JP2010031895A - 押し引き両用ばね及びその製造方法 - Google Patents

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Masayoshi Nishida
昌義 西田
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SAIDA SEIKI KOGYO KK
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Abstract

【課題】小型かつ簡易な構成で押し引き両用に用いることができる押し引き両用ばね及び
その製造方法を提供する。
【解決手段】押し引き両用ばね10Aは、1本の線状部材11を、同一平面内において半
径を一定量ずつ変化させながらぜんまい状に巻回されたばねである。この押し引き両用ば
ね10Aでは、中心側端部11a周辺のみに中空部12を設けるとともに、この中空部1
2以外においては線状部材11が密着して巻回され、径方向に積層されている。最外層1
1bを固定して中心側端部11aを可動体32に接続することにより、可動体32を往復
移動可能に支持するとともに中立位置に復帰させることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、押し引き両用ばね及びその製造方法に関するものである。
従来、相対的に同軸方向へ移動可能な一対の部材を、移動した後に中立位置に復帰させ
るためのばね装置として、引張コイルばねや圧縮引張両用コイルばねを用いたものが知ら
れている(例えば特許文献1参照)。
このようなばね装置では、外力が作用して一対の部材が接近し、接近した位置で外力か
ら解放された場合には、圧縮コイルばねの作用によって一対の部材は中立位置に復帰する
。また、外力が作用して一対の部材が離反し、離れた位置で外力から解放された場合には
、引張コイルばねの作用によって一対の部材は中立位置に復帰することになる。
また、物体の重量や力を測定するばね秤として、押し引き両用のコイルばねが用いられ
ているものが知られている(例えば特許文献2参照)。
このようなばね秤では、物体の重量を測定する場合や物体からの引張力を測定する場合
にはコイルばねが伸びた状態となり、物体から外すとコイルばねの引張力により中立位置
に復帰する。また、物体から作用する押圧力を測定する場合にはコイルばねが圧縮される
ので、押圧力から解放されるとコイルばねの圧縮力により中立位置に復帰する。
特開平11−336816号公報 実用新案登録3084905号公報
しかしながら、前述した特許文献1に記載のばね装置では、コイルばねを押し引き両用
に用いているので、コイルばねをスプリングシートに強固に固定する必要がありコイルば
ね端部の傾斜部分を固定するための構造が複雑であるとともに、可動体の移動量に比して
コイルばねの長さが長く必要であるため、装置の大型化を招きやすい。
また、前述した特許文献2に記載のばね秤においても、コイルばねの長さが長く必要で
あるため、装置の大型化を招くとともに、コイルばねを用いているので、係止部、可動弁
座、摺動筒等が各々2つずつ必要であり、構造が複雑になりやすい。
そこで、本発明の目的は、小型かつ簡易な構成で押し引き両用に用いることができる押
し引き両用ばね及びその製造方法を提供することにある。
上記課題を解決することのできる本発明に係る押し引き両用ばねは、1本の線状部材が
、同一平面内において半径を一定量ずつ変化させながらぜんまい状に巻回されていること
を特徴とする。
このような構成の押し引き両用ばねによれば、同一平面内においてぜんまい状に巻回さ
れているため、その平面内方向または平面に直交する方向の押し引きに等しく対応でき、
最外層と中心側端部の何れか一方を可動体に接続することにより、可動体を移動可能に支
持するとともに中立位置に復帰させることができる。このため、従来のコイルばねを用い
た場合のように装置の大型化及び複雑化を招くという問題を解消でき、小型かつ簡易な構
成で押し引き両用に用いることができる。
また、中心側端部周辺のみに中空部が設けられるとともに、前記中空部以外においては
前記線状部材同士が密着して巻回されていることが好ましい。
もしくは、中心側端部周辺に中空部が設けられるとともに、前記中空部以外においては
前記線状部材同士が所定の間隔を有するようにルーズに巻回されていることが好ましい。
線状部材同士が密着して巻回されている場合には、平面に直交する方向の押し引きに対
して好ましく対応でき、線状部材同士が所定の間隔を有するようにルーズに巻回されてい
る場合には、平面に直交する方向とともに、平面内方向の押し引きに対して好ましく対応
できる。また、中心側端部周辺に中空部が設けられていることで、可動部との接続及び固
定が容易な構成となっている。
また、前記線状部材の外側端部が固定されて使用されることが好ましい。
または、前記線状部材の中心側端部が可動体に固定されて使用されることが好ましい。
これらの構成のように、ばねの中心側を可動部とした方が、当該ばねの取り付けスペー
スを小さくし易い。
本発明に係る押し引き両用ばねの製造方法は、線状部材の一端を軸部材に固定し、前記
軸部材を前記線状部材に対して相対的に回転させて同一平面内で径方向に密着して積層さ
せ、前記線状部材の終端を固定することを特徴とする。
この製造方法によれば、線状部材の一端を固定した軸部材を回転させることにより、軸
部材の周囲に線状部材が密着してぜんまい状に巻回される。その状態で、線状部材の終端
を固定すると、1本の線状部材が同一平面内において半径を一定量ずつ変化させながら巻
回されて径方向に積層されている押し引き両用ばねを容易に製造することができる。
また、前記終端を固定した状態で前記線状部材の熱処理を行うことが好ましい。
これにより、ぜんまい状に巻回した線状部材のばね形状を安定化させることができる。
本発明に係る押し引き両用ばねの製造方法は、一対のローラからなる第1のローラと、
前記一対のローラの中心を結ぶ線分の垂直二等分線上に位置する第2のローラとの間に、
線状部材を挟んで通過させて、前記線状部材を円弧状に湾曲させながら、前記第1のロー
ラと前記第2のローラとの間隔を徐々に広げることにより、前記線状部材を同一平面内に
おいてぜんまい状に変形させることを特徴とする。
この製造方法によれば、線状部材をローラの間に通して湾曲させることで、1本の線状
部材が同一平面内において半径を一定量ずつ変化させながら線状部材同士が所定の間隔を
有するようにぜんまい状に巻回されている押し引き両用ばねを容易に製造することができ
る。
また、ぜんまい状に変形した前記線状部材の熱処理を行うことが好ましい。
これにより、ぜんまい状に巻回した線状部材のばね形状を安定化させることができる。
本発明の押し引き両用ばねによれば、1本の線状部材が、同一平面内において半径を一
定量ずつ変化させながらぜんまい状に巻回されているため、その平面内方向または平面に
直交する方向の押し引きに等しく対応でき、最外層と中心側端部の何れか一方を可動体に
接続することにより、可動体を移動可能に支持するとともに中立位置に復帰させることが
できる。このため、従来のコイルばねを用いた場合のように装置の大型化及び複雑化を招
くという問題を解消でき、小型かつ簡易な構成で押し引き両用に用いることができる。
以下、本発明に係る押し引き両用ばね及びその製造方法の実施形態の例を、図面を参照
しつつ説明する。
図1(A)は本発明に係る押し引き両用ばねの第1実施形態を示す正面図であり、(B
)はその側面図、(C)は左右に押し引きした状態を示す側面図である。
図1(A)に示すように、本発明の第1実施形態である押し引き両用ばね10Aは、1
本の線状部材11を、同一平面内において半径を一定量ずつ変化させながらぜんまい状に
巻回されたばねである。この押し引き両用ばね10Aでは、中心側端部11a周辺のみに
中空部12を設けるとともに、この中空部12以外においては線状部材11が密着して巻
回され、径方向に積層されている。ここで、「密着」とは、相互に接触した状態である、
相対的に移動可能な状態である。したがって、線状部材11を巻回する半径は、360°
で線状部材11の外径dに等しい量だけ増加または減少させることになる。また、線状部
材11としては、ピアノ線(鋼線)、ステンレス線、プラスチック等を用いることができ
る。また、線状部材11の太さは、外径φ1mm程度(例えば、φ1.4mm)である。
また、線状部材11として円形断面の部材を例示しているが、この他、平角断面や正多角
形断面の線状部材を用いることもできる。
このような押し引き両用ばね10Aでは、外力が作用しない中立状態では、図1(B)
に示すように、各層の線状部材11は同一平面状にあり、中心側端部11aに外力を作用
させて左右に引き出すことができる(図1(C)参照)。そして、引き出した位置におい
て中心側端部11aを外力から解放すると、押し引き両用ばね10Aの弾性復帰力により
図1(B)に示す中立状態に復帰する。
次に、押し引き両用ばね10Aの製造に用いる製造装置の一例について説明する。図2
に示すように、この製造装置20は、棒状の軸部材21と、一対の押さえ板23,24を
有している。これらの部材は、例えば金属製が望ましい。
図2(A)は第1実施形態の押し引き両用ばねの製造方法を実施するための製造装置の
正面図であり、図2(B)はその側面図である。また、図3は図2に示した製造装置の分
解図であり、(A)及び(B)は押さえ板の断面図、(C)は軸部材を先端側から見た正
面図、(D)は軸部材の側面図である。
図2及び図3に示すように、軸部材21の先端部には円形断面の巻き付け部22が設け
られている。巻き付け部22には、先端22aからスリット22bが設けられており、巻
き付け部22の先端部にはねじ部22cが形成されている。スリット22bの幅は、線状
部材11の外径よりも僅かに大きくなっており、線状部材11を割り込ませることができ
るとともに、自由に動かない程度の大きさとなっている。なお、軸部材21の断面は、例
えば円形、四角形、正多角形等とすることができる。
一対の押さえ板23,24は円板状の部材であり、中央には巻き付け部22を挿入する
穴23a,24aが各々設けられている。また、一方側(図2(A)において左側)に取
り付けられる押さえ板24の穴24aには、巻き付け部22のねじ部22cに螺合するね
じ部24bが形成されている(図3参照)。さらに押さえ板23,24には、中心からの
半径が異なる位置に複数個(本実施形態では6個)の貫通穴25(25a,25b,25
c,25d,25e,25f)が設けられている。各貫通穴25の位置は、貫通穴25に
ピン26(図4(A)参照)を挿入した際に、線状部材11の巻き径に対応して線状部材
11の外側面をピン26によって押さえることができる位置に設けられている。
次に、第1実施形態に係る押し引き両用ばねの製造方法について説明する。
図4(A)は第1実施形態の押し引き両用ばねの製造方法においてばねの巻き終わり状
態を示す正面図であり、図4(B)はばねの巻き始め状態を示す側面図である。
まず、図2及び図3に示した製造装置20の軸部材21の巻き付け部22に他方側の押
さえ板23の穴23aを通し、製造する押し引き両用ばね10Aの個数(図4では例えば
7個)の線状部材11の先端部を巻き付け部22のスリット22bに通す。そして、一方
側の押さえ板24を巻き付け部22に取り付けて、押さえ板24のねじ部24bを巻き付
け部22のねじ部22cにねじ込む。このとき、線状部材11の本数が少なく押さえ板2
3,24の間に隙間ができる場合には、所定幅を有し、軸部材21と同等の外径、かつ巻
き付け部22の直径と同等の内径を有するスペーサを、巻き付け部22に押さえ板23を
通す前に、1つまたは複数個巻き付け部22に取り付けて調整することで対応できる。
線状部材11(例えば、外径φ1.4mmのピアノ線)を一対の押さえ板23,24の
間に固定したら、軸部材21を回転させて、線状部材11を径方向に密着させた状態で積
層する。所定回数積層したら、ピン26を押さえ板23,24の貫通穴25の何れかに差
し込んで線状部材11を押さえる。このとき、差し込まれたピン26が最外層の線状部材
11に当接して、巻回された線状部材11が戻らないように押さえることができる位置の
貫通穴25にピン26を差し込む。そして、線状部材11の終端である外側端部11b(
図1参照)をピン26に巻き付けて、切断する。
次に、熱処理を行う。この熱処理では、線状部材11をピン26で押さえた状態の製造
装置20ごとベルトコンベアに載せて、250℃〜270℃の炉に入れて約15分加熱し
、炉から出てきた線状部材11を送風により冷却する。その後、ピン26を抜き、一方側
の押さえ板24を回転させて取り外し、押し引き両用ばね10Aを軸部材21のスリット
22bから取り出す。これにより、例えば、5回巻きで、全体の外径が25mm程度の押
し引き両用ばね10Aを製造することができる。
図5は、前述した押し引き両用ばね10Aを流体圧回路(以後、油圧回路を例示する。
)における切り換え弁30に用いた一例を示すものである。押し引き両用ばね10Aの最
外層を固定手段31により固定し、中心側端部11aに可動体であるスプール32を固定
して取り付ける。なお、図示はしないが、スプール32は、手動式、機械式、油圧式、電
磁式等の移動手段により図5中左右に移動制御され、所定の三位置に位置決めされる。す
なわち、図5に示す中立位置、移動手段により右に移動した右位置、移動手段により左に
移動した左位置の三位置に位置決めされる。右位置及び左位置に位置決めされた状態で、
移動手段を解放すると、スプール32は押し引き両用ばね10Aの弾性復帰力により中立
位置に復帰する。なお、中立位置に対する右位置と左位置の間隔(スプール32のストロ
ーク)は、例えば±20mmである。
図5に示す中立位置では、スプール32によって油流は遮られる。スプール32を右位
置へ移動させると、AポートとBポートとが流路Eによって連通するので、圧油は上から
下へ流れる。一方、スプール32を左位置へ移動させると、CポートとDポートとが流路
Fによって連通するので、圧油は下から上へ流れる。
以上説明した第1実施形態に係る押し引き両用ばね10Aによれば、1本の線状部材1
1を、同一平面内において半径を一定量ずつ変化させながらぜんまい状に巻回し、径方向
に密着して積層したものであるため、外側端部11bを固定して中心側端部11aをスプ
ール32等の可動体に接続することにより、可動体を往復移動可能に支持するとともに中
立位置に復帰させることができる。すなわち、押し引き両用ばね10Aは、中立位置にお
いては平面状となるため、従来のコイルばねを用いた場合のように、コイルばねの端部の
傾斜部分を固定するための構造が複雑化したり、可動体の移動量に比してコイルばねの長
さが長くなり装置の大型化を招いたりするようなことがなく、小型かつ簡易な構成で押し
引き両用に用いることができる。
また、第1実施形態に係る押し引き両用ばね10Aの製造方法は、簡易な製造装置20
により線状部材11を巻き付けることで、径方向に密着して積層した押し引き両用ばね1
0Aを容易に製造することができる。また、製造装置20を用いると、複数の押し引き両
用ばね10Aを同時に製造することができる。
次に、本発明に係る押し引き両用ばね及びその製造方法の第2実施形態を説明する。な
お、前述した第1実施形態の押し引き両用ばね及びその製造方法と共通する部位には同じ
符号を付して、重複する説明を省略することとする。
図6(A)は本発明に係る押し引き両用ばねの第2実施形態を示す正面図であり、(B
)はその側面図である。
図6(A)に示すように、第2実施形態の押し引き両用ばね10Bは、1本の線状部材
11を、同一平面内において半径を一定量ずつ変化させながらぜんまい状に巻回されたば
ねである。この押し引き両用ばね10Bでは、中心側端部11aの周辺に中空部12を設
けるとともに、この中空部12以外においては線状部材11同士が所定間隔D離れるよう
にルーズに巻回されている。したがって、線状部材11を巻回する半径は、360°で線
状部材11の外径dと間隔Dを足した量だけ増加または減少させることになる。なお、間
隔Dは一定量でもよいし、線状部材11の長さに対して所定の関係で変化するようにして
もよい。また、線状部材11としては、第1実施形態と同様のものを使用できる。
このような押し引き両用ばね10Bは、外力が作用しない中立状態では、図6(A)に
示すように、線状部材11の中心側端部11aは押し引き両用ばね10Bの中心位置にあ
り、図8(A)に示すように、中心側端部11aに外力を作用させて平面内方向(例えば
、図6(A)において矢印A方向)に移動させることができる。そして、中心側端部11
aを外力から解放すると、図6(A)に示す中立状態に復帰する。また、押し引き両用ば
ね10Bは平面に直交する方向(図6(B)の左右方向)にも中心側端部11aを移動さ
せることが可能である。
次に、押し引き両用ばね10Bの製造に用いる製造装置の一例について説明する。
図7(A)は第2実施形態の押し引き両用ばねの製造方法を実施するための製造装置の
側面図であり、(B)はその正面図である。図7(A)及び(B)に示すように、この製
造装置40は、基台41上に所定間隔で回転自在に設けられた第1のローラである一対の
フリーローラ42a,42bと、この一対のフリーローラ42a,42bに対して接近及
び離反(図7中矢印A方向)自在の1個の第2のローラである駆動ローラ43と、を有し
ている。駆動ローラ43は、一対のフリーローラ42a,42bの中心を結ぶ線分の垂直
二等分線L上に位置しており、移動手段44によって一対のフリーローラ42a,42b
との間隔が調整されている。また、駆動ローラ43は駆動手段(図示省略)により回転駆
動される。
図7(B)に示すように、各ローラ42a,42b,43には、線状部材11の外径に
対応した断面部分円弧状の溝45が設けられている。また、図7(B)においては、各ロ
ーラ42a,42b,43を一列設けて1本の線状部材11から1個の押し引き両用ばね
10Bを製造する場合を図示しているが、各ローラ42a,42b,43を複数列設けて
、一度に複数個の押し引き両用ばね10Bを製造することもできる。また、各ローラ42
a,42b,43に送り込まれる線状部材11を支持して案内するフリーローラ46を設
けることが望ましい。
次に、第2実施形態に係る押し引き両用ばねの製造方法について説明する。
まず、製造装置40の駆動ローラ43を一対のフリーローラ42a,42bから離して
、駆動ローラ43と一対のフリーローラ42a,42bとの間に、例えば外径φ1mm程
度(例えば、φ1.4mm)のピアノ線等の線状部材11を挿入し、駆動ローラ43を一
対のフリーローラ42a,42b側に押し付けて駆動ローラ43とフリーローラ42a,
42b間に線状部材11の先端部分を挟む。そして、駆動ローラ43の回転駆動により線
状部材11を通過させて円弧状に湾曲させていく。線状部材11を通過させながら、移動
手段44によって駆動ローラ43を一対のフリーローラ42a,42bから徐々に遠ざけ
て、線状部材11の曲率半径を次第に大きくしていき、線状部材11を同一平面内におい
てぜんまい状に変形させる。これにより、例えば3.5回程度ぜんまい状に巻いて、全体
の外径が30mm程度の、図6(A)及び(B)に示すような押し引き両用ばね10Bを
製造する。
次に、熱処理を行う。線状部材11は、各ローラ42a,42b,43間を通すだけで
上述した形状の押し引き両用ばね10Bに成型されるので、この押し引き両用ばね10B
をベルトコンベアに載せて、250℃〜270℃の炉に入れて約15分加熱し、炉から出
てきた線状部材11を送風により冷却する。
図8(A)及び(B)は、前述した押し引き両用ばね10Bを、可動体である操縦レバ
ー50に取り付けた例を示すものである。押し引き両用ばね10Bの最外層を固定手段5
1により固定し、中心側端部11aに操縦レバー50を取り付ける。操縦レバー50は、
支持部52によって支持されており、支持部52を中心として回動可能となっている。操
縦レバー50を図8(A)中矢印A方向へ移動させると、押し引き両用ばね10Bは図8
(B)に示すように中心が矢印B方向へ移動して変形する。この状態で操縦レバー50を
解放すると、押し引き両用ばね10Bの中心が元の位置に戻るので、操縦レバー50は中
立位置に復帰することになる。
以上説明した本発明の第2実施形態に係る押し引き両用ばね10Bによれば、前述した
第1実施形態の場合と同様に、外側端部11bを固定して中心側端部11aを操縦レバー
50等の可動体に接続することにより、可動体を往復移動(本実施形態では平面内移動)
可能に支持するとともに中立位置に復帰させることができる。すなわち、押し引き両用ば
ね10Bは、小型かつ簡易な構成で押し引き両用に用いることができる。
また、第2実施形態に係る押し引き両用ばね10Bの製造方法は、簡易な製造装置40
により線状部材11を巻き付けることで、ぜんまい状に間隔を設けて巻回された押し引き
両用ばね10Bを容易に製造することができる。
なお、第2のローラをフリーローラとして、第1のローラを駆動ローラとしても良く、
第1のローラと第2のローラの間隔を調整する移動手段を、第1のローラ側に設けても良
い。
(A)は本発明に係る押し引き両用ばねの第1実施形態を示す正面図であり、(B)はその側面図、(C)は左右に押し引きした状態を示す側面図である。 (A)は第1実施形態の押し引き両用ばねの製造方法を実施するための製造装置の正面図であり、(B)はその側面図である。 図2に示した製造装置の分解図であり、(A)及び(B)は押さえ板の断面図、(C)は軸部材を先端側から見た正面図、(D)は軸部材の側面図である。 (A)は第1実施形態の押し引き両用ばねの製造方法を示す正面図であり、(B)はその側面図である。 押し引き両用ばねを流体圧回路における切り換え弁に用いた一例を示す部分断面図である。 (A)は本発明に係る押し引き両用ばねの第2実施形態を示す正面図であり、(B)はその側面図である。 (A)は第2実施形態の押し引き両用ばねの製造方法を実施するための製造装置の側面図であり、(B)はその正面図である。 (A)は押し引き両用ばねを可動体である操縦レバーに取り付けた例を示す側面図であり、(B)はその正面図である。
符号の説明
10A,10B…押し引き両用ばね、11…線状部材、11a…中心側端部、11b…
外側端部(終端)、12…中空部、21…軸部材、32…スプール(可動体)、42a,
42b…一対のローラ(第1のローラ)、43…駆動ローラ(第2のローラ)、50…操
縦レバー(可動体)。

Claims (9)

  1. 1本の線状部材が、同一平面内において半径を一定量ずつ変化させながらぜんまい状に
    巻回されていることを特徴とする押し引き両用ばね。
  2. 請求項1に記載の押し引き両用ばねであって、
    中心側端部周辺のみに中空部が設けられるとともに、前記中空部以外においては前記線
    状部材同士が密着して巻回されていることを特徴とする押し引き両用ばね。
  3. 請求項1に記載の押し引き両用ばねであって、
    中心側端部周辺に中空部が設けられるとともに、前記中空部以外においては前記線状部
    材同士が所定の間隔を有するようにルーズに巻回されていることを特徴とする押し引き両
    用ばね。
  4. 請求項1から3の何れか一項に記載の押し引き両用ばねであって、
    前記線状部材の外側端部が固定されて使用されることを特徴とする押し引き両用ばね。
  5. 請求項1から3の何れか一項に記載の押し引き両用ばねであって、
    前記線状部材の中心側端部が可動体に固定されて使用されることを特徴とする押し引き
    両用ばね。
  6. 線状部材の一端を軸部材に固定し、前記軸部材を前記線状部材に対して相対的に回転さ
    せて同一平面内で径方向に密着して積層させ、前記線状部材の終端を固定することを特徴
    とする押し引き両用ばねの製造方法。
  7. 請求項6に記載の押し引き両用ばねの製造方法であって、
    前記終端を固定した状態で前記線状部材の熱処理を行うことを特徴とする押し引き両用
    ばねの製造方法。
  8. 一対のローラからなる第1のローラと、前記一対のローラの中心を結ぶ線分の垂直二等
    分線上に位置する第2のローラとの間に、線状部材を挟んで通過させて、前記線状部材を
    円弧状に湾曲させながら、前記第1のローラと前記第2のローラとの間隔を徐々に広げる
    ことにより、前記線状部材を同一平面内においてぜんまい状に変形させることを特徴とす
    る押し引き両用ばねの製造方法。
  9. 請求項8に記載の押し引き両用ばねの製造方法であって、
    ぜんまい状に変形した前記線状部材の熱処理を行うことを特徴とする押し引き両用ばね
    の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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