JP2010031268A - 化合物、該化合物を含有する組成物、異方性膜、および偏光素子 - Google Patents
化合物、該化合物を含有する組成物、異方性膜、および偏光素子 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2010031268A JP2010031268A JP2009154080A JP2009154080A JP2010031268A JP 2010031268 A JP2010031268 A JP 2010031268A JP 2009154080 A JP2009154080 A JP 2009154080A JP 2009154080 A JP2009154080 A JP 2009154080A JP 2010031268 A JP2010031268 A JP 2010031268A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- group
- compound
- substituent
- film
- anisotropic film
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Polarising Elements (AREA)
- Indole Compounds (AREA)
Abstract
Description
この方法として、非特許文献1では、ガラスや透明フィルムなどの基板上に有機化合物の分子間相互作用などを利用して二色性化合物を配向させ、偏光膜(異方性膜)を形成している。しかしながら、該文献に記載の方法では、耐熱性の問題があることが知られていた。
B1は、置換基を有していてもよい2価の芳香族炭化水素基または置換基を有していてもよい2価の複素環基を表す。nが2または3の場合、複数のB1は同一であっても異なっていてもよい。
D1は、スルホ基が少なくとも1つ置換した芳香族炭化水素基またはスルホ基が少なくとも1つ置換した複素環基を表す。これらの基は、スルホ基以外の置換基を有していてもよい。
R3は、水素原子または置換基を有していてもよいアルキル基を表す。)
以下に記載する構成要件の説明は、本発明の実施形態の一例(代表例)であり、本発明はその要旨を超えない限り、これらの内容に特定はされない。
また、本明細書において置換基の「炭素数」という場合には、その置換基中に含まれる炭素原子の数を表し、置換基がさらなる置換基を有しているときに置換基の「総炭素数」といった場合には、さらなる置換基に含まれる炭素数も含めたすべての炭素数である。
本発明の化合物、好ましくは異方性膜用化合物は、遊離酸の形が下記式(1)で表されることを特徴とする。
B1は、置換基を有していてもよい2価の芳香族炭化水素基または置換基を有していてもよい2価の複素環基を表す。nが2または3の場合、複数のB1は同一であっても異なっていてもよい。
D1は、スルホ基が少なくとも1つ置換した芳香族炭化水素基またはスルホ基が少なくとも1つ置換した複素環基を表す。これらの基は、スルホ基以外の置換基を有していてもよい。
R3は、水素原子または置換基を有していてもよいアルキル基を表す。)
式(1)中、B1は、置換基を有していてもよい2価の芳香族炭化水素基、または置換基を有していてもよい2価の複素環基を表す。nが2または3の場合、一分子内に複数存在するB1は、同一であっても異なっていてもよい。
該アリールアミノ基は、−NR43R44で表され、R43は、置換基を有していてもよいフェニル基またはナフチル基を表し、R44は水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいフェニル基または置換基を有していてもよいナフチル基を表す。該アルキル基の好ましい総炭素数、有していてもよい置換基の例は、前記R41およびR42のアルキル基の場合に例示したものと同様である。該フェニル基の総炭素数は通常6以上、通常10以下、好ましくは8以下である。該ナフチル基の総炭素数は通常10以上、通常14以下、好ましくは12以下である。該フェニル基および該ナフチル基に置換していてもよい基としては、炭素数が1から4のアルコキシ基、水酸基、スルホ基、カルボキシ基およびハロゲン原子などが挙げられる。該アリールアミノ基の具体例としては、フェニルアミノ基、ジフェニルアミノ基、フェニルメチルアミノ基、1−ナフチルアミノ基等が挙げられる。
該アシルアミノ基は、−NH−COR45で表され、R45は置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいフェニル基または置換基を有していてもよいナフチル基を表す。該アルキル基の総炭素数は通常1以上、通常4以下、好ましくは2以下である。該フェニル基の総炭素数は通常6以上、通常10以下、好ましくは8以下である。該ナフチル基の総炭素数は通常10以上、通常14以下、好ましくは12以下である。該アルキル基、該フェニル基および該ナフチル基に置換していてもよい基としては、炭素数が1から3のアルコキシ基、水酸基、スルホ基、カルボキシ基およびハロゲン原子などが挙げられる。アシルアミノ基の具体例としては、アセチルアミノ基、ベンゾイルアミノ基等が挙げられる。
該アリールカルバモイル基は、−CO−NHR47で表され、R47は置換基を有していてもよいフェニル基または、置換基を有していてもよいナフチル基を表す。該フェニル基およびナフチル基の好ましい総炭素数、有していてもよい置換基の例は、前記R43およびR44のフェニル基およびナフチル基の場合に例示したものと同様である。該アリールカルバモイル基の具体例としてはフェニルカルバモイル基、ナフチルカルバモイル基等が挙げられる。
B1の複素環基は置換基を有していてもよい。
化合物全体の平面性の点から、B1の複素環基は式(5−b)で表される基であるのが好ましく、特に、5,8−キノリンジイル基および5,8−イソキノリンジイル基が好ましい。
式(1)中、D1は、スルホ基が少なくとも1つ置換した芳香族炭化水素基またはスルホ基が少なくとも1つ置換した複素環基を表し、これらの基は、スルホ基以外の置換基を有していてもよい。
D1の複素環基として具体的には、ピリジニル基、ピリミジニル基、ピリドニル基、キノリニル基、キノロニル基等が挙げられる。中でも、二環性のキノリニル基、キノロニル基が化合物同士が相互作用を示すために好ましい。
D1の複素環基はスルホ基以外に置換基を有していてもよい。
D1の具体例としては、例えば以下のものが挙げられるが、本発明はこれに限定されるものではない。
式(1)中、R3は水素原子または置換基を有していてもよいアルキル基であり、該アルキル基の総炭素数は通常1以上、通常6以下、好ましくは4以下である。該アルキル基に置換していてもよい基としては、炭素数が1から4のアルコキシ基、水酸基、ハロゲン原子、スルホ基およびカルボキシ基などが挙げられる。アルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、ヒドロキシエチル基、1,2−ジヒドロキシプロピル基等の置換基を有していてもよい低級アルキル基が挙げられる。
式(1)において、イミド基が結合したナフタレン環へのアゾ基の結合位置は、化合物同士の相互作用の点から、下記式で示す*4または*2の位置、特に*4の位置であることが好ましい。
nは1から3の整数を表し、好ましくは1または2である。
本発明の式(1)で表される化合物は、特に下記式(2)で表される化合物であることが好ましい。
R1およびR2は、それぞれ独立に、水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいフェニル基、置換基を有していてもよいアシル基または置換基を有していてもよいトリアジニル基を表す。
mは1または2を表し、pは0または1を表す。)
該アルキル基および該フェニル基が有していてもよい置換基としては、水酸基、カルボキシ基、スルホ基等が挙げられる。
本発明の式(2)で表される化合物は、更に下記式(3)で表される化合物であることが好ましい。
本発明の式(3)で表される化合物は、更に下記式(4)で表される化合物であることが好ましい。
遊離酸の形が式(1)で表される本発明の化合物の分子量は、遊離酸の形で、650以上が好ましく、1500以下が好ましく、1100以下がさらに好ましい。
本発明の化合物は、通常、水溶性の化合物である。
本発明の化合物は、前記式(1)で示されるような遊離酸の形(遊離酸型)のまま使用してもよく、酸基の一部が塩型になっているものであってもよい。また、塩型の化合物と遊離酸型の化合物が混在していてもよい。また、製造時に塩型で得られた場合はそのまま使用してもよいし、所望の塩型に変換(塩交換)してもよい。塩交換の方法としては、公知の方法を任意に用いることができ、例えば以下の方法が挙げられる。
2)塩型で得られた化合物の水溶液に、所望の対イオンを有する大過剰の中性塩(例えば、塩化ナトリウム、塩化リチウム等)を添加し、塩析ケーキの形で塩交換する方法。
3)塩型で得られた化合物の水溶液を、強酸性陽イオン交換樹脂で処理し、化合物を遊離酸の形で酸析せしめた後、所望の対イオンを有するアルカリ溶液(例えば、水酸化ナトリウム水溶液、水酸化リチウム水溶液等)で化合物の酸性基を中和して塩交換する方法。
4)予め所望の対イオンを有するアルカリ溶液(例えば水酸化ナトリウム水溶液、水酸化リチウム水溶液等)で処理した強酸性陽イオン交換樹脂に、塩型で得られた化合物の水溶液を作用させ、塩交換する方法。
有機アミンの例としては、炭素数1〜6の低級アルキルアミン(例えば、メチルアミン、エチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン等)、ヒドロキシ置換された炭素数1〜6の低級アルキルアミン(例えば、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等)、カルボキシ置換された炭素数1〜6の低級アルキルアミン(例えば、カルボキシメチルアミン、カルボキシエチルアミン、カルボキシプロピルアミン、ジカルボキシメチルアミン等)等が挙げられる。
これらの塩型の場合、その種類は1種類に限られず複数種混在していてもよい。また、化合物の一分子内に複数種混在してもよいし、組成物中に複数種混在していてもよい。
本発明の化合物の具体例としては、遊離酸の形として、例えば以下に示す構造の化合物が挙げられるが、これに限定されるものではない。
式(1)で表される本発明の化合物は、それ自体周知の方法に従って製造することができる。例えば前記構造式(1−A)で示される化合物は、下記の(A)、(B)の工程で製造することができる。
(B)得られたモノアゾ化合物を同様に、常法によりジアゾ化し、7−アミノ−1−ナフトール−3,6−ジスルホン酸(RR酸)とカップリング反応を行い、塩化ナトリウムで塩析することにより目的の化合物(1−A)がナトリウム塩として得られる。
異方性膜の作製方法としては、
(a)延伸したポリビニルアルコールなどの高分子基材を、二色性化合物を含有する溶液等で染色する方法
(b)ポリビニルアルコールなどの高分子基材の溶液に二色性化合物を溶解し、フィルム状に製膜した後に延伸する方法
(c)二色性化合物を適当な溶剤に溶解して、成膜用(異方性膜形成用)組成物を調製し、この成膜用組成物を用いてガラス板などの各種基材表面に湿式成膜法にて成膜し、組成物中に含まれる二色性化合物を配向・積層させる方法
等の公知の方法が挙げられ、本発明においては上記(a)〜(c)のいずれを用いてもよいが、(c)を用いるのが特に好ましい。
なお、上記(a)または(b)の方法により異方性膜を作製する場合に用いられる組成物については、公知の組成物を適宜用いることができるが、例えば、国際公開第2007/139096号パンフレット、国際公開第2007/145159号パンフレットに記載の組成物等が挙げられる。
本発明の組成物は、本発明の化合物と溶剤を含有し、通常、本発明の化合物が溶剤に溶解もしくは分散されたものであって、好ましくは異方性膜用組成物である。
なお、本発明の組成物中または以下に詳述する本発明の異方性膜において、本発明の化合物は1種を単独で使用することができるが、本発明の化合物を2種以上組み合わせて使用したり、他の二色性物質を組み合わせて使用することもできる。さらに、製造される異方性膜に所望の性能を与えたり、製造に好適な組成物とするために、種々の配合用化合物、溶剤、添加剤等を適宜組み合わせて使用することができる。
本発明の組成物においては、異方性膜の色調を調整したり、本発明の化合物の会合性を向上させたり、異方性膜の耐久性の向上や欠陥の低減等の目的で、本発明の化合物と配合用化合物とを併用してもよい。
また、特開2007−178993号公報に記載されたように、前記アゾ化合物の酸性基に対して、カチオン0.9当量以上0.99当量以下と、強酸性アニオン0.02当量以上0.1当量以下とを含有させるなどして、本発明の組成物における温度5℃、歪印加後0.01秒後の緩和弾性率Gが10分の1に低下するまでの時間を0.1秒以下とすることで、異方性膜の欠陥を抑制することができる。
さらには、紫外線吸収剤や近赤外線吸収剤などを組み合わせて用いることもできる。
このようにして得られる本発明の組成物のpHは通常2〜10程度である。
本発明の組成物は、後述の湿式成膜法等において異方性膜形成用溶液として基材に塗布するために用いられる場合には、基材への濡れ性、塗布性を向上させるため、必要に応じて界面活性剤等の添加剤を加えることができる。界面活性剤としては、アニオン系、カチオン系、ノニオン系の何れも使用可能である。更に、上記以外にも、例えば、"Additives for Coating"(Editedby J.Bieleman、Willey-VCH、2000年刊)等に記載の公知の添加剤を用いることができる。その添加濃度は、目的の効果を得るために十分であって、かつ本発明の化合物および必要に応じて用いられる前述の配合用化合物分子の配向を阻害しない量として、異方性膜用組成物中の濃度として通常0.05重量%以上、0.5重量%以下がより好ましい。
本発明の組成物に使用される溶剤としては、水、水混和性のある有機溶剤、或いはこれらの混合物が適している。有機溶剤の具体例としては、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール等のアルコール類、エチレングリコール、2,2’−チオジエタノール、ジエチレングリコール、グリセリン等の多価アルコール類、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ等のセロソルブ類、2−ピロリドン、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、1,3−ジメチルイミダゾリジノン等のアミド系の溶剤、ジメチルスルホキシド、スルホラン等の非プロトン性溶剤等の単独または2種以上の混合溶剤が挙げられる。
本発明の化合物および必要に応じて用いられる前述の配合用化合物や添加剤等の他の化合物を溶解する場合の濃度としては、これらの溶質の溶解性やリオトロピック液晶状態などの会合状態の形成濃度にも依存するが、好ましくは0.1重量%以上、より好ましくは0.5重量%以上、好ましくは30重量%以下、より好ましくは20重量%以下である。
本発明の異方性膜は、本発明の化合物を含有し、好ましくは湿式成膜法で形成された異方性膜である。通常、本発明の異方性膜は、前記本発明の組成物を基板上に湿式成膜法により成膜することにより得られる。
特に、偏光膜に使用する際には中庸な色調の膜が好ましく、色相として、L*a*b*表色系において、√{(a*)2+(b*)2}≦30、好ましくは√{(a*)2+(b*)2}≦10、さらに好ましくは、√{(a*)2+(b*)2}≦5である。
また、膜の透過率は高いほど好ましく、通常25%以上、好ましくは35%以上、さらに好ましくは40%以上、特に好ましくは44%以上である。
偏向膜としては、上記色相と透過率の好ましい範囲を両方とも満たすものが特に好ましく、このような偏向膜は表示素子、特にカラー表示素子用偏光素子として好ましく用いられる。
本発明においては、好ましくは湿式成膜法により異方性膜を作製する。
乾燥時の温度は好ましくは0℃以上、120℃以下、湿度は好ましくは10%RH以上、80%RH以下程度である。
また、作製された本発明の異方性膜は、本発明の化合物を、遊離酸に換算した濃度で好ましくは20重量%以上、より好ましくは30重量%以上、特に好ましくは40重量%以上含有する。本発明の化合物の含有量が少ないと、リオトロピック液晶状態における配向性が不十分となり、異方性膜として好ましくない性質を示す可能性がある。
不溶化とは、膜中の化合物の溶解性を低下させることにより該化合物の膜からの溶出を抑制し、膜の安定性を高める処理工程を意味する。例えば、本発明の化合物の塩型による溶解性の相違は前述のとおりであり、本工程ではそのような相違を利用することにより処理を行うことができる。
具体的には、例えば、少ない価数のイオンをそれより大きい価数のイオンに置き換える(例えば、1価のイオンを多価のイオンに置き換える)処理が挙げられる。このような処理方法としては、例えば、細田豊著「理論製造 染料化学」(技報堂、1957年)435〜437頁等に記載されている処理工程等の公知の方法が用いられる。好ましくは、得られた異方性膜を、特開2007−241267号公報等に記載の方法で処理し、水に対して不溶性の膜にするのが、後工程の容易さおよび耐久性等の観点から好ましい。
本発明の異方性膜は、光吸収の異方性を利用し直線偏光、円偏光、楕円偏光等を得る偏光膜として機能する他、膜形成プロセスと基材や、本発明の化合物および必要に応じて用いられる前述の配合用化合物等を含有する組成物の選択により、屈折異方性や伝導異方性などの各種異方性膜として機能化が可能となり、様々な種類の、多様な用途に使用可能な偏光素子とすることができる。
これら光学機能を有する層は、例えば以下の様な方法により形成することができる。
二色比(D)=Az/Ay
Az=−log(Tz)
Ay=−log(Ty)
Tz:異方性膜の吸収軸方向の偏光に対する透過率
Ty:異方性膜の偏光軸方向の偏光に対する透過率
6−アミノナフトスチリル3.68重量部、および水200重量部に塩酸酸性条件下、亜硝酸ナトリウム1.45重量部を加えてジアゾ化し、8−アミノ−2−ナフタレンスルホン酸(1,7−クレーブ酸)4.46重量部とpH=2〜3でカップリングを行った後、中和、塩析して析出物を濾過してモノアゾ化合物を得た。このモノアゾ化合物をN−メチルピロリドン200重量部、および水150重量部に溶解し、塩酸酸性条件下、亜硝酸ナトリウム1.45重量部を加えてジアゾ化し、水250重量部に溶解した7−アミノ−1−ナフトール−3,6−ジスルホン酸(RR酸)(純度:65.5%)9.75重量部とpH=9〜10でカップリングを行った。反応後、塩化ナトリウムで塩析し、本発明の化合物(1−A)のナトリウム塩を得た。
6−アミノ−N−エチルナフトスチリル4.25重量部および水200重量部に、塩酸酸性条件下、亜硝酸ナトリウム1.45重量部を加えてジアゾ化し、8−アミノ−2−ナフタレンスルホン酸(1,7−クレーブ酸)4.46重量部とpH=2〜3でカップリングを行った後、中和、塩析して析出物を濾過してモノアゾ化合物を得た。このモノアゾ化合物を、水200重量部およびN−メチルピロリドン50重量部に溶解し、塩酸酸性条件下、亜硝酸ナトリウム1.45重量部を加えてジアゾ化し、水250重量部に溶解した7−アミノ−1−ナフトール−3,6−ジスルホン酸(RR酸)(純度:65.5%)9.75重量部とpH=9〜10でカップリングを行った。反応後、塩化ナトリウムで塩析し、本発明の化合物(1−B)のナトリウム塩を得た。
水80重量部に、実施例1で得た化合物(1−A)のリチウム塩(以下、化合物(1−A)塩と称す。)を20重量部加え、撹拌して溶解させた後、濾過して不溶分を除去することにより、化合物(1−A)塩水溶液よりなる本発明の異方性膜用組成物を得た。
スピンコート法により表面にポリイミドの配向膜が形成されたガラス製基板(75mm×150mm、厚さ1.1mm、膜厚約80nmのポリイミド配向膜に、予め布でラビング処理を施したもの)に、上記の異方性膜用組成物を、ギャップ4μmのアプリケーター(堀田設計社製)で塗布した後、自然乾燥することにより、異方性膜を得た。
水74重量部に、実施例1で得た化合物(1−A)塩20重量部とL−プロリン(東京化成工業社製)6重量部を加え、撹拌して溶解させた後、濾過して不溶分を除去することにより、化合物(1−A)塩水溶液よりなる本発明の異方性膜用組成物を得た。
この異方性膜用組成物を用いて、実施例3と同様の方法で、表面にポリイミドの配向膜が形成されたガラス製基板上に異方性膜を形成した。
得られた異方性膜における二色比(D)は波長605nmにおいて34であり、偏光膜として充分機能し得る高い二色比(光吸収異方性)を有していた。
6−アミノ−N−メチルナフトスチリル3.68重量部および水120重量部に、塩酸酸性条件下、亜硝酸ナトリウム1.59重量部を加えてジアゾ化し、8−アミノ−2−ナフタレンスルホン酸(1,7−クレーブ酸)4.47重量部とpH=2〜3でカップリングを行った後、中和、塩析して析出物を濾過してモノアゾ化合物を得た。このモノアゾ化合物を、水75重量部およびN−メチルピロリドン125重量部に溶解し、塩酸酸性条件下、亜硝酸ナトリウム1.57重量部を加えてジアゾ化し、水300重量部に溶解した7−アミノ−1−ナフトール−3,6−ジスルホン酸(RR酸)(純度:65.5%)9.75重量部とpH=8〜9でカップリングを行った。反応後、塩化ナトリウムで塩析し、本発明の化合物(1−C)のナトリウム塩を得た。
水85重量部に、実施例5で得た化合物(1−C)のリチウム塩(以下、化合物(1−C)塩と称す。)を15重量部加え、撹拌して溶解させた後、濾過して不溶分を除去することにより、化合物(1−C)塩水溶液よりなる本発明の異方性膜用組成物を得た。
この異方性膜用組成物を用いて、ギャップ6μmのアプリケーター(堀田設計社製)を用いた以外は実施例3と同様の方法で、表面にポリイミドの配向膜が形成されたガラス製基板上に異方性膜を形成した。
水78.4重量部に、実施例5で得た化合物(1−C)塩15重量部とL−プロリン(東京化成工業社製)6.6重量部を加え、撹拌して溶解させた後、濾過して不溶分を除去することにより、化合物(1−C)塩水溶液よりなる本発明の異方性膜用組成物を得た。
この異方性膜用組成物を用いて、実施例3と同様の方法で、表面にポリイミドの配向膜が形成されたガラス製基板上に異方性膜を形成した。
得られた異方性膜における二色比(D)は波長605nmにおいて78であり、偏光膜として充分機能し得る高い二色比(光吸収異方性)を有していた。
Claims (8)
- 異方性膜用であることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか一項に記載の化合物。
- 請求項1ないし5のいずれか一項に記載の化合物および溶剤を含有することを特徴とする組成物。
- 請求項1ないし5のいずれか一項に記載の化合物を含有することを特徴とする異方性膜。
- 請求項7に記載の異方性膜を有することを特徴とする偏光素子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009154080A JP5521408B2 (ja) | 2008-06-30 | 2009-06-29 | 化合物、該化合物を含有する組成物、異方性膜、および偏光素子 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008170106 | 2008-06-30 | ||
JP2008170106 | 2008-06-30 | ||
JP2009154080A JP5521408B2 (ja) | 2008-06-30 | 2009-06-29 | 化合物、該化合物を含有する組成物、異方性膜、および偏光素子 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2010031268A true JP2010031268A (ja) | 2010-02-12 |
JP5521408B2 JP5521408B2 (ja) | 2014-06-11 |
Family
ID=41736109
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2009154080A Active JP5521408B2 (ja) | 2008-06-30 | 2009-06-29 | 化合物、該化合物を含有する組成物、異方性膜、および偏光素子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5521408B2 (ja) |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US3386986A (en) * | 1963-04-26 | 1968-06-04 | Bayer Ag | Mono and disazo dyestuffs |
WO2006107035A1 (ja) * | 2005-04-04 | 2006-10-12 | Mitsubishi Chemical Corporation | 異方性色素膜用色素、該色素を含む組成物、異方性色素膜及び偏光素子 |
JP2008081700A (ja) * | 2006-09-29 | 2008-04-10 | Mitsubishi Chemicals Corp | 湿式成膜法により形成される異方性色素膜用色素、該色素含有組成物、異方性色素膜及び偏光素子 |
JP2010026024A (ja) * | 2008-07-16 | 2010-02-04 | Mitsubishi Chemicals Corp | 異方性膜用組成物、異方性膜、偏光素子及びアゾ化合物 |
-
2009
- 2009-06-29 JP JP2009154080A patent/JP5521408B2/ja active Active
Patent Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US3386986A (en) * | 1963-04-26 | 1968-06-04 | Bayer Ag | Mono and disazo dyestuffs |
WO2006107035A1 (ja) * | 2005-04-04 | 2006-10-12 | Mitsubishi Chemical Corporation | 異方性色素膜用色素、該色素を含む組成物、異方性色素膜及び偏光素子 |
JP2008081700A (ja) * | 2006-09-29 | 2008-04-10 | Mitsubishi Chemicals Corp | 湿式成膜法により形成される異方性色素膜用色素、該色素含有組成物、異方性色素膜及び偏光素子 |
JP2010026024A (ja) * | 2008-07-16 | 2010-02-04 | Mitsubishi Chemicals Corp | 異方性膜用組成物、異方性膜、偏光素子及びアゾ化合物 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP5521408B2 (ja) | 2014-06-11 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6036787B2 (ja) | 異方性膜用アゾ化合物、該化合物を含有する組成物、異方性膜及び偏光素子 | |
JP4876549B2 (ja) | アゾ色素、これを用いた異方性色素膜用組成物、異方性色素膜および偏光素子 | |
JP5200325B2 (ja) | 湿式成膜法により形成された異方性色素膜及び偏光素子 | |
JP5422864B2 (ja) | トリスアゾ色素、該色素を含む異方性色素膜用組成物、異方性色素膜及び偏光素子 | |
JP2010026024A (ja) | 異方性膜用組成物、異方性膜、偏光素子及びアゾ化合物 | |
JP4736823B2 (ja) | 異方性色素膜用組成物、異方性色素膜、偏光素子及び異方性色素膜用色素 | |
JP2007302807A (ja) | 異方性色素膜用アゾ色素、該アゾ色素を含有する組成物及び異方性色素膜並びに偏光素子 | |
JP2006047966A (ja) | 異方性色素膜用色素、異方性色素膜用色素組成物、異方性色素膜及び偏光素子 | |
JP2007291246A (ja) | アゾ色素、該色素を含有する異方性色素膜用組成物、異方性色素膜及び偏光素子 | |
JP6604203B2 (ja) | 異方性色素膜用組成物、異方性色素膜及び光学素子 | |
JP5092345B2 (ja) | 異方性色素膜、および偏光素子 | |
CN108139524B (zh) | 各向异性色素膜用组合物及各向异性色素膜 | |
JP4973100B2 (ja) | 湿式成膜法により形成された異方性色素膜及び偏光素子 | |
JP5521408B2 (ja) | 化合物、該化合物を含有する組成物、異方性膜、および偏光素子 | |
JP6064759B2 (ja) | 異方性色素膜用色素、該色素を含む組成物、異方性色素膜及び偏光素子 | |
JP2007148179A (ja) | 異方性色素膜用色素組成物、異方性色素膜用膜形成組成物、異方性色素膜及び偏光素子 | |
JP2008133421A (ja) | 異方性色素膜用アゾ色素 | |
JP5499791B2 (ja) | 異方性膜用アゾ化合物、異方性膜用組成物、異方性膜及び偏光素子 | |
JP5477411B2 (ja) | アゾ色素 | |
JP6107352B2 (ja) | 異方性色素膜用色素、該色素を含む組成物、異方性色素膜及び偏光素子 | |
JP2010018587A (ja) | 異方性膜用化合物、該異方性膜用化合物を含有する異方性膜用組成物、異方性膜、および偏光素子 | |
JP2008031454A (ja) | 異方性色素膜用アゾ色素 | |
JP2008111952A (ja) | 異方性膜用組成物、異方性膜、偏光素子及び光学素子 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20120116 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20130917 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20140311 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20140324 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5521408 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |