものとはしていないため、実際に該中空糸膜モジュールを膜分離活性汚泥法に用いると、高い粒子捕捉性と十分な処理水量を両立できないという問題に直面する。即ち、膜分離活性汚泥処理では近年装置の大型化が進み大量処理が必要であるところ、処理水量を確保するには(新品での)素材としての透水量が高いことが必要となるが、そのためには一般に中空糸膜の孔径を大きくする必要がある、しかしこれを膜分離活性汚泥処理での濾過に用いる場合、孔径が大きいと大腸菌等の捕捉性能に関する信頼性が低下することに加え、活性汚泥の粒子やフロックが大きな孔に入り込み、付着してたちまち目詰まりをおこし著しい流量低下をきたす。一方、逆に高い粒子捕捉性を確保しようと孔径の小さい中空糸膜を用いると、被処理液中に含まれる大腸菌等の微粒子の除去性は満足し、汚泥も比較的詰まりにくいが、素材自体のもつ透水抵抗が大きいことから、透水性が遅く十分な処理水量が得られなくなる。この問題は、濾過対象となる物質と膜孔径・構造との相対的な関係で決まるため、対象となる排水の粒径分布や有機成分の種類、量等により最適な孔径がことなる。特に近年注目され適用例が増大する膜分離活性汚泥処理のような高濃度(高濁度)・高粘度の被処理液の場合は特に顕著であり、特に30mPa・s以上の高粘度の被処理液には従来の中空糸膜モジュールを適用することができなかった。
本発明は、前記問題に鑑みてなされたものであり、活性汚泥を含む被処理液の処理を行う膜分離活性汚泥法において、高い粒子捕捉性を有しながら十分な処理水量を確保することができる中空糸膜モジュールを提供することを課題としている。
さらに、従来の中空糸膜モジュールでは処理できなかった高濁度・高粘度の被処理液の固液分離が可能な中空糸膜モジュールを提供することを従たる課題としている。
前記課題を解決するため、本発明は、複数本の中空糸膜を活性汚泥を含む被処理液中に浸漬するもしくはハウジング内に中空糸膜を納めたものに活性汚泥を含む処理水を導入して加圧濾過し、該被処理液の固液分離を行う膜分離活性汚泥法用の中空糸膜モジュールであって、
延伸ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)多孔質膜を濾過膜として備えた中空糸膜と、該中空糸膜の開口端部と連通させる処理済み液集水手段とを備えてなり、
前記中空糸膜は、IPAバブルポイントが60kPa〜400kPa、気孔率が60%以上90%以下であることを特徴とする中空糸膜モジュールを提供している。
本発明者らは鋭意研究した結果、前記範囲のIPAバブルポイント、気孔率を兼ね備えた中空糸膜を用いた中空糸膜モジュールは、活性汚泥を含む被処理液に対して、高い粒子捕捉率を維持しながら、十分な処理水量を確保することができ、膜分離活性汚泥法に用いられた場合に優れた濾過特性を発揮できることを見出した。本発明の中空糸膜モジュールは、耐薬品性・機械的強度に優れた延伸PTFE多孔質膜により濾過膜が形成されているため、逆洗浄、散気、薬品洗浄等を行うことにより濾過性能を容易に回復させることができ、膜の再生処理に極めて有利である。そのため、長期に渡り安定して使用することができる。特に近年多くの製造業者により製造されているPVDF(二フッ化エチレン樹脂)に比べても耐アルカリ性、耐酸化性にすぐれているため膜分離にとって不可避な汚れ、特に非水溶性油分やシリカ等の分解除去に効果的な水酸化ナトリウム等による膜の洗浄回復の必要性がでてくる膜分離活性汚泥処理用としては最適と考えられる。
具体的には、IPAバブルポイントを60kPa〜400kPaとしているのは、60kPa未満とすると孔径が大きすぎて活性汚泥等の目詰まりが早く、かつ大腸菌等の粒子捕捉率も確保できない場合がある。一方400kPaを超えるとすると孔径が小さすぎて濾過速度が低下し、十分な処理水量を確保できないからである。IPAバブルポイントの下限値は好ましくは100kPa以上であり、上限値は好ましくは350kPa以下である。
なお、IPAバブルポイントはイソプロピルアルコール(IPA)を用いて、ASTM−F−316に記載の方法で測定している。
また、気孔率を50%以上90%以下としているのは、50%未満であると素材としての透水性がもともと低いため処理流量が低下しやすく、90%を超えると素材の強度やそのバラツキが大きく長期に渡り使用するにしては信頼性に問題がでてくるおそれがあるからである。
気孔率の下限値は好ましくは70%以上であり、上限値は好ましくは85%以下である。
なお、気孔率はASTM−D−792に記載の方法で測定している。
前記中空糸膜はさらに、平均粒子径が0.45μmである粒子の粒子捕捉率が90%以上、平均孔径が0.01〜0.45μm、IPA流量が6ml/mi/cm2以上42ml/min/cm2以下(at100kPa)でかつ抗張力が30N以上150N以下である特性を備えていることが好ましい。
平均粒子径0.45μmである粒子の粒子捕捉率が90%以上とすることが好ましいのは、粒子捕捉率が90%未満であると濾過の完全性に乏しいからである。
粒子捕捉率はさらに95%以上であることが好ましく、99%以上であることが最も好ましい。
前記粒子捕捉率は、次の方法により測定している。
(試験液の調整)
純水にポリエチレンビーズと界面活性剤を下記の濃度になるように調整し試験液とする。
JSR株式会社製のポリスチレンビーズ(商品名 STADEX)
和光純薬社製界面活性剤(商品名 トリトン)
ビーズ濃度:1.4×1010個/cm3
界面活性剤濃度=0.1vol %
公称孔径0.45μmの決定の場合には平均粒子径0.458μmのビーズを使用する。
界面活性剤としてはポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテルを用いた。これはポリスチレンビーズを純水に分散させるために添加するものである。
(濾過)
供試体としては、中空糸膜を100mm長さにカットし、図8のような加圧ホルダ内に試験液を入れ、その下部に小さな外筒にみたてた容器内に納められかつ末端を封止された中空糸膜を固定する。加圧ホルダを100kPaで加圧して試験液を押出、中空糸膜で外圧濾過させ、封止部の中空糸膜開口部から流出する透過水を採取する。
(試験液の吸光度測定)
濾過した試験液の吸光度を測定し、あらかじめ作成した検量線から濾過液中のポリスチレンビーズの濃度を求めて粒子捕捉率とした。吸光度は、紫外可視分光光度計(島津製作所製UV−160)を用い、波長310nmで測定している(測定精度1/100)。このときの除去率が90%以上のポリスチレンビーズの粒径平均値を公称孔径とする。
0.01〜0.45μmの平均孔径が好ましいのは、膜分離活性汚泥法において十分な粒子捕捉性を確保しながら処理水量も確保することができる孔径であるからである。
さらに高い粒子捕捉性とするため、平均孔径0.1〜0.01μmとするのが好ましい。
平均孔径は、細孔直径分布測定装置(米国Porus Materials社製 多孔質材料自動細孔径分布測定システム)により測定している。
6〜42ml/min・cm2のIPA流量が好ましいのは、6未満であると素材としての透水能力が低すぎる。一方42以上であるIPA流量は通常は達成しえないからである。
ここでIPA流量は、100kPaの差圧(内圧)で1分間に100mm長さの中空糸膜を通過するイソプロピルアルコール(IPA)の量を測定し、中空糸膜の表面積1cmを通過する量に換算した数値をいう。
30N以上の抗張力が好ましいのは、散気等による膜の揺れや逆洗浄による圧力負荷に対する耐久性を有するからである。さらに好ましくは60N以上であり、上限値は特に限定されないが、通常は150N以下である。
抗張力は、JIS K 7161に準拠し、試験体としては中空糸膜そのものを用いた。試験時の引張速度は100mm/分、標線間距離は50mmとして測定した。
前記中空糸膜は、単層、複層の場合のいずれであっても、中空糸膜全体で内径0.3〜12mm、外径0.8〜14mm、膜厚0.2〜1mmであることが好ましい。
前記中空糸膜は、多孔質延伸PTFE製のチューブからなる支持層と、該支持層の外表面に前記延伸PTFE多孔質膜からなる濾過層を備えた多孔質複層中空糸膜であることが好ましい。
本構成の多孔質複層中空糸膜は、種々の形状の固形分を含み固形分の大きさの分布が広い高濁度の被処理液、特に平均粒径の大きな固体粒子を含む溶液を濾過しても、空孔内に固体粒子が入り込むことがなく、目詰まりを生じず空孔の閉塞が起こらないため、時間経過に伴う流量低下を防止することができる。その結果、濾過の初期状態と定常状態との流量変化が少なく、定常状態に達した後も良好な濾過性能を長期間に渡って持続することができ、付着した固体粒子を容易に取り除くことができるため、逆洗浄、散気、薬品洗浄等を行うことにより、濾過性能を容易に回復させることができる。よって、本発明の膜分離活性汚泥法用の中空糸膜モジュールは、数ヶ月、数年単位の長期に渡り使用することができる。
前記多孔質複層中空糸膜とする場合の濾過層は、PTFE樹脂を1軸延伸あるいは2軸延伸した多孔質シートからなり、該多孔質シートを前記多孔質延伸PTFE製のチューブの外周面に密着させて巻き付けて、複層化していることが好ましい。
外層である濾過層をシートの巻き付け構造としているのは、多孔質シートは1軸延伸、2軸延伸共に行いやすく、表面の空孔の形状や大きさ等の調整が容易である上に、薄膜での積層が容易であるためである。内層の支持層は押出成形されたチューブとすることで、成形性も良く、ある程度の厚みを有し十分な強度を持たせやすく、空孔率も大きくしやすくなる。支持層、濾過層共に、少なくとも1軸方向に延伸されていれば良く、チューブの軸方向や周方向、径方向等に延伸することができる。軸方向等の1軸、又は軸方向と周方向の2軸等とすることができる。延伸倍率は、適宜設定することができるが、押出成形チューブの場合、軸方向には50%〜700%、周方向には0%〜100%、多孔質シートの場合、長手方向には50%〜1000%、横方向には50%〜2500%とすることができる。特に、多孔質シートを用いると、横方向の延伸が容易であるため、チューブ状に巻きつけたときに、周方向の強度を向上することができ、散気等による膜の揺れや逆洗浄による圧力負荷に対する耐久性を向上することができる。
さらに、多孔質延伸PTFE製のチューブからなる支持層と延伸PTFE多孔質シートからなる濾過層は一体化され、互いの空孔が三次元的に連通しているため、良好な透過性を得ることができる。延伸PTFE多孔質シートは、多孔質延伸PTFE製のチューブの外周面全面を覆うように巻着され、複層あるいは単層とすることができ、1枚あるいは複数枚のシートを用いて漏れがないように多孔質延伸PTFE製のチューブの外周面を完全に覆っていれば良い。
なかでも多孔質延伸PTFE製チューブに多孔質延伸PTFE樹脂シートを焼結一体化した多孔質複層中空糸膜が最も好適である。このように支持層と濾過層が強固に融着一体化させると、逆洗浄、散気等による機械的負荷に対する耐久性をさらに向上させることができる。
濾過層の外周面に複数存在する各空孔の平均最大長さは、支持層中に複数存在する繊維状骨格により囲まれた各空孔の平均最大長さより小さくしていることが好ましく、具体的には、濾過層の空孔の平均長さを、前記支持層の空孔の平均長さの1%〜30%としているのが良く、できるだけ小さくしている方が良い。これにより、外周面側から内周面側への透過性を高めることができる。
濾過層の外表面において、該外表面の全表面積に対する前記空孔の面積占有率が、例えば画像処理等により40%〜60%であることが好ましい。空孔の最大長さが小さくても、空孔の面積占有率がある程度大きいと、流量を減らすこともなく、効率良く、濾過性能を向上することができる。
濾過層の気孔率は50%〜80%であり、支持層の気孔率は50%〜90%であることが好ましい。これにより、強度とのバランスを保ちながら、中空糸膜の外周面側から内周面側への透過性をさらに高めることができる。気孔率が小さすぎると流量が低下しやすく、気孔率が大きすぎると強度が低下しやすい。
濾過層の厚みは5μm〜100μmであることが好ましい。これは、前記範囲より小さいと濾過層の形成が困難であり、前記範囲より大きくしても濾過性能向上への影響は望み難いためである。支持層の厚みは0.1mm〜10mmであることが好ましい。これにより、軸方向、径方向、周方向のいずれにおいても良好な強度を得ることができ、内外圧や屈曲等に対する耐久性を向上することができる。なお、支持層の内径は0.3mm〜10mmであることが好ましい。
前記多孔質複層中空糸膜の支持層を形成する多孔質延伸PTFE製のチューブは、その支持体としての機能を果たすとともに濾過層を透過してきた処理水をできるだけ多く受けとる役割がある。そのため濾過層との界面すなわち支持体チューブの外表面は可能なかぎり大きい孔が望ましい。具体的には物性値でいえば、IPAバブルポイントが1〜15kPaであることが望ましい。1kPa以下となれば、孔が大きすぎるために強度的な骨格が弱くなり強度面での不安がある。一方15kPa以上になると、開孔面積も同時に小さくなり、かつ1個あたりの透過水の受入能力に劣る。一方、いかに延伸時の細かい繊維開裂をさせずに、繊維長が長くかつ繊維同士の隙間が大きくさらに密度の小さい粗い膜とすべきであることが判っている。これを強度的に特徴付けるに至った。すなわち中空糸膜の樹脂部分のみの力はMTS(Matrix Tensile Strength)として測定でき、かつその値を20MPaから150MPaとするのが望ましい。前記マトリックス引張強度(MTS)は、試験片における材料の断面積あたりの引張強度であり、様々な気孔率を有する多孔質材料の引張強度を正確に比較する手段として用いられる。
中空糸膜の軸線方向のマトリックス引張強度(MTS)の値を20MPa以上150MPa以下としているのは、20MPa未満であると、繊維を構成する分子の長手方向の配向性が小さすぎて強度が弱く、肉厚等サイズを問わず散気等による膜の揺れや逆洗浄による圧力負荷に対する耐久性に欠けるからである。一方、150MPaを超える場合、その製法上長手方向に極めて高度に配向させるため径方向の強度が小さく巻き取り時に変形しやすい。また収縮による寸法変化、熱安定性が悪いためである。また、中空糸膜の断面方向のマトリックス引張強度(MTS)は1MPa以上15MPa以下であることが好ましい。
なお、マトリックス引張強度(MTS)はSTM D882−90に記載の方法で測定している。これを実現するために鋭意検討を重ねた結果数平均分子量が30万〜100万である低分子量PTFEから構成されていることが好ましい。
このような低分子量PTFEを用いて大孔径の支持体をえることにより、特に前記孔径、気孔率、MTS等の物性を達成した中空糸膜を容易に得ることができる。
本発明の中空糸膜モジュールは、浸漬型吸引濾過あるいは外圧濾過式で前記被処理液を濾過するものとしていることが好ましい。
前記中空糸膜モジュールは、前記中空糸膜を複数本備えた集束体とし、該集束体を構成する前記中空糸膜の少なくとも一端開口側を固定材に固定すると共に、該固定材を介して前記集水手段となる集水ヘッダーと前記中空糸膜の一端開口を連通していることが好ましい。
中空糸膜の他端側は、例えば、次の(1)〜(3)のような構成とすることができる。
(1)複数本の中空糸膜はそれぞれ二つ折りしておき、U字状となる折曲部を他端側に位置させ、両端開口が隣接して位置する上端開口側を固定材に固定する。
(2)中空糸膜の他端開口は封止用樹脂で封止する。
(3)中空糸膜の他端開口は開口状態を保ったまま固定材に固定して、該固定材を介して集水ヘッダーと連通させる。即ち、中空糸膜モジュールの両端から処理済み水を取り出す構成とする。
本発明の中空糸膜モジュールに用いる中空糸膜以外の部材の材質は特に問わないが、耐薬品性及び機械的強度に優れるものが好まれる。まず封止剤につきましてはポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂,不飽和ポリエステル樹脂等の熱硬化性樹脂でもいいし、PP、PE、PFA等の熱可塑性樹脂、ケーシング等についてはABS、PP、FRP,SUS304,PTFE等が望ましい。
また、本発明の中空糸膜モジュールは、前記被処理液のMLSS(混合液懸濁浮遊物質)が5,000〜30,000mg/L、粘度が5〜100mPa・sである高濁度・高粘度の被処理液に対して特に有用である。
従来の中空糸膜モジュールでは散気処理等を行ってもこのような高濁度・高粘度の被処理液の濾過に適用することはできなかった。しかし、本発明の中空糸膜モジュールは活性汚泥を含む被処理液の濾過性能に極めて優れているので、このような高濁度・高粘度の被処理液の濾過を継続的に行うことができる。
なお、MLSSは市販の汚泥濃度計(セントラル科学社製 ML−52)を用いており、粘度は20℃において英弘精機製レオメーターを用いて測定している。
前述したように、本発明の中空糸膜モジュールは、特定範囲のIPAバブルポイント、気孔率を兼ね備えた中空糸膜を備えているので、活性汚泥を含む被処理液に対して高い粒子捕捉率を有すると共に、十分な処理水量を確保することができ、膜分離活性汚泥法に用いられた場合に優れた濾過特性を発揮することができる。また、本発明の中空糸膜モジュールは、耐薬品性・機械的強度に優れた延伸PTFE多孔質膜により濾過膜が形成されているため、逆洗浄、散気、薬品洗浄等を行うことにより濾過性能を容易に回復させることができ、膜の再生処理に極めて有利である。そのため、長期に渡り安定して使用することができる。
なかでも前記中空糸膜として多孔質複層中空糸膜を用いることにより、種々の形状の固形分を含み固形分の大きさの分布が広い高濁度の被処理液、特に平均粒径の大きな固体粒子を含む溶液を濾過しても、空孔内に固体粒子が入り込むことがなく、目詰まりを生じず空孔の閉塞が起こらないため、時間経過に伴う流量低下をさらに防止することができる。その結果、濾過の初期状態と定常状態との流量変化が少なく、定常状態に達した後も良好な濾過性能を長期間に渡って持続することができ、付着した固体粒子を容易に取り除くことができるため、さらに濾過性能の回復に有利であり、膜分離活性汚泥法用の中空糸膜モジュールとして特に優れる。
本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
図1乃至図4は、本発明の第1実施形態の中空糸膜モジュール10を示す。
中空糸膜モジュール10は、複数本(本実施形態では945本)の中空糸膜11をそれぞれ二つ折りし、U字状となる下端折曲部11Bの内周にロッド15を通して、下端折曲部11Bを支持している。このロッド15で支持する並列する中空糸膜11はロッド15の軸線方向にすだれ状に整列配置している。このロッド15の軸線方向の列を、ロッド15の直交方向に間隔をあけて並列(本実施形態では4列)に配置している。
中空糸膜11の上端開口11Aは樹脂でモールドして、位置決め固定して成形した固定材12を備えており、固定材12で保持した状態で、各中空糸膜11の上端開口11Aは集水ヘッダー13の内部に連通させ、該集水ヘッダー13を処理済み水集水管14に連通している。固定材12はエポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂等の液状樹脂を硬化させて成形するか、あるいは、PFA、PP、PE樹脂等の熱溶融性プラスチック素材に中空糸膜サイズの孔を形成し、該孔に中空糸膜を納めて、そのまま熱溶融させて作製している。なお、前記中空糸膜11の下端折曲部11Bを折り曲げ支持するロッド15は両側部に開口16aを有する保持枠16に固定している。
中空糸膜11は、図3に示すように、延伸ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)多孔質膜を濾過層11b、多孔質延伸PTFEチューブを支持層11aとして備えている多孔質複層中空糸膜から形成し、中空糸膜全体として内径0.3〜12mm、外径0.8〜14mm、膜厚0.2〜1mm、IPAバブルポイントが60kPa〜200kPa、気孔率が50%以上90%以下、支持層のチューブの軸線方向のマトリックス引張強度(MTS)は20MPa以上150MPa以下である特性を備えるものとしている。
中空糸膜11はさらに、平均粒子径が0.45μmである粒子の粒子捕捉率が90%以上、平均孔径が0.01〜0.45μm、IPA流量が5以上20以下ml/min・cm2、抗張力が30N以上150N以下である。
なお、これら中空糸膜の特性は前述した方法で測定している。
以下、図4を参照して、多孔質複層中空糸膜である中空糸膜11の製造方法について詳述する。
まず、押出成形により得られた多孔質延伸PTFEチューブ30を準備する。この多孔質延伸PTFEチューブ30の外周面30aは完全に焼成させずに、所定の延伸倍率にて延伸されている。
次に、外周面30aを未焼成として延伸した多孔質延伸PTFEチューブ30の外周面30aの全面に渡って、プロパンガス1.2L/min、空気11L/min、スピード1.7m/分の条件で、火炎処理を施し、外周面30a全面に均等に100μm程度の微細な凹凸を付与している。
そして、多孔質延伸PTFEシート31を準備する。この多孔質延伸PTFEシート31は、完全に焼成させずに、所定の延伸倍率にて延伸されている。多孔質延伸PTFEシート31は、幅7.5mm、厚み15μmとし、細長い長方形状としている。
その後、未焼成の多孔質延伸PTFEシート31を、多孔質延伸PTFEチューブ30の外周面30a上に螺旋状に重ね合わせながら巻き付ける。多孔質延伸PTFEシート31が、多孔質延伸PTFEチューブ30の外周面30aの全面を漏れなく覆うように巻着する。
シートを巻き付けた後に、多孔質延伸PTFEチューブ30と多孔質延伸PTFEシート31との積層体32を、内径がφ1.8mmのダイス35に通し、積層体32の全周面に均一に、チューブの径方向に4.9N(0.5kgf)程度の荷重をかける。荷重をかけて多孔質延伸PTFEチューブ30と多孔質延伸PTFEシート31とを密着させる。
このように密着した状態で、多孔質延伸PTFEチューブ30及び多孔質延伸PTFEシート31の融点(PTFEの融点は約327℃)以上の温度である350℃で20分間焼結し、両者を融着一体化する。
このように、多孔質延伸PTFEチューブ30の外周面30aに微細な凹凸を施しているため、多孔質延伸PTFEチューブ30と多孔質延伸PTFEシート31との位置ずれが生じない上に、荷重をかけて密着させているため、多孔質延伸PTFEシート31の浮きを防止することができ、良好な密着状態で両者を一体化することができる。
なお、多孔質延伸PTFEチューブ30は、PTFEファインパウダーにナフサ等の液状潤滑剤をブレンドし、押出成形等によりチューブ状とした後に、液状潤滑剤を除去せずに、あるいは乾燥除去後に、少なくとも1軸方向に延伸する。熱収縮防止状態で焼結温度の約327℃以上に加熱することにより、延伸した構造を焼結固定すると、強度が向上した空孔径が0.1〜10μm程度の多孔質延伸PTFEチューブを得ることができる。多孔質延伸PTFEチューブ30と多孔質延伸PTFEシート31とは焼成させたものを用いても良い。
また、多孔質延伸PTFEシート31は、以下のような従来公知の種々の方法等により得ることができる。
(1)PTFEのペースト押出により得られる未焼結成形体を融点以下の温度で延伸し、その後、焼結する方法。
(2)焼結されたPTFE成形体を徐冷し、結晶化を高めた後、所定の延伸倍率に1軸延伸する方法。
(3)PTFEファインパウダーのペースト押出によって得られる未焼結成形体を、そのファインパウダーの粉末の融点以下で、該ファインパウダーから得られる成形品(焼結体)の融点以上の温度において、示差走査熱量計(DSC)における結晶融解図上、前記ファインパウダーの吸熱ピークの変化を生ぜず、かつ、該成形体の比重が2.0以上となるように加熱処理した後に、該粉末の融点以下の温度で延伸する方法。
このように、ペースト押出機により押出し、またはカレンダーロール等により圧延し、あるいは押出した後圧延する等してシート状とすることができる。他の樹脂を用いた場合にも、同様な方法で多孔質延伸PTFEシートを得ることができる。
前記多孔質延伸PTFEチューブ30の製造に用いるPTFEファインパウダーは、数平均分子量が30万以上100万以下のものが良い。また、ペースト押出法では、該PTFEファインパウダー100重量部に対して液状潤滑剤を15〜30重量部配合して押出成形するのが良い。
延伸については、シート状あるいはチューブ状の多孔質体を、通常の方法で機械的に引き伸ばして行うことができる。例えば、シートの場合、1つのロールから他のロールへと巻き取る際に、巻き取り速度を送り速度より大きくしたり、あるいはシートの相対する2辺を掴んでその間隔を広げるように引き伸ばす等により延伸することができる。チューブの場合、その長さ方向(軸方向)に引き伸ばすのが容易である。その他、多段延伸、逐次2軸延伸、同時2軸延伸等の各種延伸法により延伸することができる。延伸温度は、通常、焼結体の融点以下の温度(20℃〜300℃程度)で行われる。比較的空孔の孔径が大きく空孔率の高い多孔質体を得るには低温での延伸が良く、比較的空孔の孔径が小さく緻密な多孔質体を得るには高温での延伸が良い。延伸した多孔質体は、そのままで使用しても良いし、高い寸法安定性が要求される場合、延伸した両端を固定等することで延伸した状態を緊張下に保って200℃〜300℃の温度で1〜30分程度熱処理しても良い。また、ファインパウダーの融点以上の温度、例えば350℃から550℃程度に保った加熱炉中で、数10秒から数分程度保持し焼結することにより、さらに寸法安定性を高めることもできる。前記のような延伸温度や、PTFEの結晶化度、延伸倍率等の条件を組み合わせることにより、空孔の最大長さ等を調整することができる。
本実施形態の中空糸膜11は、2枚のシートを用いて略半周ずつ巻着しているが、シートの枚数は1枚でも良いし、2枚以上でも良い。また、シートはチューブの外周を略1回巻きあるいは2回巻等としても良く、濾過層を単層あるいは複層のシートの積層により形成することができる。
また、多孔質延伸PTFEシートはチューブの軸方向に1軸延伸したものを用いるとチューブの外周面に巻つけやすくなる。なお、多孔質延伸PTFEシートの形状も巻き付け状況に応じて設定することができ、チューブの軸方向に対してスパイラル状に巻着しても良い。
また、前記中空糸膜11の製造方法では、シートを巻き付け後に荷重をかけているが、シートに張力をかけて巻き付けと同時に荷重をかけても良い。
次に、前記中空糸膜モジュール10を用いた濾過装置1について説明する。
図5に示すように、濾過装置1は、複数本の中空糸膜モジュール10(10A、10B,10C)を被処理液Qが入った浸漬槽3内に吊り下げ、浸漬して用いている。被処理液Qとしては下水処理水を生物処理したMLSS(混合液懸濁浮遊物質)が5,000〜30,000mg/L、粘度が5〜100mPa・sである高濁度・高粘度の活性汚泥を用い、濾過装置1は膜分離活性汚泥法により濾過処理を行なうものとしている。なお、図5では3個の中空糸膜モジュールを簡略的に示しているが、中空糸膜モジュールの個数は3個に限定されず、複数個であればよい。
前記3つの中空糸膜モジュール10を、所要間隔をあけて集水管6に並列に連結している。
中空糸膜モジュール10(10A、10B,10C)には、ロッド12を固定する保持枠16の対向する両側面に設けた開口16aを通して、気体噴射手段となる散気管17を貫通させ、該散気管17の下面に設けた噴射口17aよりエアーを噴射している。即ち、保持枠16は中空糸膜11側に向けて集中的にエアーを噴射させるためのスカート部として機能させている。散気管17は空気導入用ヘッダー18と連続させ、空気導入管を介してブロア19と接続し、20〜50kPaの加圧空気を導入している。
濾過装置1の濾過作用を以下に説明する。
浸漬槽3内に導入されて満たされた被処理液Qは、吸引ポンプ7の駆動により各中空糸膜モジュール10(10A、10B、10C)の中空糸膜11を透過させて固液分離を行い、集水管6により処理済み液(処理液)として回収している。
膜濾過を安定して継続させるため、中空糸膜11の表面又は膜間に堆積した懸濁成分を剥離除去しており、その際、ブロア19を作動させて空気導入管及び空気導入用ヘッダー18から散気管17に加圧空気を導入し、散気管17の気体噴射穴17aより加圧空気を噴射している。噴射された加圧空気はスカート部を構成する保持枠16により各中空糸膜モジュール10の下部領域内に集められ、隣接する中空糸膜11の隙間を通り、中空糸膜11の表面に接しながら軸線方向に上昇し、中空糸膜11の表面に付着堆積する懸濁成分を強力に剥離除去する。
前記加圧空気を噴出して行なう懸濁成分の剥離除去は、常時行っても良いし、定期的に行ってもよい。
本実施形態の中空糸膜モジュール10は、中空糸膜11が特定範囲のIPAバブルポイント、気孔率、マトリックス引張強度(MTS)を兼ね備えているので、活性汚泥を含む高濁度・高粘度の被処理液Qを処理する膜分離活性汚泥法に用いられても、高い粒子捕捉率を有すると共に、十分な処理水量を確保することができ、優れた濾過特性を発揮することができる。
また、中空糸膜モジュール10は、耐薬品性・機械的強度に優れた延伸PTFE多孔質膜により濾過膜が形成されているので、散気処理等により機械的負荷を与えて中空糸膜11の表面に付着堆積する懸濁成分を強力に剥離除去でき、かつ、強酸、強アルカリ液、酸化・還元剤等による薬品洗浄も制約なく行うことができるため、膜の再生処理に極めて有利であり、長期に渡り優れた濾過性能を維持することができる。
図6に第2実施形態の中空糸膜モジュール20を示す。
中空糸膜モジュール20は、中空糸膜の下端開口を固定材12で封止している点で第1実施形態と相違する。即ち、中空糸膜11の上端開口21A側は固定材12に固定すると共に、該固定材12を介して集水ヘッダー13の内部と中空糸膜21の上端開口21Aを連通する一方、下端開口11Bを固定材12で封止している。
本構成のモジュールとしても、中空糸膜21の気孔率、IPAバブルポイント、マトリックス引張強度を適切な範囲としているので、前記被処理液に対して優れた濾過性能を有する。
なお、本構成の中空糸膜モジュール20を図5の濾過装置1に適用する場合は、隣接する中空糸膜21間の空隙部Xに空気供給用の散気管17を挿入している。
他の構成及び効果は第1実施形態と同様のため、同一の機能及び作用を有する部材には同一符号を付して説明を省略する。
前記実施形態では本発明の中空糸膜モジュールを浸漬型吸引濾過に適用した例について説明したが、外圧濾過用としても好適に用いられる。
第1実施形態の中空糸膜モジュールの概略斜視図である。 第1実施形態の中空糸膜モジュールのA−A断面の模式図である。 (A)(B)は、多孔質複層中空糸膜の概略構成図である。 (A)(B)(C)(D)は、本発明の多孔質複層中空糸膜の製造方法の説明図である。 図1の中空糸膜モジュールを用いた濾過装置を示す図である。 第2実施形態の中空糸膜モジュールの断面図である。 従来例を示す図である。 粒子補足率の測定方法を示す図面である。
符号の説明
1 濾過装置
10、20 中空糸膜モジュール
11、21 中空糸膜
11a 支持層
11b 濾過層
12 固定材
13 集水ヘッダー
30 多孔質延伸PTFEチューブ
31 多孔質延伸PTFEシート

Claims (7)

  1. 複数本の中空糸膜を活性汚泥を含む被処理液中に浸漬するもしくはハウジング内に中空糸膜を納めたものに活性汚泥を含む処理水を導入して加圧濾過し、該被処理液の固液分離を行う膜分離活性汚泥法用の中空糸膜モジュールであって、
    延伸ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)多孔質膜を濾過膜として備えた中空糸膜と、該中空糸膜の開口端部と連通させる処理済み液集水手段とを備えてなり、
    前記中空糸膜は、IPAバブルポイントが60kPa〜400kPa、気孔率が60%以上90%以下であることを特徴とする中空糸膜モジュール。
  2. 前記中空糸膜は、平均粒子径が0.45μmである粒子の粒子捕捉率が90%以上、平均孔径が0.01〜0.45μm、IPA流量が6ml/mi/cm2以上42ml/min/cm2以下でかつ抗張力が30N以上150N以下である請求項1に記載の中空糸膜モジュール。
  3. 前記中空糸膜は、多孔質延伸PTFE製のチューブからなる支持層と、該支持層の外表面に前記延伸PTFE多孔質膜からなる濾過層を備えた多孔質複層中空糸膜である請求項1または請求項2に記載の中空糸膜モジュール。
  4. 前記多孔質複層中空糸膜の支持層を形成するチューブのIPAバブルポイントが1kPa以上15kPa以下である請求項3に記載の中空糸膜モジュール。
  5. 前記多孔質複層中空糸膜の支持層を形成するチューブのマトリックス引張強度(MTS)が20MPa以上100MPa以下である請求項3に記載の中空糸膜モジュール。
  6. 前記多孔質複層中空糸膜の支持層を形成するチューブが、数平均分子量が30万以上100万以下の低分子量PTFEから構成されている請求項3に記載の中空糸膜モジュール。
  7. 前記被処理液のMLSS(混合液懸濁浮遊物質)が5,000〜30,000mg/L、粘度が5〜100mPa・sである高濁度・高粘度の被処理液に用いられる請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の中空糸膜モジュール。
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