JP2010030154A - インクジェット記録方法及びインクジェット記録装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】少なくとも着色剤、浸透剤、及び水を含有するインクの動的表面張力を検知する検知工程と、検知結果に基づいて、初期のインクの動的表面張力に対する使用時のインクの動的表面張力の上昇割合である動的表面張力の上昇率が5%未満の場合には、使用時のインクに刺激を印加し、該インクを吐出させて画像を記録し、上昇率が5%以上20%未満の場合には、使用時のインクの吐出量を増加させて画像を記録し、上昇率が20%以上の場合には、浸透剤を使用時のインクに添加し、使用時のインクの動的表面張力が初期のインクの動的表面張力の±1%になるように調整したインクを吐出させて画像を記録するインク吐出工程とを含むインクジェット記録方法である。
【選択図】図1
Description
<1> 少なくとも着色剤、浸透剤、及び水を含有するインクの動的表面張力を検知する検知工程と、
検知結果に基づいて、初期のインクの動的表面張力に対する使用時のインクの動的表面張力の上昇割合である動的表面張力の上昇率が5%未満の場合には、前記使用時のインクに刺激を印加し、該インクを吐出させて画像を記録し、
前記上昇率が5%以上20%未満の場合には、前記使用時のインクの吐出量を増加させて画像を記録し、
前記上昇率が20%以上の場合には、前記浸透剤を使用時のインクに添加し、該使用時のインクの動的表面張力が初期のインクの動的表面張力の±1%になるように調整したインクを吐出させて画像を記録するインク吐出工程と、を含むことを特徴とするインクジェット記録方法である。
<2> 浸透剤が、シリコーン系界面活性剤を含有する前記<1>に記載のインクジェット記録方法である。
<3> 刺激が、熱、圧力、振動、及び光から選択される少なくとも1種である前記<1>から<2>のいずれかに記載のインクジェット記録方法である。
<4> インクの動的表面張力が、最大泡圧法により泡寿命が10msec〜2000msecの条件で測定される前記<1>から<3>のいずれかに記載のインクジェット記録方法である。
<5> 少なくとも着色剤、浸透剤、及び水を含有するインクの動的表面張力を検知する検知手段と、
検知結果に基づいて、初期のインクの動的表面張力に対する使用時のインクの動的表面張力の上昇割合である動的表面張力の上昇率が5%未満の場合には、前記使用時のインクに刺激を印加し、該インクを吐出させて画像を記録し、
前記上昇率が5%以上20%未満の場合には、前記使用時のインクの吐出量を増加させて画像を記録し、
前記上昇率が20%以上の場合には、前記浸透剤を使用時のインクに添加し、該使用時のインクの動的表面張力が初期のインクの動的表面張力の±1%になるように調整したインクを吐出させて画像を記録するインク吐出手段と、を有することを特徴とするインクジェット記録装置である。
本発明のインクジェット記録方法は、検知工程と、インク吐出工程とを含み、更に必要に応じて適宜選択したその他の工程、例えば、制御工程等を含んでなる。
本発明のインクジェット記録装置は、検知手段と、インク吐出手段とを有してなり、更に必要に応じて適宜選択したその他の手段、例えば、制御手段等を有してなる。
前記検知工程は、少なくとも着色剤、浸透剤、及び水を含有するインクの動的表面張力を検知する工程であり、該検知手段により行うことができる。
インクの動的表面張力を検知する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、「ぬれ技術ハンドブック 〜基礎・測定評価・データ〜 (株式会社テクノシステム発行)」の第1章、7節「液体の表面張力測定法」に記載の様々な測定法がある。また、動的表面張力の測定法としては、例えば、最大泡圧法、振動ジェット法、液滴振動法などが挙げられる。これらの中でも、インクジェット記録装置内に装備できるという観点から、測定部が小さくシンプルな最大泡圧法が特に好ましい。最大泡圧法による動的表面張力の測定は、泡寿命10msec〜2,000msecの条件が、記録媒体への高い濡れ性や浸透性を管理する上で好ましく、100msec〜250mseの条件がより好ましい。前記泡寿命が、10msec未満であると、測定自体が困難であり、値もばらつきやすいため、画像調整又はインク調整に使用する検知手段としては管理が困難であり、2,000msecを超えると、(1)測定値が安定しなく、(2)浸透性が変化しても、測定値が変化しなくなる。また、記録媒体への高い濡れ性、浸透性とインク滴の吐出安定性を確保するため、泡寿命が10msec〜2000msecでの動的表面張力は25℃において、20mN/m〜30mN/mが好ましく、24mN/m〜28mN/mがより好ましい。また、動的表面張力の経時による変動が10%以内であることが好ましく、5%以内であることがより好ましい。
前記最大泡圧法による動的表面張力は、例えば、最大泡圧法動的表面張力計(BP−2、クルス社製)、最大泡圧法動的表面張力測定装置(MPT2、ラウダ社製)、又はポータブル表面張力計(Dyno Tester、シータ社製)を用いて測定することができる。
前記インクは、少なくとも着色剤、浸透剤、及び水を含有してなり、更に必要に応じて水分散性樹脂や湿潤剤等のその他の成分を含有してなる。
前記着色剤としては、水分散性であり、顔料を含む水分散性着色剤が特に好ましい。
前記水分散性着色剤としては、表面に少なくとも1種の親水基を有し、分散剤の不存在下で水分散性及び水溶性の少なくともいずれかを示す顔料、ポリマー微粒子に水不溶乃至水難溶性の色材を含有させてなるポリマーエマルジョン、界面活性剤及び重量平均分子量50,000以下の水溶性高分子化合物のいずれかにより分散された顔料などが挙げられる。この中でも、特に低湿潤剤濃度でも比較的安定して噴射が可能なのは、ポリマー微粒子に水不溶乃至水難溶性の色材を含有させてなるポリマーエマルジョンである。
この顔料は乾燥性をよくするために湿潤剤濃度を10%以下と低くしたインクにおいても、印写中のノズル抜けを起こすことなく安定に印写可能であることが特徴である。
前記ポリマーエマルジョンを形成するポリマーとしては、例えば、ビニル系ポリマー、ポリエステル系ポリマー、ポリウレタン系ポリマー、特開2000−53897号公報、特開2001−139849号公報に開示されているポリマーなどが挙げられる。これらの中でも、ビニル系ポリマー、ポリエステル系ポリマーが特に好ましい。
前記顔料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、無機顔料、有機顔料などが挙げられる。
前記有機顔料としては、例えば、アゾ顔料、多環式顔料、染料キレート、ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラックなどが挙げられる。これらの中でも、アゾ顔料、多環式顔料などがより好ましい。なお、前記アゾ顔料としては、例えば、アゾレーキ、不溶性アゾ顔料、縮合アゾ顔料、キレートアゾ顔料などが挙げられる。前記多環式顔料としては、例えば、フタロシアニン顔料、ぺリレン顔料、ぺリノン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサジン顔料、インジゴ顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料、キノフラロン顔料などが挙げられる。前記染料キレートとしては、例えば、塩基性染料型キレート、酸性染料型キレートなどが挙げられる。
前記黒色用のものとしては、例えば、ファーネスブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック等のカーボンブラック(C.I.ピグメントブラック7)類;銅、鉄(C.I.ピグメントブラック11)、酸化チタン等の金属類;アニリンブラック(C.I.ピグメントブラック1)等の有機顔料などが挙げられる。
前記着色剤のインクにおける含有量は、5質量%〜15質量%が好ましく、6質量%〜11質量%がより好ましい。
前記浸透剤としては、特に制限はなく、着色剤の種類や湿潤剤、水溶性有機溶剤の組合せによって、分散安定性を損なわない界面活性剤の中から目的に応じて適宜選択することができる。また、レベリング性がよく、濡れ性を向上させるためには、例えば、シリコーン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤などが挙げられる。これらの中でも、シリコーン系界面活性剤が特に好ましい。前記浸透剤は普通紙にも印字可能なインクとして共通化する場合には必要とされる。また、ポリエステルシートのようなプラスチック表面シートに印字する際にも、浸透剤で表面張力を低くしておくと、媒体面への濡れ性、レベリング性が向上し、乾燥性、画質均一性に良好な影響を与える。
前記ポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、下記構造式(1)で表されるポリアルキレンオキシド構造をジメチルポリシロキサンのSi部側鎖に導入した化合物などが挙げられる。
前記パーフルオロアルキルカルボン化合物としては、例えば、パーフルオロアルキルカルボン酸、パーフルオロアルキルカルボン酸塩などが挙げられる。
前記パーフルオロアルキルリン酸エステル化合物としては、例えば、パーフルオロアルキルリン酸エステル、パーフルオロアルキルリン酸エステルの塩などが挙げられる。
前記パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物としては、例えば、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマーの硫酸エステル塩、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマーの塩などが挙げられる。
前記アセチレングリコール系の界面活性剤としては、例えば、2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオール、3,6−ジメチル−4−オクチン−3,6−ジオール、3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3−オールなどが挙げられる。該アセチレングリコール系界面活性剤は、市販品として、例えばサーフィノール104、82、465、485、TG(いずれもエアープロダクツ社製)などが挙げられる。
前記界面活性剤は、これらに限定されるものではなく、1種単独で使用してもよく、2種以上を混合して使用してもよい。単独では記録液中で容易に溶解しない場合も、混合することで可溶化され、安定に存在することができる。
前記浸透剤の含有量は、0.1質量%〜2.0質量%が好ましく、0.5質量%〜2.0質量%がより好ましい。
本発明に使用される水としては、清浄であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、水道水、イオン交換水、蒸留水などが挙げられる。
前記湿潤剤としては特に制限はなく、目的応じて適宜選択することができ、例えば、グリセリン、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、3−メチル−1,3−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、テトラエチレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、ポリエチレングリコール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,6−ヘキサントリオールなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
このように湿潤剤の少ないインクは機械的に維持機構を充実させることにより噴射の信頼性を維持させる方が好ましい。
ただし、本発明で使用した着色剤であるポリマー微粒子に水不溶乃至水難溶性の色材を含有させてなるポリマーエマルジョンは低湿潤剤濃度でも比較的噴射が安定しており、必ずしも上記のような特別な維持機構は必要としない。
前記水分散性樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、縮合系合成樹脂、付加系合成樹脂、天然高分子化合物、などが挙げられる。 前記縮合系合成樹脂としては、例えば、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエポキシ樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエーテル樹脂、珪素樹脂などが挙げられる。前記付加系合成樹脂としては、例えば、ポリオレフィン樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリビニルエステル系樹脂、ポリアクリル酸系樹脂、不飽和カルボン酸系樹脂などが挙げられる。前記天然高分子化合物としては、例えば、セルロース類、ロジン類、天然ゴムなどが挙げられる。
前記水分散性樹脂は、ホモポリマーとして使用してもよく、また、コポリマーにして複合系樹脂として使用してもよく、単相構造型、コアシェル型、及びパワーフィード型エマルジョンのいずれにして使用してもよい。
は分散性を持たず界面活性剤や親水基をもつ樹脂にて分散性を付与したものが使用できる。これらの中でも、ポリエステル樹脂やポリウレタン樹脂のアイオノマーや不飽和単量体の乳化及び懸濁重合によって得られた樹脂粒子のエマルジョン、アクリル樹脂、アクリルシリコン樹脂エマルジョンが特に好ましい。不飽和単量体の乳化重合の場合には、不飽和単量体、重合開始剤、界面活性剤、連鎖移動剤、キレート剤、pH調整剤などを添加した水で反応を行うため、容易に水分散性樹脂を得ることができる。
前記単官能の(メタ)アクリル酸エステル類としては、例えば、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、イソプロピルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、イソブチルメタクリレート、n−アミルメタクリレート、イソアミルメタクリレート、n−ヘキシルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、オクチルメタクリレート、デシルメタクリレート、ドデシルメタクリレート、オクタデシルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、フェニルメタクリレート、ベンジルメタクリレート、グリシジルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート、メタクリロキシエチルトリメチルアンモニウム塩、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、メチルアクリレート、エチルアクリレート、イソプロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、イソブチルアクリレート、n−アミルアクリレート、イソアミルアクリレート、n−へキシルアクリレート、2−エチルへキシルアクリレート、オクチルアクリレート、デシルアクリレート、ドデシルアクリレート、オクタデシルアクリレート、シクロへキシルアクリレート、フェニルアクリレート、ベンジルアクリレート、グリシジルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、ジメチルアミノエチルアクリレート、アクリロキシエチルトリメチルアンモニウム塩などが挙げられる。
レート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートなどが挙げられる。
前記芳香族ビニル単量体類としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、4−t−ブチルスチレン、クロルスチレン、ビニルアニソール、ビニルナフタレン、ジビニルベンゼンなどが挙げられる。
前記ビニルシアン化合物単量体類としては、例えば、アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどが挙げられる。
前記アリル化合物単量体類としては、例えば、アリルスルホン酸その塩、アリルアミン、アリルクロライド、ジアリルアミン、ジアリルジメチルアンモニウム塩などが挙げられる。
前記オレフィン単量体類としては、例えば、エチレン、プロピレンなどが挙げられる。
前記ジエン単量体類としては、例えば、ブタジエン、クロロプレンなどが挙げられる。
前記ビニル単量体類としては、例えば、酢酸ビニル、塩化ビニリデン、塩化ビニル、ビニルエーテル、ビニルケトン、ビニルピロリドン、ビニルスルホン酸又はその塩、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシランなどが挙げられる。
前記水分散性樹脂は、強アルカリ性、強酸性下では分散破壊や加水分解などの分子鎖の断裂が引き起こされるため、pHは4〜12が好ましく、特に水分散着色剤との混和性の点からpHは6〜11がより好ましく、pHは7〜9が特に好ましい。
特に高樹脂微粒子濃度として、非多孔質媒体で高画質を得るには、樹脂微粒子粒径は50〜200nmであることが好ましい。
また、前記水分散性樹脂のガラス転移温度が−40℃以下になると樹脂皮膜の粘稠性が強くなり印字物にタックが生じるため、ガラス転移温度が−30℃以上の水分散性樹脂であることが好ましい。
前記水分散性樹脂の前記インクにおける含有量は、着色剤を包んでいる樹脂も含めて全固形分中60質量%〜95質量%が好ましい。
前記その他の成分としては、特に制限はなく、必要に応じて適宜選択することができ、例えば、pH調整剤、防腐防黴剤、キレート試薬、防錆剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、酸素吸収剤、光安定化剤などが挙げられる。
前記アルコールアミン類としては、例えば、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、2−アミノ−2−エチル−1,3プロパンジオールなどが挙げられる。
前記アルカリ金属元素の水酸化物としては、例えば、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどが挙げられる。
前記アンモニウムの水酸化物としては、例えば、水酸化アンモニウム、第4級アンモニウム水酸化物、第4級ホスホニウム水酸化物などが挙げられる。
前記アルカリ金属の炭酸塩としては、例えば、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなどが挙げられる。
前記キレート試薬としては、例えば、エチレンジアミン四酢酸ナトリウム、ニトリロ三酢酸ナトリウム、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸ナトリウム、ジエチレントリアミン五酢酸ナトリウム、ウラミル二酢酸ナトリウムなどが挙げられる。
前記防錆剤としては、例えば、酸性亜硫酸塩、チオ硫酸ナトリウム、チオジグリコール酸アンモン、ジイソプロピルアンモニウムニトライト、四硝酸ペンタエリスリトール、ジシクロヘキシルアンモニウムニトライトなどが挙げられる。
前記リン系酸化防止剤としては、例えば、トリフェニルフォスファイト、オクタデシルフォスファイト、トリイソデシルフォスファイト、トリラウリルトリチオフォスファイト、トリノニルフェニルフォスファイトなどが挙げられる。
前記紫外線吸収剤としては、例えば、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、サリチレート系紫外線吸収剤、シアノアクリレート系紫外線吸収剤、ニッケル錯塩系紫外線吸収剤などが挙げられる。
前記ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤としては、例えば、2−(2’−ヒドロキシ−5’−tert−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−4’−オクトキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−tert−ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾールなどが挙げられる。
前記シアノアクリレート系紫外線吸収剤としては、例えば、エチル−2−シアノ−3,3’−ジフェニルアクリレート、メチル−2−シアノ−3−メチル−3−(p−メトキシフェニル)アクリレート、ブチル−2−シアノ−3−メチル−3−(p−メトキシフェニル)アクリレートなどが挙げられる。
前記ニッケル錯塩系紫外線吸収剤としては、例えば、ニッケルビス(オクチルフェニル)サルファイド、2,2’−チオビス(4−tert−オクチルフェレート)−n−ブチルアミンニッケル(II)、2,2’−チオビス(4−tert−オクチルフェレート)−2−エチルヘキシルアミンニッケル(II)、2,2’−チオビス(4−tert−オクチルフェレート)トリエタノールアミンニッケル(II)などが挙げられる。
前記インクの吐出工程は、検知結果に基づいて、初期のインクの動的表面張力に対する使用時のインクの動的表面張力の上昇割合である動的表面張力の上昇率が5%未満の場合には、前記使用時のインクに刺激を印加し、該インクを吐出させて画像を記録し、前記上昇率が5%以上20%未満の場合には、前記使用時のインクの吐出量を増加させて画像を記録し、前記上昇率が20%以上の場合には、前記浸透剤を使用時のインクに添加し、該使用時のインクの動的表面張力が初期のインクの動的表面張力の±1%になるように調整したインクを吐出させて画像を記録する工程を含み、更に必要に応じてその他の工程を含んでなる。
前記動的表面張力の上昇率とは、初期のインクの動的表面張力に対する使用時のインクの動的表面張力の上昇割合である。
前記動的表面張力の上昇率は、下記式(2)により求めることができる。
X=(A−B)/B×100・・・(2)
ただし、前記式(2)中、Xは動的表面張力の上昇率、Aは使用時のインクの動的表面張力、Bは初期のインクの動的表面張力をそれぞれ表す。
また、ノズル近傍での水分蒸発が30%を超える前に、印字領域及び非印字領域のいずれかにインクを吐出させることが好ましい。
例えば、前記刺激が「熱」の場合には、記録ヘッド内の前記インクに対し、記録信号に対応した熱刺激をサーマルヘッド等を用いて付与し、該熱刺激により前記インクに気泡を発生させ、該気泡の圧力により、該記録ヘッドのノズル孔から該インクを液滴として吐出噴射させる方法などが挙げられる。また、前記刺激が「圧力」の場合には、例えば記録ヘッド内のインク流路内にある圧力室と呼ばれる位置に接着された圧電素子に電圧を印加することにより、圧電素子が撓み、圧力室の容積が縮小して、前記記録ヘッドのノズル孔から該インクを液滴として吐出噴射させる方法などが挙げられる。
前記制御手段としては、前記各手段の動きを制御することができる限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、シークエンサー、コンピュータ等の機器が挙げられる。
前記記録媒体としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えばプラスチックフィルムシート、プラスチックフィルムラミネート紙、プラスチック表面シート、ガラス、金属などの非多孔質基材が選ばれる。通常の水性インクジェット記録専用紙が有する水吸収能力を有しない媒体である。例えば、ポリエステルフィルム及びシート、ポリオレフィンフィルム及びシートなどプラスチックフィルムが対象媒体として含まれる。ここで、例えば、PETフィルムは、通常、約10%内外の無機微粒子フィラーを混練したものであり、したがって、プラスチック表面フィルムは、必ずしも、プラスチック材料で形成されたものでないのは勿論である。更に、本発明で用いことができるプラスチック表面シートは、プラスチックフィルムラミネート紙、プラスチック材料で塗工処理又は含浸処理されて紙質表面がプラスチック材料で覆われた樹脂加工紙などのプラスチック性表面を有するフィルムシートであってもよい。
なお、下記実施例及び比較例において、各インクの粘度測定は、粘度計(RL−500、東機産業株式会社製)を使用して、25℃で測定した。
−ポリマー溶液Aの調製−
機械式攪拌機、温度計、窒素ガス導入管、還流管、及び滴下ロートを備えた1Lのフラスコ内を充分に窒素ガス置換した後、スチレン11.2g、アクリル酸2.8g、ラウリルメタクリレート12.0g、ポリエチレングリコールメタクリレート4.0g、スチレンマクロマー4.0g、及びメルカプトエタノール0.4gを混合し、65℃に昇温した。次に、スチレン100.8g、アクリル酸25.2g、ラウリルメタクリレート108.0g、ポリエチレングリコールメタクリレート36.0g、ヒドロキシルエチルメタクリレート60.0g、スチレンマクロマー36.0g、メルカプトエタノール3.6g、アゾビスメチルバレロニトリル2.4g、及びメチルエチルケトン18gの混合溶液を2.5時間かけて、前記フラスコ内に滴下した。滴下後、アゾビスメチルバレロニトリル0.8g及びメチルエチルケトン18gの混合溶液を0.5時間かけて、前記フラスコ内に滴下した。65℃で1時間熟成した後、アゾビスメチルバレロニトリル0.8gを添加し、更に1時間熟成した。反応終了後、前記フラスコ内にメチルエチルケトン364gを添加し、濃度が50質量%のポリマー溶液Aを800g調製した。
ポリマー溶液Aを28g、C.I.ピグメントレッド122を42g、1mol/Lの水酸化カリウム水溶液13.6g、メチルエチルケトン20g、及びイオン交換水13.6gを十分に攪拌した後、ロールミルを用いて混練した。得られたペーストを純水200gに投入し、充分に攪拌した後、エバポレータ用いてメチルエチルケトン及び水を留去して、顔料を15質量%含有し、固形分が20質量%のマゼンタポリマー微粒子の水分散体を作製した。
−銅フタロシアニン顔料含有ポリマー微粒子分散体の調製−
調製例1において、C.I.ピグメントレッド122を銅フタロシアニン顔料に変更し、更に顔料12質量%含有し、固形分を20質量%とした以外は、調製例1と同様にして、シアンポリマー微粒子の水分散体を調製した。
−モノアゾ黄色顔料含有ポリマー微粒子分散体の調製−
調製例1において、C.I.ピグメントレッド122をC.I.ピグメントイエロー74に変更し、顔料12質量%含有、固形分20質量%とした以外は、調製例1と同様にして、黄色のポリマー微粒子の水分散体を調製した。
−表面処理ブラック顔料分散液の調製−
CTAB比表面積が150m2/g、DBP吸油量100ml/100gのカーボンブラック90gを、2.5規定の硫酸ナトリウム溶液3,000mlに添加し、温度60℃、速度300rpmで攪拌し、10時間反応させて酸化処理を行った。この反応液を濾過し、濾別したカーボンブラックを水酸化ナトリウム溶液で中和し、限外濾過を行った。
得られたカーボンブラックを水洗し、乾燥させて、固形分30質量%となるよう純水中に分散させ、充分に撹拌してブラック顔料分散液を得た。この顔料分散体の平均粒子径(D50)を測定したところ103nmであった。なお、平均粒子径(D50)の測定は、粒度分布測定装置(日機装株式会社製、ナノトラックUPA−EX150)を用いた。
−ポリマー微粒子分散体(アクリルシリコーンエマルジョン)の調製−
機械式攪拌機、温度計、窒素ガス導入管、還流管、及び滴下ロートを備えた1Lのフラスコ内を充分に窒素ガス置換した後、ラテムルS−180 8.0g、イオン交換水350gを加え混合し、65℃に昇温した。昇温後、反応開始剤であるt−ブチルパーオキソベンゾエート3.0g、イソアスコルビン酸ナトリウム1.0gを加え、5分後にメタクリル酸メチル45g、メタクリル酸2エチルヘキシル160g、アクリル酸5g、メタクリル酸ブチル45g、メタクリル酸シクロヘキシル30g、ビニルトリエトキシシラン15g、ラテムルS−180 8.0g、及びイオン交換水340gを混合し、3時間かけて滴下を行った。その後、80℃で2時間加熱熟成を行った後、常温まで冷却し水酸化ナトリウムでpHを7〜8に調整した。エバポレータを用いてエタノールを留去し、水分調節をして、固形分40質量%のポリマー分散体溶液730gを作製した。樹脂微粒子の粒径はおよそ130nmであった(23℃測定)。粒径の測定にはマイクロトラック社製の粒度分布測定器UPA150を使用し、希釈倍率500倍で測定した。
各インクの製造を以下の手順で行い、マゼンタインク1、シアンインク1、イエローインク1、及びブラックインク1からなるインクセット1を作製した。
下記組成物を混合し、孔径0.45μmのテフロン(登録商標)(ポリテトラフルオロエチレン)フィルターにて濾過し、してマゼンタインク1を作製した。
・調製例1のマゼンタ顔料含有ポリマー微粒子分散体(固形分20%)・・・32質量%
・調製例4のアクリルシリコーンエマルジョン(固形分40%)・・・36質量%
・グリセリン・・・3質量%
・浸透剤(フッ素系界面活性剤、DuPont社製、FS−300)・・・2.0質量%
・防腐防カビ剤(ゼネカ社製、プロキセルLV)・・・0.05質量%
・アミン系pH調整剤・・・0.6質量%
・シリコーン系消泡剤・・・0.1質量%
・水(イオン交換水)・・・残量
得られたマゼンタインク1は、粘度が3.03mPa・s(25℃)であった。
マゼンタインク1において、調製例1のマゼンタ顔料含有ポリマー微粒子分散体を調製例2の銅フタロシアン顔料含有ポリマー微粒子分散体に変更した以外は、マゼンタインク1と同様にして、シアンインク1を作製した。
得られたシアンインク1は、粘度が2.78mPa・s(25℃)であった。
マゼンタインク1において、調製例1のマゼンタ顔料含有ポリマー微粒子分散体を調製例3のモノアゾ黄色顔料含有ポリマー微粒子分散体に変更した以外はマゼンタインク1と同様にしてイエローインク1を作製した。
得られたイエローインク1は、粘度が2.85mPa・s(25℃)であった。
下記組成物を混合し、孔径0.45μmのテフロン(登録商標)(ポリテトラフルオロエチレン)フィルターにて濾過し、ブラックインク1を作製した。
・調製例5の表面処理ブラック顔料分散液・・・26.0質量%
・アクリル−シリコーン樹脂エマルジョン(固形分40%)・・・12.5質量%
・ジプロピレングリコール・・・20.0質量%
・グリセロール・・・10.0質量%
・2−エチル−1,3−ヘキサンジオール・・・2.0質量%
・浸透剤(フッ素系界面活性剤、DuPont社製、FS−300)・・・2.0質量%
・デヒドロ酢酸ナトリウム・・・0.2%
・水(イオン交換水)・・・残量
得られたブラックインク1は、粘度が7.80mPa・s(25℃)であった。
インクセット1と同様にして、各インクの製造を以下の手順で行い、マゼンタインク2、シアンインク2、イエローインク2、及びブラックインク2からなるインクセット2を作製した。
マゼンタインク1において、浸透剤としてのフッ素系界面活性剤(DuPont社製、FS−300)2.0質量%を、シリコーン系界面活性剤(信越化学工業株式会社製、KF−643)1.0質量%に変更した以外は、マゼンタインク1と同様にして、マゼンタインク2を作製した。
得られたマゼンタインク2は、粘度が3.10mPa・s(25℃)であった。
シアンインク1において、浸透剤としてのフッ素系界面活性剤(DuPont社製、FS−300)2.0質量%を、シリコーン系界面活性剤(信越化学工業株式会社製、KF−643)1.0質量%に変更した以外は、シアンインク1と同様にして、シアンインク2を作製した。
得られたシアンインク2は、粘度が2.85mPa・s(25℃)であった。
イエローインク1において、浸透剤としてのフッ素系界面活性剤(DuPont社製、FS−300)2.0質量%を、シリコーン系界面活性剤(信越化学工業株式会社製、KF−643)1.0質量%に変更した以外は、イエローインク1と同様にして、イエローインク2を作製した。
得られたイエローインク2は、粘度が2.91mPa・s(25℃)であった。
ブラックインク1において、浸透剤としてのフッ素系界面活性剤(DuPont社製、FS−300)2.0質量%を、シリコーン系界面活性剤(信越化学工業株式会社製、KF−643)1.0質量%に変更した以外は、ブラックインク1と同様にして、ブラックインク2を作製した。
得られたブラックインク2は、粘度が2.91mPa・s(25℃)であった。
<インクジェット記録装置1>
サーマルインクジェット方式の各色ノズル径18μm、600dpiピッチの300個のノズルを有し、図1に示す動的表面張力検知手段及び調整手段を有するインクジェットプリンターを用いた。
−動的表面張力検知手段−
ここで、動的表面張力検知手段としては、インクカートリッジからヘッドまでのインク流路にSITA社製DynoTesterの検出部を設置することにより最大泡圧法により泡寿命が150msec、25℃の条件で測定し、下記式(2)から動的表面張力の上昇率を求めた。
動的表面張力の上昇率=(A−B)/B×100 ・・・ (2)
ただし、前記式(3)中、Aは使用時のインクの動的表面張力、Bは初期のインクの動的表面張力をそれぞれ表す。
調整手段としては、前記上昇率が5%以上20%未満の場合には、ヒーターにかける電圧及び時間を変えて、インク吐出量を増加させる手段と、前記上昇率が20%以上の場合には、浸透剤のインク中の含有量をインクカートリッジからヘッドまでのインク流路間に設置した浸透剤調整部により増加させたインクを吐出させる手段とがある。
積層PZTを液室流路の加圧に使用した各色ノズル径28μm、200dpiピッチの300ノズルを有し、図1に示す動的表面張力検知手段及び調整手段を有するインクジェットプリンターを用いた。
−動的表面張力検知手段−
ここで、動的表面張力検知手段としては、インクジェット記録装置1と同じである。
−調整手段−
調整手段としては、前記上昇率が5%以上20%未満の場合には、積層PZTにかける電圧を変えて、インク吐出量を増加させる手段と、前記上昇率が20%以上の場合には、浸透剤のインク中の含有量をインクカートリッジからヘッドまでのインク流路間に設置した浸透剤調整部により増加させたインクを吐出させる手段とがある。
−初期−
インクセット1を搭載したインクジェット記録装置1を用いて、動的表面張力検知手段により動的表面張力を測定したところ、26.3mN/m〜27.0mN/mであった(初期の動的表面張力)。
インク吐出量15plで印字を行い、以下のようにして印字評価を行った。結果を表2に示す。
次に、インクセット1を搭載したインクジェット記録装置1を50℃で1ヵ月保存後、動的表面張力検知手段により動的表面張力を測定したところ、27.9mN/m〜28.6mN/mであり、動的表面張力の上昇率が5.5%〜6.0%となったので、調整手段によりインク吐出量を3%増加させて、印字を行い、以下のようにして印字評価を行った。結果を表2に示す。
次に、インクセット1を搭載したインクジェット記録装置1を50℃で3ヵ月保存後、動的表面張力検知手段により動的表面張力を測定したところ、29.9mN/m〜32.0mN/mであり、動的表面張力の上昇率が11.9%〜18.5%となったので、調整手段によりインク吐出量を5%増加させて、印字を行い、以下のようにして印字評価を行った。結果を表2に示す。
黒文字品位、2色重ね部境界の滲み、色調、濃度、及び乾燥性について、以下のようにして、評価し下記基準により5段階で評価した。なお、印字用紙としては、市販の再生紙、上質紙、ボンド紙、及び印刷用グロス紙を用いた。
−黒文字品位−
ブラックインクによりMS明朝5ポイントで「轟」文字を印字し、文字の潰れ具合を目視で評価した。
−2色重ね部境界の滲み−
イエローインクにより印字したベタ画像上に、ブラックインクによりMS明朝24ポイントにて「A」文字を印字し、2色重ね部境界の滲み具合を目視で評価した。
−色調−
RGBの二次色の鮮やかさを目視で評価した。
−濃度−
グロス紙上にブラックインクで印字したときの画像濃度が1.50以上であるものを画像濃度が高いとした。
〔評価基準〕
ランク5:紙種によらず黒文字品位が高く、2色重ね部境界のにじみがなく、画像濃度が高く、鮮明性、色再現性が高いもの
ランク4:紙種によらず黒文字品位が高く、2色重ね部境界のにじみはないが、画像濃度がやや低く、鮮明性、色再現性がやや低いもの
ランク3:色境界滲みは少ないが紙種により文字品位が劣るもの
ランク2:紙種により色境界滲みが発生するもの
ランク1:紙種により色境界滲みが発生し、画像濃度も低く鮮明性に劣るもの
−初期−
インクセット1を搭載したインクジェット記録装置2を用いて、動的表面張力検知手段により動的表面張力を測定したところ、26.3mN/m〜27.0mN/mであった(初期の動的表面張力)。
インク吐出量30plで印字を行い、実施例1と同様にして印字評価を行った。結果を表2に示す。
次に、インクセット1を搭載したインクジェット記録装置2を50℃で1ヵ月保存後、動的表面張力検知手段により動的表面張力を測定したところ、27.9mN/m〜28.6mN/mであり、動的表面張力の上昇率が5.5%〜6.0%となったので、調整手段によりインク吐出量を3%増加させて、印字を行い、実施例1と同様にして印字評価を行った。結果を表2に示す。
次に、インクセット1を搭載したインクジェット記録装置2を50℃で3ヵ月保存後、動的表面張力検知手段により動的表面張力を測定したところ、30.8mN/m〜32.0mN/mであり、動的表面張力の上昇率が11.9%〜18.5%となったので、調整手段によりインク吐出量を5%増加させて、印字を行い、実施例1と同様にして印字評価を行った。結果を表2に示す。
−初期−
インクセット2を搭載したインクジェット記録装置1を用いて、動的表面張力検知手段により動的表面張力を測定したところ、25.3mN/m〜25.6mN/mであった(初期の動的表面張力)。
インク吐出量15plで印字を行い、以下のようにして印字評価を行った。結果を表2に示す。
次に、インクセット2を搭載したインクジェット記録装置1を50℃で1ヵ月保存後、動的表面張力検知手段により動的表面張力を測定したところ、28.0mN/m〜28.6mN/mであり、動的表面張力の上昇率が10.6%〜12.6%となったので、調整手段によりインク吐出量を3%増加させて、印字を行い、実施例1と同様にして印字評価を行った。結果を表2に示す。
次に、インクセット2を搭載したインクジェット記録装置1を50℃で3ヵ月保存後、動的表面張力検知手段により動的表面張力を測定したところ、31.3mN/m〜33.2mN/mであり、動的表面張力の上昇率が23.7%〜31.2%となったので、調整手段によりシリコーン系界面活性剤を添加し、インクの動的表面張力を初期のインクの動的表面張力の±1%になるよう調整したインクを用い、実施例1と同様にして印字評価を行った。結果を表2に示す。
−初期−
インクセット2を搭載したインクジェット記録装置2を用いて、動的表面張力検知手段により動的表面張力を測定したところ、25.3mN/m〜25.6mN/mであった(初期の動的表面張力)。
インク吐出量30plで印字を行い、実施例1と同様にして印字評価を行った。結果を表2に示す。
次に、インクセット2を搭載したインクジェット記録装置2を50℃で1ヵ月保存後、動的表面張力検知手段により動的表面張力を測定したところ、28.0mN/m〜28.6mN/mであり、動的表面張力の上昇率が10.6%〜12.6%となったので、調整手段によりインク吐出量を5%増加させて、印字を行い、実施例1と同様にして印字評価を行った。結果を表2に示す。
次に、インクセット2を搭載したインクジェット記録装置2を50℃で3ヵ月保存後、動的表面張力検知手段により動的表面張力を測定したところ、31.3mN/m〜33.2mN/mであり、動的表面張力の上昇率が23.7%〜31.2%となったので、調整手段によりシリコーン系界面活性剤を添加し、インクの動的表面張力を初期のインクの動的表面張力の±1%になるよう調整したインクを用い、実施例1と同様にして印字評価を行った。結果を表2に示す。
実施例1において、1ヵ月保存後、及び3ヶ月保存後にインク吐出量の調整を行わなかった以外は、実施例1と同様にして、印字を行った。該印字について実施例1と同様の評価を行った。評価結果を表2に示す。
実施例4において、1ヵ月保存後にインク吐出量の調整を行わず、及び3ヶ月保存後に浸透剤量の調整を行わなかった以外は、実施例4と同様にして、印字を行った。該印字について実施例1と同様の評価を行った。評価結果を表2に示す。
102 給紙トレイ
103 排紙トレイ
104 インクカートリッジ装填部
105 操作部
111 上カバー
112 前面
115 前カバー
131 ガイドロッド
132 ステー
133 キャリッジ
134 記録ヘッド
135 サブタンク
141 用紙載置部
142 用紙
143 給紙コロ
144 分離パッド
145 ガイド
151 搬送ベルト
152 カウンタローラ
153 搬送ガイド
154 押さえ部材
155 先端加圧コロ
156 帯電ローラ
157 搬送ローラ
158 デンションローラ
161 ガイド部材
171 分離爪
172 排紙ローラ
173 排紙コロ
181 両面給紙ユニット
182 手差し給紙部
200 インクカートリッジ
250 インク流路
300 動的表面張力検知部
301 浸透剤含有量制御部
302 インク吐出量制御部
400 浸透剤カートリッジ
401 浸透剤調整部
Claims (5)
- 少なくとも着色剤、浸透剤、及び水を含有するインクの動的表面張力を検知する検知工程と、
検知結果に基づいて、初期のインクの動的表面張力に対する使用時のインクの動的表面張力の上昇割合である動的表面張力の上昇率が5%未満の場合には、前記使用時のインクに刺激を印加し、該インクを吐出させて画像を記録し、
前記上昇率が5%以上20%未満の場合には、前記使用時のインクの吐出量を増加させて画像を記録し、
前記上昇率が20%以上の場合には、前記浸透剤を使用時のインクに添加し、該使用時のインクの動的表面張力が初期のインクの動的表面張力の±1%になるように調整したインクを吐出させて画像を記録するインク吐出工程と、を含むことを特徴とするインクジェット記録方法。 - 浸透剤が、シリコーン系界面活性剤を含有する請求項1に記載のインクジェット記録方法。
- 刺激が、熱、圧力、振動、及び光から選択される少なくとも1種である請求項1から2のいずれかに記載のインクジェット記録方法。
- インクの動的表面張力が、最大泡圧法により泡寿命が10msec〜2000msecの条件で測定される請求項1から3のいずれかに記載のインクジェット記録方法。
- 少なくとも着色剤、浸透剤、及び水を含有するインクの動的表面張力を検知する検知手段と、
検知結果に基づいて、初期のインクの動的表面張力に対する使用時のインクの動的表面張力の上昇割合である動的表面張力の上昇率が5%未満の場合には、前記使用時のインクに刺激を印加し、該インクを吐出させて画像を記録し、
前記上昇率が5%以上20%未満の場合には、前記使用時のインクの吐出量を増加させて画像を記録し、
前記上昇率が20%以上の場合には、前記浸透剤を使用時のインクに添加し、該使用時のインクの動的表面張力が初期のインクの動的表面張力の±1%になるように調整したインクを吐出させて画像を記録するインク吐出手段と、を有することを特徴とするインクジェット記録装置。
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