JP2010037785A - ドーザ装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 走行機体2にドーザシリンダS1を介して昇降するドーザフレーム3を横軸Xを介して枢支し、このドーザフレーム3にアングルシリンダS2を介して前後揺動する支持体4を縦軸Yを介して枢支し、この支持体4にチルトシリンダS3を介して上下揺動するブレード5を前後軸Zを介して枢支する。前記支持体4は左右方向外方へ突出するアーム部4Aの先端に前記ブレード5に対面する摺動部4Bを有し、前記ブレード5の背面にはガイド部材6を設けており、このガイド部材6がブレード5の上下揺動を許容しながらブレード5の前離れを規制しており、このガイド部材6は前記前後軸Zの径方向で摺動部4Bの外周側と係合する外周ガイド部材6Aと、摺動部4Bの内周側と係合する内周ガイド部材6Bとを有する。
【選択図】図1
Description
前記ブレードは接地しているときに支持体から離れる方向の作用力を受けることがあり、そこで支持体の左右両端に摺動部を設け、ブレードの背面に摺動部の外周部との間の相対上下揺動を許容しながらブレードの前離れを規制するガイド部材を設けているドーザ装置がある(例えば、特許文献2参照。)。
本発明は、このような従来技術の問題点を解決できるようにしたドーザ装置を提供することを目的とする。
第1に、走行機体2にドーザシリンダS1を介して昇降するドーザフレーム3を横軸Xを介して枢支し、このドーザフレーム3にアングルシリンダS2を介して前後揺動する支持体4を縦軸Yを介して枢支し、この支持体4にチルトシリンダS3を介して上下揺動するブレード5を前後軸Zを介して枢支しており、
前記支持体4は左右方向外方へ突出するアーム部4Aの先端に前記ブレード5に対面する摺動部4Bを有し、前記ブレード5の背面にはガイド部材6を設けており、このガイド部材6がブレード5の上下揺動を許容しながらブレード5の前離れを規制しており、このガイド部材6は前記前後軸Zの径方向で摺動部4Bの外周側と係合する外周ガイド部材6Aと、摺動部4Bの内周側と係合する内周ガイド部材6Bとを有することを特徴とする。
第3に、前記ブレード5の背面に前記摺動部4Bと摺接する左右一対の基板7を固定し、この各基板7に前記外周ガイド部材6A及び内周ガイド部材6Bを着脱自在に固定しており、前記基板7には、前記支持体4から内周ガイド部材6Bを露出するまでブレード5を揺動したときに、前記基板7に対する支持体4の摺動部4Bの前後位置を設定する位置設定部7aを設けていることを特徴とする。
[作用]
前記特徴を有するドーザ装置は次のような作用を奏する。
前記摺動部4Bは前後軸Zの径方向で外周側だけでなく内周側も使用されており、外周側はブレード5の背面に設けた外周ガイド部材6Aと係合し、内周側は内周ガイド部材6Bと係合し、ブレード5を接地したときまたは接地して後進するときに加わる作用力(支持体4からブレード5を前離れさせる力)に対して、支持体4はブレード5を前後軸Zの径方向遠近2位置で十分に支持する。
前記外周ガイド部材6Aは摺動部4Bの外周側に位置するので支持体4のアーム部4Aによって隠れることはないが、内周ガイド部材6Bはアーム部4Aとオーバラップしてアーム部4Aによって隠される位置にある。この内周ガイド部材6Bを、チルトシリンダS3を外して前後軸Z廻りにブレード5を上下揺動した状態で前記支持体4から露出する位置に配置することにより、ブレード5を支持体4に枢支した状態でも内周ガイド部材6Bの着脱がブレード5の背面側から可能になる。
図1〜11において、符号1はチルト・アングルドーザ装置を称されるドーザ装置を示しており、バックホー等の走行機体2の前部に装着される。
前記ドーザ装置1は、走行機体2にドーザフレーム3を横軸Xを介して枢支し、ドーザシリンダS1で横軸X廻りに回動してドーザフレーム3を昇降自在にし、このドーザフレーム3に支持体4を縦軸Y(アングル支点軸)を介して枢支し、アングルシリンダS2で縦軸Y廻りに回動して支持体4を前後揺動(アングル揺動)自在にし、この支持体4にブレード5を前後軸Z(チルト支点軸)を介して枢支し、チルトシリンダS3で前後軸Z廻りに回動してブレード5を上下揺動(チルト揺動)自在に構成している。
前記主部材15は角筒体で、連結材18は円筒体で、前部材16は断面コ字形状体でそれぞれ形成され、前記縦軸受材17は、主部材15及び前部材16の前面に前面板17aを固着し、この前面板17aの前面に上下一対の平面視略三角形の板17bを固着し、この三角形の板17bの頂部に縦軸Yが挿通される円筒体17cを貫通固着して構成されている。
前記支持体4は、上板4uと下板4dとを縦板状の前板4fと後板4rとで連結し、前記上板4uと下板4dの各後方突出部に縦軸Yが挿通される上下ボス部材4aを固着し、前記下板4dと前板4fと後板4rとに前後軸Zを枢支するための前後軸受材21を固着して構成されている。
図1〜9において、前記支持体4は前記ボス部材4a及び前後軸受材21を配置した左右方向中央部から左右にアーム部4Aが突出され、この左右各アーム部4Aの外端前面は前方に突出していて、この突出端に摺動部4Bが形成されている。
左右一方(右側)のアーム部4Aの外側端は後方に突出していて、アングルシリンダS2のシリンダロッドS2aが連結されるアングルピン22が取り付けられている。このアングルシリンダS2のシリンダロッドS2aにはロッドカバー23が連結されていて、シリンダチューブS2bに長手方向摺動自在に嵌合している。アングルシリンダS2は更に、主部材15に設けたチューブカバー24によってシリンダチューブS2b及びそれに接続された油圧ホースが保護されている。
また、縦軸Yとアングルピン22とを結ぶ中心線に対するアングルシリンダS2の挟角を直角に近づけて、アングルシリンダS2の伸縮力を効率良く支持体4に伝達することができるようになる。
前記チルトシリンダS3は支持体4の左右中央から一方(右側)にずれて配置され、ロッド支持体30はブレード5の背面の上部で左右中央よりチルトシリンダS3配置側と反対側にずれて配置されており、シリンダロッドS3aは前後軸Zの真上に位置する。
図1〜11において、前記ブレード5は、前後軸Zに支持される背面体5Aと、この背面体5Aの前面に固定されていて上部が背面体5Aの上縁を覆うブレード本体5Bとを有する。前記背面体5Aとブレード本体5Bとは、それらの間でそれらの連結を補強する断面コ字形状の中補強材5Cと、前記背面体5Aとブレード本体5Bの下端同士を連結補強する下補強材5Dと、前記背面体5Aと中補強材5Cの上端同士を連結補強する上補強材5Eとによって補強されており、これら背面体5A、ブレード本体5B、中補強材5C、下補強材5D及び上補強材5Eの左右側端に側板5Fが固着されている。
ブレードエッジ33は下縁がブレード本体5Bの下縁より下方へ突出していて、接地して土を掻き取る部材となっている。前記下補強材5Dは断面くの字形状の板材5Daの背面にリブ5Dbを左右方向間隔をおいて複数設けられており、図2においては、前記リブ5Dbに追加リブ5Dcを固定している。
前記追加リブ5Dcはリブ5Dbに溶着してもボルト締結してもよく、この追加リブ5Dcがバックアップすることにより、ブレードエッジ33は下縁をブレード本体5Bの下縁から下方へ大きく突出することが可能になる。
前記ブレード本体5Bは前面が水平軸線を曲率中心とする円弧凹面に形成され、上部はアール部5Baを介して水平状になった上部5Bbが形成され、この水平上部5Bbは背面体5Aの前傾姿勢の上部5Aaを覆うようにオーバラップ配置されている。
前記ブレード5の背面体5Aの左右方向中央の下部には、図2、7、9、10に示すように座板34が固着され、この座板34と背面体5Aとにはそれぞれ貫通孔34aと支持孔5Abとが形成されている。
従って、前後軸Zは背面体5Aに後方突出状に固定されていて、前記支持体4の前後軸受材21に回動自在に支持されている。
前記チルトシリンダS3のシリンダロッドS3aの先端を連結しているロッド支持体30は、背面体5Aの前傾姿勢の上部5Aaに固定されており、前記前後軸Zと略同量だけ背面体5Aから後方に突出しており、シリンダロッドS3aと前後軸Zとを平面視で交差するように配置可能にしている。
前記カバー部材8は、チルトシリンダS3を覆う中央カバー部8Aと、この中央カバー部8Aから延設されていて、後述する左右摺動部4B及び左右内外ガイド部材6を上側から覆う延長カバー部8Bとを有する。
前記カバー部材8は、ブレード本体5Bの上端を乗り越えてくる障害物があっても、ブレード本体5Bの水平上部5Bbで保護されて、その障害物が前縁8aと衝突しないようになっている。カバー部材8は中途の山部に障害物が衝突しても、前縁8aに衝突するよりも損傷は少ない。
前ホースカバー10Fの中央部10Faの前端には立ち上がりマーカ40が設けられ、この立ち上がりマーカ40に対向してカバー部材8の中央カバー部8Aの左右中央に指針マーカ41が設けられており、これら立ち上がりマーカ40及び指針マーカ41によって角表示具11が構成されている。前記中央カバー部8Aは中央部10Faより上位に位置し、アングル動作しても衝突しないようになっている。
前記角表示具11は、ブレード5が縦軸Y廻りに左右揺動(アングル揺動)すると、指針マーカ41の傾斜部41bが立ち上がりマーカ40を中心に揺動し、平面視においてその揺動角によりアングル角が検出でき、ブレード5が前後軸Z廻りに上下揺動(チルト揺動)すると、指針マーカ41の垂直部41a及び傾斜部41bが立ち上がりマーカ40から倒れるように揺動し、背面視(走行機体2側から見て)においてその揺動角によりチルト角が検出できる。
図1〜11において、前記ブレード5の背面には、前記前後軸Zを中心として左右に一対の基板7が固着され、左右各基板7にアーム部4A先端の摺動部4Bとの間の相対上下揺動を許容しながらブレード5の前離れを規制するガイド部材6が設けられている。前記基板7は摺動部4Bと面接していてバックアップをし、ブレード5を前進させるときに押動力を伝達する。
前記外周ガイド部材6A及び内周ガイド部材6Bは、前記摺動部4Bと略同一肉厚のスペーサ12を介してボルト36で着脱自在に固定されており、前記外周ガイド部材6Aの内周側はスペーサ12より径内側に突出し、内周ガイド部材6Bの外周側はスペーサ12より径外側に突出し、それぞれの突出部分が摺動部4Bと摺動可能に係合し、ブレード5の前離れを規制する。
バックホー用のドーザ装置1は、チルト揺動したときよりもアウトリガとして使用して掘削作業をするときに、摺動部4Bがガイド部材6と衝突する。ガイド部材6の上下方向の中心が前後軸Zと略同一高さにあると、ブレード5が接地することにより、ガタ等により摺動部4Bに対してガイド部材6が前後に傾斜するので、摺動部4Bの上下部で片当たりすることになり、ガイド部材6の上下端が局部的にヘタリ(又は摩耗)を生じ、耐久性が低下することがある。
また、前後軸Zを縦軸Yの前方で低位置に配置することにより、支持体4の上下高さを低くして、その上方にチルトシリンダS3を配置することができ、これにより前後軸Zから連結ピン31までの距離を長くとってチルトシリンダS3の作用力を効率よく伝達できるようにした上で、支持体4及びチルトシリンダS3をブレード5の上下寸法の範囲内に略納めることができ、走行機体2側からブレード5又はその前方の作業状況が見え易くなる。
前記支持体4に対するブレード5の着脱及び内周ガイド部材6Bの着脱は、チルトシリンダS3を外し、かつ前後軸Zを支持体4に回動自在に預けた状態で行われる。
図11に示すように、支持体4に対してブレード5を前後軸Z廻りで揺動して傾斜姿勢にする。この状態で内周ガイド部材6Bは摺動部4Bとの係合が外れて、ブレード5は支持体4に対して着脱可能になる。
ブレード5の背面に左右一対の外周ガイド部材6A及び内周ガイド部材6Bを予め装着しておいて、前後軸Zを連結して支持体4の摺動部4Bに係合させるには、内周ガイド部材6B(左側)は支持体4から露出しなくともよいが、前後軸Zを支持体4に連結した状態で内周ガイド部材6Bを取り替えるには、内周ガイド部材6Bを締結するボルト36が後方から見えないと着脱できないので、支持体4に対してブレード5を前後軸Z廻りに揺動して傾斜姿勢にした状態で、内周ガイド部材6Bが支持体4から露出している必要がある。
前記基板7には、前記支持体4から内周ガイド部材6Bを露出するまで支持体4を揺動したときに、基板7に対する支持体4の摺動部4Bの前後位置を設定する位置設定部7aが設けられている。
ロッド支持体30は背面体5Aの左右中央からシリンダチューブS3b配置側と反対側(左側)にオフセットされており、このロッド支持体30は支持体4の上方まで突出しているので、ブレード5は支持体4に対して前記オフセット側(図11反時計方向)へは揺動できなく、反オフセット側(図11時計方向)へ揺動しなければ大きな角度の揺動はできない。また、ブレード5を大きく傾動できるように、ロッド支持体30を背面体5Aの左右中央から一方(左側)へずらして配置している。
なお、本発明は前記実施形態における各部材の形状及びそれぞれの前後・左右・上下の位置関係は、図1〜11に示すように構成することが最良である。しかし、前記実施形態に限定されるものではなく、部材、構成を種々変形したり、組み合わせを変更したりすることもできる。
支持体4のアーム部4A及び摺動部4B並びにブレード5のガイド部材6は左右一方のみであってもよいが、左右一対ある方が左右バランスがとれて好ましい。
2 走行機体
3 ドーザフレーム
4 支持体
4A アーム部
4B 摺動部
5 ブレード
5A 背面体
5B ブレード本体
6 ガイド部材
6A 外周ガイド部材
6B 内周ガイド部材
7 基板
7a 位置設定部
8 カバー部材
8a 前縁
8A 中央カバー部
8B 延長カバー部
9 油圧ホース
10 ホースカバー
11 角表示具
12 スペーサ
S1 ドーザシリンダ
S2 アングルシリンダ
S3 チルトシリンダ
X 横軸
Y 縦軸
Z 前後軸
Claims (3)
- 走行機体(2)にドーザシリンダ(S1)を介して昇降するドーザフレーム(3)を横軸(X)を介して枢支し、このドーザフレーム(3)にアングルシリンダ(S2)を介して前後揺動する支持体(4)を縦軸(Y)を介して枢支し、この支持体(4)にチルトシリンダ(S3)を介して上下揺動するブレード(5)を前後軸(Z)を介して枢支しており、
前記支持体(4)は左右方向外方へ突出するアーム部(4A)の先端に前記ブレード(5)に対面する摺動部(4B)を有し、前記ブレード(5)の背面にはガイド部材(6)を設けており、このガイド部材(6)がブレード(5)の上下揺動を許容しながらブレード(5)の前離れを規制しており、このガイド部材(6)は前記前後軸(Z)の径方向で摺動部(4B)の外周側と係合する外周ガイド部材(6A)と、摺動部(4B)の内周側と係合する内周ガイド部材(6B)とを有することを特徴とするドーザ装置。 - 前記支持体(4)のアーム部(4A)及び摺動部(4B)並びに前記ブレード(5)の外周ガイド部材(6A)及び内周ガイド部材(6B)は前後軸(Z)の左右に一対設けてあり、前記内周ガイド部材(6B)はブレード(5)に対して、前記チルトシリンダ(S3)を外して前後軸(Z)廻りにブレード(5)を上下揺動した状態で前記支持体(4)から露出して着脱可能になる位置に配置していることを特徴とする請求項1に記載のドーザ装置。
- 前記ブレード(5)の背面に前記摺動部(4B)と摺接する左右一対の基板(7)を固定し、この各基板(7)に前記外周ガイド部材(6A)及び内周ガイド部材(6B)を着脱自在に固定しており、前記基板(7)には、前記支持体(4)から内周ガイド部材(6B)を露出するまでブレード(5)を揺動したときに、前記基板(7)に対する支持体(4)の摺動部(4B)の前後位置を設定する位置設定部(7a)を設けていることを特徴とする請求項2に記載のドーザ装置。
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2008
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