JP2010040604A - ウェーハ研磨装置におけるウェーハ回転安定化機構 - Google Patents
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Abstract
【課題】リテーナリング内周部の対ウェーハ転がり抵抗を増大させてウェーハの回転に対する外乱の影響を抑え、ウェーハの回転速度を常時適正に維持してウェーハの研磨均一性を向上させうるウェーハ研磨装置におけるウェーハ回転安定化機構を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明は上記目的を達成するために、研磨ヘッド側に取付けられたリテーナリング9の少なくとも内周部を弾性体9aで形成し、転がり接触が生じているリテーナリング9の内周部の部分Dを適宜量弾性変形させるウェーハ研磨装置におけるウェーハ回転安定化機構を提供するものである。
【選択図】図3
【解決手段】本発明は上記目的を達成するために、研磨ヘッド側に取付けられたリテーナリング9の少なくとも内周部を弾性体9aで形成し、転がり接触が生じているリテーナリング9の内周部の部分Dを適宜量弾性変形させるウェーハ研磨装置におけるウェーハ回転安定化機構を提供するものである。
【選択図】図3
Description
本発明は、ウェーハ研磨装置におけるウェーハ回転安定化機構に関するものであり、特に、化学機械研磨加工(CMP:Chemical Mechanical Polishing)等においてウェーハの回転に対する外乱の影響を抑え、研磨均一性を向上させるようにしたウェーハ研磨装置におけるウェーハ回転安定化機構に関するものである。
従来、例えば、次のようなウェーハ研磨装置が知られている。この従来技術は、研磨ヘッドにおけるヘッド本体の下部に、ほぼ円柱状に形成されたバックプレートが、該ヘッド本体と同軸状に配置されている。リテーナリングは、樹脂材によりリング状に形成され、前記バックプレートの下部外周部に上下移動可能に嵌入されている。そして、該リテーナリングは、ウェーハの研磨中に、その下端面が研磨パッドに接触し、研磨パッドの回転力でその回転方向に移動するウェーハを、その内周面で受けて該ウェーハのバックプレートからの飛び出しを防止する。このとき、樹脂材製のリテーナリングは、ウェーハの横方向からの当接によるウェーハの押圧力でウェーハの外周縁の形状に沿った形状に弾性変形する。このため、リテーナリングからウェーハにかかる圧力が分散してウェーハに割れ欠け等の欠陥が発生するのを防止している(例えば、特許文献1参照)。
また、従来、例えば、次のようなウェーハ研磨装置が知られている。この従来技術は、研磨ヘッドにおけるヘッド本体に取り付けられたリテーナリングでウェーハの周囲を包囲しながら該ウェーハを回転する研磨パッドに押し付けて研磨するウェーハ研磨装置であって、前記リテーナリングは、剛性材によりリング状に形成され、前記ヘッド本体におけるバックプレートの外周に配置されている。該リテーナリングはスナップリングによりリテーナリング取付部に取付固定され、該リテーナリング取付部にはリテーナリング押圧部材が連結されている。リテーナリングは、このリテーナリング押圧部材を介してリテーナリング押圧手段からの押圧力が伝達されて研磨パッドに押し付けられるように構成されている(例えば、特許文献2参照)。
特許第2973403号公報。
特許第3627143号公報。
特許文献1に記載の従来技術における樹脂材製のリテーナリングは、ヘッド本体側に固定して設けられたものではなく、研磨加工中におけるウェーハのバックプレートからの飛び出し防止のみを目的として、円柱状バックプレートの下部外周部に上下移動可能に設けられている。そして、研磨加工中に研磨パッド上を移動するウェーハが当接しても、該リテーナリング側が弾性変形することで、ウェーハに割れ欠け等の欠陥が発生するのを防止するようにしている。
一方、特許文献2に記載の従来技術におけるリテーナリングは、剛性材によりリング状に形成され、バックプレートの下部外周に位置するようにしてヘッド本体側に取り付けられている。ところで、該リテーナリングは、その内径がウェーハを安定して内嵌させるために、通例ウェーハの外径よりも適宜量大きく、余裕を持たせて作られている。このため、研磨をしてない状況下では、ウェーハはリテーナリングの中央部に回転動作に関してはフローティング状態となっているが、一旦研磨が始まるとウェーハはリテーナリング内において研磨パッドの回転方向に移動し、図4の(a)、(b)に示すように、ウェーハWの外周部がリテーナリング29の内周部に局所的(同図中のC点)に接触する。これにより、ウェーハWの外周部と、回転するリテーナリング29の内周部との間に転がり接触が生じ、ウェーハWにヘッド本体の回転力が伝達されてウェーハWが所定の回転数で回転する。
しかしながら、ウェーハの外周部とリテーナリングの内周部との転がり接触部は、局所的な接触状態となっていたため、研磨加工中における研磨パッドコンディションの不均一分布やスラリーの不均一回り込み等の外乱の発生によりウェーハの回転が不安定になって、ウェーハの研磨均一性に悪影響を受けることがあるという問題があった。
そこで、リテーナリング内周部の対ウェーハ転がり抵抗を増大させてウェーハの回転に対する外乱の影響を抑え、ウェーハの回転速度を常時適正に維持してウェーハの研磨均一性を向上させるために解決すべき技術的課題が生じてくるのであり、本発明はこの課題を解決することを目的とする。
本発明は上記目的を達成するために提案されたものであり、請求項1記載の発明は、プラテン上の研磨パッドに押し付けられたウェーハの外周部を、研磨ヘッド側に取付けられたリテーナリングの内周部で包囲しつつ、前記研磨ヘッドを前記プラテンに対し相対回転させて前記リテーナリングの内周部と前記ウェーハの外周部との間に転がり接触を生じさせ、該転がり接触により前記ウェーハを駆動回転させて研磨するウェーハ研磨装置におけるウェーハ回転安定化機構であって、前記リテーナリングの少なくとも内周部を弾性体で形成し、前記転がり接触が生じている前記リテーナリングの内周部の部分を適宜量弾性変形させるウェーハ研磨装置におけるウェーハ回転安定化機構を提供する。
この構成によれば、研磨開始前、ウェーハは研磨ヘッドにおけるバックプレートの下方位置で研磨パッドに圧力エア層を介して押し付けられている。研磨ヘッドがプラテンに対し相対回転されて研磨が始まると、ウェーハはリテーナリング内で研磨パッドの回転方向に移動し、その外周部がリテーナリング内周部の弾性体で形成された部分に当接するように接触する。このウェーハの当接によるストレスで弾性体で形成されたリテーナリング内周部の部分に適宜量の弾性変形が生じる。これにより、ウェーハの外周部と、回転するリテーナリングの内周部との間に、前記弾性変形により摩擦抵抗、即ち転がり抵抗が増大した転がり接触が生じ、ヘッド本体の回転力が、研磨パッドコンディションの不均一分布やスラリーの不均一回り込み等の外乱の発生に影響を受けることなく、ウェーハに確実に伝達されてウェーハが所定の回転数で回転する。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、上記弾性体は、EPDM(Ethylene Propylene Dine Methyleneエチレンプロピレンゴム)、シリコーンゴム、ウレタンゴムを含む弾性材で作製したウェーハ研磨装置におけるウェーハ回転安定化機構を提供する。
この構成によれば、リテーナリングの少なくとも内周部を形成する弾性体の材質として、耐熱性、耐劣化性、耐薬品性等に富むEPDM、シリコーンゴム、ウレタンゴムを含む弾性材を使用したことで、ウェーハの研磨中にスラリーが介在する研磨パッド上を滑動するという厳しい作動環境下において、ウェーハ外周部の接触により適正に弾性変形して転がり抵抗が増大する。
請求項1記載の発明は、リテーナリング内周部に適宜量の弾性変形が生じてリテーナリング内周部の対ウェーハ転がり抵抗が増大し、ヘッド本体の回転力が、研磨パッドコンディションの不均一分布やスラリーの不均一回り込み等の外乱の発生に影響を受けることなく、ウェーハに確実に伝達される。この結果、ウェーハの回転速度が常時適正に維持されてウェーハの研磨均一性を向上させることができるという利点がある。
請求項2記載の発明は、リテーナリングは、ウェーハの研磨中にスラリーが介在する研磨パッド上を滑動するという厳しい作動環境下において、該リテーナリングの内周部に適正に弾性変形を生じさせることができて、リテーナリング内周部の対ウェーハ転がり抵抗を確実に増大させることができるという利点がある。
リテーナリング内周部の対ウェーハ転がり抵抗を増大させてウェーハの回転に対する外乱の影響を抑え、ウェーハの回転速度を常時適正に維持してウェーハの研磨均一性を向上させるという目的を達成するために、プラテン上の研磨パッドに押し付けられたウェーハの外周部を、研磨ヘッド側に取付けられたリテーナリングの内周部で包囲しつつ、前記研磨ヘッドを前記プラテンに対し相対回転させて前記リテーナリングの内周部と前記ウェーハの外周部との間に転がり接触を生じさせ、該転がり接触により前記ウェーハを駆動回転させて研磨するウェーハ研磨装置におけるウェーハ回転安定化機構であって、前記リテーナリングの少なくとも内周部を弾性体で形成し、前記転がり接触が生じている前記リテーナリングの内周部の部分を適宜量弾性変形させることにより実現した。
以下、本発明の実施例に係るウェーハ研磨装置におけるウェーハ回転安定化機構を図面に従って詳述する。図1はウェーハ回転安定化機構が内装されたウェーハ研磨装置の斜視図、図2は研磨ヘッドの拡大縦断面図である。
まず、ウェーハ回転安定化機構が内装されたウェーハ研磨装置の構成を説明する。図1においてウェーハ研磨装置(化学機械研磨装置)1は、主としてプラテン2と、研磨ヘッド3とから構成されている。前記プラテン2は、円盤状に形成され、その下面中央には回転軸4が連結されており、モータ5の駆動によって矢印A方向へ回転する。プラテン2の上面には研磨パッド6が貼付されており、該研磨パッド6上に図示しないノズルから研磨剤と化学薬品との混合物であるスラリーが供給される。研磨ヘッド3は、図示しない昇降装置によって上下移動自在に設けられており、研磨対象のウェーハを研磨ヘッド3にセットする際に上昇移動される。また、研磨ヘッド3は、ウェーハを研磨する際には下降移動されて研磨パッド6に押圧当接される。
前記研磨ヘッド3は、図2に示すように、主としてヘッド本体7、バックプレート8、リテーナリング9、リテーナリング押圧手段10、弾性シート11、バックプレート押圧手段16及びエアー等の制御手段で構成されている。ヘッド本体7は前記プラテン2よりも小形の円盤状に形成され、その上面中央に回転軸12(図1参照)が連結されている。該ヘッド本体7は前記回転軸12に軸着されて図示しないモータで駆動され図1の矢印B方向に回転する。
前記バックプレート8は円盤状に形成され、ヘッド本体7の中央に配設されている。該バックプレート8の上面中央部とヘッド本体7の中央下部との間にはドライプレート13が設けられており、ピン14,14を介してヘッド本体7から回転が伝達される。前記ドライプレート13の中央下部と前記バックプレート8の中央上部との間には作動トランス本体15aが固定されており、さらに前記バックプレート8の中央上部には作動トランス15のコア15bが固定され、図示しない制御部に連結されてウェーハW上(図2の下方側)に形成されたCu等からなる導電性膜の研磨状態信号を該制御部に出力している。
前記バックプレート8の上面周縁部にはバックプレート押圧部材16aが設けられており、バックプレート8は該バックプレート押圧部材16aを介してバックプレート押圧手段16から押圧力が伝達される。また、弾性シート11が張設されたバックプレート8の下方には、バックプレート8と弾性シート11との間にエアー室18が形成されており、バックプレート8の下面には、エアーフロートライン17から該エアー室18に圧縮エアーを噴射するためのエアー吹出し口19が設けられている。
前記エアーフロートライン17はエアーフィルタ20及び自動開閉バルブV1を介して圧縮エアーの供給源である吸気ポンプ21に接続されている。前記エアー吹出し口19からエアー室18への圧縮エアーの吹出しは前記自動開閉バルブV1の切替えによって実行される。これにより、エアー室18には圧力エア層が形成され、バックプレート8の押圧力がこの圧力エア層からさらに弾性シート11を介してウェーハWに伝達される。ウェーハWは、圧力エア層及び弾性シート11を介して伝達される前記押圧力によって研磨パッド6に押し付けられる。
前記バックプレート8の下面にはバキューム及び必要によりDIW(純水)又はエアーを吹き出すための孔19aが形成されている。該エアーの吸引は真空ポンプ23の駆動によって実行され、そして、自動開閉バルブV2をバキュームライン24に設け、該自動開閉バルブV2の切替えによって該バキュームライン24を介し、バキューム及びDIWの送給が実行される。前記エアーフロートライン17からエアー室18への圧縮エアーの送給及びバキュームライン24からのバキューム作用及びDIWの送給等は制御部からの指令信号によって実行される。
なお、前記バックプレート押圧手段16は、ヘッド本体7下面の中央部周縁に配置され、バックプレート押圧部材16aに押圧力を与えることにより、これに結合されたバックプレート8に押圧力を伝達する。このバックプレート押圧手段16は、好ましくはエアーの吸排気により膨脹収縮するゴムシート製のエアバック25で構成される。該エアバック25にはエアーを供給するための図示しない空気供給機構が連結されている。
前記リテーナリング9は、その内径がウェーハWの直径よりも所要長さだけ大径のリング状に形成され、バックプレート8の外周に配置されている。該リテーナリング9は、主体部が剛性材で作製され、ウェーハWの外周部が転がり接触する内周部の部分が弾性体9aで形成されている。弾性体9aは、耐熱性、耐劣化性、耐薬品性等に富むEPDM(Ethylene Propylene Dine Methyleneエチレンプロピレンゴム)、シリコーンゴム、ウレタンゴムを含む弾性材で作製されている。
このリテーナリング9における内周部の弾性体9aの部分が、転がり接触によりウェーハWを駆動回転する際に適宜量弾性変形してウェーハ回転安定化機構として機能する。なお、リテーナリング9は少なくとも内周部の部分が弾性体9aで形成されていればよく、リテーナリング9の全体を弾性体製としてもよい。該リテーナリング9は研磨ヘッド3に設けられたリテーナリングホルダ26に取り付けられ、その内側上部に前記弾性シート11が張設されている。該弾性シート11は円形状に形成され、複数の孔22が開穿されている。
弾性シート11は、周縁部がリテーナリング9とリテーナリングホルダ26との間で挟持されることにより、リテーナリング9の内側上部に張設される。前記リテーナリングホルダ26はリング状に形成された取付部材27にスナップリング28を介して取り付けられている。該取付部材27にはリテーナリング押圧部材10aが連結されている。リテーナリング9は、このリテーナリング押圧部材10aを介してリテーナリング押圧手段10からの押圧力が伝達される。
該リテーナリング押圧手段10はヘッド本体7の下面の外周部に配置され、リテーナリング押圧部材10aに押圧力を与えることにより、これに結合しているリテーナリング9を研磨パッド6に押し付ける。このリテーナリング押圧手段10も好ましくは、バックプレート押圧手段16と同様に、ゴムシート製のエアバック16bで構成される。該エアバック16bにはエアーを供給するための図示しない空気供給機構が連結されている。
次に、上述のように構成されたウェーハ研磨装置におけるウェーハ回転安定化機構の作用を図3(a)、(b)用いて説明する。図3はウェーハがリテーナリングの内周部に転がり接触して駆動される様子を説明するための図であり、(a)はリテーナリングの内周部の部分が適宜量弾性変形している様子を示す平面図、(b)は図(a)における弾性変形している部分の拡大縦断面図である。
まず、ウェーハ研磨装置1における研磨ヘッド3を図示しない移動機構により所定箇所に待機中のウェーハW上に載置する。そして、研磨ヘッド3のバキュームライン24側を作動状態とし、バキューム側の孔19aを介してエアー室18を真空にし、孔(バキューム孔)22を介して弾性シート11下面にウェーハWを吸着保持する。そして、前記移動機構により、ウェーハWを吸着保持した研磨ヘッド3をプラテン2上に運び、該ウェーハWを、研磨対象である導電性膜が研磨パッド6に対接するようにプラテン2上に載置する。バキュームライン24はウェーハW上部の導電性膜の研磨作業が終了したとき、再び、該バキュームライン24側を作動状態とし、ウェーハWを研磨ヘッド3によって吸着保持し、図示しない洗浄装置へ搬送するときにも用いられる。
次いで、バキュームライン24側の作動を解除し、図示しない空気供給機構から両エアバック16b,25にエアーを供給して該両エアバック16b,25を膨らませる。これと同時にエアーフロートライン17側を作動状態とし、バックプレート8に設けたエアー吹出し口19からエアー室18に圧縮エアーを供給する。これにより、エアー室18の内圧が高くなり、該エアー室18に圧力エア層が形成される。そして、前記両エアバック16b,25の膨らみによって、前記ウェーハW上部の導電性膜とリテーナリング9が所定の圧力で研磨パッド6に押し付けられる。
この状態でプラテン2を図1の矢印A方向に回転させるとともに研磨ヘッド3を図1の矢印B方向に回転させ、回転する研磨パッド6上に図示しないノズルからスラリーを供給する。このとき、リテーナリングホルダ26を介して研磨ヘッド3側に取り付けられているリテーナリング9は、該研磨ヘッド3とともに回転する。一方、ウェーハWはリテーナリング9内で研磨パッド3上を滑り動くように該研磨パッド6の回転方向に移動し、その外周部がリテーナリング9内周部の弾性体9aで形成された部分に当接するように接触する。
図3の(a)、(b)に示すように、このウェーハWの当接によるストレスで弾性体9aで形成されたリテーナリング9内周部の部分に適宜量の弾性変形Dが生じる。この弾性変形Dの発生により、ウェーハWの外周部と、回転するリテーナリング9の内周部との間に、前記弾性変形Dにより摩擦抵抗、即ち転がり抵抗が増大した転がり接触が生じ、ヘッド本体7の回転力が、研磨パッドコンディションの不均一分布やスラリーの不均一回り込み等の外乱の発生に影響を受けることなく、ウェーハWに確実に伝達されてウェーハWが所定の回転数で回転する。この結果、ウェーハW上の研磨対象膜が良好な均一性を以って研磨される。
上述したように、本実施例に係るウェーハ研磨装置におけるウェーハ回転安定化機構においては、リテーナリング9内周部に適宜量の弾性変形Dが生じてリテーナリング9内周部の対ウェーハW転がり抵抗が増大し、ヘッド本体7の回転力が、外乱の発生に影響を受けることなく、ウェーハWに確実に伝達される。これにより、ウェーハWの回転速度が常時適正に維持されてウェーハWの研磨均一性を向上させることができる。
また、リテーナリング9の内周部を形成する弾性体9aの材質として、耐熱性、耐劣化性、耐薬品性等に富むEPDM、シリコーンゴム、ウレタンゴムを含む弾性材を使用したことで、該弾性体9aはウェーハ研磨装置1内の厳しい作動環境下において、ウェーハW外周部の接触により適正に弾性変形Dして転がり抵抗が確実に増大する。
なお、本発明は、本発明の精神を逸脱しない限り種々の改変をなすことができ、そして、本発明が該改変されたものにも及ぶことは当然である。
1 ウェーハ研磨装置
2 プラテン
3 研磨ヘッド
4 回転軸
5 モータ
6 研磨パッド
7 ヘッド本体
8 バックプレート
9 リテーナリング
9a 弾性体
10 リテーナリング押圧手段
11 弾性シート
12 回転軸
13 ドライプレート
14 ピン
15 作動トランス
16 バックプレート押圧手段
17 エアーフロートライン
18 エアー室
19 エアー吹出し口
20 エアーフィルタ
21 給気ポンプ
22 孔
23 真空ポンプ
24 バキュームライン
25 エアバック
26 リテーナリングホルダ
27 取付部材
28 スナップリング
29 リテーナリング(従来)
D 弾性変形部分
W ウェーハ
2 プラテン
3 研磨ヘッド
4 回転軸
5 モータ
6 研磨パッド
7 ヘッド本体
8 バックプレート
9 リテーナリング
9a 弾性体
10 リテーナリング押圧手段
11 弾性シート
12 回転軸
13 ドライプレート
14 ピン
15 作動トランス
16 バックプレート押圧手段
17 エアーフロートライン
18 エアー室
19 エアー吹出し口
20 エアーフィルタ
21 給気ポンプ
22 孔
23 真空ポンプ
24 バキュームライン
25 エアバック
26 リテーナリングホルダ
27 取付部材
28 スナップリング
29 リテーナリング(従来)
D 弾性変形部分
W ウェーハ
Claims (2)
- プラテン上の研磨パッドに押し付けられたウェーハの外周部を、研磨ヘッド側に取付けられたリテーナリングの内周部で包囲しつつ、前記研磨ヘッドを前記プラテンに対し相対回転させて前記リテーナリングの内周部と前記ウェーハの外周部との間に転がり接触を生じさせ、該転がり接触により前記ウェーハを駆動回転させて研磨するウェーハ研磨装置におけるウェーハ回転安定化機構であって、
前記リテーナリングの少なくとも内周部を弾性体で形成し、前記転がり接触が生じている前記リテーナリングの内周部の部分を適宜量弾性変形させることを特徴とするウェーハ研磨装置におけるウェーハ回転安定化機構。 - 上記弾性体は、EPDM(Ethylene Propylene Dine Methyleneエチレンプロピレンゴム)、シリコーンゴム、ウレタンゴムを含む弾性材で作製したことを特徴とする請求項1記載のウェーハ研磨装置におけるウェーハ回転安定化機構。
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2008
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