JP2010037483A - 難燃性樹脂組成物、及びその製造方法 - Google Patents

難燃性樹脂組成物、及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】透明性に優れ、機械的特性、特に耐衝撃性に優れ、耐熱変形性や成形性に優れた難燃性樹脂組成物を提供する。
【解決手段】二価フェノール残基と芳香族ジカルボン酸残基とから構成されるポリアリレート樹脂において、全二価フェノール成分に対し、下記一般式(I)で示されるオルガノシロキサンモノマーを1〜10モル%を配合したオルガノシロキサン共重合ポリアリレート樹脂(A)、オルガノシロキサン単位を含まないポリアリレート樹脂(B)、およびポリカーボネート樹脂(C)からなる難燃性樹脂組成物であって、(A)〜(C)を一括混合し、(A)〜(C)の混合比率がそれぞれ(A)/(B)=10/90〜50/50(質量比)、かつ〔(A)+(B)〕/(C)=90/10〜30/70(質量比)である難燃性樹脂組成物。

【選択図】なし

Description

本発明は、透明性に優れ、機械的特性や耐熱変形性や成形性に優れた難燃性樹脂組成物に関する。
二価フェノール類とテレフタル酸及び/又はイソフタル酸とからなるポリアリレートはエンジニアリングプラスチックとして既によく知られている。ポリアリレートは耐熱性が高く、機械的強度や寸法安定性に優れ、加えて透明であるので、その成形品は電気・電子機器、自動車、機械などの分野に幅広く使用されている。
これら電気・電子機器の分野では高度な難燃性が要求される部品が少なくなく、安全上の要求を満たすため、UL94V-0や94V-1相当の高い難燃性がプラスチック材料に求められる場合が多い。従来からポリアリレート樹脂は、自己消火性を備えたプラスチック材料として用いられてきたが、電気、電子機器の高い難燃性の要求に対して十分とは言えなかった。
ポリアリレート樹脂に難燃性を付与する方法としては、ポリアリレート樹脂に臭素を直接反応させ難燃化する方法(特許文献1)、ポリアリレート樹脂中に臭素化ポリカーボネートオリゴマーを溶融混練し難燃化する方法(特許文献2)が知られている。
しかしながら、難燃剤として、ハロゲン化合物を使用した場合には、燃焼時にダイオキシン等の有毒なガス発生の可能性がある問題があり、そのため、最近の環境問題の高まりから、燃焼してもダイオキシン等の発生の少ない難燃剤を使用した、いわゆるハロゲンフリーの難燃性樹脂材料が要望されている。
ハロゲン系難燃剤以外の難燃剤としては、リン酸エステルなどのリン化合物、水酸化アルミニウムや水酸化マグネシウムなどの無機金属水和物、メラミン、メラミンシアヌレートなどの窒素化合物、ポリオルガノシロキサンなどのシリコン化合物、ガラス繊維やタルクなどの無機充填剤が検討されている。
その中でも、ポリオルガノシロキサンなどのシリコン化合物を難燃剤として使用した樹脂化合物に関しては、数多くのものが開示されている(例えば、特許文献3〜5)。
しかしながら、ポリアリレート樹脂に関してシリコン化合物単独で難燃剤として使用した場合には、シリコン化合物との相溶性が悪く、安定して難燃性を発現する添加量まで配合を増やして混合することができない問題があった。
このような問題を解決する方法として、オルガノシロキサンモノマーをポリアリレートに共重合することで、難燃化する方法が検討されている。しかしながら、オルガノシロキサン共重合ポリアリレート単独で難燃性を評価すると、効果は認められるのであるが、シロキサン構造が均一に分散しすぎるために、実用上十分な難燃性を発揮することができなかった。
また、オルガノシロキサン共重合ポリアリレートは、ポリアリレート単独よりも、耐衝撃性が向上するが、用途によっては十分ではなく、さらなる耐衝撃性の向上が求められていた。オルガノシロキサン共重合ポリアリレートのさらなる耐衝撃性を向上させる方法としては、衝撃性に優れるポリカーボネートを溶融混練することで、耐衝撃性を向上させることが可能であるが、オルガノシロキサン共重合ポリアリレート単独では、ポリカーボネートとの相溶性が極端に悪く、製造時の加工性、および混練後の難燃性、耐衝撃性が劣ったものになっていた。
特開平5−163338号公報 特開平10−158491号公報 特開昭50−77457号公報 特開昭50−78643号公報 特開平11―263903号公報
本発明は、透明性に優れ、機械的特性、特に耐衝撃性に優れ、耐熱変形性や成形性に優れた難燃性樹脂組成物を提供することを目的とする。
本発明者は、このような課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、オルガノシロキサンモノマーを配合し、難燃性を付与したポリアリレート樹脂組成物において、特定のオルガノシロキサンモノマーを共重合したポリアリレートと、オルガノシロキサン単位を含まないポリアリレート樹脂と、ポリカーボネートを一括混合することで、上記目的を達成できることを見出し、本発明に到達した。
すなわち、本発明の要旨は下記の通りである。
(1) 二価フェノール残基と芳香族ジカルボン酸残基とから構成されるポリアリレート樹脂において、全二価フェノール成分に対し、下記一般式(I)で示されるオルガノシロキサンモノマーを1〜10モル%を配合したオルガノシロキサン共重合ポリアリレート樹脂(A)、オルガノシロキサン単位を含まないポリアリレート樹脂(B)、およびポリカーボネート樹脂(C)からなる難燃性樹脂組成物であって、(A)〜(C)を一括混合し、(A)〜(C)の混合比率がそれぞれ(A)/(B)=10/90〜50/50(質量比)、 かつ〔(A)+(B)〕/(C)=90/10〜30/70(質量比)である難燃性樹脂組成物。
(但し、nは10〜100の整数を表す。)
(2) 溶融混練したオルガノシロキサン共重合ポリアリレート樹脂(A)、オルガノシロキサン単位を含まないポリアリレート樹脂(B)、およびポリカーボネート樹脂(C)が相分離し、射出成形により得られる厚み2mmのプレート型成形品のヘーズ値(Hz)が3≦Hz(%)≦9である(1)の難燃性樹脂組成物の製造方法。
(3) (1)の難燃樹脂組成物を成形して得られる成形品。
本発明によれば、難燃性樹脂組成物における難燃剤が、ハロゲンを含有しないオルガノシロキサンを用いるので、燃焼時に有害なハロゲン化合物が発生することがなく、透明性に優れ、機械的特性、特に耐衝撃性に優れ、耐熱変形性や成形性に優れた難燃性樹脂組成物を提供することができる。
また、オルガノシロキサン共重合ポリアリレートを使用しているために、難燃性を発現する濃度までオルガノシロキサンを導入できる上、ポリカーボネート樹脂と混合することで、さらに耐衝撃性を高めた良好な難燃性樹脂組成物が製造できる。
本発明のオルガノシロキサン共重合ポリアリレート樹脂(A)、オルガノシロキサン単位を含まないポリアリレート樹脂(B)で用いるポリアリレート樹脂は、二価フェノール残基と芳香族ジカルボン酸残基とから構成されているポリマーである。
また、本発明のポリカーボネート樹脂(C)で用いるポリカーボネート樹脂は、二価フェノール残基とカーボネート残基とから構成されているポリマーである。
本発明のオルガノシロキサン共重合ポリアリレート樹脂(A)、オルガノシロキサン単位を含まないポリアリレート樹脂(B)、およびポリカーボネート樹脂(C)を構成する二価フェノール残基としては、例えばビス(4-ヒドロキシフェニル)メタン、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)エタン、ビス(4-メチル-2-ヒドロキシフェニル)メタン、ビス(3,5-ジメチル-4-ヒドロキシフェニル)メタン、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-4-メチルペンタン、2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-4-メチルペンタン、2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2-ビス(3-メチル-4-ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2-ビス(3,5-ジメチル-4-ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-1-フェニルエタン、2,2-ビス(3-フェニル-4-ヒドロキシフェニル)プロパン、ビス(3-メチル-4-ヒドロキシフェニル)メタン、4,4’-ビフェノール、2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)ブタン、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-2-メチルプロパン、ビス(4-ヒドロキシフェニル)フェニルメタン、1,1-ビス(3-メチル-4-ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、ビスフェノールフルオレン、4,4’-ジヒドロキシフェニルエーテル、ビス(2-ヒドロキシフェニル)メタン、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)シクロペンタン、3,3-ビス(4-ヒドロキシフェニル)ペンタン、1,1-ビス(3-メチル-4-ヒドロキシフェニル)-1-フェニルエタン、ビス(4-ヒドロキシフェニル)ジフェニルメタン、テルペンジフェノール、2,2-ビス(3-シクロヘキシル-4-ヒドロキシフェニル)プロパン、3,3’-ジメチル-4,4’-ビフェノール、3,3’,5,5’-テトラメチル-4,4’-ビフェノール、ビス(4-ヒドロキシフェニル)ジメチルシラン、ビス(4-ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(3-メチル-4-ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(3,5-ジメチル-4-ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(4-ヒドロキシフェニル)チオエーテル、1,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)エタン、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-3,3,5-トリメチルシクロヘキサン、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-3,3,5,5-テトラメチルシクロヘキサン、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-3,3,4-トリメチルシクロヘキサン、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-3,3,5-トリメチルシクロペンタン等のジフェノール類を挙げることができる。これらの化合物は単独で使用してもよいし、あるいは2種類以上混合して使用してもよい。
本発明のオルガノシロキサン共重合ポリアリレート樹脂(A)、オルガノシロキサン単位を含まないポリアリレート樹脂(B)、およびポリカーボネート樹脂(C)を構成する二価フェノールは、例えば、ビス(4-ヒドロキシフェニル)メタン、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)エタン、ビス(4-メチル-2-ヒドロキシフェニル)メタン、ビス(3,5-ジメチル-4-ヒドロキシフェニル)メタン、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-4-メチルペンタン、2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-4-メチルペンタン、2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2-ビス(3-メチル-4-ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2-ビス(3,5-ジメチル-4-ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-1-フェニルエタン、2,2-ビス(3-フェニル-4-ヒドロキシフェニル)プロパン、ビス(3-メチル-4-ヒドロキシフェニル)メタン、4,4’-ビフェノール、2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)ブタン、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-2-メチルプロパン、ビス(4-ヒドロキシフェニル)フェニルメタン、1,1-ビス(3-メチル-4-ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、ビスフェノールフルオレン、4,4’-ジヒドロキシフェニルエーテル、ビス(2-ヒドロキシフェニル)メタン、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)シクロペンタン、3,3-ビス(4-ヒドロキシフェニル)ペンタン、1,1-ビス(3-メチル-4-ヒドロキシフェニル)-1-フェニルエタン、ビス(4-ヒドロキシフェニル)ジフェニルメタン、テルペンジフェノール、2,2-ビス(3-シクロヘキシル-4-ヒドロキシフェニル)プロパン、3,3’-ジメチル-4,4’-ビフェノール、3,3’,5,5’-テトラメチル-4,4’-ビフェノール、ビス(4-ヒドロキシフェニル)ジメチルシラン、ビス(4-ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(3-メチル-4-ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(3,5-ジメチル-4-ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(4-ヒドロキシフェニル)チオエーテル、1,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)エタン、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-3,3,5-トリメチルシクロヘキサン、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-3,3,5,5-テトラメチルシクロヘキサン、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-3,3,4-トリメチルシクロヘキサン、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-3,3,5-トリメチルシクロペンタン等のジフェノール類最適なものとして、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(以下ビスフェノールA)が挙げられる。
また、前述した二価フェノールの一部を、実質的にその特性を損なわない範囲で、他の二価アルコール類で置き換えてもよい。そのような二価アルコールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、ヘプタンジオール、オクタンジオール、ドデカンジオール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサンジオール、1,4-ジヒドロキシメチルシクロヘキサン等を挙げることができる。
本発明のオルガノシロキサン共重合ポリアリレート樹脂(A)およびオルガノシロキサン単位を含まないポリアリレート樹脂(B)を構成する芳香族ジカルボン酸残基としては、例えばテレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、クロルフタル酸、ニトロフタル酸、2,5−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸、メチルテレフタル酸、4,4’−ビフェニルジカルボン酸、2,2’−ビフェニルジカルボン酸、4,4’−ビフェニルエーテルジカルボン酸、4,4’−ジフェニルメタンジカルボン酸、4,4’−ジフェニルスルフォンジカルボン酸、4,4’−ジフェニルイソプロピリデンジカルボン酸、1,2−ビス(4−カルボキシフェノキシ)エタン、5−ナトリウムスルホイソフタル酸など等が挙げられ、これらの1種もしくは2種以上を混合して用いてもよい。
本発明のオルガノシロキサン共重合ポリアリレート樹脂(A)およびオルガノシロキサン単位を含まないポリアリレート樹脂(B)を構成する芳香族ジカルボン酸成分として、特に好適に用いることのできる芳香族ジカルボン酸は、テレフタル酸とイソフタル酸であり、これらの比率がテレフタル酸/イソフタル酸=8/2〜2/8の範囲、好ましくは、7/3〜3/7の範囲であり、得られるポリアリレート樹脂の耐熱性、溶媒に対する溶解性のバランスから好ましいのは両者の等量混合物である。
また、前述した芳香族ジカルボン酸の一部を、実質的にその特性を損なわない範囲で、他の脂肪族ジカルボン酸類で置き換えてもよい。そのようなジカルボン酸としては、ジカルボキシメチルシクロヘキサン、シクロヘキサンジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸、グルタル酸、ドデカン二酸等を挙げることができる。
さらに、本発明のオルガノシロキサン共重合ポリアリレート樹脂(A)は下記一般式(I)のオルガノシロキサンモノマーを成分として含有する。
(但し、nは10〜100の整数を表す。)
オルガノシロキサンモノマーの共重合比率としては、所望する難燃性、機械物性、および成形加工性を勘案して決定されるが、全二価フェノール成分に対して1〜10モル%、好ましくは、1〜7モル%、最適には1〜5モル%配合する必要がある。共重合するオルガノシロキサンモノマーの種類にもよるが、10モル%を超えると重合性が極端に低下し、粘度低下が著しく問題となる。一方、1モル%より少ないと、オルガノシロキサン共重合ポリアリレート樹脂(A)と混合した場合の所望の難燃性を達成できない。
本発明のオルガノシロキサン共重合ポリアリレート樹脂(A)は、二価フェノールと芳香族ジカルボン酸またはこれらの誘導体を原料とし、公知の重合方法を用いて製造される。重合方法としては、界面重合、溶液重合、溶融重合などが挙げられるが、界面重合が好ましい。以下では、界面重合による製造方法を例示する。
界面重合は、二価フェノールをアルカリ水溶液に溶解させた水相と、ジカルボン酸ハライドを水に溶解しない有機溶剤に溶解させた有機相とを、触媒の存在下で混合することによっておこなわれる(W.M.EARECKSON,J.Poly.Sci.XL399(1959)、特公昭40−1959号公報)。溶液重合と比較して反応が速く、酸ハライドの加水分解を最小限に抑えられ、結果として、高分子量のポリアリレートを得ることができる。
本発明の必須要件としては、オルガノシロキサン共重合ポリアリレート樹脂(A)、オルガノシロキサン単位を含まないポリアリレート樹脂(B)、およびポリカーボネート樹脂(C)を一括混合することである。一括混合の方法としては、一括溶融混練、または一括ブレンドの何れでもよい。一括溶融混練では、溶融混練機の投入ホッパーに対し、均一にブレンドして(A)〜(C)を一括仕込みした後、溶融混練を行う方法、(A)〜(C)の何れか1種を溶融混練機の途中よりサイドフィーダー供給して、一括溶融混練する方法を選ぶことができる。一括ブレンドでは、射出成形時に射出成形機のホッパー口に(A)〜(C)を一括仕込みし、射出成形を行うことで実施できる。最も好ましくは、二軸押出機等の溶融混練機のホッパーより、原料(A)〜(C)を一括仕込みした後、溶融混練を行う方法が、本願発明を実施する上で最も好ましい。
また、(A)〜(C)のうち、2種を選択し、予め一段目の溶融混練を行い、更に、残る1種と先に溶融混練した樹脂組成物を合わせて、二段目の溶融混練した後射出成形、または、ブレンドを行い射出成形する方法を行うことができる。しかしながら、溶融混練(一段目)+溶融混練(二段目)、または、溶融混練(一段目)+ブレンド(二段目)の何れの加工においても、加工を二段階に分けて行うことは、本願発明の(A)〜(C)3種の原料の混合状態を得ることができず、本願発明に必要な難燃性、耐衝撃性、耐熱性を確保することができない。(A)〜(C)3種の原料の混合状態の指標としては、本願発明の厚み2mmのプレート型成形品で測定した場合のヘーズ値で判断することができる。
さらに、オルガノシロキサン共重合ポリアリレート樹脂(A)単独では難燃性が十分に発揮しないし、耐衝撃性も十分なものではない。また、オルガノシロキサン共重合ポリアリレート樹脂(A)とポリカーボネート樹脂(C)を混合することのみでは、極端に相溶性が悪く、難燃性および耐衝撃性が悪い。オルガノシロキサン共重合ポリアリレート樹脂(A)と、オルガノシロキサン単位を含まないポリアリレート樹脂(B)、およびポリカーボネート(C)を一括混練することで、難燃性かつ耐衝撃性に優れた難燃性樹脂組成物を製造可能性となる。このことに関しては、理論的に解明されているわけではないが、それぞれの場合で相分離の程度が異なるためであると推察される。
オルガノシロキサン共重合ポリアリレート樹脂(A)単独の場合は、ポリアリレート中の難燃剤が微分散し、難燃剤の効果が発現されにくいのに対し、オルガノシロキサン共重合ポリアリレート樹脂(A)と、オルガノシロキサン単位を含まないポリアリレート樹脂(B)、およびポリカーボネート樹脂(C)を混合した場合は、オルガノシロキサン共重合ポリアリレート樹脂(A)と、オルガノシロキサン単位を含まないポリアリレート樹脂(B)、およびポリカーボネート樹脂(C)が、完全には均一に混じりあわず、樹脂組成物内において、難燃剤の分布に濃淡ができ、それが相分離しているようである。相分離したポリアリレート樹脂組成物は、例えば、成形品の燃焼時に、成形品表層に、不燃層の生成がしやすく、それが難燃性を高めている。不燃層は、オルガノシロキサン共重合ポリアリレート樹脂(A)に基づく高濃度な難燃剤を含む層として、燃焼時には、一旦は炎が着火するが、一度燃焼すると、オルガノシロキサンの−Si−O−結合に起因する強固な不燃層が生成、2度目の着火に対しては、着火しないほど難燃性が高まる。本願発明は、オルガノシロキサンの高い難燃性能を、ポリアリレート樹脂において十分に発揮させるために、オルガノシロキサン共重合ポリアリレート樹脂(A)と、オルガノシロキサン単位を含まないポリアリレート樹脂(B)、およびポリカーボネート樹脂(C)を混合するのであり、その混合状態を制御することで、難燃性能を変えることができる。
本願発明でのオルガノシロキサン共重合ポリアリレート樹脂(A)と、オルガノシロキサン単位を含まないポリアリレート樹脂(B)、およびポリカーボネート樹脂(C)の混合状態の指標としては、厚さ2mmのプレート型成形品についてのヘ−ズ値(Hz)の値で評価することができる。本発明では、前記ヘーズ値(%)としては、3≦Hz(%)≦9であることが必須である。3%より小さい値では、オルガノシロキサン共重合ポリアリレート樹脂(A)と、オルガノシロキサン単位を含まないポリアリレート樹脂(B)、およびポリカーボネート樹脂(C)との混合状態が過剰に良くなっているために、所定の難燃性を発揮することができない。一方、9%より大きい値では、逆に混合状態が著しく悪くなっているために、この場合も難燃性が悪くなる。好ましくは3≦Hz(%)≦7、最適には3≦Hz(%)≦5である。
本発明において、オルガノシロキサン共重合ポリアリレート樹脂(A)とポリカーボネート樹脂(B)の混合比率が10/90〜30/70(質量比)の範囲である必要があり、好ましくは10/90〜50/50(質量比)、最適には10/90〜30/70(質量比)である。オルガノシロキサン共重合ポリアリレート樹脂(A)の配合が、10質量%より少ないと、ポリアリレート樹脂組成物としての難燃剤の配合量が少なくなるため、所望の難燃性を得ることができず、オルガノシロキサン共重合ポリアリレート樹脂(A)の配合が、50質量%を超えると、ポリアリレート樹脂組成物内の相分離が十分でないために、難燃性が低下する。
また、オルガノシロキサン共重合ポリアリレート樹脂(A)と、オルガノシロキサン単位を含まないポリアリレート樹脂(B)との混合物に対して、ポリカーボネート樹脂(C)の混合比率は、90/10〜30/70(質量比)の範囲である必要があり、好ましくは90/10〜40/60(質量比)、最適には90/10〜50/50(質量比)である。オルガノシロキサン共重合ポリアリレート樹脂(A)と、オルガノシロキサン単位を含まないポリアリレート樹脂(B)との混合物に対して、ポリカーボネート樹脂(C)の配合が10質量%よりより少ないと、樹脂組成物中のポリカーボネートの配合量が少なくなるため、所望の耐衝撃性を得ることができず、ポリカーボネート樹脂(C)の配合が、70質量%を超えると、樹脂組成物のポリアリレート樹脂の割合が十分でないために、耐熱性が低下する。
オルガノシロキサン共重合ポリアリレート樹脂(A)と、オルガノシロキサン単位を含まないポリアリレート樹脂(B)およびポリカーボネート樹脂(C)を混合する方法としては、溶融混練、ペレット同士のブレンド等、特に方法を選ばないが、難燃剤の分散状態において、過剰な微分散ではなく、前記相分離の状態を発現させるために、溶融混練することが望ましい。ブレンドにおいては、オルガノシロキサン共重合ポリアリレート樹脂(A)に含有するオルガノシロキサンが、オルガノシロキサン単位を含まないポリアリレート樹脂(B)、およびポリカーボネート樹脂(C)とは、完全な均一な状態に混じり合わないため、本願発明においては、そのような製造方法が特に好ましい。溶融混練は、所定の方法を用いることができるが、二軸混練機において、ポリアリレート樹脂の融点以上に加熱しながら、混練することで行われる。
また、本発明における難燃性樹脂組成物のシャルピー衝撃値は25kJ/m以上であることが必須である。25kJ/mより小さいとであると、高度に衝撃性の必要な用途に展開するには不十分であり、問題である。
また、本発明における難燃性樹脂組成物の荷重たわみ温度(荷重1.8MPa)は155℃以上であることが必須である。155℃より低いと、高度に耐熱性が必要な用途に展開するには不十分であり、問題である。
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明する。各種物性値の測定は、以下の方法により実施した。
1.測定方法
(ヘーズ)
射出成形機(東芝機械製EC100N型)を用いて、シリンダー温度300〜340℃、金型温度100℃で射出成形を行い、得られた厚み2mm、長さ70mm、幅40mmのプレート型成形品について、JIS-K7361に準拠し、ヘイズメータ(日本電色工業社製NDH-2000型)を使用して測定した。
(難燃性)
射出成形機(東芝機械製EC100N型)を用いて、シリンダー温度300〜340℃、金型温度100℃で射出成形を行い、得られた厚さ0.8mm、長さ125mm、幅12mmの短冊型成形品について、アンダーライターズ・ラボラトリーズが定めているUL94試験に準拠し、垂直に保持した成形品にバーナーの炎を10秒間2回接炎した後のそれぞれの残炎時間とドリップ性によって難燃性を評価した。表1に示すようなクラスに分類した。
(シャルピー衝撃強度)
射出成形機(東芝機械製EC100N型)を用いて、シリンダー温度300〜340℃、金型温度100℃で射出成形を行い、得られた厚さ4mm、長さ80mm、巾10mmの試験片について、ISO179に準拠して測定した。
(荷重たわみ温度)
射出成形機(東芝機械製EC100N型)を用いて、シリンダー温度300〜340℃、金型温度100℃で射出成形を行い、得られた厚さ4mm、長さ80mm、巾10mmの試験片について、ISO75に準拠して荷重たわみ温度(荷重1.8MPa)を測定した。
2.製造例
(製造例1)
攪拌装置を備えた反応容器中に、二価フェノール成分として2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン54.62kg(239モル)、末端封止剤としてp−tert−ブチルフェノール(PTBP)1.85kg(12モル)、アルカリとして水酸化ナトリウム21.40kg(535モル)、重合触媒としてベンジル−トリ−n−ブチルアンモニウムクロライド(BTBAC)515g、ハイドロサルファイトナトリウム(SHS)273gを仕込み、水1200Lに溶解した(水相)。また、これとは別に、塩化メチレン70Lに、下記式(II)で示すオルガノシロキサン21.37kg(7モル)を溶解した(有機相1)。この有機相1を、先に調製した水相中に強攪拌下で添加し、そのまま15℃で30分間攪拌した。
さらに、この有機相1とは別に、塩化メチレン630Lに、テレフタル酸クロライドとイソフタル酸クロライドの当量混合物であるフタル酸クロライド(モル比50:50)51.30kg(252モル)を溶解した(有機相2)。この有機相2を、すでに攪拌している水相と有機相1の混合溶液中に強攪拌下で添加し、15℃で2時間重合反応を行った。この後攪拌を停止し、水相と有機相をデカンテーションして分離した。水相を除去した後、純水1200Lと酢酸を添加して反応を停止し、15℃で30分間攪拌した。この有機相を純水で5回洗浄した後に、有機相をヘキサン中に添加してポリマーを沈殿させ、分離・乾燥後、オルガノシロキサン共重合ポリアリレート樹脂(P−1)を得た。得られたオルガノシロキサン共重合ポリアリレート(P−1)を1H−NMRにて、組成分析をおこなったところ、得られた重合比率は仕込み比率と同じであることが確認された。その結果を表2に示す。
(製造例2〜9)
表2に示す配合にしたがい、製造例1と同様にして、オルガノシロキサン共重合ポリアリレート樹脂(P−2)〜(P−9)、および(P−0)を得た。
〔実施例1〕
オルガノシロキサン共重合ポリアリレート樹脂(A)として(P−1)と、ポリアリレート(B)として(P−0)を配合比率(A)/(B)=20/80(質量比)で、さらにこの(A)+(B)の総量に対して、ポリカーボネート樹脂(C)として住友ダウ社製 カリバーK200−13(極限粘度0.49)(C−0)を配合比率[(A)+(B)]/(C)=70/30(質量比)で一括混合し、均一分散させた後、二軸押出機(東芝機械製TEM−48SS型)のホッパー口に仕込み、シリンダー温度300〜340℃、スクリュー回転300rpm、吐出量100kg/hにて、溶融混練を行い、ストランド状に押し出し、冷却した後、カッティングしてポリアリレート樹脂組成物(M−1)を得た。
得られたポリアリレート樹脂組成物(M−1)を、射出成形機にて試験片の作成を行い、ヘーズ値(厚さ2mm)の測定、難燃性の評価を行なった。さらにISO準拠の試験片を作成し、シャルピー衝撃強度および荷重たわみ温度を評価した。その結果を表3に示す。
〔実施例2〜7〕
オルガノシロキサン共重合ポリアリレート樹脂(A)と、ポリアリレート樹脂(B)、およびポリカーボネート(C)の混合比率を変えた以外は、実施例1と同様にして行った。その結果を表3に示す。
〔実施例8〕
オルガノシロキサン共重合ポリアリレート樹脂(A)として(P−1)と、ポリアリレート(B)として(P−0)を配合比率(A)/(B)=20/80(質量比)で、さらにこの(A)+(B)の総量に対して、ポリカーボネート樹脂(C)として住友ダウ社製 カリバーK200−13(極限粘度0.49)(C−0)を配合比率[(A)+(B)]/(C)=30/70(質量比)で一括ブレンドしただけで、射出成形機にて試験片の作成を行い、ヘーズ値(厚さ2mm)の測定、難燃性の評価を行なった。さらにISO準拠の試験片を作成し、シャルピー衝撃強度および荷重たわみ温度を評価した。その結果を表3に示す。
〔比較例1〕
オルガノシロキサン共重合ポリアリレート樹脂(A)として(P−1)と、ポリアリレート(B)として(P−0)を配合比率(A)/(B)=20/80(質量比)で、一括混合し、均一分散させた後、二軸押出機(東芝機械製TEM−48SS型)のホッパー口に仕込み、シリンダー温度300〜340℃、スクリュー回転300rpm、吐出量100kg/hにて、溶融混練を行い、ストランド状に押し出し、冷却した後、カッティングしてポリアリレート樹脂組成物(M−9)を得た。さらにこのポリアリレート樹脂組成物(M−9)の総量に対して、ポリカーボネート樹脂(C)として住友ダウ社製 カリバーK200−13(極限粘度0.49)(C−0)を配合比率[(A)+(B)]/(C)=70/30(質量比)で一括ブレンドし、射出成形機にて試験片の作成を行い、ヘーズ値(厚さ2mm)の測定、難燃性の評価を行なった。さらにISO準拠の試験片を作成し、シャルピー衝撃強度および荷重たわみ温度を評価した。その結果を表4に示す。
〔比較例2〕
ポリアリレート(B)として(P−0)と、ポリカーボネート樹脂(C)として住友ダウ社製 カリバーK200−13(極限粘度0.49)(C−0)を配合比率(B)/(C)=80/43(質量比)で、一括混合し、均一分散させた後、二軸押出機(東芝機械製TEM−48SS型)のホッパー口に仕込み、シリンダー温度300〜340℃、スクリュー回転300rpm、吐出量100kg/hにて、溶融混練を行い、ストランド状に押し出し、冷却した後、カッティングしてポリアリレート樹脂組成物(M−10)を得た。さらにこのポリアリレート樹脂組成物(M−10)の総量に対して、オルガノシロキサン共重合ポリアリレート樹脂(A)として(P−1)を配合比率[(A)+(B)]/(C)=70/30(質量比)で一括ブレンドし、射出成形機にて試験片の作成を行い、ヘーズ値(厚さ2mm)の測定、難燃性の評価を行なった。さらにISO準拠の試験片を作成し、シャルピー衝撃強度および荷重たわみ温度を評価した。その結果を表4に示す。
〔比較例3〕
比較例1で作成したポリアリレート樹脂組成物(M−9)の総量に対して、ポリカーボネート樹脂(C)として住友ダウ社製 カリバーK200−13(極限粘度0.49)(C−0)を配合比率[(A)+(B)]/(C)=70/30(質量比)で一括混合し、均一分散させた後、二軸押出機(東芝機械製TEM−48SS型)のホッパー口に仕込み、シリンダー温度300〜340℃、スクリュー回転300rpm、吐出量100kg/hにて、溶融混練を行い、ストランド状に押し出し、冷却した後、カッティングしてポリアリレート樹脂組成物(M−11)を得た。得られたポリアリレート樹脂組成物(M−11)を、射出成形機にて試験片の作成を行い、ヘーズ値(厚さ2mm)の測定、難燃性の評価を行なった。さらにISO準拠の試験片を作成し、シャルピー衝撃強度および荷重たわみ温度を評価した。その結果を表4に示す。
〔比較例4〕
比較例2で作成したポリアリレート樹脂組成物(M−10)の総量に対して、オルガノシロキサン共重合ポリアリレート樹脂(A)として(P−1)を配合比率[(A)+(B)]/(C)=70/30(質量比)で一括混合し、均一分散させた後、二軸押出機(東芝機械製TEM−48SS型)のホッパー口に仕込み、シリンダー温度300〜340℃、スクリュー回転300rpm、吐出量100kg/hにて、溶融混練を行い、ストランド状に押し出し、冷却した後、カッティングしてポリアリレート樹脂組成物(M−12)を得た。得られたポリアリレート樹脂組成物(M−12)を、射出成形機にて試験片の作成を行い、ヘーズ値(厚さ2mm)の測定、難燃性の評価を行なった。さらにISO準拠の試験片を作成し、シャルピー衝撃強度および荷重たわみ温度を評価した。その結果を表4に示す。
〔比較例5〜7〕
表4のオルガノシロキサン共重合ポリアリレート樹脂(A)と、ポリアリレート樹脂(B)、ポリカーボネート樹脂(C)の混合比率に従い、実施例1と同様にして行った。その結果を表4に示す。
実施例1〜8では、本願記載のオルガノシロキサン共重合ポリアリレート樹脂(A)と、ポリアリレート樹脂(B)の混合を行ったため、十分な難燃性を有するポリアリレート樹脂組成物が得られた。
比較例1および比較例2ついては、3種の原料のうち、2種の溶融混練を行い、さらに、残る1種をブレンドによる混合を行い成形したため相分離状態が悪く、十分な難燃性を発揮することができない。また、比較例3および比較例4については、二段階に分けて溶融混練を行ったため、混練が良くなり過ぎ、十分な難燃性が発揮されない。比較例5については、オルガノシロキサンモノマーの共重合比率が低いために、難燃性は発揮されなかった。さらに、比較例6については、オルガノシロキサンモノマーの共重合比率が高くて、十分な難燃性が出なかった。比較例7については、混合比率が所定の範囲を逸脱しているために、所定の性能が発揮できなかった。






Claims (3)

  1. 二価フェノール残基と芳香族ジカルボン酸残基とから構成されるポリアリレート樹脂において、全二価フェノール成分に対し、下記一般式(I)で示されるオルガノシロキサンモノマーを1〜10モル%を配合したオルガノシロキサン共重合ポリアリレート樹脂(A)、オルガノシロキサン単位を含まないポリアリレート樹脂(B)、およびポリカーボネート樹脂(C)からなる難燃性樹脂組成物であって、(A)〜(C)を一括混合し、(A)〜(C)の混合比率がそれぞれ(A)/(B)=10/90〜50/50(質量比)、 かつ〔(A)+(B)〕/(C)=90/10〜30/70(質量比) である難燃性樹脂組成物。
    (但し、nは10〜100の整数を表す。)
  2. 溶融混練したオルガノシロキサン共重合ポリアリレート樹脂(A)、オルガノシロキサン単位を含まないポリアリレート樹脂(B)、およびポリカーボネート樹脂(C)が相分離し、射出成形により得られる厚み2mmのプレート型成形品のヘーズ値(Hz)が
    3≦Hz(%)≦9である請求項1に記載の難燃性樹脂組成物の製造方法。
  3. 請求項1に記載の難燃樹脂組成物を成形して得られる成形品。
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