JP2010035314A - 圧電トランスの制御回路および圧電トランスの制御方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】圧電トランス9の出力電圧を検出する電圧検出部11と、前記圧電トランス9の出力電流を検出する電流検出部12と、前記電圧検出部11の検出信号を用いて前記圧電トランス9の出力電圧が所定の電圧となるように前記圧電トランスの駆動電圧の周波数を制御する周波数制御部6と、前記周波数制御部6の制御により前記駆動電圧を発生させて前記圧電トランス9を駆動する駆動部8とを有し、前記周波数制御部6は、前記電流検出部12が検出した前記圧電トランス9の出力短絡電流に基づいて設定された周波数を用いて前記駆動電圧の周波数制御を行う。
【選択図】図1
Description
圧電トランスは、複数の共振点を有しており、共振点近傍の周波数の駆動電圧を用いると、出力電圧の制御が困難になる。そのため、圧電トランスは、共振点を避けた周波数の駆動電圧を用いることになるが、このように駆動電圧の周波数に制限が生じると広範囲の電圧を出力することが難しくなる。
<第1の実施形態>
図1は、本発明の第1の実施形態による圧電トランスの制御回路を有する電源装置の構成を示すブロック図である。図示した電源装置1は、本発明の圧電トランスの制御回路を用いて圧電トランスの動作を制御する電源装置の構成例である
信号変換部3は、電源装置1の入力端子T2を介して外部からPWM制御信号を入力し、レベル変換を行った制御信号を比較部5へ出力するように構成されている。
基準電圧生成部4は、電源装置1の入力端子T1を介して外部から入力電圧VINを入力し、生成した基準電圧Vrefを比較部5および周波数制御部6へ出力するように構成されている。
周波数制御部6は、所定の周波数で発振する発振部6aを有する。また、周波数制御部6は、基準電圧Vrefと比較部5の出力信号とを入力し、駆動部7の動作を制御するように構成されている。
駆動部7は、周波数制御部6の制御に応じて共振部8を動作させるように構成されている。
圧電トランス9は、1次側端子に共振部8からの駆動電圧を入力し、2次側端子に発生した出力電圧を整流部10へ出力するように構成されている。
電圧検出部11は、整流部10において生成された直流電圧、即ち電源装置1もしくは圧電トランス9の出力電圧を検出し、この出力電圧検出値を比較部5へ入力するように構成されている。
電流検出部12は、整流部10において生成された直流電流、即ち電源装置1もしくは圧電トランス9の出力電流を検出し、この出力電流検出値を、比較部5および電源装置1の出力端子T4へ入力するように構成されている。
図2に例示した周波数制御部6は、二つのダイオードを正方向に組み合わせたペアダイオードD1を有している。ペアダイオードD1の第1のアノードは、比較部5の出力点に接続されている。ペアダイオードD1の第2のアノードは、抵抗R1の一端に接続されている。ペアダイオードD1と抵抗R1の接続点には、抵抗R4の一端とコンパレータIC1の反転入力端子が接続されている。
ペアダイオードD1のカソードは、抵抗R2の一端に接続されている。抵抗R2の他端は接地されている。
抵抗R4の他端には、抵抗R5の一端およびキャパシタC1の一端が接続されている。抵抗R4、抵抗R5およびキャパシタC1の接続点には、コンパレータIC2の反転入力端子が接続されている。
コンパレータIC1の正入力端子には、抵抗R3の一端、キャパシタC2の一端、FETであるトランジスタTr1のドレイン、ダイオードD2のカソードおよびコンパレータIC2の正入力端子が接続されている。
周波数制御部6は、このように回路構成されている。
コンパレータIC2の出力端子とペアトランジスタTr2の接続点は、抵抗8を介して基準電圧Vrefが供給され、また抵抗R9を介して接地接続される。即ち、コンパレータIC2とペアトランジスタTr2との接続点には、抵抗R8と抵抗R9によって基準電圧Vrefを分圧した電圧が供給される。
インダクタL1の一端は、入力端子T1に接続され、入力電圧VINが印加される。インダクタL1の他端には、キャパシタC3の一端およびスイッチングトランジスタTr3のドレインが接続されている。スイッチングトランジスタTr3のソースは、接地されている。
インダクタL1とキャパシタC3との接続点は、圧電トランス9の入力端子に接続されている。なお、キャパシタC3の他端、および圧電トランス9の他方の入力端子は、接地されている。
図1の共振部8は、例えば、上記のように接続されたインダクタL1およびキャパシタC3による共振回路によって構成されている。
初めに、出力端子T5,T6間に負荷2を接続して電圧を供給する、通常の電源装置1の動作を説明する。
電源装置1は、入力端子T1を介して外部から直流の入力電圧VINを入力する。基準電圧生成部4は、入力電圧VINを用いて所定の直流電圧値を有する基準電圧Vrefを生成する。
また電源装置1は、入力端子T2を介して外部からPWM制御信号を入力する。PWM制御信号は、圧電トランス9へ供給する駆動電圧の周波数を設定する、即ち圧電トランス9の出力電圧を設定する制御信号である。
比較部5は、PWM制御信号が示す出力電圧値、基準電圧Vref、および電圧検出部11からの出力電圧検出値を用いた比較処理、ならびに前述の比較結果に電流検出部12からの出力電流検出値を加味して、圧電トランス9が発生すべき電圧を表す信号を生成する。
駆動部7は、周波数制御部6からの周波数制御信号に応じてスイッチングトランジスタTr3をON/OFFさせる。駆動部7は、前述のスイッチング動作によって共振部8を共振させ、詳しくは、キャパシタC3に圧電トランス9の入力容量を加味した容量と、インダクタL1とを共振させて駆動電圧を発生させる。
整流部10は、圧電トランス9から出力された電力を整流し、直流電力を電源装置1の出力端子T5,T6へ出力する。
電圧検出部11は、整流部10において生成された直流電力の電圧値を検出し、前述のように比較部5へ出力する。比較部5は、前述のように比較処理を行うとき、この出力電圧値を加味して、圧電トランス9の出力電圧値にフィードバック制御を行っている。
このように負荷2を外部接続した電源装置1は、通常の電圧出力動作を行う。
図3および図4は、図1の電源装置に用いられている圧電トランスの動作特性を示す説明図である。これらの図は、圧電トランス9の駆動電圧の周波数と出力電圧との関係を示したグラフであり、横軸が駆動電圧の周波数、縦軸が出力電圧あるいは出力電流である。なお、横軸に示した駆動電圧の周波数は、図中左側において周波数が高くなり、右側において周波数が低くなる。また、ここで例示した各特性曲線は、175[kHz]から150[kHz]の範囲の駆動電圧を任意の圧電トランスに供給したときの出力電力を表している。
また、図3には、電源装置1の出力端子に接続される負荷2の抵抗値を1[MΩ]とした状態において、各周波数の駆動電圧を圧電トランス9に供給したとき、電圧検出部11が検出した電圧値を示す特性曲線(1)を示している。
圧電トランス9は、前述の各特性曲線(1)〜(7)に示したように共振点を有しており、この共振点、即ち共振周波数は負荷に応じて定まる周波数である。そのため、図3,4に示した特性曲線(1)〜(7)において、圧電トランス9の出力電圧がピーク値となる、駆動電圧の周波数が異なっている。
図3および図4に例示した特性曲線(S)は、保護抵抗R100の抵抗値を100[kΩ]としたときの出力端子T5,T6間の短絡電流を表している。特性曲線(S)の短絡電流のピーク値は概ね2.9[mA]である。
予め、任意の値を有する負荷2を例えば出力端子T5,T6に接続し、外部から入力しているPWM制御信号に応じて駆動電圧の周波数を変化させ、上記の負荷2へ電力を供給したときの共振周波数を越えるポイント、いわゆる山越えを起こしたポイントの駆動電圧の周波数を探す。
次に、前述の山越えを起こしたポイントの周波数を有する駆動電圧を圧電トランス9へ供給しているとき、例えば後述する短絡手段を用いて当該圧電トランス9の出力端子間を短絡し、当該短絡電流を電流検出部12に検出させる。
前述の電流検出部12が検出した短絡電流値は、出力端子T4に接続された上記の電流モニタ機器に表示され、操作者に報知される。
具体的には、例えば操作者の操作等により、各値の負荷2に対応する出力短絡電流値を、いずれかの記憶手段に蓄積させておく。
負荷2が接続されている、あるいは何も接続されていていない出力端子T5と出力端子T6の間を、例えば機械接点を有するリレーなどの図示されない短絡手段を用いて短絡する。即ち、圧電トランス9の出力端子を短絡する(ステップST101)。
上記のようにスイッチング動作を制御された駆動部7は、共振部8を稼働させる。共振部8は、前述のように圧電トランス9の入力容量を含めたLC共振を起こし、駆動部7のスイッチング動作に応じた周波数の駆動電圧を生成して圧電トランス9へ供給する。圧電トランス9は、駆動電圧に応じた電力を2次側端子間に発生させる。
電源装置1の出力端子T5,T6間が短絡されているとき、電流検出部12は、圧電トランス9の出力短絡電流を検出する。この出力短絡電流は、上記のように出力端子T4に接続された電流モニタ機器に表示される。
詳しくは、操作者は、電源装置1が電力を供給することが可能な範囲の負荷2について、山越えを起こしたポイントの短絡電流値よりも小さい値の短絡電流Isを設定する。
即ち、短絡電流Isは、1[MΩ]〜500[MΩ]の範囲内の負荷2へ電力を供給したときに山越えが生じる周波数よりも高い周波数を駆動電圧に用いて圧電トランス9を駆動し、このときの圧電トランス9の出力短絡電流値である。
なお、短絡電流Isは、上記の値に限定されず、また、上記のピーク値ならびに短絡電流Isの値から導出される比率、倍率等によっても限定されない。
短絡電流Isは、図3,4に示したように、順次駆動電圧の周波数を変化させたとき、短絡電流が急峻に変化しない、即ち、周波数の変化に対して緩やかに短絡電流が変化する範囲内に設定される電流値である。
なお、操作者による短絡電流Isの選択/設定は、電源装置1が図5に示した各動作を行う前に予め行ってもよい。
前述のように、出力短絡電流が短絡電流Isとなるように可変抵抗VR1を調整させ、周波数制御部6に、周波数fを駆動電圧の周波数のリミット値として設定する。
前述のように周波数fがリミット値として設定された周波数制御部6は、周波数fを越えない周波数の駆動電圧を発生するように駆動部7を制御する。駆動部7および共振部8は、周波数fを越えない周波数の駆動電圧を発生するように動作し、圧電トランス9には、周波数fを越えない周波数の駆動電圧が供給される(ステップST106)。
このように周波数fをリミット値として設定した後、出力端子T5,T6に負荷2を接続して、周波数制御部6が周波数fを越えないように駆動電圧の周波数を制御し、通常の出力動作が行われる。
また、駆動電圧が周波数fのとき、図4に示した特性曲線(5),(6),(7)では概ね3[kV]である。このことから、駆動電圧の周波数のリミット値を周波数fに設定したときでも、圧電トランス9から高電圧を出力することが可能なことがわかる。
上記の周波数fがリミット値として設定された電源装置1は、図3,4に示した特性曲線(1)〜(7)に関連させて示した範囲の値を有する負荷2を接続したとき、圧電トランス9の共振点を避けて動作する。
また、電源装置1の出力端子T5,T6間の短絡を開放し、負荷2を接続したとき、周波数制御部6は、前述の周波数のリミット値を越えないように駆動部7のスイッチング動作を制御し、圧電トランス9へ入力される駆動電圧の周波数を制限して動作させるようにした。
図6は、本発明の第2の実施形態による圧電トランスの制御回路を用いた電源装置の構成を示すブロック図である。第1の実施形態で説明した電源装置1と同様あるいは相当する部分に同じ符号を使用し、これらの部分の重複説明を省略する。
図6の電源装置1aに含まれる圧電トランスの制御回路は、信号変換部3、基準電圧生成部4、比較部5、周波数制御部6、駆動部7、共振部8、電圧検出部11、電流検出部12、および、CPU13を有している。
また、CPU13は、電源装置1aの出力電圧を設定する制御信号、即ちPWM制御信号を信号変換部3へ出力するように接続構成され、またさらに、周波数制御部6が調整する駆動電圧の周波数を制限するように当該周波数制御部6へ接続されている。
CPU13は、例えば自ら記憶しているプログラム等のソフトウエアに基づいて、周波数制御部6の動作を制御するように構成された制御手段である。
図1を用いて説明した電源装置1と同様な動作の重複説明を省略し、第2の実施形態による電源装置1aの特徴となる動作を説明する。
初めに、出力端子T5,T6間に負荷2を接続して電圧を供給する、電源装置1aの通常の出力動作を説明する。
信号変換部3は、第1の実施形態で説明したように信号変換処理を行い、この制御信号を比較部5へ出力する。比較部5は、第1の実施形態で説明したように比較処理を行う。
図6の周波数制御部6は、第1の実施形態で説明したように比較部5からの比較結果を示す信号を用いて駆動電圧の周波数制御を行う。このとき、周波数制御部6は、CPU13から入力している周波数リミット信号が示す周波数を越えないように上記の駆動電圧の周波数を調整する。
共振部8は、第1の実施形態で説明したように入力電圧VINを共振させて駆動電圧を発生させ、圧電トランス9の1次側端子へ入力する。
圧電トランス9の2次側、即ち出力端子に発生した出力電圧は、第1の実施形態で説明したように整流部10によって直流電力に整流され、電源装置1aの出力端子T5,T6に接続されている負荷2へ供給される
上記の各検出信号を入力した比較部5、比較部5の比較結果に応じて駆動電圧の周波数を制御する周波数制御部6、周波数制御部6に制御される駆動部7、および駆動部7によって共振され、駆動電圧を生成する共振部8の動作は、第1の実施形態で説明した動作と同様である。
電源装置1aは、このように負荷2に対する通常の出力動作を行う。
CPU13は、予め、第1の実施形態で説明した短絡電流Isを、例えば自ら備える記憶部等に記憶/設定させている。
あるいは、CPU13の記憶部に、第1の実施形態で説明した、山越えが起こるポイントの周波数を駆動電圧に用いたときの出力短絡電流を記憶させておく。
詳しくは、所定の範囲内の任意の大きさを有する負荷2を接続したときの圧電トランス9の共振周波数を駆動電圧に用いて、当該圧電トランス9を動作させたときの出力短絡電流値を記憶させておく。なお、上記の所定の範囲内の大きさを有する負荷2とは、電源装置1aが電力供給を行うことのできる範囲の大きさの負荷である。
このように記憶部等へ各出力短絡電流を蓄積させておき、CPU13が、適宜、上記の蓄積されている出力短絡電流値よりも小さな短絡電流Isを所定の演算によって求め、自らに設定するようにしてもよい。
CPU13は、上記のように出力端子T5,T6間、もしくは圧電トランス9の出力電流が短絡されたとき、例えば、外部から所定の設定操作がなされると、自ら備えるプログラム等に則してPWM制御信号の内容を順次変化させる。
CPU13は、このようにして順次駆動電圧の周波数を変化させたとき、電流検出部12から出力される検出信号、即ち、各周波数に対応して検出される短絡電流を入力する。この処理動作は、図5のステップST103の工程に相当する。
CPU13は、前述の周波数リミット値を表す周波数リミット信号を、周波数制御部6へ出力して駆動電圧の周波数を制限する条件を設定する。具体的には、CPU13は、例えば電源装置1aの出力電圧を変化させるために周波数制御部6が駆動電圧の周波数を下降させる制御を行うとき、圧電トランス9の共振点を回避するため駆動電圧の周波数の下限値を設定する。
負荷2へ電源電力を供給するように、例えば外部から設定操作がなされたCPU13は、予め負荷2に対して設定された電圧を供給するようにPWM制御信号を生成し、前述のように各部を動作させる。
また、このとき、周波数制御部6は、CPU13によって設定された周波数のリミット値を越えた周波数を有する駆動電圧が生成されないように、駆動部7の動作を制御する。この処理動作は、図5のステップST106の工程に相当する。
電源装置1aは、このように駆動電圧の周波数のリミット値を設定し、負荷2を接続させた通常の出力動作を行う。
また、電源装置1aの出力端子T5,T6間の短絡を開放して負荷2を接続したとき、周波数制御部6は、前述の周波数のリミット値を越えないように駆動部7のスイッチング動作を制御し、圧電トランス9へ入力される駆動電圧の周波数を制限して動作させるようにした。
また、CPU13の処理動作により、短絡電流Isとなる駆動電圧の周波数をリミット値として設定するようにしたので、適切な駆動電圧の周波数を自動的に設定することができる。
図7は、本発明の第3の実施形態による圧電トランスの制御回路を用いた電源装置の構成を示すブロック図である。第1および第2の実施形態で説明したものと同一あるいは相当する部分に同じ符号を使用し、その部分の重複説明を省略する。図7に示した電源装置1bは、圧電トランス9へ入力する駆動電圧を制御するプロセッサのCPU13aを有する。
A/D変換部21は、電圧検出部11から出力される検出信号を入力し、また電流検出部12から出力される検出信号を入力し、これらの検出信号をA/D変換して演算部23へ入力するように構成されている。
A/D変換部22は、電流検出部12から出力される短絡電流の検出信号を入力し、この検出信号をA/D変換して演算部24へ入力するように構成されている。
周波数可変部25は、演算部23の演算結果を用いて、また周波数リミット制御部20に制御されることにより、圧電トランス9の駆動電圧の周波数を設定してスイッチングトランジスタTr3のスイッチング動作を制御するように構成されている。
電源装置1bに含まれる圧電トランスの制御回路は、駆動部7、共振部8、電圧検出部11、電流検出部12、および、CPU13aを有している。
前述の第1の実施形態ならびに第2の実施形態で説明した電源装置と同様な動作の重複説明を省略し、第3の実施形態による電源装置1bの特徴となる動作を説明する。
初めに、出力端子T5,T6間に負荷2を接続して電圧を供給する、電源装置1bの通常の出力動作を説明する。
駆動電圧が供給された圧電トランス9は、2次側端子に高電圧を発生し、整流部10へ出力する。整流部10は、圧電トランス9の出力電力を整流して直流電力を生成し、出力端子T5,T6に接続されている負荷2へ供給する。
また、整流部10に接続されている電流検出部12は、電源装置1bもしくは圧電トランス9の出力電流を検出し、この検出信号をCPU13aのA/D変換部21へ出力する。A/D変換部21は、入力した各検出信号をA/D変換して演算部23へ出力する。
演算部23は、A/D変換部21から取得した出力電圧値を示す信号と出力電流値を示す信号とを用いて、例えば、予め自らに設定されている電圧と、上記の出力電圧値ならびに出力電流値とを比較する演算処理を行う。
周波数可変部25は、前述の演算部23が求めた周波数を有する駆動電圧が生成されるように、スイッチングトランジスタTr3のスイッチング動作を制御する。このようにして、電源装置1bもしくは圧電トランス9の出力電圧のフィードバック制御を行い、出力電圧を安定させて一定に保つ。
CPU13aは、予め、第1の実施形態で説明した短絡電流Isを、例えば自ら備える記憶部等に記憶/設定させている。
あるいは、CPU13aの記憶部に、第1の実施形態で説明した、山越えが起こるポイントの周波数を駆動電圧に用いたときの出力短絡電流を記憶させておく。
このように記憶部等へ各出力短絡電流を蓄積させておき、CPU13aが、適宜、上記の蓄積されている出力短絡電流値よりも小さな短絡電流Isを所定の演算によって求め、自らに設定するようにしてもよい。
CPU13aは、例えば外部から設定操作が行われると、周波数可変部25が駆動電圧の周波数を順次変化させる制御をスイッチングトランジスタTr3に行う。
具体的には、周波数可変部25は、スイッチングトランジスタTr3のスイッチング動作の周期を所定の範囲内で変化させる。
電流検出部12は、前述のように順次周波数を変化させた駆動電圧を供給した圧電トランス9の短絡電流を検出し、この検出信号をCPU13aへ入力する。この動作は、図5のステップST103の工程に相当する。
演算部24は、例えばA/D変換部22が所定の周波数間隔でサンプリングした短絡電流を示す信号を順次入力し、これらの短絡電流と前述の予め設定されている短絡電流Isとを比較する演算を行う。演算部24は、A/D変換部22から入力した出力短絡電流が短絡電流Isになったとき、当該出力短絡電流が流れたときの駆動電圧の周波数を求める。
前述のように駆動電圧の周波数のリミット値が設定された周波数可変部25は、上記のリミット値を越えないようにスイッチングトランジスタTr3のスイッチング動作を制御する。
周波数可変部25に制御されたスイッチングトランジスタTr3は、共振部8を共振させて前述のリミット値を越えていない周波数を有する駆動電圧を発生させ、圧電トランス9へ供給する。この処理動作は、図5のステップST106の工程に相当する。
また、出力端子T5,T6間の短絡を開放し、負荷2へ電圧を供給するとき、CPU13aは、電圧検出部11の検出信号と電流検出部12の検出信号とを入力し、各検出信号が示す値と負荷2へ供給すべき電圧との比較演算を行う。CPU13aは、この演算結果を用いて圧電トランス9が適切な高電圧を発生するように駆動部7を制御するようにした。
また、CPU13aの処理動作により、駆動電圧の周波数のリミット値を設定するようにしたので、適切な駆動電圧の周波数を自動的に設定することができる。
Claims (5)
- 圧電トランスの出力電圧を検出する電圧検出部と、
前記圧電トランスの出力電流を検出する電流検出部と、
前記圧電トランスの出力電圧を設定する制御信号、前記電圧検出部の検出信号、および、前記電流検出部の検出信号に応じて前記圧電トランスの出力電圧が所定の電圧となるように前記圧電トランスの駆動電圧の周波数を制御する周波数制御部と、
前記周波数制御部の制御により前記駆動電圧を発生させて前記圧電トランスを駆動する駆動部と、
を有し、
前記周波数制御部は、前記電流検出部が検出した前記圧電トランスの出力短絡電流に基づいて設定された周波数を用いて前記駆動電圧の周波数制御を行う、
圧電トランスの制御回路。 - 前記圧電トランスの出力端子が短絡されたとき、前記周波数制御部を制御して前記圧電トランスへ供給する駆動電圧の周波数を順次変化させ、
前記電流検出部が検出した前記圧電トランスの出力短絡電流に応じて前記駆動電圧の周波数のリミット値を設定して前記周波数制御の動作を制御する制御手段、を有する、
請求項1に記載の圧電トランスの制御回路。 - 圧電トランスの出力電圧を検出する電圧検出部と、
前記圧電トランスの出力電流を検出する電流検出部と、
前記電圧検出部の検出信号と前記電流検出部の検出信号とを入力し、前記圧電トランスの駆動電圧の周波数を設定する制御手段と、
前記制御手段の制御に応じて前記駆動電圧を発生させて前記圧電トランスを駆動する駆動部と、
を有し、
前記制御手段は、前記電流検出部が検出した前記圧電トランスの出力短絡電流に基づいて前記駆動電圧の周波数を求め、該周波数の駆動電圧を発生するように前記駆動部の動作を制御する、
圧電トランスの制御回路。 - 前記制御手段は、
前記圧電トランスの共振周波数を有する駆動電圧を該圧電トランスへ供給したときの出力短絡電流よりも小さな短絡電流を予め設定しておき、
前記電流検出部の検出した出力短絡電流が前記設定されている短絡電流になったときの駆動電圧の周波数を求める演算部と、
前記演算部の求めた周波数をリミット値に設定して前記駆動電圧の周波数を制御する周波数リミット制御部と、
前記周波数リミット制御部の制御により前記駆動電圧の周波数を変化させる周波数可変部と、を有する、
請求項3に記載の圧電トランスの制御回路。 - 圧電トランスの出力端子を短絡させたとき、制御手段が、駆動部を制御して順次周波数を変化させた駆動電圧を前記圧電トランスに供給させる工程と、
電流検出部が、前記圧電トランスの出力短絡電流を検出する工程と、
前記制御手段に予め前記圧電トランスの共振周波数を有する駆動電圧を該圧電トランスへ供給したときの出力短絡電流よりも小さな短絡電流を設定しておき、
前記制御手段が、前記電流検出部の検出した出力短絡電流が前記設定されている短絡電流になったときの駆動電圧の周波数をリミット値として設定する工程と、
前記圧電トランスの出力端子の短絡を開放させたとき、前記制御手段が、前記リミット値を越えないように駆動電圧の周波数を制御して前記駆動部に前記圧電トランスの駆動を行わせる工程と、
を有する、
圧電トランスの制御方法。
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