JP2010039879A - 電力管理システムおよびプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】他の機種に置き換えた場合の省電力の効果を予め確認することが可能な電力管理システムおよびプログラムを提供する。
【解決手段】端末装置がログ要求の指示を送信し(S101)、画像形成装置が受信すると(S102)、ログを読み出し(S103)送信する(S104)。端末装置はログを受信すると(S105)、消費電力量の演算指示を送信する(S106)。端末装置の送受信部が受信すると(S107)、制御部は電力情報テーブルを格納部から読み出し(S108)、演算部が演算を行う(S109)。送受信部が演算結果である消費電力量を端末装置に送信する(S110)。端末装置は受信すると(S111)表示画面に表示し(S112)、一連の処理手順を終了する。
【選択図】図8

Description

本発明は、電力管理システムおよびプログラムに関するものである。
例えば、特許文献1には、コピーモードやプリントモードを備え、各動作モードの動作履歴を正確に計時し、計時された計時値に基づきコピーモードやプリントモードなどの様々なジョブを処理する複合機の電力に係るログ情報を作成する複合機が開示されている。
特開2003−309684号公報
ここで、従来よりも消費電力量を低減することが可能な画像形成装置が製品化されているので、ユーザが使っている画像形成装置を他の機種に置き換えることで消費電力量を低減することが可能である。そのため、ユーザは、使っている画像形成装置と省電力の画像形成装置とを例えばカタログに記載されている数値を用いることで、どの程度の省電力が図れるかを把握することが可能である。ところが、ユーザの使用態様によって、機種の変更による省電力の程度が異なる。そのため、ユーザは、カタログの数値上の比較だけでは省電力の効果が期待できる機種の検討を行うことが難しい場合が考えられる。また、ユーザは、自己の使用態様を基に多くの機種の中から省電力の効果が高いものを選択することが難しい場合も考えられる。
本発明は、他の機種に置き換える場合の省電力の効果を予め確認することが可能な電力管理システムおよびプログラムを提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、第1の機能を含む複数の動作状態の遷移によって消費電力が増減する第1の機能部と、第2の機能を含む複数の動作状態の遷移によって消費電力が増減する第2の機能部とを有する画像処理装置と、前記画像処理装置と通信手段を介して接続され、当該通信手段を介して当該画像処理装置の消費電力量を把握する情報処理装置と、を含み、前記画像処理装置または前記情報処理装置は、前記第1の機能部について前記複数の動作状態のいずれかに遷移した履歴を示す履歴情報を生成する第1の履歴情報生成手段と、前記第2の機能部について前記複数の動作状態のいずれかに遷移した履歴を示す履歴情報を生成する第2の履歴情報生成手段と、前記第1の機能部の前記複数の動作状態での消費電力の情報と前記第1の履歴情報生成手段により生成された前記履歴情報とを取得して当該第1の機能部の消費電力量を演算し、前記第2の機能部の前記複数の動作状態での消費電力の情報と前記第2の履歴情報生成手段により生成された前記履歴情報とを取得して当該第2の機能部の消費電力量を演算する演算手段と、を有することを特徴とする電力管理システムである。
請求項2に記載の発明は、前記画像処理装置は、前記第1の機能部と前記第2の機能部とが互いに連動して動作することになる指示である第1の動作指示および、当該第1の機能部が単独で動作することになる指示である第2の動作指示を受け付ける受付部を更に備え、前記演算手段は、前記第1の機能部が前記第1の動作指示および前記第2の動作指示により動作して消費した消費電力量を演算し、前記第2の機能部が当該第1の動作指示により動作して消費した消費電力量を演算することを特徴とする請求項1に記載の電力管理システムである。
請求項3に記載の発明は、前記情報処理装置は、前記画像処理装置とは消費電力が異なる別の画像処理装置の、前記第1の機能部の前記消費電力の情報に対応する消費電力の情報である対応第1情報を格納し、当該別の画像処理装置の、前記第2の機能部の前記消費電力の情報に対応する消費電力の情報である対応第2情報を格納する格納部をさらに備え、前記演算手段は、前記格納部に格納されている前記対応第1情報と前記第1の履歴情報生成手段により生成された前記履歴情報とを取得して前記別の画像処理装置を用いる場合の前記第1の機能部の消費電力量を演算し、当該格納部に格納されている前記対応第2情報と前記第2の履歴情報生成手段により生成された前記履歴情報とを取得して当該別の画像処理装置を用いる場合の前記第2の機能部の消費電力量を演算することを特徴とする請求項1または2に記載の電力管理システムである。
請求項4に記載の発明は、前記対応第1情報および前記対応第2情報を基に演算して得た前記別の画像処理装置の前記消費電力量を、前記画像処理装置の前記消費電力量と共に表示する表示手段を更に含むことを特徴とする請求項3に記載の電力管理システムである。
請求項5に記載の発明は、第1の機能を含む複数の動作状態の遷移によって消費電力が増減する第1の機能部と、第2の機能を含む複数の動作状態の遷移によって消費電力が増減する第2の機能部とを有する画像処理装置と通信手段で接続されるコンピュータに、前記第1の機能部の前記複数の動作状態での消費電力の情報と、当該第1の機能部について当該複数の動作状態のいずれかに遷移した履歴を示す履歴情報と、前記第2の機能部の前記複数の動作状態での消費電力の情報と、当該第2の機能部について当該複数の動作状態のいずれかに遷移した履歴を示す履歴情報と、を取得する取得機能と、前記取得機能により取得された前記消費電力の情報および前記履歴情報を基に、前記第1の機能部の消費電力量を演算すると共に前記第2の機能部の消費電力量を演算する演算機能と、を実現させるプログラムである。
請求項6に記載の発明は、前記演算機能は、前記第1の機能部と前記第2の機能部とが互いに連動して動作することになる指示である第1の動作指示および、当該第1の機能部が単独で動作することになる指示である第2の動作指示により前記画像処理装置が動作した場合に、当該第1の機能部が当該第1の動作指示および当該第2の動作指示により動作して消費した消費電力量を演算し、当該第2の機能部が当該第1の動作指示により動作して消費した消費電力量を演算することを特徴とする請求項5に記載のプログラムである。
請求項7に記載の発明は、前記取得機能は、前記画像処理装置とは消費電力が異なる別の画像処理装置の、前記第1の機能部の前記消費電力の情報に対応する消費電力の情報である対応第1情報を取得し、当該別の画像処理装置の、前記第2の機能部の前記消費電力の情報に対応する消費電力の情報である対応第2情報を取得し、前記演算機能は、前記別の画像処理装置を用いる場合の前記第1の機能部の消費電力量を演算し、当該別の画像処理装置を用いる場合の前記第2の機能部の消費電力量を演算することを特徴とする請求項5または6に記載のプログラムである。
請求項8に記載の発明は、前記対応第1情報および前記対応第2情報を基に演算して得た前記別の画像処理装置の前記消費電力量を、前記画像処理装置の前記消費電力量と共に出力する出力機能をさらに実現させることを特徴とする請求項7に記載のプログラムである。
請求項1によれば、他の機種に置き換えた場合の省電力の効果を予め確認することが可能になる。
請求項2によれば、コンカレント動作の場合であっても省電力の効果を予め確認することが可能になる。
請求項3によれば、他の機種に置き換えた場合に第1の機能部と第2の機能部の各々についての消費電力量を算出することが可能になる。
請求項4によれば、使用している機種と他の機種との消費電力量を比較した内容をユーザに通知することが可能になる。
請求項5によれば、他の機種に置き換えた場合の省電力の効果を予め確認することが可能になる。
請求項6によれば、コンカレント動作の場合であっても省電力の効果を予め確認することが可能になる。
請求項7によれば、他の機種に置き換えた場合に第1の機能部と第2の機能部の各々についての消費電力量を算出することが可能になる。
請求項8によれば、使用している機種と他の機種との消費電力量を比較した内容をユーザに通知することが可能になる。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1は、本実施の形態の電力管理システムPSの構成の一例を示す図である。
同図に示すように、この電力管理システムPSは、端末装置10と画像形成装置20とがLAN(Local Area Network)等の内部通信網を介して互いに接続されることにより構成されている。また、電力管理システムPSは、端末装置10および画像形成装置20と端末装置70とがインターネット等の広域通信網NWを介して互いに接続されている。なお、本実施の形態でのLANとしては、例えばイーサネット(登録商標)(Ethernet(登録商標))により構成することができる。
この電力管理システムPSは、端末装置10から印刷指示が画像形成装置20に送信されると、画像形成装置20は、その印刷指示を受けて用紙に印刷を行うように構成されている。また、電力管理システムPSは、端末装置10からの要求が広域通信網NWを介して端末装置70に送信されると、端末装置70は、その指示に対応するサービスを提供するように構成されている。
端末装置10,70は、画像データを作成し外部に出力する機器であり、例えば、ソフトウェアを実行して演算等を行うコンピュータ本体、ディスプレイ等の表示装置、コンピュータ本体に対して入力を行うための入力装置等により構成される。端末装置10は、表示手段の一例としての表示画面10aを備えている。なお、端末装置10,70としては、例えば、パーソナルコンピュータやワークステーション、その他のコンピュータが用いられる。
画像形成装置20は、媒体に画像を印刷し、印刷文書として出力する装置である。また、画像形成装置20は、画像読取処理等の機能を実現するための各種のデバイスを備えている。その詳細については、後述する。
図2は、画像形成装置20の構成例を示すブロック図である。
同図に示すように、本実施の形態での画像形成装置20は、取得された画像を処理して用紙に印刷する印刷装置21と、予め定められた画像を表示する表示画面やユーザが操作する操作パネル等を有するUI装置22と、を備えている。また、画像形成装置20は、処理すべき画像を読み取るスキャナ等で構成される画像読取装置23と、画像形成装置20の全体を制御する制御装置24と、を備えている。このように、画像形成装置20は、画像読取機能、印刷機能およびUI機能のためのデバイス(第1の機能部、第2の機能部)として、印刷装置21、UI装置22および画像読取装置23を備えている。
なお、印刷装置21は、トナー像を用紙等の媒体上に形成する電子写真方式を用いて印刷を行う構成を採用することができるが、その他の方式、例えばインクを用紙等の媒体に吐出して像を形成するインクジェット方式を用いてもよい。
また、UI装置22は、プリントジョブ(第2の動作指示)やコピージョブ(第1の動作指示)等の動作指示を受け付ける受付部の一部を構成するものである。
制御装置24は、デバイスごとの状態遷移の状況が記録されるログ(複数のモードのいずれかに遷移した履歴を示す履歴情報)を生成するログ生成部31と、端末装置10との間で広域通信網NWを介して各種のデータを送受信するための通信制御部33と、を備えている。なお、ログ生成部31および通信制御部33を、例えばCPU(Central Processing Unit)によって構成することが考えられる。
また、制御装置24は、ログ生成部31により生成されたログを格納し、通信制御部33による送受信に用いる各種のデータを格納する格納部34を備えている。格納部34を、例えばRAM(Random Access Memory)およびROM(Read-Only Memory)で構成することが考えられる。なお、制御装置24は、印刷装置21、UI装置22および画像読取装置23に対して電力供給の制御を行う部分ということもできる。
ログ生成部31は、印刷装置21についてのログを生成する印刷装置用ログ生成部41と、UI装置22についてのログを生成するUI装置用ログ生成部42と、画像読取装置23についてのログを生成する画像読取装置用ログ生成部43と、制御装置24についてのログを生成する制御装置用ログ生成部44と、を備えている。
なお、印刷装置用ログ生成部41、UI装置用ログ生成部42、画像読取装置用ログ生成部43または制御装置用ログ生成部44によって、第1の履歴情報生成部および第2の履歴情報生成部を構成することができる。
さらに説明すると、画像形成装置20は、デバイスごとに、消費電力の異なる複数の電力モード(動作モード、動作状態)を有する。例えば、印刷装置21では、電力モードとして、発生したジョブを実行するプリントモードと、ジョブの発生に備えて待機するレディーモード(スタンバイモード)と、がある。また、印刷装置21は、レディーモードが予め定められた時間継続されると消費電力を低減するために遷移するスリープモードと、スリープモードの時にジョブが発生すると遷移するウォームアップモードと、がある。プリントモード及びレディーモードを、通常の動作状態で動作するモードとしての通常モードということができ、また、スリープモードを省電力モード(節電モード)ということができる。通常モードの消費電力よりも省電力モードの消費電力の方が低い。
UI装置22では、電力モードとして、上述したレディーモードおよびスリープモードがある。
画像読取装置23では、電力モードとして、画像を読み取るスキャンモードがあり、また、上述したレディーモードおよびスリープモードがある。
図3は、電力情報テーブル51,52,53,54の一例を説明する図である。なお、これら電力情報テーブル51〜54は、後述する端末装置70の格納部73に格納されているものである。なお、電力情報テーブル51〜54は、画像形成装置20の格納部34に格納されているように構成することも考えられる。
同図に示す電力情報テーブル51は、印刷装置21についてのものであり、スリープモードのときの消費電力は5Wであり、また、スタンバイモード(レディーモード)のときには30W、ウォームアップモードのときには900Wである。そして、プリントモードのときには、用紙がA4判であれば、1ページ当たり600Whである。このように、モードごとに消費電力が異なり、モードの遷移があると、印刷装置21の消費電力が増減することになる。
なお、同図に示す電力情報テーブル52は、UI装置22についてのものである。UI装置22も、モードの遷移があると、消費電力が増減することになる。また、同図に示す電力情報テーブル53は、画像読取装置23についてのものであり、同図に示す電力情報テーブル54は、制御装置24についてのものである。
図4は、印刷装置21、UI装置22、画像読取装置23および制御装置24の各モードの遷移例を説明するタイムチャートである。なお、同図のtは時間を示す。
同図に示すタイムチャートの例では、印刷装置21、UI装置22、画像読取装置23および制御装置24がスリープモードのときにプリントジョブが発生し、プリントジョブが完了する前にさらにコピージョブが発生した場合を示している。すなわち、このタイムチャートでは、一つのジョブが動作するだけの単体動作ではなく、複数のジョブが並行に動作するコンカレント(concurrent)動作の場合を示している。なお、他のコンカレント動作の例としては、画像形成装置20がファクシミリ装置(ファクシミリ機能)を備える構成において、ファクシミリ受信中にUI装置22にてユーザがファクシミリ送信する場合が考えられる。
なお、プリントジョブは、端末装置10から送信されたものであり、広域通信網NWを介して通信制御部33が受信する。また、コピージョブは、ユーザにより操作された指示をUI装置22が受け付けたものである。付言すると、コピージョブは、画像読取装置23および印刷装置21が互いに連動して動作することになる指示である。プリントジョブは、印刷装置21が単独で動作することになる指示である。
プリントジョブが発生すると、印刷装置21、UI装置22、画像読取装置23および制御装置24はスリープモードから他のモードに移行する。すなわち、印刷装置21は、スリープモードからウォームアップモードに遷移した後にプリントモードに遷移する。また、UI装置22、画像読取装置23および制御装置24は、レディーモードに遷移する。
コピージョブは、画像読取装置23がスキャンし、その画像を印刷装置21が印刷することで実行される。したがって、コピージョブが発生すると、まず、画像読取装置23がレディーモードからスキャンモードに移行する。そして、印刷装置21は、プリントジョブの実行により既にプリントモードであるので、モード遷移することなく、スキャンした画像の印刷が行われる。すなわち、単体動作であれば、コピージョブが発生すると、印刷装置21は、ウォームアップモードを経てプリントモードに遷移するものの、コンカレント動作であるので、モード遷移が不要である。
図5は、制御装置24のログ生成部31により生成されて格納部34に格納されるログ61,62,63,64を説明する図である。
同図に示すログ61,62,63,64は、図4に示すタイムチャートの場合に生成されたものである。ログ61は、印刷装置用ログ生成部41により生成されたログであり、ログ62は、UI装置用ログ生成部42により生成されたログであり、ログ63は、画像読取装置用ログ生成部43により生成されたログである。また、ログ64は、制御装置用ログ生成部44により生成されたログである。
具体的に説明すると、ログ61では、スリープモードが1954秒間(32分34秒間)継続し、その後にウォームアップモードに遷移して10秒後に、A4用紙への印刷を5ページ分行ったことを示している。そして、レディーモードに遷移して1800秒間(30分間)継続し、その後にスリープモードに遷移して3600秒間(1時間)継続したことを示している。なお、ログ61から明らかなように、印刷装置21は、レディーモードが1800秒間継続するとスリープモードに遷移するように設定されている。すなわち、節電設定が30分間である。
図6は、端末装置70の構成例を示すブロック図である。
同図に示すように、本実施の形態での端末装置70は、端末装置70の全体を制御する制御部71と、端末装置70からの要求に応じて演算を行う演算手段の一例としての演算部72と、を備えている。また、端末装置70は、演算部72による計算に用いられる各種のデータや計算式、計算結果を格納し、送受信部74による送受信に用いる各種のデータを格納する格納部73と、広域通信網NWを介してデータの送受信を行う送受信部74と、を備えている。
付言すると、格納部73は、画像形成装置20の電力情報テーブル(図3参照)を格納している。そして、格納部73は、画像形成装置20以外の他の機種の電力情報テーブル(図7参照)もまた格納している。
図7は、電力情報テーブル81,82,83,84の一例を説明する図である。
同図に示す電力情報テーブル81〜84は、画像形成装置20とは異なる他の機種(以下、「他の機種」と略す)についてのものであり、画像形成装置20よりも省電力を実現した機種についてのものである。電力情報テーブル81〜84は、端末装置70の格納部73に格納されている。
同図に示す電力情報テーブル81には、スリープモードのときの消費電力は1W、スタンバイモード(レディーモード)のときには20W、ウォームアップモードのときには800Wであることのデータが保持されている。また、電力情報テーブル81には、プリントモードのときには、用紙がA4判であれば、1ページ当たり600Whであることのデータが保持されている。
同図に示す電力情報テーブル82〜84にも、モードごとの消費電力データが保持されている。
図8は、消費電力量を演算する場合の処理手順を示すフローチャートである。
同図に示すフローチャートでは、端末装置10は、画像形成装置20に対してログ要求の指示を送信する(ステップ101)。その際に、端末装置10は、ログを参照する期間を指定する。
画像形成装置20は、その指示を内部通信網を介して受信すると(ステップ102)、格納部34(図2参照)に格納されているログの中から指定された参照期間についてのログ61〜64(図5参照)を読み出す(ステップ103)。そして、画像形成装置20は、そのログ61〜64を端末装置10に送信する(ステップ104)。
端末装置10は、要求したログを受信すると(ステップ105)、次に、画像形成装置20とは異なる他の機種での消費電力量の演算指示を、画像形成装置20から内部通信網を介して取得したログ61〜64と共に端末装置70に対して送信する(ステップ106)。その送信の際に、端末装置10は、演算する機種を具体的に指定する。すなわち、端末装置10は、端末装置70に送信するデータに、ログ61〜64のほかに、画像形成装置20の製品名および他の機種の製品名を含ませる。
端末装置70では、送受信部74がその指示を広域通信網NWを介して受信すると(ステップ107)、制御部71は、指定された機種に対応する電力情報テーブルを格納部73から読み出す(ステップ108)。具体的には、制御部71は、画像形成装置20の電力情報テーブル51〜54(図3参照)を格納部73から読み出す。また、制御部71は、他の機種の電力情報テーブル81〜84(図7参照)を格納部73から読み出す。
その後、端末装置70の演算部72は、端末装置10からのログ61〜64と、格納部73から読み出した電力情報テーブル51〜54,81〜84と、を用いて演算を行う(ステップ109)。
演算部72による演算について、以下のとおり具体的に説明する。
印刷装置21の実測値としての消費電力量cを演算する際には、ログ61〜64(図5参照)および電力情報テーブル51〜54(図3参照)を用いて行われる。すなわち、消費電力量cのうち、スリープモードでの消費電力量c1は、
5W×(1954秒+3600秒)/3600秒=7.71Wh
である。また、ウォームアップモードでの消費電力量c2は、
900W×10秒/3600秒=2.5Wh
である。また、プリントモードでの消費電力量c3は、
600Wh×5ページ=3000Wh
である。また、レディーモードでの消費電力量c4は、
30W×1800秒/3600秒=15Wh
である。したがって、印刷装置21の消費電力量cは、
c=c1+c2+c3+c4=3025.21Wh
である。
他のデバイスとしてのUI装置22、画像読取装置23および制御装置24の実測値についても、端末装置70の演算部72が同様の演算によって消費電力量を算出する。そして、端末装置70の演算部72は、すべてのデバイスの消費電力量を加算することで、予め定められた期間内での画像形成装置20の消費電力量を算出する。演算部72により算出された消費電力量は、一時的に格納部73に格納される。
また、他の機種の予測値としての消費電力量dを演算する際には、ログ61〜64(図5参照)および電力情報テーブル81〜84(図7参照)を用いて行われる。すなわち、消費電力量dのうち、スリープモードでの消費電力量d1は、
1W×(1954秒+3600秒)/3600秒=1.54Wh
である。また、ウォームアップモードでの消費電力量d2は、
800W×10秒/3600秒=2.22Wh
である。また、プリントモードでの消費電力量d3は、消費電力量c3と同じく、
600Wh×5ページ=3000Wh
である。また、レディーモードでの消費電力量d4は、
20W×1800秒/3600秒=10Wh
である。したがって、印刷装置21の予測値としての消費電力量dは、
d=d1+d2+d3+d4=3013.76Wh
である。
他のデバイスとしてのUI装置22、画像読取装置23および制御装置24の予測値についても、端末装置70の演算部72が同様の演算によって消費電力量を算出する。そして、端末装置70の演算部72は、すべてのデバイスの消費電力量を加算することで、予め定められた期間内での画像形成装置20の消費電力量を算出する。演算部72により算出された消費電力量は、一時的に格納部73に格納される。
端末装置70では、演算部72による演算が終わると、送受信部74が、演算により得た消費電力量を格納部73から読み出して端末装置10に送信する(ステップ110)。
端末装置10は、その消費電力量を広域通信網NWを介して受信すると(ステップ111)、表示画面10aに表示し(ステップ112)、一連の処理手順を終了する。
ここで、本実施の形態では、消費電力量の演算を端末装置70の演算部72により行う場合を説明したが、種々の変形例が考えられる。
一変形例としては、消費電力量の演算を端末装置70以外の装置で行うことも考えられる。例えば、端末装置10や画像形成装置20で消費電力量の演算を行う構成である。端末装置10にて消費電力量の演算を行う場合には、端末装置10は、図6に示す端末装置70と同じように構成される。すなわち、端末装置10は、電力情報テーブル51〜54,81〜84を予め保有し、画像形成装置20から取得したログ61〜64を基に消費電力量の演算を行う。
また、端末装置10または画像形成装置20は、電力情報テーブル51〜54,81〜84を保有していない場合には、広域通信網NWを介して端末装置70に要求することによって電力情報テーブル51〜54,81〜84を取得する構成も考えられる。
他の変形例としては、ログ61〜64の生成を画像形成装置20以外の装置で行うことも考えられる。例えば、画像形成装置20がモードの遷移情報を端末装置10に送信し、端末装置10がその遷移情報を基に作成する構成である。
また、他の変形例としては、端末装置10は、端末装置70に対して消費電力量の演算指示を行う際に、他の機種を指定しない構成が考えられる。すなわち、端末装置70は、画像形成装置20の製品名およびログ61〜64を解析することで、消費電力量が低減できる他の機種を特定し、特定した他の機種に置き換えた場合の消費電力量を予測値として演算して、端末装置10に演算結果を送信する。
図9は、端末装置70から取得した消費電力量が端末装置10の表示画面10aに表示される一例を示す図である。
同図に示すように、端末装置10の表示画面10aには、予め定められた期間内の実測値である消費電力量を表示すると共に、演算に用いた機種の製品名およびその機種に置き換えた場合の予測値としての消費電力量を具体的な数値で表示する。
このような表示を行うことで、画像形成装置20以外の機種に置き換えた場合の予測値としての消費電力量をユーザは把握することができる。すなわち、画像形成装置20の過去の使用態様を基にして、消費電力量を低減することができたであろう機種名をユーザは把握する。このため、ユーザは、他の機種を変更する際の参考データを得ることができる。
なお、本実施の形態では、端末装置10の表示画面10aに消費電力量を表示させているが、端末装置10以外の装置に表示させる構成例も考えられる。例えば、画像形成装置20のUI装置22に、端末装置70で演算された演算結果を表示する。
本実施の形態では、印刷装置21の実測値としての消費電力量cを基にして、上述した節電設定を変更した場合の消費電力量eを予測値として算出することができ、その算出結果が図9に示すように表示される。また、UI装置22の実測値としての消費電力量dを基にして、UI装置22についての設定を上述したように変更した場合の消費電力量fを予測値として算出することができ、その算出結果が図9に示すように表示される。したがって、省電力設定の変更を行う表示画面10aで、指定した期間内での実測値としての消費電力量と、変更した場合の予測値としての消費電力量とを表示することができる。
さらに説明すると、コンカレント動作を行うことになる複数のジョブが発生した場合に、ジョブ単位でログを生成する構成では、このような予測値を算出することができない。本実施の形態では、デバイス単位でログを生成する構成を採用することによって、予測値を算出することが可能である。すなわち、本実施の形態によれば、他の機種に置き換えた際の予測値としての消費電力量を算出できる状況を増やすことが可能になる。
さらにまた説明すると、ジョブ単位でログを生成する構成では予測値を算出できない場合としては、上述したコンカレント動作の場合のほかにも考えられる。例えば、プリントジョブが発生したときにUI装置22をレディーモードに遷移させるかスリープモードのままにするかの設定によって消費電力量が変わる。ところが、ジョブ単位でログを生成する構成では、そのようなUI装置22のオン/オフ設定を変更したときの予測値としての消費電力量を算出することができない。本実施の形態では、このような場合にも対応することが可能になる。
本実施の形態の電力管理システムの構成の一例を示す図である。 画像形成装置の構成例を示すブロック図である。 制御装置の格納部に格納されている電力情報テーブルの一例を説明する図である。 印刷装置、UI装置、画像読取装置および制御装置の各モードの遷移例を説明するタイムチャートである。 制御装置のログ生成部により生成されて格納部に格納されるログを説明する図である。 端末装置の構成例を示すブロック図である。 電力情報テーブルの一例を説明する図である。 消費電力量を演算する場合の処理手順を示すフローチャートである。 端末装置から取得した消費電力量が端末装置の表示画面に表示される一例を示す図である。
符号の説明
10…端末装置、20…画像形成装置、21…印刷装置、22…UI装置、23…画像読取装置、24…制御装置、31…ログ生成部、33…通信制御部、34…格納部、41…印刷装置用ログ生成部、42…UI装置用ログ生成部、43…画像読取装置用ログ生成部、44…制御装置用ログ生成部、51,52,53,54…電力情報テーブル、61,62,63,64…ログ、NW…広域通信網

Claims (8)

  1. 第1の機能を含む複数の動作状態の遷移によって消費電力が増減する第1の機能部と、第2の機能を含む複数の動作状態の遷移によって消費電力が増減する第2の機能部とを有する画像処理装置と、
    前記画像処理装置と通信手段を介して接続され、当該通信手段を介して当該画像処理装置の消費電力量を把握する情報処理装置と、
    を含み、
    前記画像処理装置または前記情報処理装置は、
    前記第1の機能部について前記複数の動作状態のいずれかに遷移した履歴を示す履歴情報を生成する第1の履歴情報生成手段と、
    前記第2の機能部について前記複数の動作状態のいずれかに遷移した履歴を示す履歴情報を生成する第2の履歴情報生成手段と、
    前記第1の機能部の前記複数の動作状態での消費電力の情報と前記第1の履歴情報生成手段により生成された前記履歴情報とを取得して当該第1の機能部の消費電力量を演算し、前記第2の機能部の前記複数の動作状態での消費電力の情報と前記第2の履歴情報生成手段により生成された前記履歴情報とを取得して当該第2の機能部の消費電力量を演算する演算手段と、
    を有することを特徴とする電力管理システム。
  2. 前記画像処理装置は、前記第1の機能部と前記第2の機能部とが互いに連動して動作することになる指示である第1の動作指示および、当該第1の機能部が単独で動作することになる指示である第2の動作指示を受け付ける受付部を更に備え、
    前記演算手段は、前記第1の機能部が前記第1の動作指示および前記第2の動作指示により動作して消費した消費電力量を演算し、前記第2の機能部が当該第1の動作指示により動作して消費した消費電力量を演算することを特徴とする請求項1に記載の電力管理システム。
  3. 前記情報処理装置は、前記画像処理装置とは消費電力が異なる別の画像処理装置の、前記第1の機能部の前記消費電力の情報に対応する消費電力の情報である対応第1情報を格納し、当該別の画像処理装置の、前記第2の機能部の前記消費電力の情報に対応する消費電力の情報である対応第2情報を格納する格納部をさらに備え、
    前記演算手段は、前記格納部に格納されている前記対応第1情報と前記第1の履歴情報生成手段により生成された前記履歴情報とを取得して前記別の画像処理装置を用いる場合の前記第1の機能部の消費電力量を演算し、当該格納部に格納されている前記対応第2情報と前記第2の履歴情報生成手段により生成された前記履歴情報とを取得して当該別の画像処理装置を用いる場合の前記第2の機能部の消費電力量を演算することを特徴とする請求項1または2に記載の電力管理システム。
  4. 前記対応第1情報および前記対応第2情報を基に演算して得た前記別の画像処理装置の前記消費電力量を、前記画像処理装置の前記消費電力量と共に表示する表示手段を更に含むことを特徴とする請求項3に記載の電力管理システム。
  5. 第1の機能を含む複数の動作状態の遷移によって消費電力が増減する第1の機能部と、第2の機能を含む複数の動作状態の遷移によって消費電力が増減する第2の機能部とを有する画像処理装置と通信手段で接続されるコンピュータに、
    前記第1の機能部の前記複数の動作状態での消費電力の情報と、当該第1の機能部について当該複数の動作状態のいずれかに遷移した履歴を示す履歴情報と、前記第2の機能部の前記複数の動作状態での消費電力の情報と、当該第2の機能部について当該複数の動作状態のいずれかに遷移した履歴を示す履歴情報と、を取得する取得機能と、
    前記取得機能により取得された前記消費電力の情報および前記履歴情報を基に、前記第1の機能部の消費電力量を演算すると共に前記第2の機能部の消費電力量を演算する演算機能と、
    を実現させるプログラム。
  6. 前記演算機能は、前記第1の機能部と前記第2の機能部とが互いに連動して動作することになる指示である第1の動作指示および、当該第1の機能部が単独で動作することになる指示である第2の動作指示により前記画像処理装置が動作した場合に、当該第1の機能部が当該第1の動作指示および当該第2の動作指示により動作して消費した消費電力量を演算し、当該第2の機能部が当該第1の動作指示により動作して消費した消費電力量を演算することを特徴とする請求項5に記載のプログラム。
  7. 前記取得機能は、前記画像処理装置とは消費電力が異なる別の画像処理装置の、前記第1の機能部の前記消費電力の情報に対応する消費電力の情報である対応第1情報を取得し、当該別の画像処理装置の、前記第2の機能部の前記消費電力の情報に対応する消費電力の情報である対応第2情報を取得し、
    前記演算機能は、前記別の画像処理装置を用いる場合の前記第1の機能部の消費電力量を演算し、当該別の画像処理装置を用いる場合の前記第2の機能部の消費電力量を演算することを特徴とする請求項5または6に記載のプログラム。
  8. 前記対応第1情報および前記対応第2情報を基に演算して得た前記別の画像処理装置の前記消費電力量を、前記画像処理装置の前記消費電力量と共に出力する出力機能をさらに実現させることを特徴とする請求項7に記載のプログラム。
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