JP2010040303A - 照明灯 - Google Patents

Abstract

【課題】自然エネルギーを用いて発電する発電部材と蓄電池と照明部とを支柱に設けた照明灯において、蓄電池や電装部品などを支柱内部に装着容易とし、組立作業や配線作業などの作業性を向上する照明灯を提供する。
【解決手段】自然エネルギーを用いて発電する発電部材と、この発電部材により得られた電気を蓄電する蓄電池と、蓄電された電気を用いて点灯する照明部３とを、支柱２に設けた照明灯１において、前記支柱２の内部を中空状とし、前記中空状内部に、前記蓄電池や電装部品を載置する複数の載置棚１２を有する棚組立部材１０を挿脱自在に配設すると共に、前記支柱２の側面に前記蓄電池や前記電装部品を交換可能とする開口部を設け、この開口部に開閉自在な蓋部材５を設ける構成とした。
【選択図】図１

Description

本発明は、発電部材と蓄電池を備えて屋外に設置する照明灯に関する。

従来、電源が得られ難い地域や場所などで設置される照明灯として、ソーラーパネルや風力発電などの自然エネルギーを用いて発電する発電部材を備えた照明灯が知られている。

これらの照明灯は、支柱の上部にソーラーパネルや風力発電などの発電部材や照明部を装着し、支柱の下端部を土台に直接組み付けたり地中に埋め込んだりして立設する構成が一般的である。また、発電部材が生成した電力を蓄える蓄電池を備えている。

蓄電池や制御部材などの電装部品を設置する際に、設置する蓄電池のサイズと支柱サイズとの関係で、蓄電池のほうが大きい場合には、支柱内部に蓄電池を内蔵することができず、支柱外部に設ける制御箱や分電盤に収納する構成とされる。しかし、屋外に設置する照明灯としては、コンパクトで見映えのよいことが好ましく、支柱内部に蓄電池やその他の電装部品を収納可能であることが望まれている。

そのために、支柱内部に収納可能なサイズの蓄電池を複数設ける構成として、支柱内部に複数の蓄電池用格納室を区画形成するとした街路灯が既に公開されている（例えば、特許文献１参照）。

また、柱状の石材の内部に蓄電池や制御装置を収納する構成とした太陽光発電利用機器組込み灯篭が既に公開されている（例えば、特許文献２参照）。
特開２００４−８７３４９号公報 特開２００２−４２５０９号公報

支柱内部に蓄電池や電装部品を収納するタイプであれば、コンパクトで見映えのよい照明灯を構成することができる。しかし、棚部品を板金製として支柱内部にネジ止めして固定する構成や溶接により固定する構成では、取付作業が簡単でなく煩雑となる。また、支柱サイズがそれほど大きくない場合は、その内部に棚部品や電装部品を取り付ける作業性がさらに悪化し、収納する蓄電池や電装部品との、また、照明部や発電部材との配線作業も困難となる。

そのために、蓄電池や電装部品などを支柱内部に収納可能とすると共に、支柱内部に装着する作業性を容易とし、配線作業や部品交換の際の交換作業を容易とする構成であることが好ましい。

そこで本発明は、自然エネルギーを用いて発電する発電部材と蓄電池と照明部とを支柱に設けた照明灯において、蓄電池や電装部品などを支柱内部に装着容易とし、組立作業や配線作業などの作業性を向上する照明灯を提供することを目的とする。

上記目的を達成するために本発明は、自然エネルギーを用いて発電する発電部材と、この発電部材により得られた電気を蓄電する蓄電池と、蓄電された電気を用いて点灯する照明部とを、支柱に設けた照明灯において、前記支柱の内部を中空状とし、前記中空状内部に、前記蓄電池や電装部品を載置する複数の載置棚を有する棚組立部材を挿脱自在に配設すると共に、前記支柱の側面に前記蓄電池や前記電装部品を交換可能とする開口部を設け、この開口部に開閉自在な蓋部材を設けたことを特徴としている。

この構成によると、中空状内部に複数の蓄電池や電装部品を載置する棚組立部材を挿脱自在に配設しているので、蓄電池や電装部品などを予め一体に組み付けた状態で、支柱内部に収納することができる。このように、支柱内部に装着する蓄電池や電装部品などを予め支柱外部で組み立てて、その後で支柱内部に収納するので、組立作業が容易となる。また配線作業も支柱外部での組立時に同時に行うことができるので、組立作業や配線作業などの作業性が向上する。さらに、一体構成に組み付けて収納した蓄電池や電装部品を、蓋部材を開けて個別に配線チェックしたり交換することが可能となるので、交換作業やチェック作業などのメンテナンスが容易な照明灯となる。

また本発明は上記構成の照明灯において、前記棚組立部材が、前記載置棚の四隅を支持する四本の支持フレームを備え、前記支持フレームの長手方向に所定間隔毎に複数の載置棚を装着すると共に、前記中空状内部に前記支持フレームを挿通自在に支持する挿通ガイド部を設けたことを特徴としている。この構成によると、支持フレームに複数の載置棚を装着した棚組立部材に蓄電池や電装部品などを予め一体に組み付けた状態で、支持フレームを挿通ガイド部に挿入して、支柱内部に一体に収納することができる。また、上下の載置棚の間隔が予め定められているので、配線するコード類の長さも予め所定長さとしておくことが可能であり、配線時の短絡などの問題の発生を抑制することができる。

また本発明は上記構成の照明灯において、前記支持フレームを、断面凸字状の板部材で構成して、凸状に突出した部分を棚材装着部、その両側部をガイド板部とし、前記支柱をアルミ押出型材製とし、前記挿通ガイド部を、前記棚材装着部が挿通自在な空隙部と、前記ガイド板部が挿通する溝部を備える構成とし、前記ガイド板部を前記溝部に係合して、前記棚組立部材に所定の蓄電池や電装部品を装着した組立品一式を一体的に挿入可能としたことを特徴としている。この構成によると、支柱がアルミ押出型材製なので見映えのよい照明灯となる。また、アルミ押出型材製であれば、支柱内部に棚材装着部が挿通自在な空隙部とガイド板部が挿通する溝部を備える挿通ガイド部を成型することは容易であって、蓄電池や電装部品などを予め組み付けた棚組立部材を一体的に挿入する照明灯の支柱として好適となる。

また本発明は上記構成の照明灯において、前記載置棚をアルミ押出型材製とし、前記載置棚に載置する蓄電池や電装部品の幅に応じた載置凹部を有する断面凹字状としたことを特徴としている。この構成によると、載置する蓄電池や電装部品などをがたつきなく設置可能であると共に所定形状の載置棚を多数容易に得ることができるので、複数の蓄電池や電装部品を収納する照明灯にとって好適となる。

また本発明は上記構成の照明灯において、前記載置凹部の中央部下側に突出して部材取付部を設け、該部材取付部に飛び出し防止金具を装着可能としたことを特徴としている。この構成によると、それぞれの載置棚に個別に飛び出し防止金具を取り付けることも、複数の載置棚に連結させて共通の飛び出し防止金具を取り付けることも可能である。また、部材取付部は載置凹部の下側に突出して設けられているので、載置棚に蓄電池や電装部品を設置する作業に対して邪魔とならずに、設置作業を容易に行うことができる。

また本発明は上記構成の照明灯において、前記飛び出し防止金具を、上下複数の載置棚に亘って装着される長尺な部材とし、前記載置棚のそれぞれの部材取付部に連結したことを特徴としている。この構成によると、全ての蓄電池や電装部品を設置後に、一体に飛び出し防止金具を取り付けて蓄電池や電装部品などの落下を防止することができる。

また本発明は上記構成の照明灯において、前記照明部の取付部を前記支柱上部の相対向する両側部に設け、照明部が取り付けられていない取付部に点検蓋を装着したことを特徴としている。この構成によると、照明部と点検蓋の取り付け方向を互いに替えることができ、照明灯を設置する場所に応じて任意に変更することができる。そのために、照明部の設置可能な面が相対向する二面となり、照明灯の設置作業を効率よく行うことができ作業性が向上する。

また本発明は上記構成の照明灯において、前記発電部材が、前記支柱の上端に設けるソーラーパネルであることを特徴としている。この構成によると、昼間に太陽光を利用して発電し、照明の必要な夜間に点灯する照明灯を得ることができる。

本発明によれば、内部が中空状の支柱を用い、前記中空状内部に、蓄電池や複数の電装部品を載置する複数の載置棚を有する棚組立部材を挿脱自在に配設すると共に、前記支柱の側面に前記蓄電池や前記電装部品を交換可能とする開口部を設け、この開口部に開閉自在な蓋部材を設けた照明灯としたので、蓄電池や電装部品などを予め一体に組み付け可能となり、配線作業も支柱外部で行うことができる。そのために、予め一体に組み立てた棚組立部材を支柱内部に収納して容易に組立可能となって、組立作業や配線作業などの作業性が向上する照明灯を得ることができる。さらに、一体構成に組み付けて収納した蓄電池や電装部品を、蓋部材を開けて個別に配線チェックしたり交換することが可能となるので、交換作業やチェック作業などのメンテナンスが容易な照明灯を得ることができる。

以下に本発明の実施形態を図面を参照して説明する。図１は本発明に係る照明灯の一実施形態の構成を示す全体側面図である。図２は本発明に係る棚組立部材を示し、（ａ）は側面図であり、（ｂ）は正面図である。図３は本発明に係る載置棚の一例を示し、（ａ）は平面図であり、（ｂ）は正面図である。図４は本発明に係る支柱の一例を示し、（ａ）は支柱自体の断面図であり、（ｂ）は棚組立部材を組み付けた状態を示す断面図であり、（ｃ）は要部拡大図である。

図１に示すように、本実施形態に係る照明灯１は、発電部材と蓄電池と照明部３とを支柱２に設けて、電源が得られ難い地域や場所などで設置される照明灯である。また、発電部材としては、太陽光発電や風力発電を行い自然エネルギーを用いて発電する発電部材であればよく、本実施形態においては、太陽光発電を行うソーラーパネル４を支柱の上端に備える構成としている。

また、支柱２内部に、蓄電池や制御基板などの複数の電装部品を載置する複数の載置棚を有する棚組立部材１０を収納する構成としている。この際に、前記棚組立部材１０を一体的に支柱２の内部に挿脱自在に装着される構成であれば、蓄電池や電装部品などを支柱外部で組み付けた状態で支柱２内部に容易に組み込むことができるので好適である。

そのために、本実施形態においては、前記棚組立部材１０を、載置棚の四隅を支持する四本の支持フレームを介して該支持フレームの長手方向に所定間隔毎に複数の載置棚を装着する構成とし、支柱２の中空状内部に前記支持フレームを挿通自在に支持する挿通ガイド部を設ける構成とした。この構成であれば、支持フレームに複数の載置棚を装着した棚組立部材に蓄電池や電装部品などを予め一体に組み付けた状態で、支持フレームを挿通ガイド部に挿入して、支柱内部に一体に収納することができる。また、上下の載置棚の間隔が予め定められているので、配線するコード類の長さも予め所定長さとしておくことが可能であり、配線時の短絡などの問題の発生を抑制することができる。

蓄電池や複数の電装部品を載置する複数の載置棚を有する棚組立部材１０が、一体的に支柱内部に挿脱自在であれば、蓄電池や電装部品などを予め支柱外部で組み立てて、その後で支柱内部に収納することができる。また、蓄電池や電装部品間を接続する配線作業も支柱外部での組立時に同時に行うことができるので、組立作業や配線作業などが容易となり作業性が向上する。

支柱２は、蓄電池や電装部品などを予め一体に組み付けた棚組立部材をその内部に収納可能な程度に中空であると共に、前記棚組立部材を挿脱自在に装着する挿通ガイド部を備える構成であればよく、種々の形状の鋼管などを用いることができる。しかし、アルミ押出型材製であれば、所定形状の挿通ガイド部を一体に、また容易に成型可能であり、大量生産も可能であるのでより好ましい。

支柱２を内部が中空状のアルミ押出型材製とすると、この中空状内部に前記棚組立部材１０を挿脱自在に装着する挿通ガイド部を設けることが容易である。また、アルミ押出型材製であれば、意匠性に優れた外観を呈する支柱を製造することが可能であって、コンパクトで見映えのよい照明灯１を得ることができ、好適である。さらに、支柱２がアルミ押出型材製であれば、支柱内部の長手方向に連続した所定寸法の溝部を形成することは容易であって、長尺な押出型材を製造し、所望の長さに切断して、大量の支柱２を容易に製造することができる。また、外形も自由であり、四角形でも多角形でも円形でも製造可能であって、所望される外観デザインにより適宜選択することができる。また、外表面にも所望の溝部を予め形成することができ、デザイン性を考慮した支柱２を製造することができる。

そこで本実施形態においては、アルミ押出型材製矩形断面の支柱２を用いた。その具体例について図４を用いて説明する。

図４（ａ）に示すように、アルミ押出型材製の支柱２は矩形断面の内部に空隙部２１（２１Ａ、２１Ｂ、２１Ｃ、２１Ｄ）が形成されている。また、それぞれの空隙部には、板材が挿通可能な溝部２２（２２ａ、２２ｂ）がそれぞれ形成されている。

溝部２２は支柱２の長手方向に連続して一定寸法で形成されていて、支柱２の長手方向に沿って部材を摺動移動可能に案内するガイド溝となる。そのために、支柱２の内部の四箇所の空隙部２１（２１Ａ、２１Ｂ、２１Ｃ、２１Ｄ）にそれぞれ溝部２２（２２ａ、２２ｂ）を形成することで、支柱２の内部に、その周囲の四方をガイドして長軸方向に挿通自在となる部材を装着することができる。つまり、支柱内部の四隅に設ける空隙部２１と溝部２２とで挿通ガイド部を構成することになる。

そこで、図４（ｂ）に示すように、載置棚１２を支持する支持フレーム１１を、前記四箇所の溝部２２に対応して四個配設し、この長尺な四個の支持フレーム１１（１１Ａ、１１Ｂ、１１Ｃ、１１Ｄ）の長手方向の所定間隔毎に複数の載置棚１２を装着するようにした。また、それぞれの支持フレームを断面凸字状の板部材で構成して、凸状に突出した部分を棚材装着部、その両側部をガイド板部とし、このガイド板部を前記溝部２２に係合して、棚組立部材１０に所定の蓄電池や電装部品を装着した組立品一式を、支柱内部に一体的に挿入可能とした。

上記した支持フレーム１１の具体例を図４（ｃ）に示す。図に示す支持フレーム１１は、凸状に突出した棚材装着部１１ｂと、その両側部のガイド板部１１ａとを備えた断面凸字状の板部材であって、前記支柱の内部に形成された溝部２２に前記ガイド板部１１ａが挿通する構成とされる。このために、四方四箇所の溝部２２にそれぞれのガイド板部１１ａを嵌め込むように係合させることで、四本の支持フレーム１１に複数の載置棚１２を装着した棚組立部材１０を一体的に支柱内部に挿入することができる。

上記したように、支柱内部に空隙部２１と溝部２２を備える挿通ガイド部を予め形成したアルミ押出型材からなる支柱２を用いて、棚組立部材１０に所定の蓄電池や電装部品を装着した組立品一式を一体的に挿入可能としたので、この支柱２の上端下端いずれの開口端部からも、蓄電池や電装部品を一体的に組み付けた棚組立部材１０を挿入して組み立てることができる。

載置棚１２を支持フレーム１１に装着するには、ネジ止めやリベット止めやカシメや溶接などの固着方法を採用することができ、特に限定するものではない。本実施形態においては、リベット１４を用いて載置棚１２の四隅を固着している。

次に、載置棚１２について図３を用いて説明する。載置棚１２は板金を曲げ加工した板金製であってもよいが、所定形状に押出加工したアルミ押出型材製とすることができる。アルミ押出型材製であれば、一体成型できるので、多数の載置棚１２を容易に製造可能となって好適である。

図３（ａ）（ｂ）に示すように、載置棚１２に載置凹部１２ａを形成している。この載置凹部１２ａに、蓄電池や電装部品などを載置する構成であり、この載置凹部１２ａの幅Ｌ１を載置する蓄電池や電装部品の幅に応じた幅としている。この構成であれば、蓄電池や電装部品などの左右方向を位置決めし、がたつき無く設置可能であり、載置棚に所望の蓄電池や電装部品を設置する作業を容易に行うことができる。

また、載置棚１２の両側部には、支持フレーム１１に固着する部分となる取付部１２ｄ
を形成しており、全体形状としては、載置凹部１２ａと、第一側部１２ｂと、上面１２ｃと、第二側部となる取付部１２ｄを備えた断面凹字状とされている。

さらに、前記載置凹部１２ａの中央部下側に部材取付部１２ｅを設けている。この部材取付部１２ｅは、載置棚１２が押出型材製であれば一体押出成型することができる。このように、載置棚１２は断面凹字状に押出成型することで、強度に優れた凹凸構成の棚部材となる。また、部材取付部１２ｅは載置凹部１２ａの下側に設けられているので、載置棚１２に所望の蓄電池や電装部品を設置する際には邪魔にならず、設置作業を容易に行うことができる。また、部材取付部１２ｅには飛び出し防止金具（不図示）を装着可能であって、載置棚１２に個別に飛び出し防止金具を取り付けることも、複数の載置棚に連結させて共通の長尺な飛び出し防止金具や落下防止部材を取り付けることも可能である。

部材取付部１２ｅは、ネジ孔が設けられており、このネジ孔に固定用ネジを螺合して板材や型材などからなる飛び出し防止金具を装着し固定することができる。そのために、載置棚１２に所望の蓄電池や電装部品を設置した後で、個別に、もしくは、上下の複数の載置棚のそれぞれの部材取付部１２ｅを連結するように飛び出し防止金具（落下防止部材ともなる：不図示）を装着して、一旦設置した蓄電池や電装部品の飛び出しや落下を防止することが可能となる。

次に図２を用いて棚組立部材１０について説明する。図２（ａ）に示す側面図、図２（ｂ）に示す正面図のように、棚組立部材１０は、四個の支持フレーム１１（１１Ａ、１１Ｂ、１１Ｃ、１１Ｄ）に、複数の載置棚１２を組み付けた構成である。設置する載置棚１２の数は、少なくとも使用する蓄電池と電装部品の合計数量と合致する数としている。これは、全ての蓄電池や電装部品をそれぞれ個別に載置棚に載置するためであって、一つの棚に一個の部品を載置することで、組み付け作業や交換作業が容易となる。また、上下の棚の間隔は、載置する蓄電池や電装部品の高さサイズに応じて、載置した後で結線や配線が可能な隙間を備える程度とされている。

蓄電池は複数使用する場合があり、小型の蓄電池であっても、複数用いることで、大容量の電力を蓄電可能となり、効率のよい太陽光発電にも対応可能となるので、電源が得られ難い地域や場所などで設置される照明灯として好適となる。そのために、載置棚１２には、複数の蓄電池や、充放電を制御するための制御装置などの電装部品を全て個別に載置可能な数量の棚数を設けるようにしている。

上記の構成であれば、支柱の外部で棚組立部材１０を組み立てて、載置棚１２にそれぞれ蓄電池や電装部品を設置して、一体構成することができる。また、蓄電池や電装部品を設置した後、これらを接続する配線作業も同時に行うことができるので、配線作業も容易となる。また、上下の載置棚の間隔が予め定められているので、蓄電池用配線部品を、一方の端子を蓄電池側端子に接続したときに、他方の端子が異極側端子に接触しないような長さにしておくことが可能であり、短絡事故などの発生を抑制して安全に配線作業を行うことができる。

複数の蓄電池や電装部品を載置して配線作業も施工して一体構成された棚組立部材１０は、支持フレーム１１のガイド板部１１ａを支柱２内部に設ける挿通ガイド部の溝部２２に嵌め込むようにして中空状の支柱内部にそのまま挿入可能である。

図１に示すように、支柱２内部に所定の蓄電池や電装部品を装着した棚組立部材１０を一体的に挿入した後で、上板８Ａや底板８Ｂを取り付けて、それぞれ支柱２の上端部と下端部を閉止する。支柱２が常に正立した状態であれば、棚組立部材１０を底板８Ｂに支持させることができるが、支柱２を傾倒したりする場合には、支柱内部に挿入した棚組立部材１０を固定しておいたほうがよい。固定方法は特に限定されずネジ止めや溶接等により行うことができる。

また、棚組立部材１０を組み付けた位置に相当する支柱２の側面に前記蓄電池や前記電装部品を交換可能とする開口部を設け、この開口部に開閉自在な蓋部材５を設けている。蓋部材５を開けると中に装着されている蓄電池や電装部品を視認することや、配線チェックをすることや、装置や部品の交換をすることが可能である。このように蓋部材５を設けているので、一体構成に組み付けて収納した蓄電池や電装部品を、蓋部材５を開けて個別に配線チェックしたり交換したりすることが可能となり、交換作業やチェック作業などのメンテナンスが容易な照明灯となる。

蓋部材５を開けて配線チェックを行ったり、部品交換をやり易くするには、開閉する側に配線部を設けたり、開閉する側から取り出し可能としていることが好ましく、蓋部材５を設置する側に作業用空隙１５（図４（ｂ）参照）を形成する構成としている。また、この作業用空隙１５が形成されている側に前述した飛び出し防止金具を取り付けるようにしている。

照明灯１の設置は、コンクリート床を基礎として、この基礎に底板８Ｂをアンカー止めして行う。底板８Ｂには複数の補強リブ９が配設されているが、補強リブ９を隠すように、支柱２の根元を地中に埋め込む場合もある。

支柱２の上部には照明部３が設けられているが、この支柱２の上部に取り付ける照明部３の取付部を前記支柱２の相対向する両側部に設けるようにしている。また、照明部３が取り付けられていない取付部に点検蓋６を装着する構成としている。この構成であれば、点検蓋６を開けて照明部３の配線チェックやメンテナンスを行うことができると共に照明部３と点検蓋６の取り付け方向を互いに替えることができ、照明灯１を設置する場所に応じて照明部３の取り付け方向を任意に変更することができる。そのために、照明部の設置可能な面が相対向する二面となり、前述した蓋部材５の配設方向と同方向でも逆方向にでも対応可能となる。

上記の構成であれば、例えば、照明灯設置位置の真後ろに障害物があって、後ろ側に蓋部材５を設けることが出来ない状態であっても、前記蓋部材５が正面側を向くようにしてその所定位置に照明灯を設置可能となるので、照明灯の設置作業を効率よく行うことができ作業性が向上する。

照明部３の発光体としては、ＬＥＤ発光体が好適であって、ＬＥＤ発光体を用いると、低消費電力で発光輝度の明るい照明を行うことが可能となる。さらには、色の異なるＬＥＤ発光体を組み合わせて、複数色のカラー照明を行うことができる。

支柱２の上端部に設置するソーラーパネル４は、上板８Ａから鉛直上向きに突出して設ける支持軸７に装着する。また、支持軸７を介してソーラーパネル４を傾動自在に装着することで、照明灯１を設置する場所に応じてソーラーパネル４の傾動位置を調節可能となり、発電効率のよい向きにソーラーパネル４を配設することができる。傾動自在に装着する方法は特に限定されないが、例えば、支持軸７を固定軸と傾動軸から構成される二軸構成としたり、支持軸７の上部にボールジョイント部材を装着してソーラーパネル４を首振り自在に装着することで実現可能である。

自然エネルギーを用いて発電する発電部材として風力発電を用いることも可能であり、風力発電を採用する場合には、前述したソーラーパネル４に替えて風車発電装置を設ければよい。また、ソーラーパネルと風車発電装置とを併設して、無風快晴時にはソーラーパネルを、風のある時には風車発電装置を、それぞれ重用して、全天候型の発電部材を構成することも可能である。

上記したように、本発明によれば、内部が中空状の支柱を用い、複数の載置棚を有する棚組立部材を挿脱自在に配設した照明灯としたので、蓄電池や電装部品などを予め棚組立部材に一体に組み付け可能となり、配線作業も支柱内部でなく外部で行うことができる。そのために、組立作業や配線作業などの作業性が向上する照明灯を得ることができる。

特に複数の蓄電池や電装部品を組み付けて配線を行う組立作業を、支柱の外部の広い作業空間で行うので、煩雑な配線作業を短絡などの問題を生じることなく、安全に行うことができ好適となる。

また、支柱を内部が中空状のアルミ押出型材製とすると、意匠性に優れた外観を呈する支柱を製造することが可能であって、コンパクトで見映えのよい照明灯１を得ることができ、好適である。さらに、支柱がアルミ押出型材製であれば、支柱内部に所定寸法の空隙部や溝部備える挿通ガイド部を形成することは容易であって、所定寸法の挿通ガイド部が形成された長尺な押出型材を製造して、所望の長さに切断することで、大量の支柱を容易に製造することができる。

本発明に係る照明灯は、自然エネルギーを用いて発電する発電部材と蓄電池を備えて組立作業や配線作業などの作業性が向上する照明灯となるので、商用電源のない屋外に設置する照明灯に好適に利用可能となる。

本発明に係る照明灯の一実施形態の構成を示す全体側面図である。 本発明に係る棚組立部材を示し、（ａ）は側面図であり、（ｂ）は正面図である。 本発明に係る載置棚の一例を示し、（ａ）は平面図であり、（ｂ）は正面図である。 本発明に係る支柱の一例を示し、（ａ）は支柱自体の断面図であり、（ｂ）は棚組立部材を組み付けた状態を示す断面図であり、（ｃ）は要部拡大図である。

符号の説明

１ 照明灯
２ 支柱
３ 照明部
４ ソーラーパネル
５ 蓋部材
６ 点検蓋
１０ 棚組立部材
１１ 支持フレーム
１１ａ ガイド板部
１１ｂ 棚材装着部
１２ 載置棚
１２ａ 載置凹部
２１ 空隙部（挿通ガイド部）
２２ 溝部（挿通ガイド部）

Claims (8)

1. 自然エネルギーを用いて発電する発電部材と、この発電部材により得られた電気を蓄電する蓄電池と、蓄電された電気を用いて点灯する照明部とを、支柱に設けた照明灯において、
   前記支柱の内部を中空状とし、前記中空状内部に、前記蓄電池や電装部品を載置する複数の載置棚を有する棚組立部材を挿脱自在に配設すると共に、前記支柱の側面に前記蓄電池や前記電装部品を交換可能とする開口部を設け、この開口部に開閉自在な蓋部材を設けたことを特徴とする照明灯。
2. 前記棚組立部材が、前記載置棚の四隅を支持する四本の支持フレームを備え、前記支持フレームの長手方向に所定間隔毎に複数の載置棚を装着すると共に、
   前記中空状内部に前記支持フレームを挿通自在に支持する挿通ガイド部を設けたことを特徴とする請求項１に記載の照明灯。
3. 前記支持フレームを、断面凸字状の板部材で構成して、凸状に突出した部分を棚材装着部、その両側部をガイド板部とし、
   前記支柱をアルミ押出型材製とし、前記挿通ガイド部を、前記棚材装着部が挿通自在な空隙部と、前記ガイド板部が挿通する溝部を備える構成とし、
   前記ガイド板部を前記溝部に係合して、前記棚組立部材に所定の蓄電池や電装部品を装着した組立品一式を一体的に挿入可能としたことを特徴とする請求項２に記載の照明灯。
4. 前記載置棚をアルミ押出型材製とし、前記載置棚に載置する蓄電池や電装部品の幅に応じた載置凹部を有する断面凹字状としたことを特徴とする請求項１から３のいずれかに記載の照明灯。
5. 前記載置凹部の中央部下側に突出して部材取付部を設け、該部材取付部に飛び出し防止金具を装着可能としたことを特徴とする請求項４に記載の照明灯。
6. 前記飛び出し防止金具を、上下複数の載置棚に亘って装着される長尺な部材とし、前記載置棚のそれぞれの部材取付部に連結したことを特徴とする請求項５に記載の照明灯。
7. 前記照明部の取付部を前記支柱上部の相対向する両側に設け、照明部が取り付けられていない取付部に点検蓋を装着したことを特徴とする請求項１から６のいずれかに記載の照明灯。
8. 前記発電部材が、前記支柱の上端に設けるソーラーパネルであることを特徴とする請求項１から７のいずれかに記載の照明灯。

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