JP2010035925A - 医療用容器保持具および医療用具セット - Google Patents

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Abstract

【課題】両頭針を有する接続具を薬剤容器や液体容器に接続する際、その接続操作を適正に行うことができる医療用容器保持具および医療用具セットを提供すること。
【解決手段】医療用容器保持具2は、両頭針を有する接続具を介して互いに接続される、第1の薬剤容器100、第2の薬剤容器200、第1の液体容器300、第2の液体容器400を並べて保持するものであり、各容器をそれぞれ起立した状態で保持する保持具本体4と、各容器が保持具本体4に保持された保持状態で各容器をそれぞれ直接把持して保持具本体4から取り出されるのを防止する取出し防止手段とを備え、各薬剤容器は、保持状態で接続具の両頭針の一方側の部分が接続された際、接続具を持ち上げることにより保持具本体4から取り出し可能となり、各液体容器は、保持状態で接続具の両頭針の他方側の部分が接続された際、接続具を持ち上げることにより保持具本体4から取り出し可能となる。
【選択図】図1

Description

本発明は、医療用容器保持具および医療用具セットに関する。
医療機関等においては、例えば、患者に対し、点滴注射(輸液)を行う場合、癒着防止材や生体組織接着材等を投与する場合等において、薬剤を液体で希釈または溶解し、その薬液をシリンジで吸引して用いる場合がある。これらの操作は、下記のようにして行われる。
まず、中空の両頭針を備えた接続具を用い、その両頭針の一方に、液体が収納された液体容器を接続し、他方に、薬剤が収納された薬剤容器を接続し、液体容器内の液体を薬剤容器内に移送する。これにより、薬剤容器内の薬剤が液体で希釈(または溶解)される(例えば、特許文献1参照)。なお、薬剤容器内は、陰圧状態となっているため、液体容器から薬剤容器への液体の移送が円滑に行われる。
次に、薬剤容器から両頭針を抜去し、先端に鋭利な針先を有する穿刺針が接続されたシリンジを用い、その穿刺針を薬剤容器の栓体に穿刺(刺通)し、薬剤容器内の薬液をシリンジの外筒内に吸引、充填する。
そして、この薬液が充填されたシリンジを用いて、点滴注射や癒着防止材や生体組織接着材等の投与を行なう。
ところで、接続具に薬剤容器および液体容器を接続する際には、通常、その接続順番として、まず接続具に液体容器を接続し、次いで薬剤容器を接続する。接続具に液体容器を接続するとき、液体容器の口部を下方に向けた状態でその接続操作を行なうと、両頭針を介して液体容器内の液体が漏出してしまう。このため、液体容器内の液量は、薬剤容器内の薬剤を希釈するのに十分な量ではなくなる。また、液体容器が接続されている接続具にさらに薬剤容器を接続するとき、薬剤容器の口部を下方に向けた状態でその接続操作を行なうと、薬剤容器内が陰圧状態となっているため、液体容器内から液体が移送されずに、当該容器内の空気だけが薬剤容器内に移送されてしまう。この場合、薬剤容器内の薬剤を液体で希釈することができない。
特開2001−333961号公報
本発明の目的は、両頭針を有する接続具を薬剤容器や液体容器に接続する際、その接続操作を適正に行うことができる医療用容器保持具および医療用具セットを提供することにある。
このような目的は、下記(1)〜(16)の本発明により達成される。
(1) 両頭針を有する接続具を介して互いに接続される、薬剤が収納された少なくとも1つの薬剤容器と、前記薬剤と混合する液体が収納された少なくとも1つの液体容器とを並べて保持する医療用容器保持具であって、
前記薬剤容器および前記液体容器をそれぞれその口部が鉛直上方に位置するように起立した状態で保持する保持具本体と、
前記薬剤容器および前記液体容器が前記保持具本体に保持された保持状態で前記薬剤容器および前記液体容器をそれぞれ直接把持して前記保持具本体から取り出されるのを防止する取出し防止手段とを備え、
前記薬剤容器は、前記保持状態で前記接続具の前記両頭針の一方側の部分が接続された際、該接続具を持ち上げることにより前記保持具本体から取り出し可能となり、前記液体容器は、前記保持状態で前記接続具の前記両頭針の他方側の部分が接続された際、該接続具を持ち上げることにより前記保持具本体から取り出し可能となることを特徴とする医療用容器保持具。
(2) 前記保持具本体は、箱状をなす部材で構成され、その側壁の高さが前記薬剤容器および前記液体容器の高さと同じかまたはそれよりも高いものであり、
前記側壁は、前記取出し防止手段として機能するものである上記(1)に記載の医療用容器保持具。
(3) 前記側壁は、その内側の部分が外側に向かって傾斜している上記(2)に記載の医療用容器保持具。
(4) 前記接続具は、前記薬剤容器に接続された際に前記側壁よりも上方に突出する部分を有する上記(2)または(3)に記載の医療用容器保持具。
(5) 前記接続具は、前記液体容器に接続された際に前記側壁よりも上方に突出する部分を有する上記(2)ないし(4)のいずれかに記載の医療用容器保持具。
(6) 前記保持具本体内に収納され、前記薬剤容器が装填される薬剤側装填部材と、
前記保持具本体内に収納され、前記液体容器が装填される液体側装填部材とを備え、
前記薬剤容器は、前記薬剤側装填部材ごと前記保持具本体から取り出され、前記液体容器は、前記液体側装填部材ごと前記保持具本体から取り出される上記(2)ないし(5)のいずれかに記載の医療用容器保持具。
(7) 前記薬剤側装填部材および前記液体側装填部材を前記保持具本体に対して固定する固定手段を備える上記(6)に記載の医療用容器保持具。
(8) 前記接続具は、前記薬剤容器に接続された際に前記薬剤側装填部材にも接続し、前記液体容器に接続された際に前記液体側装填部材にも接続するものであり、
前記固定手段による固定力は、前記接続具の前記薬剤側装填部材および前記液体側装填部材に対するそれぞれの接続力よりも小さい上記(7)に記載の医療用容器保持具。
(9) 前記保持具本体は、箱状をなす部材で構成されたものであり、
前記保持具本体内に収納され、前記薬剤容器が装填される薬剤側装填部材と、
前記保持具本体内に収納され、前記液体容器が装填される液体側装填部材とを備え、
前記取出し防止手段は、前記保持具本体の側壁に内側に向かって突出形成された第1の突部および第2の突部と、前記薬剤側装填部材に形成され、前記第1の突部に係合する薬剤側係合部と、前記液体側装填部材に形成され、前記第2の突部に係合する液体側係合部とで構成され、前記接続具が前記薬剤容器に接続された際に、前記第1の突部と前記薬剤側係合部との係合が解除され、前記接続具が前記液体容器に接続された際に、前記第2の突部と前記液体側係合部との係合が解除される上記(1)に記載の医療用容器保持具。
(10) 前記接続具は、前記両頭針の途中に設置されたハブを有するものであり、
前記第1の突部と前記薬剤側係合部との係合の解除と前記第2の突部と前記液体側係合部との係合の解除は、それぞれ、前記ハブが前記保持具本体の側壁を外側に向かって押圧することにより行なわれる上記(9)に記載の医療用容器保持具。
(11) 前記保持具本体は、2つの前記薬剤容器と2つの前記液体容器とを保持可能に構成され、
前記2つの薬剤容器は、互いに種類が異なる薬剤が収納されたものである上記(1)ないし(10)のいずれかに記載の医療用容器保持具。
(12) 上記(1)ないし(11)のいずれかに記載の医療用容器保持具と、
両頭針を有し、前記薬剤容器と前記液体容器とを接続する接続具とを備えることを特徴とする医療用具セット。
(13) 前記接続具は、前記両頭針が第1の針管および第2の針管を有するものであり、前記両頭針の途中に設置されたハブを有し、
前記ハブは、前記第1の針管側に位置する第1の部分と前記第2の針管側に位置する第2の部分との横断面での輪郭形状が互いに異なっており、
前記保持具本体は、前記薬剤容器を収納する薬剤側収納部と、前記液体容器を収納する液体側収納部とを有し、
前記薬剤側収納部は、前記第1の部分の輪郭形状に対応した形状をなし、前記薬剤容器に前記接続具を接続する際に前記第1の部分が通過可能な薬剤側挿入口を有し、
前記液体側収納部は、前記第2の部分の輪郭形状に対応した形状をなし、前記液体容器に前記接続具を接続する際に前記第2の部分が通過可能な液体側挿入口を有する上記(12)に記載の医療用具セット。
(14) 前記接続具には、前記液体容器が前記薬剤容器よりも先行して接続される上記(13)に記載の医療用具セット。
(15) 前記接続具には、該接続具を前記薬剤容器および前記液体容器に接続する際、その接続順序を示す標示が付されている上記(14)に記載の医療用具セット。
(16) 前記接続具は、前記両頭針の途中に設置され、該両頭針を覆うハブと、該ハブに着脱自在に装着され、その装着された状態で前記ハブとともに前記両頭針を覆うキャップとを有し、
前記標示は、前記キャップに付されている上記(15)に記載の医療用具セット。
両頭針を有する接続具を薬剤容器に接続する際、薬剤容器が起立した状態のまま当該薬剤容器に接続具を接続したい。本発明によれば、取出し防止手段により、薬剤容器を保持具本体から取り出すのが防止され、薬剤容器が起立した状態のまま当該薬剤容器に接続することができる。これにより、接続具と薬剤容器との接続操作を適正に行うことができる。
また、接続具を液体容器に接続する際も、接続具を薬剤容器に接続するのと同様に、液体容器が起立した状態のまま当該液体容器に接続具を接続したい。本発明によれば、取出し防止手段により、液体容器を保持具本体から取り出すのが防止され、液体容器が起立した状態のまま当該液体容器に接続することができる。これにより、接続具と液体容器との接続操作を適正に行うことができる。
以下、本発明の医療用容器保持具および医療用具セットを添付図面に示す好適な実施形態に基づいて詳細に説明する。
<第1実施形態>
図1は、医療用具セットの医療用容器保持具の第1実施形態を示す斜視図、図2は、図1中のA−A線断面図、図3は、図1中のB−B線断面図、図4は、図1に示す医療用容器保持具の液体側装填部材に液体容器が装填されている状態を示す斜視図、図5は、図1に示す医療用容器保持具の薬剤側装填部材に薬剤容器が装填されている状態を示す斜視図、図6は、医療用具セットの接続具を示す斜視図、図7は、図6中のC−C線断面図、図8は、図6中のD−D線断面図、図9〜図12は、それぞれ、図1に示す医療用容器保持具の使用方法を順を追って説明するための図である。なお、以下では、説明の都合上、図1〜図6、図9〜図12中の上側を「上」または「上方」、下側を「下」または「下方」と言う。
なお、本発明は、1つまたは複数の薬剤容器と、1つまたは複数の液体容器とを操作し得るものであるが、本実施形態では、代表的に、2つの薬剤容器と、2つの液体容器とを操作し得るものについて説明する。
各図に示すように、医療用具セット1は、第1の薬剤容器100、第2の薬剤容器200、第1の液体容器300および第2の液体容器400が収納、保持される医療用容器保持具(以下単に「保持具」と言う)2と、第1の薬剤容器100と第1の液体容器300とを接続するとともに、第2の薬剤容器200と第2の液体容器400とを接続する接続具3とを備えている。
医療用具セット1の各構成要素について説明する前に、まず、第1の薬剤容器100、第2の薬剤容器200、第1の液体容器300および第2の液体容器400について説明する。
第1の薬剤容器100、第2の薬剤容器200、第1の液体容器300および第2の液体容器400としては、それぞれ、特に限定されないが、例えば、バイアル瓶(バイアル)等を用いることができる。
第1の薬剤容器100および第2の薬剤容器200内には、それぞれ、薬剤が収納(収容)されている。
薬剤の形態としては、特に限定されず、例えば、固体(錠剤、顆粒剤等)、粉体(散剤等)、液体(液剤等)等が挙げられる。また、第1の薬剤容器100に収納されている薬剤と、第2の薬剤容器200に収納されている薬剤とは、互いに種類が異なっており、薬剤を液体で溶解(希釈)した薬液の用途、使用目的、症例等に応じて適宜選定される。例えば、薬液を生体組織接着材とする場合、一方の薬剤をトロンビンとすることができ、他方の薬剤をフィブリノーゲンとすることができる。これにより、調剤することができる。また、薬液を癒着防止材とする場合、一方の薬剤をスクシンイミジル基で修飾したカルボキシメチルデキストリンとすることができ、他方の薬剤を炭酸水素ナトリウムと炭酸ナトリウムとの混合物とすることができる。
また、第1の薬剤容器100および第2の薬剤容器200内は、それぞれ、陰圧(負圧)になっている。
一方、第1の液体容器300および第2の液体容器400内には、それぞれ、薬剤を希釈または溶解する(薬剤と混合する)、例えば、蒸留水等の液体が収納されている。なお、第1の液体容器300内に収納される液体と第2の液体容器400内に収納される液体とは、互いに種類が異なるものであってもよい。
次に、第1の薬剤容器100、第2の薬剤容器200、第1の液体容器300および第2の液体容器400の構成例について、バイアル瓶を用いた場合を説明するが、これら(特に、第1の薬剤容器100と第2の薬剤容器200、第1の液体容器300と第2の液体容器400)は、形状が異なること以外は、ほぼ同様の構成であるため、代表的に第1の薬剤容器100について説明する。
図3に示すように、第1の薬剤容器100は、硬質の瓶本体101を有している。瓶本体101は、その上側に、最も外径の小さい首部103を介して、ポート部開口(口部)が形成されたポート部102を有している。そのポート部102には、ポート部開口を気密的に封止する栓体104が装着されている。
瓶本体101の構成材料としては、特に限定されず、例えば、各種ガラスや、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、環状ポリオレフィン、ポリスチレン、ポリ−(4−メチルペンテン−1)、ポリカーボネート、アクリル樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル、ブタジエン−スチレン共重合体、ポリアミド(例えば、ナイロン6、ナイロン6・6、ナイロン6・10、ナイロン12)のような各種樹脂等が挙げられる。また、ガラスと樹脂とでは、樹脂が好ましく、瓶本体101が樹脂で構成されている場合には、焼却廃棄が可能となり、廃棄の手間が軽減される。なお、瓶本体101は、内部の視認性を確保するために、光透過性を有する(実質的に透明または半透明である)のが好ましい。
栓体104は、接続具3の第1の両頭針7aや第2の両頭針7bで刺通可能なものであり、その構成材料としては、特に限定されず、例えば、天然ゴム、ブチルゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、シリコーンゴムのような各種ゴム材料や、ポリウレタン系、ポリエステル系、ポリアミド系、オレフィン系、スチレン系等の各種熱可塑性エラストマー、あるいはそれらの混合物等の弾性材料が挙げられる。
ここで、第1の薬剤容器100と第2の薬剤容器200とは、その形状が互いに異なっている。本実施形態では、第1の薬剤容器100の容積は、第2の薬剤容器200の容積よりも大きい。すなわち、第1の薬剤容器100は、第2の薬剤容器200よりも、容器(瓶本体101)の高さが高く(長手方向の長さが長く)、かつ、瓶本体101、ポート部102および首部103の外径と、瓶本体101の内径とがそれぞれ大きい。
また、第1の液体容器300と第2の液体容器400とは、その形状が互いに異なっている。本実施形態では、第1の液体容器300の容積は、第2の液体容器400の容積よりも大きい。すなわち、第1の液体容器300は、第2の液体容器400よりも、容器(瓶本体101)の高さが高く(長手方向の長さが長く)、かつ、瓶本体101、ポート部102および首部103の外径と、瓶本体101の内径とがそれぞれ大きい。
次に、保持具2について説明する。
保持具2は、例えばテーブル等のような支持台に載置して用いられる。図1に示すように、この保持具2は、第1の薬剤容器100と第2の薬剤容器200とをまとめて保持し、第1の液体容器300と第2の液体容器400とをまとめて保持することができるものである。保持具2は、保持具本体(外ケース)4と、第1の薬剤容器100および第2の薬剤容器200が装填される薬剤側装填部材(薬剤側内ケース)5と、第1の液体容器300および第2の液体容器400が装填される液体側装填部材(液体側内ケース)6と有している。
図1〜図3に示すように、保持具本体4は、箱状をなす部材で構成されている、すなわち、底板(底部)41と底部41を囲むように形成された(立設した)側壁(壁部)42とを有する。また、この保持具本体4は、底板41と側壁42とで囲まれた空間を2つに仕切る仕切り部43を有している。仕切り部43によって仕切られた2つの空間のうちの一方の空間は、第1の薬剤容器100および第2の薬剤容器200を並べて収納する薬剤側収納部44として機能し、他方の空間は、第1の液体容器300および第2の液体容器400を並べて収納する液体側収納部45として機能する。なお、図2、図3に示す構成では、側壁42は、中空になっているが、これに限定されず、中実になっていてもよい。
薬剤側収納部44では、第1の薬剤容器100および第2の薬剤容器200は、それぞれ、そのポート部102が鉛直上方に位置する(向く)ように起立した状態で保持される。
液体側収納部45でも、薬剤側収納部44に収納されている第1の薬剤容器100および第2の薬剤容器200と同様に、第1の液体容器300および第2の液体容器400は、それぞれ、そのポート部102が鉛直上方に位置するように起立した状態で保持される。
保持具本体4の構成材料としては、特に限定されず、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、環状ポリオレフィン、ポリスチレン、ポリ−(4−メチルペンテン−1)、ポリカーボネート、アクリル樹脂、アクリルニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル、ブタジエン−スチレン共重合体、ポリアミド(例えば、ナイロン6、ナイロン6・6、ナイロン6・10、ナイロン12)のような各種の軟質または硬質樹脂、ステンレス鋼、アルミニウム、銅または銅系合金等の各種金属材料、各種ガラス、アルミナ、シリカ等の各種セラミックスが挙げられる。
図3に示すように、保持具本体4の薬剤側収納部44には、第1の薬剤容器100および第2の薬剤容器200とともに、薬剤側装填部材5が収納される。この薬剤側装填部材5は、第1の薬剤容器100および第2の薬剤容器200が装填されるものである。
図5に示すように、薬剤側装填部材5は、底部51と、底部51から立設した壁部52と、蓋部53とを有している。
底部51は、その平面視での(上方から見た)形状が、後述する保持具本体4の薬剤側収納部44の薬剤側挿入口441の形状(ダルマのような形状、ひょうたんのような形状)に合致した部位である。また、底部51は、第1の薬剤容器100のポート部102と第2の薬剤容器200のポート部102との高さがほぼ同じとなるように、各薬剤容器の底部を支持している。これにより、例えば消毒液を担持した脱脂綿で各ポート部102に圧入された栓体104を消毒する際、当該各栓体104を脱脂綿で一括して消毒する(拭き取る)ことができ、よって、その消毒作業を容易に行なうことができる。
壁部52は、底部51に一体的に形成されている。この壁部52は、底部51の縁部に沿って湾曲して形成されている。
蓋部53は、壁部52の上部に着脱自在に装着されるものである。この蓋部53は、壁部52に装着された状態で、薬剤側装填部材5に装填された第1の薬剤容器100のポート部102の外周部を支持する(覆う)リング状の第1のリング部531と、第2の薬剤容器200のポート部102の外周部を支持するリング状の第2のリング部532とを有している。
このような構成の薬剤側装填部材5に、第1の薬剤容器100および第2の薬剤容器200を一括して保持することができる。また、図12に示すように、薬剤側装填部材5に保持された第1の薬剤容器100および第2の薬剤容器200は、当該薬剤側装填部材5ごと保持具本体4から取り出すことができる。これにより、第1の薬剤容器100および第2の薬剤容器200が保持具本体4から取り出された際にも、これらの薬剤容器同士の位置関係が維持され、よって、後述する2つのシリンジのうちの一方のシリンジを第1の薬剤容器100に接続し、他方のシリンジを第2の薬剤容器200に接続する操作を確実に行なうことができる。
また、図3、図5に示すように、底部51は、その縁部が壁部52よりも外側に突出している。図3に示すように、この縁部は、保持具本体4の薬剤側収納部44を画成する側壁42の内面421の下部に係合する(嵌合する)係合部511(固定手段)として機能する。薬剤側装填部材5の係合部511が保持具本体4の側壁42に係合することにより、薬剤側装填部材5を保持具本体4に対して確実に固定することができる。これにより、保持具2を上下反転させたとしても、薬剤側装填部材5や、薬剤側装填部材5に保持されている第1の薬剤容器100および第2の薬剤容器200が保持具本体4から脱落する(落下する)のを防止することができる。
また、図11、図12に示すように、薬剤側装填部材5は、第1の薬剤容器100および第2の薬剤容器200とともに、接続具3に接続される。薬剤側装填部材5は、接続具3に接続された状態で、当該接続具3を上方に向かって引張ることにより、第1の薬剤容器100および第2の薬剤容器200とともに保持具本体4から取り出される。このため、薬剤側装填部材5の係合部511と保持具本体4の側壁42との係合力(固定力)は、接続具3と薬剤側装填部材5との接続力よりも小さく設定されている。これにより、薬剤側装填部材5と接続具3とが接続された接続状態(図11に示す状態)で、当該接続具3を上方に向かって引張った際、その接続状態が解除されるのが防止され、よって、薬剤側装填部材5ごと第1の薬剤容器100および第2の薬剤容器200を保持具本体4から取り出すことができる。
薬剤側装填部材5の係合部511と保持具本体4の側壁42との係合力を、接続具3と薬剤側装填部材5との接続力よりも小さく設定する方法としては、特に限定されず、例えば、係合部511と側壁42とが係合した際の係合面積を、接続具3と薬剤側装填部材5とが接続した際の接続面積よりも小さくする方法等が挙げられる。
なお、薬剤側装填部材5の構成材料としては、特に限定されず、例えば、保持具本体4についての説明で挙げたような材料を用いることができる。
図2に示すように、保持具本体4の液体側収納部45には、第1の液体容器300および第2の液体容器400とともに、液体側装填部材6が収納されている。この液体側装填部材6は、第1の液体容器300および第2の液体容器400が装填されるものである。
図4に示すように、液体側装填部材6は、底部61と、底部61から立設した外壁62と、外壁62の内側に底部61から立設した内壁63a、63bとを有している。
底部61は、その平面視での(上方から見た)形状が、後述する保持具本体4の液体側収納部45の液体側挿入口451の形状(矢印のような形状)に合致した部位である。また、底部61は、第1の液体容器300のポート部102と第2の液体容器400のポート部102との高さがほぼ同じとなるように、各薬剤容器の底部を支持している。これにより、例えば消毒液を担持した脱脂綿で各ポート部102に圧入された栓体104を消毒する際、当該各栓体104を脱脂綿で一括して消毒する(拭き取る)ことができ、よって、その消毒作業を容易に行なうことができる。
外壁62は、底部61に一体的に形成されている。この外壁62は、底部61の縁部に沿って形成されている。また、外壁62の高さは、液体側装填部材6に装填された状態での第1の液体容器300および第2の液体容器400の高さよりも低い(図2、図4参照)。
内壁63aは、外壁62との間で第1の液体容器300を挟持する部位である。この内壁63aは、第1の液体容器300の瓶本体101の外周形状に沿った円弧状に湾曲した板片状をなし、底部61に一体的に突出形成されている。
内壁63bは、外壁62との間で第2の液体容器400を挟持する部位である。この内壁63aは、第2の液体容器400の瓶本体101の外周形状に沿った円弧状に湾曲した板片状をなし、底部61に一体的に突出形成されている。
このような構成の液体側装填部材6に、第1の液体容器300および第2の液体容器400を一括して保持することができる。また、図10に示すように、液体側装填部材6に保持された第1の液体容器300および第2の液体容器400は、当該液体側装填部材6ごと保持具本体4から取り出すことができる。これにより、第1の液体容器300および第2の液体容器400が保持具本体4から取り出された際にも、これらの液体容器同士の位置関係が維持される。よって、接続具3を介して、第1の液体容器300および第2の液体容器400のうち、第1の液体容器300に第1の薬剤容器100を確実に接続することができ、第2の液体容器400に第2の薬剤容器200を確実に接続することができる。
また、図2、図4に示すように、底部61は、その縁部が外壁62よりも外側に突出している。図2に示すように、この縁部は、保持具本体4の液体側収納部45を画成する側壁42の内面421の下部に係合する(嵌合する)係合部611(固定手段)として機能する。液体側装填部材6の係合部611が保持具本体4の側壁42に係合することにより、液体側装填部材6を保持具本体4に対して確実に固定することができる。これにより、保持具2を上下反転させたとしても、液体側装填部材6や、液体側装填部材6に保持されている第1の液体容器300および第2の液体容器400が保持具本体4から脱落する(落下する)のを防止することができる。
また、図9、図10に示すように、液体側装填部材6は、第1の液体容器300および第2の液体容器400とともに、接続具3に接続される。液体側装填部材6は、接続具3に接続された状態で、当該接続具3を上方に向かって引張ることにより、第1の液体容器300および第2の液体容器400とともに保持具本体4から取り出される。このため、液体側装填部材6の係合部611と保持具本体4の側壁42との係合力(固定力)は、接続具3と液体側装填部材6との接続力よりも小さく設定されている。これにより、液体側装填部材6と接続具3とが接続された接続状態(図9に示す状態)で、当該接続具3を上方に向かって引張った際、その接続状態が解除されるのが防止され、よって、液体側装填部材6ごと第1の液体容器300および第2の液体容器400を保持具本体4から取り出すことができる。
液体側装填部材6の係合部611と保持具本体4の側壁42との係合力を、接続具3と液体側装填部材6との接続力よりも小さく設定する方法としては、特に限定されず、例えば、係合部611と側壁42とが係合した際の係合面積を、接続具3と液体側装填部材6とが接続した際の接続面積よりも小さくする方法等が挙げられる。
なお、液体側装填部材6の構成材料としては、特に限定されず、例えば、保持具本体4についての説明で挙げたような材料を用いることができる。
次に、接続具3について説明する。
接続具3は、その一端側の部分が第1の液体容器300および第2の液体容器400に一括して接続することができ(図9、図10参照)、また、他端側の部分が第1の薬剤容器100および第2の薬剤容器200に一括して接続することができるものである(図11、図12参照)。また、接続具3にこれらの容器を接続する際には、まず、第1の液体容器300および第2の液体容器400が接続され、次いで、第1の薬剤容器100および第2の薬剤容器200が接続される。そして、この接続具3を介して、第1の液体容器300と第1の薬剤容器100とが接続され、第2の液体容器400と第2の薬剤容器200とが接続される。
図6に示すように、接続具3は、中空の第1の両頭針7aおよび第2の両頭針7bと、第1の両頭針7aと第2の両頭針7bとを連結、支持するハブ8と、ハブ8に着脱自在に装着される液体側キャップ(第1のキャップ)9aおよび薬剤側キャップ(第2のキャップ)9bとを有している。
第1の両頭針7aと第2の両頭針7bとは、互いに平行に配置されている。第1の両頭針7aの構成と第2の両頭針7bの構成とは、同じであるため、以下、第1の両頭針7aについて代表的に説明する。
第1の両頭針7aは、その一端側に位置する液体側針管(第1の針管)71と、他端側に位置し、液体側針管71に連通する薬剤側針管(第2の針管)72とに分けることができる。液体側針管71は、接続具3が第1の液体容器300に接続された際、当該第1の液体容器300の栓体104を刺通する(穿刺する)ことができる(図10参照)。薬剤側針管72は、接続具3が第1の薬剤容器100に接続された際、当該第1の薬剤容器100の栓体104を刺通することができる。
第1の両頭針7aの構成材料としては、特に限定されないが、例えば、保持具本体4についての説明で挙げたような各種金属材料や硬質樹脂材料を用いることができる。
なお、第2の両頭針7bは、接続具3が第2の液体容器400に接続された際、その液体側針管71が当該第2の液体容器400の栓体104を刺通することができる(図10参照)。また、第2の両頭針7bの薬剤側針管72は、接続具3が第2の薬剤容器200に接続された際、当該第2の薬剤容器200の栓体104を刺通することができる。
また、図6に示す構成では、第1の両頭針7aと第2の両頭針7bとは、互いに太さ(外径)および長さがほぼ同じとなっているが、これに限定されず、太さや長さが異なっていてもよい。
第1の両頭針7aおよび第2の両頭針7bの外周側には、ハブ8が設置されている。ハブ8は、全体形状が筒状をなしており、その途中に、第1の両頭針7aおよび第2の両頭針7bの途中を支持する支持部(支持板)81が設けられている。この支持部81を介して、ハブ8の液体側針管71側(図6中下側)の部分は、第1の両頭針7aおよび第2の両頭針7bのそれぞれの液体側針管71をその針先までを覆う液体側筒状部(第2の部分)82となっている。図10に示すように、この液体側筒状部82は、液体側装填部材6の外壁62に嵌合することができる。
また、支持部81を介して、ハブ8の薬剤側針管72側(図6中上側)の部分は、第1の両頭針7aおよび第2の両頭針7bのそれぞれの薬剤側針管72をその針先までを覆う薬剤側筒状部(第1の部分)83となっている。図12に示すように、この薬剤側筒状部83は、薬剤側装填部材5の壁部52に嵌合することができる。
図7、図8に示すように、液体側筒状部82の横断面での輪郭形状と薬剤側筒状部83の横断面での輪郭形状とは、互いに異なっている。すなわち、液体側筒状部82の横断面での輪郭形状は、矢印のようになっており、薬剤側筒状部83の横断面での輪郭形状は、ダルマやひょうたんのようになっている。これについては、後に詳述する。
図9に示すように、接続具3は、第1の液体容器300、第2の液体容器400に接続された際、薬剤側筒状部83が保持具本体4の側壁42の上部(頂部)422よりも上方に突出する。これにより、第1の液体容器300、第2の液体容器400を保持具本体4から取り出す際、接続具3を確実に把持することができ、よって、その取り出し操作を容易かつ確実に行なうことができる。そして、この接続具3を第1の薬剤容器100、第2の薬剤容器200に接続する接続操作に迅速に移行することができる。
また、図11に示すように、接続具3は、第1の薬剤容器100、第2の薬剤容器200に接続された際、液体側筒状部82が保持具本体4の側壁42の上部422よりも上方に突出する。これにより、第1の薬剤容器100、第2の薬剤容器200を保持具本体4から取り出す際、接続具3を確実に把持することができ、よって、その取り出し操作を容易かつ確実に行なうことができる。そして、取り出し後に、第1の薬剤容器100、第2の薬剤容器200から接続具3を取り外す取外し操作や、接続具3が取り外された第1の薬剤容器100、第2の薬剤容器200にそれぞれシリンジを接続する接続操作に迅速に移行することができる。
ハブ8の構成材料としては、特に限定されないが、例えば、保持具本体4についての説明で挙げたような各種金属材料や硬質樹脂材料を用いることができる。
図6に示すように、ハブ8の液体側筒状部82には、液体側キャップ9aが着脱自在に装着され、薬剤側筒状部83には、薬剤側キャップ9bが着脱自在に装着されている。液体側キャップ9aと薬剤側キャップ9bとは、形状が異なること以外は、同じ構成となっているため、以下、液体側キャップ9aについて代表的に説明する。
液体側キャップ9aは、長尺な板状をなす基体91と、基体91の一方(図6中上側)の面に突出形成されたリブ92と、基体91の縁部に突出形成されたタブ93とを有している。
液体側キャップ9aでは、基体91は、その平面視での形状が液体側筒状部82の横断面での輪郭形状とほぼ同じものとなっている。
リブ92は、基体91と一体的に、当該基体91の縁部に沿って形成されている。
タブ93は、基体の一端側に、当該基体91と一体的に形成された舌片で構成されている。
このような構成の液体側キャップ9aは、そのリブ92がハブ8の液体側筒状部82に嵌合する。これにより、液体側キャップ9aが液体側筒状部82に装着され、その装着状態で液体側筒状部82とともに第1の両頭針7aおよび第2の両頭針7bの液体側針管71を覆うことができる。また、装着状態の液体側キャップ9aを液体側筒状部82から取り外す際には、タブ93を摘んで(把持して)、その取外し操作を行なうことができる(図9参照)。
また、薬剤側キャップ9bは、そのリブ92がハブ8の薬剤側筒状部83に嵌合する。これにより、薬剤側キャップ9bが薬剤側筒状部83に装着され、その装着状態で薬剤側筒状部83とともに第1の両頭針7aおよび第2の両頭針7bの薬剤側針管72を覆うことができる。また、装着状態の薬剤側キャップ9bを薬剤側筒状部83から取り外す際には、タブ93を摘んで(把持して)、その取外し操作を行なうことができる(図11参照)。
前述したように、接続具3は、当該接続具3を第1の薬剤容器100、第2の薬剤容器200、第1の液体容器300および第2の液体容器400に接続する際、第1の液体容器300および第2の液体容器400が、第1の薬剤容器100および第2の薬剤容器200よりも先行して接続されるものである(図9〜図12参照)。
接続具3の液体側キャップ9aおよび薬剤側キャップ9bには、それぞれ、これらの容器の接続順序を示す標示911が付されている。この標示911として、液体側キャップ9aの基体91には、数字の「1」(図示せず)が付され、薬剤側キャップ9bの基体91には、数字の「2」が付されている。
このような標示911が付されていることにより、接続具3を前記各容器に接続する際の接続操作を適正に行うことができる。
すなわち、まず、数字の「1」が付されている液体側キャップ9aを取り外し、この液体側キャップ9aが取り外された液体側筒状部82に第1の液体容器300および第2の液体容器400を接続する。次いで、数字の「2」が付されている薬剤側キャップ9bを取り外し、この薬剤側キャップ9bが取り外された薬剤側筒状部83に第1の薬剤容器100および第2の薬剤容器200を接続することができる。
液体側キャップ9aおよび薬剤側キャップ9b構成材料としては、特に限定されないが、例えば、保持具本体4についての説明で挙げたような各種硬質樹脂材料を用いることができる。
さて、前述したように、医療用具セット1では、接続具3を、第1の薬剤容器100および第2の薬剤容器200よりも先行して、第1の液体容器300および第2の液体容器400に接続する。
接続具3を第1の液体容器300および第2の液体容器400を接続する際には、第1の液体容器300および第2の液体容器400がそれぞれポート部102が上方を向いた状態(起立した状態)で、その接続操作を行なう(図9参照)。仮に、第1の液体容器300および第2の液体容器400がそれぞれポート部102が下方を向いた状態(上下反転した状態)で接続操作を行なった場合、第1の液体容器300内の液体が、当該第1の液体容器300の栓体104を刺通した第1の両頭針7aを介して流出し、第2の液体容器400内の液体が、当該第2の液体容器400の栓体104を刺通した第2の両頭針7bを介して流出してしまう。
また、第1の液体容器300および第2の液体容器400が接続された接続具3を、第1の薬剤容器100および第2の薬剤容器200に接続する際には、第1の薬剤容器100および第2の薬剤容器200がそれぞれポート部102が上方を向いた状態(起立した状態)で、その接続操作を行なう(図11参照)。仮に、第1の薬剤容器100および第2の薬剤容器200がそれぞれポート部102が下方を向いた状態(上下反転した状態)で接続操作を行なった場合、第1の液体容器300内が陰圧状態となっているため、第1の液体容器300内から液体が移送されずに、当該第1の液体容器300内の空気だけが第1の薬剤容器100内に移送されてしまい、当該第1の薬剤容器100内の薬剤を液体で十分に希釈することができない。また、これと同様に、第2の液体容器400内も陰圧状態となっているため、第2の液体容器400内から液体が移送されずに、当該第2の液体容器400内の空気だけが第2の薬剤容器200内に移送されてしまい、当該第2の薬剤容器200内の薬剤を液体で十分に希釈することができない。
このように、医療用具セット1では、接続具3を第1の液体容器300および第2の液体容器400に接続する液体容器接続操作と、接続具3を第1の薬剤容器100および第2の薬剤容器200に接続する薬剤容器接続操作とを行なう際には、そのいずれの操作においても、各容器がそれぞれ起立した状態で行われる。
保持具2は、このような接続操作が確実に行われるよう構成されている。以下、これについて説明する。
図2に示すように、保持具本体4は、その側壁42の高さが、当該保持具本体4に保持された保持状態の第1の液体容器300や第2の液体容器400の高さよりも高くなっている。これにより、保持状態の第1の液体容器300や第2の液体容器400を直接把持して、保持具本体4から取り出すのを防止することができる。これにより、保持具本体4(保持具2)を前記支持台上に載置し、さらに、起立状態で保持具本体4に保持された第1の液体容器300および第2の液体容器400に対し、その液体容器接続操作を適正かつ確実に行なうことができる(図9参照)。なお、保持具本体4の側壁42の高さは、図2に示す構成では保持状態の第1の液体容器300や第2の液体容器400の高さよりも高くなっているが、これに限定されず、各容器の高さと同じであってもよい。
そして、液体容器接続操作によって第1の液体容器300および第2の液体容器400(液体側装填部材6)に接続された接続具3を持ち上げることにより、第1の液体容器300および第2の液体容器400を保持具本体4から取り出すことができる(図10参照)。
また、図3に示すように、保持具本体4の側壁42は、当該保持具本体4に保持された保持状態の第1の薬剤容器100や第2の薬剤容器200の高さよりも高くなっている。これにより、保持状態の第1の薬剤容器100や第2の薬剤容器200を直接把持して、保持具本体4から取り出すのを防止することができる。これにより、保持具本体4(保持具2)を前記支持台上に載置し、さらに、起立状態で保持具本体4に保持された第1の薬剤容器100および第2の薬剤容器200に対し、その薬剤容器接続操作を適正かつ確実に行なうことができる(図11参照)。なお、保持具本体4の側壁42の高さは、図2に示す構成では保持状態の第1の薬剤容器100や第2の薬剤容器200の高さよりも高くなっているが、これに限定されず、各容器の高さと同じであってもよい。
そして、薬剤容器接続操作によって第1の薬剤容器100および第2の薬剤容器200(薬剤側装填部材5)に接続された接続具3を持ち上げることにより、第1の薬剤容器100および第2の薬剤容器200を保持具本体4から取り出すことができる(図12参照)。
このように、保持具2では、保持具本体4の側壁42が、保持状態の各容器をそれぞれ把持して保持具本体4から取り出されるのを防止する取出し防止手段として機能している。これにより、前述したように、液体容器接続操作や薬剤容器接続操作を適正に行うことができる。
また、図2、図3に示すように、保持具本体4の側壁42は、その内面421(内側の部分)が外側に向かって傾斜している。これにより、前述した各容器を取り出す際の取り出し操作を容易に行なうことができる。
さらに、医療用具セット1では、接続具3の液体側針管71側に第1の液体容器300および第2の液体容器400が確実に接続され、薬剤側針管72側に第1の薬剤容器100および第2の薬剤容器200が確実に接続されるよう構成されている。換言すれば、接続具3の液体側針管71側に第1の薬剤容器100および第2の薬剤容器200が接続され、薬剤側針管72側に第1の液体容器300および第2の液体容器400が接続されること、すなわち、接続具3の不適正な方で容器が接続されること(逆差し(誤接続))が防止されている。以下、これについて説明する。
図7、図8に示すように、接続具3のハブ8の液体側筒状部82と薬剤側筒状部83とは、横断面での輪郭形状(以下単に「輪郭形状」と言う)が互いに異なっている。
液体側筒状部82の輪郭形状は、矢印のような形状をなしている。
すなわち、液体側筒状部82は、横断面が円形をなす円形部821と、横断面が円形部821の直径よりも長い対角線を有する四角形をなす四角形部822とを有している。そして、円形部821と四角形部822とは、その中心同士が2本の対角線のうちの一方の対角線の方向(円の径方向)にズレた状態となっている。液体側筒状部82の輪郭形状は、このズレた状態の円形部821と四角形部822とを繋いだような形状となっている。
これに対し、薬剤側筒状部83の輪郭形状は、ダルマやひょうたんのような形状をなし、液体側筒状部82の輪郭形状と互換性がない。
すなわち、薬剤側筒状部83は、横断面が円形をなす小円形部(小径円)831および大円形部(大径円)832を有している。小円形部831は、その直径が大円形部832の直径よりも小さい部位である。小円形部831と大円形部832とは、その中心同士が径方向にズレた状態となっている。薬剤側筒状部83の輪郭形状は、このズレた状態の小円形部831と大円形部832とを繋いだような形状となっている。
なお、本実施形態では、液体側筒状部82の輪郭形状が矢印のような形状をなし、薬剤側筒状部83の輪郭形状がダルマやひょうたんのような形状をなしている。これに限定されず、液体側筒状部82の輪郭形状がダルマやひょうたんのような形状をなし、薬剤側筒状部83の輪郭形状が矢印のような形状をなしていてもよい。
図1に示すように、保持具2では、保持具本体4の液体側収納部45の開口部、すなわち、液体側挿入口451が、液体側筒状部82の輪郭形状と合致した(対応した)形状をなしている。
換言すれば、液体側挿入口451は、液体側筒状部82の円形部821よりも大きさが若干大きい円形部452と、四角形部822よりも大きさが若干大きい四角形部453とを有している。そして、円形部452と四角形部453とは、液体側筒状部82の円形部821および四角形部822と同様にズレた状態となっている。
このような液体側挿入口451の形状は、液体側収納部45の底部41まで続いている。
また、保持具本体4の薬剤側収納部44の開口部、すなわち、薬剤側挿入口441は、薬剤側筒状部83の輪郭形状と合致した(対応した)形状をなしている。
換言すれば、薬剤側挿入口441は、薬剤側筒状部83の小円形部831よりも大きさが若干大きい小円形部442と、大円形部832よりも大きさが若干大きい大円形部443とを有している。そして、小円形部442と大円形部443とは、薬剤側筒状部83の小円形部831および大円形部832と同様にズレた状態となっている。
このような薬剤側挿入口441の形状は、薬剤側収納部44の底部41まで続いている。
以上のような形状を有する医療用具セット1では、接続具3を、まず、第1の液体容器300、第2の液体容器400に接続する。その際、接続具3の液体側針管71側を第1の液体容器300、第2の液体容器400に向けて、液体容器接続操作を行なう。この場合、前述したように接続具3の液体側針管71側にある液体側筒状部82の輪郭形状が第1の液体容器300、第2の液体容器400を収納する液体側収納部45の液体側挿入口451の形状と合致しているため、液体側筒状部82が液体側挿入口451を通過することができる。これにより、接続具3の第1の両頭針7aの液体側針管71が第1の液体容器300の栓体104を刺通し、第2の両頭針7bの液体側針管71が第2の液体容器400の栓体104を刺通する。また、これらの刺通に伴って、接続具3のハブ8の液体側筒状部82が液体側装填部材6の外壁62と嵌合する。
一方、液体容器接続操作を行なう際に、接続具3の液体側針管71側を第1の薬剤容器100、第2の薬剤容器200に向けた場合、接続具3の液体側筒状部82の輪郭形状と、第1の薬剤容器100、第2の薬剤容器200を収納する薬剤側収納部44の薬剤側挿入口441の形状とが異なっているため、液体側筒状部82が薬剤側挿入口441を通過することができない。これにより、液体容器接続操作を行なう際の誤接続を確実に防止することができ、よって、その接続操作を適正に行なうことができる。
また、液体容器接続操作を行なう際に、接続具3の薬剤側針管72側を第1の液体容器300、第2の液体容器400に向けた場合、接続具3の薬剤側針管72側にある薬剤側筒状部83の輪郭形状と、液体側収納部45の液体側挿入口451の形状とが異なっているため、薬剤側筒状部83が液体側挿入口451を通過することができない。これにより、液体容器接続操作を行なう際の誤接続を確実に防止することができ、よって、その接続操作を適正に行なうことができる。
そして、液体容器接続操作が適正に行なわれた後に、第1の薬剤容器100、第2の薬剤容器200が接続された接続具3を引き上げ、上下反転して、当該接続具3を第1の薬剤容器100、第2の薬剤容器200に接続する。その際、接続具3の薬剤側針管72側を第1の薬剤容器100、第2の薬剤容器200に向けて、薬剤容器接続操作を行なう。この場合、前述したように接続具3の薬剤側針管72側にある薬剤側筒状部83の輪郭形状が第1の薬剤容器100、第2の薬剤容器200を収納する薬剤側収納部44の薬剤側挿入口441の形状と合致しているため、薬剤側筒状部83が薬剤側収納部44を通過することができる。これにより、接続具3の第1の両頭針7aの薬剤側針管72が第1の薬剤容器100の栓体104を刺通し、第2の両頭針7bの薬剤側針管72が第2の薬剤容器200の栓体104を刺通する。また、これらの刺通に伴って、接続具3のハブ8の薬剤側筒状部83が薬剤側装填部材5の壁部52と嵌合する。
このように、医療用具セット1では、液体容器接続操作および薬剤容器接続操作を順に、適正に行うことができる。また、これらの接続操作は、接続具3の液体側キャップ9a、薬剤側キャップ9bにそれぞれ付された標示911を確認することにより、より確実に行なわれる。
図2に示すように、保持具本体4の側壁42の高さは、液体側収納部45(保持具本体4)に収納された状態での第1の液体容器300や第2の液体容器400の高さよりも高くなっている。このため、液体側収納部45の液体側挿入口451の高さも、当然、各液体容器の高さよりも高い。これにより、保持状態の第1の液体容器300や第2の液体容器400を直接把持して、保持具本体4から取り出すのを防止することができる。
また、図3に示すように、薬剤側収納部44の薬剤側挿入口441の高さも、薬剤側収納部44に収納された状態での第1の薬剤容器100や第2の薬剤容器200の高さよりも高い。これにより、保持状態の第1の薬剤容器100や第2の薬剤容器200を直接把持して、保持具本体4から取り出すのを防止することができる。
また、医療用具セット1では、接続具3を介して、第1の液体容器300と第1の薬剤容器100とが確実に接続され、第2の液体容器400と第2の薬剤容器200とが確実に接続されるよう構成されている(図12参照)。換言すれば、第1の液体容器300と第2の薬剤容器200とが接続され、第2の液体容器400と第1の薬剤容器100とが接続されることが確実に防止されている。以下、これについて説明する。
液体容器接続操作を行なうときには、図9に示すように、接続具3の液体側筒状部82の円形部821と保持具本体4の液体側収納部45の円形部452とを対応させ(合わせ)、液体側筒状部82の四角形部822と液体側収納部45の四角形部453とを対応させる(合わせる)。これにより、接続具3の液体側筒状部82が保持具本体4の液体側収納部45を通過することができる。これにより、接続具3の第1の両頭針7aの液体側針管71が第1の液体容器300の栓体104を刺通した状態となり、第2の両頭針7bの液体側針管71が第2の液体容器400の栓体104を刺通した状態となる。よって、適正な液体容器接続操作が行われる。
これに対し、液体容器接続操作を行なうときに、接続具3の液体側筒状部82の円形部821と保持具本体4の液体側収納部45の四角形部453とを対応させ、液体側筒状部82の四角形部822と液体側収納部45の円形部452とを対応させた場合、接続具3の液体側筒状部82が保持具本体4の液体側収納部45を通過することができない。この場合、接続具3には、第1の液体容器300、第2の液体容器400が接続されない。すなわち、第1の液体容器300は、第1の両頭針7aおよび第2の両頭針7bのうちの不適正な方の第2の両頭針7bによって栓体104が穿刺されるのが防止され、第2の液体容器400は、不適正な方の第1の両頭針7aによって栓体104が穿刺されるのが防止される。
そして、液体容器接続操作が適正に行なわれた後に、第1の薬剤容器100、第2の薬剤容器200が接続された接続具3を引き上げ、薬剤容器接続操作を行なう。このとき、図11に示すように、接続具3の薬剤側筒状部83の小円形部831と保持具本体4の薬剤側収納部44の小円形部442とを対応させ(合わせ)、薬剤側筒状部83の大円形部832と薬剤側収納部44の大円形部443とを対応させる(合わせる)。これにより、接続具3の薬剤側筒状部83が保持具本体4の薬剤側収納部44を通過することができる。これにより、接続具3の第1の両頭針7aの薬剤側針管72が第1の薬剤容器100の栓体104を刺通した状態となり、第2の両頭針7bの薬剤側針管72が第2の薬剤容器200の栓体104を刺通した状態となる。これにより、適正な薬剤容器接続操作が行われ、よって、接続具3を介して、第1の液体容器300と第1の薬剤容器100とが確実に接続され、第2の液体容器400と第2の薬剤容器200とが確実に接続される。
これに対し、薬剤容器接続操作を行なうときに、接続具3の薬剤側筒状部83の小円形部831と保持具本体4の薬剤側収納部44の大円形部443とを対応させ、薬剤側筒状部83の大円形部832と薬剤側収納部44の小円形部442とを対応させた場合、接続具3の薬剤側筒状部83が保持具本体4の薬剤側収納部44を通過することができない。この場合、接続具3には、第1の薬剤容器100、第2の薬剤容器200が接続されない。すなわち、第1の薬剤容器100は、第1の両頭針7aおよび第2の両頭針7bのうちの不適正な方の第2の両頭針7bによって栓体104が穿刺されるのが防止され、第2の薬剤容器200は、不適正な方の第1の両頭針7aによって栓体104が穿刺されるのが防止される。
次に、医療用具セット1の使用方法について説明する。
[1] まず、第1の薬剤容器100、第2の薬剤容器200、第1の液体容器300および第2の液体容器400が収納されている(図1に示す状態の)保持具2と、未使用状態(図6に示す状態)の接続具3とを用意する。保持具2は、テーブル等の支持台に載置されている。
[2] 図6に示す状態の接続具3から、標示911としての数字「1」が付された液体側キャップ9aを取り外す(図9参照)。この取外し作業は、液体側キャップ9aのタブ93を指等で摘んで行うことができる。
[3] 次に、液体側キャップ9aが取り外された接続具3を、その液体側筒状部82(液体側針管71)側から、支持台に載置されている保持具2(保持具本体4)の液体側収納部45に向けて上方から挿入する(図9参照)。これにより、接続具3と第1の液体容器300、第2の液体容器400とが接続され、よって、液体容器接続操作が適正に行なわれる。また、このとき、前述したように、接続具3の第1の両頭針7aの液体側針管71が第1の液体容器300の栓体104を刺通した状態となり、第2の両頭針7bの液体側針管71が第2の液体容器400の栓体104を刺通した状態となっている。
[4] 次に、図9に示す状態の接続具3の薬剤側筒状部83を把持して、接続具3ごと第1の液体容器300、第2の液体容器400を保持具2から取り出す(図10参照)。
[5] 次に、図10に示す状態の接続具3から、標示911としての数字「2」が付された薬剤側キャップ9bを取り外す(図11参照)。この取外し作業は、薬剤側キャップ9bのタブ93を指等で摘んで行うことができる。
[6] 次に、薬剤側キャップ9bが取り外された接続具3を上下反転させる。そして、迅速に、この接続具3を薬剤側筒状部83(薬剤側針管72)側から、保持具2の薬剤側収納部44に向けて上方から挿入する(図11参照)。これにより、接続具3と第1の薬剤容器100、第2の薬剤容器200とが接続され、よって、液体容器接続操作が適正に行なわれる。また、このとき、前述したように、接続具3の第1の両頭針7aの薬剤側針管72が第1の薬剤容器100の栓体104を刺通した状態となり、第2の両頭針7bの薬剤側針管72が第2の薬剤容器200の栓体104を刺通した状態となる。これにより、接続具3を介して、第1の液体容器300と第1の薬剤容器100とが確実に接続され、第2の液体容器400と第2の薬剤容器200とが確実に接続される。
第1の薬剤容器100および第2の薬剤容器200内は、それぞれ、陰圧になっているので、第1の液体容器300内の液体は、第1の薬剤容器100側に引かれ、第1の両頭針7aを経て、第1の薬剤容器100内に流入する。同様に、第2の液体容器400内の液体は、第2の薬剤容器200側に引かれ、第2の両頭針7bを経て、第2の薬剤容器200内に流入する。
[7] 次に、図11に示す状態の接続具3の液体側筒状部82を把持して、接続具3ごと第1の薬剤容器100、第2の薬剤容器200を保持具2から取り出す(図12参照)。
[8] 次に、接続具3を数回振る。これにより、第1の薬剤容器100内の薬剤および第2の薬剤容器200内の薬剤は、それぞれ、流入した液体で希釈または溶解され、第1の薬剤容器100および第2の薬剤容器200内に、それぞれ、薬液が収納された状態となる。
[9] 次に、第1の薬剤容器100および第2の薬剤容器200から接続具3を取り外す。
[10] 次に、この接続具3が取り外された第1の薬剤容器100および第2の薬剤容器200の各栓体104にそれぞれ、中空の穿刺針を有する空のシリンジ(図示せず)を穿刺する。そして、この穿刺状態で、各シリンジのプランジャ(押し子)を引くことにより、各シリンジ内にそれぞれ薬液が充填される。
<第2実施形態>
図13〜図15は、それぞれ、医療用具セット(第2実施形態)の使用方法を順を追って説明するための図である。なお、以下では、説明の都合上、図13〜図15中の上側を「上」または「上方」、下側を「下」または「下方」と言う。
以下、これらの図を参照して本発明の医療用容器保持具および医療用具セットの第2実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
本実施形態は、取出し防止手段の構成が異なること以外は前記第1実施形態と同様である。また、取出し防止手段の第1の薬剤容器、第2の薬剤容器、第1の液体容器および第2の液体容器の各容器に対する、取り出しを防止する構成は、それぞれ同じであるため、本実施形態では、代表的に第1の薬剤容器が保持具本体から取り出されるのを防止する構成について説明する。
図13〜図15に示すように、保持具本体4Aの側壁42の内面421には、内側に向かって第1の突部423が突出形成されている。この第1の突部423は、側壁42の上部に形成されている。また、第1の突部423の上部には、傾斜面が形成されている。
薬剤側装填部材5Aには、保持具本体4Aの側壁42の第1の突部423に係合する薬剤側係合部54が形成されている。この薬剤側係合部54は、薬剤側装填部材5Aの壁部52の外周側に配置され、その周方向に沿ったリング状をなす部材である。
図13に示すように、保持具本体4Aの側壁42の第1の突部423と薬剤側装填部材5Aの薬剤側係合部54とが係合している状態では、薬剤側装填部材5A内の第1の薬剤容器100を把持して、保持具本体4Aから取り出されるのが防止されている。このように、保持具本体4Aの側壁42の第1の突部423と薬剤側装填部材5Aの薬剤側係合部54とは、第1の薬剤容器100が保持具本体4Aから取り出されるのを防止する取出し防止手段を構成している。
図13に示す状態から接続具3を第1の薬剤容器100に接続した際には、図14に示すように、接続具3のハブ8の薬剤側筒状部83の外周部によって、保持具本体4Aの側壁42の第1の突部423が外側に向かって押圧される。これにより、側壁42が弾性的に変形して、第1の突部423が薬剤側装填部材5Aの薬剤側係合部54から離間する。これにより、保持具本体4Aの側壁42の第1の突部423と薬剤側装填部材5Aの薬剤側係合部54との係合が解除される。
また、このとき、接続具3の薬剤側筒状部83の下端部が、薬剤側装填部材5Aの薬剤側係合部54に嵌合する。
そして、図14に示す状態から接続具3を上方に向かって引き上げることにより、図15に示すように、第1の薬剤容器100を保持具本体4Aから取り出すことができる。
このように、医療用具セット1Aでは、接続具3を第1の液体容器300に接続する液体容器接続操作を行なう際には、第1の液体容器300が起立した状態で行われる。これにより、液体容器接続操作を適正に行なうことができる。
また、図13に示すように、保持具本体4Aの側壁42は、前記第1実施形態の保持具本体4の側壁42よりも低く抑えることができる。これは、保持具本体4Aの側壁42の高さを、各容器の高さよりも高くしなくてもよいためである。
また、このような第1の薬剤容器100の場合と同様に、第1の液体容器300および第2の液体容器400の場合も、保持具本体4Aの側壁42に、その内側に向かって第2の突部を突出形成し、液体側装填部材6に第2の突部に係合する液体側係合部を形成することにより、各液体容器の取り出しを防止する取出し防止手段を構成することができる。
また、接続具3が各液体容器に接続された際には、接続具3のハブ8によって保持具本体4Aの側壁42が外側に向かって押圧される。これにより、保持具本体4Aの側壁42の第2の突部と液体側装填部材6の液体側係合部との係合が解除される。
以上、本発明の医療用容器保持具および医療用具セットを図示の実施形態について説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、医療用容器保持具および医療用具セットを構成する各部は、同様の機能を発揮し得る任意の構成のものと置換することができる。また、任意の構成物が付加されていてもよい。
また、本発明の医療用容器保持具および医療用具セットは、前記各実施形態のうちの、任意の2以上の構成(特徴)を組み合わせたものであってもよい。
また、薬剤側装填部材を保持具本体に対して固定する方法としては、薬剤側装填部材に形成された係合部と保持具本体の側壁との係合による方法の他、例えば、薬剤側装填部材と保持具本体とを両面粘着テープを介して接合する方法等が挙げられる。
また、液体側装填部材を保持具本体に対して固定する方法としては、液体側装填部材に形成された係合部と保持具本体の側壁との係合による方法の他、例えば、液体側装填部材と保持具本体とを両面粘着テープを介して接合する方法等が挙げられる。
医療用具セットの医療用容器保持具の第1実施形態を示す斜視図である。 図1中のA−A線断面図である。 図1中のB−B線断面図である。 図1に示す医療用容器保持具の液体側装填部材に液体容器が装填されている状態を示す斜視図である。 図1に示す医療用容器保持具の薬剤側装填部材に薬剤容器が装填されている状態を示す斜視図である。 医療用具セットの接続具を示す斜視図である。 図6中のC−C線断面図である。 図6中のD−D線断面図である。 図1に示す医療用容器保持具の使用方法を順を追って説明するための図である。 図1に示す医療用容器保持具の使用方法を順を追って説明するための図である。 図1に示す医療用容器保持具の使用方法を順を追って説明するための図である。 図1に示す医療用容器保持具の使用方法を順を追って説明するための図である。 医療用具セット(第2実施形態)の使用方法を順を追って説明するための図である。 医療用具セット(第2実施形態)の使用方法を順を追って説明するための図である。 医療用具セット(第2実施形態)の使用方法を順を追って説明するための図である。
符号の説明
1、1A 医療用具セット
2 医療用容器保持具(保持具)
3 接続具
4、4A 保持具本体(外ケース)
41 底板(底部)
42 側壁(壁部)
421 内面
422 上部(頂部)
423 第1の突部
43 仕切り部
44 薬剤側収納部
441 薬剤側挿入口
442 小円形部
443 大円形部
45 液体側収納部
451 液体側挿入口
452 円形部
453 四角形部
5、5A 薬剤側装填部材(薬剤側内ケース)
51 底部
511 係合部
52 壁部
53 蓋部
531 第1のリング部
532 第2のリング部
54 薬剤側係合部
6 液体側装填部材(液体側内ケース)
61 底部
611 係合部
62 外壁
63a、63b 内壁
7a 第1の両頭針
7b 第2の両頭針
71 液体側針管(第1の針管)
72 薬剤側針管(第2の針管)
8 ハブ
81 支持部(支持板)
82 液体側筒状部(第2の部分)
821 円形部
822 四角形部
83 薬剤側筒状部(第1の部分)
831 小円形部(小径円)
832 大円形部(大径円)
9a 液体側キャップ(第1のキャップ)
9b 薬剤側キャップ(第2のキャップ)
91 基体
911 標示
92 リブ
93 タブ
100 第1の薬剤容器
101 瓶本体
102 ポート部
103 首部
104 栓体
200 第2の薬剤容器
300 第1の液体容器
400 第2の液体容器

Claims (16)

  1. 両頭針を有する接続具を介して互いに接続される、薬剤が収納された少なくとも1つの薬剤容器と、前記薬剤と混合する液体が収納された少なくとも1つの液体容器とを並べて保持する医療用容器保持具であって、
    前記薬剤容器および前記液体容器をそれぞれその口部が鉛直上方に位置するように起立した状態で保持する保持具本体と、
    前記薬剤容器および前記液体容器が前記保持具本体に保持された保持状態で前記薬剤容器および前記液体容器をそれぞれ直接把持して前記保持具本体から取り出されるのを防止する取出し防止手段とを備え、
    前記薬剤容器は、前記保持状態で前記接続具の前記両頭針の一方側の部分が接続された際、該接続具を持ち上げることにより前記保持具本体から取り出し可能となり、前記液体容器は、前記保持状態で前記接続具の前記両頭針の他方側の部分が接続された際、該接続具を持ち上げることにより前記保持具本体から取り出し可能となることを特徴とする医療用容器保持具。
  2. 前記保持具本体は、箱状をなす部材で構成され、その側壁の高さが前記薬剤容器および前記液体容器の高さと同じかまたはそれよりも高いものであり、
    前記側壁は、前記取出し防止手段として機能するものである請求項1に記載の医療用容器保持具。
  3. 前記側壁は、その内側の部分が外側に向かって傾斜している請求項2に記載の医療用容器保持具。
  4. 前記接続具は、前記薬剤容器に接続された際に前記側壁よりも上方に突出する部分を有する請求項2または3に記載の医療用容器保持具。
  5. 前記接続具は、前記液体容器に接続された際に前記側壁よりも上方に突出する部分を有する請求項2ないし4のいずれかに記載の医療用容器保持具。
  6. 前記保持具本体内に収納され、前記薬剤容器が装填される薬剤側装填部材と、
    前記保持具本体内に収納され、前記液体容器が装填される液体側装填部材とを備え、
    前記薬剤容器は、前記薬剤側装填部材ごと前記保持具本体から取り出され、前記液体容器は、前記液体側装填部材ごと前記保持具本体から取り出される請求項2ないし5のいずれかに記載の医療用容器保持具。
  7. 前記薬剤側装填部材および前記液体側装填部材を前記保持具本体に対して固定する固定手段を備える請求項6に記載の医療用容器保持具。
  8. 前記接続具は、前記薬剤容器に接続された際に前記薬剤側装填部材にも接続し、前記液体容器に接続された際に前記液体側装填部材にも接続するものであり、
    前記固定手段による固定力は、前記接続具の前記薬剤側装填部材および前記液体側装填部材に対するそれぞれの接続力よりも小さい請求項7に記載の医療用容器保持具。
  9. 前記保持具本体は、箱状をなす部材で構成されたものであり、
    前記保持具本体内に収納され、前記薬剤容器が装填される薬剤側装填部材と、
    前記保持具本体内に収納され、前記液体容器が装填される液体側装填部材とを備え、
    前記取出し防止手段は、前記保持具本体の側壁に内側に向かって突出形成された第1の突部および第2の突部と、前記薬剤側装填部材に形成され、前記第1の突部に係合する薬剤側係合部と、前記液体側装填部材に形成され、前記第2の突部に係合する液体側係合部とで構成され、前記接続具が前記薬剤容器に接続された際に、前記第1の突部と前記薬剤側係合部との係合が解除され、前記接続具が前記液体容器に接続された際に、前記第2の突部と前記液体側係合部との係合が解除される請求項1に記載の医療用容器保持具。
  10. 前記接続具は、前記両頭針の途中に設置されたハブを有するものであり、
    前記第1の突部と前記薬剤側係合部との係合の解除と前記第2の突部と前記液体側係合部との係合の解除は、それぞれ、前記ハブが前記保持具本体の側壁を外側に向かって押圧することにより行なわれる請求項9に記載の医療用容器保持具。
  11. 前記保持具本体は、2つの前記薬剤容器と2つの前記液体容器とを保持可能に構成され、
    前記2つの薬剤容器は、互いに種類が異なる薬剤が収納されたものである請求項1ないし10のいずれかに記載の医療用容器保持具。
  12. 請求項1ないし11のいずれかに記載の医療用容器保持具と、
    両頭針を有し、前記薬剤容器と前記液体容器とを接続する接続具とを備えることを特徴とする医療用具セット。
  13. 前記接続具は、前記両頭針が第1の針管および第2の針管を有するものであり、前記両頭針の途中に設置されたハブを有し、
    前記ハブは、前記第1の針管側に位置する第1の部分と前記第2の針管側に位置する第2の部分との横断面での輪郭形状が互いに異なっており、
    前記保持具本体は、前記薬剤容器を収納する薬剤側収納部と、前記液体容器を収納する液体側収納部とを有し、
    前記薬剤側収納部は、前記第1の部分の輪郭形状に対応した形状をなし、前記薬剤容器に前記接続具を接続する際に前記第1の部分が通過可能な薬剤側挿入口を有し、
    前記液体側収納部は、前記第2の部分の輪郭形状に対応した形状をなし、前記液体容器に前記接続具を接続する際に前記第2の部分が通過可能な液体側挿入口を有する請求項12に記載の医療用具セット。
  14. 前記接続具には、前記液体容器が前記薬剤容器よりも先行して接続される請求項13に記載の医療用具セット。
  15. 前記接続具には、該接続具を前記薬剤容器および前記液体容器に接続する際、その接続順序を示す標示が付されている請求項14に記載の医療用具セット。
  16. 前記接続具は、前記両頭針の途中に設置され、該両頭針を覆うハブと、該ハブに着脱自在に装着され、その装着された状態で前記ハブとともに前記両頭針を覆うキャップとを有し、
    前記標示は、前記キャップに付されている請求項15に記載の医療用具セット。
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