JP2010031752A - 内燃機関におけるウォータポンプの回転駆動装置 - Google Patents

内燃機関におけるウォータポンプの回転駆動装置 Download PDF

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Yasutaka Hamada
康隆 濱田
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Abstract

【課題】内燃機関1に対する冷却用液体の循環用ウォータポンプ2における入力プーリ10を,前記内燃機関の出力軸5から少なくとも一つのエンジン補機3への動力伝達用無端ベルト9に,当該無端ベルトにて前記ウォータポンプを回転駆動するように接触して成り,前記無端ベルトのスリップの発生を防止し,無端ベルトの耐久性を向上する。
【解決手段】前記ウォータポンプの入力プーリに隣接する部分に回転自在なアイドラプーリ11を,前記無端ベルトに接触するように配設し,このアイドラプーリを,前記冷却用液体の温度に関連して,冷却用液体の温度が低いとき前記無端ベルトを前記ウォータポンプの入力プーリから離間し,冷却用液体の温度が高いとき前記無端ベルトを前記ウォータポンプの入力プーリに接触するように作動する構成にする。
【選択図】 図1

Description

本発明は,内燃機関において,水等の冷却用液体の循環に使用されるウォータポンプを回転駆動するための装置に関するものである。
従来,前記ウォータポンプの回転駆動装置においては,例えば,特許文献1等に記載されているように,前記ウォータポンプにおける入力プーリを,内燃機関におけるクランク軸上の出力プーリと少なくとも一つのエンジン補機における入力プーリとに巻掛けした無端ベルトに対して押圧・接触することにより,前記ウォータポンプを回転駆動するという構成にしていた。
特開平9−88624号公報
しかし,前記従来の構成においては,前記ウォータポンプを,内燃機関における温度が低くて当該ウォータポンプを停止するか或いは減速しても良い場合においても,温度が高いときと同じように回転駆動しているから,燃料の無駄な消費量が増大するばかりか,内燃機関における暖機運転が長引くことになる。
しかも,前記従来の構成においては,内燃機関におけるクランク軸,ウォータポンプ及びエンジン補機との間に熱による膨張及び収縮が存在するから,その無端ベルトにおける張力を,温度が高い場合に合わせて設定すると,温度が低い場合に,この無端ベルトにおける張力が低くなることにより,無端ベルトにスリップや鳴きが発生することになる。また,前記無端ベルトにおける張力を,温度が低い場合においてスリップが発生しないように設定すると,温度が高くなった場合に,前記無端ベルトの張力が高くなり過ぎて,無端ベルトの耐久性が低下したり,回転抵抗の増加を招来するという問題があった。
本発明は,これらの問題を解消したウォータポンプの回転駆動装置を提供することを技術的課題とするものである。
この技術的課題を達成するため本発明は,
「内燃機関に対する冷却用液体の循環用ウォータポンプにおける入力プーリを,前記内燃機関の出力軸から少なくとも一つのエンジン補機への動力伝達用無端ベルトに,当該無端ベルトにて前記ウォータポンプを回転駆動するように接触して成るウォータポンプの駆動装置において,
前記ウォータポンプの入力プーリに隣接する部分に回転自在なアイドラプーリを,前記無端ベルトに接触するように配設し,このアイドラプーリを,前記冷却用液体の温度に関連して,冷却用液体の温度が低いとき前記無端ベルトを前記ウォータポンプの入力プーリから離間し,冷却用液体の温度が高いとき前記無端ベルトを前記ウォータポンプの入力プーリに接触するように作動する構成にした。」
ことを特徴としている。
この構成によると,クランク軸等の出力軸からエンジン補機への動力伝達用の無端ベルトは,冷却用液体の温度が低いとき,アイドラプーリにより前記ウォータポンプの入力プーリから離間されるから,前記ウォータポンプの回転は停止又は減速される一方,前記無端ベルトにおける張力は高くなる。
そして,前記無端ベルトは,前記冷却用液体の温度が高いとき,前記アイドラプーリにより前記ウォータポンプの入力プーリに接触されるから,前記ウォータポンプは回転駆動される一方,前記前記無端ベルトにおける張力は前記温度が低い場合よりも低くなる。
これにより,冷却用液体の温度が低いときに,前記ウォータポンプの回転を停止又は減速することで,燃料の無駄な消費量の低減及び暖機運転時間の短縮を図ることができるものでありながら,冷却用液体の温度が低いときに無端ベルトにスリップや鳴きが発生することを確実に防止できる一方,冷却用液体の温度が高いときに無端ベルト,プーリ及び軸受けの耐久性の低下を招来することを確実に防止でき,しかも,ベルトの過張力による回転抵抗の増加を抑制できる。
しかも,前記アイドラプーリは,前記ウォータポンプの入力プーリに隣接していることにより,このアイドラプーリの作動ストロークを短くできるから,小型・軽量化を達成できる。
以下,本発明の実施の形態を,図1及び図2の図面について説明する。
これらの図において,符号1は,内燃機関を示し,この内燃機関1には,ウォータポンプ2が取付けられているほか,オルタネータ3及びエアコン用コンプレッサ4等のような各種のエンジン補機が取付けられている。
前記内燃機関1のクランク軸5における出力プーリ6と,前記オルタネータ3及びエアコン用コンプレッサ4等のエンジン補機の各々における入力プーリ7,8との間に無端ベルト9を巻掛けすることにより,前記クランク軸5の動力を,この無端ベルト9を介して前記オルタネータ3及びエアコン用コンプレッサ4等のエンジン補機に伝達して,これらを回転駆動するように構成している。
なお,前記無端ベルト9は,図1に矢印で示すように,時計方向に回転するように構成されているほか,この無端ベルト9には,例えば,従来から良く知られているように,前記オルタネータ3における外向き又は内向き回動によって当該無端ベルト9の張力を任意に調節して,その張力の位置で固定するように構成したテンション機構13が設けられている。
前記無端ベルト9のうち前記クランク軸5とコンプレッサ4との間の部位,換言すると,当該無端ベルト9のうち前記クランク軸2における回転方向に対して後ろ側のベルト緩み側の部位には,前記ウォータポンプ2における入力プーリ10が,前記無端ベルト9にて前記ウォータポンプ2を回転駆動するように接触している。
そして,前記ウォータポンプ5における入力プーリ10に隣接する部分には,回転自在に構成したアイドラプーリ11が,前記無端ベルト9に接触するように配設されており,このアイドラプーリ11は,前記内燃機関1に取付けた油圧又は電動式のアクチェータ12にて支持され,このアクチェータ12により前記無端ベルト9に対して前後動するという構成である。
前記アクチェータ12は,前記内燃機関1に対する水等の冷却用液体の温度に関連し,,前記冷却用液体の温度が低いときには,前記アイドラプーリ11を前進動することにより,前記無端ベルト9を,二点鎖線で示すように,前記ウォータポンプ2における入力プーリ10から離間しているが,前記冷却用液体の温度が高いときには,前記アイドラプーリ11を後退動することにより,前記無端ベルト9を,実線で示すように,前記ウォータポンプ2における入力プーリ10に接触するように作動するという構成である。
この構成により,クランク軸5からオルタネータ3及びエアコン用コンプレッサ4等のエンジン補機に動力伝達を行う無端ベルト9は,冷却用液体の温度が低いときには,アイドラプーリ11の前進作動にて前記ウォータポンプ2の入力プーリ10から離間されることにより,前記ウォータポンプ2の回転は停止又は減速される一方,前記無端ベルト9における張力は高くなって,そのスリップを防止できる。
そして,前記無端ベルト9は,前記冷却用液体の温度が高いときには,前記アイドラプーリ11の後退作動にて,前記ウォータポンプ2の入力プーリ10に接触されることにより,前記ウォータポンプは回転駆動される一方,前記前記無端ベルトにおける張力は前記温度が低い場合よりも低くなり,温度が高いときに張力が強くなり過ぎることを防止できる。
また,前記アイドラプーリ11は,前記ウォータポンプ2の入力プーリ10に隣接しているから,このアイドラプーリ11における前後作動のストロークを短くすることができる。
なお,前記アイドラプーリ11に対するアクチェータ12としては,油圧又は電動式のものに限らず,温度に関連して作動するバイメタル式又はワックス式のものに構成することができる。
また,前記ウォータポンプ2における入力プーリ10及び前記アイドラプーリ11を,前記したように,前記無端ベルト9のうち前記クランク軸5における回転方向に対して後ろ側のベルト緩み側の部位に位置したことにより,これらを前記無端ベルト9のうち前記クランク軸5における回転方向に対して前側のベルト引っ張り側に設けた場合よりも,前記アイドラプーリ11を,軽い力で前後動することができるから,前記アクチェータ12における一層の小型・軽量化を図ることができる。
更にまた,前記アクチェータ12が,前記無端ベルト9に対する暖機運転後におけるオートテンションを兼ねるように構成しても良い。
すなわち,前記アクチェータ12は,温度が低いときには,アイドラプーリ11を前進動することにより,無端ベルト9をウォータポンプ2の入力プーリ10から離間しているが,温度が高くなると,前記アイドラプーリ11を適当な位置まで後退動させ,無端ベルト9をウォータポンプ2の入力プーリ10に接触させた状態で,前記無端ベルト9に適切なベルト張力を保つように構成している。
本発明の実施の形態を示す図である。 図1のII−II視拡大断面図である。
符号の説明
1 内燃機関
2 ウォータポンプ
3 オルタネータ
4 コンプレッサ
5 クランク軸
9 無端ベルト
10 ウォータポンプの入力プーリ
11 アイドラプーリ
12 アクチェータ

Claims (1)

  1. 内燃機関に対する冷却用液体の循環用ウォータポンプにおける入力プーリを,前記内燃機関の出力軸から少なくとも一つのエンジン補機への動力伝達用無端ベルトに,当該無端ベルトにて前記ウォータポンプを回転駆動するように接触して成るウォータポンプの回転駆動装置において,
    前記ウォータポンプの入力プーリに隣接する部分に回転自在なアイドラプーリを,前記無端ベルトに接触するように配設し,このアイドラプーリを,前記冷却用液体の温度に関連して,冷却用液体の温度が低いとき前記無端ベルトを前記ウォータポンプの入力プーリから離間し,冷却用液体の温度が高いとき前記無端ベルトを前記ウォータポンプの入力プーリに接触するように作動する構成にしたことを特徴とする内燃機関におけるウォータポンプの回転駆動装置
JP2008195073A 2008-07-29 2008-07-29 内燃機関におけるウォータポンプの回転駆動装置 Pending JP2010031752A (ja)

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