JP2010034123A - プリント配線板の製造方法 - Google Patents

プリント配線板の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2010034123A
JP2010034123A JP2008191966A JP2008191966A JP2010034123A JP 2010034123 A JP2010034123 A JP 2010034123A JP 2008191966 A JP2008191966 A JP 2008191966A JP 2008191966 A JP2008191966 A JP 2008191966A JP 2010034123 A JP2010034123 A JP 2010034123A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
lead wiring
printed wiring
wiring board
manufacturing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2008191966A
Other languages
English (en)
Inventor
Daisuke Kameyama
大介 亀山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujikura Ltd
Original Assignee
Fujikura Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujikura Ltd filed Critical Fujikura Ltd
Priority to JP2008191966A priority Critical patent/JP2010034123A/ja
Publication of JP2010034123A publication Critical patent/JP2010034123A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Manufacturing Of Printed Wiring (AREA)
  • Non-Metallic Protective Coatings For Printed Circuits (AREA)
  • Printing Elements For Providing Electric Connections Between Printed Circuits (AREA)

Abstract

【課題】プリント配線板の製造方法において、配線回路の短絡を防止することである。
【解決手段】プリント配線板10の製造方法は、コネクタ端子部に置かれる絶縁基板20に、有機溶剤と水とを弾く撥液材料で撥液層50を形成する撥液層形成工程と、リード配線層21〜27を設ける領域の撥液層50を除去して、複数のリード配線層領域を形成するリード配線層領域形成工程と、リード配線層領域に、有機溶剤を含む銀ペーストで複数のリード配線層21〜27を形成するリード配線層形成工程と、リード配線層21〜27に、有機溶剤を含む導電性ペーストで導電層30を被覆する導電層被覆工程と、導電層30が被覆されたリード配線層21〜27の回路基板本体側に、絶縁性材料で保護層40を形成する保護層形成工程と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、プリント配線板の製造方法に係り、特に、回路基板本体と、回路基板本体に連結され、複数のリード配線層を有するコネクタ端子と、を備えるプリント配線板を製造するプリント配線板の製造方法に関する。
近年、携帯電話やデジタルカメラなどの各種電子機器に組み込まれるプリント配線板は、小型化、薄型化、軽量化及び多機能化並びに部品コストの低減などが益々要求されている。そして、部品コストの低減に有利な配線板として、例えば、柔軟でフレキシブルなメンブレンスイッチ基板等のメンブレン配線板が広く利用されている。このようなメンブレン配線板に要求される配線回路密度は高くなっており、例えば、0.3mmピッチ対応等の狭ピッチ化に対応したメンブレン配線板の開発が行われている。
特許文献1には、絶縁樹脂基板に銀ペーストで銀回路を形成し、銀回路におけるコネクタ端部以外の部位にレジスト層を形成し、コネクタ端部に導電層を形成し、銀回路における銀パターンの各間に存在する導電層をレーザ光照射で除去して配線板を製造する方法が記載されている。
特許文献2には、合成樹脂製のフィルム上に複数本の導体パターンを形成するとともにその端部にこれら複数本の導体パターンと全て接続される大面積の導体ランド部を形成する工程と、フィルムの導体ランド部を設けた面の裏面側に絶縁塗料を厚塗りして硬化させる工程と、フィルム及び硬化した絶縁塗料をプレス加工することによって、その外形を形成すると同時にフィルムの導体ランド部の部分に複数本のスリットを設ける工程とを具備することが記載されている。
特開2003−209338号公報 特開平6−124755号公報
ところで、プリント配線板のコネクタ端子部のように銀配線回路における銀リード配線層の間隔が狭小化する部位では、銀ペーストインク等で絶縁樹脂基板に銀リード配線層を形成する場合や、カーボンペーストインク等で銀リード配線層にカーボン層を被覆する際に、これらの導電性を有するペーストインクの滲み等で銀配線回路が短絡する可能性がある。
そこで本発明の目的は、配線回路の短絡を防止することができるプリント配線板の製造方法を提供することである。
本発明に係るプリント配線板の製造方法は、回路基板本体と、前記回路基板本体に連結され、複数のリード配線層を有するコネクタ端子と、を備えるプリント配線板を製造するプリント配線板の製造方法であって、コネクタ端子部に置かれる絶縁基板に、有機溶剤と水とを弾く撥液材料で撥液層を形成する撥液層形成工程と、前記リード配線層を設ける領域の撥液層を除去して、複数のリード配線層領域を形成するリード配線層領域形成工程と、前記リード配線層領域に、有機溶剤を含む銀ペーストで前記リード配線層を形成するリード配線層形成工程と、前記リード配線層に、有機溶剤を含む導電性ペーストで導電層を被覆する導電層被覆工程と、前記導電層が被覆されたリード配線層の前記回路基板本体側に、絶縁性材料で保護層を形成する保護層形成工程と、を備えることを特徴とする。
本発明に係るプリント配線板の製造方法において、前記撥液材料は、シリコン材料またはフッ素材料であることが好ましい。
本発明に係るプリント配線板の製造方法において、前記導電性ペーストは、少なくとも表面が銀よりもイオン化傾向の小さい貴金属で形成された導電性粉末からなる導電性フィラを含有することが好ましい。
本発明に係るプリント配線板の製造方法において、前記導電性ペーストは、カーボン粉末を含む導電性フィラを含有することが好ましい。
本発明に係るプリント配線板の製造方法において、前記撥液層形成工程は、前記絶縁基板に前記撥液材料を印刷または塗布して前記撥液層を形成することが好ましい。
本発明に係るプリント配線板の製造方法において、前記撥液材料は、レーザ光吸収剤が含有され、前記リード配線層領域形成工程は、前記リード配線層を設ける領域の撥液層をレーザ加工で除去することが好ましい。
本発明に係るプリント配線板の製造方法において、前記撥液層は、前記絶縁基板よりレーザ光の吸収量が大きいことが好ましい。
本発明に係るプリント配線板の製造方法において、前記リード配線層領域は、前記絶縁基板に千鳥状に配列されて形成され、前記リード配線層は、前記千鳥状に配列されたリード配線層領域に、千鳥状に配列されて形成されることが好ましい。
本発明に係るプリント配線板の製造方法において、前記導電層で被覆されたリード配線層は、コネクタに接続されることが好ましい。
上記構成におけるプリント配線板の製造方法によれば、銀ペーストまたは導電性ペーストの滲みを抑えることができるので、コネクタ端子におけるリード配線層間の短絡を防止することができる。
以下に、本発明の実施の形態について図面を用いて詳細に説明する。図1は、プリント配線板10の構成を示す図である。プリント配線板10は、回路基板本体12と、回路基板本体12に連結されるコネクタ端子14と、を備えている。なお、回路基板本体12に設けられる配線回路等は省略する。
コネクタ端子14は、絶縁基板20と、絶縁基板20に設けられる複数のリード配線層21〜27と、複数のリード配線層21〜27を被覆する導電層30と、導電層30が被覆されたリード配線層21〜27の一部を覆う保護層40と、を含んで構成される。
絶縁基板20は、例えば、矩形のリボン状を有しており、柔軟性を有するフレキシブルな絶縁性合成樹脂フィルム等で構成される。絶縁性合成樹脂フィルムには、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂等で成形された合成樹脂フィルムが使用される。ポリエチレンテレフタレート樹脂フィルム等には、一般に市販されているポリエチレンテレフタレート樹脂フィルム等が用いられる。
絶縁基板20を成形する合成樹脂には、ポリエチレンテレフタレート樹脂に限定されることなく、ビスマレイミドトリアジン(BT)樹脂、ポリイミド樹脂、エポキシ樹脂、フッ素樹脂、フェノール樹脂等の熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂を用いることができる。また、絶縁基板20を成形する合成樹脂には、液晶ポリマー(LCP)等を用いてもよい。
複数のリード配線層21〜27は、絶縁基板20に銀含有材料で形成され、銀配線回路としての機能を有している。リード配線層21〜27の先端は、外部コネクタ端子と電気的に接続されるため略円形状または略楕円状に形成される。なお、図1では、7本のリード配線層21〜27が示されているが、リード配線層の本数は、特に、7本に限定されることはない。
複数のリード配線層21〜27は、第1群のリード配線層21、23、25、27と、第2群のリード配線層22、24、26とから構成される。第1群のリード配線層21、23、25、27と、第2群のリード配線層22、24、26とは、いわゆる千鳥状に略並行に配列されており、第2群のリード配線層22、24、26の先端が第1群のリード配線層21、23、25、27の先端より突出して交互配置される。このように、リード配線層21〜27を千鳥状に配列させることより、コネクタ端子をより小さく形成することができる。勿論、他の条件次第では、リード配線層21〜27の配列は、千鳥状に限定されることはない。
導電層30は、複数のリード配線層21〜27に被覆され、イオンマイグレーション等のマイグレーションを抑える機能を有している。リード配線層21〜27を形成する銀含有材料はマイグレーションを発生させやすいので、リード配線層21〜27を導電層30で覆うことによりマイグレーションの発生を防止することができる。導電層30は、少なくとも表面が銀よりもイオン化傾向の小さい貴金属で形成された導電性材料やカーボン材料等の耐マイグレーション性を有する材料で形成されることが好ましい。
保護層40は、コネクタ端子14の回路基板本体12側に形成され、絶縁保護等の機能を有している。保護層40は、絶縁保護等のため絶縁性材料により形成される。保護層40は、コネクタの接点となる接点部以外の部位に設けられる。保護層40は、例えば、ソルダーレジスト等により形成される。
撥液層50は、絶縁基板20に形成され、導電層30が被覆されたリード配線層21〜27以外の部位に設けられる。撥液層50は、有機溶剤と水とを弾く撥液材料により形成される。このような撥液材料には、シリコン材料やフッ素材料を用いることが好ましい。勿論、撥液材料は、シリコン材料やフッ素材料に限定されることはない。撥液層50が絶縁基板20に設けられることにより、水等が付着しても撥水作用により除去される。それにより、リード配線層21〜27間の短絡が防止される。
次に、プリント配線板10の製造方法について説明する。
図2は、プリント配線板10の製造方法を示すフローチャートである。プリント配線板10の製造方法は、撥液層形成工程(S10)と、リード配線層領域形成工程(S12)と、リード配線層形成工程(S14)と、導電層被覆工程(S16)と、保護層形成工程(S18)と、を備えている。
撥液層形成工程(S10)は、コネクタ端子部14aに置かれる絶縁基板20に、有機溶剤と水とを弾く撥液材料で撥液層50を形成する工程である。図3は、絶縁基板20に撥液層50を形成した状態を示す図であり、図3(a)は平面図、図3(b)はA−A線に沿った断面図である。
撥液層50は、有機溶剤と水とを弾く機能を有する撥液材料で形成される。撥液材料には、上述したように、シリコン材料やフッ素材料を用いることが好ましい。撥液材料は、例えば、絶縁基板20にスプレーや塗布等でコーティングされる。そして、撥液材料がコーティングされた絶縁基板20を、加熱乾燥することにより絶縁基板20に撥液層50が形成される。撥液材料にシリコン材料を用いる場合には、加熱乾燥条件は、例えば、150℃から170℃で、30分間程度である。
リード配線層領域形成工程(S12)は、複数のリード配線層21〜27を設ける領域の撥液層50を除去して、複数のリード配線層領域51〜57を形成する工程である。図4は、リード配線層領域51〜57を形成した状態を示す図であり、図4(a)は平面図、図4(b)はA−A線に沿った断面図である。
複数のリード配線層領域51〜57は、第1群のリード配線層領域51、53、55、57と、第2群のリード配線層領域52、54、56とから構成される。第1群のリード配線層領域51、53、55、57と、第2群のリード配線層領域52、54、56とは、いわゆる千鳥状に略並行に配列されており、第2群のリード配線層領域52、54、56の先端が第1群のリード配線層領域51、53、55、57の先端より突出して交互配置される。このように、リード配線層領域51〜57を千鳥状に配列させることより、リード配線層21〜27を千鳥状に配列させて形成することができる。勿論、他の条件次第では、リード配線層領域51〜57の配列は、千鳥状に限定されることはない。
複数のリード配線層領域51〜57は、複数のリード配線層21〜27を設ける領域の撥液層50を除去して形成される。撥液層50は、レーザ加工で除去されることが好ましい。レーザ加工でトリミングすることにより微細加工ができるからである。レーザ加工には、例えば、炭酸ガスレーザ、YAGレーザ、エキシマレーザ等を用いたレーザトリミング装置を使用することができる。
また、撥液層50をレーザ加工で除去する場合には、レーザ加工を効率よく行うために撥液材料にレーザ光吸収剤が含有されることが好ましい。レーザ光吸収剤には、例えば、黒色系無機顔料や青色系無機顔料等の着色剤を用いることができる。また、絶縁基板20のレーザ光による損傷を抑えるため、撥液層50は、絶縁基板20よりレーザ光の吸収が大きい撥液材料で形成されることが好ましい。
また、複数のリード配線層領域51〜57は、形成されるリード配線層21〜27の大きさと略同じかまたは多少大きくなるように形成される。後述するように、リード配線層21〜27は、導電層被覆工程(S16)で導電層30が被覆されるからである。リード配線層領域51〜57は、例えば、形成されるリード配線層21〜27の外周縁から略0.07mm大きくなるように形成される。
リード配線層形成工程(S14)は、複数のリード配線層領域51〜57に、有機溶剤を含む銀ペーストで複数のリード配線層21〜27を形成する工程である。図5は、リード配線層領域51〜57にリード配線層21〜27を形成した状態を示す図であり、図5(a)は平面図、図5(b)はA−A線に沿った断面図である。
複数のリード配線層21〜27は、例えば、千鳥状に設けられた複数のリード配線層領域51〜57に、有機溶剤を含む銀ペーストをスクリーン印刷等することにより形成される。リード配線層21〜27の先端部の外径は、例えば、0.16mmであり、リード配線層21〜27の幅(W)は、例えば、0.05mmから0.2mmである。リード配線層21〜27は千鳥状に配列され、配線ピッチ(P)は、例えば、0.3mmである。また、リード配線層21〜27の間隔(D)は、例えば、0.1mmである。
ここで、リード配線層領域51〜57の外側には撥液層50が設けられているため、有機溶剤を含む銀ペーストの一部が印刷位置のズレ等で撥液層50に印刷された場合でも、銀ペーストは、撥液層50で弾かれる。また、リード配線層領域51〜57の外側には撥液層50が設けられているため、リード配線層領域51〜57に印刷された銀ペーストの滲みが抑えられる。それにより、リード配線層21〜27の間が銀ペーストで短絡されることを防止できる。
導電層被覆工程(S16)は、リード配線層21〜27に、有機溶剤を含む導電性ペーストで導電層30を被覆する工程である。図6は、リード配線層21〜27に導電層30を被覆した状態を示す図であり、図6(a)は平面図、図6(b)はA−A線に沿った断面図である。
導電性ペーストは、導電性フィラと、バインダと、有機溶剤と、を含有している。導電性フィラには、少なくとも表面が銀よりもイオン化傾向の小さい貴金属、例えば、白金(Pt)や金(Au)からなる導電粉末やカーボン粉末等が用いられる。なお、導電性ペーストには、導電性インク等も含まれる。有機溶剤を含む導電性ペーストは、例えば、スクリーン印刷等により複数のリード配線層21〜27に被覆される。
ここで、リード配線層領域51〜57の外側には撥液層50が形成されているため、有機溶剤を含む導電性ペーストの一部が印刷位置のズレ等で撥液層50に印刷された場合でも、導電性ペーストは、撥液層50で弾かれる。また、リード配線層領域51〜57の外側には撥液層50が設けられているため、リード配線層21〜27に印刷された導電性ペーストの滲みが抑えられる。そのため、リード配線層21〜27の間が導電性ペーストで短絡されることを防止することができる。
保護層形成工程(S18)は、導電層30が被覆されたリード配線層21〜27の回路基板本体12側に、絶縁性材料で保護層40を形成する工程である。図7は、保護層40を形成した状態を示す図であり、図7(a)は平面図、図7(b)はA−A線に沿った断面図である。
絶縁性ペーストには、ソルダーレジスト等が用いられる。ソルダーレジストには、プリント配線板の製造で一般的に使用されているレジストインクを用いることができる。ソルダーレジスト等は、例えば、スクリーン印刷等でコネクタの接点となる接点部以外の部位に被覆される。
以上により、回路基板本体12に連結されるコネクタ端子14が製造されて、プリント配線板10の製造が完了する。
上記構成によれば、コネクタ端子部に置かれる絶縁基板に、有機溶剤と水とを弾く撥液材料で撥液層を形成し、リード配線層を設ける領域の撥液層を除去して、リード配線層領域を形成し、リード配線層領域に、有機溶剤を含む銀ペーストでリード配線層を形成し、リード配線層に、有機溶剤を含む導電性ペーストで導電層を形成し、導電層が被覆されたリード配線層の回路基板本体側に、絶縁性材料で保護層を形成することにより、銀ペーストまたは導電性ペーストの滲みが撥液層で抑えられる。また、銀ペーストまたは導電性ペーストの印刷時に印刷位置ズレ等が生じた場合でも、銀ペーストまたは導電性ペーストが撥液層で弾かれてリード配線層領域に戻るセルフアライメント機能により、銀ペーストまたは導電性ペーストの接触によるリード配線層間の短絡を防止できる。
上記構成によれば、絶縁基板においてリード配線層が設けられている部位以外の部位には撥液層が形成されているので、水等は撥液層により弾かれて除去される。それにより、コネクタ端子の耐マイグレーション性をより向上させることができる。
上記構成によれば、導電性ペーストに、少なくと表面が銀よりもイオン化傾向の小さい貴金属からなる導電粉末やカーボン粉末からなる導電フィラを含有させることにより、耐マイグレーション性をより向上させることができる。
上記構成によれば、撥液層は絶縁基板よりレーザ光の吸収量が大きいので、リード配線層領域の形成時に絶縁基板の損傷を抑制して撥液層をレーザ加工で除去することができる。
上記構成によれば、リード配線層領域を絶縁基板に千鳥状に配列して形成し、千鳥状に配列されたリード配線層領域にリード配線層を千鳥状に配列させて形成することにより、コネクタ端子をより小さくすることができる。
(実施例)
2種類のプリント配線板の製造方法でプリント配線板を製造し、プリント配線板に設けられるコネクタ端子の端子間絶縁抵抗性と耐マイグレーション性とを評価した。まず、実施例1におけるプリント配線板の製造方法について説明する。実施例1のプリント配線板の製造方法で製造されたプリント配線板の構成は、上述した図1に示すプリント配線板10の構成と同じである。
撥液層形成工程(S10)で、絶縁基板20であるポリエチレンテレフタレート(PET)基板に、撥液材料であるシリコン材料をスプレー塗布して、撥液層50であるシリコン層を形成した。ポリエチレンテレフタレート(PET)基板には、帝人デュポンフィルム株式会社製のポリエチレンテレフタレートフィルム(型番:HSL、厚さ:100μm)を使用した。また、シリコン材料には、信越シリコーン社製のPOLON−Tを使用した。
リード配線層領域形成工程(S12)で、複数のリード配線層21〜27が設けられるリード配線層領域51〜57のシリコン層をレーザ加工で千鳥状に除去した。
リード配線層形成工程(S14)で、千鳥状に設けられたリード配線層領域51〜57に、有機溶剤を含む銀ペーストをスクリーン印刷して乾燥させ、千鳥状に配列させた複数のリード配線層21〜27を形成した。銀ペーストには、東洋紡株式会社製の銀を主成分とする導電性インク(型番:DX−351H−30)を使用した。そして、リード配線層21〜27の幅は0.08mmとし、リード配線層21〜27の先端部は直径0.16mmの略円形状とした。また、リード配線層21〜27の間隔を0.3mmとした。
導電層被覆工程(S16)で、リード配線層21〜27に、有機溶剤を含む導電性カーボンペーストをスクリーン印刷して、導電層30である導電性カーボン層を形成した。導電性カーボンペーストには、モリテックス株式会社製の導電性カーボンペースト(型番581SS)を使用した。なお、導電性カーボンペーストは、リード配線層21〜27の外周縁から0.07mmを覆うようにスクリーン印刷された。
保護層形成工程(S18)で、コネクタ端子部14aの回路基板本体12側を覆うようにソルダーレジストをスクリーン印刷して、保護層40であるレジスト層を形成した。なお、レジスト層は、コネクタ端子の接点以外の部位に形成した。ソルダーレジストには、日立化成工業株式会社製のソルダーレジスト(型番;SN9000)を使用した。
次に、比較例1におけるプリント配線板の製造方法について説明する。
図8は、比較例1のプリント配線板におけるコネクタ端子の構成を示す図である。コネクタ端子が設けられるポリエチレンテレフタレート(PET)基板60に銀ペーストをスクリーン印刷して乾燥させ、千鳥状に配列させた複数の銀配線層61〜67を形成した。銀配線層61〜67の幅(X1)は、0.08mmとし、銀配線層61〜67のピッチ(X2)は、0.3mmピッチとした。次に、銀配線層61〜67に導電性カーボンペーストをスクリーン印刷して導電性カーボン層68を形成した。導電性カーボンペーストは、導電性カーボン層68が銀配線層の端部から0.07mmを覆うようにスクリーン印刷された。さらに、コネクタ端子部以外をソルダーレジストでスクリーン印刷してレジスト層69を形成した。なお、ポリエチレンテレフタレート(PET)、導電性カーボンペースト、銀ペースト及びソルダーレジストには、実施例1におけるプリント配線板の製造方法で使用した材料と同じものを使用した。
次に、実施例1及び比較例1のプリント配線板の製造方法で製造されたプリント配線板について、コネクタ端子をコネクタに嵌め込み、絶縁抵抗測定器を用いて絶縁抵抗値の測定を実施した。絶縁抵抗値の測定は、実施例1のプリント配線板の製造方法で製造されたプリント配線板についてはリード配線層21、23、25、27を正極とし、リード配線層22、24、26を負極として測定し、比較例1のプリント配線板の製造方法で製造されたプリント配線板についてはリード配線層61、63、65、67を正極とし、リード配線層62、64、66を負極として測定した。なお、サンプル数(N)は、いずれのプリント配線板もN=4とし、1.0×10Ω以上の絶縁抵抗を合格とした。
図9は、プリント配線板の絶縁抵抗測定結果を示す図である。比較例1の製造方法で製造されたプリント配線板では、全てのサンプルで1.0×10Ωより低い絶縁抵抗値が測定された。これは、銀ペーストまたは導電性カーボンペーストの滲みや印刷の位置ズレによる短絡が発生したことによるものである。これに対して、実施例1の製造方法で製造されたプリント配線板では、全てのサンプルにおいて1.0×10Ω以上の絶縁抵抗値が得られた。実施例1の製造方法によれば、リード配線層間のショートをより確実に防止して、リード配線層のピッチ(P)が0.3mmである狭ピッチのコネクタ端子を有するプリント配線板を安定して製造できた。
次に、実施例1及び比較例1の製造方法で製造したプリント配線板について、コネクタ端子をコネクタに嵌め込み、耐マイグレーション性を評価した。耐マイグレーションの評価は、実施例1で製造したプリント配線板についてはリード配線層21、23、25、27を正極とし、リード配線層22、24、26を負極とし、比較例1で製造したプリント配線板についてはリード配線層61、63、65、67を正極とし、リード配線層62、64、66を負極とした。評価試験は、60℃、95%RHの試験槽内にプリント配線板をセットして、いずれも5Vの電圧を印加して各回路間の出力電圧を測定し、マイグレーションが発生するまでの時間を測定することにより行われた。なお、サンプル数(N)は、いずれのプリント配線板もN=4とした。
図10は、マイグレーション発生時間を示す図である。実施例1のプリント配線板の製造方法で製造されたプリント配線板では、比較例1の製造方法で製造されたプリント配線板よりマイグレーション発生までの時間が500時間以上と長く、優れた耐マイグレーション性を示した。
本発明における実施の形態において、プリント配線板の構成を示す図である。 本発明における実施の形態において、プリント配線板の製造方法を示すフローチャートである。 本発明における実施の形態において、絶縁基板に撥水層を形成した状態を示す図である。 本発明における実施の形態において、リード配線層領域を形成した状態を示す図である。 本発明における実施の形態において、リード配線層領域にリード配線層を形成した状態を示す図である。 本発明における実施の形態において、リード配線層に導電層を形成した状態を示す図である。 本発明における実施の形態において、保護層を形成した状態を示す図である。 本発明における実施の形態において、比較例1のプリント配線板におけるコネクタ端子の構成を示す図である。 本発明における実施の形態において、プリント配線板の絶縁抵抗測定結果を示す図である。 本発明における実施の形態において、マイグレーション発生時間を示す図である。
符号の説明
10 プリント配線板
12 回路基板本体
14 コネクタ端子
14a コネクタ端子部
20 絶縁基板
21〜27 リード配線層
30 導電層
40 保護層
50 撥液層
51〜57 リード配線層領域
60 ポリエチレンテレフタレート(PET)基板
61〜67 銀配線層
68 導電性カーボン層
69 レジスト層

Claims (9)

  1. 回路基板本体と、前記回路基板本体に連結され、複数のリード配線層を有するコネクタ端子と、を備えるプリント配線板を製造するプリント配線板の製造方法であって、
    コネクタ端子部に置かれる絶縁基板に、有機溶剤と水とを弾く撥液材料で撥液層を形成する撥液層形成工程と、
    前記リード配線層を設ける領域の撥液層を除去して、複数のリード配線層領域を形成するリード配線層領域形成工程と、
    前記リード配線層領域に、有機溶剤を含む銀ペーストで前記リード配線層を形成するリード配線層形成工程と、
    前記リード配線層に、有機溶剤を含む導電性ペーストで導電層を被覆する導電層被覆工程と、
    前記導電層が被覆されたリード配線層の前記回路基板本体側に、絶縁性材料で保護層を形成する保護層形成工程と、
    を備えることを特徴とするプリント配線板の製造方法。
  2. 請求項1に記載のプリント配線板の製造方法であって、
    前記撥液材料は、シリコン材料またはフッ素材料であることを特徴とするプリント配線板の製造方法。
  3. 請求項1または2に記載のプリント配線板の製造方法であって、
    前記導電性ペーストは、少なくとも表面が銀よりもイオン化傾向の小さい貴金属で形成された導電性粉末からなる導電性フィラを含有することを特徴とするプリント配線板の製造方法。
  4. 請求項1から3のいずれか1つに記載のプリント配線板の製造方法であって、
    前記導電性ペーストは、カーボン粉末を含む導電性フィラを含有することを特徴とするプリント配線板の製造方法。
  5. 請求項1から4のいずれか1つに記載のプリント配線板の製造方法であって、
    前記撥液層形成工程は、前記絶縁基板に前記撥液材料を印刷または塗布して前記撥液層を形成することを特徴とするプリント配線板の製造方法。
  6. 請求項1から5のいずれか1つに記載のプリント配線板の製造方法であって、
    前記撥液材料は、レーザ光吸収剤が含有され、
    前記リード配線層領域形成工程は、前記リード配線層を設ける領域の撥液層をレーザ加工で除去することを特徴とするプリント配線板の製造方法。
  7. 請求項6に記載のプリント配線板の製造方法であって、
    前記撥液層は、前記絶縁基板よりレーザ光の吸収量が大きいことを特徴とするプリント配線板の製造方法。
  8. 請求項1から7のいずれか1つに記載のプリント配線板の製造方法であって、
    前記リード配線層領域は、前記絶縁基板に千鳥状に配列されて形成され、
    前記リード配線層は、前記千鳥状に配列されたリード配線層領域に、千鳥状に配列されて形成されることを特徴とするプリント配線板の製造方法。
  9. 請求項1から8のいずれか1つに記載のプリント配線板の製造方法であって、
    前記導電層で被覆されたリード配線層は、コネクタに接続されることを特徴とするプリント配線板の製造方法。
JP2008191966A 2008-07-25 2008-07-25 プリント配線板の製造方法 Pending JP2010034123A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008191966A JP2010034123A (ja) 2008-07-25 2008-07-25 プリント配線板の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008191966A JP2010034123A (ja) 2008-07-25 2008-07-25 プリント配線板の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2010034123A true JP2010034123A (ja) 2010-02-12

Family

ID=41738288

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008191966A Pending JP2010034123A (ja) 2008-07-25 2008-07-25 プリント配線板の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2010034123A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015024544A (ja) * 2013-07-25 2015-02-05 エステー産業株式会社 インクカートリッジ及びチップ
JP2015067855A (ja) * 2013-09-27 2015-04-13 株式会社茨城技研 金属皮膜形成方法並びに金属皮膜形成製品の製造方法及び製造装置
JP2017065268A (ja) * 2017-01-20 2017-04-06 エステー産業株式会社 インクカートリッジ及びチップ

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015024544A (ja) * 2013-07-25 2015-02-05 エステー産業株式会社 インクカートリッジ及びチップ
JP2015067855A (ja) * 2013-09-27 2015-04-13 株式会社茨城技研 金属皮膜形成方法並びに金属皮膜形成製品の製造方法及び製造装置
JP2017065268A (ja) * 2017-01-20 2017-04-06 エステー産業株式会社 インクカートリッジ及びチップ

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN105813405B (zh) 刚性-柔性印刷电路板
JP6364383B2 (ja) 配線基板、およびサーマルヘッド
JP2010034123A (ja) プリント配線板の製造方法
JP2011091140A (ja) 基板内蔵用チップ抵抗器およびその製造方法
JP2005294349A (ja) 配線基板およびその製造方法
JP2014057096A (ja) 基板内蔵用チップ抵抗器およびその製造方法
JP2009259995A (ja) 配線基板の製造方法
JP5398513B2 (ja) プリント配線板
JP2009147129A (ja) 配線基板及びその製造方法
JP2009212151A (ja) 配線基板及びその製造方法
JP2017112188A (ja) 電子部品
US20040080397A1 (en) Method of protecting a thick film resistor
JP4008453B2 (ja) 静電モータ用電極の製造方法、静電モータ用電極及び静電モータ
WO2018176366A1 (en) Circuit protection apparatus including structurally resilient electrical transient material and method for making same
JP2005340437A (ja) 多層配線基板の製造方法、電子デバイス及び電子機器
JP2009147130A (ja) 配線基板及びその製造方法
KR100505476B1 (ko) 애블레이션을 이용한 표면실장형 전기장치 및 그 제조방법
JP2009076345A (ja) 電池ユニット
JP2003209338A (ja) プリント配線基板の製造方法
JP2004047603A (ja) 電流検出用抵抗器およびその製造方法
JPS5815955B2 (ja) コンセイシユウセキカイロノ ドウデンロノケイセイホウホウ
JP2007042716A (ja) 抵抗素子内蔵配線回路板及びその製造方法
JP6550910B2 (ja) 多層配線構造、多層配線基板及び多層配線構造の製造方法
JP3142416U (ja) 導電回路基板
JP2004319769A (ja) 配線基材およびそれを備えた電気機器並びにスイッチ装置