JP2010032848A - 電気光学装置及び電子機器 - Google Patents

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JP2010032848A
JP2010032848A JP2008195865A JP2008195865A JP2010032848A JP 2010032848 A JP2010032848 A JP 2010032848A JP 2008195865 A JP2008195865 A JP 2008195865A JP 2008195865 A JP2008195865 A JP 2008195865A JP 2010032848 A JP2010032848 A JP 2010032848A
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Hiroshi Sera
博 世良
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Abstract

【課題】例えば、製造プロセスを煩雑化させることなく、機械的強度が高められていると
共に、環境温度が変化した場合に生じる基板間ギャップのばらつきを低減する。
【解決手段】スペーサ(151)は、スペーサ本体(151a)と、スペーサ本体(15
1a)に積層された強度保持膜(151b)とから構成されており、液晶装置(1)が組
み上げられた状態で配向膜(22)に接し、TFTアレイ基板(10)及び対向基板(2
0)間の基板間ギャップを維持している。強度保持膜(151b)は、スペーサ本体(1
51a)を覆うようにスペーサ本体(151a)の表面に形成されており、スペーサ本体
(151a)より機械的強度が高い無機導電膜であるITO膜で構成されている。したが
って、スペーサ(151)は、スペーサ(151)がスペーサ本体(151a)のみで構
成されている場合に比べて、その機械的強度が高められている。
【選択図】図5

Description

本発明は、例えば、タッチキー機能を有する直視型の液晶装置等の電気光学装置及びそ
のような電気光学装置を具備してなる携帯端末装置等の電子機器の技術分野に関する。
この種の電気光学装置の一例である液晶装置では、液晶層を挟持するTFTアレイ基板
及び対向基板間の間隔(所謂、基板間ギャップ)を一定に維持するためにこれら基板間に
スペーサとしてのビーズが散布される。このようなビーズによれば、液晶装置が表示する
画像のコントラストの低下を招き、液晶装置の表示性能を低下させてしまう場合がある。
特に、TFTアレイ基板の基板面に沿って発生する横電界によって液晶の配向制御を行な
う横電界方式の液晶装置では、コントラスト低下が顕著に発生する。このようなコントラ
スト低下を抑制するために、TFT等の素子が形成されたTFTアレイ基板上、或いはカ
ラーフィルタ等が形成された対向基板上において実質的な画像表示に寄与しない領域、即
ち画像を表示する領域のうち光源光を透過させない非開口領域に配置された柱状のスペー
サによって、基板間ギャップを維持する液晶装置が知られている。柱状のスペーサは、例
えばアクリル材料或いはポリイミド材料等のポジ型の感光材料を露光するプロセスを含む
フォトリソグラフィ技術を用いて形成される(例えば、特許文献1乃至4参照。)。また
、特許文献5は、一対の基板を相互に接着するシール部に埋め込まれ、且つ高い剛性率を
有するスペーサを備えた液晶装置を開示している。
また、この種の液晶装置では、相互に高さが異なる複数のスペーサを、液晶層を挟持す
るTFTアレイ基板及び対向基板等の一対の基板間に形成し、一対の基板間の基板間ギャ
ップを維持する技術が用いられる場合もある。相互に高さが異なる複数のスペーサによれ
ば、液晶装置が使用される際の環境温度の変化に起因して生じる基板間ギャップにばらつ
きがあった場合でも、基板間ギャップを液晶装置全体で均一に維持することができ、表示
性能の低下及び後述するタッチキー機能の低下を抑制できる。環境温度の変化に対する表
示性能の経時的な変化は、例えば、液晶装置の環境温度を常温から低温に変化させた状態
で液晶装置の表示性能の変化を評価する低温衝撃試験で試験される。
一方、この種の液晶装置では、例えば、指等の入力手段が表示面を押圧することによっ
て生じるTFTアレイ基板及び対向基板間の静電容量の変化が検知されることによって、
指等の入力手段が液晶装置の表示面を押圧したことを検知し、各種情報の入力が可能なタ
ッチキー機能を有するタッチパネルが知られている。表示面が指等で押圧された際におけ
るタッチパネルの機械的強度は、表示面が押された際に生じる表示性能の変化を試験する
押し圧試験等で評価される。
特開平6−175133号公報 特開平10−82909号公報 特開2006−276496号公報 特開2007−57744号公報 特開2002−333630号公報
しかしながら、例えば10μm以下のサイズを有するスペーサを精度良く形成すること
を目的としてポジ型の感光材料を用いた場合、スペーサの機械的強度が十分に得られず、
表示面を押圧する指等の指示手段から受ける押圧力、或いは温度変化によって基板間に作
用する力によって、基板間ギャップを装置全体で均一に維持することが困難になる問題点
がある。このような問題点は、特に、画像の表示性能の向上を目的として小さいサイズの
スペーサを形成する際に、より一層顕著になる。
よって、本発明は上記問題点等に鑑みてなされたものであり、例えば、指等の指示手段
が表示面を押す押圧力、或いは、環境温度の変化に応じて基板間に力が作用した場合でも
基板間ギャップを維持でき、且つそのばらつきを低減可能な液晶装置等の電気光学装置及
びそのような電気光学装置を具備してなる携帯端末装置等の電子機器を提供することを課
題とする。
本発明に係る電気光学装置は上記課題を解決するために、基板と、該基板上に対向する
ように配置された対向基板と、前記基板及び前記対向基板間に挟持された電気光学層と、
前記基板及び前記対向基板間に配置されており、(i)スペーサ本体、及び(ii)該ス
ペーサ本体より機械的強度が高い強度保持膜が相互に積層されてなるスペーサとを備えて
いる。
本発明に係る電気光学装置によれば、基板は、例えば、画素スイッチング用TFT等の
半導体素子が透明基板上に形成されたTFTアレイ基板であり、対向基板は、透明基板に
カラーフィルタ等が形成されてなる。
スペーサは、例えば、感光性アクリル樹脂等の感光性材料からなるスペーサ本体と、ス
ペーサ本体より機械的強度が高い強度保持膜とが相互に積層された構成を有しているため
、スペーサがスペーサ本体のみで構成されている場合に比べて、その機械的強度が高めら
れている。尚、スペーサ本体及び強度保持膜が互いに積層されていればスペーサの機械的
強度が高められるため、強度保持膜は、スペーサ本体から見て基板側に形成されていても
よいし、対向基板側に形成されていてもよい。
したがって、本発明に係る電気光学装置によれば、例えば、当該電気光学装置が画像を
表示する表示面を指等の指示手段が押圧した場合、或いは温度変化によって基板及び対向
基板間に力が作用した場合でも、スペーサは、当該電気光学装置全体において、基板及び
対向基板間の基板間ギャップを維持することが可能である。よって、本発明に係る電気光
学装置によれば、基板間ギャップが装置全体で均一に維持されているため、基板間ギャッ
プの変化で生じる画質の低下を招くことなく、高品位の画像を表示可能である。
本発明に係る電気光学装置の一の態様では、前記強度保持膜は、前記基板上又は前記対
向基板上に形成された多層構造の一部を構成する無機材料膜であってもよい。
この態様によれば、多層構造と並行して強度保持膜を形成でき、当該電気光学装置を製
造する製造プロセスを煩雑化させることなく強度保持膜を形成できる。このような無機材
料膜は、例えば、半導体装置における層間絶縁膜として用いられるSiN或いはSiO2
等の絶縁膜である。
本発明に係る電気光学装置の他の態様では、前記基板上の表示領域を構成する複数の画
素部の夫々に形成された画素電極を備え、前記無機材料膜は、前記画素電極と同層に形成
された透明な無機導電膜であってもよい。
この態様によれば、無機材料膜が、ITO等の透明な無機導電膜であるため、当該電気
光学装置の構成部分として作り込まれる部分と並行して無機材料膜を形成でき、当該電気
光学装置を製造する製造プロセスを煩雑化させることなく強度保持膜を形成できる。
本発明に係る電気光学装置の他の態様では、前記基板上の表示領域を構成する複数の画
素部の夫々に形成された画素電極を備え、前記無機材料膜は、前記画素電極上に無機材料
を蒸着させることによって形成された無機配向膜であってもよい。
この態様によれば、無機材料膜は、例えば、基板の基板面に対して斜め方向からSiO
又はSiO等の無機材料が蒸着されてなる無機配向膜である。このような無機配向膜は
、感光性アクリル樹脂等の感光性材料に比べて機械的強度が相対的に高いため、スペーサ
の機械的強度をスペーサ本体のみでスペーサが構成されている場合に比べて高めることが
可能である。加えて、電気光学装置の一部を構成する無機配向膜を形成する工程と並行し
て無機材料膜を形成可能であるため、電気光学装置の製造プロセスが煩雑化することを抑
制しつつ、電気光学装置における基板間ギャップを維持することが可能である。
本発明に係る電気光学装置の他の態様では、前記スペーサ本体と、前記画素電極の下地
膜となるべく形成されたポジ型の感光性絶縁膜とは、相互に共通の材料で構成されていて
もよい。
この態様によれば、電気光学装置の製造プロセスの煩雑化、設計変更、及び材料コスト
の増大を極力抑制できる。
本発明に係る電気光学装置の他の態様では、前記スペーサ本体は、前記画素電極の下地
膜となるべく形成されたポジ型の感光性絶縁膜の一部が、前記表示領域の一部を構成する
非開口領域において前記基板から前記対向基板に向かって突出するように、前記画素電極
の下地膜となるべく形成されたポジ型の感光性絶縁膜をパターニングすることによって形
成された部分であってもよい。
この態様によれば、基板上で画素スイッチング用TFT等の半導体素子、及び配線が形
成され、光が透過しない非開口領域にスペーサが形成されているため、スペーサによって
表示光が遮光されることがない。したがって、当該電気光学装置が画像を表示する表示性
能がスペーサによって低下することがない。加えて、スペーサ本体が、下地膜となるべく
形成された感光性絶縁膜の一部から構成されているため、電気光学装置の製造プロセスが
煩雑化することを抑制できる。
本発明に係る電気光学装置の他の態様では、前記基板上の表示領域を構成する複数の画
素部の夫々に形成された画素電極と、前記画素電極に対向するように前記対向基板上に形
成された対向電極とを備え、前記無機材料膜は、前記対向電極と同層に形成された透明な
無機導電膜であってもよい。
この態様によれば、ITO等の無機導電材料からなる対向電極と並行して、無機材料膜
を形成できるため、電気光学装置の製造プロセスが煩雑化することを抑制できる。
本発明に係る電気光学装置の他の態様では、前記基板上の表示領域を構成する複数の画
素部の夫々に形成された画素電極と、前記画素電極に対向するように前記対向基板上に形
成された対向電極と備え、前記無機材料膜は、前記対向電極を覆うように前記対向電極上
に無機材料を蒸着させることによって形成された無機配向膜であってもよい。
この態様によれば、前記無機材料膜は、前記対向電極を覆うように対向基板の基板面に
対して斜め方向からSiO又はSiO等の無機材料が蒸着されてなる無機配向膜である
ため、無機材料膜を無機配向膜と並行して形成可能であり、電気光学装置の製造プロセス
が煩雑化することを抑制できる。
本発明に係る電気光学装置の他の態様では、前記スペーサ本体と、前記対向電極の下地
膜となるべく形成されたポジ型の感光性絶縁膜とは、相互に共通の材料で構成されていて
もよい。
この態様によれば、電気光学装置の製造プロセスの煩雑化、設計変更、及び材料コスト
の増大を極力抑制できる。
この態様では、前記スペーサ本体は、前記対向電極の下地膜となるべく形成されたポジ
型の感光性絶縁膜の一部が、前記表示領域の一部を構成する非開口領域において前記対向
基板から前記基板に向かって突出するように、前記対向電極の下地膜となるべく形成され
たポジ型の感光性絶縁膜をパターニングすることによって形成された部分であってもよい
この態様によれば、基板上で画素スイッチング用TFT等の半導体素子、及び配線が形
成され、光が透過しない非開口領域にスペーサが形成されているため、スペーサによって
表示光が遮光されることがない。したがって、当該電気光学装置が画像を表示する表示性
能がスペーサによって低下することがない。加えて、スペーサ本体が、下地膜となるべく
形成された感光性絶縁膜の一部から構成されているため、電気光学装置の製造プロセスが
煩雑化することを抑制できる。
本発明に係る電子機器は上記課題を解決するために、上述した本発明の電気光学装置を
具備してなる。
本発明に係る電子機器によれば、上述した本発明に係る電気光学装置を具備してなるの
で、タッチキー機能を有し、且つ高品位の表示が可能な、携帯電話等の携帯端末装置、電
子手帳、ワードプロセッサ、ビューファインダ型又はモニタ直視型のビデオテープレコー
ダ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末などの各種電子機器を実現できる。
本発明のこのような作用及び他の利得は次に説明する実施形態から明らかにされる。
以下、図面を参照しながら、本発明に係る電気光学装置及び電子機器の各実施形態を説
明する。尚、本実施形態では、電気光学装置の一例として、タッチキー機能を有する直視
型の液晶装置を挙げる。このような液晶装置は、直視型の液晶ディスプレイ装置、或いは
携帯端末装置の表示部として使用可能である。
<1:液晶装置>
先ず、図1及び図2を参照しながら、本実施形態に係る液晶装置1の全体構成を説明す
る。図1は、TFTアレイ基板をその上に形成された各構成要素と共に対向基板の側から
見た液晶装置1の平面図であり、図2は、図1のII−II´断面図である。本実施形態
に係る液晶装置1は、駆動回路内蔵型のTFTアクティブマトリクス駆動方式で駆動され
る。加えて、液晶装置1は、後述する対向電極21及び画素電極9a間に生じる静電容量
の変化に応じて各種情報を入力可能なタッチキー機能を有する、所謂タッチパネルである
図1及び図2において、液晶装置1では、本発明の「基板」の一例であるTFTアレイ
基板10及び対向基板20が、相互に向かい合うように配置されている。TFTアレイ基
板10と対向基板20との間に、本発明の「電気光学層」の一例である液晶層50が封入
されており、TFTアレイ基板10及び対向基板20は、複数の画素部が設けられる表示
領域たる画像表示領域10aの周囲に位置するシール領域に設けられたシール材52によ
り相互に接着されている。
シール材52は、両基板を貼り合わせるための、例えば紫外線硬化樹脂、熱硬化樹脂等
からなり、製造プロセスにおいてTFTアレイ基板10上に塗布された後、紫外線照射、
加熱等により硬化させられたものである。シール材52中には、TFTアレイ基板10と
対向基板20との間隔(基板間ギャップ)を所定値とするためのグラスファイバ或いはガ
ラスビーズ等のギャップ材が散布されていてもよい。
シール材52が配置されたシール領域の内側に並行して、画像表示領域10aの額縁領
域を規定する遮光性の額縁遮光膜53が、対向基板20側に設けられている。但し、この
ような額縁遮光膜53の一部又は全部は、TFTアレイ基板10側に内蔵遮光膜として設
けられてもよい。尚、画像表示領域10aの周辺に位置する周辺領域が存在する。言い換
えれば、本実施形態においては特に、TFTアレイ基板10の中心から見て、この額縁遮
光膜53より以遠が周辺領域として規定されている。
周辺領域のうち、シール材52が配置されたシール領域の外側に位置する領域には、デ
ータ線駆動回路101及び外部回路接続端子102がTFTアレイ基板10の一辺に沿っ
て設けられている。走査線駆動回路104は、この一辺に隣接する2辺に沿い、且つ、額
縁遮光膜53に覆われるようにして設けられている。更に、このように画像表示領域10
aの両側に設けられた二つの走査線駆動回路104間をつなぐため、TFTアレイ基板1
0の残る一辺に沿い、且つ、額縁遮光膜53に覆われるようにして複数の配線105が設
けられている。
対向基板20の4つのコーナー部には、両基板間の上下導通端子として機能する上下導
通材106が配置されている。他方、TFTアレイ基板10にはこれらのコーナー部に対
向する領域において上下導通端子が設けられている。これらにより、TFTアレイ基板1
0と対向基板20との間で電気的な導通をとることができる。対向電極21は、固定電位
とされ、画素電極9aと共にタッチキー構造を構成する。
図2において、TFTアレイ基板10上には、画素スイッチング用のTFTや走査線、
データ線等の配線が形成された後の画素電極9a上に、配向膜が形成されている。画素電
極9aは、無機導電膜であるITOから構成されている。
他方、対向基板20上には、対向電極21の他、格子状又はストライプ状の遮光膜23
、更には最上層部分に配向膜が形成されている。液晶層50は、例えば一種又は数種類の
ネマティック液晶を混合した液晶からなり、これら一対の配向膜間で、所定の配向状態を
とる。
尚、図1及び図2に示したTFTアレイ基板10上には、データ線駆動回路101、及
び走査線駆動回路104等の駆動回路に加えて、画像信号線上の画像信号をサンプリング
してデータ線に供給するサンプリング回路、複数のデータ線に所定電圧レベルのプリチャ
ージ信号を画像信号に先行して各々供給するプリチャージ回路、製造途中や出荷時の当該
電気光学装置の品質、欠陥等を検査するための検査回路等を形成してもよい。
次に、図3乃至図5を参照しながら、液晶装置1の構成を詳細に説明する。図3は、液
晶装置1の画像表示領域10aを構成するマトリクス状に形成された複数の画素における
各種素子、配線等の等価回路であり、図4は、データ線、走査線、画素電極等が形成され
たTFTアレイ基板上で相隣接する複数の画素部の平面図である。図5は、図4のV−V
´断面図である。尚、図5では、各層・各部材を図面上で認識可能な程度の大きさとする
ため、該各層・各部材ごとに縮尺を異ならしめてある。
図3において、液晶装置1の画像表示領域10aを構成するマトリクス状に形成された
複数の画素部の夫々は、画素電極9a及びTFT30を有している。TFT30は、画素
電極9aに電気的に接続されており、液晶装置1の動作時に画素電極9aをスイッチング
制御する。画像信号が供給されるデータ線6aは、TFT30のソースに電気的に接続さ
れている。データ線6aに書き込む画像信号S1、S2、・・・、Snは、この順に線順
次に供給しても構わないし、相隣接する複数のデータ線6a同士に対して、グループ毎に
供給するようにしてもよい。
TFT30のゲートに走査線3aが電気的に接続されており、液晶装置1は、所定のタ
イミングで、走査線3aにパルス的に走査信号G1、G2、・・・、Gmを、この順に線
順次で印加するように構成されている。画素電極9aは、TFT30のドレインに電気的
に接続されており、スイッチング素子であるTFT30を一定期間だけそのスイッチを閉
じることにより、データ線6aから供給される画像信号S1、S2、・・・、Snが所定
のタイミングで書き込まれる。画素電極9aを介して液晶に書き込まれた所定レベルの画
像信号S1、S2、・・・、Snは、対向基板20に形成された対向電極21との間で一
定期間保持される。
液晶層50に含まれる液晶は、印加される電圧レベルにより分子集合の配向や秩序が変
化することにより、光を変調し、階調表示を可能とする。ノーマリーホワイトモードであ
れば、各画素の単位で印加された電圧に応じて入射光に対する透過率が減少し、ノーマリ
ーブラックモードであれば、各画素の単位で印加された電圧に応じて入射光に対する透過
率が増加され、全体として液晶装置1からは画像信号に応じたコントラストをもつ光が出
射される。蓄積容量70は、画像信号がリークすることを防ぐために、画素電極9aと対
向電極21との間に形成される液晶容量と電気的に並列に接続されている。
次に、図4及び図5を参照して、画素部の具体的な構成を説明する。図4において、液
晶装置1のTFTアレイ基板10上には、X方向及びY方向に対してマトリクス状に複数
の透明な画素電極9a(点線部9a´により輪郭が示されている)が設けられており、画
素電極9aの縦横の境界に各々沿ってデータ線6a及び走査線3aが設けられている。液
晶装置1は、対向基板20の両面のうち液晶層50に臨まない表示面20Sの側から指等
の入力手段によって対向基板20が押圧されることによって、対向電極21及び画素電極
9a間に生じる静電容量の変化を不図示の電流検出手段によって検出し、当該検出された
静電容量の変化に応じて各種情報を入力可能に構成されたタッチキー構造を有している。
半導体層1aのうち図4中右上がりの斜線領域で示したチャネル領域1a´に対向する
ように走査線3aが配置されている。このように、走査線3aとデータ線6aとが交差す
る個所の夫々には画素スイッチング用のTFT30が設けられている。
データ線6aは、その上面が平坦化された第2層間絶縁膜42を下地として形成された
下地膜42aa上に形成されており、コンタクトホール81を介してTFT30の高濃度
ソース領域に接続されている。データ線6a及びコンタクトホール81内部は、例えば、
Al−Si−Cu、Al−Cu等のAl(アルミニウム)含有材料、又はAl単体、若し
くはAl層とTiN層等との多層膜からなる。データ線6aは、TFT30を遮光する機
能を有している。
蓄積容量70は、高濃度ドレイン領域1e及び画素電極9aに接続された画素電位側容
量電極としての下部容量電極71と、固定電位側容量電極としての上部容量電極300の
一部とが、誘電体膜75を介して対向配置されることにより形成されている。
図4及び図5に示すように、上部容量電極300は、例えば金属又は合金を含む上側遮
光膜(内蔵遮光膜)としてTFT30の上側に設けられている。上部容量電極300は、
固定電位側容量電極としても機能する。上部容量電極300は、例えば、Ti(チタン)
、Cr(クロム)、W(タングステン)、Ta(タンタル)、Mo(モリブデン)、Pd
(パラジウム)、Al(アルミニウム)等の金属のうちの少なくとも一つを含む、金属単
体、合金、金属シリサイド、ポリシリサイド、これらを積層したもの等からなる。上部容
量電極300は、例えば導電性のポリシリコン膜等からなる第1膜と高融点金属を含む金
属シリサイド膜等からなる第2膜とが積層された多層構造を持っていてもよい。
下部容量電極71は、例えば導電性のポリシリコン膜や、例えば、Ti、Cr、W、T
a、Mo、Pd、Al等の金属のうちの少なくとも一つを含む、金属単体、合金、金属シ
リサイド、ポリシリサイド、これらを積層したもの等からなり画素電位側容量電極として
機能する。下部容量電極71は、画素電位側容量電極としての機能の他、上側遮光膜とし
ての上部容量電極300とTFT30との間に配置される、光吸収層或いは上側遮光膜の
他の例としての機能を持ち、更に、画素電極9aとTFT30の高濃度ドレイン領域1e
とを中継接続する機能を持つ。但し、下部容量電極71も、上部容量電極300と同様に
、金属又は合金を含む単一層膜若しくは多層膜から構成されていてもよい。
容量電極としての下部容量電極71と上部容量電極300との間に配置される誘電体膜
75は、例えばHTO(High Temperature Oxide)膜、LTO(Low Temperature Oxide
)膜等の酸化シリコン膜、或いは窒化シリコン膜等から構成されている。
上部容量電極300は、画素電極9aが配置された画像表示領域10aからその周囲に
延設され、定電位源と電気的に接続されて、固定電位とされる。
TFT30の下側に下地絶縁膜12を介して格子状に設けられた下側遮光膜11aは、
TFTアレイ基板10側から装置内に入射する戻り光からTFT30のチャネル領域1a
´及びその周辺を遮光する。下側遮光膜11aは、上部容量電極300と同様に、例えば
、Ti、Cr、W、Ta、Mo、Pd等の高融点金属のうちの少なくとも一つを含む、金
属単体、合金、金属シリサイド、ポリシリサイド、これらを積層したもの等からなる。
下地絶縁層12は、下側遮光膜11aからTFT30を層間絶縁する機能の他、TFT
アレイ基板10の全面に形成されることにより、TFTアレイ基板10の表面の研磨時に
おける荒れや、洗浄後に残る汚れ等で画素スイッチング用TFT30の特性の劣化を防止
する機能を有する。画素電極9aは、下部容量電極71を中継することにより、コンタク
トホール83及び85を介して半導体層1aのうち高濃度ドレイン領域1eに電気的に接
続されている。
図4及び図5に示すように、液晶装置1は、透明なTFTアレイ基板10と、これに対
向配置される透明な対向基板20とを備えている。TFTアレイ基板10は、例えば石英
基板、ガラス基板、シリコン基板からなり、対向基板20は、例えばガラス基板や石英基
板からなる。
TFTアレイ基板10には、画素電極9aが設けられており、その上側には、ラビング
処理等の所定の配向処理が施された配向膜16が設けられている。例えば、画素電極9a
はITO(Indium Tin Oxide)膜等の透明な無機導電膜であり、配向膜16は、ポリイミ
ド膜等の有機膜からなる。
液晶装置1は、TFTアレイ基板10及び対向基板20間の基板間ギャップを確保する
ためにTFTアレイ基板10及び対向基板20間に形成されたスペーサ151を備えてい
る。
図5に示すように、スペーサ151は、スペーサ本体151aと、スペーサ本体151
aに積層された強度保持膜151bとから構成されており、液晶装置1が組み上げられた
状態で配向膜22に接し、TFTアレイ基板10及び対向基板20間の基板間ギャップを
維持している。
スペーサ本体151aは、TFTアレイ基板10から対向基板20に向かって突出した
突起部であり、画素電極9aの下地である第3層間絶縁膜43aと同様に感光性アクリル
樹脂等の感光性材料から構成されている。より具体的には、スペーサ本体151aは、デ
ータ線6aまでが形成されたTFTアレイ基板10上に感光性アクリル樹脂を塗布した後
、当該感光性アクリル樹脂からなる樹脂層をフォトリソグラフィ技術を用いてパターニン
グすることによって第3層間絶縁膜43aを形成するのと並行して第3層間絶縁膜43a
上に形成されている。
強度保持膜151bは、スペーサ本体151aを覆うようにスペーサ本体151aの表
面に形成されており、スペーサ本体151aより機械的強度が高い無機導電膜であるIT
O膜で構成されている。したがって、スペーサ151は、スペーサ151がスペーサ本体
151aのみで構成されている場合に比べて、その機械的強度が高められている。
よって、液晶装置1によれば、例えば、液晶装置1が画像を表示する表示面20Sを指
等の指示手段が押圧した場合、或いは温度変化によってTFTアレイ基板10及び対向基
板20間に力が作用した場合でも、スペーサ151は、TFTアレイ基板10及び対向基
板20間の基板間ギャップを安定して維持することが可能である。
また、複数のスペーサ151は、一回の露光処理によってアスペクト比が互いに異なる
ように、言い換えれば高さが互いに異なるように形成されていてもよい。このようなスペ
ーサ151によれば、温度低下に伴って液晶装置1が収縮する場合に、相互に高さが異な
る複数のスペーサ151の夫々によって基板間ギャップを維持することができため、基板
間ギャップが確保されることになり、基板間ギャップが維持できなくなることによって生
じうる表示性能の低下を抑制でき、液晶装置1の表示性能を維持することが可能である。
加えて、スペーサ151によれば、タッチキー機能により対向基板20の表示面20S
が指等で押圧された場合でも、対向電極21が画素電極9aに接しないように、対向基板
20及びTFTアレイ基板10間の基板間ギャップを確保することが可能である。よって
、スペーサ151によれば、対向基板20が押圧された場合でも、対向電極21及び画素
電極9aがショートすることを防止できる。
したがって、液晶装置1によれば、画像の表示性能を維持しつつ、指等の入力手段を介
して表示面20Sから入力される情報を正確に検知することが可能である。加えて、スペ
ーサ本体151aのみによって構成されたスペーサに比べて機械的強度が高められたスペ
ーサ151によれば、タッチキー機能を損なうことなく、液晶装置1の強度を高めること
が可能である。
特に、本実施形態では、画像表示領域10aにおけるスペーサ151の個数の密度は、
画像表示領域10aにおいて均一である。したがって、複数のスペーサ151によれば、
液晶装置1全体で基板間ギャップのばらつきを低減できる。より具体的には、例えば、画
素部毎にスペーサ151を形成するのではなく、所定数の画素部(例えば、6画素部毎)
毎にスペーサ151を形成することによって、画像表示領域10a全体で平均的に対向基
板20をスペーサ151によって支持することが可能である。よって、スペーサ151に
よれば、TFTアレイ基板10及び対向基板20間の基板間ギャップのばらつきを低減で
き、且つ低温衝撃試験に対する表示性能の低下が抑制可能になり、基板間ギャップの変化
で生じる画質の低下を招くことなく、液晶装置1による高品位の画像表示が可能である。
尚、スペーサ本体151a及び強度保持膜151bが互いに積層されていればスペーサ
151の機械的強度が高められるため、強度保持膜151bは、スペーサ本体151aか
ら見てTFTアレイ基板10側に形成されていてもよい。
加えて、本実施形態において、強度保持膜151bは、TFTアレイ基板10上に形成
された多層構造の一部を構成する画素電極9aと同層に、画素電極9aと同じ無機材料で
あるITOを用いて画素電極9aと並行して形成された無機導電膜である。このような強
度保持膜151bは、液晶装置1を製造する製造プロセスにおいて、TFTアレイ基板1
0上に形成される画素電極9aと並行して形成可能である。したがって、液晶装置1の装
置構成によれば、液晶装置1を製造する製造プロセスを煩雑化させることなく強度保持膜
151bを形成できる。
尚、強度保持膜151bは、画素電極9aと同じITOからなる無機導電膜として画素
電極9aと同層に形成された膜に限定されるものではなく、TFT等の半導体素子を有す
る液晶装置1等の半導体装置に形成された多層構造の一部である層間絶縁膜として用いら
れるSiN或いはSiO2等の無機絶縁膜と並行して形成された無機材料膜であってもよ
い。このような強度保持膜であっても、その機械的強度がスペーサ本体151aより高け
れば、スペーサ151と同様の効果が得られる。
また、図4及び図5に示すように、スペーサ本体151aは、画素電極9aの下地膜と
なるべく形成されたポジ型の感光性絶縁膜の一部が、画像表示領域10aの一部を構成す
る非開口領域、即ち、データ線6a等の遮光部分が設けられた領域においてTFTアレイ
基板10から対向基板20に向かって突出するように、上述の感光性絶縁膜をパターニン
グすることによって形成された部分である。よって、スペーサ151を構成する感光性材
料が不透明な材料であっても、液晶装置1が画像を表示する表示性能を低下させることが
ない。
加えて、スペーサ本体151aが、画素電極9aの下地膜である第3層間絶縁膜43a
となるべく形成された感光性絶縁膜の一部から構成されているため、液晶装置1の製造プ
ロセスが煩雑化することを抑制できる。
対向基板20には、その全面に渡って対向電極21が設けられており、その下側には、
ラビング処理等の所定の配向処理が施された配向膜22が設けられている。対向電極21
は例えば、ITO膜などの透明導電性膜からなる。配向膜22は、ポリイミド膜などの有
機膜からなる。
対向基板20には、格子状又はストライプ状の遮光膜を設けるようにしてもよい。この
ような構成を採ることで、上部容量電極300として設けられた上側遮光膜と併せ、TF
Tアレイ基板10側からの入射光のチャネル領域1a´ないしその周辺への侵入を阻止す
るのをより確実に阻止することができる。
このように構成され、画素電極9aと対向電極21とが対面するように配置されたTF
Tアレイ基板10と対向基板20との間には、液晶層50が形成される。液晶層50は、
画素電極9aからの電界が印加されていない状態で配向膜16及び22により所定の配向
状態をとる。
画素スイッチング用TFT30は、LDD(Lightly Doped Drain)構造を有しており
、ゲート電極3a2、走査線3aからの電界によりチャネルが形成される半導体層1aの
チャネル領域1a´、走査線3aと半導体層1aとを絶縁するゲート絶縁膜を含む絶縁膜
2、低濃度ソース領域1b及び低濃度ドレイン領域1c、高濃度ソース領域1d並びに高
濃度ドレイン領域1eを備えている。低濃度ソース領域1b、低濃度ドレイン領域1c、
高濃度ソース領域1d及び高濃度ドレイン領域1eは、半導体層1aの不純物領域を構成
しており、チャネル領域1a´の両側にミラー対称に形成されている。
ゲート電極3a2は、ポリシリコン膜等の導電膜や、例えば、Ti、Cr、W、Ta、
Mo、Pd、Al等の金属のうちの少なくとも一つを含む、金属単体、合金、金属シリサ
イド、ポリシリサイド、これらを積層したもの等によって形成されており、低濃度ソース
領域1b及び低濃度ドレイン領域1cに重ならないように絶縁膜2を介してチャネル領域
1a´上に設けられている。したがって、TFT30では、高濃度ソース領域1d及び高
濃度ドレイン領域1eとゲート電極3a2とのオフセットが十分に確保されている。
尚、ゲート電極3a2の縁は、平面的に見て低濃度ソース領域1b及び低濃度ドレイン
領域1cとチャネル領域1a´との境界に重なっており、低濃度ソース領域1b及び低濃
度ドレイン領域1cと、ゲート電極3a2との間に生じる寄生容量が低減されている。こ
れにより、TFT30トランジスタの高速動作が可能となり、液晶装置1の表示性能が高
められている。
加えて、液晶装置1では、ゲート電極3a2上にTFT30を覆うように形成された上
部容量電極300によって、ゲート電極3a2のみによって遮光する場合に比べて効果的
に低濃度ソース領域1b及び低濃度ドレイン領域1cを遮光できる。
このように、液晶装置1によれば、光リーク電流が低減されたTFT30を用いて、フ
リッカ等の画像表示を行う際に発生する不具合を低減でき、高品位で画像を表示できる。
加えて、TFT30は、LDD構造を有しているため、TFT30の非動作時において低
濃度ソース領域1b及び低濃度ドレイン領域1cに流れるオフ電流が低減され、且つTF
T30の動作時に流れるオン電流の低下が抑制されている。よって、液晶装置1によれば
、LDD構造の利点及び光リーク電流が殆ど流れないことを利用して高品位で画像を表示
できる。
下側遮光膜11a上には、高濃度ソース領域1dへ通じるコンタクトホール81及び高
濃度ドレイン領域1eへ通じるコンタクトホール83が各々開孔された第1層間絶縁膜4
1が形成されている。
第1層間絶縁膜41上には下部容量電極71及び上部容量電極300が形成されており
、これらの上には、コンタクトホール81及び85が各々開孔された第2層間絶縁膜42
が形成されている。
本実施形態における第2層間絶縁膜42は、例えばBPSG膜からなり、加熱による流
動化状態を経ることによって上面が平坦化されている。即ち、その成膜時の上面には、下
層側の蓄積容量70やTFT30、走査線3a、更には下地遮光膜11aの存在によって
段差が生じているが、一旦流動化されることで、上面は段差による凹凸が均された状態と
なっている。尚、第2層間絶縁膜42は、感光性のアクリル樹脂などを用いて、段差が形
成されていてもよい。
更に、データ線6aの上から第2層間絶縁膜42の全面を覆うように、コンタクトホー
ル85が形成された第3層間絶縁膜43aは、ポジ型の感光性アクリル樹脂等の感光性材
料を用いて形成されている。第3層間絶縁膜43aは、スペーサ151と同種の感光性材
料で構成されており、当該感光性材料を用いて上部容量電極300上に形成された層状の
絶縁膜がフォトリソグラフィ法を用いてパターニングされることによって形成されている
以上説明したように、液晶装置1によれば、スペーサ151の機械的強度が高められて
いるため、基板間ギャップを維持でき、タッチキー機能を損なうことなく、且つ表示性能
を維持できる。
以下、図6乃至図10を参照しながら、スペーサ151の変形例を詳細に説明する。尚
、以下では、液晶装置1の共通する部分に共通の部分に参照符号を付し、当該共通の部分
の詳細な説明を省略する。また、図6乃至図10は、本実施形態に係る液晶装置の各変形
例の構成を示した断面図であり、図5に示した断面構造に対応している。また、各変形例
に係る液晶装置が有するスペーサの平面的な配置状態は、液晶装置1が備えるスペーサ1
51と同様であるため、以下では、その断面構造を中心に説明する。
(変形例1)
図6に示すように、本例に係る液晶装置は、TFTアレイ基板10から対向基板20に
向かって突出した突起部であるスペーサ本体152aと、強度保持膜152bとからなる
スペーサ152を備えている。
スペーサ本体152aは、第3層間絶縁膜43aと同様に感光性アクリル樹脂等の感光
性材料から構成されている。
強度保持膜152bは、スペーサ本体152aの下層側に形成された画素電極9aと同
層に形成されている。強度保持膜152bは、画素電極9aと並行してITO等の透明な
無機導電膜である。
したがって、スペーサ152は、スペーサ本体152aのみからスペーサが構成されて
いる場合に比べて、機械的強度が高められている。したがって、スペーサ152によれば
、上述のスペーサ151と同様に、基板間ギャップを維持でき、タッチキー機能を損なう
ことなく、且つ表示性能を維持できる。加えて、液晶装置の製造プロセスを煩雑化させる
こともない。
(変形例2)
図7に示すように、本例に係る液晶装置は、TFTアレイ基板10から対向基板20に
向かって突出した突起部であるスペーサ本体153aと、強度保持膜153bとからなる
スペーサ153を備えている。
スペーサ本体153aは、第3層間絶縁膜43aと同様に感光性アクリル樹脂等の感光
性材料から構成されている。
強度保持膜153bは、スペーサ本体153aを覆うようにスペーサ本体153a上に
SiO或いはSiO2等の無機材料を斜めに蒸着させることによって形成されている。強
度保持膜153bは、SiO或いはSiO2等の無機材料からなる無機配向膜16aの一
部であり、スペーサ本体153aより機械的強度が高い膜である。
スペーサ153によれば、その機械的強度がスペーサ本体153aのみでスペーサ15
3が構成されている場合に比べて高められている。よって、スペーサ151同様に、基板
ギャップを維持することが可能である。加えて、配向膜16aを形成する工程と並行して
強度保持膜153bを形成可能であるため、液晶装置の製造プロセスが煩雑化することを
抑制しつつ、液晶装置における基板間ギャップを維持できタッチキー機能を損なうことな
く、且つ表示性能を維持できる。
(変形例3)
図8に示すように、本例に係る液晶装置は、対向基板20からTFTアレイ基板10に
向かって突出した突起部であるスペーサ本体154aと、強度保持膜154bとからなる
スペーサ154を備えている。
スペーサ本体154aは、対向基板20の多層構造の一部を構成する絶縁膜25と並行
して形成されている。より具体的には、スペーサ本体154aは、感光性アクリル樹脂等
の感光材料が対向基板20に塗布されてなる塗布膜をフォトリソグラフィ技術を用いてパ
ターニングして得られる部分であり、絶縁膜25と並行して形成されている。
強度保持膜154bは、対向電極21と同層に形成されたITO膜からなる透明な無機
導電層であり、対向電極21と並行して形成され、且つスペーサ本体154aより機械的
強度が高い膜である。
したがって、スペーサ154によれば、上述のスペーサ151と同様に、スペーサの機
械的強度がスペーサ本体154aのみでスペーサ154が構成されている場合に比べて高
められており、基板ギャップを維持することが可能である。加えて、ITO等の無機導電
材料からなる対向電極21と並行して形成可能であるため、液晶装置の製造プロセスが煩
雑化することを抑制しつつ、液晶装置における基板間ギャップを維持でき、タッチキー機
能を損なうことなく、且つ表示性能を維持可能である。
加えて、スペーサ154は、TFTアレイ基板10上の画像表示領域10aにおける非
開口領域に形成されているため、当該液晶装置の表示性能を低下させることもない。
(変形例4)
図9に示すように、本例に係る液晶装置は、対向基板20からTFTアレイ基板10に
向かって突出した突起部であるスペーサ本体155aと、強度保持膜155bとからなる
スペーサ155を備えている。
スペーサ本体155aは、絶縁膜25と同種の材料を用いて形成されている。強度保持
膜155bは、スペーサ本体155aから見て対向基板20側において、対向電極21と
同層に形成されている。加えて、強度保持膜155bは、対向電極21と並行して形成さ
れ、且つ対向電極21を構成するITOと同じITO膜である。したがって、強度保持膜
155bの機械的強度は、スペーサ本体155aの機械的強度より高い。
よって、スペーサ155によれば、その機械的強度がスペーサ本体155aのみでスペ
ーサ155が構成されている場合に比べて高められており、スペーサ154と同様に、基
板ギャップを維持することが可能である。加えて、対向電極21を形成する工程と並行し
て強度保持膜155bを形成可能であるため、液晶装置の製造プロセスが煩雑化すること
を抑制しつつ、液晶装置における基板間ギャップを維持できタッチキー機能を損なうこと
なく、且つ表示性能を維持できる。
尚、本例では、強度保持膜155bが対向電極21と並行して形成された場合を例に挙
げたが、対向基板20に形成された多層構造の一部を構成するSiO、又はSiO2等の
無機材料膜であって、スペーサ本体155aより機械的強度が高い材料を用いて強度保持
膜155bが形成されていれば、スペーサ155の機械的強度を高めることが可能であり
、基板間ギャップの維持しつつ、製造プロセスの煩雑化を抑制可能である。
(変形例5)
図10に示すように、本例に係る液晶装置は、対向基板20から対向基板10に向かっ
て突出した突起部であるスペーサ本体156aと、強度保持膜156bとからなるスペー
サ156を備えている。
スペーサ本体156aは、絶縁膜25と同様に感光性アクリル樹脂等の感光性材料から
構成されている。
強度保持膜156bは、スペーサ本体156aを覆うようにSiO或いはSiO2等の
無機材料をスペーサ本体156a上に蒸着させることによって形成されている。強度保持
膜156bは、SiO或いはSiO2等の無機材料からなる無機配向膜16aの一部であ
り、スペーサ本体156aより機械的強度が高い膜である。
したがって、スペーサ156によれば、その機械的強度がスペーサ本体156aのみで
スペーサ156が構成されている場合に比べて高められている。よって、スペーサ154
同様に、基板ギャップを維持することが可能である。加えて、配向膜22aを形成する工
程と並行して強度保持膜156bを形成可能であるため、液晶装置の製造プロセスが煩雑
化することを抑制しつつ、液晶装置における基板間ギャップを維持できタッチキー機能を
損なうことなく、且つ表示性能を維持できる。
尚、本実施形態に係る液晶装置によれば、画素電極9a及び対向電極21の下地膜を形
成した後に、当該下地膜として感光性を有する第3層間絶縁膜43a又は絶縁膜25上に
これら絶縁膜と同一の材料を用いて感光性下地膜を形成し、当該感光性下地膜をパターニ
ングすることによって、スペーサ151等を形成することも可能である。下地膜及びスペ
ーサの夫々を共通の材料を用いて形成可能であるため、下地膜を形成する工程から、スペ
ーサを形成する工程へ工程を切り換える際に生じる手間が省くことが可能である。
<2:電子機器>
次に、上述した液晶装置を具備してなる電子機器の実施形態を説明する。
図11は、上述した液晶装置が適用されたモバイル型のパーソナルコンピュータの斜視
図である。図11において、コンピュータ1200は、キーボード1202を備えた本体
部1204と、上述した液晶装置を含んでなる液晶表示ユニット1206とから構成され
ている。液晶表示ユニット1206は、液晶パネル1005の背面にバックライトを付加
することにより構成されており、タッチパネル機能を有し、且つ高い信頼性を有している
次に、上述した液晶装置を携帯電話に適用した例について説明する。図12は、本実施
形態の電子機器の一例である携帯電話の斜視図である。図12において、携帯電話130
0は、複数の操作ボタン1302とともに、反射型の表示形式を採用し、且つ上述した液
晶装置と同様のスペーサが配置された液晶装置1005を備えている。液晶装置1005
にあっては、必要に応じてその前面にフロントライトが設けられる。携帯電話1300に
よれば、液晶装置が指等の入力手段の動きに応じた各種情報を入力可能であると共に、高
品位の画像表示が可能である。
本実施形態に係る液晶装置を対向基板の側から見た平面図である。 図1のII−II´断面図である。 本実施形態に係る液晶装置の表示領域を構成するマトリクス状に形成された複数の画素における各種素子、配線等の等価回路である。 本実施形態に係る液晶装置におけるデータ線、走査線、画素電極等が形成されたTFTアレイ基板の相隣接する複数の画素群の平面図である。 図4のV−V´断面図である。 本実施形態に係る液晶装置の変形例(その1)の断面図である。 本実施形態に係る液晶装置の変形例(その2)の断面図である。 本実施形態に係る液晶装置の変形例(その3)の断面図である。 本実施形態に係る液晶装置の変形例(その4)の断面図である。 本実施形態に係る液晶装置の変形例(その5)の断面図である。 本実施形態に係る電子機器の一例であるコンピュータの斜視図である。 本実施形態に係る電子機器の一例である携帯電話の斜視図である。
符号の説明
1・・・液晶装置、10・・・TFTアレイ基板、20・・・対向基板、43a・・・
第3層間絶縁膜、151,152,153,154,155,156・・・スペーサ

Claims (11)

  1. 基板と、
    該基板上に対向するように配置された対向基板と、
    前記基板及び前記対向基板間に挟持された電気光学層と、
    前記基板及び前記対向基板間に配置されており、(i)スペーサ本体、及び(ii)該
    スペーサ本体より機械的強度が高い強度保持膜が相互に積層されてなるスペーサと
    を備えたことを特徴とする電気光学装置。
  2. 前記強度保持膜は、前記基板上又は前記対向基板上に形成された多層構造の一部を構成
    する無機材料膜であること
    を特徴とする請求項1に記載の電気光学装置。
  3. 前記基板上の表示領域を構成する複数の画素部の夫々に形成された画素電極を備え、
    前記無機材料膜は、前記画素電極と同層に形成された透明な無機導電膜であること
    を特徴とする請求項2に記載の電気光学装置。
  4. 前記基板上の表示領域を構成する複数の画素部の夫々に形成された画素電極を備え、
    前記無機材料膜は、前記画素電極上に無機材料を蒸着させることによって形成された無
    機配向膜であること
    を特徴とする請求項2に記載の電気光学装置。
  5. 前記スペーサ本体と、前記画素電極の下地膜となるべく形成されたポジ型の感光性絶縁
    膜とは、相互に共通の材料で構成されていること
    を特徴とする請求項3又は4に記載の電気光学装置。
  6. 前記スペーサ本体は、前記画素電極の下地膜となるべく形成されたポジ型の感光性絶縁
    膜の一部が、前記表示領域の一部を構成する非開口領域において前記基板から前記対向基
    板に向かって突出するように、前記画素電極の下地膜となるべく形成されたポジ型の感光
    性絶縁膜をパターニングすることによって形成された部分であること
    を特徴とする請求項3から5の何れか一項に記載の電気光学装置。
  7. 前記基板上の表示領域を構成する複数の画素部の夫々に形成された画素電極と、
    前記画素電極に対向するように前記対向基板上に形成された対向電極とを備え、
    前記無機材料膜は、前記対向電極と同層に形成された透明な無機導電膜であること
    を特徴とする請求項2に記載の電気光学装置。
  8. 前記基板上の表示領域を構成する複数の画素部の夫々に形成された画素電極と、
    前記画素電極に対向するように前記対向基板上に形成された対向電極と備え、
    前記無機材料膜は、前記対向電極を覆うように前記対向電極上に無機材料を蒸着させる
    ことによって形成された無機配向膜であること
    を特徴とする請求項2に記載の電気光学装置。
  9. 前記スペーサ本体と、前記対向電極の下地膜となるべく形成されたポジ型の感光性絶縁
    膜とは、相互に共通の材料で構成されていること
    を特徴とする請求項7又は8に記載の電気光学装置。
  10. 前記スペーサ本体は、前記対向電極の下地膜となるべく形成されたポジ型の感光性絶縁
    膜の一部が、前記表示領域の一部を構成する非開口領域において前記対向基板から前記基
    板に向かって突出するように、前記対向電極の下地膜となるべく形成されたポジ型の感光
    性絶縁膜をパターニングすることによって形成された部分であること
    を特徴とする請求項7から9の何れか一項に記載の電気光学装置。
  11. 請求項1から10の何れか一項に記載の電気光学装置を具備してなること
    を特徴とする電子機器。
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