JP2010031681A - 内燃機関の制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】クラッチミートの判定精度を向上させることができる内燃機関の制御装置を提供する。
【解決手段】エンジンのクランクシャフトのクランク角度を検出するクランク角センサと、クランク角センサの検出結果に基づいて角速度を算出可能な角速度算出部と、検出した角速度の変動量を算出可能な変動量算出部と、算出した変動量が、予め設定された設定変動量より大きいか否かを判別して、クラッチミートの判定を行うクラッチミート判定部と、を備えた。
【選択図】 図6
【解決手段】エンジンのクランクシャフトのクランク角度を検出するクランク角センサと、クランク角センサの検出結果に基づいて角速度を算出可能な角速度算出部と、検出した角速度の変動量を算出可能な変動量算出部と、算出した変動量が、予め設定された設定変動量より大きいか否かを判別して、クラッチミートの判定を行うクラッチミート判定部と、を備えた。
【選択図】 図6
Description
本発明は、クラッチミートを判定可能な内燃機関の制御装置に関するものである。
従来、クラッチミートを判定するクラッチミート判定手段を備えた内燃機関の制御装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。この内燃機関の制御装置において、クラッチミートの判定は、機関回転数の変化量edlneに基づいて行われている。具体的に、内燃機関の制御装置は、機関回転数の変化量edlneを検出し、検出した変化量edlneが負(edlne<0)であり、かつ、検出した変化量edlneが所定値C未満(edlne<C)であれば、クラッチミートしていると判定する一方、これ以外であれば、クラッチミートしていないと判定する。そして、内燃機関の制御装置は、クラッチミートしていないと判定すると、燃焼悪化であると判定して、燃焼安定化制御を実行する。一方、内燃機関の制御装置は、クラッチミートしていると判定すると、燃焼悪化でないと判定して、燃焼安定化制御を実行しない。
ところで、内燃機関の制御装置は、燃焼安定性を確保すべく、燃焼安定化制御として、例えば、点火時期を通常時よりも進角させる点火時期進角制御を行っている。つまり、内燃機関の制御装置は、機関回転数が低下しても、点火時期進角制御を行うことで、内燃機関の駆動トルクを増大させることができ、これにより、燃焼安定性を確保することができるため、機関回転数の低下を抑制することができる。
ここで、従来の内燃機関の制御装置は、機関回転数の変化量edlneがC以上である場合、すなわち、C≦edlne<0である場合、クラッチミートであると判定しない。つまり、例えば、クラッチを緩やかに(緩クラッチにより)接続した場合、機関回転数が緩やかに低下するが、このとき、内燃機関の制御装置は点火時期進角制御を行うため、機関回転数の低下を抑制する。この結果、機関回転数の変化量がC≦edlne<0となってしまうため、内燃機関の制御装置は、クラッチミートであると判定せず、燃焼悪化であるとして誤判定し、燃焼安定化制御を継続して行ってしまう虞がある。
そこで、本発明は、クラッチミートの判定精度を向上させることができる内燃機関の制御装置を提供することを課題とする。
本発明の内燃機関の制御装置は、内燃機関の出力回転軸の角変化パラメータを検出可能な角変化パラメータ検出手段と、検出した角変化パラメータの変動量を算出可能な変動量算出手段と、算出した変動量が、予め設定された設定変動量より大きいか否かを判別して、クラッチミートの判定を行うクラッチミート判定手段と、を備えたことを特徴とする。
この場合、角変化パラメータは、角速度または角加速度であることが、好ましい。
また、この場合、変動量を算出するための算出区間を設定する算出区間設定手段をさらに備えたことが、好ましい。
また、この場合、角変化パラメータ検出手段により検出される角変化パラメータは、周期的に振幅する波形状となっており、算出区間設定手段は、算出区間内における角変化パラメータの変位が、一周期分の正弦波となるように設定することが、好ましい。
また、この場合、検出した角変化パラメータの平均角変化パラメータを設定する平均角変化パラメータ設定手段をさらに備え、算出区間設定手段は、一方の振幅方向へ向けて変位する角変化パラメータと平均角変化パラメータとが交差する交差点を算出区間の始点とし、再度一方の振幅方向へ向けて変位する角変化パラメータと平均角変化パラメータとが交差する交差点を算出区間の終点として設定し、始点から終点までの間を算出区間として設定することが、好ましい。
また、この場合、平均角変化パラメータ設定手段は、新たに設定する平均角変化パラメータを、前回に設定した算出区間の平均角変化パラメータに、前々回に設定した算出区間の平均角変化パラメータと前回に設定した算出区間の平均角変化パラメータとの差分を加算して設定することが、好ましい。
一方、この場合、内燃機関の出力回転軸の回転角度を検出可能な回転角度検出手段をさらに備えると共に、角変化パラメータ検出手段により検出される角変化パラメータは、周期的に振幅する波形状となっており、算出区間設定手段は、内燃機関の気筒数に基づいて設定される回転角度毎に算出区間を設定することが、好ましい。
これらの場合、内燃機関の機関回転数を目標機関回転数となるようにフィードバック制御可能なフィードバック制御手段をさらに備え、クラッチミート判定手段によりクラッチミートであると判定された場合、フィードバック制御手段は、フィードバック制御を停止させることが、好ましい。
本発明に係る内燃機関の制御装置は、内燃機関の出力回転軸の角変化パラメータ(例えば、角速度または角加速度)の変動量に基づいて、クラッチミート判定を行うことで、より短時間内における変動量からクラッチミート判定を行うことができる。これにより、例えば、フィードバック制御手段により機関回転数が目標機関回転数となるようにフィードバック制御されて、機関回転数の変動量が小さくなったとしても、フィードバック制御による内燃機関の駆動トルクの増加により角変化パラメータの変動量が大きくなる。このため、内燃機関の制御装置は、角変化パラメータの変動量に基づいてクラッチミートの判定を行うことで、例えば、機関回転数がC≦edlne<0であったとしても、精度良くクラッチミートを判定することができるという効果を奏する。
以下、添付した図面を参照して、本発明に係る内燃機関の制御装置について説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施例における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、或いは実質的に同一のものが含まれる。
ここで、図1は、実施例1に係るエンジンおよびECUの構成を表した模式的構成図であり、図2は、角速度および変動量の時間変化を表したグラフである。また、図3は、現在の平均角速度の算出過程を説明する説明図であり、図4は、設定した算出区間内における角速度の変動量を表した説明図である。さらに、図5は、クラッチミートの判定結果に基づいてフィードバック制御の実行および停止を行う一連の制御に関するフローチャートであり、図6は、クラッチミート判定に係る一連の制御に関するフローチャートである。また、図7は、実施例1の変形例に係るECUの算出区間設定部による算出区間の設定過程を説明する説明図であり、図8は、変形例に係るECUにより変動量を算出する一連の制御に関するフローチャートである。
先ず、図1を参照して、実施例1に係る内燃機関(以下、エンジンという)について説明する。このエンジン1は、ポート噴射式のエンジンであり、ECU2(制御装置)により制御されている。そして、図示は省略するが、エンジン1のクランクシャフト14(出力軸)には、マニュアルトランスミッションが接続されており、マニュアルトランスミッションは、クラッチ機構と協働して、ギア比の変更(シフトチェンジ)を行うことが可能となっている。このとき、ECU2は、クラッチ機構によりクラッチの連結がされたか否かを判定している、つまり、クラッチミートを判定している。
エンジン1は、その内部に複数の気筒5を有しており、下部からクランクケース10と、クランクケース10の上部に設けられたシリンダブロック11と、ヘッドガスケット(図示省略)を介してシリンダブロック11の上部に設けられたシリンダヘッド12とで外殻が形成されている。シリンダブロック11の上方内部には、往復動可能にピストン13が気筒数(図示では1つ)に応じて複数収容され、また、シリンダブロック11の下方内部およびクランクケース10により形成された収容部には、クランクシャフト14が収容されている。各ピストン13とクランクシャフト14とは、コンロッド15により連結されており、各ピストン13の往復動作をクランクシャフト14に伝達している。そして、上記のシリンダブロック11、シリンダヘッド12およびピストン13により、ペントルーフ型の燃焼室16が気筒数に応じて複数形成されている。
クランクケース10には、クランク角センサ20が配設されており、クランクシャフト14のクランク角度(回転角度)を検知している。クランク角センサ20は、ECU2に接続されており、ECU2は、クランク角センサ20の検出結果に基づいて、エンジン回転数を算出したり、クランクシャフト14の角速度を算出したりしている。また、ECU2は、クランク角センサ20の検出結果に基づいて、後述する点火プラグ44の点火動作、後述する燃料噴射弁45の燃料噴射動作、後述する吸気弁34および排気弁35の開閉動作等を制御している。
シリンダブロック11は、その内部に複数のピストン13を収容するための複数のシリンダボア24が円柱状に貫通形成されている。そして、ピストン13は、シリンダボア24に嵌合するように円柱状に形成されており、このシリンダボア24内で上死点と下死点との間を往復動可能に支持されている。また、ピストン13のヘッド面には、ピストンキャビティ25が没入形成されている。
シリンダヘッド12は、その内部に燃焼室16に連通する吸気ポート30と、吸気ポート30に対向配置され、燃焼室16に連通する排気ポート31とが形成されている。また、燃焼室16と吸気ポート30との間の吸気側連通口32には、吸気弁34が配設されており、また、燃焼室16と排気ポート31との間の排気側連通口33には、排気弁35が配設されている。
吸気弁34および排気弁35は、傘形状をなす末広がりの円錐状に形成されており、各吸気側連通口32および各排気側連通口33を開放する開放位置(下降端位置)と、各吸気側連通口32および各排気側連通口33を閉塞する閉塞位置(上昇端位置)との間で移動自在に構成されている。そして、吸気弁34の基端部には吸気側カムシャフト40が、また、排気弁35の基端部には排気側カムシャフト41が、それぞれ配設されると共に、各カムシャフト40,41にはカムが軸支されている。これにより、各カムシャフト40,41が回転することで、回転するカムにより吸気弁34および排気弁35は開閉動作を行う。
また、燃焼室16の頂部には、先端部が突出するように点火プラグ44が配設されている。点火プラグ44は、ECU2に接続されており、ECU2は、クランク角センサ20による検出結果に基づいて点火動作を制御している。
シリンダヘッド12の吸気ポート30には、吸気弁34に向かって燃料を噴射する燃料噴射弁45が配設されている。そして、燃料噴射弁45は、ECU2に接続されており、ECU2は、クランク角センサ20による検出結果に基づいて燃料噴射動作を制御している。
また、ECU2は、クランク角センサ20の検出結果に基づいて点火プラグ44の点火動作を制御する点火制御部100(フィードバック制御手段)と、クランク角センサ20の検出結果に基づいて燃料噴射弁45の燃料噴射動作を制御する燃料噴射制御部101と、を有している。具体的に、点火制御部100は、クランク角センサ20の検出結果から算出されるエンジン回転数が、目標となる目標エンジン回転数を下回っている場合、点火時期を進角させることで、エンジン回転数を目標エンジン回転数となるようにフィードバック制御している。なお、実施例1では、点火制御部100によりフィードバック制御を実行しているが、これに限らず、燃料噴射制御部101によりフィードバック制御を実行してもよい。すなわち、燃料噴射制御部101は、クランク角センサ20の検出結果から算出されるエンジン回転数が、目標となる目標エンジン回転数を下回っている場合、燃料噴射量を増加させて、エンジン回転数が目標エンジン回転数となるようにフィードバック制御してもよい。
ここで、エンジン1の各気筒5における一燃焼サイクル中の燃焼動作について説明する。燃焼サイクルでは、吸気行程、圧縮行程、膨張行程および排気行程が順に行われている。なお、4気筒のエンジン1の場合、各気筒5の一燃焼サイクルはクランクシャフト14が2周する間、すなわち、クランク角度が720degとなる間に行われており、各行程は、クランクシャフト14が半周する間、すなわち、クランク角度が180degとなる間に行われている。
吸気行程では、ピストン13が上死点から下死点へ向けて移動を開始すると共に、吸気弁34を前進移動させて吸気側連通口32を開放する。すると、燃焼室16の負圧により空気が吸気側連通口32を介して燃焼室16内に吸入され、この後、前進移動した吸気弁34を後退移動させて吸気側連通口32を閉塞する。このとき、ECU2は、燃料噴射弁45から燃料噴射を開始し、これにより、噴射された燃料と吸入された空気とが混合して混合気が形成される。
圧縮行程では、ピストン13が下死点から上死点へ向けて移動する。ピストン13が上死点に移動すると、この移動に伴って混合気は圧縮される。そして、ピストン13が上死点近傍に達すると、ECU2は、点火プラグ44をスパークさせて、混合気に着火する。なお、燃料噴射弁45による燃料噴射は、点火プラグ44の放電前に終了する。
膨張行程では、着火による混合気の燃焼により、混合気が膨張(爆発)して、ピストン13を上死点から下死点へ向けて移動させる。
排気行程では、下死点へ到達したピストン13が、慣性により再び上死点へ向けて移動する。このとき、排気弁35を前進移動させて排気側連通口33を開放し、ピストン13の上死点への移動に伴って、燃焼後の排気ガスを排気側連通口33から排出させる。排気ガスの排出後、排気弁35を後退移動させて排気側連通口33を閉塞する。
以上の燃焼サイクルを繰り返し行うことで、各ピストン13を往復動作させ、この動力をコンロッド15を介してクランクシャフト14に伝達することで、エンジン1は駆動力を得ることができる。
ところで、クラッチ機構により非連結状態となったクラッチが連結されると、クラッチの連結(クラッチミート)時においてエンジン1のクランクシャフト14に負荷が加わる。この負荷によりエンジン回転数は低下するが、点火制御部100により点火時期が進角されることで、エンジントルクが増大し、クランクシャフト14の角速度が増大する。これにより、エンジン回転数の低下を抑制することができる。つまり、点火制御部100は、エンジン回転数が目標エンジン回転数となるようにフィードバック制御する。
しかしながら、エンジン回転数の変動量に基づいてクラッチミートの判定を行おうとすると、例えば、クラッチを緩やかに(緩クラッチで)連結する場合において、エンジン回転数の変動量(低下量)は小さいものとなるため、クラッチミートの判定が困難となる。そこで、実施例1に係るECU2では、クランクシャフト14の角変化パラメータとして角速度ωを検出し、角速度ωに基づいてクラッチミート判定を行うことで、クラッチミートの検出精度を向上させている。以下、実施例1に係るECU2によるクラッチミート判定について具体的に説明する。
先ず、クラッチミート判定を行うECU2について説明する。ECU2は、上記したように点火プラグ44の点火動作を制御する点火制御部100と、燃料噴射弁45の燃料噴射動作を制御する燃料噴射制御部101と、を有している。また、ECU2には、クランク角センサ20による検出結果から角速度ωを算出する角速度算出部102(角変化パラメータ検出手段)と、算出した角速度ωに基づいて変動量を算出する変動量算出部103(変動量算出手段)と、変動量を算出するための算出区間を設定する算出区間設定部104(算出区間設定手段)と、算出区間を設定するための平均角速度を設定する平均角速度設定部105(平均角変化パラメータ設定手段)と、変動量算出部103により算出した変動量に基づいてクラッチミートしているか否かを判定するクラッチミート判定部106(クラッチミート判定手段)と、が設けられている。
点火制御部100は、上記したように、エンジン回転数の低下時に、点火プラグ44の点火時期を進角することで、エンジントルクを増大させ、エンジン回転数が目標エンジン回転数となるように、エンジン回転数をフィードバック制御している。
角速度算出部102は、図2に示すように、クランク角センサ20の検出結果に基づいて、リアルタイムに角速度を算出している。つまり、クランク角センサ20は、所定時間毎にクランク角度を検出しており、角速度算出部102は、所定時間毎におけるクランク角度の変化量に基づいて角速度ωを算出している。
平均角速度設定部105は、図3に示すように、過去の平均角速度から現在の平均角速度を推定している。具体的に、現在の平均角速度ωanは、前回の平均角速度ωan−1から前々回の平均角速度ωan−2を差し引いた差分Δωa(=ωan−1−ωan−2)を、前回の平均角速度ωan−1に加えることで算出される。つまり、現在の平均角速度ωanは、「ωan=ωan−1+Δωa」の式で表される。
算出区間設定部104は、図4に示すように、現在の平均角速度に基づいて、算出区間を設定している。具体的に、算出区間Tは、増速する角速度ω(t)と平均角速度ωanとが交差する交差点間に設定されている。つまり、算出区間Tの始点Stは、増速する角速度ωと平均角速度ωanとが交差する交差点となっており、算出区間Tの終点Enは、再度増速する角速度ωと平均角速度ωanとが交差する交差点となっている。つまり、算出区間設定部104は、算出区間T内において角速度ωの変位が正弦波(サインカーブ)となるように設定する。
変動量算出部103は、図4に示すように、算出区間Tにおける角速度の最大値ωmaxと、算出区間Tにおける角速度の最小値ωminとを検出し、最大値となる角速度ωmaxと最小値となる角速度ωminとの差分である変動量Δωを算出する。
クラッチミート判定部106は、図2に示すように、変動量算出部103において算出した変動量Δωが、予め設定された設定変動量ω0より大きくなったか否かを判別する。具体的に、クラッチミート判定部106は、算出した変動量Δωが設定変動量ω0よりも大きい場合、クラッチミートしていると判定する。一方で、クラッチミート判定部106は、算出した変動量Δωが設定変動量ω0以下である場合、クラッチミートしていないと判定する。これにより、ECU2は、角速度ωの変動量Δωによりクラッチミートの判定をすることができるため、エンジン回転数の時間変化による変動量に比して、より短時間における変動量Δωでクラッチミート判定を行うことができる。なお、角速度ωにおける設定変動量ω0は、実験結果に基づいて機械公差やバラつき誤差等を考慮して定められており、クラッチミートの判定を行うためのしきい値となっている。
ここで、図5を参照して、クラッチミートの判定結果に基づいてフィードバック制御の実行および停止を行う一連の制御フローについて説明する。先ず、エンジン1の始動後、ECU2の点火制御部100は、フィードバック制御を行う条件が成立したか否かを判別する(S1)。ここで、フィードバック制御を行う条件としては、例えば、エンジン1を始動してから所定時間が経過したか否か、あるいは、油温や水温が所定温度まで上昇したか否か等を条件としている。点火制御部100が、フィードバック制御を行う条件が成立したと判別すると、フィードバック制御を実行する(S2)。これにより、エンジン1の運転中において、エンジン回転数が目標エンジン回転数を下回ると、点火制御部100は、点火時期を進角することで、エンジン回転数が目標エンジン回転数となるようにフィードバック制御を実行する。
この後、ECU2は、クラッチミート判定を実行し(S3)、クラッチミート判定部106によりクラッチミートであるか否かを判定する(S4)。そして、クラッチミート判定部106によりクラッチミートであると判定された場合、点火制御部100は、フィードバック制御の実行を停止する(S5)。
なお、S1において、ECU2によりフィードバック制御を行う条件が成立していないと判定されると、S5に移行して、ECU2の点火制御部100は、フィードバック制御を実行しない。また、S4において、クラッチミート判定部106によりクラッチミートしていないと判定された場合、S2に戻って、ECU2の点火制御部100は、フィードバック制御を継続して実行すると共に、ECU2は、再度クラッチミート判定を行う。
次に、図6を参照して、ECU2によりクラッチミート判定を行う一連の制御フローについて説明する。点火制御部100がフィードバック制御を実行している状態において、ECU2がクラッチミート判定を行う場合、先ず、ECU2は、角速度算出部102によりクランク角センサ20による検出結果に基づいて角速度ωを算出する(S11)。このとき、角速度ωはリアルタイムに算出されている。角速度ωは、混合気の着火後に爆発することで角速度ωが増加し、その後、フリクションやエンジン負荷が加わることで角速度ωが減少する。これを繰り返すことで、角速度ωは、図2に示すように、周期的に振幅する波形状となって変位する。
次に、ECU2は、平均角速度設定部105により、現在の平均角速度ωanを設定する(S12)。なお、上記したように、現在の平均角速度ωanは、前々回の平均角速度ωan−2と前回の平均角速度ωan−1から推定して設定する。平均角速度ωanを設定すると、ECU2は、角速度ωが現在の平均角速度ωanを上回った後に、算出される角速度の最大値ωmaxおよび最小値ωminを取得する(S13およびS14)。そして、ECU2の算出区間設定部104は、増速する角速度ωが設定された平均角速度ωanを超えたか否か、すなわち、ワンステップ前の角速度ω(t−1)が平均角速度ωanよりも小さい状態(ω(t−1)<ωan)から、現在の角速度ω(t)が平均角速度ωan以上となった状態(ω(t)≧ωan)に移行したか否かを判定する(S15)。これにより、現在の角速度ω(t)が平均角速度ωanを再度上回ると、算出区間設定部104は、増速する角速度ωと現在の平均角速度ωanとが交差する交差点間を算出区間Tとして設定する。
続いて、ECU2は、変動量算出部103により、算出区間T内における角速度ωの最大値ωmaxと最小値ωminとの差分を変動量Δωとして算出する(S16)。角速度ωの変動量Δωが算出されると、ECU2は、クラッチミート判定部106により、算出した変動量Δωが設定変動量ω0より大きいか否かを判別し(S17)、大きいと判別した場合、クラッチミートであると判定する(S18)。
なお、S15において、ECU2により現在の角速度ω(t)が平均角速度ωanを上回っていないと判定されると、再びS11に戻って、角速度ωの最大値ωmaxおよび最小値ωminを更新する。また、S17において、クラッチミート判定部106によりクラッチミートでないと判定されると、再びS11に戻って、クラッチミート判定を実行する。
以上の構成によれば、クランクシャフト14の角速度ωの変動量Δωに基づいて、クラッチミート判定を行うことにより、より短時間における変動量Δωでクラッチミート判定を行うことができる。つまり、クラッチミートによりエンジン回転数が低下し、点火制御部100により点火時期が進角されることによりエンジン回転数がフィードバック制御され、これにより、エンジン回転数の変動量が小さくなったとしても、点火時期を進角することによる角速度ωの増速により、角速度ωの変動量Δωが大きくなる。このため、ECU2は、角速度ωの変動量Δωに基づいてクラッチミートを判定することにより、精度良くクラッチミートを判定することができる。
また、クラッチミートと判定した場合、ECU2は、点火制御部100によるフィードバック制御の実行を停止させることで、点火時期の進角制御が停止される。このため、点火時期を進角することにより生じる排気エミッションの増加を抑制することができる。
さらに、角速度ωの変動量Δωを算出するための算出区間Tを、増速する角速度ωと平均角速度ωanとが交差する交差点間に設定することにより、算出区間T内における角速度ωの変位をサインカーブとすることができる。これにより、算出区間T内に、角速度の最大値ωmaxおよび角速度の最小値ωminを好適に収めることができるため、角速度の最大値ωmaxおよび角速度の最小値ωminを正確に検出することができる。なお、算出区間Tは、増速する角速度ωと平均角速度ωanとが交差する交差点間に設定したが、これに限らず、減速する角速度ωと平均角速度ωanとが交差する交差点間に設定してもよい。
また、算出区間Tは、前々回に設定された平均角速度ωan−2と前回に設定された平均角速度ωan−1から推測される現在の平均角速度ωanに基づいて設定される。このため、例えば、図3に示すように、角速度ωが減速側へ大きく変動する状況であっても、平均角速度ωanを精度良く設定することが可能となる。
なお、上記の実施例1では、算出区間Tを、増速する角速度ωと平均角速度ωanとが交差する交差点間に設定していたが、これに限らず、変形例として、所定のクランク角度毎に算出区間Tを設定しても良い。以下、変形例について、具体的に説明する。図7および図8に示すように、変形例に係るECU2の算出区間設定部104は、所定のクランク角度毎に算出区間Tを設定しており、例えば、4気筒のエンジン1である場合、算出区間Tの始点Stにおけるクランク角度を、「St=TDC(上死点)−45deg+SA(点火時期)」の式から算出して設定すると共に、算出区間Tの終点Enにおけるクランク角度を、「En=St+180deg」の式から算出して設定する。
つまり、クランク角度Stは、ピストン13が上死点に位置する45deg前の位置で、かつ、その位置から点火プラグ44の点火時期を加えた位置となるように設定される。具体的に、4気筒のエンジン1である場合、膨張行程は180degの間で行われており、角速度の最大値ωmaxは、ピストン13が上死点(TDC)近傍に位置するときである。このため、算出区間T内における角速度ωの変位をサインカーブとすべく、算出区間設定部104は、算出区間Tの始点Stにおけるクランク角度を、TDCの45deg前に設定している。また、エンジン1の運転状況に応じて変動する点火プラグ44の点火時期に対応すべく、算出区間設定部104は、点火時期SAを加算して設定している。
一方、クランク角度Enは、算出したクランク角度Stに180degを加算した位置となるように設定される。つまり、算出区間T内における角速度ωの変位をサインカーブとする場合、角速度ωの周期は180degとなっているため、算出区間設定部104は、算出区間Tの終点Enにおけるクランク角度を、クランク角度Stの180deg後に設定している。
なお、これに限らず、6気筒のエンジン1である場合、膨張行程は120degの間で行われるため、算出区間設定部104は、クランク角度Stを、「St=TDC(上死点)−30deg+SA(点火時期)」の式から算出して設定すると共に、クランク角度Enを、「En=St+120deg」の式から算出して設定する。
これにより、算出区間T内における角速度ωをサインカーブとすることができるため、算出区間T内における角速度の最大値ωmaxおよび角速度の最小値ωminを正確に検出することができる。また、クランク角度Stに点火プラグ44の点火時期SAを加算することで、点火時期SAの変動に対応することができる。さらに、算出区間設定部104は、クランク角度が0degとなった場合、すなわち、ピストン13が上死点に位置した場合、新たな算出区間Tを設定すべく、算出区間Tの始点におけるクランク角度Stの設定をリセットする。
ここで、図8を参照して、変形例に係るECU2により角速度ωの変動量Δωを算出する一連の制御フローについて説明する。先ず、ECU2は、クランク角センサ20により検出したクランク角度を取得する(S31)。そして、ECU2は、取得したクランク角度が0degであるか否かを判定する(S32)。ECU2は、クランク角度が0degであると判別した場合、新たな算出区間Tを設定すべく、前回の算出区間Tの始点Stにおけるクランク角度をリセットする(S33)。続いて、ECU2は、点火制御部100により設定された点火プラグ44の点火時期SAを取得し(S34)、この後、算出区間Tの始点Stにおけるクランク角度を上記の式から算出すると共に、算出区間Tの終点Enにおけるクランク角度を上記の式から算出し、始点Stから終点Enに至る算出区間Tを設定する(S35)。この後、算出区間T内における角速度の最大値ωmaxおよび角速度の最小値ωminから、角速度の変動量Δωを算出する(S36)。
以上の構成においても、算出区間T内における角速度ωをサインカーブとすることができる。これにより、算出区間T内に、角速度の最大値ωmaxおよび角速度の最小値ωminを好適に収めることができるため、角速度の最大値ωmaxおよび角速度の最小値ωminを正確に検出することができる。また、算出区間Tを設定するにあたり、平均角速度ωanを算出する必要がないため、簡易な制御で算出区間Tを設定することができる。
次に、実施例2に係るエンジン1のECU200について説明する。なお、重複した記載を避けるべく、実施例1と異なる部分についてのみ説明する。図9は、実施例2に係るエンジンのECUの構成を表した模式的構成図であり、図10は、実施例2における角加速度および変動量の時間変化を表したグラフである。また、図11は、クラッチミート判定に係る一連の制御に関するフローチャートであり、図12は、角加速度を算出するための角加速度算出区間を設定する一連の制御に関するフローチャートである。さらに、図13は、実施例2の変形例に係るECUにより角加速度を算出するための角加速度算出区間を設定する一連の制御に関するフローチャートである。
実施例1に係るECU2は、クランク角センサ20による検出結果から角速度ωを算出し、角速度ωに基づいてクラッチミートを判定していたが、実施例2に係るECU200は、クランク角センサ20による検出結果から角加速度αを算出し、角加速度αに基づいてクラッチミートを判定している。以下、実施例2に係るECU200のクラッチミート判定について具体的に説明する。
図9に示すように、ECU200は、実施例1と同様に、点火プラグ44の点火動作を制御する点火制御部100と、燃料噴射弁45の燃料噴射動作を制御する燃料噴射制御部101と、を有している。また、ECU200には、クランク角センサ20による検出結果から角速度ωを算出する角速度算出部102と、算出した角速度ωに基づいて角加速度αを算出する角加速度算出部201(角変化パラメータ検出手段)と、算出した角加速度αに基づいて変動量Δαを算出する変動量算出部202と、変動量Δαを算出するための算出区間Tを設定する算出区間設定部203と、変動量算出部202により算出した変動量に基づいてクラッチミートしているか否かを判定するクラッチミート判定部204と、が設けられている。なお、点火制御部100、燃料噴射制御部101および角速度算出部102は、実施例1と同様であるため、説明を省略する。
角加速度算出部201は、図10に示すように、算出した角速度ωに基づいて、リアルタイムに角加速度αを算出している。つまり、角加速度算出部201は、所定時間毎における角速度ωの変化量に基づいて角加速度αを算出しており、具体的に、角加速度αは、角加速度算出区間CA毎における角速度ωの変化量に基づいて角加速度αを算出している。ここで、角加速度算出区間CAは、「CA=CA_n/N」の式に基づいて設定される。CA_nは、膨張行程を行うための必要なクランク角度の間隔であり、4気筒のエンジン1である場合、180degに設定されている。また、Nは算出頻度となっており、任意の数に設定されている。これにより、例えば、4気筒のエンジン1であると共にNが60である場合、角加速度算出部201は、角加速度算出区間CAを3degに設定し、3deg間における角速度ωの変化量から角加速度αを算出している。
算出区間設定部203は、実施例1の変形例とほぼ同様の構成となっており、所定のクランク角度毎に算出区間を設定している。つまり、算出区間設定部203は、例えば、4気筒のエンジン1である場合、算出区間を180deg毎に設定している。なお、角加速度αは角速度ωの微分値であるため、角加速度αは上死点において0となる。これにより、算出区間の始点におけるクランク角度は、ピストン13が上死点に臨む位置となるように設定される。また、エンジン1の運転状況に応じて変動する点火プラグ44の点火時期に対応すべく、算出区間設定部203は、点火時期を加算して設定している。一方、算出区間の終点におけるクランク角度は、算出したクランク角度に180degを加算した位置となるように設定される。これにより、算出区間設定部203は、算出区間内において角速度ωの変位が正弦波(サインカーブ)となるように設定することができる。
変動量算出部202は、算出区間において最大値となる角加速度αmaxと、算出区間において最小値となる角加速度αminとを検出し、最大値となる角加速度αmaxと最小値となる角加速度αminとの差分である変動量Δαを算出する。
クラッチミート判定部204は、変動量算出部202において算出した変動量Δαが、予め設定された設定変動量α0より大きくなったか否かを判別する。具体的に、クラッチミート判定部204は、算出した変動量Δαが設定変動量α0よりも大きい場合、クラッチミートしていると判定する一方、算出した変動量Δαが設定変動量α0以下である場合、クラッチミートしていないと判定する。これにより、ECU200は、角加速度αの変動量Δαによりクラッチミートの判定をすることができるため、エンジン回転数の時間変化による変動量に比して、より短時間における変動量Δαでクラッチミート判定を行うことができる。このため、クラッチミートの判定精度を向上させることができる。なお、角加速度αにおける設定変動量α0も、実施例1と同様に、実験結果に基づいて機械公差やバラつき誤差等を考慮して定められており、クラッチミートの判定を行うためのしきい値となっている。
ここで、図12を参照して、ECU200の角加速度算出部201による角加速度算出区間CAを設定する一連の制御フローについて説明する。先ず、角加速度算出部201は、エンジン1の気筒数を取得する(S41)。この後、角加速度算出部201は、取得した気筒数に基づいてCA_nを設定する(S42)。続いて、角加速度算出部201は、算出頻度Nを決定した後(S43)、「CA=CA_n/N」の式から角加速度算出区間CAを設定する(S44)。そして、角加速度算出部201は、設定した角加速度算出区間CA毎における角速度ωの変化量から角加速度αを算出する。
次に、図11を参照して、ECU200によりクラッチミート判定を行う一連の制御フローについて説明する。点火制御部100がフィードバック制御を実行している状態において、ECU200がクラッチミート判定を行う場合、先ず、ECU200は、角速度算出部102によりクランク角センサ20による検出結果に基づいて角速度ωを算出する(S51)。この後、ECU200は、算出した角速度ωに基づいて角加速度算出部201により角加速度αを算出する(S52)。続いて、ECU200は、算出される角加速度の最大値αmaxおよび最小値αminを取得した後(S53およびS54)、算出区間設定部203により設定した算出区間が経過したか否かを判定する(S55)。算出区間が経過した場合、ECU200は、算出区間内における角加速度の最大値αmaxおよび最小値αminから変動量Δαを算出する(S56)。そして、ECU200は、クラッチミート判定部204により、算出した変動量Δαが設定変動量α0より大きいか否かを判別し(S57)、大きいと判別した場合、クラッチミートであると判定する(S58)。
なお、S55において、ECU200により算出区間を経過していないと判定されると、再びS51に戻って、角加速度αの最大値αmaxおよび最小値αminを更新する。また、S57において、クラッチミート判定部204によりクラッチミートでないと判定されると、再びS51に戻って、クラッチミート判定を実行する。
以上の構成によれば、エンジン回転数のフィードバック制御によりエンジン回転数の変動量が小さくなったとしても、角加速度αの変動量Δαに基づいて、クラッチミート判定を行うことができるため、ECU200は、精度良くクラッチミートを判定することができる。
また、角加速度算出部201により気筒数に基づいて角加速度算出区間CAを所定のクランク角度毎に設定することで、気筒数が変化することにより膨張行程を行うために必要なクランク角度が変わったとしても、これに合わせて角加速度算出区間CAを変更することができる。
なお、上記の実施例2において、角加速度算出部201は、角加速度算出区間CAを所定のクランク角度毎に設定したが、これに限らず、変形例として、角加速度算出部201は、角加速度算出区間CAを所定時間毎に設定しても良い。以下、変形例について、具体的に説明する。
図13に示すように、変形例に係るECU200の角加速度算出部201は、角加速度算出区間CAを所定時間dT毎に設定している。具体的に、角加速度算出部201は、エンジン回転数に基づいて一秒あたりに変化するクランク角度を「dCA=NE×360/60」の式から算出すると共に、膨張行程にかかる時間を「T1=CA_n/dCA」の式から算出し、また、所定時間dTを「dT=T1/N」の式から算出する。つまり、角加速度算出部201は、エンジン回転数に、一回転あたりのクランク角度である360degを乗算し、これを秒単位に換算することで、一秒あたりに変化するクランク角度dCAを算出する。そして、角加速度算出部201は、膨張行程を行うための必要なクランク角度の間隔であるCA_nを、dCAで除算することで、膨張行程にかかる時間を算出する。また、角加速度算出部201は、算出したT1を、算出頻度となる任意の数Nで除算することにより、角加速度算出区間CAを所定時間dT毎に設定している。このとき、4気筒のエンジン1である場合、膨張行程は180degの間で行われるため、T1の算出時において、CA_nを180degとして算出する。なお、これに限らず、6気筒のエンジンである場合、膨張行程は120degの間で行われるため、T1の算出時において、CA_nを180degとして算出してもよい。
ここで、図13を参照して、変形例に係るECU200の角加速度算出部201により角加速度算出区間CAを設定する一連の制御フローについて説明する。先ず、ECU200は、クランク角センサ20の検出結果から、現在のエンジン回転数を取得する(S61)。次に、T1を算出する式から、膨張行程にかかる時間を算出する(S62)。続いて、算出頻度Nを決定し(S63)、この後、dTを算出する式から、角加速度算出区間CAを設定するための所定時間dTを算出する(S64)。これにより、角加速度算出部201は、算出した所定時間dT毎に角加速度算出区間CAを設定する。
以上の構成によれば、エンジン回転数に基づいて角加速度算出区間CAを所定時間毎に設定することができる。このため、エンジン回転数が大きいほど角加速度算出区間CAを短くすることができるため、角加速度αの算出精度が低下することを抑制することができる。
なお、実施例2において、算出区間設定部203による算出区間Tの設定は、所定のクランク角度毎に設定したが、これに限らず、実施例1とほぼ同様の構成としてもよい。すなわち、算出区間設定部203は、平均角加速度を設定し、上昇する角加速度αと平均角加速度とが交差する交差点間を算出区間Tとして設定しても良い。
以上のように、本発明は、クラッチミートを判定する内燃機関の制御装置において有用であり、特に、機関回転数のフィードバック制御を行う内燃機関の制御装置に適している。
1 エンジン
2 ECU
5 気筒
10 クランクケース
11 シリンダブロック
12 シリンダヘッド
13 ピストン
14 クランクシャフト
15 コンロッド
16 燃焼室
20 クランク角センサ
24 シリンダボア
25 ピストンキャビティ
30 吸気ポート
31 排気ポート
32 吸気側連通口
33 排気側連通口
34 吸気弁
35 排気弁
40 吸気側カムシャフト
41 排気側カムシャフト
44 点火プラグ
45 燃料噴射弁
100 点火制御部
101 燃料噴射制御部
102 角速度算出部
103 変動量算出部(実施例1)
104 算出区間設定部(実施例1)
105 平均角速度設定部
106 クラッチミート判定部(実施例1)
201 角加速度算出部
202 変動量算出部(実施例2)
203 算出区間設定部(実施例2)
204 クラッチミート判定部(実施例2)
ω 角速度
Δω 変動量(角速度)
ω0 設定変動量(角速度)
T 算出区間
α 角加速度
Δα 変動量(角加速度)
α0 設定変動量(角加速度)
2 ECU
5 気筒
10 クランクケース
11 シリンダブロック
12 シリンダヘッド
13 ピストン
14 クランクシャフト
15 コンロッド
16 燃焼室
20 クランク角センサ
24 シリンダボア
25 ピストンキャビティ
30 吸気ポート
31 排気ポート
32 吸気側連通口
33 排気側連通口
34 吸気弁
35 排気弁
40 吸気側カムシャフト
41 排気側カムシャフト
44 点火プラグ
45 燃料噴射弁
100 点火制御部
101 燃料噴射制御部
102 角速度算出部
103 変動量算出部(実施例1)
104 算出区間設定部(実施例1)
105 平均角速度設定部
106 クラッチミート判定部(実施例1)
201 角加速度算出部
202 変動量算出部(実施例2)
203 算出区間設定部(実施例2)
204 クラッチミート判定部(実施例2)
ω 角速度
Δω 変動量(角速度)
ω0 設定変動量(角速度)
T 算出区間
α 角加速度
Δα 変動量(角加速度)
α0 設定変動量(角加速度)
Claims (8)
- 内燃機関の出力回転軸の角変化パラメータを検出可能な角変化パラメータ検出手段と、
検出した前記角変化パラメータの変動量を算出可能な変動量算出手段と、
算出した前記変動量が、予め設定された設定変動量より大きいか否かを判別して、クラッチミートの判定を行うクラッチミート判定手段と、を備えたことを特徴とする内燃機関の制御装置。 - 前記角変化パラメータは、角速度または角加速度であることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の制御装置。
- 前記変動量を算出するための算出区間を設定する算出区間設定手段をさらに備えたことを特徴とする請求項2に記載の内燃機関の制御装置。
- 前記角変化パラメータ検出手段により検出される前記角変化パラメータは、周期的に振幅する波形状となっており、
前記算出区間設定手段は、前記算出区間内における前記角変化パラメータの変位が、一周期分の正弦波となるように設定することを特徴とする請求項3に記載の内燃機関の制御装置。 - 検出した前記角変化パラメータの平均角変化パラメータを設定する平均角変化パラメータ設定手段をさらに備え、
前記算出区間設定手段は、一方の振幅方向へ向けて変位する前記角変化パラメータと前記平均角変化パラメータとが交差する交差点を前記算出区間の始点とし、再度一方の振幅方向へ向けて変位する前記角変化パラメータと前記平均角変化パラメータとが交差する交差点を前記算出区間の終点として設定し、前記始点から前記終点までの間を算出区間として設定することを特徴とする請求項4に記載の内燃機関の制御装置。 - 前記平均角変化パラメータ設定手段は、新たに設定する前記平均角変化パラメータを、前回に設定した前記算出区間の前記平均角変化パラメータに、前々回に設定した前記算出区間の前記平均角変化パラメータと前回に設定した前記算出区間の前記平均角変化パラメータとの差分を加算して設定することを特徴とする請求項5に記載の内燃機関の制御装置。
- 前記内燃機関の出力回転軸の回転角度を検出可能な回転角度検出手段をさらに備えると共に、前記角変化パラメータ検出手段により検出される前記角変化パラメータは、周期的に振幅する波形状となっており、
前記算出区間設定手段は、前記内燃機関の気筒数に基づいて設定される前記回転角度毎に前記算出区間を設定することを特徴とする請求項3に記載の内燃機関の制御装置。 - 内燃機関の機関回転数を目標機関回転数となるようにフィードバック制御可能なフィードバック制御手段をさらに備え、
前記クラッチミート判定手段によりクラッチミートであると判定された場合、前記フィードバック制御手段は、フィードバック制御を停止させることを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1項に記載の内燃機関の制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008192457A JP2010031681A (ja) | 2008-07-25 | 2008-07-25 | 内燃機関の制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008192457A JP2010031681A (ja) | 2008-07-25 | 2008-07-25 | 内燃機関の制御装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2010031681A true JP2010031681A (ja) | 2010-02-12 |
Family
ID=41736453
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2008192457A Pending JP2010031681A (ja) | 2008-07-25 | 2008-07-25 | 内燃機関の制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2010031681A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013050069A (ja) * | 2011-08-31 | 2013-03-14 | Daihatsu Motor Co Ltd | 発電機の制御装置 |
-
2008
- 2008-07-25 JP JP2008192457A patent/JP2010031681A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013050069A (ja) * | 2011-08-31 | 2013-03-14 | Daihatsu Motor Co Ltd | 発電機の制御装置 |
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