JP2010032163A - 温度調節システムおよび温度調節システムの施工方法 - Google Patents

温度調節システムおよび温度調節システムの施工方法 Download PDF

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Abstract

【課題】省エネルギー化を図ることのできる温度調節システムおよび温度調節システムの施工方法を提供すること。
【解決手段】温度調節システム100は、地中に埋設された杭が用いられ、略円筒状に形成された鋼管製の杭本体部300と、杭本体部300の内部および外部に設けられた液体循環装置400と、杭本体部300の内部の空気を循環させる空気循環装置500と、杭本体部300の軸方向の他端に設けられた杭施工部600と、杭本体部300の軸方向の一端となる鉛直方向における上端部に打設形成されたコンクリート管700と、を備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、地中に埋設された杭を用いて温度を調整する温度調節システムおよび温度調節システムの施工方法に関する。
地中の温度は一年を通してほぼ一定の温度である。すなわち、夏は気温よりも地中の温度が低く、冬は気温よりも地中の温度が高い。そこで、このような地中熱を利用した空調システムが知られている(例えば、特許文献1)。
特許文献1では、地中に埋設した地中配管と地上の熱交換器との管に液体を循環させ、熱交換器から得られる熱により建物内の空間を冷暖房する技術が記載されている。
特開2007−64549号公報
一般に、地中の温度は15〜16℃程度のほぼ一定の温度であるが、この地中熱を暖房として使用するには温度が低いため、さらに加熱する必要がある。
特許文献1では、地中の温度以上に暖房したい場合や地中の温度以下に冷房したい場合は冷媒を使用して熱交換器から熱を得ることが記載されているが、熱交換器は地上に設置されているため、地中熱で温められた(冷やされた)液体が運ばれてくる間に保温(保冷)効果が低くなってしまう。すなわち、地上の熱交換器で使用するエネルギーが増大してしまい、空調システムのエネルギー効率が低下するという問題がある。
本発明の目的は、省エネルギー化を図ることのできる温度調節システムおよび温度調節システムの施工方法を提供することである。
本発明の温度調節システムは、地中に埋設された杭と、前記杭の内部で閉塞された保温室と、貯液可能な貯液タンクと、前記貯液タンクの内部に設置され、前記貯液タンクに貯められた液体を加熱する加熱装置と、前記貯液タンクに貯められた前記液体を前記貯液タンクと温度調節対象物との間で循環させる循環液配管と、前記循環液配管の途中に設けられ、前記貯液タンクと前記温度調節対象物との間で循環させる前記液体の量を調節する循環液ポンプと、を具備し、前記循環液配管は、前記杭の外周面に沿って螺旋状に巻回された循環液用熱交換部を備えていることを特徴とする。
杭が地中に埋設されていることから、杭の内部に閉塞されて形成された保温室内の空気は、地中との熱交換により安定した温度を維持している。例えば、冬の場合は外気温より高い温度を維持し、夏の場合は外気温より低い温度を維持している。
そして、貯液タンクの内部には水等の液体が貯められ、加熱装置により加温される。貯液タンクに貯められる液体は、水以外にも、流動性に優れ、比熱の小さい薬液等を使用することができる。
循環液配管は、循環液ポンプにより貯液タンク内の加温された液体を貯液タンクと温度調節対象物との間で循環させる。加熱装置によって加温された貯液タンク内の液体を、温度調節対象物に延設された循環液配管の内部を流通させることによって温度調節対象物を温める(冷却する)ことができ、冷暖房効果を得ることができるものである。
ここで、温度調節対象物は、地上に建造される建造物や、道路や駐車場などの路面などが挙げられるが、循環液配管が配設できるものであれば特に限定されない。
そして、循環液配管の一部は、地中に埋設された杭の外周に沿って螺旋状に巻回されている。この巻回された箇所が循環液用熱交換部であり、循環液配管内の液体は、貯液タンクから循環液用熱交換部の内部を流通した後、温度調節対象物へ送られる。
なお、循環液用熱交換部は、杭の外周面に沿って地表面側から地中内部に向かって螺旋状に巻回されていることが好ましく、これにより、保温室の内部をまんべんなく均一に加温することができ、保温効果がさらに向上する。
冬の場合は、保温室内の温度は外気温よりも高い温度で維持されている(一定の温度で安定している)。循環液配管を流通する液体は、循環液用熱交換部において熱交換され、保温室または地中と同等の温度に保たれる。
そして、加熱装置によって貯液タンクの内部の液体を加温する際は、外気温よりも高い温度の空気を温めればよいので、より小さい電力で所望の温度まで上げることができる。
また、循環液用熱交換部によって、保温室を外部から加温するだけでなく、杭周辺の外部の土壌等を含む周辺一帯をも加温することができるので、さらなる保温効果の向上を図ることができる。
したがって、温度調節システムを稼動させていない場合でも、この保温効果により保温室および貯液タンク内の温度の低下が小さく、再度温度調節システムを稼動させる際は、加熱装置への電力供給を低減させることができ、さらなる省エネルギー化を図ることができる。
本発明の温度調節システムにおいて、前記保温室の内部の空気を循環させる空気用配管と、前記空気用配管の途中に設けられ、前記循環させる空気の量を調節する送風ポンプと、を備え、前記空気用配管は、前記杭の外周面に沿って螺旋状に巻回された空気用熱交換部を有していることが好ましい。
この発明では、保温室内の空気が送風ポンプによって吸気され、空気用配管の内部を流通して建造物の内部空間へ排出される。したがって、前述のように安定した温度を維持している保温室内の空気を直接送風することにより、建造物の内部空間の温度を調節することができる。例えば、冬の場合は暖かい空気を送風し、夏の場合は冷たい空気を送風することができる。
そして、空気用配管が杭の外周面に沿って巻回された空気用熱交換部を備えているため、この空気用熱交換部の内部を流通する空気によって、保温室の内部だけでなく保温室の外部の土壌等も含めた周辺一帯が加温(保温)されることになり、保温効果をさらに向上させることができる。すなわち、省エネルギー化を図ることができる。
本発明の温度調節システムにおいて、前記貯液タンクは、前記保温室の内部に設置されていることが好ましい。
この発明では、貯液タンクが地中に埋められた杭の内部に形成された保温室に設置されているため、貯液タンクの保温効果が高い。また、貯液タンクに接続される循環液配管も含めて地中に配設されるため、より保温効果が高く、省エネルギー化を図ることができる。
本発明の温度調節システムにおいて、前記空気用配管は、前記保温室の内部の空気を前記温度調節対象物の内部空間に送風する送風部を有することが好ましい。
この発明では、保温室内の空気を温度調節対象物の内部空間に直接送風することができる。保温室内の空気の温度は、冬は外気温よりも高く夏は外気温よりも低く維持されるので、快適な空調を提供することができる。
本発明の温度調節システムにおいて、前記温度調節対象物は建造物であり、前記建造物の内部に設置され、供給される液体と空気との間で熱交換することによって前記建造物の内部の冷暖房を調整する冷暖房装置を備え、前記循環液配管は、前記冷暖房装置に接続されていることが好ましい。
この発明では、建造物の内部の温度を調整する。そのために、建造物の内部に冷暖房装置を設置し、この冷暖房装置に循環液配管を接続する。
冷暖房装置としては、冷暖房装置に供給される液体(温水、冷水)を用いて建造物の内部の空気と熱交換することによって温風または冷風を送風することのできるファンコンベクタ等を用いることができる。
循環液配管を流通してきた温水(冷水)は冷暖房装置に取り入れられ、冷暖房装置によって温風(冷風)が送風される。これにより、建造物の内部に冷暖房効果が得られる。循環液は冷暖房装置から循環液配管を流通して貯液タンクへ戻り、再度加熱装置によって加熱され、循環される。なお、夏の場合は加熱装置を使用せず、貯液タンク内の液体は地中の温度と同じ温度(外気温より低い温度)に保たれる。
したがって、建造物の内部を効果的に冷暖房することができるとともに、前述の省エネルギー化を図ることができる。
本発明の温度調節システムにおいて、前記温度調節対象物は地表面であることが好ましい。
この発明では、道路や駐車場、または畑等の地表面に対して温度調節を行う。
循環液配管を地中に埋設させ、循環液配管を流通してきた温水により、地表面の凍結を防止したり、融雪したりすることができる。すなわち、融雪システムとして使用することができる。また、畑等の地中に埋設させることにより、作物に適した温度を維持することができ、ビニールハウス栽培等に有効に利用することができる。
したがって、地表面を効果的に加温することができるとともに、前述の省エネルギー化を図ることができる。
本発明の温度調節システムは、地中に埋設された杭と、前記杭の内部で閉塞された保温室と、貯液可能な貯液タンクと、前記貯液タンクの内部に設置され、前記貯液タンクに貯められた液体を加熱する加熱装置と、前記貯液タンクに貯められた前記液体を循環させる循環液配管と、前記循環液配管の途中に設けられ、前記循環させる液体の量を調節する循環液ポンプと、前記保温室内の空気を前記保温室と温度調節対象物との間で循環させる空気用配管と、前記空気用配管の途中に設けられ、前記保温室と前記温度調節対象物との間で循環させる前記空気の量を調節する送風ポンプと、を具備し、前記循環液配管は、前記杭の外周面に沿って螺旋状に巻回された循環液用熱交換部を備え、前記空気用配管は、前記杭の外周面に沿って螺旋状に巻回された空気用熱交換部を備えていることを特徴とする。
この発明では、杭が地中に埋設されていることから、杭の内部に閉塞されて形成された保温室内の空気は、地中との熱交換により安定した温度を維持している。例えば、冬の場合は外気温より高い温度を維持し、夏の場合は外気温より低い温度を維持している。
そして、貯液タンクの内部には水等の液体が貯められ、加熱装置により加温される。貯液タンクに貯められる液体は、水以外にも、流動性に優れ、比熱の小さい薬液等を使用することができる。
循環液配管は、杭本体部の外周面に沿って螺旋状に巻回された循環液熱交換部を有しているため、循環液ポンプにより、加熱装置によって加温された貯液タンク内の液体が貯液タンクから循環液用熱交換部の内部を流通して再び貯液タンクへと戻る。したがって、循環液用熱交換部の内部を流通する液体によって、空気用熱交換部を備えているため、この空気用熱交換部の内部を流通する空気によって、保温室の内部だけでなく保温室の外部の土壌等も含めた周辺一帯が加温(保温)されることになり、保温効果をさらに向上させることができる。すなわち、省エネルギー化を図ることができる。
空気用配管は、保温室内の空気を保温室と温度調節対象物との間で循環させる。保温室内の空気が送風ポンプによって吸気され、空気用配管の内部を流通して建造物の内部空間へ排出される。したがって、前述のように安定した温度を維持している保温室内の空気を直接送風することにより、建造物の内部空間の温度を調節することができる。例えば、冬の場合は暖かい空気を送風し、夏の場合は冷たい空気を送風することができる。
そして、空気用配管が杭の外周面に沿って巻回された空気用熱交換部を備えているため、この空気用熱交換部の内部を流通する空気によって、保温室の内部だけでなく保温室の外部の土壌等も含めた周辺一帯が加温(保温)されることになり、保温効果をさらに向上させることができる。すなわち、省エネルギー化を図ることができる。
冬の場合は、保温室内の温度は外気温よりも高い温度で維持されており(一定の温度で安定している)、加熱装置によって貯液タンクの内部の液体を加温する際は、外気温よりも高い温度の空気を温めればよいので、より小さい電力で所望の温度まで上げることができる。
また、空気用熱交換部および循環液用熱交換部によって、保温室を外部から加温するだけでなく、杭周辺の外部の土壌等を含む周辺一帯をも加温することができるので、さらなる保温効果の向上を図ることができる。
したがって、温度調節システムを稼動させていない場合でも、この保温効果により保温室および貯液タンク内の温度の低下が小さく、再度温度調節システムを稼動させる際は、加熱装置への電力供給を低減させることができ、さらなる省エネルギー化を図ることができる。
本発明の温度調節システムの施工方法は、前述の温度調節システムを施工する温度調節システムの施工方法であって、前記杭を地中に埋設可能な最大深度を調査する調査工程と、前記最大深度から地表面に向かって前記杭の先端部と前記循環液用熱交換部の最下端との距離以上離れた位置にある掘削深度まで掘削して掘削孔を形成する第一の掘削工程と、前記掘削孔に、前記杭の径より大きい径を有する外周管を挿入し、前記外周管の内周側に前記循環液用熱交換部を有する前記杭を挿入し、前記杭を前記最大深度まで掘削する第二の掘削工程と、前記外周管を前記掘削孔から引き抜いて前記杭を埋設させる埋設工程と、を実施することを特徴とする。
この発明では、まず、掘削可能な最大深度を調査するための調査工程を実施する。調査工程は、通常用いられるボーリングなどの方法で掘削可能な深度を調査することができる。ここでいう最大深度とは、地表面から掘削不可能な固い地盤までの鉛直方向の距離のことである。
そして、調査工程によって得られた最大深度に基づいて、埋設する杭の長さを調整し、第一の掘削工程を実施する。第一の掘削工程では、最大深度よりも浅い位置まで掘削して掘削孔を形成する。具体的には、最大深度から地表面に向かって、杭の先端部と循環液用熱交換部の最下端との距離以上離れた位置が掘削深度である。この掘削孔は、本発明の温度調節システムで用いられる杭よりも大きい径を有する外周管杭を挿入するための孔である。外周管杭は、本発明の温度調節システムで用いられる杭が周囲の土壌と接触しないように一時的に挿入されるもので、両端部は開口され、内部が挿通可能となっている。第二の掘削工程では、外周管杭の内周側に、循環液用熱交換部を有する杭を挿入し、杭の先端部に設けられた杭施工部によってさらに掘削し、最大深度まで掘削する。そして、埋設工程では、外周管杭を引き抜いて、杭を完全に埋設させる。なお、杭が空気用熱交換部を有する場合は、空気用熱交換部を設けた状態で杭を挿入する。
このように、外周管杭の内周側に杭を挿入することにより、杭の外周に沿って巻回された循環液用熱交換部(および空気用熱交換部)を損傷することなく、杭を確実に埋設させることができる。また、掘削深度を、最大深度から地表面に向かって、杭の先端部と循環液用熱交換部の最下端との距離以上離れた位置としているので、第二の掘削工程で杭本体部による掘削を行う際に、杭本体部の外周に巻回された循環液用熱交換部を損傷するおそれがない。したがって、本発明の温度調節システムを確実に施工することができる。
以下、本発明の温度調節システムにかかる一実施形態を、図面を参照して説明する。
〔温度調節システムの構成〕
図1は、本発明の温度調節システムの概略構成を示す概略図である。図2は、杭の上端部の概略構成を示す一部を切り欠いた側面図である。
図1において、温度調節システム100は、ビニールハウスや家屋などの建造物の周辺に設けられ、建造物の内部空間の温度および地表面の温度を調整する。
ビニールハウス200は、複数本のパイプにより骨格形成され、この骨格の上からビニールシートが張設されたものである。ビニールハウス200は、その内部の地表面に土壌を蓄え、農作物の栽培が行われる畑部210を備えている。
温度調節システム100は、地中に埋設された杭が用いられ、略円筒状に形成された鋼管製の杭本体部300と、杭本体部300の内部および外部に設けられた液体循環装置400と、杭本体部300の内部の空気を循環させる空気循環装置500と、杭本体部300の軸方向の他端に設けられた杭施工部600と、杭本体部300の軸方向の一端となる鉛直方向における上端部に打設形成されたコンクリート管700と、を備えている。
杭本体部300は、径が190mm以上268mm以下、長さ寸法が4m以上10m以下、肉厚寸法が4.5mm以上5.8mm以下の範囲の円筒状の鋼管であり、軸方向が略鉛直方向に沿う状態に地中に埋設されている。杭本体部300は、温度調節の対象物の規模により寸法が調整され、本実施形態では、長さ50m、巾4mの半円柱状のビニールハウス200に対して、径190.7mm、長さ寸法7m、肉厚寸法5mmの鋼管を用いる。
この杭本体部300は、図1および図2に示すように、略円筒状の杭の外周を形成し、外部と区画する外周壁部310と、杭本体部300の軸方向の一端側となる上端側に設けられた略円盤状の上端閉塞部320と、軸方向の他端側となる下端側に溶接などにより設けられた略円盤状の下端閉塞部330と、を備えている。また、外周壁部310、上端閉塞部320および下端閉塞部330によって実質的に閉塞されて形成される空間は保温室340である。ここで、実質的に閉塞する状態とは、例えば杭本体部300を地中に埋設する際に土砂が流通できない状態に閉塞されていればよい。
外周壁部310は、杭本体部300の外形を形成する略円筒状の鋼管である。外周壁部310には、その内周面と外周面とを貫通する第一の貫通孔311と第二の貫通孔312と第三の貫通孔313を有している。第一の貫通孔311および第二の貫通孔312は、後述の循環液配管430および空気用配管510を導通させるためのものであり、第三の貫通孔313には、後述の空気循環装置500の空気用熱交換部512が嵌挿される。
上端閉塞部320は、厚さ約3cmの略円盤状の鋼板であり、外周壁部310の上端縁に載置または嵌合される。保温室340の保温効果を高めるために、略円盤状に形成された上端閉塞部320の保温室340側に発泡スチロール等の保温材料が貼り付けられる。なお、上端閉塞部320としては、円盤状のコンクリート板を載置して用いても良い。
また、上端閉塞部320として伝熱性の低い材料を用いることにより、断熱効果を得ることもできる。
上端閉塞部320には、各種配線および配管を導通させるための貫通孔が設けられる。具体的には、配線用貫通孔321、配管用貫通孔322である。
下端閉塞部330は、略円盤状の鋼板であり、外周壁部310の下端縁に溶接される。下端閉塞部330の保温室340側には保温材料が貼り付けられる。
保温室340は、杭本体部300の内部空間であり、外周壁部310、上端閉塞部320および下端閉塞部330によって形成された空間であり、実質的に閉塞されている。
液体循環装置400は、保温室340内の中空に設置された貯液タンク410と、貯液タンク410に貯められた液体を加熱する加熱装置420と、貯液タンク410に貯められた液体を貯液タンク410とビニールハウス200の畑部210の地中との間で循環させる循環液配管430と、循環液配管430の内部を循環させる液体の量を調節する循環液ポンプ440と、循環液配管430の途中に設けられ、ビニールハウス200の内部を冷暖房する冷暖房装置としてのファンコンベクタ450と、を備えている。
貯液タンク410は、長さ約1mの略円筒状の鋼管の一方の端部が閉塞され、内部に貯液可能なタンク本体部411と、長さ約0.1mの略円筒状の鋼管の一方の端部が閉塞され、タンク本体部411の他方の端部にねじ込み可能なタンク蓋部412と、を備えている。すなわち、タンク本体部411およびタンク蓋部412の開口側には、ねじ込み可能な溝が形成されており、互いにねじ込むことによって着脱することができる。
貯液タンク410は、タンク本体部411およびタンク蓋部412を合わせた大きさは、径110mm以上150mm以下、長さ寸法0.5m以上2m以下、肉厚寸法2mm以上5mm以下の範囲となることが好ましい。これらの寸法は、温度調節する対象物(ここではビニールハウス200)の規模により寸法が調整される。本実施形態では、径114.3mm、長さ寸法1m、肉厚寸法3mmとした。また、タンク本体部411およびタンク蓋部412の外表面にメッキ処理が施されている。
貯液タンク410は、保温室340の中空に設けられており、例えば、貯液タンク410の外周面上に外方に向かって垂直方向に突出した少なくとも2つの突起部(図示しない)が形成され、この突起部の端部が杭本体部300の内周面に溶接されて固定される。
タンク本体部411の下端側には、タンク本体部411の外周を形成する壁部413の内周側から外周側へ貫通する貯液を排出するための排出口414が形成され、上端側には、後述の加熱装置420を取り付けるための突起部417が設けられる。
また、タンク蓋部412の上面部には、上面部の内周側から外周側へ貫通し循環液配管430が嵌挿されて液体が給水されるための給水口415と、加熱装置420の配線などを導通させるための貫通孔416と、が形成される。
また、貯液タンク410の内部には液体が貯められており、必要に応じて図示しない補助タンクから液体が供給され、貯液タンク410内の液体の量を調節することができる。なお、本実施形態では、貯液タンク410に貯める液体として水を用いた。
加熱装置420は、例えば、一般に使用される電熱式ヒータである。電熱式ヒータは、貯液タンク410の貯液に浸漬される電熱線421と電熱線421に電力を供給する配線422と電源部423とを備えている。電熱線421は、貯液タンク410の内周側に形成された突起部417に係合して固定され、貯液に浸漬されている。配線422は、その一端はコンクリート管700に設置された電源部423に接続され、上端閉塞部320の配線用貫通孔321および貯液タンク410の貫通孔416に嵌挿され、貯液タンク410の内部に配設された電熱線421の上端部に接続している。そして、配線422は、電源部423から供給される電力を電熱線へ供給する。加熱装置420は、120℃まで加熱可能なものであれば、これに限られない。そして、ビニールハウス200内が所望の温度となるように適宜調整される。
循環液配管430は、貯液タンク410の排出口414から外周壁部310の外周面300Aまでを接続する接続循環部431と、接続循環部431に接続し、外周面300Aに沿って螺旋状に巻回された循環液用熱交換部432と、循環液用熱交換部432に接続し、循環液用熱交換部432から循環液ポンプ440までを接続する第一の送循環部433と、循環液ポンプ440からビニールハウス200内に設置されたファンコンベクタ450までを接続する第二の送循環部434と、ファンコンベクタ450からビニールハウス200の畑部210の地中へ延設された第三の送循環部435と、畑部210の地中に蛇行形状に張り巡らされた本循環部436と、本循環部436に接続され、貯液タンク410の給水口415とを接続する戻循環部437と、を有している。接続循環部431、循環液用熱交換部432、第一の送循環部433、第二の送循環部434、は連続して形成され、ファンコンベクタ450を介して、第三の送循環部435、本循環部436および戻循環部437が連続して形成される。これら連続して形成された配管の内部は連通しており、液体を循環させることができるものである。
接続循環部431は、外周壁部310に形成された第一の貫通孔311に嵌挿可能な管状物である。そして、接続循環部431は、一端が貯液タンク410の排出口414に接続され、排出口414から第一の貫通孔311に嵌挿され、他端が杭本体部300の外部へ延設する状態に杭本体部300に配設されている。なお、第一の貫通孔311の内周縁と接続循環部431の外周面との間には、例えばシーリング材などの図示しない充填材が充填されて閉塞される。接続循環部431としては、120℃程度の熱に耐え得る耐熱性を有する材料、例えば銅製のパイプ等が使用される。
循環液用熱交換部432は、一端が接続循環部431に連通して接続され、外周面300Aを杭本体部300の軸方向の上部から下部に向かって螺旋状に巻回された配管である。循環液用熱交換部432が杭本体部300の外周面300Aに設けられる位置は、現場の埋設深度により適宜調整すればよいが、杭本体部300の約2mの範囲内に巻回されることが好ましい。本実施形態では、例えば、杭本体部300の上端から3mの位置に循環液用熱交換部432の一端が位置し、杭本体部300の下端から1mの位置に循環液用熱交換部432の他端が位置しており、約2mに亘って杭本体部300の外周面300Aに巻回されている。
また、循環液用熱交換部432を杭本体部300の外周面300Aに巻回する際の傾斜角度および管と管との間隔は特に限定されず、適宜調整することができる。
循環液用熱交換部432は、耐熱性および伝熱性の高い材料、例えば銅製のパイプ等が使用される。
このような循環液用熱交換部432は、杭本体部300の内部空間である保温室340を外部から保温するとともに、杭本体部300の外部の土壌も含めた杭本体部300の周辺を一体的に温めるものである。
第一の送循環部433は、一端が循環液用熱交換部432に連通して接続され、杭本体部300の外周面300Aに沿って延設され、コンクリート管700の第一の貫通孔701に嵌挿され、循環液ポンプ440に接続される。第一の送循環部433は、銅製のパイプ等で形成される。
ここで、循環液ポンプ440は、コンクリート管700の内部に設けられている。循環液ポンプ440は、貯液タンク410内から液体を排出させて循環液配管430内を循環させるものである。
第二の送循環部434は、循環液ポンプ440からコンクリート管700の第二の貫通孔702に嵌挿され、地中を通って他端は、ビニールハウス200内に設置されたファンコンベクタ450に接続する。第二の送循環部434は、柔軟性および耐熱性を有する架橋ポリエチレン製の配管が好ましく用いられる。
第三の送循環部435は、一端はファンコンベクタ450に接続し、他端は地中を通ってビニールハウス200の畑部210の地中に延設されている。第三の送循環部435は、柔軟性および耐熱性を有する架橋ポリエチレン製の配管が好ましく用いられる。
本循環部436は、一端が第三の送循環部435に連通して接続され、ビニールハウス200の畑部210の地中に蛇行形状に埋設されている。本循環部436は、畑部210のエリア内にまんべんなく埋設されていることが好ましく、例えば、畑部210が5m×1m、本循環部436の配管径1.0cmの場合、約20cmの間隔で配置することが好ましい。本循環部436としては、一般的に用いられている農業用のプラスチック配管を用いることができる。
戻循環部437は、一端が本循環部436に連通して接続され、ビニールハウス200の地中からコンクリート管700の外壁部に形成された第三の貫通孔703および上端閉塞部320に形成された配管用導通孔322に嵌挿されて貯液タンク410のタンク蓋部412に形成された給水口415に接続する。戻循環部437としては、例えば、架橋ポリエチレン製の配管、硬質のプラスチック管または耐圧ホースなどの利用が例示できる。なお、配管用導通孔322の内周縁と戻循環部437の外周面との間には、例えばシーリング材などの図示しない充填材が充填されて閉塞される。
このような循環液配管430は、貯液タンク410で加熱(冷却)された液体を循環させ、ファンコンベクタ450を経由して畑部210に延設される。このような循環液配管430は、径0.8mm以上を有する配管で形成されることが好ましい。径が0.8mm未満であると、循環効率が悪くなるおそれがある。
ファンコンベクタ450は、ビニールハウス200の屋内に適宜設置された略箱状の筐体451を備え、循環液配管430によって循環されている液体を利用して、温風を送風する装置である。ファンコンベクタ450は、入液部452および出液部453を有しており、入液部452には第二の送循環部434が接続され、出液部453には第三の送循環部435が接続されている。
筐体451内には、例えばブロワやファン、ポンプなどの図示しない送風機などが配設されている。この送風機は、筐体451内に配設された図示しない電源部からの電力の供給により駆動し、ファンコンベクタ450に入液された液体の熱エネルギーにより生成した温風(または冷風)を部屋内へ排気すなわち送風させる送風動作を実施する。
また、筐体451内には、フィルタが配設されていることが好ましい。フィルタとしては、送風機の駆動によりファンコンベクタ450を介して部屋の内外へ通気される空気が通気可能でかつ空気中の塵埃を補足可能な織布や不織布、多孔質材などが利用できる。そして、フィルタは、筐体451内に着脱可能に配設されている。すなわち、フィルタは、取り外して交換、あるいは洗浄して再装着可能に配設されている。
その他、ファンコンベクタ450としては、例えば除湿剤などを備えた構成やドレンなどの液体分除去部や、室内へ送風する空気に紫外線などを照射したり、オゾンと接触させたりして殺菌処理する殺菌処理部などを設けてもよい。
以上のように、循環液配管430とファンコンベクタ450との接続により、貯液タンク410で120℃まで加熱された液体は、接続循環部431、循環液用熱交換部432、第一の送循環部433、循環液ポンプ440、第二の送循環部434、ファンコンベクタ450、第三の送循環部435、本循環部436および戻循環部437の順で循環し、ファンコンベクタ450によりビニールハウス200内の空間を加温する(冷却する)とともに、畑部210を地中から加温する(冷却する)。
空気循環装置500は、保温室340内の空気を循環させる。この空気循環装置500は、保温室340の内部の空気を流通させる空気用配管510と、空気用配管510の途中に設けられ、保温室340の内部の空気の送風量を調整する送風ポンプ520と、を備えている。
空気用配管510は、一端が保温室340内に開口して配置され、杭本体部300の外部へ導出して送風ポンプ520に接続する吸引部511と、一端が吸引部511に接続され、杭本体部300の外周面300Aに沿って螺旋状に巻回された空気用熱交換部512と、を有している。
吸引部511は、耐圧ホースや耐寒ホースなどの可撓性で、外径が外周壁部310に形成された第二の貫通孔312およびコンクリート管700に形成された第四の貫通孔704に嵌挿可能な管状物である。そして、吸引部511は、一端が第二の貫通孔312に嵌挿されて保温室340内部の上端部近傍で開口し、コンクリート管700内に設置された送風ポンプ520に接続し、また、送風ポンプ520から第四の貫通孔704に嵌挿されて杭本体部300の外部に延設される。なお、第二の貫通孔312の内周縁と吸引部511の外周面との間には、例えばシーリング材などの図示しない充填材が充填されて閉塞される。
ここで、送風ポンプ520は、コンクリート管700の内部に設けられ、吸引部511の途中に配設される。そして、送風ポンプ520は、保温室340内の空気を吸気するものである。
空気用熱交換部512は、一端は吸引部511に導通して接続され、杭本体部300の外周面300Aを杭本体部300の軸方向の上部から下部に向かって螺旋状に巻回されている。空気用熱交換部512は、前述の循環液用熱交換部432と同様に、例えば、杭本体部300の上端から3mの位置に空気用熱交換部512の一端が位置し、杭本体部300の下端から1mの位置に空気用熱交換部512の他端が位置しており、約2mに亘って杭本体部300の外周面300Aに巻回されている。
また、空気用熱交換部512を杭本体部300の外周面300Aに巻回する際の傾斜角度および管と管との間隔は特に限定されず、適宜調整することができる。
そして、空気用熱交換部512の他端は、杭本体部300の外周壁部310に形成された第三の貫通孔313に嵌挿され、第三の貫通孔313の内周縁と空気用熱交換部512の配管の外周面との間には、例えばシーリング材などの図示しない充填材が充填されて閉塞される。
空気用熱交換部512は、耐熱性および伝熱性の高い材料、例えば銅製のパイプ等で形成される。
このような空気用熱交換部512は、杭本体部300の内部空間である保温室340を外部から保温するとともに、杭本体部300の外部の土壌も含め杭本体部300の周辺を一体的に温めるものである。
なお、空気用熱交換部512と循環液用熱交換部432とは、杭本体部300の外周面300Aに沿って交互に螺旋状に巻回される。
以上のように、空気用配管510と送風ポンプ520とにより、保温室340内で加温された空気が、保温室340、吸引部511、空気用熱交換部512を通って保温室340へと循環し、杭本体部300の内部空間である保温室340を外部から保温するとともに、杭本体部300の外部の土壌も含めた杭本体部300の周辺を一体的に温めるものである。
杭施工部600は、図1に示すように、略円筒状の胴体部610を有している。この胴体部610は、鋼管にて例えば径190.7mm、長さ寸法約30cm、肉厚寸法約5mmの円筒状に形成されている。そして、この胴体部610の軸方向の一端は、杭本体部300が溶接により同軸上に一体に連結可能に形成され、胴体部610と杭本体部300との境界には、図示しない略円盤状の閉塞板が溶接などにより設けられて軸方向で実質的に閉塞されている。ここで、実質的に閉塞する状態とは、例えば杭本体部300を地中に埋設する際に土砂が流通できない状態に閉塞されていればよい。
また、この胴体部610の外周面には、平板状の掘削翼620が複数、例えば一対設けられている。この掘削翼620は、鋼板にて例えば縦寸法が約20cm、横寸法が約10cm、厚さ寸法が約5〜7mmの平板状に形成されている。また、掘削翼620の長手方向の一側には、円弧状の切欠部630が設けられている。そして、掘削翼620は、切欠部630が胴体部610の外周面に係合し、平面が胴体部610の軸方向に対して交差した傾斜する状態で例えば溶接により一体的に接合されている。また、掘削翼620は、この掘削翼620の傾斜する方向の先端縁である杭本体部300の軸方向の他端となる先端側に位置する縁が、胴体部610の外周面に連続することなく周方向に突出する状態に接合されている。なお、複数の掘削翼620は、同方向に傾斜、すなわち同一面側となる胴体部610に連結される杭本体部300側の平面が胴体部610の周方向において同方向に向いて傾斜した状態に設けられている。
さらに、掘削翼620の角部には、掘削爪部640がそれぞれ設けられている。これら掘削爪部640は、例えば鋳造により楔状に形成されている。そして、掘削爪部640は、掘削翼620の下面側、すなわち胴体部610から杭本体部300が導出する側と反対側の面に、例えば溶接により接合されている。また、掘削爪部640は、掘削翼620から突出する先端側が次第に肉薄となる状態に接合されている。さらに、掘削爪部640は、胴体部610の中心軸を中心として掘削翼620の角部を通過する円周での角部における接線方向に略沿って掘削翼620から突出して溶接されている。
そして、杭施工部600は、胴体部610の中心軸を中心として回転した際の最大径寸法が約30cmとなるように形成されている。すなわち、掘削翼620は、掘削翼620の先端縁の外周側の角部が胴体部610の中心から約15cm離れた状態で接合されている。このことにより、杭施工部600は、直径で約30cmで掘削して地中を穿設する。
コンクリート管700は、杭本体部300の軸方向の一端となる鉛直方向における上端部に打設形成される。このコンクリート管700は、地面に略円状に掘削された溝810に所定の厚さ寸法、例えば厚さ寸法が約15cmの井戸管状に形成される。具体的には、溝810に敷設された砕石上に軸組形成された図示しない鉄筋を囲むように型枠が組まれ、この型枠内に鉄筋を杭本体部300の上端閉塞部320が露出する状態にコンクリートが現場打ちされて形成される。コンクリート管700の寸法は、例えば、高さ50cm、径50cmの大きさに形成され、地面から15cm程度突出した状態で埋設される。
また、コンクリート管700には、各種配管や循環液ポンプ440および送風ポンプ520が設置され、各種配管や配線を嵌挿させるための貫通孔が複数形成されている。具体的には、第一の貫通孔701、第二の貫通孔702、第三の貫通孔703および第四の貫通孔である。
〔温度調節システムの施工方法〕
次に、温度調節システムを施工する方法について、図面を参照して説明する。
図3は、掘削する状況を示す概略説明図である。図4は、掘削孔に外周管杭を挿入した状態を示す概略説明図である。図5は、外周管杭の内周側に杭本体部を挿入した状態を示す概略説明図である。図6は、外周管杭を除去してコンクリート管を打設した状態を示す概略説明図である。
まず、杭本体部300を地中に埋設可能な深度を調査する調査工程を実施する。この調査は、一般的に用いられるボーリングにより調査することができる。
次に、調査工程による結果に基づいて杭本体部300の長さを調整する。本実施形態では、長さ8mの杭本体部300を使用する。すなわち、杭本体部300の先端が地表から約8.0mの地点に位置することとなる。
次に、図3に示す第一の掘削工程を実施する。第一の掘削工程は、杭本体部300が埋設される場合の先端の深度よりも1m浅い位置まで掘削される。径300mm、長さ約8mの掘削用管杭910を用いて地表から7.0mの地点まで掘削して掘削孔820を形成する。なお、掘削用管杭910の先端には、前述の杭施工部600と同様の杭施工部が溶接され、掘削可能とされている。
具体的には、以下の手順で掘削する。
図示しないクレーン車両のクレーンの先端に取り付けられた油圧モータに杭打ち治具を嵌合させる。また、あらかじめ所定の位置に、クレーン車両のクレーンを操作して、杭施工部600が一端に接合された掘削用管杭910を、杭施工部600が設けられた側が鉛直方向の下側に位置する状態に起立させ、クレーン車両のクレーンの先端に取り付けられた杭打ち治具に起立した状態の掘削用管杭910を嵌合させ、掘削用管杭910を杭打ち治具にてクレーンに吊り下げ支持する。
この後、油圧モータを駆動させて杭打ち治具を回転させる。この回転により、掘削用管杭910も一体的に回転する。そして、図示しないクレーン運転台のトルク計により埋設時の回転トルクと荷重とを測定し、地盤の軟度を判断するとともに掘削用管杭910の埋設状態を判断し、所定の深度、本実施形態では7.0mの地点まで掘削する。
掘削後、掘削用管杭910を掘削孔820から引き抜く。
次に、第二の掘削工程を実施する。
図4に示すように、掘削用管杭910と同じ径(300mm)を有し両端が開口して内部が連通した外周管杭920を掘削孔820に挿入する。次に、図5に示すように、外周管杭920の内周側に、循環液配管430および空気用配管510である銅製のパイプが巻回された径190.7mmの杭本体部300を挿入する。そして、杭本体部300の杭施工部600により、所定の地点(地表から8.0mの地点)まで掘削する。具体的には第一の掘削工程と同様の方法で掘削する。
次に、埋設工程を実施する。埋設工程では、外周管杭920を掘削孔820から引き抜いて杭本体部300を地中に埋設する。
そして、図6に示すように、溝810に沿ってコンクリート管700を打設し、以下の手順で杭本体部300を地中に埋設する。
所定の位置に杭本体部300を埋設した後、地表面であるグランドレベルGLから所定の深さ、本実施形態では深さ35cmの略円形状の溝810を、埋設した杭本体部300の周囲の地面をバックフォなどで掘削して形成する。
この後、コンクリート管700の底面より突出する余分となる杭本体部300、すなわちグランドレベルGLから所定の深さ位置に上端縁が位置するように、上端部を切断する。この杭本体部300の余分な切れ端は、例えば杭施工部600の胴体部610として利用したり、鉄屑として管杭などに再利用したりする。
さらに、余分な上端部が切断された杭本体部300の上端部に、図6に示すように、上端閉塞部320を嵌合させ、杭本体部300の上端側が閉塞された内部空間を有する杭を構成させる。
なお、図示しないが、上端閉塞部320にはあらかじめ設けられた複数の貫通孔に各種配管および配線が嵌挿されている。
また、コンクリート管700にも所定の位置に貫通孔を形成し、コンクリート管700の内部が外部の地中に連通する状態となる。
また、埋設された杭本体部300、コンクリート管700内へ各種配管を配設する。すなわち、あらかじめ杭本体部300に巻回されていた循環液用熱交換部432および空気用熱交換部512の端部を、コンクリート管700の貫通孔にそれぞれ嵌挿させ、所定の位置にそれぞれ接続する。さらに、ビニールハウス200から延設された送循環部433および空気用配管510を所定の位置に接続するとともに、戻循環部437を上端閉塞部320の貫通孔にそれぞれ嵌挿させ、各種配管の内周側が連通する状態にそれぞれ連結する。
そして、これらの配管と貫通孔との間の隙間は、例えばシーリング材などで閉塞すればよい。すなわち、配管の挿通作業が容易となるように多少大きめの貫通孔を開口形成しておき、配管後にシールすることで内部に土砂などが流入して杭本体部300内に堆積することを防止でき、良好な空調のための杭本体部300内の容積確保ができる。
最後に、配管作業において必要に応じて掘削した地面は適宜埋め戻しておく。
このような温度調節システムは、加熱装置420の電源部423や循環液ポンプ440、送風ポンプ520の図示しないスイッチを操作することにより、利用することができる。それぞれのスイッチはビニールハウス200内に設けられておりビニールハウス200内から操作が可能である。なお、それぞれのスイッチはひとつのスイッチにまとめられてもよいし、温度調節機能を備えていてもよい。
〔温度調節システムの作用効果〕
上記実施形態では、杭本体部300が比較的地中の深い位置、例えば地表面から3m以上の深い位置まで埋設されることから、杭本体部300の内部では地中の温度が安定している。杭本体部300の内部で閉塞された保温室340内の空気は、地中との熱伝導効率が高い鋼管製の杭本体部300を介して地中との熱交換が行われる。
例えば、冬の寒さの厳しい地域では、外気温よりも地中の温度が高い。保温室340内の空気は地中との熱交換により地中の温度と同じ温度、すなわち外気温よりも高い温度を維持することができる。また、夏の場合は、外気温よりも地中の温度が低いため、保温室340内の空気は地中との熱交換により地中の温度と同じ温度、すなわち外気温より低い温度を維持することができる。
また、保温室340の略中央部に設置された貯液タンク410内の液体は、保温室340内の空気との熱交換により保温室340内の温度と同じ温度を維持することができる。
そして、貯液タンク410内に設置された加熱装置420に電源が供給されると、貯液タンク410に貯められた液体が加熱され、液体の温度が上昇する。そして、循環液ポンプ440により、貯液タンク410で加熱された液体が排出口414から接続循環部431、循環液用熱交換部432、第一の送循環部433、第二の送循環部434、ファンコンベクタ450、第三の送循環部435、本循環部436および戻循環部437の順に流通して貯液タンク410の給水口415に循環する。このように、加熱された液体が、ファンコンベクタ450に導入され、ビニールハウス200の内部に温風を送風することができ、ビニールハウス200の内部空間を暖房することができる。また、循環液は畑部210の地中に埋設された本循環部436の内部を流通するので、畑部210に植えられた苗の温度を一定に維持することができ、苗の発育が良くなり、安定した作物の供給を図ることができる。また、地表面である畑部210を加温することにより、ビニールハウス200内の暖房効果を得ることができる。
このような構成であれば、冬の場合、保温室340内の温度は外気温よりも高い温度で維持されている(一定の温度で安定している)ため、加熱装置420で保温室340内の温度を上げるためのエネルギーを小さくすることができる。すなわち、省エネルギー化を図ることができる。
また、循環液用熱交換部432が杭本体部300の外周面300Aに沿って螺旋状に巻回されているので、循環液用熱交換部432を流通する液体により、保温室340を外部から温めるとともに、杭本体部300の循環液用熱交換部432周辺の外部の土壌等も温めることができる。すなわち、保温室340の内部とその周辺一帯の土壌とが温められるので、保温室340内により保温効果が得られる。
したがって、温度調節システム100を稼動させていない場合でも、この保温効果により保温室340および貯液タンク410内の温度の低下が小さく、再度温度調節システム100を稼動させる際は、加熱装置420への電力供給を低減させることができ、さらなる省エネルギー化を図ることができる。
このように、保温室340を地中に配置するとともに、保温室340の周囲を液体が流通する循環液用熱交換部432で巻回させて保温室340の周辺一帯をも温めることにより、保温室340のさらなる保温効果を得ることができる。
また、上記実施形態では、保温室340内で加温された空気が送風ポンプ520によって吸気され、吸気された空気は吸引部511、空気用熱交換部512の内部を流通して保温室340へと循環する。
したがって、保温室340内で加温(保温)された空気が杭本体部300の外周に螺旋状に巻回された空気用熱交換部512を流通するので、保温室340が外部から加温(保温)されることにより、保温室340の内部だけでなく保温室340の外部の土壌等も含めた周辺一帯が加温(保温)されることになり、保温効果をさらに向上させることができる。すなわち、省エネルギー化を図ることができる。
また、杭本体部300には、板状の掘削翼620を平面が胴体部610の軸方向に対して交差する斜めに傾いた状態で一体的に接合し掘削翼620の角部に掘削爪部640を有する杭施工部600を設けている。
このような簡単な構成で、例えば地中に木の根や礫などが存在する場合でも良好に掘削可能な比較的に厚い掘削翼620を設けることも容易にでき、容易に杭本体部300を所定の深さまで埋設できる。さらに、掘削爪部640が掘削翼620の角部に位置するので、掘削翼620の角部での掘削時における摩耗を防止でき、杭本体部300が埋設されるまで確実に掘削能が確保でき、確実に所定の深さまで掘削できる。
杭本体部300の外周には、前述の循環液用熱交換部432および空気用熱交換部が巻回されているため、通常の杭打ち工程では施工することが困難である。
上記実施形態では、第一の掘削工程により、杭本体部300より大きい径を有する掘削孔820を形成したあと、杭本体部300より大きい径を有する外周管杭920を挿入し、この外周管杭920の内周側に杭本体部300を挿入し、第二の掘削工程により杭本体部300の下端側を掘削した後、外周管杭920を引き抜く工程とした。
このような工程で施工することにより、杭本体部300の外周に巻回された循環液用熱交換部432および空気用熱交換部は、第二の掘削工程において外周管杭920の内周側の空間で回転されるので、外部の土壌等で損傷されるおそれがなく、確実に埋設することができる。
〔変形例〕
なお、本発明は上記一実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる他の構成などを含み、以下に示すような変形なども本発明に含まれる。
すなわち、杭として用いられる杭本体部300としては、円筒状に限らず、例えば四角筒状や楕円筒状などでもできる。
上記実施形態では、暖房する場合を説明したが、夏に冷房として利用することもできる。この場合は、保温室340内の気温は外気温よりも低い温度に保たれるため、貯液タンク410内の液体も外気温よりも低い温度に維持される。したがって、このような低温の液体を循環液配管430に流通させることにより、ファンコンベクタ450および本循環部436において、冷房効果を得ることができる。
また、上記実施形態では、保温室340は外周壁部310と上端閉塞部320と下端閉塞部330で囲まれた空間で形成されたが、杭本体部300の内部空間に仕切板を溶接するなどして外周壁部310と上端閉塞部320と仕切板で囲まれた空間を保温室340としてもよい。このように、保温室340の大きさは適宜変更することができる。
さらに、杭本体部300としては、鋼鉄系に限らず、ステンレス鋼など、各種鋼管を利用することができる。特に、熱伝導性の高い鋼管を用いることが、保温効果が高いので好ましい。
そして、杭本体部300として、内周面に耐蝕性を付与、例えば耐蝕性塗料を塗布したり、耐蝕性のステンレス鋼にて形成したりするとよい。このことにより、保温室340の内面に結露などにより液体滴が付着して杭本体部300が腐蝕することが防止され、長期間安定して本発明の温度調節システム100を提供することができるとともに、腐蝕による異臭の防止により保温室340内の空気を清潔に維持することができる。
上記実施形態では、1本の杭本体部300で構成したが、杭本体部300の数はこれに限られない。建造物等の大きさに応じて数本で構成してもよい。また、杭本体部300の径を190.7mmとしたが、建造物等の大きさに応じて適宜調整すればよい。
また、上記実施形態において、ファンコンベクタ450を1台のみ設置したが、ビニールハウス200の大きさに応じて複数のファンコンベクタを設置してもよい。この場合、7m以上10m以下の間隔で設置することが好ましく、第三の送循環部435を各ファンコンベクタに接続する。これにより、ビニールハウス200内の温度を一定に保つことができる。
さらに、上記実施形態において、ビニールハウス200の内側にビニールシートをもう1枚張設してもよい。これにより、さらなる保温効果が得られ、エネルギーの省エネルギー化を図ることができる。
杭本体部300の先端に杭施工部600を溶接した構成を説明したが、例えば、杭本体部300の先端部に掘削翼620を設けてもよい。
また、掘削翼620としては、2枚に限らず、例えば3枚以上設けてもよく、また螺旋状に1枚のみあるいは複数枚設けるなどしてもよい。さらに、掘削爪部640を設けなくてもよい。そして、胴体部610の先端縁を例えば鋸歯状に形成して掘削性を向上させてもよい。
また、加熱装置による加熱として、例えば外気温や部屋内の温度を検出する温度センサを設け、この温度センサによる温度に基づいて、加熱装置を動作させるなど、夏季は冷房として、冬季は暖房として自動的に機能するようにしてもよい。また、冷房と暖房とを、別途設けた利用者による切り替え操作される切り替え手段により切り替える構成としてもよい。
さらに、コンクリート管700は、円筒状に限らず、例えば四角筒状や楕円筒状などでもできる。
また、コンクリート管700には、水抜き用の配管で形成される水抜部が設けられていてもよい。例えば、コンクリート管700の内部の底面に略円筒形状の配管がその内部が鉛直方向に挿通する状態に設置され、その上端は、例えば杭本体部300の上端閉塞部320と同程度の高さまで延出する。そして、配管が底面に接する部分にはコンクリート管700に貯まった水が流通可能な孔が形成される。したがって、コンクリート管700の内部に貯まった水の水位と水抜部の内部の水位とは同じになる。そして、この水抜部の配管にポンプを挿入して水を抜くことができる。
また、上記実施形態において、保温室340内の加温(保温)された空気をビニールハウス200内に直接送風することにより、ビニールハウス200内の温度を調整してもよい。この場合は、保温室340とビニールハウス200の内部空間とを接続する配管を設け、吸引ポンプ等により保温室340内の空気を吸引し、ビニールハウス200内へ直接送風する。これによれば、保温室340内で加温された空気を利用するので、暖房効果も高く、省エネルギー化を図ることができる。
上記実施形態ではビニールハウス200を例に挙げて説明したが、家屋などの建造物や地下室などにも適用できる。家屋などの建造物や地下室などに用いる場合は、上記の畑部210の代わりに床を暖めることができるので、床暖房としても使用することができる。
また、駐車場などの地中に循環液配管430を埋設させることで、融雪システムとしても使用することができる。
また、上記実施形態では、液体を循環させることによって建造物の内部の温度調節を行うこととしたが、保温室内の空気を直接建造物に送風させることによって建造物内部の温度を調節することとしてもよい。この場合は、循環液配管を貯液タンク410と杭本体部300の外周との間だけを循環させる構成とすることもできる。これにより、省エネルギー効果の高い温度調節システムを提供することができる。
その他、本発明の実施における具体的な構造および形状などは、本発明の目的を達成できる範囲で他の構造などとしてもよい。
上記実施形態の温度調節システムにより保温効果が得られることを以下のようにして確認した。
上記実施形態において、以下に示す場所に温度計をそれぞれ設置し、4時間ごとにそれぞれの場所の温度を測定した。なお、温度調節システム100は、外気温が下がり始める16時頃にスイッチ等により稼動され、外気温の上がり始める8時頃にスイッチ等により停止された。また、温度調節システム100の稼働中は、加熱装置420によって一定の電力を供給した。
(A)地上におけるビニールハウス200の外部(外気温)
(B)地中における杭本体部300の外部
(C)保温室340(杭本体部300の内部)
(D)本循環部436付近(第三の送循環部435との接続ジョイント)
(E)ビニールハウス200内部
測定結果を図7に示す。
図7からわかるように、C、DおよびEについて、1回目に稼動させた場合、2回目に稼動させた場合、3回目に稼動させた場合を比較すると、1回目より2回目、2回目より3回目の温度が上昇していることがわかる。特に、Cにおいては、2回目と3回目の間の停止期間においても一定の温度を維持している。
このことから、温度調節システム100を稼動させるたびに保温効果が向上しているということが言える。したがって、稼動させるごとに、より小さい電力で目的の温度まで上昇させることができる。すなわち、電力の省エネルギー化を図ることができる。
本発明は、ビニールハウスや家屋など建造物の内部の温度を調整する温度調節システムとして利用できる。
本発明の一実施形態にかかる温度調節システムの概略構成を示す概略図。 前記一実施形態における杭の上端部の概略構成を示す一部を切り欠いた側面図。 前記一実施形態における温度調節システムを施工するために掘削する状況を示す概略説明図。 前記一実施形態における温度調節システムを施工するために掘削孔に外周管杭を挿入した状態を示す概略説明図。 前記一実施形態における温度調節システムを施工するために外周管杭の内周側に杭本体部を挿入した状態を示す概略説明図。 前記一実施形態における温度調節システムを施工するために外周管杭を除去してコンクリート管を打設した状態を示す概略説明図。 実施例における温度調節システムの温度変化を示すグラフ。
符号の説明
100 温度調節システム
200 ビニールハウス
300 杭本体部
320 上端閉塞部
400 液体循環装置
410 貯液タンク
420 加熱装置
430 循環液配管
431 接続循環部
432 循環液用熱交換部
433 第一の送循環部
434 第二の送循環部
435 第三の送循環部
437 戻循環部
440 循環液ポンプ
450 ファンコンベクタ
500 空気循環装置
510 空気用配管
511 吸引部
512 空気用熱交換部
520 送風ポンプ
600 杭施工部
700 コンクリート管

Claims (8)

  1. 地中に埋設された杭と、
    前記杭の内部で閉塞された保温室と、
    貯液可能な貯液タンクと、
    前記貯液タンクの内部に設置され、前記貯液タンクに貯められた液体を加熱する加熱装置と、
    前記貯液タンクに貯められた前記液体を前記貯液タンクと温度調節対象物との間で循環させる循環液配管と、
    前記循環液配管の途中に設けられ、前記貯液タンクと前記温度調節対象物との間で循環させる前記液体の量を調節する循環液ポンプと、を具備し、
    前記循環液配管は、前記杭の外周面に沿って螺旋状に巻回された循環液用熱交換部を備えている
    ことを特徴とする温度調節システム。
  2. 請求項1に記載の温度調節システムにおいて、
    前記保温室の内部の空気を循環させる空気用配管と、
    前記空気用配管の途中に設けられ、前記循環させる空気の量を調節する送風ポンプと、を備え、
    前記空気用配管は、前記杭の外周面に沿って螺旋状に巻回された空気用熱交換部を有している
    ことを特徴とする温度調節システム。
  3. 請求項1または請求項2に記載の温度調節システムにおいて、
    前記貯液タンクは、前記保温室の内部に設置されている
    ことを特徴とする温度調節システム。
  4. 請求項1から請求項3のいずれかに記載の温度調節システムにおいて、
    前記空気用配管は、前記保温室の内部の空気を前記温度調節対象物の内部空間に送風する送風部を有する
    ことを特徴とする温度調節システム。
  5. 請求項1から請求項4のいずれかに記載の温度調節システムにおいて、
    前記温度調節対象物は建造物であり、
    前記建造物の内部に設置され、供給される液体と空気との間で熱交換することによって前記建造物の内部の冷暖房を調整する冷暖房装置を備え、
    前記循環液配管は、前記冷暖房装置に接続されている
    ことを特徴とする温度調節システム。
  6. 請求項1から請求項5のいずれかに記載の温度調節システムにおいて、
    前記温度調節対象物は地表面である
    ことを特徴とする温度調節システム。
  7. 地中に埋設された杭と、
    前記杭の内部で閉塞された保温室と、
    貯液可能な貯液タンクと、
    前記貯液タンクの内部に設置され、前記貯液タンクに貯められた液体を加熱する加熱装置と、
    前記貯液タンクに貯められた前記液体を循環させる循環液配管と、
    前記循環液配管の途中に設けられ、前記循環させる液体の量を調節する循環液ポンプと、
    前記保温室内の空気を前記保温室と温度調節対象物との間で循環させる空気用配管と、
    前記空気用配管の途中に設けられ、前記保温室と前記温度調節対象物との間で循環させる前記空気の量を調節する送風ポンプと、を具備し、
    前記循環液配管は、前記杭の外周面に沿って螺旋状に巻回された循環液用熱交換部を備え、
    前記空気用配管は、前記杭の外周面に沿って螺旋状に巻回された空気用熱交換部を備えている
    ことを特徴とする温度調節システム。
  8. 請求項1から請求項6のいずれかに記載の温度調節システムを施工する温度調節システムの施工方法であって、
    前記杭を地中に埋設可能な最大深度を調査する調査工程と、
    前記最大深度から地表面に向かって前記杭の先端部と前記循環液用熱交換部の最下端との距離以上離れた位置にある掘削深度まで掘削して掘削孔を形成する第一の掘削工程と、
    前記掘削孔に、前記杭の径より大きい径を有する外周管を挿入し、前記外周管の内周側に前記循環液用熱交換部を有する前記杭を挿入し、前記杭を前記最大深度まで掘削する第二の掘削工程と、
    前記外周管を前記掘削孔から引き抜いて前記杭を埋設させる埋設工程と、を実施する
    ことを特徴とする温度調節システムの施工方法。
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