JP2010036882A - 膝保護用エアバッグ装置 - Google Patents

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一弘 中山
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Akiyoshi Sanada
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Abstract

【課題】ステアリングコラムの衝撃力吸収時の移動を妨げず、かつ、エアバッグを迅速にコラムカバーから突出可能な膝保護用エアバッグ装置の提供。
【解決手段】本発明の膝保護用エアバッグ装置M1では、ケース34が、衝撃力吸収時のステアリングコラム3の固定側部材10と干渉するエリアの移動側部材8側に取り付けられている。ケース34が、固定側部材10の干渉を回避するように、固定側部材10の進入する領域を切り欠いて構成される切欠部40を有した固定側ケース部35と、固定側ケース部35の内周側において切欠部40を塞ぐ移動側ケース部42と、を備える。移動側ケース部42が、エアバッグ26の展開時の反力を受け止め可能に、形状保持性を有して構成されるとともに、固定側部材10と干渉した際に、固定側ケース部35に対して移動して、移動側部材8の移動時における移動ストロークを確保している。
【選択図】図8

Description

本発明は、ステアリングコラムを覆うコラムカバー内の下部側に配設されて、ステアリングコラムに取り付けられるケース内に、折り畳んだエアバッグを収納させて構成される膝保護用エアバッグ装置に関する。
従来、膝保護用エアバッグ装置としては、前方側への衝撃力の作用時に、この衝撃力(衝撃エネルギー)を吸収可能な構成としたステアリングコラムに、取り付けられる構成のものがあった。具体的には、ステアリングコラムは、前方側への衝撃力の作用時に、衝撃力を吸収可能に変形する衝撃力吸収機構と、衝撃力吸収機構の変形に伴って車両前方側に向かって移動する移動側部材と、移動しない固定側部材と、を備える構成とされるもので、このステアリングコラムの移動側部材に、ケースを取り付けて、膝保護用エアバッグ装置を車両に搭載していた。そして、この従来の膝保護用エアバッグ装置では、衝撃力吸収時における移動側部材の移動時に、移動側部材の移動ストロークを確保可能に、ケースを、可撓性を有したシート材から形成していた(例えば、特許文献1,2参照)。
特開2008−110705公報 特開2008−110706公報
しかし、従来の膝保護用エアバッグ装置では、ケースは、エアバッグの展開時の反力を受け止め可能に、伸びを抑えられたシート材で構成されているものの、このシート材は可撓性を有していることから、インフレーターから吐出された膨張用ガスを流入させたエアバッグが、膨張初期においてケース内で膨張する際に、エアバッグの膨張に伴って、エアバッグの突出方向と逆方向側となるステアリングコラム側に向かって大きく膨らむことが避けられず、エアバッグを迅速にコラムカバーから突出させる点に改善の余地があった。
本発明は、上述の課題を解決するものであり、ステアリングコラムの衝撃力吸収時の移動を妨げず、かつ、エアバッグを迅速にコラムカバーから突出可能な膝保護用エアバッグ装置を提供することを目的とする。
本発明に係る膝保護用エアバッグ装置は、ステアリングコラムを覆うコラムカバー内の下部側に配設されて、ステアリングコラムに取り付けられるケースと、ケース内に折り畳まれて収納されるエアバッグと、エアバッグに膨張用ガスを供給するインフレーターと、を備え、
エアバッグが、インフレーターから吐出された膨張用ガスを流入させつつ、展開膨張し、運転席に着座した運転者の膝を保護可能に、コラムカバーから突出する構成とされて、
ステアリングコラムが、前方側への衝撃力の作用時に、衝撃力を吸収可能に変形する衝撃力吸収機構と、衝撃力吸収機構の変形に伴って車両前方側に向かって移動する移動側部材と、移動しない固定側部材と、を備える構成とされ、
ケースが、衝撃力吸収時の移動時における固定側部材と干渉するエリアの移動側部材側に取り付けられる構成の膝保護用エアバッグ装置であって、
ケースが、
移動側部材に連結される連結部を備えて連結部からステアリングコラムの軸方向に略沿って前方に延びる横壁部、及び、横壁部の前端から下方に延びるように形成されてコラムカバーから延びる取付壁部を取り付ける取付部を配設させて構成される縦壁部、を有した断面略L字形状の部位を具備するとともに、衝撃力吸収時における移動時に固定側部材の干渉を回避するように、横壁部と縦壁部とにおける固定側部材の進入する領域を切り欠いて構成される切欠部を有した固定側ケース部と、
固定側ケース部と別体とされるとともに、固定側ケース部の内周側において、切欠部を塞ぐとともに、横壁部と縦壁部とに支持されて配置される断面略L字形状の板状物からなる移動側ケース部と、
を備える構成とされて、
移動側ケース部が、エアバッグの展開時の反力を受け止め可能に、形状保持性を有して構成されるとともに、移動側部材の移動時における移動ストロークを確保可能に、固定側部材と干渉した際に、固定側ケース部に対して移動可能に、配設されていることを特徴とする。
本発明の膝保護用エアバッグ装置では、ケースを、ステアリングコラムの移動側部材に連結される固定側ケース部と、移動側ケース部と、の二部材から構成しており、衝撃力吸収時における移動時に固定側部材と干渉する領域が、固定側ケース部に対して移動可能とされる移動側ケース部から、構成されている。すなわち、本発明の膝保護用エアバッグ装置では、ステアリングコラムが、衝撃力吸収機構を変形させて衝撃力を吸収する際に、移動側部材の移動に伴って移動するケースの移動側ケース部が、固定側部材と干渉することとなり、この移動側ケース部は、固定側部材と干渉した際に、移動側部材の移動ストロークを確保しつつ、固定側ケース部に対して移動することとなる。そのため、移動側部材の移動に伴って移動するケースが、固定側部材と干渉することとなっても、ケースの固定側部材への干渉時の抵抗を低減することができて、移動側部材の移動(衝撃力吸収機構の変形)を妨げることなく、ステアリングコラムにより衝撃力を吸収することができる。
また、本発明の膝保護用エアバッグ装置では、固定側ケース部の切欠部を塞ぐように配置される移動側ケース部は、形状保持性を有して構成されていることから、インフレーターから吐出された膨張用ガスを流入させたエアバッグが、膨張初期においてケース内で膨張する際に、固定側ケース部は勿論のこと、移動側ケース部がステアリングコラム側に向かって大きく膨らむように変形せず、膨張するエアバッグを、コラムカバーから迅速に突出させることができる。
したがって、本発明の膝保護用エアバッグ装置では、ステアリングコラムの衝撃力吸収時の移動を妨げず、かつ、エアバッグを迅速にコラムカバーから突出させることができる。
また、本発明の膝保護用エアバッグ装置では、ケースを、固定側ケース部と、移動側ケース部と、の二部材から構成しており、固定側部材と干渉する領域に配置される移動側ケース部を、固定側ケース部に対して移動可能な構成としていることから、固定側部材と干渉しない固定側ケース部は、剛性を高くした材料から構成することができる。そのため、ケース全体を、移動側部材の移動ストロークを確保可能に、固定側部材との干渉時に変形可能な構成とする場合と比較して、エアバッグの膨張時の反力を、固定側ケース部により、受け止めることができて、エアバッグを円滑にコラムカバーから突出させることができる。
具体的には、移動側ケース部を固定側ケース部に対して移動させる方向は、後方や、下方を、例示することができる。
また、本発明の膝保護用エアバッグ装置において、移動側ケース部を、合成樹脂製とすれば、後方移動する移動側ケース部が、固定側部材の押圧力を受けて仮に変形することとなっても、金属製とする場合に比べて、変形荷重が小さく、衝撃力吸収機構の変形によるエネルギー吸収量が低減することを抑えることができ、ステアリングホイールの移動量が低減することを防止できて、好ましい。
そして、上記構成の膝保護用エアバッグ装置において、移動側ケース部を、固定側ケース部に対してスライド移動若しくは回動可能に、固定側ケース部に保持させる構成とすれば、膨張途中は勿論のこと、膨張完了後においてエアバッグの内圧が減少した際にも、移動側ケース部が固定側ケース部から脱落することを防止することができて好ましい。
また、移動側ケース部を、可撓性を有した連結部材により、固定側ケース部に連結させる構成としてもよく、このような構成とした場合にも、膨張途中は勿論のこと、膨張完了後においてエアバッグの内圧が減少した際にも、移動側ケース部が固定側ケース部から脱落することを防止することができる。
さらに、本発明の膝保護用エアバッグ装置において、移動側ケース部を、合成樹脂製とする場合、移動側ケース部を、切欠部を塞ぐ断面略L字形状の本体部と、本体部の前後方向の両端側に配設されて移動側ケース部を固定側ケース部又はコラムカバーに取り付ける取付部と、を備える構成とし、
本体部を、固定側ケース部における横壁部から連なって延びるように形成される横板部と、固定側ケース部における縦壁部から連なって延びるように形成される縦板部と、から構成し、
取付部を、横板部の後端側と、縦板部の下端側と、に、配設させ、
一方の取付部と本体部との間に、固定側部材との干渉時に破断可能な破断予定部を、配設させて、
破断予定部の破断時に、取付部側と分離された本体部を、固定側ケース部に対して移動可能に、構成することが好ましい。
上記構成の膝保護用エアバッグ装置では、移動側ケース部が、横板部の後端付近と、縦板部の下端付近と、に設けられた取付部を、それぞれ、固定側ケース部若しくはコラムカバーに取り付けている構成であることから、車両搭載時におけるインフレーターの作動前に、移動側ケース部と固定側ケース部との間に隙間が生じることを抑えることができ、ケース内に異物等が入ることを確実に防止できて、好ましい。
さらにまた、上記構成の膝保護用エアバッグ装置において、縦板部の下端側に配設される取付部を、コラムカバーから延びる取付壁部の後方に配置させるとともに、取付壁部を取り付ける構成として、
破断予定部を、前方側を取付壁部に覆われる領域に、配置させる構成とすることが、好ましい。
上記構成の膝保護用エアバッグ装置では、破断予定部が、前方側を取付壁部によって覆われていることから、エアバッグの膨張時に、仮に、膨張するエアバッグによってケース外方(前方側)に向かって押されることとなっても、破断予定部近傍の部位を取付壁部に支持させることができ、破断予定部が、誤って破断することを防止することができる。
本発明の第1実施形態である膝保護用エアバッグ装置が搭載されたステアリングコラム付近の部位を示す概略側面図である。 第1実施形態の膝保護用エアバッグ装置の搭載状態を示す車両後方側から見た概略正面図である。 第1実施形態の膝保護用エアバッグ装置の搭載状態を示す車両前後方向の概略縦断面図である。 第1実施形態の膝保護用エアバッグ装置の車両前後方向の概略拡大縦断面図である。 図4のV−V部位の概略拡大断面図である。 第1実施形態の膝保護用エアバッグ装置に使用するコラムカバーの概略横断面図である。 第1実施形態の膝保護用エアバッグ装置に使用するケースの概略分解斜視図である。 第1実施形態の膝保護用エアバッグ装置において、エアバッグの膨張完了状態を示す車両前後方向の概略断面図である。 本発明の第2実施形態である膝保護用エアバッグ装置を示す車両前後方向の概略断面図であり、作動前と作動後とを示す図である。 第2実施形態の膝保護用エアバッグ装置において、係止クリップとガイド用開口の部位を示す部分拡大斜視図である。 本発明の第3実施形態である膝保護用エアバッグ装置を示す車両前後方向の概略縦断面図である。 第3実施形態の膝保護用エアバッグ装置に使用するケースの概略分解斜視図である。 第3実施形態である膝保護用エアバッグ装置を示す車両前後方向の概略断面図であり、作動前と作動後とを示す図である。 本発明の第4実施形態である膝保護用エアバッグ装置を示す車両前後方向の概略断面図である。 本発明の第5実施形態である膝保護用エアバッグ装置を示す車両前後方向の概略断面図であり、作動前と作動後とを示す図である。 第5実施形態の変形例を示す車両前後方向の概略断面図である。 本発明の第6実施形態である膝保護用エアバッグ装置を示す車両前後方向の概略縦断面図である。 第6実施形態の膝保護用エアバッグ装置に使用するケースの概略分解者伊豆である。 第6実施形態である膝保護用エアバッグ装置を示す車両前後方向の概略断面図であり、作動前と作動後とを示す図である。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明すると、第1実施形態の膝保護用エアバッグ装置M1は、図1〜5に示すように、ステアリングホイール1におけるステアリングコラム3を覆うコラムカバー14内の下部側に配設されている。この膝保護用エアバッグ装置M1は、ステアリングコラム3に取り付けられるケース34と、ケース34内に折り畳まれて収納されるエアバッグ26と、エアバッグ26に膨張用ガスを供給するインフレーター28と、を備える構成とされて、膨張時のエアバッグ26が、コラムカバー14に形成される前側扉部16と後側扉部20とを押し開いて形成される突出用開口O(図8参照)から突出し、着座した運転者MDの両膝K(KL,KR)の前方側に配置されるように、構成されている。
なお、実施形態における前後・上下・左右の方向は、特に断らない限り、ステアリングコラム3(メインシャフト4)の軸方向C(図3参照)と一致する方向を前後方向とし、ステアリングコラム3の軸方向Cと上下で直交する方向を上下方向とし、ステアリングコラム3の軸方向Cと左右で直交する方向を左右方向として、前後・上下・左右の方向を示す。
実施形態の場合、ステアリングコラム3は、図1に示すように、メインシャフト4と、メインシャフト4の周囲を覆うコラムチューブ7と、を備える構成とされ、コラムチューブ7は、内周側となるメインシャフト4側に配置される筒状の内側部材8と、内側部材8の外周側に配置される外側部材9と、から構成されている(図3参照)。そして、実施形態のステアリングコラム3は、図1に示すように、ステアリングホイール1に対して車両前方側へ衝撃力が作用した際に、変形して、ステアリングホイール1をメインシャフト4の軸方向Cに沿って車両前方側に移動させる衝撃力吸収機構5を、配設させている。この衝撃力吸収機構5は、運転者MDが前方移動してステアリングホイール1と干渉した際、ステアリングホイール1をメインシャフト4の軸方向Cに沿って車両前方側へ移動させるように、衝撃エネルギーを吸収可能に変形して、運転者MDへの衝撃力を緩和するものである。そして、実施形態の場合、コラムチューブ7における内側部材8が、移動側部材として、衝撃力吸収機構5の変形に伴って、ステアリングホイール1(メインシャフト4)とともに、軸方向Cに沿った車両前方側に向かって移動する構成とされ、コラムチューブ7における外側部材9が、固定側部材として、衝撃力吸収機構5の変形時にも、移動しない構成とされている。実施形態の膝保護用エアバッグ装置M1は、ケース34を、コラムチューブ7における内側部材8に取り付ける構成とされ、膝保護用エアバッグ装置M1の前方側には、チルト機構やテレスコピック機構等の固定側部材を構成する調整機構10が、外側部材9に取り付けられて、配設されている。そして、実施形態の場合、膝保護用エアバッグ装置M1のケース34は、衝撃力吸収時の移動時において、外側部材9に取り付けられる調整機構10と干渉するエリアとなる位置の内側部材8に、取り付けられている。
コラムカバー14は、ステアリングコラム3を覆うような略四角筒形状の合成樹脂製として、図示しない部位でステアリングコラム3のコラムチューブ7に取り付けられている。コラムカバー14における周囲のインストルメントパネル(以下「インパネ」と省略する)12から突出する部位の後面(下面)14aは、略長方形板状として、車両前後方向で後上がりの曲面状に、形成されている。そして、コラムカバー14には、図6に示すように、下面14a側から左側面14bと右側面14cとにわたるエリアに、周囲にエアバッグ26に押されて破断可能な破断予定部15を配設させて、エアバッグ26の展開膨張時に開いて突出用開口Oを形成可能とされる前側扉部16と後側扉部20とが、形成されている。前側扉部16は、周囲に破断予定部15を配置させて後縁側を前方側に向かって開かせる構成とされるもので、コラムカバー14の下面14a側に配置される下ドア部17と、コラムカバー14の左側面14b側に配置される左ドア部18と、コラムカバー14の右側面14c側に配置される右ドア部19と、に、3分割されている。後側扉部20は、前縁側を後方側に向かって開かせる構成とされるもので、前側扉部16の後方側において、コラムカバー14の下面14a側から左側面14bと右側面14cとわたるエリア(左ドア部18、下ドア部17、及び、右ドア部19の後方側のエリア)に、配設されている。
また、コラムカバー14における前側扉部16の前縁側と後側扉部20の後縁側とには、ケース34に取り付けられる取付壁部22,23が、左右方向に沿うとともに、内周側に突出するようにして、配設されている(図3,4参照)。各取付壁部22,23は、それぞれ、ケース34の前後両側(後述する前縦壁部37の前方と後縦壁部38の後方)に、隣接されている。各取付壁部22,23には、それぞれ、ケース34の後述する係止爪部(取付部)39A,39Bを周縁に係止可能な係止穴部22a,23aが、左右方向に沿って複数個形成されている。
エアバッグ26は、図1,2の二点鎖線及び図8に示すように、膨張完了時の形状を、運転者MDの両膝K(KL,KR)を保護可能な横長の長方形板状とするように構成されている。実施形態の場合、エアバッグ26は、可撓性を有したポリエステルやポリアミド糸等の織布から構成される袋状とされるもので、ケース34内に折り畳まれて収納されている。そして、エアバッグ26は、外部にボルト30cを突出させるようにして内部に収納させたインフレーター28から吐出される膨張用ガスを内部に流入させて膨張し、コラムカバー14に配設される前側扉部16と後側扉部20とを押し開いて形成された突出用開口Oから突出し、コラムカバー14の下面14a側と、インパネ12におけるコラムカバー14の下方と左右両側との後面側と、を覆うように、膨張する構成である。
インフレーター28は、図3〜5に示すように、軸方向を左右方向に沿わせるように配置されるシリンダタイプの本体29と、本体29を保持する略円筒状のディフューザー30と、から構成されている。実施形態の場合、本体29は、左右方向の中央付近であって、車両搭載時の前部側となる位置に、複数のガス吐出口29aを、左右方向に沿って複数個配設させており、図示しないリード線を結線させている。ディフューザー30は、左右方向の両端を開口させて、本体29を左右方向の略全域にわたって覆うとともに、両端側の開口30a,30bから膨張用ガスGを流出させる構成とされるもので、図3〜5に示すように、本体29の周方向に沿って複数箇所をかしめることにより、本体29を保持させる構成とされている。また、ディフューザー30には、インフレーター28を、エアバッグ26やケース34とともに、コラムチューブ7の内側部材8に取り付けるための2本のボルト30cが、配設されている。各ボルト30cは、図3,4に示すように、内側部材8に形成されるブラケット8aに、ナット31止めされている。また、実施形態の場合、インフレーター28は、折り畳まれたエアバッグ26の後部側に配置されるように、エアバッグ26とともに、ケース34内に収納されている。換言すれば、エアバッグ26は、ケース34内における前部側の領域に折り畳まれて収納され、インフレーター28は、ケース34内における後部側の領域に収納されている。
ケース34は、折り畳まれたエアバッグ26の前方から、エアバッグ26及びインフレーター28の上方を経て、インフレーター28の後方にかけてを覆うように、配設されている。ケース34は、内側部材8に取り付けられる固定側ケース部35と、固定側ケース部35と別体とされるとともに固定側ケース部35に形成される切欠部40を塞ぐ移動側ケース部42と、から構成されている。
固定側ケース部35は、左右両側と下方側とを開口させるように、断面略逆U字形状の板金製とされるもので、折り畳まれたエアバッグ26及びインフレーター28の上方を覆う横壁部36と、横壁部36の前端から下方に延びるように形成されて折り畳まれたエアバッグ26の前方を覆う前縦壁部37と、横壁部36の後端から下方に延びるように形成されてインフレーター28の後方を覆う後縦壁部38と、を備えている。横壁部36は、ステアリングコラム3の軸方向に沿うように配設されるもので、インフレーター28の上方を覆う後側の部位を、インフレーター28のボルト30cを利用して内側部材8に形成されるブラケット8aに、ナット31止めされる連結部36aとしている(図4,7参照)。連結部36aには、ボルト30cを挿通可能な貫通孔36bが、形成されている。前縦壁部37と後縦壁部38とは、それぞれ、横壁部36に対して略直交するように、形成されている。すなわち、固定側ケース部35は、ステアリングコラム3における調整機構(固定側部材)10側(前側)となる部位に、横壁部36と前縦壁部37とからなる断面略L字形状の部位を備える構成とされ、この断面略L字形状の部位に、衝撃力吸収時における移動時の調整機構(固定側部材)10の干渉を回避するように、切欠部40を配設させている。
切欠部40は、横壁部36及び前縦壁部37における調整機構10の進入する領域を切り欠いて、構成されている。詳細には、切欠部40は、横壁部36を前端36c側から前後方向の中央付近にかけて切り欠いて構成される横切欠部40aと、前縦壁部37を上端37aから下端37bにかけて切り欠いて構成される縦切欠部40bと、から構成されている。横切欠部40aは、左右方向の幅寸法を、調整機構10と干渉しない幅寸法として、横壁部36の左右方向の幅寸法より若干小さくするとともに、横壁部36を前端36c側から前後方向の中央より若干後方となる領域まで略長方形状に切り欠いて、形成されている。縦切欠部40bは、横切欠部40aから連なるようにして、前縦壁部37の上端37a側の開口幅寸法を横切欠部40aと一致させ、前縦壁部37の下端37b側にかけて開口幅寸法を狭めるような略逆台形状として、前縦壁部37を左右で分断させるように、構成されている。
前縦壁部37と後縦壁部38との下端37b,38a側には、コラムカバー14の取付壁部22,23を取り付ける係止爪部(取付部)39A,39Bが、複数個ずつ、形成されている。後縦壁部38に形成される係止爪部39Bは、左右方向に沿って略等間隔に、4個形成されている(図5,7参照)。前縦壁部37に形成される係止爪部39Aは、横切欠部40aの左右両側に2個ずつ、形成されている(図5,7参照)。
移動側ケース部42は、固定側ケース部35の内周側において、切欠部40を塞ぐように配設されるもので、実施形態の場合、切欠部40における横切欠部40aを塞ぐ横板部43と、切欠部40における縦切欠部40bを塞ぐ縦板部45と、を有した断面略L字形状の板状物から、構成されている。実施形態の場合、移動側ケース部42は、形状保持性を有した合成樹脂製とされている。移動側ケース部42を構成する横板部43と縦板部45とは、左右方向の幅寸法を、固定側ケース部35の横壁部36の左右方向の幅寸法と略同一とされるとともに、縦板部45の下端45aから横板部43の後端43aにかけて一定として構成されている。横板部43は、後端43aを、横切欠部40aの後縁40cより後方に位置させるように構成されるもので、固定側ケース部35における横壁部36から連なって前方に延びるように形成されている。縦板部45は、下端45aを前縦壁部37の下端37bと略一致させるように構成されるもので、固定側ケース部35における前縦壁部37から連なって上方に延びるように形成されている。移動側ケース部42は、横板部43の後端43a近傍を、左右方向に沿った複数箇所(実施形態の場合、3箇所)でリベット47止めして、固定側ケース部35の横壁部36に連結されている。また、横板部43における後端43a近傍であって、リベット47の前方側となる位置には、厚さ寸法を薄くするように、下面側から断面略台形状に切り欠いて構成されるヒンジ部44が、左右方向の全域にわたって、形成されている。このヒンジ部44は、内側部材8の移動に伴ったケース34の移動時に、移動側ケース部42の縦板部45が調整機構10と干渉すれば、容易に屈曲可能な強度に、設定されている。また、車両搭載時においては、移動側ケース部42は、固定側ケース部35の横壁部36と前縦壁部37とに支持されつつ、ケース34内に折り畳まれて収納されるエアバッグ26により、下降移動を規制されている。
詳細には、移動側ケース部42は、ポリエチレンやポリプロピレン、6,6−ナイロン等のポリアミド樹脂、ポリカーボネート樹脂等の熱可塑性樹脂を、板状として、構成されるもので、板厚を、膨張初期のエアバッグ26がケース34内で膨張する際に、エアバッグ26の膨張に伴ってステアリングコラム3側に向かって膨らむような変形を防止可能とするような、形状保持性を確保可能として、かつ、調整機構10との干渉時に、内側部材8の移動を妨げず、メインシャフト4の移動ストロークを確保可能とするような寸法に、設定されている。エアバッグ26の膨張初期において、移動側ケース部42は、上面側を固定側ケース部35の横壁部36に支持され、前面側を前縦壁部37に支持されることとなる。そして、移動側ケース部42は、エアバッグ26が突出用開口Oから突出した後、ステアリングコラム3が衝撃力吸収機構5を変形させて衝撃力を吸収する際において、内側部材8の移動に伴って移動し、縦板部45が調整機構10と干渉した際に、ヒンジ部44の部位で屈曲されて、ヒンジ部44を回転中心として、下降移動しつつ、後方側に向かって回動することとなる。また、実施形態の場合、移動側ケース部42は、横板部43と縦板部45との境界部位(角部42a)を、調整機構10と干渉する領域を含めた左右の全域にわたって、断面円弧状に湾曲させて、構成されている(図4,7参照)。そのため、ケース34が内側部材8に伴って移動して、調整機構10と干渉した際に、この移動側ケース部42の角部42aが、調整機構10の後下縁によりガイドされるような態様となって、移動側ケース部42全体が、ヒンジ部44を回転中心として、円滑に、下降移動しつつ、後方側に向かって回動されることとなる。
第1実施形態の膝保護用エアバッグ装置M1では、車両への搭載後、図示しないリード線を経て、インフレーター28の本体29に作動信号が入力されれば、インフレーター28のガス吐出口29aから膨張用ガスGが吐出され、膨張用ガスGが、ディフューザー30の左右両端側の開口30a,30bを介してエアバッグ26内に流入することとなる。そして、膨張するエアバッグ26が、コラムカバー14に形成された前側扉部16と後側扉部20とを押し開き、突出用開口Oから下方へ突出して、図1,2の二点鎖線及び図8に示すごとく、膨張を完了させることとなる。
実施形態では、ステアリングコラム3は、運転者MDがステアリングホイール1に干渉してステアリングホイール1を前方へ大きく押圧した際に、衝撃力吸収機構5を変形させて、メインシャフト4を、コラムチューブ7における内側部材(移動側部材)8とともに、軸方向に沿った車両前方側に向かって前方移動させつつ、衝撃力を吸収する構成である。そして、第1実施形態の膝保護用エアバッグ装置M1では、ケース34を、ステアリングコラム3の移動側部材としての内側部材8に連結される固定側ケース部35と、移動側ケース部42と、の二部材から構成しており、衝撃力吸収時における移動時に固定側部材としての調整機構10と干渉する領域が、固定側ケース部35に対して少なくとも後方移動可能とされる移動側ケース部42から、構成されている。すなわち、第1実施形態の膝保護用エアバッグ装置M1では、ステアリングコラム3が、衝撃力吸収機構5を変形させて衝撃力を吸収する際に、内側部材8の移動に伴って移動するケース34の移動側ケース部42が、調整機構10と干渉することとなり、この移動側ケース部42は、調整機構10と干渉した際に、内側部材8の移動ストロークを確保するように、固定側ケース部35に対して後方移動することとなる。そのため、内側部材8の移動に伴って移動するケース34が、固定側部材としての調整機構10と干渉することとなっても、ケース34の調整機構10への干渉時の抵抗を低減することができて、内側部材8及びメインシャフト4の移動(衝撃力吸収機構5の変形)を妨げることなく、ステアリングコラム3により衝撃力を吸収することができる。
また、第1実施形態の膝保護用エアバッグ装置M1では、固定側ケース部35の切欠部40を塞ぐように配置される移動側ケース部42は、形状保持性を有して構成されていることから、インフレーター28から吐出された膨張用ガスGを流入させたエアバッグ26が、膨張初期においてケース34内で膨張する際に、固定側ケース部35は勿論のこと、移動側ケース部42がステアリングコラム3側に向かって膨らむように変形せず、膨張するエアバッグ26によって、前側扉部16と後側扉部20とを迅速に押し開くことができ、エアバッグ26を、前側扉部16と後側扉部20とが開いて形成された突出用開口Oから迅速に突出させることができる。
したがって、第1実施形態の膝保護用エアバッグ装置M1では、ステアリングコラム3の衝撃力吸収時の移動を妨げず、かつ、エアバッグ26を迅速にコラムカバー14から突出させることができる。
また、第1実施形態の膝保護用エアバッグ装置M1では、ケース34を、固定側ケース部35と、移動側ケース部42と、の二部材から構成しており、固定側部材(調整機構10)と干渉する領域に配置される移動側ケース部42を、固定側ケース部35に対して移動可能な構成としていることから、調整機構10と干渉しない固定側ケース部35は、板金素材等の剛性を高くした材料から構成することができる。そのため、ケース全体を、移動側部材の移動ストロークを確保可能に、固定側部材との干渉時に変形可能な構成とする場合と比較して、エアバッグ26の膨張時の反力を、固定側ケース部35により、受け止めることができて、エアバッグ26を円滑にコラムカバー14から突出させることができる。
また、第1実施形態の膝保護用エアバッグ装置M1では、移動側ケース部42を、合成樹脂製としていることから、後方移動する移動側ケース部42が、固定側部材としての調整機構10の押圧力を受けて仮に変形することとなっても、金属製とする場合と比べて、変形荷重が小さく、衝撃力吸収機構5の変形によるエネルギー吸収量が低減することを抑えることができて、ステアリングホイール1(メインシャフト4)の移動量が低減することを防止できる。勿論、このような点を考慮しなければ、移動側ケース部として、板金製のものを使用してもよい。
さらに、第1実施形態の膝保護用エアバッグ装置M1では、移動側ケース部42を、固定側ケース部35に対して、横板部43の後端43a近傍においてリベット47止めし、リベット47の近傍に形成されるヒンジ部44の部位を回転中心として回動させるようにして、固定側ケース部35に対して後方移動させる構成であることから、膨張途中は勿論のこと、膨張完了後においてエアバッグ26の内圧が減少した際にも、移動側ケース部42が固定側ケース部35から脱落することを防止することができる。なお、実施形態では、移動側ケース部42は、固定側ケース部35に対してリベット47を用いて連結されているが、勿論、リベットを用いずに、移動側ケース部を、インフレーターのボルトを利用して、固定側ケース部とともに、コラムチューブに設けられる取付ブラケットに共締めさせる構成としてもよい。
次に、本発明の第2実施形態の膝保護用エアバッグ装置M2を、図9,10に示す。第2実施形態の膝保護用エアバッグ装置M2では、ケース50として、移動側ケース部42Aが、固定側ケース部35Aに対してスライド移動可能に、固定側ケース部35Aに保持されている構成のものを使用している。なお、第2実施形態の膝保護用エアバッグ装置M2では、ケース50以外の部材は、第1実施形態の膝保護用エアバッグ装置M1と同様の構成であり、同一の部材には同一の図符号を付して説明を省略する。第2実施形態では、固定側ケース部35Aの横壁部36Aに、前後方向に沿った長穴状のガイド用開口51を設け、移動側ケース部42Aの横板部43Aに、横壁部36A側(上方)に突出するとともに、ガイド用開口51に挿通可能として、かつ、ガイド用開口51の周縁に係止可能な係止クリップ52を配設させている。固定側ケース部35Aは、横壁部36Aに設けられるガイド用開口51以外は、第1実施形態の膝保護用エアバッグ装置M1に使用される固定側ケース部35と同様の構成であり、同一の部材には、同一の図符号の末尾に「A」を付して詳細な説明を省略する。また、移動側ケース部42Aも、横板部43Aに係止クリップ52を配設させる構成として、ヒンジ部を備えない構成である以外は、第1実施形態の膝保護用エアバッグ装置M1に使用される移動側ケース部42と同様の構成であり、同一の部材には、同一の図符号の末尾に「A」を付して詳細な説明を省略する。
移動側ケース部42Aの横板部43Aに形成される係止クリップ52は、左右方向に沿って並設される一対の軸部52aと、各軸部52aの上端側において相互に左右方向に沿って離隔する側に突出するように形成される突起部52bと、を備える構成とされ、軸部52aをガイド用開口51に対してスライド可能として、ガイド用開口51の上面から突出している突起部52bをガイド用開口51の周縁に係止可能な構成としている。そして、このケース50では、図10の二点鎖線に示すごとく、係止クリップ52をガイド用開口51に沿ってスライドさせることにより、移動側ケース部42Aを、固定側ケース部35Aに対して、後方移動させる構成である。この係止クリップ52及びガイド用開口51は、図示しないが、左右方向に沿った複数箇所に、形成されている。なお、図9の移動側ケース部42Aでは、調整機構10と干渉した際に、調整機構10の押圧力を容易に伝播可能に、横板部43Aと縦板部45Aとの境界部位は、面取りされず、角部を有するよう、構成されている。
このような構成のケース34Aを使用した第2実施形態の膝保護用エアバッグ装置M2では、図9のBに示すように、内側部材8の移動に伴って移動するケース34Aの移動側ケース部42Aが、調整機構10と干渉すると、この移動側ケース部42Aは、調整機構10に押されるような態様となって、固定側ケース部35Aに対して後方側にスライド移動することとなる。そのため、第2実施形態の膝保護用エアバッグ装置M2においても、ケース34Aの調整機構10への干渉時の抵抗を低減することができて、内側部材8及びメインシャフト4の移動(衝撃力吸収機構5の変形)を妨げることなく、ステアリングコラム3により衝撃力を吸収することができる。また、移動側ケース部42Aは、係止クリップ52の突起部52bをガイド用開口51の周縁に係止させることにより、固定側ケース部35Aに保持されていることから、膨張途中は勿論のこと、膨張完了後においてエアバッグ26の内圧が減少した際にも、移動側ケース部42Aが固定側ケース部35Aから脱落することを、防止できる。
第1,第2実施形態の膝保護用エアバッグ装置M1,M2では、ケース34,50として、移動側ケース部42,42Aを固定側ケース部35,35Aに対して後方移動させる構成のものを使用しているが、図11〜13及び図14に示す第3,第4実施形態の膝保護用エアバッグ装置M3,M4のごとく、移動側ケース部63,42Bを固定側ケース部56,35Bに対して下方移動させる構成のケース55,71を、使用してもよい。
第3実施形態の膝保護用エアバッグ装置M3では、図11に示すように、ケース55以外の部材は、第1実施形態の膝保護用エアバッグ装置M1と同様の構成であり、同一の部材には同一の図符号を付して説明を省略する。第3実施形態の膝保護用エアバッグ装置M3に使用されるケース55は、固定側ケース部56と移動側ケース部63とから構成されている。
固定側ケース部56は、図11,12に示すように、前述のケース34における固定側ケース部35と同様に、板金製とされるもので、横壁部57と、横壁部57の前端及び後端からそれぞれ下方に延びるように形成される前縦壁部58及び後縦壁部59と、を備えて、横壁部57と前縦壁部58とからなる断面略L字形状の部位に、切欠部61を配設させている。切欠部61は、横壁部57及び前縦壁部58における調整機構10の進入する領域を切り欠いて構成されるもので、前述の固定側ケース部35と同様に、横切欠部61aと縦切欠部61bとを有している。縦切欠部61bは、外形形状のみを、前述の固定側ケース部35における横切欠部40aと相違させた略長方形形状として、前縦壁部58を左右で分断するように、構成されている。そして、前縦壁部58と後縦壁部59との下端側には、前述の固定側ケース部35と同様に、コラムカバー14の取付壁部22,23を取り付ける取付部としての係止爪部60が、形成されている。
移動側ケース部63は、前述のケース34における移動側ケース部42と同様に、固定側ケース部56の内周側において、切欠部61を塞ぐように配設されるもので、切欠部61における横切欠部61aを塞ぐ横板部64と、切欠部61における縦切欠部61bを塞ぐ縦板部65と、を有した断面略L字形状の板状物から、構成されている。移動側ケース部63は、前述の移動側ケース部42と同様に、形状保持性を有した合成樹脂製とされるもので、縦板部65と横板部64とは、左右方向の幅寸法を、切欠部61の左右方向の幅寸法と略同一とされている。
また、実施形態の場合、移動側ケース部63は、図11,12に示すように、固定側ケース部56の外表面と略面一とさせるように構成されるもので、横板部64の後端64a側と、縦板部65の下端65a側に、それぞれ、ケース55の内周側に向かって凹むような段差状の部位を、配設させている。横板部64の後端64a側の段差状の部位は、移動側ケース部63の後端側の固定側ケース部56からの外れを防止する押さえ部69であり、上面を固定側ケース部56の横壁部57の下面に当接させるように、配置されている。縦板部65の下端65a側の段差状の部位は、移動側ケース部63を固定側ケース部56に連結させる連結部70であり、前面を固定側ケース部56の前縦壁部58の後面に当接させるように配置されるとともに、リベット47により前縦壁部58に連結されている。そして、移動側ケース部63は、固定側ケース部56にリベット47止めした状態で、縦板部65の下端65aを、縦切欠部61bの下縁61dと当接され、横板部64の後端64aを、横切欠部61aの後縁61cと当接されることから、車両搭載時におけるインフレーター28の作動前に、移動側ケース部63が固定側ケース部56に対して、前後上下に大きく位置ずれすることを、防止することができる。
そして、この第3実施形態の膝保護用エアバッグ装置M3のケース55では、移動側ケース部63は、縦板部65の下端65a側に形成される連結部70の部位で、左右方向に沿った複数箇所で、リベット47止めされて、固定側ケース部56の前縦壁部58に、連結されている。また、縦板部65の下端65a近傍であって、連結部70の上方側となる位置には、厚さ寸法を薄くするように、後面側から断面略台形状に切り欠いて構成されるヒンジ部67が、左右方向の全域にわたって、形成されている。このヒンジ部67は、内側部材8の移動に伴ったケース55の移動時に、移動側ケース部63の縦板部65が調整機構10と干渉すれば、容易に屈曲可能な強度に、設定されている。また、実施形態の場合、横板部64と縦板部65との境界部位には、上下方向に対して傾斜したガイド面68aを有した傾斜部68が、配設されている(図11参照)。この傾斜部68は、左右方向の全域にわたって配置されるもので、調整機構10との干渉時に、ガイド面68aを、調整機構10の後下縁と当接させて、調整機構10により移動側ケース部63全体を押し下げるガイドを構成することとなる。そのため、調整機構10と干渉すれば、移動側ケース部63全体が、ヒンジ部67を回転中心として、下方移動するように回動されることとなる。なお、実施形態では、移動側ケース部側に、傾斜したガイド面を配設させているが、調整機構側に傾斜したガイド面を配設させる構成としてもよく、このような場合には、移動側ケース部に傾斜部を設けない構成としてもよい。
この第3実施形態の膝保護用エアバッグ装置M3においても、図13のBに示すように、内側部材8の移動に伴って移動するケース55の移動側ケース部63が、調整機構10と干渉すると、この移動側ケース部63は、調整機構10に押されるような態様となって、縦板部65の下端65a付近に形成されるヒンジ部67を中心として、下方移動するように回動されることとなる。そのため、第3実施形態の膝保護用エアバッグ装置M3においても、ケース55の調整機構10への干渉時の抵抗を低減することができて、内側部材8及びメインシャフト4の移動(衝撃力吸収機構5の変形)を妨げることなく、ステアリングコラム3により衝撃力を吸収することができる。
移動側ケース部を下方移動させる構成とする場合、図14に示す第4実施形態の膝保護用エアバッグ装置M4のように、ケース71を構成してもよい。第4実施形態の膝保護用エアバッグ装置M4で使用されるケース71では、移動側ケース部42Bが、固定側ケース部35Bに対して下方にスライド移動可能に、固定側ケース部35Bに保持される構成である。第4実施形態の膝保護用エアバッグ装置M4では、ケース71以外の部材は、第1実施形態の膝保護用エアバッグ装置M1と同様の構成であり、同一の部材には同一の図符号を付して説明を省略する。
第4実施形態の膝保護用エアバッグ装置M4のケース71では、固定側ケース部35Bの前縦壁部37Bに、上下方向に沿った長穴状のガイド用開口51Aを設け、移動側ケース部42Bの縦板部45Bに、前縦壁部37B側(前方)に突出するとともに、ガイド用開口51Aに挿通可能として、かつ、ガイド用開口51Aの周縁に係止可能な係止クリップ52Aを配設させている。固定側ケース部35B及び移動側ケース部42Bは、第1実施形態の膝保護用エアバッグ装置M1に使用される固定側ケース部35及び移動側ケース部42と略同様の構成であり、ガイド用開口51A及び係止クリップ52Aは、配置位置が異なる以外は、第2実施形態のケース50におけるガイド用開口51及び係止クリップ52と同一の構成であることから、詳細な説明を省略する。なお、ガイド用開口51の周縁には、係止クリップ52Aを係止して車両搭載時の移動側ケース部42Bの下降移動を防止し、かつ、調整機構10との干渉時に、係止クリップ52Aの係止状態を解除して移動側ケース部42Bの下降移動を許容する図示しないストッパが、形成されている。移動側ケース部42Bにおける横板部43Bと縦板部45Bとの境界部位には、上下方向に対して傾斜したガイド面72aを有した傾斜部72が、配設されている。この傾斜部72は、左右方向の全域にわたって配置されるもので、調整機構10との干渉時に、ガイド面72aを、調整機構10の後下縁と当接させて、調整機構10により移動側ケース部42B全体を押し下げるガイドを構成することとなる。
この第4実施形態の膝保護用エアバッグ装置M4においても、図14の二点鎖線に示すように、内側部材8の移動に伴って移動するケース71の移動側ケース部42Bが、調整機構10と干渉すると、この移動側ケース部42Bは、調整機構10に押されるような態様となって、係止クリップ52Aをガイド用開口51Aによってガイドさせつつ、固定側ケース部35Bに対して下方側にスライド移動することとなる。そのため、第4実施形態の膝保護用エアバッグ装置M4においても、ケース71の調整機構10への干渉時の抵抗を低減することができて、内側部材8及びメインシャフト4の移動(衝撃力吸収機構5の変形)を妨げることなく、ステアリングコラム3により衝撃力を吸収することができる。また、この第4実施形態の膝保護用エアバッグ装置M4では、移動側ケース部42Bに形成される係止クリップ52Aが、ガイド用開口51Aの周縁に係止される突起部52bを有していることから、移動側ケース部42Bの下降移動時に、突起部52bがガイド用開口51Aの下縁に係止されて、移動側ケース部42Bが固定側ケース部35Bから脱落することを、防止できる。
さらに、第5実施形態の膝保護用エアバッグ装置M5として、図15に示す構成のものを使用してもよい。第5実施形態の膝保護用エアバッグ装置M5では、ケース74として、図15に示すように、移動側ケース部42Cにおける横板部43Cの後端近傍を、固定側ケース部35Cの横壁部36Cの前端近傍に、可撓性を有した連結部材75によって、連結させた構成のものを使用している。この第5実施形態の膝保護用エアバッグ装置M5では、ケース74以外の部材は、第1実施形態の膝保護用エアバッグ装置M1と同様の構成であり、ケース74においても、固定側ケース部35Cと移動側ケース部42Cとを連結部材75により連結して、移動側ケース部42Cにヒンジ部を配設させない構成である以外は、第1実施形態の膝保護用エアバッグ装置M1に使用されるケース34と同様の構成である。連結部材75は、具体的には、例えば、可撓性を有した帯状の布材から構成されるもので、連結状態を安定させるために、左右方向に沿った複数箇所に配設させることが好ましい。
この第5実施形態の膝保護用エアバッグ装置M5では、移動側ケース部42Cは、ケース74内に折り畳まれて収納されるエアバッグ26によって、固定側ケース部35C側に当接されている。換言すれば、移動側ケース部42Cは折り畳まれて収納されるエアバッグ26によって固定側ケース部35C側に支持されているのみであって、エアバッグ26がケース74から突出するように展開膨張すれば、このエアバッグ26の膨張に伴って、移動側ケース部42Cは、固定側ケース部35Cから離れるように下降移動することとなる(図15のB参照)。そして、内側部材8の移動に伴って移動する際に、移動側ケース部42Cが、仮に、調整機構10と干渉するエリアに配置されて、ケース74の移動側ケース部42Cが、調整機構10と干渉することとなっても、この移動側ケース部42Cは、調整機構10に押されるような態様となって、固定側ケース部35Cに対して後下方に向かって回動することとなる。そのため、このようなケース74を使用した場合にも、ケース74の調整機構10への干渉時の抵抗を低減することができて、内側部材8及びメインシャフト4の移動(衝撃力吸収機構5の変形)を妨げることなく、ステアリングコラム3により衝撃力を吸収することができる。また、第5実施形態の膝保護用エアバッグ装置M5では、移動側ケース部42Cの横板部43Cが、連結部材75により、固定側ケース部35Cの横壁部36Cに連結されていることから、膨張途中は勿論のこと、膨張完了後においてエアバッグ26の内圧が減少した際にも、移動側ケース部42Cが固定側ケース部35Cから脱落することを、防止できる。
なお、第5実施形態では、移動側ケース部42Cにおける横板部43Cの後端は、固定側ケース部35Cの横壁部36Cの前端部位の内周側に当接して、配置されているが、図16に示すケース74Aのように、移動側ケース部42Dの横板部43Dを、外表面を固定側ケース部35Dの横壁部36Dの外表面と略面一とするようにして、後端側に、横壁部36Dの前端部位の外周面側に当接するように外側に向かって突出する段差部76を設け、この段差部76の先端と横壁部36Dの前端とを連結部材75により連結させる構成としてもよい。このような構成のケース74Aでは、横壁部36Dの前端も段差部76と前後方向側で当接することとなり、インフレーター28の作動前に、移動側ケース部42Dが固定側ケース部35Dに対して、前後に大きく位置ずれすることを、防止することができる。
ケース74,74Aでは、移動側ケース部42C,42Dにおける横板部43C,43Dの後端を、連結部材75により、固定側ケース部35C側に連結させているが、連結部材によって、移動側ケース部を固定側ケース部に連結させる構成の場合、縦板部の下端を、連結部材によって、固定側ケース部の前縦壁部の下端付近に連結させるような構成としてもよい。
また、第6実施形態の膝保護用エアバッグ装置M6として、図17に示す構成のものを使用してもよい。第6実施形態の膝保護用エアバッグ装置M6においても、図17に示すように、ケース79以外の部材は、第1実施形態の膝保護用エアバッグ装置M1と同様の構成であり、同一の部材には同一の図符号を付して説明を省略する。第6実施形態の膝保護用エアバッグ装置M6に使用されるケース79は、固定側ケース部80と移動側ケース部88とから構成されている。
固定側ケース部80は、図17,18に示すように、前述のケース34における固定側ケース部35と同様に、板金製として、横壁部81と、横壁部81の前端及び後端からそれぞれ下方に延びるように形成される前縦壁部82及び後縦壁部83と、を備えて、横壁部81と前縦壁部82とからなる断面略L字形状の部位に、切欠部86を配設させている。切欠部86は、横壁部81及び前縦壁部82における調整機構10の進入する領域を切り欠いて構成されるもので、前述の固定側ケース部35と同様に、横切欠部86aと縦切欠部86bとを有している。縦切欠部86bは、略台形形状として、前縦壁部82を左右で分断するように、構成されている。後縦壁部83の下端側には、コラムカバー14の取付壁部23を取り付ける取付部としての係止爪部84が、形成されている。前縦壁部82の下端側には、ケース79の左右両端側において、それぞれ、コラムカバー14の取付壁部22を取り付ける取付部としての端側係止爪部85が、形成されている。実施形態の場合、端側係止爪部85は、ケース79の左右両端側となる2箇所のみに、形成されている。
移動側ケース部88は、前述のケース34における移動側ケース部42と同様に、固定側ケース部80の内周側において、切欠部86を塞ぐように配設されるもので、切欠部86を塞ぐ断面略L字形状の本体部89と、本体部の前後方向の両端側に配設されて移動側ケース部88を固定側ケース部80もしくはコラムカバー14側に取り付ける取付部92,93と、を備えている。本体部89は、切欠部86における横切欠部86aを塞ぐ横板部90と、切欠部86における縦切欠部86bを塞ぐ縦板部91と、から構成されている。移動側ケース部88を構成する横板部90と縦板部91とは、左右方向の幅寸法を、固定側ケース部80の横壁部81の左右方向の幅寸法と略同一とされるとともに、縦板部91の下端91aから横板部90の後端90aにかけて一定として構成されている。横板部90は、後端90aを、横切欠部86aの後縁より後方に位置させるように構成されるもので、固定側ケース部80における横壁部81から連なって前方に延びるように形成されている。縦板部91は、下端91aを前縦壁部82の下端と略一致させるように構成されるもので、固定側ケース部80おける前縦壁部82から連なって上方に延びるように形成されている。
取付部92は、横板部90の後端90a側において、横板部90から連なるように形成されるもので、左右方向に沿った複数箇所でリベット47止めされて、固定側ケース部80における横壁部81に連結されている。縦板部91の下端91a付近における左右方向の中央付近には、コラムカバー14の取付壁部22を取り付ける取付部としての中央側係止爪部93が、縦板部91の下端91aから延びるように形成されている。実施形態の場合、この中央側係止爪部93は、固定側ケース部80に形成される端側係止爪部85の間の部位において、左右方向に沿った2箇所に、形成されている。
そして、実施形態の移動側ケース部88では、中央側係止爪部93と本体部89との間となる縦板部91の下端91a近傍に、厚さ寸法を薄くするように、前面側から略楔形状に切り欠いて構成される破断予定部94が、左右方向の全域にわたって形成されている。この破断予定部94は、内側部材8の移動に伴ったケース79の移動時において、移動側ケース部88の縦板部91が調整機構10と干渉すれば、容易に破断して、本体部89と中央側係止爪部93とを分離可能な強度に、設定されている。実施形態の場合、この破断予定部94は、前方側をコラムカバー14の取付壁部22に覆われる領域に、形成されている。また、移動側ケース部88において、取付部92と本体部89との間となる横板部90の後端90a近傍には、破断予定部94の部位より厚さ寸法を厚くするように、下面側から略台形状に切り欠いて構成されるヒンジ部95が、形成されている。このヒンジ部95は、内側部材8の移動に伴ったケース79の移動時において、移動側ケース部88の縦板部91が調整機構10と干渉して破断予定部94が破断した際に、屈曲可能な強度に、設定されるもので、破断予定部94の破断後に、中央側係止爪部93と分断された本体部89(縦板部91及び横板部90)を、回転移動させる際の回転中心を構成することとなる。また、移動側ケース部88における横板部90と縦板部91との境界部位には、上下方向に対して傾斜したガイド面96aを有した傾斜部96が、配設されている(図17参照)。この傾斜部96は、左右方向の全域にわたって配置されるもので、調整機構10との干渉時に、ガイド面96aを、調整機構10の後下縁と当接させて、調整機構10により移動側ケース部88全体を後下方に向かって押圧するガイドを構成することとなる。
この移動側ケース部88は、合成樹脂製、さらに詳細には、熱可塑性樹脂から構成されるもので、膨張初期のエアバッグ26がケース79内で膨張する際に、エアバッグ26の膨張に伴ってステアリングコラム3側に向かって膨らむような変形を防止可能として、かつ、中央側係止爪部93によるコラムカバー14の取付壁部22との取付強度を確保して、エアバッグ26の膨張時に、コラムカバー14に設けられる前側扉部16及び後側扉部20を円滑に開き可能な強度を有するように構成されている。また、移動側ケース部88は、縦板部91と調整機構10との干渉時に、破断予定部94の部位を円滑に破断可能なように、構成されている。
この第6実施形態の膝保護用エアバッグ装置M6においても、図19のBに示すように、内側部材8の移動に伴って移動するケース79の移動側ケース部88が、調整機構10と干渉すると、この移動側ケース部88は、調整機構10に押されるような態様となって、縦板部91の下端91a近傍に配置される破断予定部94を破断させて、本体部89を、中央側係止爪部93から分断させることとなる。そして、移動側ケース部88の本体部89(縦板部91と横板部90)が、横板部90の後端90a近傍に配置されるヒンジ部95を中心として、下降移動しつつ後方側に向かって回動されることとなる。そのため、第6実施形態の膝保護用エアバッグ装置M6においても、ケース79の調整機構10への干渉時の抵抗を低減することができて、内側部材8及びメインシャフト4の移動(衝撃力吸収機構5の変形)を妨げることなく、ステアリングコラム3により衝撃力を吸収することができる。
また、第6実施形態の膝保護用エアバッグ装置M6では、移動側ケース部88が、横板部90の後端90a付近と、縦板部91の下端91a付近と、に設けられる取付部92,中央側係止爪部93によって、固定側ケース部80若しくはコラムカバー14に取り付けられている構成であることから、車両搭載時におけるインフレーター28の作動前に、移動側ケース部88と固定側ケース部80との間に隙間が生じることを抑えることができ、ケース79内に異物等が入ることを確実に防止できる。
さらに、第6実施形態の膝保護用エアバッグ装置M6では、移動側ケース部88における縦板部91の下端91a側に設けられた中央側係止爪部93が、コラムカバー14から延びる取付壁部22を取り付ける構成として、中央側係止爪部93と本体部89との間に配置される破断予定部94が、前方側を、コラムカバー14の取付壁部22によって覆われていることから、エアバッグ26の膨張時に、仮に、膨張するエアバッグ26によってケース79外方(前方側)に向かって押されることとなっても、破断予定部94近傍の部位を、取付壁部22に支持させることができ、破断予定部94が、誤って破断することを防止することができる。
なお、第6実施形態の膝保護用エアバッグ装置M6では、移動側ケース部88として、縦板部91をコラムカバー14に連結させ、横板部90の後端90a側にヒンジ部95を配置させて、縦板部91の下端91a側に破断予定部94を配置させた構成のものを使用しているが、移動側ケース部の構成は、これに限られるものではない。例えば、移動側ケース部として、縦板部の下端側を、コラムカバーではなく固定側ケース部に取り付ける構成のものを使用してもよく、このような構成の移動側ケース部の場合、破断予定部を横板部の後端側に配置させ、ヒンジ部を縦板部の下端側に配置させる構成としてもよい。
なお、実施形態では、移動側ケース部42,42A,42B,42C,42D,63,79は、エアバッグ26の膨張時に、ステアリングコラム3側に向かって膨らむように変形しない構成とされているが、エアバッグ26の下方への迅速な突出を妨げない程度であれば、移動側ケース部を、エアバッグの膨張時にステアリングコラム側に向かって多少膨らむような構成としてもよい。勿論、移動側ケース部に、エアバッグの膨張時の膨らむような変形を極力規制できるように、補強用のリブを、縦板部及び横板部の領域において、左右方向に沿わせるとともに、前後方向あるいは上下方向に沿って複数個並設させるように、構成してもよい。
1…ステアリングホイール、
3…ステアリングコラム、
4…メインシャフト、
5…衝撃力吸収機構、
7…コラムチューブ、
8…内側部材(移動側部材)、
9…外側部材(固定側部材)、
10…調整機構(固定側部材)、
14…コラムカバー、
22,23…取付壁部、
26…エアバッグ、
28…インフレーター、
34,50,55,71,74,79…ケース、
35,35A,35B,35C,35D,56,80…固定側ケース部、
40,40A,40B,40C,40D,61,86…切欠部、
42,42A,42B,42C,42D,63,88…移動側ケース部、
44,67…ヒンジ部、
47…リベット、
51,51A…ガイド用開口、
52,52A…係止クリップ、
75…連結部材、
89…本体部、
90…横板部、
91…縦板部、
92…取付部、
93…中央側係止爪部(取付部)、
94…破断予定部、
M1,M2,M3,M4,M5,M6…膝保護用エアバッグ装置。

Claims (8)

  1. ステアリングコラムを覆うコラムカバー内の下部側に配設されて、前記ステアリングコラムに取り付けられるケースと、該ケース内に折り畳まれて収納されるエアバッグと、該エアバッグに膨張用ガスを供給するインフレーターと、を備え、
    前記エアバッグが、前記インフレーターから吐出された膨張用ガスを流入させつつ、展開膨張し、運転席に着座した運転者の膝を保護可能に、前記コラムカバーから突出する構成とされて、
    前記ステアリングコラムが、前方側への衝撃力の作用時に、衝撃力を吸収可能に変形する衝撃力吸収機構と、該衝撃力吸収機構の変形に伴って車両前方側に向かって移動する移動側部材と、移動しない固定側部材と、を備える構成とされ、
    前記ケースが、衝撃力吸収時の移動時における前記固定側部材と干渉するエリアの前記移動側部材側に取り付けられる構成の膝保護用エアバッグ装置であって、
    前記ケースが、
    前記移動側部材に連結される連結部を備えて該連結部から前記ステアリングコラムの軸方向に略沿って前方に延びる横壁部、及び、該横壁部の前端から下方に延びるように形成されて前記コラムカバーから延びる取付壁部を取り付ける取付部を配設させて構成される縦壁部、を有した断面略L字形状の部位を具備するとともに、衝撃力吸収時における移動時に前記固定側部材の干渉を回避するように、前記横壁部と前記縦壁部とにおける前記固定側部材の進入する領域を切り欠いて構成される切欠部を有した固定側ケース部と、
    該固定側ケース部と別体とされるとともに、前記固定側ケース部の内周側において、前記切欠部を塞ぐとともに、前記横壁部と前記縦壁部とに支持されて配置される断面略L字形状の板状物からなる移動側ケース部と、
    を備える構成とされて、
    該移動側ケース部が、前記エアバッグの展開時の反力を受け止め可能に、形状保持性を有して構成されるとともに、前記移動側部材の移動時における移動ストロークを確保可能に、前記固定側部材と干渉した際に、前記固定側ケース部に対して移動可能に、配設されていることを特徴とする膝保護用エアバッグ装置。
  2. 前記移動側ケース部が、前記固定側ケース部に対して少なくとも後方移動可能に、構成されていることを特徴とする請求項1に記載の膝保護用エアバッグ装置。
  3. 前記移動側ケース部が、前記固定側ケース部に対して少なくとも下方移動可能に、構成されていることを特徴とする請求項1に記載の膝保護用エアバッグ装置。
  4. 前記移動側ケース部が、合成樹脂製とされていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の膝保護用エアバッグ装置。
  5. 前記移動側ケース部が、前記固定側ケース部に対してスライド移動若しくは回動可能に、前記固定側ケース部に保持されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の膝保護用エアバッグ装置。
  6. 前記移動側ケース部が、可撓性を有した連結部材により、前記固定側ケース部に連結されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の膝保護用エアバッグ装置。
  7. 前記移動側ケース部が、前記切欠部を塞ぐ断面略L字形状の本体部と、該本体部の前後方向の両端側に配設されて前記移動側ケース部を前記固定側ケース部又は前記コラムカバーに取り付ける取付部と、を備え、
    前記本体部が、前記固定側ケース部における前記横壁部から連なって延びるように形成される横板部と、前記固定側ケース部における前記縦壁部から連なって延びるように形成される縦板部と、を備え、
    前記取付部が、前記横板部の後端側と、前記縦板部の下端側と、に、配設され、
    一方の前記取付部と前記本体部との間に、前記固定側部材との干渉時に破断可能な破断予定部が、配設され、
    該破断予定部の破断時に、前記取付部側と分離された前記本体部が、前記固定側ケース部に対して移動可能に、構成されていることを特徴とする請求項4に記載の膝保護用エアバッグ装置。
  8. 前記縦板部の下端側に配設される前記取付部が、前記コラムカバーから延びる取付壁部の後方に配置されるとともに、前記取付壁部を取り付ける構成とされ、
    前記破断予定部が、前方側を前記取付壁部に覆われる領域に、配置されていることを特徴とする請求項7に記載の膝保護用エアバッグ装置。
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