JP2010037217A - パーマネントウェーブ用剤組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】従来のパーマネントウェーブ用剤組成物の欠点を改良して、パーマネントウェーブ処理後の毛髪の弾力性および感触に優れた新規のパーマネント用剤組成物を提供する。
【解決手段】本発明のパーマネントウェーブ用剤組成物は、第四級アンモニウム基含有基を有し、かつ、カチオン化度0.15〜0.6のカチオン化ヒアルロン酸を含有する。
【選択図】なし

Description

本発明は、特定のカチオン化度を有するカチオン化ヒアルロン酸および/またはその塩を含有するパーマネントウェーブ用剤組成物に関する。
パーマネントウェーブ用剤処理は、パーマネントウェーブ用剤第1剤による毛髪ケラチンの還元処理、およびパーマネントウェーブ用剤第2剤による酸化処理からなっており、さらに上記第1剤には、毛髪を膨潤させるために通常アルカリ剤が配合される。このように、過酷な条件下で毛髪に化学処理を施すために、パーマネントウェーブ用剤処理により毛髪にかなりの損傷を与えてしまう可能性がある。また、癖毛を直毛に矯正する、いわゆる縮毛矯正剤においても、同様な化学処理を施し、さらには矯正のために目の細かい櫛を用いて、毛髪に何度もコーミングが繰り返されるのが常法である。この物理的な作用によって、縮毛矯正処理は、毛髪にさらに損傷を与えることがある。
その損傷を少しでも防止するために、あるいは、すすぎ時や乾燥後の毛髪の風合いを向上させるために、一般的に、油分、カチオン界面活性剤及びカチオン性ポリマー等のコンディショニング剤がパーマネントウェーブ用剤に配合され上市されている。例えば、特許文献1には、第1剤にカチオンポリマーを含有し、第2剤にアニオン性界面活性剤を含有するパーマネント処理用組成物が開示されている。上記パーマネント処理用組成物によれば、パーマネント処理後の毛髪の手触りをより柔らかくし、梳髪をより容易にし、その美的外観を改良すると記載されている。
しかしながら、上記従来のカチオン化ポリマーを配合したパーマネントウェーブ用剤組成物によっては、パーマネントウェーブ処理後の毛髪の弾力性や、感触の向上に対して、十分な効果があるとは言い難かった。
特公平02−12927号公報
本発明の目的は、特にパーマネントウェーブ処理後の毛髪の弾力性および感触に優れた、パーマネントウェーブ用剤組成物を提供することである。
本発明者は、上記目的を達成すべく、パーマネントウェーブ用剤組成物について鋭意研究を重ねた結果、特定のカチオン化度を有するカチオン化ヒアルロン酸および/またはその塩を含有せしめるならば、意外にも、特にパーマネントウェーブ処理後の毛髪の弾力性および感触に優れたパーマネントウェーブ用剤組成物が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
(1)第四級アンモニウム基含有基を有し、かつ、カチオン化度が0.15〜0.6であるカチオン化ヒアルロン酸および/またはその塩を含有する、パーマネントウェーブ用剤組成物、
(2)前記第四級アンモニウム基含有基は下記一般式(1)で表される、(1)のパーマネントウェーブ用剤組成物、
Figure 2010037217
・・・・・(1)
(式中、R〜Rは独立して炭化水素基を表し、Xは1価の陰イオンを表す。)
(3)前記カチオン化ヒアルロン酸および/またはその塩は下記一般式(2)で表される、(1)又は(2)のパーマネントウェーブ用剤組成物、
Figure 2010037217
・・・・・(2)
(式中、R〜Rは独立して、水素原子または第四級アンモニウム基含有基を表し(ただし、R〜Rがいずれも水素原子を表す場合を除く。)、nは2〜5000の数を示す。)
である。
本発明によれば、特定のカチオン化度を有するカチオン化ヒアルロン酸を含有せしめることにより、パーマネントウェーブ処理後の毛髪の弾力性および感触に特に優れたパーマネントウェーブ用剤組成物を提供することができる。したがって、カチオン化ヒアルロン酸および/またはその塩の更なる利用拡大が期待できる。
以下、本発明の一実施形態に係るパーマネントウェーブ用剤組成物について詳細に説明する。なお、本実施形態および後述する実施例において、「%」は「質量%」を意味する。
本発明のパーマネントウェーブ用剤組成物は、第四級アンモニウム基含有基を有し、かつ、カチオン化度が0.15〜0.6であるカチオン化ヒアルロン酸を含有することを特徴とする。
「ヒアルロン酸」とは、グルクロン酸とN−アセチルグルコサミンとの二糖からなる繰り返し構成単位を1以上有する多糖類をいう。また、本発明において、ヒアルロン酸および/またはその塩の「カチオン化度」とは、ヒアルロン酸および/またはその塩の構成単位である上記二糖当たりの第四級アンモニウム基含有基の数(置換数)をいう。また、「ヒアルロン酸の塩」としては、特に限定されないが、薬学上許容しうる塩であることが好ましく、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、亜鉛塩、マグネシウム塩、アンモニウム塩等が挙げられる。
本発明のパーマネントウェーブ用剤組成物に使用されるカチオン化ヒアルロン酸および/またはその塩は、第四級アンモニウム基含有基を有し、かつ、カチオン化度が0.15〜0.6である。ここで、カチオン化度が0.15未満では、パーマネントウェーブ用剤組成物に配合した際に、パーマネントウェーブ処理後の毛髪の弾力性および感触の面で効果が得られ難く、好ましくない。一方、カチオン化度が0.6を超えるものは、パーマネントウェーブ処理後の毛髪の弾力性には優れるが、パーマネントウェーブ処理後の毛髪の感触を改善するヒアルロン酸特有の効果が失われるため、好ましくない。さらにパーマネントウェーブ処理後の毛髪の弾力性および感触を良好にするためには、本発明で使用されるカチオン化ヒアルロン酸および/またはその塩のカチオン化度は、0.15〜0.4であることが好ましい。
第四級アンモニウム基含有基は、第四級アンモニウム基を少なくとも一部に有する基である。第四級アンモニウム基含有基は、例えば、下記一般式(1)で表される基であることができる。
Figure 2010037217
・・・・・(1)
(式中、R〜Rは独立して炭化水素基を表し、Xは1価の陰イオンを表す。)
上記一般式(1)において、R〜Rで表される炭化水素基としては、例えば、直鎖状または分岐状のアルキル基、不飽和炭化水素基、および芳香族炭化水素基が挙げられ、アルキル基であることがより好ましい。ここで、アルキル基としては、炭素数1〜30(好ましくは炭素数1〜6)のアルキル基が挙げられ、より好ましくは、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基などの炭素数1〜3のアルキル基である。また、上記一般式(1)において、Xで表される1価の陰イオンとしては、フッ素イオン、臭素イオン、塩素イオン、ヨウ素イオンなどのハロゲンイオンが挙げられる。
本発明で使用されるカチオン化ヒアルロン酸および/またはその塩のカチオン化度(第四級アンモニウム基含有基の置換度)は、まず、セミミクロケルダール法により、原料ヒアルロン酸ナトリウムとカチオン化ヒアルロン酸の窒素含有率を求め、この窒素含有率の増加分に基づいて、下記計算式から算出することにより得ることができる。
例えば、上記一般式(1)において、R〜Rが全てメチル基であり、Xが塩素である第四級アンモニウム基含有基が、ヒアルロン酸ナトリウムに結合したカチオン化ヒアルロン酸ナトリウムのカチオン化度は、以下の方法により求めることができる。
原料ヒアルロン酸ナトリウムの窒素含有率N(%)、カチオン化度(x)のカチオン化ヒアルロン酸の窒素含有率N(%)とすると、窒素含有率の増加分(N―N)とカチオン化度(x)の関係は次の式で表すことができる。
―N(%)
=[窒素の原子量×x/(カチオン化ヒアルロン酸ナトリウムの二糖単位の分子量)]×100
=[14x/{原料ヒアルロン酸ナトリウムの二糖単位の分子量+(第四級アンモニウム基含有基の分子量−ナトリウムの原子量)x}]×100
=[14x/{401.3+(152.5−23)x}]×100
よって、カチオン化度(第四級アンモニウム基含有基の置換度)は、下記式から求めることができる。
カチオン化度(x)=[(N―N)×401.3]/[1400−129.5×(N―N)]
また、原料ヒアルロン酸が未知であるカチオン化ヒアルロン酸のカチオン化度は、上記式において、純度99%以上のヒアルロン酸ナトリウムを原料ヒアルロン酸ナトリウムとみなし、上記式から求めることができる。
また、本発明で使用されるカチオン化ヒアルロン酸および/またはその塩の平均分子量は、毛髪の弾力性および感触の改善、およびパーマネントウェーブ用剤組成物への配合のしやすさの点で、800〜250万であるのがより好ましく、5万〜150万であるのがさらに好ましい。
本実施形態に係るカチオン化ヒアルロン酸および/またはその塩は、下記一般式(2)で表される構造を有することができる。
Figure 2010037217
・・・・・(2)
(式中、R〜Rは独立して、水素原子または第四級アンモニウム基含有基を表し(ただし、R〜Rがいずれも水素原子を表す場合を除く。)、nは2 〜5000の数を示す。)
上記一般式(2)において、R〜Rで表される第四級アンモニウム基含有基としては、例えば、下記一般式(3)で表される基が挙げられる。
Figure 2010037217
・・・・・(3)
(式中、R〜RおよびXは上記一般式(1)で定義したとおりである。)
〜RおよびXでそれぞれ表される基は例えば、上記一般式(1)においてR〜RおよびXでそれぞれ表される基として例示したものであることができる。
本発明のパーマネントウェーブ用剤組成物に含まれるカチオン化ヒアルロン酸および/またはその塩は、カチオン化度が0.15〜0.6であり、かつ、0.2%水溶液の動粘度が1〜50mm/sであることが好ましい。上記カチオン化度および動粘度を有するカチオン化ヒアルロン酸および/またはその塩をパーマネントウェーブ用剤組成物に使用することにより、パーマネントウェーブ処理後の毛髪の弾力性および感触を改善し、かつ、適度な粘度を有し、毛髪に潤いを付与することができる。
カチオン化ヒアルロン酸および/またはその塩の水溶液の動粘度は、ウベローデ粘度計(柴田科学器械工業株式会社製)を用いて測定することができる。この際、流下秒数が200〜1000秒になるような係数のウベローデ粘度計を選択する。また、測定は30℃の恒温水槽中で行い、温度変化のないようにする。
ウベローデ粘度計により測定された前記水溶液の流下秒数と、ウベローデ粘度計の係数との積により、動粘度(単位:mm/s)を求めることができる。
本発明のパーマネントウェーブ用剤組成物に使用されるカチオン化ヒアルロン酸および/またはその塩は、原料ヒアルロン酸および/またはその塩を塩基性含水媒体中でカチオン化剤と反応させる工程を含むことが好ましい。上記方法によれば、例えば、原料ヒアルロン酸および/またはその塩を水に溶解させてカチオン化剤と反応させる場合と比較して、製造工程の効率を高めることができる。
本発明で使用されるカチオン化ヒアルロン酸および/またはその塩の製造方法において、原料ヒアルロン酸および/またはその塩を塩基性含水媒体中でカチオン化剤と反応させる工程では、原料ヒアルロン酸および/またはその塩は、塩基性含水媒体中に分散させた状態でカチオン化剤と反応させることが好ましい。ここで、反応条件(時間、温度等)を調整することにより、カチオン化の度合いを調整することができる。
原料ヒアルロン酸および/またはその塩は一般に、鶏冠、臍の緒、眼球、皮膚、軟骨等の生物組織、あるいはストレプトコッカス属の微生物等のヒアルロン酸生産微生物を培養して得られる培養液等を原料として、これらの原料から抽出(さらに必要に応じて精製)して得られるものである。
原料ヒアルロン酸および/またはその塩の平均分子量は通常、800〜300万であり、100万〜200万であるのが好ましい。前記平均分子量の原料ヒアルロン酸を用いることにより、好ましくは平均分子量800〜250万、より好ましくは5万〜150万のカチオン化ヒアルロン酸を得ることができる。
原料ヒアルロン酸および/またはその塩としては、当該粗抽出物および精製物のいずれを用いてもよいが、精製物、具体的にはヒアルロン酸および/またはその塩の純度が90%(質量比)以上のものが好ましい。純度が90%以上の原料ヒアルロン酸および/またはその塩を原料として用いた場合、保存中の変化の原因となり難いため、安定なパーマネントウェーブ用剤組成物が得られる。
使用可能なカチオン化剤としては例えば、上記一般式(3)で表される2,3−エポキシプロピルトリアルキルアンモニウムハライド(グリシジルトリアルキルアンモニウム塩)および上記一般式(4)で表される3−ハロゲノ−2−ヒドロキシプロピルトリアルキルアンモニウムハライド等の第四級アンモニウム基を含有するカチオン化剤が挙げられる。かかるカチオン化剤は単独でも、あるいは二種以上を組み合わせて使用してもよい。なかでも、カチオン化剤は、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリドおよびグリシジルトリメチルアンモニウムクロリドもしくはいずれか一方であることが好ましい。
本発明のパーマネントウェーブ用剤組成物は、通常、還元性物質を配合した第1剤と、酸化性物質を配合した第2剤からなる多剤型のパーマネントウェーブ用剤組成物である。多剤型のパーマネントウェーブ用剤組成物には、上記カチオン化ヒアルロン酸および/またはその塩を、第1剤に含有していてもよく、第2剤に含有していてもよく、第1剤と第2剤の両方に含有していてもよい。
本発明のパーマネントウェーブ用剤組成物は、上記カチオン化ヒアルロン酸および/またはその塩を通常、パーマネントウェーブ用剤組成物の第1剤または第2剤の全量に対して、0.0001〜10%含有する。含有量が0.0001%未満では、満足なパーマネントウェーブ処理後の毛髪の弾力性および感触の効果が得られないため、好ましくない。含有量が10%を超えると、粘度が高くなりすぎ、毛髪に伸ばしにくくなる恐れがある。
本発明のパーマネントウェーブ用剤組成物の第1剤に用いられる還元性物質としては、チオグリコール酸および/またはそのアンモニウム塩、モノエタノールアミン塩およびアルカリ金属塩、システインおよびアセチルシステインの塩酸塩および硫酸塩、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム等が挙げられ、これらの還元性物質を1種類もしくは2種以上組み合わせて使用してもよい。また、その配合量は求めるウェーブの効果に応じて、パーマネントウェーブ用剤第1剤全量を100%として、1.0〜15%である。
また、本発明のパーマネントウェーブ用剤第1剤には、通常パーマネントウェーブ用剤第1剤に配合されているアンモニアやモノエタノールアミン等の有機アルカリや、炭酸アンモニウム、炭酸ナトリウム、重炭酸アンモニウム、重炭酸ナトリウムおよび水酸化ナトリウム等の無機アルカリのようなアルカリ剤、ジオチオジグリコール酸またはその塩のような反応調整剤、その他カチオン界面活性剤、アニオン界面活性剤、非イオン性界面活性剤、油分、紫外線吸収剤、金属封鎖剤、保湿剤、防腐剤、多価アルコール、着色料等を本発明の効果を損なわない範囲で配合することができる。
本発明のパーマネントウェーブ用剤組成物の第2剤の主成分である酸化性物質には、臭素酸カリウム、臭素酸ナトリウム、過ホウ酸ナトリウムおよび過酸化水素等が挙げられる。その配合量は、パーマネントウェーブ用剤第2剤全量を100%として、1.0〜20%である。
また、本発明のパーマネントウェーブ用剤第2剤には、通常パーマネントウェーブ用剤第2剤に配合されているクエン酸、クエン酸ナトリウム、リン酸およびリン酸ナトリウム等のpH調整剤、カチオン界面活性剤、アニオン界面活性剤、非イオン性界面活性剤、油分、紫外線吸収剤、金属封鎖剤、保湿剤、防腐剤、多価アルコールおよび着色料等を、本発明の効果を損なわない範囲で配合することができる。
次に、本発明を以下の実施例、比較例および試験例に基づき、さらに詳細に説明する。なお、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、動粘度の測定は、上述した方法により行われた。
〔実施例1〕(カチオン化ヒアルロン酸の調製)
1L容ビーカーに、ヒアルロン酸ナトリウム(キユーピー株式会社製、平均分子量200万)20g、5%水酸化ナトリウム20mL、80%含水エタノール180mL、およびグリシジルトリメチルアンモニウムクロリド(GTA(有効成分約80%、水分約20%))30mLを添加し、撹拌子を用いて撹拌しながら、40℃で1時間反応させた。
次に、デカンテーションにより液を除去して、固形物(カチオン化ヒアルロン酸を含む)を得た。
次いで、食塩水400mLを加え、固形物を溶解させた。固形物が完全に溶解したことを確認した後、エタノール600mLを添加して、カチオン化ヒアルロン酸を沈殿させた。デカンテーションにより液を除去した後、80%含水エタノール500mLを添加して15分間撹拌し、さらに、含水エタノールをデカンテーションにより除去して沈殿物を得た。この操作を3回繰り返し、沈殿物に残存するカチオン化剤(GTA)および食塩を除去した。
次いで、遠心分離処理を行うことにより含水エタノールをさらに除去した後、真空乾燥機を用いて、60℃にて減圧で5時間加熱乾燥を行った。
これにより、白色粉末のカチオン化ヒアルロン酸20.5gを得た。このカチオン化ヒアルロン酸の窒素含有率を測定し、上述の計算式によって求めたカチオン化度は0.27であった。また、このカチオン化ヒアルロン酸の0.2%(W/W)水溶液を調製し、30℃における動粘度を測定したところ、13.3mm/sであった。
〔実施例2〕(カチオン化ヒアルロン酸の調製)
1L容ビーカーに、ヒアルロン酸ナトリウム(キユーピー株式会社製、平均分子量130万)20g、5%水酸化ナトリウム20mL、65%含水エタノール180mL、およびグリシジルトリメチルアンモニウムクロリド(GTA(有効成分約80%、水分約20%))30mLを添加し、撹拌子を用いて撹拌しながら、60℃で1時間反応させた。
次に、デカンテーションにより液を除去して、固形物(カチオン化ヒアルロン酸を含む)を得た。
次いで、食塩水400mLを加え、固形物を溶解させた。固形物が完全に溶解したことを確認した後、エタノール600mLを添加して、カチオン化ヒアルロン酸を沈殿させた。デカンテーションにより液を除去した後、80%含水エタノール500mLを添加して15分間撹拌し、さらに、含水エタノールをデカンテーションにより除去して沈殿物を得た。この操作を3回繰り返し、沈殿物に残存するカチオン化剤(GTA)および食塩を除去した。
次いで、遠心分離処理を行うことにより含水エタノールをさらに除去した後、真空乾燥機を用いて、60℃にて減圧で5時間加熱乾燥を行った。
これにより、白色粉末のカチオン化ヒアルロン酸21.3gを得た。このカチオン化ヒアルロン酸の窒素含有率を測定し、上述の計算式によって求めたカチオン化度は0.48であった。また、このカチオン化ヒアルロン酸の0.2%(W/W)水溶液を調製し、30℃における動粘度を測定したところ、2.3mm/sであった。
〔実施例3〕(カチオン化ヒアルロン酸の調製)
実施例2のカチオン化ヒアルロン酸の調製方法において、反応温度を30℃とし、反応時間を0.1時間とした以外は、実施例2のカチオン化ヒアルロン酸の調製方法と同様にして、実施例3のカチオン化ヒアルロン酸を調製した。
これにより、白色粉末のカチオン化ヒアルロン酸19.6gを得た。このカチオン化ヒアルロン酸の窒素含有率を測定し、上述の計算式によって求めたカチオン化度は0.17であった。また、このカチオン化ヒアルロン酸の0.2%(W/W)水溶液を調製し、30℃における動粘度を測定したところ、18.5mm/sであった。
〔実施例4〕(カチオン化ヒアルロン酸の調製)
実施例2のカチオン化ヒアルロン酸の調製方法において、反応温度を50℃とした以外は、実施例2のカチオン化ヒアルロン酸の調製方法と同様にして、実施例4のカチオン化ヒアルロン酸を調製した。
これにより、白色粉末のカチオン化ヒアルロン酸20.2gを得た。このカチオン化ヒアルロン酸の窒素含有率を測定し、上述の計算式によって求めたカチオン化度は0.33であった。また、このカチオン化ヒアルロン酸の0.2%(W/W)水溶液を調製し、30℃における動粘度を測定したところ、10.5mm/sであった。
〔比較例1〕(カチオン化ヒアルロン酸の調製)
実施例2のカチオン化ヒアルロン酸の調製方法において、5%水酸化ナトリウムを14mL、65%含水エタノールを190mL、およびグリシジルトリメチルアンモニウムクロリド(GTA(有効成分約80%、水分約20%))を4mLとする以外は、実施例2のカチオン化ヒアルロン酸の調製方法と同様にして、比較例1のカチオン化ヒアルロン酸を調製した。
これにより、白色粉末のカチオン化ヒアルロン酸19.7gを得た。このカチオン化ヒアルロン酸の窒素含有率を測定し、上述の計算式によって求めたカチオン化度は0.10であった。また、このカチオン化ヒアルロン酸の0.2%(W/W)水溶液を調製し、30℃における動粘度を測定したところ、17.5mm/sであった。
〔比較例2〕(カチオン化ヒアルロン酸の調製)
実施例2のカチオン化ヒアルロン酸の調製方法において、グリシジルトリメチルアンモニウムクロリド(GTA(有効成分約80%、水分約20%))を40mLとし、反応温度を70℃とする以外は、実施例2のカチオン化ヒアルロン酸の調製方法と同様にして、比較例2のカチオン化ヒアルロン酸を調製した。
これにより、白色粉末のカチオン化ヒアルロン酸17.7gを得た。このカチオン化ヒアルロン酸の窒素含有率を測定し、上述の計算式によって求めたカチオン化度は0.82であった。また、このカチオン化ヒアルロン酸の0.2%(W/W)水溶液を調製し、30℃における動粘度を測定したところ、1.3mm/sであった。
〔試験例〕
実施例及び比較例のカチオン化ヒアルロン酸を使用してパーマネントウェーブ用剤組成物を製した。表1に、パーマネントウェーブ用剤組成物の第1剤及び第2剤の配合例を示す。
Figure 2010037217
表1の各組成物を常法にて調製した。化学処理されていない人毛髪束(2g、20cm)を作成し、シャンプーを行った後、直径1cmのプラスチックロッドに毛束を巻き付け、表1の試験例1乃至6および対照に示すパーマネントウェーブ用剤組成物を使用して、第1剤(37℃、15分)及び第2剤(室温、15分)で処理した後、水洗して乾燥した。
上記処理後のそれぞれの毛髪束について10名のパネラーにより、弾力性、指通り、保湿性について評価した。8名以上が対照より優れていると評価(◎)、6名以上が対照より優れていると評価(○)、及び6名以上が対照と同等であると評価(△)の3段階とした結果を、表2に示す。
Figure 2010037217
表2に示すとおり、実施例1、2、4および比較例2のカチオン化ヒアルロン酸を含有するパーマネントウェーブ用剤組成物(試験例1、2、4、6)で処理した毛髪は、カチオン化ヒアルロン酸を含有しないパーマネントウェーブ用剤組成物(対照)で処理した毛髪と比較して、弾力性に優れることが確認された。また、実施例3のカチオン化ヒアルロン酸を含有したパーマネントウェーブ用剤組成物(試験例3)で処理した毛髪の弾力性は、実施例1、2、4のカチオン化ヒアルロン酸を含有するパーマネントウェーブ用剤組成物(試験例1、2、4)で処理した毛髪に比べると若干劣るものの、カチオン化ヒアルロン酸を含有しないパーマネントウェーブ用剤組成物(対照)で処理した毛髪と比較して、優れていた。一方、比較例1のカチオン化ヒアルロン酸を含有するパーマネント用剤組成物(試験例5)で処理した毛髪は、カチオン化ヒアルロン酸を含有しないパーマネントウェーブ用剤組成物(対照)で処理した毛髪と同等の弾力性であった。
毛髪の指通りおよび保湿性に関しては、実施例1、3、4のカチオン化ヒアルロン酸を含有するパーマネントウェーブ用剤組成物(試験例1、3、4)で処理した毛髪が、カチオン化ヒアルロン酸を含有しないパーマネントウェーブ用剤組成物(対照)で処理した毛髪に比べ、優れていた。実施例2および比較例1のカチオン化ヒアルロン酸を含有するパーマネントウェーブ用剤組成物(試験例2、5)で処理した毛髪の指通りおよび保湿性は、実施例1、3、4のカチオン化ヒアルロン酸を含有するパーマネントウェーブ用剤組成物(試験例1、3、4)で処理した毛髪に比べるとわずかに劣っていたが、カチオン化ヒアルロン酸を含有しないパーマネントウェーブ用剤組成物(対照)で処理した毛髪に比べ優れていた。
一方、比較例2のカチオン化ヒアルロン酸を含有するパーマネントウェーブ用剤組成物(試験例6)で処理した毛髪の指通りおよび保湿性は、カチオン化ヒアルロン酸を含有しないパーマネントウェーブ用剤組成物(対照)で処理した毛髪の指通りおよび保湿性と同等であり、これらの効果に特に優れてはいないことがわかる。
以上の結果より、カチオン化度が0.15〜0.6であるカチオン化ヒアルロン酸を含有したパーマネントウェーブ用剤組成物は、特にパーマネントウェーブ処理後の毛髪の弾力性および感触に優れているといえる。

Claims (3)

  1. 第四級アンモニウム基含有基を有し、かつ、カチオン化度が0.15〜0.6であるカチオン化ヒアルロン酸および/またはその塩を含有する、パーマネントウェーブ用剤組成物。
  2. 前記第四級アンモニウム基含有基は下記一般式(1)で表される、請求項1記載のパーマネントウェーブ用剤組成物。
    Figure 2010037217
    ・・・・・(1)
    (式中、R〜Rは独立して炭化水素基を表し、Xは1価の陰イオンを表す。)
  3. 前記カチオン化ヒアルロン酸および/またはその塩は下記一般式(2)で表される、請求項1又は2記載のパーマネントウェーブ用剤組成物。
    Figure 2010037217
    ・・・・・(2)
    (式中、R〜Rは独立して、水素原子または第四級アンモニウム基含有基を表し(ただし、R〜Rがいずれも水素原子を表す場合を除く。)、nは2〜5000の数を示す。)
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