JP2010038005A - 排気圧制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】車両の排気管等に設けられる排気圧制御装置において、弁体が自立的に走行可能な開度位置に復帰するようにする。
【解決手段】通路部材10、回転軸20、回転軸20に固定され回転軸よりも常に上流側の領域を回動する上流側半体32及び常に下流側の領域を回動する下流側半体33からなるバタフライ式の弁体30、弁体を開閉駆動する駆動機構50,60等を備え、通路部材10は円形断面をなす排気通路を画定し、回転軸20は排気通路の中心軸線S1と直交するように配置され、弁体30は排気通路に適合する輪郭をなすと共に回転軸を中心として排気流により下流側半体32に加わる回転モーメントMoが上流側半体33に加わる回転モーメントMcよりも大きくなるように形成されている。これによれば、弁体を自立的に走行可能な開度に回転させることができる。
【選択図】図3

Description

本発明は、エンジンを搭載した車両の排気管等に設置される排気圧制御装置に関し、特に、排気通路を開閉するバタフライ式の弁体を含む排気圧制御装置に関する。
車両(四輪自動車、二輪車)、その他の汎用機械等においては、排気ブレーキ、エンジンの始動性向上あるいは排気ガスの浄化等の観点から、排気管の通路を開閉して排気圧を制御する種々の排気圧制御装置が知られている。
このような排気圧制御装置としては、略楕円断面をなす排気管、この排気管の中心軸線から偏倚した位置に回動自在に設けられた回転軸及び回転軸に一体的に固定された略楕円形状をなす弁体を含むバタフライバルブ、バタフライバルブを閉じ方向に付勢するアクチュエータ及びコイルスプリング等を備えたものが知られている(例えば、特許文献1)。
しかしながら、この排気圧制御装置においては、排気管が略楕円断面をなすため通常の円形断面をなす排気管に適用するのが困難であり、又、回転軸の偏倚量から排気管の楕円形状及び弁体の形状を決定する必要があり、回転軸の位置、排気管の形状、弁体の形状が常にセットで決定されなければならないため、車両に応じた仕様変更が容易ではなく、汎用性がなく、高コスト化を招く。
また、他の排気圧制御装置としては、円形断面をなす排気通路(メイン通路)を画定するハウジング、ハウジングの中心軸線と直交するように配置された回転軸及び回転軸に固定された弁体を含むバタフライバルブ、バタフライバルブを開閉駆動する駆動機構、バタフライバルブを迂回するように排気通路に連通して形成されたバイパス通路、バイパス通路を開閉するバイパスバルブ等を備えたものが知られている(例えば、特許文献2、特許文献3)。
この排気制御装置においては、排気通路が円形断面をなすと共に回転軸が排気通路の中心軸線と交差するように配置されるため、円形断面をなす通常の排気管を備えた車両に適用するのは容易であり、又、バタフライバルブが故障して閉鎖状態に停止しても、バイパス通路を通して排気圧を逃がすことができるため、車両の自走は可能である。
しかしながら、バイパス通路及びバイパスバルブを設ける必要があるため、その部分において専用の構造が必要になり、構造が複雑になり、又、高コスト化を招く。
そこで、上記特許文献2及び3に記載の排気圧制御装置において、単にバイパス通路及びバイパスバルブを廃止すると、図6に示すように、排気通路1、回転軸2、回転軸2に対して線対称的に形成された(外縁までが同一距離Lをなす)下流側半体3a及び上流側半体3bからなる弁体3を含む構成となる。ここで、下流側半体3aは回転軸2よりも下流側の領域を回動し、上流側半体3bは回転軸2よりも上流側の領域を回動するようになっている。
この場合において、下流側半体3aの受圧面積と上流側半体3bの受圧面積は同一であり、図6に示すように弁体3が全閉に至る前の所定の閉じ角度にあるとき、排気流によって生じる弁体3の周りの圧力を、P0(弁体3の上流側),P1(下流側半体3aの下流側),P2(上流側半体3bの下流側)で表すと、上流側半体3bの下流近傍では流れの剥離現象を生じ、圧力P2が急激に低下すると共に後方に渦流を発生させながら上流側半体3bを強く引き寄せる。
したがって、弁体3の周りの圧力分布は、P0>P1>P2の関係になり、その結果、図6に示すように、排気流によって下流側半体3aに加わる弁体3aを開く方向の回転モーメントMoよりも上流側半体3bに加わる弁体3を閉じる方向の回転モーメントMcが大きくなり、弁体3には全体として閉じ方向に回転させる回転モーメントが作用することになる。特に、弁体3の外縁部と排気通路1(壁面)の隙間が狭くなると、その隙間を通る排気流が高速になり、上流側半体3bの下流近傍の圧力P2の低下を助長し、弁体3が全閉位置に張り付いたまま戻らなくなり、あるいは、全閉位置に至らなくとも閉じ側の所定角度位置に保持されて開き側に移動しなくなる。さらに、駆動機構の故障又は作動不良等が重なって、弁体3が全閉状態又は所定の閉じ側の位置で停止すると、エンジンが停止し、車両等の自走が不可能になる。
特開2002−256897号公報 特開2007−255395号公報 特開2007−255351号公報
本発明は、上記従来の装置の事情に鑑みて成されたものであり、その目的とするところは、構造の簡素化、部品点数の削減、汎用性の確保等を図りつつ、排気音の低減、冷間時の始動性向上、排ガスの浄化等のために従来の(円形断面をなす)排気管をもつ車両等にも容易に適用でき、駆動機構(アクチュエータ、リターンスプリング等)の故障あるいは作動不良等を生じた場合であってもバタフライ式の弁体が自立的に排気通路を開放する状態を維持するようにして、エンジンの起動状態を確保し、車両等の自走を可能にする排気圧制御装置を提供することにある。
本発明の排気圧制御装置は、排気通路を画定する通路部材と、通路部材に対して回動自在に設けられた回転軸と、回転軸と一体的に回動して排気通路を開閉するべく,排気通路において回転軸よりも常に上流側の領域を回動する上流側半体及び常に下流側の領域を回動する下流側半体からなるバタフライ式の弁体と、弁体を開閉駆動する駆動機構とを備え、排気通路内の排気圧を制御する排気圧制御装置であって、上記通路部材は、円形断面をなす排気通路を画定するように形成され、上記回転軸は、排気通路の中心軸線と直交するように配置され、上記弁体は、排気通路に適合する輪郭をなすと共に、回転軸を中心として排気流により下流側半体に加わる回転モーメントが上流側半体に加わる回転モーメントよりも大きくなるように形成されている、構成となっている。
この構成によれば、駆動機構の駆動力により、弁体は、その上流側半体が回転軸よりも常に上流側に位置する領域で揺動しかつその下流側半体が回転軸よりも常に下流側に位置する領域で揺動し所定の閉じ角度で排気通路を閉じた状態(弁体と排気通路の間に所定の隙間が形成される状態)となり、一方、その上流側半体が回転軸よりも上流側に位置しかつその下流側半体が回転軸よりも下流側に位置して排気通路の中心軸線と平行になると排気通路を全開した状態となる。
ここで、弁体が排気通路を閉じた状態で、駆動機構等の故障又は作動不良等を生じた場合、排気流によって下流側半体が受ける回転モーメントが、排気流によって上流側半体が受ける回転モーメントよりも相対的に大きくなるため、弁体は自立的に排気通路を通常走行に支障が出ない程度の開度に開く状態に保持され、エンジンの起動状態が確保され、車両等の自走が可能になる。また、弁体を、従来の円形断面をなす排気通路に適合する形状でかつ下流側半体と上流側半体に加わる回転モーメントを異ならせる形状にするだけであるため、構造の簡素化、低コスト化等を達成でき、又、円形以外の異形断面をなす専用の排気管を設ける必要が無く従来の円形断面をなす排気管に適用することができ、汎用性を確保することができる。
上記構成において、弁体は、下流側半体の受圧面積が上流側半体の受圧面積よりも大きくなるように形成されている、構成を採用することができる。
この構成によれば、下流側半体と上流側半体の受圧面積を異ならせるように弁体を形成すればよく、弁体の変更が容易で、従来の排気システムに容易に適用することができる。
上記構成において、弁体は、上流側半体の外縁領域に切り欠きを有する、構成を採用することができる。
この構成によれば、円形断面をなす排気管に適合する従来の弁体の上流側半体に切り欠きを設ける加工を施すだけよく、既存の排気制御装置に本発明を容易に適用することができる。
上記構成において、弁体は、少なくとも下流側半体の受圧面が、回転軸の中心軸線を含みかつ閉じ角度に平行な傾斜面よりも排気通路の下流側に偏倚するように形成されている、構成を採用することができる。
この構成によれば、偏倚量を適宜選定することで、下流側半体の受圧面と上流側半体の受圧面の大きさ(面積の差)を所望の値に容易に調整することができる。
上記構成において、弁体は、排気通路において上流側から回転軸に接合されかつ固定されている、構成を採用することができる。
この構成によれば、弁体(下流側半体及び上流側半体)が受ける荷重(排気圧)を回転軸でも受けることができるため、弁体を下流側から回転軸に接合してネジ等で固定した場合にネジだけで荷重を受け止める場合に比べて、弁体を堅固に支えて機械的強度を高めることができる。
上記構成において、弁体は、上流側半体及び下流側半体を一体的に連結する領域が回転軸を上流側から囲むように鞍型に形成されている、構成を採用することができる。
この構成によれば、弁体の鞍型の部分を上流側から回転軸に接合して固定することにより、固定領域の機械的強度をさらに高めることができる。
上記構成をなす排気圧制御装置によれば、構造の簡素化、部品点数の削減、汎用性の確保等を達成しつつ、排気音の低減、冷間時の始動性向上、排ガスの浄化等のために円形断面をなす排気管をもつ車両等にも容易に適用でき、駆動機構(アクチュエータ、リターンスプリング等)の故障あるいは作動不良等を生じた場合であってもバタフライ式の弁体を自立的に排気通路の開放状態に維持することができ、それ故に、エンジンの起動状態を確保でき、車両等の自走を可能とする排気圧制御装置を得ることができる。
以下、本発明の実施の形態について、添付図面を参照しつつ説明する。
図1ないし図3は、本発明に係る排気圧制御装置の一実施形態を示すものであり、図1は排気圧制御装置の斜視図、図2は排気圧制御装置を上流側から見た端面図、図3は排気圧制御装置に含まれる弁体及び排気通路の断面図である。
この排気圧制御装置は、図1及び図2に示すように、車両等の排気管EPの途中に連結される通路部材10、通路部材10に回動自在に支持された回転軸20、回転軸20に一体的に固定された弁体30、回転軸20の一端部において一体的に回転するように連結されたドラム40、ドラム40の周りに配置されて弁体30を全開位置に向けて回転付勢するリターンスプリング50、弁体30を開閉駆動するべくドラム40に連結されたアクチュエータ60等を備えている。ここでは、ドラム40、リターンスプリング50、及びアクチュエータ60により、弁体30を開閉駆動する駆動機構が構成されている。
通路部材10は、金属材料を用いて、図1ないし図3に示すように、排気管EP(により画定される排気通路)と同一の円形断面をなす排気通路11、回転軸20を回動自在に支持する2つの軸受孔12、排気管EPを連結する上流側連結部13及び下流側連結部14を画定するように形成されている。
排気通路11は、水平方向に伸長する中心軸線S1をもつように形成されている。
軸受孔12は、中心軸線S1に直交する方向に伸長する中心軸線S2上に並ぶように形成されている。
上流側連結部13及び下流側連結部14は、車両の配管EPにそれぞれ連結されるように形成されている。
回転軸20は、弁体30の固定領域を除いて円形断面をなすように金属材料により形成されており、図1に示すように、その中心軸線S2が排気通路11の中心軸線S1と直交するように配置されて、軸受孔12により回動自在に支持されている。
そして、回転軸20は、排気通路11内に位置する領域において、弁体30を一体的に回動させるべくネジBを用いて固定するようになっている。
弁体30は、金属材料を用いて、円形断面をなす排気通路11に適合する輪郭、すなわち、排気通路11の内壁面と所定隙間をおいて回動し得るように形成され、図3に示すように、凸状をなす鞍型に形成されて回転軸20に連結される連結部31、連結部31から延出すると共に常に回転軸20よりも下流側の領域を回動する下流側半体32、連結部31から延出すると共に常に回転軸20よりも上流側の領域を回動する上流側半体33を一体的に備えている。
連結部31は、下流側半体32及び上流側半体33を一体的に連結すると共に、回転軸20に対して上流側から接合されると共にネジBにより固定されている。
したがって、弁体30が受ける荷重(排気圧)を回転軸20でも受けることができるため、弁体を下流側から回転軸に接合してネジ等で固定した場合にネジだけで荷重を受け止める場合に比べて、弁体30を堅固に支えて機械的強度を高めることができる。
また、連結部31は、回転軸20を上流側から囲むように鞍型に形成され、上流側から回転軸20に接合して固定されるため、固定領域の機械的強度を高めることができる。
下流側半体32は、回転軸20の中心軸線S2を含みかつ所定の閉じ角度に平行な傾斜面M上に(その中心面が)位置するように形成され、かつ、中心軸線S2から最も離れた所定曲率の円弧をなす外縁領域までの距離がL1、すなわち、排気通路11の内壁面との隙間がD1をなすように形成されている。ここで、閉じ角度とは、排気通路11を殆ど閉じた状態であるが、外縁領域において所定隙間が形成されるように弁体30が傾斜した角度である。
上流側半体33は、下流側半体32と同様に傾斜面M上に(その中心面)位置するように形成され、かつ、中心軸線S2から最も離れた所定曲率の円弧をなす外縁領域(距離L1)を所定範囲に亘って距離L2となるように切断した切り欠き33aを有する、すなわち、排気通路11の内壁面との隙間がD2(D2>D1)をなすように形成されている。
したがって、弁体30は、下流側半体32の受圧面と上流側半体33の受圧面とが同一の平面上に位置するように形成され、かつ、下流側半体32の受圧面積が上流側半体33の受圧面積よりも大きくなるように形成されている。
すなわち、弁体30は、回転軸20を中心として排気流により下流側半体32に加わる回転モーメントMoが上流側半体33に加わる回転モーメントMcよりも大きくなるように形成されている。
ここでは、下流側半体32と上流側半体33の受圧面積を異ならせるように弁体30を形成しただけであるため、従来の弁体を容易に変更でき、従来の排気システムに容易に適用することができる。
そして、弁体30は、後述する駆動機構(リターンスプリング50、アクチュエータ60)により駆動されて、上流側半体33が回転軸20よりも常に上流側に位置する領域で回動しかつ下流側半体32が回転軸20よりも常に下流側に位置する領域で回動し所定の傾斜角度(閉じ角度)で排気通路11を閉じた状態となり、又、上流側半体33が回転軸20よりも上流側に位置しかつ下流側半体32が回転軸20よりも下流側に位置して排気通路11の中心軸線S1と平行になると排気通路11を全開した状態となる。
ドラム40は、図1及び図2に示すように、回転軸20の一端部に固定され、弁体30の全開位置を規定するストッパ41、弁体30の閉じ位置(排気通路11を殆ど閉じて外縁領域において所定隙間が形成される状態)を規定するストッパ42、リターンスプリング50の一端部を掛止する掛止片43、アクチュエータ60のロッド61を連結する連結片44を備えるように形成されている。
尚、ストッパ41,42は、通路部材10に取り付けられた規制部材15に対して係合し得るようになっている。
リターンスプリング50は、図1及び図2に示すように、ドラム40の周りに配置されたコイル状の捩りスプリングであり、その一端部51が掛止片43に掛止され、その他端部52が規制部材15に掛止されて、ドラム40及び回転軸20と一緒に、弁体30を全開位置に向けて回転付勢している。
アクチュエータ60は、図1及び図2に示すように、ブラケット16を介して通路部材10に取り付けられており、ドラム40の連結片44に一端部が連結されて往復動するロッド61、ロッド61を往復駆動するダイアフラム部62等を備えている。
そして、ダイアフラム部62が吸引されると、ロッド61が上昇して、弁体30はリターンスプリング50の回転付勢力に抗して閉じ位置に向けて回転し、一方、ダイアフラム部62の吸引が解除されると、ロッド61が下降して、弁体30はリターンスプリング50の回転付勢力により全開位置に向けて回転するようになっている。
上記構成をなす排気圧制御装置によれば、弁体30が排気通路11を閉じた状態で、駆動機構等の故障又は作動不良等を生じた場合、排気流によって下流側半体32が受ける回転モーメントMoが、排気流によって上流側半体33が受ける回転モーメントMcよりも相対的に大きくなるため、弁体30は自立的に排気通路11を通常走行に支障が出ない程度の開度に開く状態に保持され、エンジンの起動状態が確保され、車両等の自走が可能になる。
また、弁体30を、従来の円形断面をなす排気通路に適合する形状でかつ下流側半体32と上流側半体33に加わる回転モーメントを異ならせる形状にするだけであるため、構造の簡素化、低コスト化等を達成でき、又、円形以外の異形断面をなす専用の排気管を設ける必要が無く従来の円形断面をなす排気管に適用することができ、汎用性を確保することができる。
図4は、本発明に係る排気圧制御装置の他の実施形態を示すものであり、弁体30´の形状を変更した以外は、前述の実施形態と同一であるため、同一の構成については同一の符号を付して説明を省略する。
この実施形態に係る排気圧制御装置の弁体30´は、金属材料を用いて、円形断面をなす排気通路11に適合する輪郭、すなわち、排気通路11の内壁面と所定隙間をおいて回動し得るように形成され、図4に示すように、連結部31、連結部31から延出すると共に常に回転軸20よりも下流側の領域を回動する下流側半体32´、連結部31から延出すると共に常に回転軸20よりも上流側の領域を回動する上流側半体33´を一体的に備えている。
下流側半体32´は、その受圧面が(回転軸20の中心軸線S2を含みかつ所定の閉じ角度に平行な)傾斜面Mよりも排気通路11の下流側に距離Cだけ偏倚するように形成され、かつ、中心軸線S2から最も離れた所定曲率の円弧をなす外縁領域までの距離がL3(L3>L1)、すなわち、排気通路11の内壁面との隙間がD1をなすように形成されている。
上流側半体33´は、傾斜面M上に位置するように形成され、かつ、前述のような切り欠き33aを廃止して、中心軸線S2から最も離れた所定曲率の円弧をなす外縁領域までの距離がL1、すなわち、排気通路11の内壁面との隙間がD1をなすように形成されている。
したがって、弁体30´は、下流側半体32´の受圧面が上流側半体33´の受圧面よりも下流側に偏倚するように形成され、かつ、下流側半体32´の受圧面積が上流側半体33´の受圧面積よりも大きくなるように形成されている。
すなわち、弁体30´は、回転軸20を中心として排気流により下流側半体32´に加わる回転モーメントMoが上流側半体33´に加わる回転モーメントMcよりも大きくなるように形成されている。
ここでも、下流側半体32´と上流側半体33´の受圧面積を異ならせるように弁体30´を形成するだけであるため、従来の排気システムに容易に適用することができる。
この実施形態における排気圧制御装置によれば、弁体30´が排気通路11を閉じた状態で、駆動機構等の故障又は作動不良等を生じた場合、排気流によって下流側半体32´が受ける回転モーメントMoが、排気流によって上流側半体33´が受ける回転モーメントMcよりも相対的に大きくなるため、弁体30´は自立的に排気通路11を通常走行に支障が出ない程度の開度に開く状態に保持され、エンジンの起動状態が確保され、車両等の自走が可能になる。
また、弁体30´を、従来の円形断面をなす排気通路に適合する形状でかつ下流側半体32´と上流側半体33´に加わる回転モーメントを異ならせる形状にするだけであるため、構造の簡素化、低コスト化等を達成でき、又、円形以外の異形断面をなす専用の排気管を設ける必要が無く従来の円形断面をなす排気管に適用することができ、汎用性を確保することができる。
図5は、本発明に係る排気圧制御装置のさらに他の実施形態を示すものであり、弁体30´´の形状を変更した以外は、前述の実施形態と同一であるため、同一の構成については同一の符号を付して説明を省略する。
この実施形態に係る排気圧制御装置の弁体30´´は、金属材料を用いて、円形断面をなす排気通路11に適合する輪郭、すなわち、排気通路11の内壁面と所定隙間をおいて回動し得るように形成され、図5に示すように、連結部31、下流側半体32´、連結部31から延出すると共に常に回転軸20よりも上流側の領域を回動する上流側半体33´´を一体的に備えている。
上流側半体33´´は、その受圧面が(回転軸20の中心軸線S2を含みかつ所定の閉じ角度に平行な)傾斜面Mよりも排気通路11の下流側に距離Cだけ偏倚するように形成され、かつ、中心軸線S2から最も離れた所定曲率の円弧をなす外縁領域(距離L1)を所定範囲に亘って距離L2(L2<L1<L3)となるように切断した切り欠き33aを有する、すなわち、排気通路11の内壁面との隙間がD2(D2>D1)をなすように形成されている。
したがって、弁体30´´は、下流側半体32´の受圧面と上流側半体33´の受圧面が傾斜面Mよりも下流側に偏倚した同一の平面上に位置するように形成され、かつ、下流側半体32´の受圧面積が上流側半体33´´の受圧面積よりも大きくなるように形成されている。
すなわち、弁体30´´は、回転軸20を中心として排気流により下流側半体32´に加わる回転モーメントMoが上流側半体33´´に加わる回転モーメントMcよりもさらに大きくなるように形成されている。
ここでも、下流側半体32´と上流側半体33´´の受圧面積を異ならせるように弁体30´´を形成するだけであるため、従来の排気システムに容易に適用することができる。
この実施形態における排気圧制御装置によれば、弁体30´´が排気通路11を閉じた状態で、駆動機構等の故障又は作動不良等を生じた場合、排気流によって下流側半体32´が受ける回転モーメントMoが、排気流によって上流側半体33´´が受ける回転モーメントMcよりも相対的にさらに大きくなるため、弁体30´´は自立的に排気通路11を通常走行に支障が出ない程度の開度に開く状態に保持され、エンジンの起動状態が確保され、車両等の自走が可能になる。
また、弁体30´´を、従来の円形断面をなす排気通路に適合する形状でかつ下流側半体32´と上流側半体33´´に加わる回転モーメントを異ならせる形状にするだけであるため、構造の簡素化、低コスト化等を達成でき、又、円形以外の異形断面をなす専用の排気管を設ける必要が無く従来の円形断面をなす排気管に適用することができ、汎用性を確保することができる。
上記実施形態においては、弁体の下流側半体に加わる回転モーメントを上流側半体に加わる回転モーメントよりも大きくする構成として、上流側半体33,33´´に切り欠き33aを設ける構成、下流側半体32´を下流側に偏倚させる構成等を採用した場合を示したが、これに限定されるものではなく、その他の構成を採用してもよい。
以上述べたように、本発明の排気圧制御装置は、構造の簡素化、部品点数の削減、汎用性の確保等を達成しつつ、排気ブレーキ、排気音による騒音の低減、冷間時の始動性向上、排ガスの浄化等のために円形断面をなす排気管をもつ車両等にも容易に適用できるため、ガソリンエンジンやディーゼルエンジンを搭載した自動車や二輪車等に適用できるのは勿論のこと、その他の汎用機械等においても有用である。
本発明に係る排気圧制御装置の一実施形態を示す斜視図である。 図1に示す排気圧制御装置を上流側から見た端面図である。 図1に示す排気圧制御装置の排気通路内を示す断面図である。 本発明に係る排気圧制御装置の他の実施形態における排気通路内を示す断面図である。 本発明に係る排気圧制御装置のさらに他の実施形態における排気通路内を示す断面図である。 従来の排気圧制御装置における排気通路内を示す断面図である。
符号の説明
EP 排気管
10 通路部材
11 排気通路
S1 排気通路の中心軸線
12 軸受孔
13 上流側連結部
14 下流側連結部
15 規制部材
16 ブラケット
20 回転軸
S2 回転軸の中心軸線
30,30´,30´´ 弁体
31 連結部
32,32´ 下流側半体
33,33´,33´´ 上流側半体
33a 切り欠き
40 ドラム(駆動機構)
41,42 ストッパ
43 掛止片
44 連結片
50 リターンスプリング(駆動機構)
51 一端部
52 他端部
60 アクチュエータ(駆動機構)
61 ロッド
62 ダイアフラム部
Mo 下流側半体に加わる回転モーメント
Mc 上流側半体に加わる回転モーメント

Claims (6)

  1. 排気通路を画定する通路部材と、前記通路部材に対して回動自在に設けられた回転軸と、前記回転軸と一体的に回動して前記排気通路を開閉するべく,前記排気通路において前記回転軸よりも上流側の領域を回動する上流側半体及び下流側の領域を回動する下流側半体からなるバタフライ式の弁体と、前記弁体を開閉駆動する駆動機構とを備え、前記排気通路内の排気圧を制御する排気圧制御装置であって、
    前記通路部材は、円形断面をなす排気通路を画定するように形成され、
    前記回転軸は、前記排気通路の中心軸線と直交するように配置され、
    前記弁体は、前記排気通路に適合する輪郭をなすと共に、前記回転軸を中心として排気流により前記下流側半体に加わる回転モーメントが前記上流側半体に加わる回転モーメントよりも大きくなるように形成されている、
    ことを特徴とする排気圧制御装置。
  2. 前記弁体は、前記下流側半体の受圧面積が前記上流側半体の受圧面積よりも大きくなるように形成されている、
    ことを特徴とする請求項1に記載の排気圧制御装置。
  3. 前記弁体は、前記上流側半体の外縁領域に、切り欠きを有する、
    ことを特徴とする請求項2に記載の排気圧制御装置。
  4. 前記弁体は、少なくとも前記下流側半体の受圧面が、前記回転軸の中心軸線を含みかつ閉じ角度に平行な傾斜面よりも前記排気通路の下流側に偏倚するように形成されている、
    ことを特徴とする請求項2に記載の排気圧制御装置。
  5. 前記弁体は、前記排気通路において上流側から前記回転軸に接合されかつ固定されている、
    ことを特徴とする請求項1ないし4いずれか一つに記載の排気圧制御装置。
  6. 前記弁体は、前記上流側半体及び下流側半体を一体的に連結する領域が前記回転軸を上流側から囲むように鞍型に形成されている、
    ことを特徴とする請求項5に記載の排気圧制御装置。
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