JP2010035445A - 粉粒状物散布装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】タンク内に小容量タンク部を合理的に配置して補充作業メンテ作業の容易化を図る。
【解決手段】搭乗座席を備えた乗用型走行機体に、粉粒状物を収容する左右一対のタンク(10)を設け、該左右のタンク(10,10)夫々の下方に、左右方向の軸心回りに回転してタンク(10)内の粉粒状物を下方の通気筒(30)に繰り出す繰出ロール(20a,20b,20c)を設け、該通気筒(30)に噴管(13,14)を接続した粉粒状物散布装置において、前記左右のタンク(10,10)内に、前記繰出ロール(20a,20b,20c)のうち少量繰出の繰出ロール(20c)に連通する小容量タンク部(16)を設けた。
【選択図】 図4

Description

この発明は、タンクに収容された粒状肥料等の粒体や粉体を繰出装置で繰り出しながら、噴管によって繰出粉粒状物を圃場に散布する散布装置に関する。
従来の散布機では内部に一個のタンク室を有するタンクが一個であるので、農薬散布,肥料散布,種子散布を単独に行うのみであり、散布時期が同じもの(例えば、農薬と肥料,または種子と除草剤)があっても同時に散布することができなかったため、一個のタンク内に複数個のタンク室を構成し、農薬,肥料,種子など複数種類の散布物を同時に各タンク室に入れて同時に散布が行える構成が公知である。
特許第3043577号公報
ところで、上記の特許文献は、ロール軸の方向が走行機体の進行方向に沿う前後方向に構成されている。このため、機体の左右方向に延出する噴管に向けて繰出された粉粒状物の搬送方向を90°変換させる必要があり、この方向変換のため均等な搬送が行なえず、散布斑の原因となる。また、異なる粉粒状物を複数のタンク室に投入できるが、そのタンク室は前後に配置されるものであるから、機体の後方側から前後のタンク室へ異なる粉粒状物を投入するとき前側のタンク室への投入は不便である。この発明は、上記に鑑み、左右に配設するタンク内に小容量タンク部を合理的に形成して散布斑が少なく然も該小容量タンク部への投入の容易化を図るものである。
請求項1に記載の発明は、搭乗座席を備えた乗用型走行機体に、粉粒状物を収容する左右一対のタンク10を設け、該左右のタンク10,10夫々の下方に、左右方向の軸心回りに回転してタンク10内の粉粒状物を下方の通気筒30に繰り出す繰出ロール20a,20b,20cを設け、該通気筒30に噴管13,14を接続した粉粒状物散布装置において、前記左右のタンク10,10内に、前記繰出ロール20a,20b,20cのうち少量繰出の繰出ロール20cに連通する小容量タンク部16を設けたことを特徴とする粉粒状物散布装置とする。
上記の構成によると、左右のタンク10,10から繰り出される粉粒状物は通気筒30を経て噴管13,14に至り、圃場に散布される。小容量タンク部16に収容された粉粒状物は少量繰出の繰出ロールを経て繰り出される。
また、請求項2に記載の発明は、前記左右一対のタンク10,10は夫々逆錐形に形成し、該タンク10,10の左右外側傾斜面10a,10aを形成し、該外側傾斜面10a,10aと仕切壁17Aにより小容量タンク部16A,16Aを形成したことを特徴とする請求項1記載の粉粒状物散布装置とする。小容量タンク部16A,16Aはタンク10,10の外側傾斜面10a,10aと仕切壁17Aによって形成され、該小容量タンク部16A,16Aからの粉粒状物は繰出ロール20cを経て繰り出される。
請求項3に記載の発明は、前記左右一対のタンク10,10は夫々逆錐形に形成し、該タンク10,10の左右内側傾斜面10b,10bを形成し、該内側傾斜面10b,10bと仕切壁17Bにより小容量タンク部16B,16Bを形成したことを特徴とする請求項1記載の粉粒状物散布装置とする。小容量タンク部16B,16Bはタンク10,10の内側傾斜面10b,10bと仕切壁17Bによって形成され、該小容量タンク部16B,16Bからの粉粒状物は繰出ロール20cを経て繰り出される。
請求項1に記載の発明は、小容量タンク部16,16を左右に一対設けたタンク10,10の繰出ロール20a,20b,20cの回転軸芯方向である左右方向に配置できるため、タンク10の後部側あるいは前部側から接近して該小容量タンク部16,16へ粉粒状物を補充できる。
また、請求項2に記載の発明によると、小容量タンク部16A,16Aがタンク10の外側傾斜面10aと仕切壁17Aによって形成されるから、請求項1に記載の効果に加えて、小容量の繰出ロール20cからの繰出粉粒状物は通気筒30の送風下手側に落下して上手側から落下する多量の粉粒状物の搬送に影響少なく噴管13,14側に搬送される。
さらに請求項3に記載の発明によると、小容量タンク部16B,16Bがタンク10の内側傾斜面10aと仕切壁17Bによって形成されるから、請求項1に記載の効果に加えて、一対の小容量タンク部16B,16Bを一体化できるため、傾斜面その開放部面積を拡大でき粉粒状物の補充作業が容易化できる。
以下、図面に基づいてこの発明の実施態様について説明する。
まず、図1と図2に示すように、粉粒状物散布装置1は、乗用管理機2の座席後部に装着される。即ち前部にエンジン3を搭載し、中央部にステアリングハンドル6や前記座席7を備え、エンジン3回転を適宜に変速して前後車輪4,5を伝動する乗用管理機2機体の後部には、左右一対のタンク10,10を装着する。上記粉粒状物散布装置1は左右夫々について、該タンク10、繰出装置11、送風装置12、第1噴管13、第2噴管14を設けてなり、またこれを制御する制御部15等からなる。
前記一対のタンク10の夫々に該タンク10から所定量の散布粉粒剤を繰出す繰出装置11が設けられる。繰出装置11は複数形態の繰出ロール20を繰出ロール駆動軸21に構成するもので、繰出凹部を同じ容量として周方向に複数形成した第1繰出ロール20a、該第1繰出ロール20aと同形態の第2繰出ロール20b、及びこれら繰出ロールよりも短く且つ凹部深さを浅く形成した第3繰出ロール20cを1組とし、このうち第1繰出ロール20aをワンウェイクラッチ22を介して繰出ロール駆動軸21に装着し、第2繰出ロール20b及び第3繰出ロール20cは該繰出ロール駆動軸21に一体的に装着される構成である。
従って、ロール駆動軸21が正転駆動するときは、ワンウェイクラッチ22の連動作用をもって第1繰出ロール20a,20bが駆動されるため、第1〜第3繰出ロール20a〜20c全部が駆動される構成である。逆に繰出ロール駆動軸21が逆転駆動するときは、第1繰出ロール20aは停止し、第2繰出ロール20b,第3繰出ロール20cが駆動される。
一方前記タンク10内は小容量タンク部16を備え、繰出装置11の第1、第2繰出ロール20a、20bに対応する区画Aと第3繰出ロール20cに対応する区画Bとに区分される構成となっている。例えば区画Aには一般的な施肥用粉粒状物用として、区画Bには少量散布が要求される除草用粉粒状物用として使用されるよう設けられている。従って、繰出ロール駆動軸21が正転するときは、第1繰出ロール20a、第2繰出ロール20bが回転連動し区画Aの粉粒状物が繰出状態とされ、逆転するときは区画Aの第2繰出ロール20bのみの繰出し状態となる。なお、区画Bに粉粒状物を投入するときは、正転・逆転いずれも少量散布がなされる。
ここで、前記小容量タンク部16の詳細について説明する。左右一対のタンク10は、夫々四角錘を逆さにして両者一体成形して形成される構成で、繰出ロール20a〜20cをのぞませる下端側に形成した四角形上の開口10aに向け、前後左右に傾斜面が構成される。そして小容量タンク部16Aは、繰出ロール20cにのぞむよう、外側傾斜面10bの一部を隔壁として利用し、この外側傾斜面10bと平面視コ型で3方をほぼ垂直壁に形成した仕切壁17Aとによって該小容量タンク部16Aを形成する。なお、図例では、平面視で左右タンク10の前後中央において左右方向に繰出ロール駆動軸21を配置し、小容量タンク部16Aもタンク10の前後中央に設けられる。
以下の説明においては、第1〜第3繰出ロール20a,20bの繰出し状態を大供給状態、第2繰出ロール20bの繰出し状態を中供給状態、第3繰出ロール20cの繰出し状態を小供給状態という。また、これら大・中・小の3形態の繰出し状態において用いる繰出ロール又は繰出ロール組をもって繰出ロール種類1,2及び3が設定される。
左右一対の繰出ロール駆動軸21,21は夫々に直交するモータ連動軸23、23にベベルギヤ24、24群によって連動される構成である。モータ連動軸23、23の一方は、繰出ロール駆動モータ25のモータ駆動軸26にカップリングで連結され、モータ連動軸23、23間はチェン、スプロケットによる連動機構27で連動されるものである。なお繰出ロール駆動モータ25は正・逆転切り替え連動する構成である。
また、前記モータ連動軸23、23と左右の各ロール駆動軸21,21との間には、クラッチ手段28,28を備え、モータ連動軸23の回転を左側のロール駆動軸21へ伝達し又は非駆動の状態に切換え、該モータ連動軸23の回転を右側のロール駆動軸21へ伝達し又は非駆動の状態に切換できる構成とし、該クラッチ手段28,28は、運転席近傍の左・右ブーム散布レバー29,29によって各別に操作できる構成としている。
前記のモータ連動軸23、ベベルギヤ24群、クラッチ手段28、ロール駆動軸21の組からなる伝動構成は、平面視において左右の組が同じ配置の伝動形態を採用して、左右対称構造におけるよりも誤組付を防止するものである。
前記一対の繰出装置11,11の下方には夫々通気筒30,30をのぞませ、該通気筒30,30の一端は送風装置12を備えた送風筒31に連通される。そして下流側他端は第1噴管13に連通接続される構成である。詳細に説明すると、送風装置12は乗用管理機2機体の後部側に位置して設けられ、前後方向に送風筒31が配置される。この送風筒31の前端が左右に分岐して通気筒30,30に連通する構成である。送風装置12のブロア12aは機体側の図外PTO軸からの動力を受けて高速回転して起風しその噴風は送風筒13内を流れ、対称的に2分して通気筒30,30に入り、繰出される粉粒状物を該噴風によって搬送し、該粉粒状物は後続の第1噴管13に至る構成である。この送風筒31の途中には風量調節弁(図示せず)を備え、風量調節レバー34によって軸回りに回動調節できる構成としている。
前記左右各第1噴管13は、通気筒30の長手方向、即ち搬送方向に沿う下手側に配置され、さらに該第1噴管13には夫々蛇腹管40を介して屈曲自在に第2噴管14を接続する。
上記蛇腹管40を接続する筒体42に横支軸47を設け、第2噴管14はこの支軸47を介して連結されていて、前側への折畳みによる収納姿勢への動きのほか、横支軸47周りに回動させることによって上下に回動しうる構成となり、垂直の収納姿勢と水平の作業姿勢とに姿勢切り替えできるもので、手元の左・右調整レバー(図示せず)の操作に基づき左側又は右側の第2噴管14,14を垂直姿勢(非作業姿勢)又は水平姿勢(作業姿勢)に切り替えることができる。
前記第2噴管14には所定間隔毎に所定口径の噴口50,50…を形成している。
次いで上記構成の粉粒状散布装置1の制御部15について説明する。制御部15は、施肥コントローラ15A,モータコントローラ15B、及び本機コントローラ15Cを夫々接続して備え(図7)、このうち施肥コントローラ15Aは、施肥や除草剤散布に必要なデータ、例えば前記繰出ロール駆動モータ24のモータ回転パルス、左・右ブーム散布レバー48L,48Rによる選択情報、送風ファン12aの駆動情報、前記タンク10に設ける残量センサ54,54検出信号等を入力する一方、モータコントローラ15Bへモータ回転出力パルス信号、モータ回転方向切替信号等を出力する(図8)。
上記本機コントローラ15Cは車速を検出する手段からの車速データを施肥コントローラ15Aに送信する構成である。
また、施肥コントローラ15Aは、操作パネル55に配設するスイッチ類の情報を入力する。前記図の操作パネル55における液晶表示部56の近傍には、可変スイッチ57、施肥設定スイッチ58、増・減スイッチ59U,59D、累計リセットスイッチ60を配設し、これらの操作スイッチ信号は施肥コントローラ15Aに入力される構成である。なお、液晶表示部56の表示内容は、施肥量設定値、比重値、メモリー値、累計値を夫々表示でき、表示切換スイッチ61のオン操作で順次切換表示すべく出力される。
キースイッチ(図示せず)をオンすると自動モードに入る。この自動モードは、単位面積当たりの施肥量が一定になるよう、施肥量設定値および車速に対応して繰出装置11の繰出ロールを駆動する前記モータコントローラ15Bにモータ回転出力パルス(繰出ロール駆動モータ回転信号)を出力する構成である。
作業開始前に施肥設定スイッチ58をオンして現在設定の施肥量(反当り施肥量(kg))を表示させ、これからの作業に見合う施肥量であるか否か確認し、相違するときは増スイッチ59U又は減スイッチ59Dによって1kg単位で変更し、再度施肥設定スイッチ58を所定時間以上(例えば2秒以上)オンするとその値A(kg)が記憶される(図7、ステップ101)。
次いで比重設定を行なう(ステップ102)。表示切換スイッチ61をオンし「比重」を選択すると、現在の設定値が表示される。これからの作業に見合う比重値であるか否か確認し、相違するときは増スイッチ59U又は減スイッチ59Dによって0.01単位で変更し、再度施肥設定スイッチ58を所定時間以上(例えば2秒以上)オンするとその値D(g/cm)が記憶される。
前記のように、上記施肥量Aが予め設定された設定値大、中、小のいずれの範囲に該当するかによって、前記繰出装置11のどの繰出ロールを用いるか、即ち繰出ロール種類が判定される。本実施例の場合には、施肥量の判定がなされると(ステップ102〜ステップ105)、繰出ロール駆動モータ24の回転方向が決定されるよう構成している。即ち、施肥量Aが例えばa1(例えばa1=25kg)以上の大散布量に該当するときは、前記第1繰出ロール20a、及び第2繰出ロール20bが作動するよう繰出ロール駆動モータ24に正転信号が出力される(ステップ106、108)。
同様に施肥量Aがa2≦A≦a1(例えばa2=5kg)の中散布量に該当するときは、前記第2ロール20bが作動するよう繰出ロール駆動モータ24に逆転信号が出力される(ステップ104、107)。
そして施肥量AがA<a2の小散布量に該当するときも第3ロール20dが作動するよう繰出ロール駆動モータ24に逆転信号が出力される(ステップ105、107)。なお、中散布量とは同じモータ逆転信号が出力されるが、区画A又は区画Bのいずれに散布物が貯留されるかによって繰出装置11からの繰出散布物が決定されるものである(ステップ108、109)。
上記のように、散布物の散布量設定によって大小に繰出量が異なるように設定されまたは用いる繰出ロールの組合せを変更設定することにより繰出ロール種類1、種類2又は種類3が判定され駆動状態に設定される。
本実施例では、タンク内を区画A、区画Bに仕切って繰出ロール種類の選択設定を行なう構成としているが、特に区画B、仕切壁17Aとタンク10の外側傾斜面10bとで形成される小容量タンク部16Aへの粉粒状物の投入は、この小容量タンク部16Aがタンク10の前後中央に配置される構成であるから、後側からも前側からも容易にその上方解放部から投入を容易に行うことができる。
前記のようにモータ駆動回転方向の判定がなされた後は、車速信号の入力、設定比重の判定の後、繰出ロール回転数が決定される(ステップ110〜113)。
前記のように車速S他に基づき施肥コントローラ15Aで算出された繰出ロール回転数Rbは、モータコントローラ15Bに出力され、この算出値に基づき繰出ロール駆動モータ25を回転連動する。
なお、機体走行開始によって車速Sが規定値に達するとモータ回転出力パルス(ロール
駆動モータ回転信号)を出力し、規定値以下になると走行停止と判定してモータ回転出力パルスを出力停止する。また、走行中であっても、散布スイッチ69がオフされたり、ファンスイッチ70「切」のときはモータ回転出力パルス(繰出ロール駆動モータ回転信号)を出力停止する。さらに、車速が高速になり、モータ回転数計算値が予め設定した上限値を超えたときは、長音間欠でブザー71をオンする。
前記のように設定された繰出ロール回転方向と駆動モータ回転数とによって、所定に粉粒状物は繰出され、送風装置12のブロア12aによる噴風を受けて第1、第2噴管13、14を経由して散布されるが、ブロア12aからの噴風が送風筒13内で前方に送り出され、その終端で左右に分岐し、左右の通気筒30に入る。ここで、通気筒30の上方にのぞむ繰出ロール20a〜20cが上部から機体前側を経て下方に至る回転Xを正転に設定すると、繰出量が多くとも、噴風の通気筒30への送り込み作用で半径を大きく移行する噴風の方が流速が早いため、円滑に搬送できることになる。また、繰出された粉粒状物は噴風に乗って第1、第2噴管13、14内を搬送されるが、その搬送方向は一直線であるから、噴風が乱流となり難く、円滑に移送できる。
本実施例のように、送風筒が後方から前方に至りその後左右に通気筒を接続すると共にその通気筒による送風の案内方向に延長する形態で噴管13、14を設ける構成とすると、上記のように送風の迂回のみで済み、粉粒状物の曲がり搬送をなくし得て搬送ロスを少なくできる。
また、小容量タンク部16の構成を図8におけるように構成してもよい。即ち、図8においてタンク10の内側傾斜面10c,10cと平面視コ型で3方をほぼ垂直壁に形成した仕切壁17Bとによって、該小容量タンク部16Bを形成する。このように構成する場合は、繰出ロール20a〜20cのうち前記の例に対して繰出ロール20aと繰出ロール20cとを入れ替えて用いるようにし、小容量タンク部16Bの下方には繰出量を少なくすべく長さの短くした繰出ロール20cをのぞませるようにしている。
上記のように構成すると、左右の仕切壁17B,17Bで1つのタンク部が形成され、この1つのタンクの幅はタンク10の左右内側傾斜面10c、10cよりも更に広い幅に形成される結果、上方解放部の面積が大きくなって、粉粒状物の投入が極めて容易となる上、その内部に投入された粉粒状物はタンク10の稜線で分岐して流れ略均等量が投入できる。
図9は繰出ロール20の改良構成を示すものである。断面円形のロールケース80内に回転自在に収容された繰出ロール20は、外周に複数の凹部81,81…、左右に円形の壁面82,82を形成している。そして隣合う繰出ロール20Aと繰出ロール20Bとの間には、一方がワンウェイクラッチによって繰出ロール駆動軸21に連結され、他方が直接繰出ロール駆動軸21に連結される場合には、ロールケース80に適宜に固定された仕切板83を介在するようにし、正逆回転によって一方の繰出ロールが正転から逆転に切り替わるとき、その影響が前記壁面82,82を介して他方の繰出ロールに伝達しようとするが、これらの間に設けた前記仕切板83は、両ロールを分断して前記影響をなくすることができる。
図10は、前記繰出装置の断面を示すもので、ロールケース80の上部にタンク10を着脱自在に設け、該ロールケース80の下方には円筒状の通気筒30を着脱自在に設けている。なお、84、85はシール用のOリングである。図10における実施例では、ロールケース80は上下対称に形成され、粉粒状物の受口と排出口とは同一形状に形成されている。このため上下の組間違いを来たさない。
図11は噴管14の改良構造を示すもので、噴管14に適宜間隔で開口した開口50,50…に、通路内に立ち上がり粉粒状物を衝突させて所定に開口50からの排出を促進する衝突板50aを設け、この衝突板50aの噴管14外側において反射板部50bを接続している。このように構成すると、点線の状態に加え実線の散布状態を得られ散布ムラが生じない。
前記図3において、通気筒30の繰出装置11下方には着脱自在の蓋体86を設け、この蓋体86を外して容器87を装着することにより、搬送される粉粒状物を一部捕捉することができる。この捕捉した粉粒状物を容器毎重量測定し、比重の算出を行なう構成である。このように構成すると、施用する粉粒状物自体の比重測定が確実に行なうこととなり精度向上が図れる。
粒状施肥装置を装着した乗用管理機の平面図 粒状施肥装置を装着した乗用管理機の背面図 粒状施肥装置の繰出装置の一部拡大した平面図 粒状施肥装置のタンク部平面図 コントローラ接続一例を示す概要図 操作部の平面図 フローチャート 他例を示す粒状施肥装置のタンク部平面図 繰出ロール部斜視図 繰出装置部断面図 噴管断面図
符号の説明
7 搭乗座席
10 タンク
10a 外側傾斜面
10b 内側傾斜面
13 第1噴管
14 第2噴管
16、16A、16B 小容量タンク部
17、17A、17B 仕切壁
20a、20b、20c 繰出ロール
21 繰出ロール駆動軸
25 繰出ロール駆動モータ(駆動手段)
30 通気筒

Claims (3)

  1. 搭乗座席を備えた乗用型走行機体に、粉粒状物を収容する左右一対のタンク(10)を設け、該左右のタンク(10,10)夫々の下方に、左右方向の軸心回りに回転してタンク(10)内の粉粒状物を下方の通気筒(30)に繰り出す繰出ロール(20a,20b,20c)を設け、該通気筒(30)に噴管(13,14)を接続した粉粒状物散布装置において、
    前記左右のタンク(10,10)内に、前記繰出ロール(20a,20b,20c)のうち少量繰出の繰出ロール(20c)に連通する小容量タンク部(16)を設けたことを特徴とする粉粒状物散布装置。
  2. 前記左右一対のタンク(10,10)は夫々逆錐形に形成し、該タンク(10,10)の左右外側傾斜面(10a,10a)を形成し、該外側傾斜面(10a,10a)と仕切壁(17A)により小容量タンク部(16A,16A)を形成したことを特徴とする請求項1記載の粉粒状物散布装置。
  3. 前記左右一対のタンク(10,10)は夫々逆錐形に形成し、該タンク(10,10)の左右内側傾斜面(10b,10b)を形成し、該内側傾斜面(10b,10b)と仕切壁(17B)により小容量タンク部(16B,16B)を形成したことを特徴とする請求項1記載の粉粒状物散布装置。
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