JP2010036707A - 空気入りタイヤ - Google Patents
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Abstract
【課題】気柱管共鳴音に起因するノイズを抑制しつつ、排水性をさらに向上させる。
【解決手段】空気入りタイヤ1は、タイヤ周方向に沿って延びる周方向溝18が形成されるとともに、周方向溝18に充填体100が充填されている。充填体100は、空気入りタイヤ1が路面Gを転動することに伴って周方向溝18に入り込んだ液体WTの圧力によって、周方向溝18の溝底部17c側に圧縮可能であり、トレッド幅方向及びタイヤ径方向に沿った空気入りタイヤ1の断面視において、液体WTと接する充填体100の表面fは、非直線状とされている。
【選択図】図3
【解決手段】空気入りタイヤ1は、タイヤ周方向に沿って延びる周方向溝18が形成されるとともに、周方向溝18に充填体100が充填されている。充填体100は、空気入りタイヤ1が路面Gを転動することに伴って周方向溝18に入り込んだ液体WTの圧力によって、周方向溝18の溝底部17c側に圧縮可能であり、トレッド幅方向及びタイヤ径方向に沿った空気入りタイヤ1の断面視において、液体WTと接する充填体100の表面fは、非直線状とされている。
【選択図】図3
Description
本発明は、タイヤ周方向に沿って延びる周方向溝が形成されるとともに、前記周方向溝に充填体が充填された空気入りタイヤに関する。
自動車などの車両に装着された空気入りタイヤは、トレッドが路面に接地した際に周方向溝と路面とによって形成される気柱管から発生する共鳴音、いわゆる気柱管共鳴音に起因するノイズを発生する。
そこで、気柱管共鳴音を抑制する様々な方法が提案されている。例えば、周方向溝に時間の経過に連れて徐々に分解するポリマー(充填体)を充填する方法が知られている(例えば、特許文献1)。
このようなポリマーが周方向溝に充填された空気入りタイヤでは、周方向溝の容積が減少するため、気柱管共鳴音が抑制される。また、ポリマーは、時間の経過に連れて徐々に分解するため、トレッドの摩耗が進行しても、周方向溝の深さを略一定にすることができる。
特開2005−28946号公報(第4−5頁、第3図)
しかしながら、上述した従来の空気入りタイヤには、次のような問題があった。すなわち、周方向溝に充填されたポリマーによって周方向溝の容積が減少するため、排水性が損なわれる。つまり、気柱管共鳴音は抑制できるものの、周方向溝にポリマーが充填されない空気入りタイヤと比較すると、排水性が低下する。
そこで、本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、気柱管共鳴音に起因するノイズを抑制しつつ、排水性をさらに向上させた空気入りタイヤの提供を目的とする。
上述した課題を解決するため、本発明は、次のような特徴を有している。まず、本発明の第1の特徴は、タイヤ周方向(矢印D)に沿って延びる周方向溝(周方向溝18)が形成されるとともに、前記周方向溝に充填体(充填体100)が充填された空気入りタイヤ(空気入りタイヤ1)であって、前記充填体は、前記空気入りタイヤが路面(路面G)を転動することに伴って前記周方向溝に入り込んだ液体(液体WT)の圧力によって、前記周方向溝の溝底(溝底部17c)側に圧縮可能であり、トレッド幅方向(矢印W)及びタイヤ径方向(矢印R)に沿った前記空気入りタイヤの断面視において、前記液体と接する前記充填体の表面(表面f)は、非直線状であることを要旨とする。
本発明の第1の特徴によれば、水などの液体の圧力によって圧縮可能な充填体を周方向溝に配置することによって、液体が存在する路面における周方向溝の排水性を確保することができる。
また、本発明の第1の特徴によれば、液体と接する充填体の表面をトレッド幅方向及びタイヤ径方向に沿った空気入りタイヤの断面視において非直線状とすることにより、充填体の表面積を増やしている。これにより、気柱管共鳴音を吸収する作用を高めることができる。
従って、本発明の第1の特徴によれば、気柱管共鳴音によるノイズを効果的に減らすとともに、液体が存在する路面における周方向溝の排水性を確保することができる。
本発明の第2の特徴は、本発明の第1の特徴に係り、前記断面視において、前記充填体と前記周方向溝を形成する一方の側壁(側壁部17a)とが接する一端部分(端部100a)から、前記充填体と前記周方向溝を形成する他方の側壁(側壁部17b)とが接する他端部分(端部100b)までの間における前記充填体の表面(表面f)に沿った表面長(Lf)は、前記一端部分と前記他端部分とを結ぶ直線(L)の長さよりも長いことを要旨とする。
本発明の第3の特徴は、本発明の第2の特徴に係り、前記断面視において、前記充填体の表面は、凸凹状であることを要旨とする。
本発明の第4の特徴は、本発明の第1乃至第3の何れか一つの特徴に係り、前記充填体は、前記周方向溝と前記路面とによって形成される気柱管から発生する気柱管共鳴音を吸音する部材(充填体100)によって構成されることを要旨とする。
本発明の第5の特徴は、本発明の第4の特徴に係り、前記充填体は、不織布によって構成されることを要旨とする。
本発明の第6の特徴は、本発明の第2の特徴に係り、前記断面視において、前記充填体の面積(Sf)は、前記周方向溝の面積(ST)の10%以上90%以下であることを要旨とする。
本発明の第7の特徴は、本発明の第6の特徴に係り、前記断面視において、前記充填体の面積は、前記周方向溝の面積の30%以上60%以下であることを要旨とする。
本発明によれば、気柱管共鳴音に起因するノイズを抑制しつつ、排水性をさらに向上させた空気入りタイヤを提供することができる。
次に、本発明に係る空気入りタイヤの実施形態について、図面を参照しながら説明する。具体的には、(1)空気入りタイヤの構成、(2)周方向溝の構成、(3)充填体の説明、(4)実施例、(5)作用・効果、(6)その他の実施形態について説明する。
なお、以下の図面の記載において、同一または類似の部分には、同一または類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、各寸法の比率などは現実のものとは異なることに留意すべきである。
したがって、具体的な寸法などは以下の説明を参酌して判断すべきものである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。
(1)空気入りタイヤの構成
図1は、本発明の実施形態に係る空気入りタイヤ1の一部を分解して示す斜視図である。図2は、空気入りタイヤ1のトレッド幅方向(矢印W)の断面図である。
図1は、本発明の実施形態に係る空気入りタイヤ1の一部を分解して示す斜視図である。図2は、空気入りタイヤ1のトレッド幅方向(矢印W)の断面図である。
図1、図2に示すように、空気入りタイヤ1は、空気入りタイヤ1の骨格となるカーカス層12を有する。カーカス層12のタイヤ径方向内側には、チューブに相当する気密性の高いゴム層であるインナーライナー13が設けられる。カーカス層12の両端は、一対のビード部14によって支持される。
カーカス層12のタイヤ径方向外側には、ベルト層15が配置されている。ベルト層15は、スチールコードをゴム引きした第1ベルト層15aと第2ベルト層15bとを有する。第1ベルト層15aと第2ベルト層15bとを構成するスチールコードは、タイヤ赤道線CLに対して所定の角度(例えば、±25度)を有して配置されている。
ベルト層15(第1ベルト層15a及び第2ベルト層15b)のタイヤ径方向外側には、路面に接地するトレッド面16aを有するトレッド部16が形成される。
トレッド部16には、ゴムブロック17と、タイヤ周方向に沿って延びる周方向溝18とが形成される。周方向溝18には、充填体100が充填される。充填体100は、周方向溝18と路面との間に形成される気柱管から発生する気柱管共鳴音を吸音する機能を有する。充填体100については、後述する。
(2)周方向溝の構成
図3は、図2に示す空気入りタイヤ1のトレッド幅方向(W方向)に沿った断面図において、周方向溝18を拡大した拡大図である。図3に示すように、トレッド幅方向(矢印W)に沿った断面視において、周方向溝18は、隣接するゴムブロック17の間に形成される。
図3は、図2に示す空気入りタイヤ1のトレッド幅方向(W方向)に沿った断面図において、周方向溝18を拡大した拡大図である。図3に示すように、トレッド幅方向(矢印W)に沿った断面視において、周方向溝18は、隣接するゴムブロック17の間に形成される。
周方向溝18は、側壁部17aと、側壁部17bと、溝底部17cとから形成される。溝底部17cは、一方のゴムブロック17の側壁部17aと、他方のゴムブロック17の側壁部17bとの間に位置する。溝底部17cは、側壁部17aと側壁部17bとに連なる。周方向溝18のタイヤ径方向(矢印R)の長さ、すなわち、トレッド面16aから溝底部17cまでの長さは、dで表される。
(3)充填体の説明
(3−1)充填体の構成
次に、図3を用いてトレッド部16の周方向溝18に配置される充填体100について説明する。充填体100は、周方向溝18に設けられる。充填体100は、周方向溝18の側壁部17a,17bの一部、及び溝底部17cに接している。充填体100は、周方向溝18の側壁部17a,17bの一部、及び溝底部17cの少なくとも一部に接着層(図3には不図示)を介して接着される。
(3−1)充填体の構成
次に、図3を用いてトレッド部16の周方向溝18に配置される充填体100について説明する。充填体100は、周方向溝18に設けられる。充填体100は、周方向溝18の側壁部17a,17bの一部、及び溝底部17cに接している。充填体100は、周方向溝18の側壁部17a,17bの一部、及び溝底部17cの少なくとも一部に接着層(図3には不図示)を介して接着される。
充填体100は、端部100aと端部100bとを有する。端部100aは、側壁部17aと接する。端部100bは、側壁部17bと接する。
タイヤ径方向に沿った空気入りタイヤ1の断面視において、充填体100の表面fは、非直線状である。図3に示す実施形態では、タイヤ径方向に沿った空気入りタイヤ1の断面視において、充填体100の表面は、波形形状を有する。端部100aから、端部100bまでの間における充填体100の表面fに沿った表面長Lfは、端部100aと端部100bとを結ぶ直線Lの長さよりも長い。
図3に示す断面視において、充填体100の表面長Lfは、端部100aと端部100bとを結ぶ直線Lの長さに対して、105%以上600%以下であることが好ましい。更に、表面長Lfは、直線Lの長さに対して、105%以上200%以下であることが好ましい。
充填体100の材質に関係なく、充填体100の表面積が大きいと吸音効果を高めることができることを考慮すると、表面長Lfが直線Lに近い場合(100%に近い)場合には、気柱管共鳴音を吸収する作用が低減される。従って、表面長Lfが直線Lに近い場合、ノイズを低減させる効果が十分に得られない。
充填体100の表面積を大きくすると、吸音効果を高めることができるが、直線Lに対して表面長Lfが600%を超える場合には、表面の凹凸が大きくなるため、走行中に砂塵、泥、小石等が凹凸に詰まりやすくなり、吸音効果が低下する。また、凹凸に詰まった砂塵、泥、小石等により、充填体100が損傷を受けやすくなるため好ましくない。
図3の断面視において、充填体100の面積Sfは、周方向溝18の面積STの10%以上90%以下であることが好ましい。更に、充填体100の面積Sfは、周方向溝18の面積STの30%以上60%以下であることが好ましい。
充填体100の面積Sfが周方向溝18の面積STの10%を下回る場合、周方向溝18に形成される気柱管体積を十分に減らすことができない。従って、充填体100の面積Sfが周方向溝18の面積STの10%を下回る場合、ノイズを低減させる効果が十分に得られない。
周方向溝18に形成される気柱管体積を減じることができれば、気柱管共鳴音によるノイズを効果的に減らすことができる。しかし、充填体100の面積Sfが周方向溝18の面積STの90%を上回る場合、溝底部17c側に圧縮可能な材料によって充填体100を形成したとしても、周方向溝18の排水性が損なわれる。
充填体100は、周方向溝18に入り込んだ水等の液体によって、溝底部17c側に圧縮可能な材料によって形成する。更に、充填体100は、周方向溝18と路面とによって形成される気柱管から発生する気柱管共鳴音を吸音する部材である。充填体100に最適な材料としては、具体的に、不織布、天然スポンジ、ポリウレタン等の合成スポンジ、発泡ゴム等を挙げることができる。
(3−2)充填体が圧縮される際の説明
図4は、空気入りタイヤ1が路面Gに接地するときのゴムブロック17及び周方向溝18の周辺部分の様子を説明する概略図である。図4(a)は、空気入りタイヤ1が乾いた路面Gに接地するときの様子を示しており、図4(b)は、液体WTが存在する路面Gに接地するときの様子を示す。
図4は、空気入りタイヤ1が路面Gに接地するときのゴムブロック17及び周方向溝18の周辺部分の様子を説明する概略図である。図4(a)は、空気入りタイヤ1が乾いた路面Gに接地するときの様子を示しており、図4(b)は、液体WTが存在する路面Gに接地するときの様子を示す。
乾燥した路面Gを走行する場合における、溝底部17cから充填体100の表面fまでの平均長をT1とする。
液体WTが存在する路面Gでは、充填体100は、空気入りタイヤ1が路面Gを転動することに伴って、周方向溝18に入り込んだ液体WTの圧力によって、周方向溝18の溝底部17c側に圧縮される。このとき、溝底部17cから充填体100の表面fまでの平均長は、T2になる。ここで、T1>T2である。
(3−3)充填体の変形例
充填体は、タイヤ径方向に沿った空気入りタイヤ1の断面視において表面fが非直線状であればよく、更に、表面長Lfが直線Lの長さよりも長いこと、また、表面長Lfは、直線Lの長さに対して、105%以上600%以下であるという条件を満たす範囲で種々の変形が可能である。以下、充填体の変形例について説明する。
充填体は、タイヤ径方向に沿った空気入りタイヤ1の断面視において表面fが非直線状であればよく、更に、表面長Lfが直線Lの長さよりも長いこと、また、表面長Lfは、直線Lの長さに対して、105%以上600%以下であるという条件を満たす範囲で種々の変形が可能である。以下、充填体の変形例について説明する。
(3−3−1)変形例1
図5に示す充填体110は、トレッド幅方向に沿った空気入りタイヤ1の断面視において、表面fに、溝底部17cと反対方向に突出した凸部111を有する。
図5に示す充填体110は、トレッド幅方向に沿った空気入りタイヤ1の断面視において、表面fに、溝底部17cと反対方向に突出した凸部111を有する。
(3−3−2)変形例2
図6に示す充填体120は、トレッド幅方向に沿った空気入りタイヤ1の断面視において、表面fに、表面fから溝底部17cの方向に凹んだ凹部121を有する。
図6に示す充填体120は、トレッド幅方向に沿った空気入りタイヤ1の断面視において、表面fに、表面fから溝底部17cの方向に凹んだ凹部121を有する。
(3−3−3)変形例3
図7に示す充填体130は、トレッド幅方向に沿った空気入りタイヤ1の断面視において、表面fに、複数の凸部131,132,133,134と、複数の凹部135,136,137,138とを有する。すなわち、充填体130の表面fは、凸凹形状である。
図7に示す充填体130は、トレッド幅方向に沿った空気入りタイヤ1の断面視において、表面fに、複数の凸部131,132,133,134と、複数の凹部135,136,137,138とを有する。すなわち、充填体130の表面fは、凸凹形状である。
(3−3−4)変形例4
図8に示す充填体140は、トレッド幅方向に沿った空気入りタイヤ1の断面視において、表面fに、溝底部17cと反対方向に突出した三角形状の凸部141を有する。
図8に示す充填体140は、トレッド幅方向に沿った空気入りタイヤ1の断面視において、表面fに、溝底部17cと反対方向に突出した三角形状の凸部141を有する。
(3−3−5)変形例5
図9に示す充填体150は、トレッド幅方向に沿った空気入りタイヤ1の断面視において、表面fに、表面fから溝底部17cの方向に凹んだ三角形状の凹部151を有する。
図9に示す充填体150は、トレッド幅方向に沿った空気入りタイヤ1の断面視において、表面fに、表面fから溝底部17cの方向に凹んだ三角形状の凹部151を有する。
(3−3−6)変形例6
図10に示す充填体160は、トレッド幅方向に沿った空気入りタイヤ1の断面視において、表面fに、溝底部17cと反対方向に突出した複数の三角形状の凸部161,162と、表面fから溝底部17cの方向に凹んだ三角形状の凹部163とを有する。すなわち、充填体160の表面fは、ジグザグ形状である。
図10に示す充填体160は、トレッド幅方向に沿った空気入りタイヤ1の断面視において、表面fに、溝底部17cと反対方向に突出した複数の三角形状の凸部161,162と、表面fから溝底部17cの方向に凹んだ三角形状の凹部163とを有する。すなわち、充填体160の表面fは、ジグザグ形状である。
(4)実施例
(4−1)ウェット性能、音圧レベルの測定
タイヤ周方向に沿って延びる周方向溝に充填体が充填された空気入りタイヤの、トレッド幅方向における充填体の面積Sfを変えて、それぞれウェット性能と音圧レベルの低減量とを測定した。ウェット性能は、空気入りタイヤを実車に装着し、水深5mmの路面を走行したとき、ハイドロプレーニング性をドライバーのフィーリングにより評価した。評価には、10点法を用いた。
(4−1)ウェット性能、音圧レベルの測定
タイヤ周方向に沿って延びる周方向溝に充填体が充填された空気入りタイヤの、トレッド幅方向における充填体の面積Sfを変えて、それぞれウェット性能と音圧レベルの低減量とを測定した。ウェット性能は、空気入りタイヤを実車に装着し、水深5mmの路面を走行したとき、ハイドロプレーニング性をドライバーのフィーリングにより評価した。評価には、10点法を用いた。
トレッド幅方向の断面視において、周方向溝の面積STに対する充填体の面積Sfの割合を変えて、実施例1〜7、比較例1〜3を用意した。
主溝の深さ:8mm
充填体の表面形状:波形
充填体の断面積Sf:周方向溝の断面積STの50%
充填体:ポリエステルの不織布
結果を表1に示す。
充填体の表面形状:波形
充填体の断面積Sf:周方向溝の断面積STの50%
充填体:ポリエステルの不織布
結果を表1に示す。
測定結果によれば、充填体の面積Sfは、周方向溝の面積STの10%以上90%以下の範囲において、ウェット性能及びを吸音効果を有することが判った。特に、空気入りタイヤは、トレッド幅方向の断面視において、周方向溝の面積STに対して充填体100の断面積が90%に達しても良好なウェット性能を有する。更に、充填体の面積Sfが周方向溝の面積STの30%以上60%以下の範囲にあるとき、より良好なウェット性能及び吸音効果を発揮することが判った。
(5)作用・効果
空気入りタイヤ1によれば、水などの液体の圧力によって、周方向溝18の溝底部17c側に圧縮可能な充填体100を周方向溝18に配置することによって、液体WTが存在する路面Gにおける周方向溝18の排水性を確保することができる。
空気入りタイヤ1によれば、水などの液体の圧力によって、周方向溝18の溝底部17c側に圧縮可能な充填体100を周方向溝18に配置することによって、液体WTが存在する路面Gにおける周方向溝18の排水性を確保することができる。
また、空気入りタイヤ1によれば、液体WTと接する充填体100の表面fをトレッド幅方向及びタイヤ径方向に沿った空気入りタイヤ1の断面視において非直線状とすることにより、充填体100の表面積を増やしている。これにより、気柱管共鳴音を吸収する作用を高めることができる。
従って、空気入りタイヤ1によれば、気柱管共鳴音によるノイズを効果的に減らすとともに、液体WTが存在する路面Gにおける周方向溝18の排水性を確保することができる。
空気入りタイヤ1では、トレッド幅方向の断面視において、周方向溝18を形成する側壁部17aとが接する充填体100の端部100aから、側壁部17bと接する端部100bまでの間における充填体100の表面fに沿った表面長Lfは、端部100aと端部100bとを結ぶ直線Lの長さよりも長い。
トレッド幅方向の断面視において、このような表面形状を有する充填体100は、表面が平坦な充填体よりも表面積が増加させられている。そのため、充填体100は、平坦な表面を有する充填体と比べて、気柱管共鳴音の吸音効果が良好である。従って、空気入りタイヤ1によれば、確実にノイズを低減させることができる。
(6)その他の実施形態
上述したように、本発明の一実施形態を通じて本発明の内容を開示したが、この開示の一部をなす論述及び図面は、本発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態が明らかとなろう。
上述したように、本発明の一実施形態を通じて本発明の内容を開示したが、この開示の一部をなす論述及び図面は、本発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態が明らかとなろう。
上述した実施形態では、充填体100は、空気入りタイヤ1が路面Gを転動することに伴って周方向溝18に入り込んだ液体WTの圧力によって、溝底部17c側に圧縮可能な部材であればよい。充填体100は、不織布、天然スポンジ、ポリウレタン等の合成スポンジ、発泡ゴムに限定されない。例えば、発泡ポリスチレン等の合成樹脂であってもよい。
液体WTと接する充填体100の表面fは、トレッド幅方向(矢印W)或いはタイヤ径方向(矢印R)の何れか一方に沿った断面視において、非直線状であればよい。
充填体の形状は、上述した実施形態及び変形例に限定されない。充填体100の表面fに開口部が設けられていてもよい。この場合、開口部の形状は、円形、角形等であってもよい。
また、充填体100は、気柱管共鳴音によるノイズを効果的に減らすとともに、周方向溝18の排水性を確保することができる断面積を有していればよく、充填体の面積Sfは、必ずしも、周方向溝18の面積STの10%以上90%以下、更には、30%以上60%以下である必要はない。
このように、本発明は、ここでは記載していない様々な実施の形態などを含むことは勿論である。したがって、本発明の技術的範囲は、上述の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
1…空気入りタイヤ、12…カーカス層、13…インナーライナー、14…ビード部、15…ベルト層、15a…第1ベルト層、15b…第2ベルト層、16…トレッド部、16a…トレッド面、17…ゴムブロック、17a,17b…側壁部、17c…溝底部、18…周方向溝、100…充填体、100a…端部、100b…端部、110…充填体、111…凸部、120…充填体、121…凹部、130…充填体、131,132,133,134…凸部、135,136,137,138…凹部、140…充填体、141…凸部、150…充填体、151…凹部、160…充填体、161,162…凸部、163…凹部、CL…タイヤ赤道線、D…矢印、G…路面、L…直線、Lf…表面長、ST…面積、Sf…面積、WT…液体、f…表面
Claims (7)
- タイヤ周方向に沿って延びる周方向溝が形成されるとともに、前記周方向溝に充填体が充填された空気入りタイヤであって、
前記充填体は、前記空気入りタイヤが路面を転動することに伴って前記周方向溝に入り込んだ液体の圧力によって、前記周方向溝の溝底側に圧縮可能であり、
トレッド幅方向及びタイヤ径方向に沿った前記空気入りタイヤの断面視において、前記液体と接する前記充填体の表面は、非直線状である空気入りタイヤ。 - 前記断面視において、前記充填体と前記周方向溝を形成する一方の側壁とが接する一端部分から、前記充填体と前記周方向溝を形成する他方の側壁とが接する他端部分までの間における前記充填体の表面に沿った表面長は、前記一端部分と前記他端部分とを結ぶ直線の長さよりも長い請求項1に記載の空気入りタイヤ。
- 前記断面視において、前記充填体の表面は、凸凹状である請求項2に記載の空気入りタイヤ。
- 前記充填体は、前記周方向溝と前記路面とによって形成される気柱管から発生する気柱管共鳴音を吸音する部材によって構成される請求項1乃至3の何れか一項に記載の空気入りタイヤ。
- 前記充填体は、不織布によって構成される請求項4に記載の空気入りタイヤ。
- 前記断面視において、前記充填体の面積は、前記周方向溝の面積の10%以上90%以下である請求項2に記載の空気入りタイヤ。
- 前記断面視において、前記充填体の面積は、前記周方向溝の面積の30%以上60%以下である請求項6に記載の空気入りタイヤ。
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-
2008
- 2008-08-04 JP JP2008201332A patent/JP2010036707A/ja active Pending
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