JP2010038267A - 樹脂管継手 - Google Patents

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Abstract

【課題】部品は継手本体とユニオンナットとでありながら、ユニオンナットの回し操作に伴うチューブの連れ回りが生じないようにして、継手構造に起因する連れ回りが生ぜず良好なシール性を確約できる樹脂管継手を提供する。
【解決手段】インナ筒部4と雄ねじ部5とを備えるフッ素樹脂製継手本体1、雌ねじ部8と被回動操作部18とを備えるナット本体2Aと、拡径部3Aにおける拡径変化領域9の小径側部分に作用するシール用押圧部10を備える押圧作用筒2Bとが、相対回動可能に連結一体化されて成るユニオンナット2を有し、インナ筒部4にチューブ3が外嵌装着されて拡径部3Aが形成される状態でのナット本体2Aを回動させてユニオンナット2を螺進させて、拡径変化領域9の小径側部分がシール用押圧部10で軸心P方向に押圧されるように構成される樹脂管継手。
【選択図】図1

Description

本発明は、流体移送路としてのチューブを拡径(フレア)させて接続させる構造の樹脂管継手に係り、詳しくは、半導体製造や医療・医薬品製造、食品加工、化学工業等の各種技術分野の製造工程で取り扱われる高純度液や超純水の配管にも好適であって、ポンプ、バルブ、フィルタ等の流体機器や流体移送路であるチューブの接続手段として用いられる樹脂管継手に関するものである。
この種の樹脂管継手としては、特許文献1において開示されるチューブ継手が知られている。即ち、合成樹脂製のチューブ1を継手本体4のインナ筒部5に強制的に押し込むか、又は特許文献1の図2に示されるように、予めチューブ端部2を拡径させてからインナ筒部5に嵌め込むかする。それから、予めチューブに嵌装されているユニオンナット6を継手本体に螺合させ、締込み操作して継手本体4の軸心方向に強制移動させることにより、チューブ1の拡径付け根部分2aをエッヂ部6aで軸心方向に強く押圧し、チューブ1とインナ筒部5との間をシールする構造である。
上述の構造と同様なものとしては、特許文献2の図8,図9において開示されたものや、特許文献3の図6において開示された樹脂管継手が知られている。これらのように、チューブの先端を拡径(フレア)させて継手本体に嵌めてナット止めする継手構造は、特許文献2の図5や特許文献3の図5等において開示される構造、即ち、専用部品のインナーリングに拡径外嵌されているチューブ端を継手本体の筒状受口に内嵌させてユニオンナット止めする3部品構造の管継手に比べて、継手本体とユニオンナットという少ない部品点数(2点)で経済的に管継手を構成しながらも良好なシール機能が得られる利点がある。
ところが、これらいずれの従来技術の樹脂管継手であっても、ユニオンナットを回して軸心方向に螺進させてエッヂ部をチューブに圧接させるものであるから、チューブを強く押すほどにチューブを強く捻ることになり、場合によってはチューブがユニオンナットと共に回動移動する、所謂「連れ回り」が生じてしまうことがあった。この連れ回りが起きると、チューブが無理に引張られて損傷し易いとともに、エッヂ部の押圧によるシールポイントがずれてしまい、シール性に悪影響が出る問題もある。
特に、100℃以上の高温流体を扱うべく樹脂管継手がフッ素樹脂等の大きな膨張係数を有する樹脂材料で形成されている場合には、それらの問題がより顕著化されてしまう。従って、ユニオンナットの回し操作に伴うチューブの連れ回りを生じさせないようにして、良好なシール性を持つ樹脂管継手の性能を確約させることに関しては改善の余地が残されているものであった。
実登3041899号公報 特開平7−27274号公報 特開2002−357294号公報
本発明の目的は、上記実情に鑑みて、継手本体とユニオンナットとの2点で成る経済的なものとしながら、ユニオンナットの回し操作に伴うチューブの連れ回りが生じないように工夫することにより、継手構造に起因する連れ回りが生じないようにして良好なシール性を確約できる樹脂管継手を提供する点にある。
請求項1に係る発明は、樹脂管継手において、合成樹脂製チューブ3の端部を拡径して外嵌装着可能なインナ筒部4と、雄ねじ部5とを備える合成樹脂製の継手本体1、及び、
前記雄ねじ部5に螺合可能な雌ねじ部8と被回動操作部18とを備えるナット本体2Aと、前記チューブ3の前記インナ筒部4に外嵌される拡径部3Aにおける拡径変化領域9の小径側部分に作用可能なシール用押圧部10を備える押圧作用筒2Bとが、前記継手本体1の軸心P回りで相対回動可能に連結一体化されて成るユニオンナット2を有し、
前記インナ筒部4に前記チューブ3が外嵌装着されて前記拡径部3Aが形成される状態における前記ナット本体2Aを回動させて前記雌ねじ部8が前記雄ねじ部5に螺合されての前記ユニオンナット2の前記軸心P方向への螺進により、前記拡径変化領域9の小径側部分が前記シール用押圧部10で前記軸心P方向に押圧されるように構成されていることを特徴とするものである。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の樹脂管継手において、前記押圧作用筒2Bに、前記拡径変化領域9の大径側部分に作用可能な抜止め用押圧部11が設けられており、前記ユニオンナット2の前記螺進によって、前記拡径変化領域9の大径側部分が前記抜止め用押圧部11で前記軸心P方向に押圧されるように構成されていることを特徴とするものである。
請求項3に係る発明は、請求項1又は2に記載の樹脂管継手において、前記継手本体1に、前記インナ筒部4に前記チューブ3の入り込みを許容する径方向の間隙mを有して被さるカバー部6が設けられるとともに、前記押圧作用筒2Bに、径方向で前記拡径部3Aと前記カバー部6との間に入り込み可能な筒状突起13が形成され、
前記ユニオンナット2の前記螺進により、前記筒状突起13が前記径方向の間隙mに入り込んで前記拡径部3Aと前記カバー部6との間に圧入されるように構成されていることを特徴とするものである。
請求項4に係る発明は、請求項3に記載の樹脂管継手において、前記雄ねじ部5が、前記カバー部6の外周部にも形成されていることを特徴とするものである。
請求項5に係る発明は、請求項1〜4の何れか一項に記載の樹脂管継手において、前記押圧作用筒2Bの外周部に、底周面15aとその軸心P方向の双方に形成される側周壁15B,15Cとを有して成る外周溝15が形成され、前記外周溝15に嵌合するリング部19が前記ナット本体2Aに形成され、前記両側周壁15B,15Cのうちの軸心P方向で継手本体1から遠い側の外側外周壁15Cを、前記リング部19の前記外周溝15への無理入れが可能となる径で、かつ、軸心P方向で外側ほど小径となる傾斜が付けられたテーパ外周面20を有する装着用外周壁に形成されていることを特徴とするものである。
請求項6に係る発明は、請求項1〜5の何れか一項に記載の樹脂管継手において、前記継手本体1及び前記ユニオンナット2が共にフッ素樹脂から成ることを特徴とするものである。
請求項1の発明によれば、詳しくは実施形態の項にて説明するが、ユニオンナットを回しての締付によってインナ筒部の先端箇所でシール部が形成されることになり、インナ筒部と拡径部との間に流体が入り込むことなくチューブと継手本体とが良好にシールされるようになる。そして、シール用押圧部がチューブの拡径変化領域に当接した状態でのユニオンナットの回し操作により、その強い圧接力によってチューブが連れ回りするおそれがあるが、ユニオンナットを構成するナット本体と押圧作用筒との相対回動可能構造により、チューブが連れ回りしないように機能する。その結果、継手本体とユニオンナットとの2点で成る経済的なものとしながら、ユニオンナットの回し操作に伴うチューブの連れ回りが生じないように工夫することにより、継手構造に起因する連れ回りが生じないようにして良好なシール性を確約できる樹脂管継手を提供することができる。
請求項2の発明によれば、ユニオンナットの螺進によって抜止め用押圧部が拡径変化領域の大径側部分を軸心方向に押圧するように作用するので、拡径部が軸心方向でインナ筒部から抜け出る方向への移動防止作用が強化され、耐引抜力がより一層向上する樹脂管継手を提供することができる。
請求項3の発明によれば、拡径部がインナ筒部と筒状突起とで径方向の内外から抑えられて、ずれ動いたり膨張変形できないように強固にホールドされるので、拡径部が軸心方向でインナ筒部から抜け出る方向の移動が有効に規制される機能が生じる。従って、継手本体とユニオンナットとの2点で成る経済的なものとしながら、耐引抜性と良好なシール性との両立を図ることが可能となる樹脂管継手を提供することができる。この場合、抜止め用押圧部がある場合には、それとの共働による拡径部のインナ筒部からの抜出し防止作用が強化され、耐引抜力がより一層向上する樹脂管継手を提供することができる。
請求項4の発明によれば、チューブのインナ筒部への差込部、即ち拡径部と雄ねじ部とが軸心方向で重なる状態にすることができるので、ユニオンナットと継手本体との螺合連結構造としながら、軸心方向長さのコンパクトが可能となる利点を持つ樹脂管継手を提供することができる。
請求項5の発明によれば、詳しくは実施形態の項にて説明するが、外側外周壁の側からリング部を軸心方向に押し、テーパ外周面を通しての無理入れによって外周溝に嵌着させ、押圧作用筒とナット本体とを連結一体化したユニオンナットとすることができる。つまり、ナット本体と押圧作用筒とが相対回動可能でありながら部品としては単一である上、それらナット本体と押圧作用筒とが簡単に組付けできる利点もある。
請求項6の発明によれば、継手本体もユニオンナットも耐薬品性及び耐熱性に優れた特性を有するフッ素系樹脂で形成されているので、流体が薬液であるとか化学液体であっても、或いは高温流体であっても継手構造部分が変形して漏れ易くなることがなく、良好なシール性や耐引抜力が維持できるようになる。尚、フッ素系樹脂は高温にも安定で、撥水性に優れ、摩擦係数が小さく、耐薬品性も極めて高く、電気絶縁性も高い点で好ましい。
以下に、本発明による樹脂管継手の実施の形態を、図面を参照しながら説明する。図1は実施例1による樹脂管継手の断面図、図2は図1の樹脂管継手の要部の拡大断面図である。
〔実施例1〕
実施例1による樹脂管継手Aは、図1,図2に示すように、フッ素樹脂(PFA、PTFE等に代表される合成樹脂の一例)製のチューブ3をポンプ、バルブ等の流体機器や、異径又は同径のチューブに連通接続するものであり、フッ素樹脂(PFA、PTFE等に代表される合成樹脂の一例)製の継手本体1とフッ素樹脂(PFA、PTFE等に代表される合成樹脂の一例)製ユニオンナット2との2部品で構成されている。尚、各図はユニオンナット2を所定量締め込んだ組付状態を示している。
継手本体1は、図1,図2に示すように、チューブ3の端部を拡径して外嵌装着可能な一端のインナ筒部4と、インナ筒部4の外周側に拡径されたチューブ3端の入り込みを許容すべく軸心P方向に延びる周溝(「径方向の間隙」の一例)mを有して被さるカバー筒部6と、台形ねじ等の雄ねじ部5と、軸心Pを持つ円柱空間状の流体経路7とを備える筒状部材に形成されている。インナ筒部4は、チューブ3を徐々に拡径させる先端先窄まり筒部4Aと、先端先窄まり筒部4Aの大径側に続いて形成される直胴筒部分4Bとを有するストレート形のものとして構成されている。
周溝mは、その径内側の周面である外周面は直胴筒部分4Bの外周面4bであり、その径外側の周面である外周面はカバー筒部6の内周面6aであって、径方向幅の広いものに形成されている。周溝mの奥側周面21から軸心P方向に所定長さ離れた箇所に継手フランジ1Aが形成されており、その継手フランジ1Aの略根元部位からカバー筒部6の端部の外周面に亘って雄ねじ部5が形成されている。インナ筒部4の先端面は、径方向で内側ほど内奥側(軸心P方向で奥側)に寄る逆テーパの角度が施される、即ち、先端ほど大径となるカット面16が形成されており、チューブ3の内周面が拡径部(フレア部)に向けて拡がり変位することに因る液溜り周部17の形状を内周側拡がり形状として、その流体が液溜り周部17に停滞し難くしてある。尚、カット面16は、その最大径が自然状態のチューブ3の内径と外径の略中間値となるように形成されているが、それにはこだわらない。
ユニオンナット2は、図1,図2に示すように、径外側のナット本体2Aと、径内側の押圧作用筒2Bと、これら両者2A,2Bを軸心P回りで相対回動可能に連結一体化する連結手段2Cと、を有して構成されている。ナット本体2Aは、雄ねじ部5に螺合可能な雌ねじ部8と、手指で掴んで回し操作するための被回動操作部18と、内向きフランジ(リング部の一例)19とを備える筒状部材として形成されている。被回動操作部18とは要するに外周面のことであり、内向きフランジ19は、内周面19aと、内側周面19bと外側周面19cとを有する断面角形でドーナツ状に形成されている。
押圧作用筒2Bは、チューブ3のインナ筒部4に外嵌される拡径部3Aにおける拡径変化領域9の小径側部分に作用可能なシール用周エッヂ(「シール用押圧部」の一例)10と、拡径部3Aにおける拡径変化領域9の大径側部分に作用可能な抜止め用周エッヂ(「抜止め用押圧部」の一例)11と、拡径部3Aとカバー筒部6との間に挿入される状態で周溝mに入り込み可能な筒状突起13と、シール用周エッヂ10に続いてチューブ3を軸心P方向の所定長さに亘って外囲するガイド筒部14と、内向きフランジ19の内周側端部を遊外嵌可能な外周溝15とを有して構成されている。
外周溝15は、外周面である底周面15a、内側周面15bを持つ内側外周壁15B、及び、外側周面15cを持つ外側外周壁15Cを有して形成されている。各周面15a〜15cは、それぞれ内向きフランジ19の内周面19a、内側周面19b、外側周面19cに対応しており、それら各両者間が相対移動可能になっている。外側周面15cを有する外側外周壁15Cは、底周面15aからの径方向の立ち上がり寸法が極めて小さく、かつ、軸心P方向で外側ほど径が小となるテーパ外周面20を有している。
従って、その外側外周壁15Cの側から内向きフランジ19を軸心P方向に押し、テーパ外周面20を通しての無理入れによって外周溝15に嵌着させ、連結手段2Cの形態とすることが可能である。それによってナット本体2Aと押圧作用筒2Bとを相対回動可能に連結一体化させ、樹脂管継手Aとしての組付前に予め一部品であるユニオンナット2の状態とすることができる。この場合、ナット本体を加熱して膨張させた状態とし、より楽に押圧作用筒2Bに組付けるようにしても良い。
つまり、押圧作用筒2Bの外周部に、底周面15aとその軸心P方向の双方に形成される外周壁15B,15Cとを有して成る外周溝15が形成され、外周溝15に嵌合する内向きフランジ19がナット本体2Aに形成され、両外周壁15B,15Cのうちの軸心P方向で継手本体1から遠い側の外側外周壁15Cを、向きフランジ19の外周溝15への無理入れが可能となる径で、かつ、軸心P方向で外側ほど小径となる傾斜が付けられたテーパ外周面20を有する装着用外周壁に形成されている。
シール用周エッヂ10は、その内径がチューブ3の外径に略等しく、その押圧面10aは軸心Pに直交する側周面とされている。抜止め用周エッヂ11は、その内周面の径がインナ筒部4の最大径である直胴筒部分4Bの外周面4bよりやや大径であり、拡径部3Aの肉厚を足した径、即ち筒状突起13の内径よりは小さい値に設定されているが、要は拡径変化領域9の大径側部分であれば良い。抜止め用周エッヂ11の押圧面11aも軸心Pに直交する側周面である。
筒状突起13は、拡径部3Aにおける径一定の直胴筒部分4Bに外囲される拡径ストレート部12に外嵌され、かつ、カバー筒部6に内嵌される状態で周溝mに入り込む直円筒状の部分である。図1,2に示すように、継手として組み付けられた状態では、拡径部3Aと同様に周溝mのほぼ奥側周面21にまで達しており、拡径ストレート部12とカバー筒部6との間に圧入された状態になっている。従って、結果的に拡径ストレート部12は、直胴筒部分4Bと筒状突起13の間に圧入されるような状態になっている。
次に、チューブ3の端部をインナ筒部4に外嵌挿入するには、常温下で強制的にチューブ3を押し込んで拡径させて装着するか、熱源を用いて暖めて膨張変形し易いようにしてから押し込むか、或いは拡径器(図示省略)を用いて予めチューブ端を拡径させておいてからインナ筒部4に押し込むかして、図1に示すように、チューブ端3tが周溝mの奥側周面21にほぼ達する程度の内奥にまで差し込む。インナ筒部4に外嵌装着される拡径部3Aは、図1,図2に示すように、先端先窄まり筒部4Aの外周面4aに外嵌される拡径変化領域9と、直胴筒部分4Bの外周面4bに外嵌される拡径ストレート部12とで成る。
そして、図1,図2に示すように、インナ筒部4にチューブ3が外嵌装着された状態における雌ねじ部8を雄ねじ部5に螺合させてナット本体2Aを回し操作してのユニオンナット2の締込みによる継手本体1の軸心P方向への螺進により、まず筒状突起13が拡径ストレート部12とカバー筒部6との間に強制的に挿入され、それから拡径変化領域9の大径側部分におけるインナ筒部4の径よりも大径となる部分が抜止め用周エッヂ11で軸心P方向に押圧され、かつ、拡径変化領域9の小径側部分がシール用周エッヂ10で軸心P方向に押圧されるようになる。尚、チューブ3の流体移送路3Wの径と流体経路7の径とは、円滑な流体の流れとすべく互いに同径に設定されているが、互いに異なっていても良い。
この場合、径方向に重なる拡径ストレート部12と筒状突起13とが周溝mに圧入されている状態となり、拡径ストレート部12のその内外に隙間が無く、直胴筒部分4Bと筒状突起13との間で圧接挟持されているような状態になっている。その際、ユニオンナット2は、連結手段2Cにより、外周溝15と内向きフランジ19との嵌合によって押圧作用筒2Bとナット本体2Aとが相対回動可能であるから、周溝mにおいて筒状突起13が圧入されることで軸心P周りの回動移動に大きな抵抗を受ける押圧作用筒2Bは、ナット本体2Aに対して回動移動することで軸心P回りには回動しないようになる。つまり、押圧作用筒2Bは回動せず、ナット本体2Aだけを回動させることが可能である。
これにより、ユニオンナット2の回し操作に伴って筒状突起13と共に拡径ストレート部12、即ち拡径部3Aも回動移動してしまう不都合を防止することができる。拡径部3Aが連れ回りすると、チューブ3が捩れたり、それによって抜止め機能やシール機能が不確実になる等の不具合を招き易いが、本発明においてはその不都合を回避できて連れ回り防止効果が得られるものを、相対回動可能構造を採るユニオンナット2の1個のみの部品で解決することができる優れものである。
また、実施例1においては、チューブ3の拡径変化領域9が先端先窄まり筒部4Aに被さる部分として形成されている。拡径変化領域9は、徐々に拡がるテーパ管の状態であり、シール用周エッヂ10と抜止め用周エッヂ11とは軸心P方向で互いに離れた位置関係にあるが、先端先窄まり筒部4Aの外周面4aの軸心Pに対する角度が急になればなる程、シール用周エッヂ10と抜止め用周エッヂ11との軸心P方向の距離は接近する。また、シール用周エッヂ10とインナ筒部4の先端とは軸心P方向で少し離れている(図2等参照)が、前記外周面4aの角度が急になればその離間距離は拡大され、緩くなればその離間距離は縮小される。
さて、図1,図2に示すように、樹脂管継手Aの所定の組付け状態においては、シール用周エッヂ10はチューブ3の拡径変化領域9の小径側端部分を軸心P方向に押圧するので、拡径変化領域9の外周面4aの小径側端と、その箇所に接するチューブ3の内周面とが強く圧接されてシール部Sが形成される。このインナ筒部4の先端箇所でのシール部Sにより、インナ筒部4と拡径部3Aと間に洗浄液、薬液等の流体が入り込むことなくチューブ3と継手本体1とが良好にシールされている。
そして、インナ筒部4に圧入的に外嵌されている拡径部3Aの拡径ストレート部12が直胴筒部分4Bの外周面4bと筒状突起13とで挟まれていて、まず膨張変形できないようにホールドされており、かつ、抜止め用周エッヂ11がほぼその拡径ストレート部12に食い込むように位置していることにより、拡径部3Aが軸心P方向でインナ筒部4から抜け出る方向の移動が強固に規制される抜止め手段Nが構成されており、それによって優れた耐引抜力が実現されている。即ち、ユニオンナット2の締込みにより、チューブ3の抜出しを阻止すべく抜止め用周エッヂ11が拡径ストレート部12を軸心方向で食い込むように押圧するが、その押圧力によって拡径ストレート部12が径外側に膨らむように逃げ変形できないようにして、抜止め用周エッヂ11との協働による耐引抜力を高めて得るためのものである。
その結果、継手本体1とユニオンナット2とから成るフレア型の樹脂管継手Aを、チューブがインナ筒部に装着されている状態での締込み操作によって簡単に組付けできて組付性に優れるとともに、シール部Sによる優れたシール性と抜止め手段Nによる優れた耐引抜力との両立も図れる改善されたものとして実現できている。
〔別実施例〕
本発明による樹脂管継手Aは、抜止め用押圧部11や筒状突起13のいずれか一方、或いはそれら双方を有さないユニオンナット2を用いた構成のものでも良い。例えば、シール用周エッヂ等のシール用押圧部10がチューブ3に当接した状態でのユニオンナット2の回し操作でも、その強い圧接力によってチューブ3が連れ回りするおそれがあるから、ナット本体2Aと押圧作用筒2Bとの相対回動可能構造は有効である。
連結手段2Cは、ナット本体2Aに形成される周溝に、押圧作用筒2Bに形成されるリング部を嵌め込む構造でも良い。この場合、ナット本体2Aを押すことで押圧作用筒2Bがチューブ3を押す構造では、実施例1の連結手段2Cの方が、強度、並びに径方向及び軸心方向のコンパクト化の点で有利である。また、シール用押圧部10や抜止め用押圧部11は、周方向で複数に分割された間欠周状のエッヂや、断面形状で角部の角度が80度や100度等、図2等に示される90度(直角)以外の角度でも良い。
合成樹脂としては、フッ素樹脂のほか、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)、PP(ポリプロピレン)等種々のものが可能である。また、フッ素樹脂としては、PTFE、PFA、PVDF、ETFE等種々のものが可能である。
実施例1による樹脂管継手の構造を示す断面図 図1の要部を示す拡大断面図
符号の説明
1 継手本体
2 ユニオンナット
2A ナット本体
2B 押圧作用筒
3 チューブ
3A 拡径部
4 インナ筒部
5 雄ねじ部
6 カバー部
8 雌ねじ部
9 拡径変化領域
10 シール用押圧部
11 抜止め用押圧部
13 筒状突起
15 外周溝
15B 内側側周壁
15C 外側側周壁
15a 底周面
18 被回動操作部
19 リング部
20 テーパ外周面
P 軸心
m 径方向の間隙

Claims (6)

  1. 合成樹脂製チューブの端部を拡径して外嵌装着可能なインナ筒部と、雄ねじ部とを備える合成樹脂製の継手本体、及び、
    前記雄ねじ部に螺合可能な雌ねじ部と被回動操作部とを備えるナット本体と、前記チューブの前記インナ筒部に外嵌される拡径部における拡径変化領域の小径側部分に作用可能なシール用押圧部を備える押圧作用筒とが、前記継手本体の軸心回りで相対回動可能に連結一体化されて成るユニオンナットを有し、
    前記インナ筒部に前記チューブが外嵌装着されて前記拡径部が形成される状態における前記ナット本体を回動させて前記雌ねじ部が前記雄ねじ部に螺合されての前記ユニオンナットの前記軸心方向への螺進により、前記拡径変化領域の小径側部分が前記シール用押圧部で前記軸心方向に押圧されるように構成されている樹脂管継手。
  2. 前記押圧作用筒に、前記拡径変化領域の大径側部分に作用可能な抜止め用押圧部が設けられており、前記ユニオンナットの前記螺進によって、前記拡径変化領域の大径側部分が前記抜止め用押圧部で前記軸心方向に押圧されるように構成されている請求項1に記載の樹脂管継手。
  3. 前記継手本体に、前記インナ筒部に前記チューブの入り込みを許容する径方向の間隙を有して被さるカバー部が設けられるとともに、前記押圧作用筒に、径方向で前記拡径部と前記カバー部との間に入り込み可能な筒状突起が形成され、
    前記ユニオンナットの前記螺進により、前記筒状突起が前記径方向の間隙に入り込んで前記拡径部と前記カバー部との間に圧入されるように構成されている請求項1又は2に記載の樹脂管継手。
  4. 前記雄ねじ部が、前記カバー部の外周部にも形成されている請求項3に記載の樹脂管継手。
  5. 前記押圧作用筒の外周部に、底周面とその軸心方向の双方に形成される側周壁とを有して成る外周溝が形成され、前記外周溝に嵌合するリング部が前記ナット本体に形成され、前記両側周壁のうちの軸心方向で継手本体から遠い側の外側外周壁を、前記リング部の前記外周溝への無理入れが可能となる径で、かつ、軸心方向で外側ほど小径となる傾斜が付けられたテーパ外周面を有する装着用外周壁に形成されている請求項1〜4の何れか一項に記載の樹脂管継手。
  6. 前記継手本体及び前記ユニオンナットが共にフッ素樹脂から成る請求項1〜5の何れか一項に記載の樹脂管継手
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