JP2010038749A - 鍛造物寸法測定装置 - Google Patents

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正晴 鈴
Kiyomi Endo
清己 遠藤
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Abstract

【課題】鍛造直後に鍛造物の寸法を測定可能な鍛造物寸法測定装置を提供する。
【解決手段】鍛造物寸法測定装置10であって、鍛造物に向けてX線を照射するX線照射手段12と、X線が照射された鍛造物のX線画像を撮影するX線画像撮影手段14と、撮影されたX線画像が示すX線強度分布に基づいて、鍛造物表面に形成されている酸化物と鍛造物との境界を画定する境界画定手段16aと、画定された境界に基づいて、鍛造物の寸法を算出する寸法算出手段16bを備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、鍛造物の寸法を測定する鍛造物寸法測定装置に関する。
鍛造により鍛造材料を成形すると、その成形された物体の表面に酸化物(酸化スケールと呼ばれる)が形成される。以下の説明においては、鍛造により成形された物体全体(すなわち、鍛造材料とその表面に形成された酸化物を含む物体)を「成形物」という。また、鍛造後の鍛造材料のみからなる物体(すなわち、表面の酸化物を含まない物体)を「鍛造物」という。
成形物の表面の酸化物は、ブラスト処理等によって除去される。このため、寸法精度が要求されるのは、酸化物を含む成形物ではなく、酸化物を含まない鍛造物である。しかし、上述したように、鍛造直後の成形物の表面には、酸化物が形成されている。したがって、鍛造物の寸法は、酸化物の除去後に測定される。酸化物除去後の鍛造物の寸法を測定することによって、鍛造物の寸法を管理する。
なお、特許文献1には、X線画像によって、錆により円筒部材の減肉量を測定する装置が開示されている。
特開2008−76074号公報
上述した鍛造物の寸法管理方法では、鍛造後の成形物から酸化物を除去した後に、鍛造物の寸法を測定する。すなわち、鍛造物の鍛造タイミングと、その鍛造物の寸法の測定タイミングとの間に時間差が存在する。このため、寸法測定により鍛造物の寸法が適正でないことが分かったときには、既にその寸法不良の鍛造物と同一の鍛造条件で多くの鍛造物が鍛造されている。このため、多数の寸法不良の鍛造物が製造されてしまう。
このように、従来の鍛造物の寸法管理方法では、鍛造直後に鍛造物の寸法を測定することができないために、寸法不良が判明するまでの間に多数の寸法不良の鍛造物が鍛造されてしまうという問題があった。
本発明は、上述した実情に鑑みて創作されたものであり、鍛造直後に鍛造物の寸法を測定することができる鍛造物寸法測定装置を提供することを目的とする。
本発明の鍛造物寸法測定装置は、鍛造物に向けてX線を照射するX線照射手段と、X線が照射された鍛造物のX線画像を撮影するX線画像撮影手段と、撮影されたX線画像が示すX線強度分布に基づいて、鍛造物表面に形成されている酸化物と鍛造物との境界を画定する境界画定手段と、画定された境界に基づいて、鍛造物の寸法を算出する寸法算出手段を備えている。
この鍛造物寸法測定装置は、鍛造物(すなわち、成形物)に向けてX線を照射して、鍛造物のX線画像を撮影する。このとき、鍛造物(鍛造材料)はX線をほとんど透過しないが、酸化物は鍛造物よりX線を透過しやすい。したがって、撮影されたX線画像は、酸化物に対応する位置で鍛造物に対応する位置より高いX線強度を示す画像となる。したがって、X線画像が示すX線強度分布に基づいて、酸化物と鍛造物の境界を画定することができる。鍛造物寸法測定装置は、酸化物と鍛造物の境界を画定し、その画定した境界に基づいて、鍛造物の寸法を算出する。したがって、酸化物を除去しない状態であっても、鍛造物の寸法を正確に測定することができる。すなわち、この鍛造物寸法測定装置によれば、鍛造直後に鍛造物の寸法を測定することができる。
鍛造直後の鍛造物は、高温である。特に、熱間鍛造等を用いる場合には、鍛造直後の鍛造物は非常に高温となる。このため、鍛造直後の鍛造物は、熱膨張している。
したがって、鍛造物寸法測定装置は、鍛造物の温度を検出する温度センサをさらに備えていることが好ましい。そして、寸法算出手段が、検出された鍛造物の温度と、画定された前記境界に基づいて、基準温度における鍛造物の寸法を算出することが好ましい。
このような構成によれば、鍛造物の熱膨張を補正して、鍛造物の寸法を測定することができる。基準温度(例えば、鍛造物の使用時の温度)における鍛造物の寸法を正確に測定することができる。
上述した鍛造物寸法測定装置は、寸法算出手段が算出した寸法が適正範囲に属しているか否かを判定する寸法判定手段と、寸法判定手段が適正範囲に属していないと判定したときに、警告信号を出力する警告手段をさらに備えていることが好ましい。
このような構成によれば、警告信号により、寸法が適正範囲に属していないことを即座に認識することができる。これによって、例えば、鍛造工程で使用する鍛造装置を停止させたり、測定された寸法を考慮して鍛造装置の鍛造条件を変更する等、素早い対応をすることができる。また、警告信号を鍛造装置に入力することで、警告信号に応答して鍛造装置を自動的に停止させることもできる。また、警告信号と共に測定した寸法を鍛造装置に入力することで、鍛造装置の鍛造条件を自動的に変更するようにしてもよい。このように、警告信号の出力によって、適切でない鍛造条件によって寸法不良の鍛造物が多数鍛造されることを防止することができる。
上述した鍛造物寸法測定装置は、入力手段と、記憶手段をさらに備えていることが好ましい。入力手段は、鍛造物の鍛造時の鍛造条件を入力する。記憶手段は、入力された鍛造物の鍛造条件と、寸法算出手段により算出されたその鍛造物の寸法とを対応付けて記憶する。
なお、このような構成によれば、鍛造条件とその鍛造条件により鍛造された鍛造物の寸法とを対応させたデータを蓄積することができる。これにより、より適切な鍛造条件を分析することが可能となる。なお、入力手段は、鍛造が行われると自動的にその鍛造条件を入力するように構成することができる。
本発明の鍛造物寸法測定装置によれば、鍛造直後に鍛造物の寸法を正確に測定することができる。したがって、鍛造物の寸法不良が発生した場合に、その後に同じ鍛造条件で多数の鍛造物が鍛造されることを防止することができる。これによって、寸法不良の発生を最小限に抑えることができる。
下記に詳細に説明する実施例の構成を最初に列記する。
(特徴1)警告手段は、警告信号を鍛造装置に入力する。鍛造装置は、警告信号の入力により停止する。
(特徴2)鍛造装置は、鍛造毎に鍛造条件を記憶手段に記憶させる。鍛造物寸法測定装置は、測定した鍛造物の寸法を、既に記憶手段に記憶されているその鍛造物の鍛造条件と対応させて、記憶手段に記憶させる。
(実施例)
本発明の鍛造物寸法測定装置を適用した鍛造システムについて説明する。図1は、鍛造物寸法測定装置10を適用した鍛造システム100の構成を示している。図示するように、鍛造システム100は、鍛造装置80と、鍛造物寸法測定装置10と、搬送装置90を備えている。
鍛造装置80は、鍛造材料(鉄等の金属材料)を金型により加圧して、鍛造材料を所定の形状に成形(鍛造)する。これによって、図1の符号50に示す成形物50を製造する。
本実施例では、鍛造装置80は、熱間鍛造により鍛造材料を成形する。したがって、鍛造装置80により成形された直後の成形物50は、高温である。また、鍛造装置80で成形された成形物50の表面には、酸化物が形成される。
鍛造装置80は、後述する鍛造物寸法測定装置10の演算装置16及び記憶装置18と電気的に接続されている。鍛造装置80は、鍛造を実行する毎に、その鍛造条件(圧力、温度等)を記憶装置18に記憶させる。
搬送装置90は、鍛造装置80により鍛造された成形物50を、図1の矢印92の方向に搬送する。
鍛造物寸法測定装置10は、鍛造装置80によって成形された成形物50のうち、鍛造物(すなわち、成形物50から酸化物を除いた部分、酸化していない鍛造材料によって構成されている部分ともいえる)の寸法を測定する。鍛造物寸法測定装置10は、X線照射装置12と、X線画像撮影装置14と、演算装置16と、記憶装置18と、温度センサ20を備えている。
X線照射装置12とX線画像撮影装置14は、互いに対向して配置されている。X線照射装置12とX線画像撮影装置14の間には、搬送装置90が設置されている。搬送装置90により搬送される成形物50は、X線照射装置12とX線画像撮影装置14の間を通過する。
図2は、X線照射装置12とX線画像撮影装置14の作動時の状態を示している。なお、図2では、説明のために、成形物50を模式的な断面図として示している。図2の符号52は成形物50のうちの鍛造材料で構成されている部分(すなわち、鍛造物)を示しており、符号54は成形物50のうちの酸化物の部分を示している。
図2に示すように、X線照射装置12は、搬送装置90上の成形物50に向けて、X線を照射する。
X線画像撮影装置14は、X線照射装置12から照射されたX線を受けて、成形物50のX線画像を撮影する。より詳細に説明すると、X線画像撮影装置14は、撮影面14aと、多数のX線検出素子を有している。撮影面14aには、X線照射装置12から照射されたX線が入射する。X線検出素子は、撮影面14aの対応する位置に入射するX線の強度を検出する。X線照射装置12から照射され、成形物50が存在しない空間を通過したX線は、そのまま撮影面14aに入射する。したがって、成形物50が存在しない空間を通過したX線が入射する範囲(図2の範囲A1)に対応するX線検出素子では、強いX線が検出される。一方、成形物50に入射したX線は、成形物50内で減衰する。成形物50のうちの酸化物54は、比較的X線を透過し易い。したがって、進路上に酸化物54だけが存在する場合には、X線は酸化物54を透過して撮影面14aに入射する。したがって、酸化物54を透過したX線が入射する範囲(図2の範囲A2)に対応するX線検出素子では、弱いX線が検出される。一方、鍛造物52は、X線を透過し難い。したがって、進路上に鍛造物52が存在する場合には、X線はほとんど鍛造物52を透過できない。このため、鍛造物52に対応する範囲(図2の範囲A3)のX線検出素子では、X線がほとんど検出されない。X線画像撮影装置14は、各X線検出素子が検出するX線の強度の値を画像化して出力する。すなわち、X線画像撮影装置14が出力する画像の各画素のパラメータ(輝度、色相、彩度、RGB値等の任意のパラメータ)は、各X線検出素子が検出するX線の強度を示す。
X線照射装置12とX線画像撮影装置14は、演算装置16と電気的に接続されている。X線照射装置12とX線画像撮影装置14の動作は、演算装置16に制御される。また、X線画像撮影装置14が撮影したX線画像は、演算装置16に入力される。
温度センサ20は、搬送装置90の脇に設置されている。温度センサ20は、搬送装置90上の成形物50の温度を非接触で検出する。
演算装置16は、X線照射装置12、X線画像撮影装置14、温度センサ20及び記憶装置18と電気的に接続されている。また、演算装置16は、鍛造装置80とも電気的に接続されている。演算装置16は、各部の動作を制御する。また、演算装置16は、X線画像撮影装置14から入力されるX線画像に基づいて、鍛造物52の寸法を測定し、鍛造物52が寸法不良であるか否かを判定する。演算装置16は、鍛造物52の寸法測定及び寸法判定をするための機能部16a〜16cを備えている。
境界画定部16aは、X線画像撮影装置14から入力されるX線画像を処理することによって、撮影されたX線画像の鍛造物52と酸化物54の境界を画定する。
図3は、X線画像撮影装置14から境界画定部16aに入力されるX線画像を例示している。図3では、検出されたX線の強度が低い領域をハッチングで示している。以下に説明するように、図3のハッチング領域で示される形状は、成形物50の形状である。
上述したように、X線画像の各画素のパラメータは、撮影面14aに入射したX線の強度を示している。X線画像の撮影時においては、鍛造物52に対応する範囲(図2の範囲A3)の撮影面14aに入射するX線の強度と、酸化物54に対応する範囲(図2の範囲A2)の撮影面14aに入射するX線の強度の差が小さい。したがって、図3に示すように、X線画像撮影装置14が出力するX線画像では、成形物50に対応する範囲の画素がX線強度が低いことを意味する色(ハッチング領域)で示される。すなわち、X線画像上では鍛造物52と酸化物54の境界は明確とならない。したがって、図3に示すように、成形物50の形状を示すX線画像となる。
境界画定部16aは、入力されたX線画像の各画素のパラメータを二値化する。すなわち、境界画定部16aは、X線画像の各画素のパラメータが示すX線強度が閾値より大きいか否かを判定する。閾値は、鍛造物52に対応する範囲で得られるX線強度と、酸化物54に対応する範囲で得られるX線強度の間の値に設定されている。境界画定部16aは、パラメータが示すX線強度が閾値より大きい場合には、その画素に対してデータ1を割り当てる。パラメータが示すX線強度が閾値以下である場合には、その画素に対してデータ0を割り当てる。全ての画素についてデータ1または0を割り当てることで、図4に示すように、二値化した画像が生成される。なお、図4では、データ0に対応する画素の領域をハッチングで示している。上述したように、閾値が鍛造物52と酸化物54のそれぞれに対応するX線強度の間の値に設定されているので、二値化された画像では、鍛造物52に対応する範囲(図1の範囲A3参照)がハッチング領域となり、その他の範囲(図1の範囲A1及びA2)は非ハッチング領域となる。これによって、鍛造物52の輪郭(鍛造物52と酸化物54の境界)が画定される。
寸法算出部16bは、境界画定部16aが生成した二値化後の画像により示される鍛造物52の輪郭から、鍛造物52の各部の寸法を算出する。
また、寸法算出部16bは、温度センサ20が検出する成形物50の温度を読み取る。そして、読み取った温度に基づいて、算出した各寸法を補正する。詳しくは、読み取った温度と、予め記憶している基準温度との温度差に基づいて、算出した各寸法を補正する。これによって、基準温度における鍛造物52の各部の寸法を算出する。本実施例では、基準温度として常温(25℃)が設定されている。
すなわち、上述したように、鍛造直後の鍛造物52は高温である。したがって、鍛造物52は熱膨張している。しかしながら、鍛造物52の寸法を管理する上で必要な寸法は、常温における寸法である。したがって、寸法算出部16bは、算出した各寸法を補正して、常温における鍛造物52の寸法を算出する。寸法算出部16bは、予め実験により求められている鍛造材料の熱膨張係数と温度センサ20の検出温度から、常温時の正確な寸法を算出する。寸法算出部16bは、算出した常温における寸法を記憶装置18に記憶させる。
寸法判定部16cは、寸法算出部16bが算出した常温における各寸法が、適正範囲内にあるか否かを判定する。何れかの寸法が適正範囲内に無い場合には、寸法判定部16cは、鍛造装置80に対して警告信号を出力する。
次に、鍛造システム100の動作について説明する。
鍛造装置80は、繰り返し成形物50を鍛造する。鍛造装置80は、鍛造を実行する度に、その鍛造時の鍛造条件を記憶装置18に記憶させる。鍛造装置80は、鍛造の順序を示す管理番号を付して鍛造条件を記憶させる。
また、鍛造装置80が繰り返し鍛造を行うので、搬送装置90上には図1に示すように所定間隔で成形物50が配置される。搬送装置90は、成形物50をX線照射装置12のX線照射範囲内まで搬送すると、搬送を一旦停止する。
図5のフローチャートは、演算装置16が実行する処理を示している。演算装置16は、X線照射装置12のX線照射範囲内に成形物50が搬送されると、図5の処理を実行する。
ステップS2では、演算装置16は、X線照射装置12とX線画像撮影装置14を作動させて、成形物50のX線画像を撮影する。
ステップS4では、演算装置16(境界画定部16a)は、ステップS2で撮影したX線画像を二値化する。
ステップS6では、演算装置16(寸法算出部16b)は、ステップS4で二値化されたX線画像に基づいて、鍛造物52の各部の寸法を算出する。
ステップS8では、演算装置16(寸法算出部16b)は、ステップS6で算出した各部の寸法と、温度センサ20が検出する温度に基づいて、常温における鍛造物52の各部の寸法を算出する。
ステップS10では、演算装置16は、ステップS8で算出した鍛造物52の各部の寸法を記憶装置18に記憶させる。上述したように、記憶装置18には、鍛造装置80によってその鍛造物52を鍛造したときの鍛造条件が既に入力されている。演算装置16は、記憶装置18が記憶しているその鍛造物52の鍛造条件に対応させて、ステップS8で算出した寸法を記憶させる。
なお、鍛造装置80は繰り返し鍛造を行うので、記憶装置18には他の鍛造条件も記憶されている。したがって、演算装置16は、記憶されている各鍛造条件の管理番号に基づいて、記憶させる寸法に対応する鍛造条件を特定する。そして、特定した鍛造条件に対応させて、寸法を記憶させる。これによって、鍛造条件とその鍛造条件によって鍛造された鍛造物52の寸法とを対応させたデータが、記憶装置18に蓄積される。
ステップS12では、演算装置16(寸法判定部16c)は、ステップS8で算出した鍛造物52の各部の寸法が適正範囲内にあるか否かを判定する。
何れかの寸法が適正範囲内にない場合には(すなわち、ステップS12でNO)、演算装置16は、鍛造装置80に警告信号を出力する。鍛造装置80は、警告信号の入力を受けると、寸法不良が生じた旨を表示するとともに、鍛造工程を中止する。すなわち、鍛造システム100全体が動作を停止する。これによって、その後に、同じ鍛造条件で鍛造が行われることが防止され、寸法が適正でない鍛造物52が製造されることが防止される。
一方、全ての寸法が適正範囲内にある場合には(すなわち、ステップS12でYES)、演算装置16は、その鍛造物52に対する処理を終了する。この場合、搬送装置90によって、寸法測定済みの成形物50が次工程に向けて搬送されるとともに、次の成形物50がX線照射装置12のX線照射範囲内まで搬送される。演算装置16は、次の成形物50に対して、図4の処理を実行する。
以上に説明したように、本実施例の鍛造物寸法測定装置10によれば、酸化物54を除去することなく、鍛造物52の寸法を測定することができる。このため、鍛造直後に鍛造物52の寸法を測定することができる。また、本実施例の鍛造物寸法測定装置10は、測定した鍛造物52の寸法が適正範囲内に無い場合に、鍛造装置80に警告信号を入力する。そして、鍛造装置80は、警告信号の入力と同時に自動的に停止する。したがって、適正でない寸法の鍛造物52が鍛造されると、直ちに鍛造工程が停止される。これによって、適正でない鍛造条件によって繰り返し鍛造が行われ、適正でない寸法の鍛造物52が多量に製造されることが防止される。
また、本実施例の鍛造物寸法測定装置10は、温度センサ20により鍛造物52の温度を検出し、検出した温度に基づいて常温時の鍛造物52の寸法を測定する。したがって、常温時の鍛造物52の寸法に基づいて工程を管理することができる。
また、本実施例の鍛造物寸法測定装置10は、測定した鍛造物52の寸法を、その鍛造物52を鍛造したときの鍛造条件に対応付けて記憶装置18に記憶させる。したがって、記憶装置18には、鍛造条件と、その鍛造条件で鍛造された鍛造物52の寸法のデータが蓄積される。この蓄積データを利用することで、より適切な鍛造条件を設定することが可能となる。
なお、上述した鍛造システム100では、測定した鍛造物52の寸法のデータを鍛造装置80に入力するようにしてもよい。そして、鍛造装置80が、入力された寸法データに基づいて、鍛造条件を変更するようにしてもよい。このような構成によれば、鍛造物52の寸法に応じて鍛造装置80の鍛造条件をフィードバック制御することとなるので、鍛造される鍛造物52の寸法をより安定させることができる。また、このようなフィードバック制御を、警告信号が出力されたときにのみ実行するようにしてもよい。
また、上述した鍛造物寸法測定装置10は、鍛造直後の温度状態における鍛造物52の寸法(ステップS6で算出した寸法)を、温度センサ20で検出した鍛造物52の温度に基づいて補正することによって、常温時における鍛造物52の寸法を算出した(ステップS8)。このように、温度による補正は算出した寸法に対して行ってもよいが、X線画像に対して行ってもよい。すなわち、温度センサ20で検出した温度に基づいて、X線画像撮影装置14が撮影したX線画像、または、二値化後のX線画像により示される成形物50(または、鍛造物52)の形状を修正する。これによって、常温時における鍛造物52の形状を算出する。そして、算出した常温時の鍛造物52の形状から、常温時の鍛造物52の寸法を算出する。このような方法によっても、常温時の鍛造物52の形状を正確に算出することができる。
また、上述した実施例では、寸法算出部16bの基準温度として常温(25℃)が設定されていた。しかしながら、常温以外の温度における寸法の管理が必要である場合には、寸法算出部16bの基準温度として常温以外の温度を設定してもよい。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例をさまざまに変形、変更したものが含まれる。
本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組み合わせによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組み合わせに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
鍛造システム100の構成を示す図。 X線照射装置12とX線画像撮影装置14の作動時の状態を示す図。 X線画像撮影装置14により撮影されたX線画像を例示する図。 境界画定部16aにより二値化されたX線画像を例示する図。 鍛造システム100が実行する処理を示すフローチャート。
符号の説明
10:鍛造物寸法測定装置
12:X線照射装置
14:X線画像撮影装置
14a:撮影面
16:演算装置
16a:境界画定部
16b:寸法算出部
16c:寸法判定部
18:記憶装置
20:温度センサ
50:成形物
52:鍛造物
54:酸化物
80:鍛造装置
90:搬送装置
92:矢印
100:鍛造システム

Claims (4)

  1. 鍛造物の寸法を測定する装置であって、
    鍛造物に向けてX線を照射するX線照射手段と、
    X線が照射された鍛造物のX線画像を撮影するX線画像撮影手段と、
    撮影されたX線画像が示すX線強度分布に基づいて、鍛造物表面に形成されている酸化物と鍛造物との境界を画定する境界画定手段と、
    画定された境界に基づいて、鍛造物の寸法を算出する寸法算出手段、
    を備えていることを特徴とする鍛造物寸法測定装置。
  2. 鍛造物の温度を検出する温度センサをさらに備え、
    寸法算出手段が、検出された鍛造物の温度と、画定された前記境界に基づいて、基準温度における鍛造物の寸法を算出することを特徴とする請求項1に記載の鍛造物寸法測定装置。
  3. 寸法算出手段が算出した寸法が、適正範囲に属しているか否かを判定する寸法判定手段と、
    寸法判定手段が適正範囲に属していないと判定したときに、警告信号を出力する警告手段、
    をさらに備えていることを特徴とする請求項1または2に記載の鍛造物寸法測定装置。
  4. 鍛造物の鍛造時の鍛造条件を入力する入力手段と、
    入力された鍛造物の鍛造条件と、寸法算出手段により算出されたその鍛造物の寸法とを対応付けて記憶する記憶手段、
    をさらに備えていることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の鍛造物寸法測定装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2016144818A (ja) * 2015-02-09 2016-08-12 ジヤトコ株式会社 ワーク測定装置

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JP2016144818A (ja) * 2015-02-09 2016-08-12 ジヤトコ株式会社 ワーク測定装置

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