JP2010028612A - 電子カメラ - Google Patents
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Abstract
【課題】 従来のアスペクト比切り替え手段を有する電子カメラの不具合を改善する工夫が施された電子カメラを提供する。
【解決手段】 本発明の電子カメラは、電子カメラは、撮像素子と、アスペクト比制御部と、ズーム制御部と、第1変換部と、第2変換部とを備える。撮像素子は、被写体像を撮像して画像を生成する。アスペクト比制御部は、撮影範囲の縦横比を表す第1アスペクト比を変更自在とし、第1アスペクト比の被写体像を、撮像素子の撮像面の縦横比を表す第2アスペクト比の被写体像に圧縮する。ズーム制御部は、第1アスペクト比の変更に応じて、焦点距離調整用のズームレンズのズーム倍率を変更する。第1変換部は、ズーム倍率が変更された後、撮像素子により生成した第2アスペクト比の画像を、変更後の第1アスペクト比の画像に変換する。第2変換部は、変更後の第1アスペクト比の画像サイズを、変更前の第1アスペクト比の画像サイズに等しくなるように変換する。
【選択図】 図2
【解決手段】 本発明の電子カメラは、電子カメラは、撮像素子と、アスペクト比制御部と、ズーム制御部と、第1変換部と、第2変換部とを備える。撮像素子は、被写体像を撮像して画像を生成する。アスペクト比制御部は、撮影範囲の縦横比を表す第1アスペクト比を変更自在とし、第1アスペクト比の被写体像を、撮像素子の撮像面の縦横比を表す第2アスペクト比の被写体像に圧縮する。ズーム制御部は、第1アスペクト比の変更に応じて、焦点距離調整用のズームレンズのズーム倍率を変更する。第1変換部は、ズーム倍率が変更された後、撮像素子により生成した第2アスペクト比の画像を、変更後の第1アスペクト比の画像に変換する。第2変換部は、変更後の第1アスペクト比の画像サイズを、変更前の第1アスペクト比の画像サイズに等しくなるように変換する。
【選択図】 図2
Description
本発明は、アスペクト比切り替え手段を備える電子カメラに関する。
従来、電子カメラにおいて、ワイド画像(撮影範囲のアスペクト比=16:9)やパノラマ画像(撮影範囲のアスペクト比=8:3)等を得る手段として、撮像素子の一部を黒いマスクで覆うマスク処理などを行うことにより、通常の画像(撮影範囲のアスペクト比=4:3)を横長の画像に切り出して撮影する方法が知られている。
しかしながら、上記方法では、撮影範囲の一部を利用するため画質が悪くなるおそれがある。また、マスク処理などを行うと、撮像素子本来の撮像範囲を有効利用できないという問題もある。
そこで、マスク処理を行わずにワイド画像を得る電子カメラが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に開示された電子カメラは、アスペクト比切り替え手段を有する。具体的には、通常の画像をワイド画像に切り替えるシリンドリカルレンズが光軸に対して挿抜可能に設けられている。これにより、特許文献1に開示された電子カメラは、マスク処理を行わずにワイド画像を得ることができる。
特開2005−62531号公報
しかしながら、アスペクト比切り替え手段を有しない電子カメラを使い慣れているユーザが、特許文献1のようなアスペクト比切り替え手段を有する電子カメラを使ってワイド画像を撮影すると、以下に述べる問題が生じるおそれがある。すなわち、アスペクト比切り替え手段を有しない電子カメラの場合、ワイド画像撮影では、上述したように、通常の画像を横長の画像に切り出して撮影する。一方、アスペクト比切り替え手段を有する電子カメラの場合、ワイド画像撮影では縦方向の撮影範囲だけではなく、横方向の撮影範囲も変わるため、ユーザに違和感を与えてしまうおそれが生じる。
さらに、アスペクト比切り替え手段を有する電子カメラであっても、通常の画像からワイド画像に切り替えた場合、撮影範囲に写っている被写体の一部が切れてしまうことがある。
本発明は、上記事情に鑑み、従来のアスペクト比切り替え手段を有する電子カメラの不具合を改善する工夫が施された電子カメラを提供することを目的とする。
第1の発明に係る電子カメラは、撮像素子と、アスペクト比制御部と、ズーム制御部と、第1変換部と、第2変換部とを備える。撮像素子は、被写体像を撮像して画像を生成する。アスペクト比制御部は、撮影範囲の縦横比を表す第1アスペクト比を変更自在とし、第1アスペクト比の被写体像を、撮像素子の撮像面の縦横比を表す第2アスペクト比の被写体像に圧縮する。ズーム制御部は、第1アスペクト比の変更に応じて、焦点距離調整用のズームレンズのズーム倍率を変更する。第1変換部は、ズーム倍率が変更された後、撮像素子により生成した第2アスペクト比の画像を、変更後の第1アスペクト比の画像に変換する。第2変換部は、変更後の第1アスペクト比の画像サイズを、変更前の第1アスペクト比の画像サイズに等しくなるように変換する。
第2の発明は、第1の発明において、アスペクト比制御部は、撮像素子に対向する位置に配置された、第1アスペクト比から第2アスペクト比に被写体像を圧縮する光学素子と、光学素子の光軸に垂直な面内で、その光学素子を所定の角度分回転させることにより、第1アスペクト比を変更自在とする光学素子制御部と、を備える。
第3の発明は、第2の発明において、光学素子は、縦方向の結像倍率と横方向の結像倍率とが異なるシリンドリカルレンズ若しくはアナモフィックレンズである。
第4の発明は、第1の発明において、ズーム制御部は、第1アスペクト比の変更前後で撮影範囲の縦方向若しくは横方向のいずれか一方を一定に保てるように、ズームレンズを制御する。
第5の発明は、第1の発明において、第1アスペクト比の変更に応じて横長の画像となるパノラマ撮影モードを備え、パノラマ撮影モードの場合には、ズーム制御部は、ズームレンズを広角側に移動させ、第2変換部は、変更後の第1アスペクト比の画像サイズを、変更前の第1アスペクト比の画像サイズに伸長する。
本発明の電子カメラによれば、アスペクト比切り替え手段を有する電子カメラの不具合を改善することができる。これにより、ユーザの利便性が向上する。
(第1実施形態)
<電子カメラの構成の説明>
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を詳細に説明する。
<電子カメラの構成の説明>
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を詳細に説明する。
図1は、本実施形態の電子カメラ1の正面図及び背面図である。図1(a)は正面図、図1(b)は背面図を示している。図1(a)に示す通り、電子カメラ1の前面には、後述する撮影光学系10が備えられている。また、電子カメラ1の上面には、レリーズボタン21aが備えられている。
また、図1(b)に示す通り、電子カメラ1の背面には、液晶表示モニタ20と、広角ズームキー21bと、望遠ズームキー21cと、電源ボタン21dと、モードスイッチ21eと、メニュー切替・実行キー21fとが備えられている。液晶表示モニタ20は、静止画像や電子カメラ1の操作メニュー等を表示する。広角ズームキー21bは、焦点距離を広角側に変更するための操作ボタンである。望遠ズームキー21cは、焦点距離を望遠側に変更するための操作ボタンである。モードスイッチ21eは、撮影モードを静止画撮影または静止画再生に切り替える操作ボタンである。メニュー切替・実行キー21fは、静止画撮影や静止画再生などに使用されるメニューを自在に切り替えて設定条件を選択若しくは実行する操作ボタンである。
図2は、本実施形態の電子カメラ1の構成を示すブロック図である。図2に示す通り電子カメラ1には、撮影光学系10と、ズーム制御部11と、シリンドリカルレンズ制御部12、撮像素子13と、タイミングジェネレータ(TG)14と、アナログフロントエンド部(以下、「AFE」という。)15と、画像処理部16と、RAM(Random Access Memory)17と、ROM(Read Only Memory)18と、表示制御部19と、液晶表示モニタ20と、操作部21と、CPU(Central Processing Unit)22と、記録インターフェース(記録I/F)23と、バス24と、記録媒体25とが備えられている。このうち画像処理部16、RAM17、ROM18、表示制御部19、CPU22及び記録インターフェース(記録I/F)23は、バス24を介して互いに接続されている。また、操作部21はCPU22に接続されている。
撮影光学系10は、ズームレンズ10aと、シリンドリカルレンズ10bと、不図示のフォーカスレンズとを含む複数の撮影レンズとで構成されている。
ズームレンズ10aは、広角側から望遠側まで連続的に焦点距離を変えることのできるレンズである。
また、シリンドリカルレンズ10bは、縦方向の結像倍率と横方向の結像倍率とが異なるレンズである。このシリンドリカルレンズ10bは、撮像素子13に対向する位置に配置されている。このシリンドリカルレンズ10bは、撮影範囲の縦横比を表す第1アスペクト比から撮像素子13の撮像面の縦横比を表す第2アスペクト比に被写体像を圧縮する。なお、シリンドリカルレンズ10bは、一例であって、縦方向の結像倍率と横方向の結像倍率とが異なるアナモフィックレンズを用いてもよい。
ズーム制御部11は、第1アスペクト比の変更に応じて、不図示の駆動機構によりズームレンズ10aのズーム倍率を変更する(詳細は後述する)。
シリンドリカルレンズ制御部12は、不図示の回転機構により、シリンドリカルレンズ10bの光軸に垂直な面内で、シリンドリカルレンズ10bを回転させることにより、第1アスペクト比を変更自在とする。このシリンドリカルレンズ制御部12は、シリンドリカルレンズ10bの回転角度を検出するセンサ(不図示)を備えており、回転角度を制御する。
撮像素子13は、撮影光学系10からの被写体像を光電変換することにより、画像信号(アナログ信号)を生成する。
タイミングジェネレータ(TG)14は、CPU22からの指示に従い撮像素子13及びAFE15の各々へ向けて駆動信号を送出し、それによって両者の駆動タイミングを制御する。
AFE15は、撮像素子13が生成する画像信号に対して信号処理を施すアナログフロントエンド回路である。このAFE15は、画像信号のゲイン調整や、画像信号のA/D変換などを行う。このAFE15が出力する画像信号(デジタル信号)は、画像処理部16へ入力される。
画像処理部16は、AFE15が出力する画像データをRAM17のフレームメモリに一時的に記憶させる。また、画像処理部16は、後述する第2変換部22bによる画像処理が施された画像データに対してホワイトバランス補正処理、ゲインコントロール処理などの画像処理を施す。
記録インターフェース(記録I/F)23には、記録媒体25を接続するためのコネクタが形成されている。記録インターフェース(記録I/F)23はCPU22からの指示により、そのコネクタに接続された記録媒体25にアクセスして画像の記録処理を行う。
表示制御部19は、画像処理部16で画像処理が施された画像データを液晶表示モニタ20に画像として表示させる。本実施形態では、液晶表示モニタ20のアスペクト比を16:9とする。
操作部21は、既に図1で説明した電子カメラ1の背面及び上面に備えられている各操作ボタン(レリーズボタン21a、広角ズームキー21b、望遠ズームキー21c、電源ボタン21d、モードスイッチ21e及びメニュー切替・実行キー21f)の操作を受け付けてCPU22に処理の命令を出す。
CPU22は、電子カメラ1の統括的な制御を行うプロセッサである。CPU22は、ROM18に予め格納されたシーケンスプログラムを実行することにより、各処理のパラメータを算出したり、電子カメラ1の各部を制御したりする。また、本実施形態のCPU22は、第1変換部22a、第2変換部22bとして機能する。
第1変換部22aは、撮像素子13で生成された第2アスペクト比の画像を、シリンドリカルレンズ10bによる圧縮率に応じて、変更後の第1アスペクト比の画像に伸長する。これにより、第1変換部22aは、シリンドリカルレンズ10bを介することによって圧縮された画像を、圧縮前の第1アスペクト比の画像に復元することができる。
第2変換部22bは、第1変換部22aで変換された、変更後の第1アスペクト比の画像サイズを、変更前の第1アスペクト比の画像サイズに等しくなるように変換する(詳細は後述する)。
次に、第1アスペクト比とシリンドリカルレンズ10bとの関係と、シリンドリカルレンズ10bの配置と電子カメラ1の筐体との関係とを説明する。
図3は、第1アスペクト比とシリンドリカルレンズ10bとの関係を説明する図である。また、図4は、シリンドリカルレンズ10bの配置と電子カメラ1の筐体との関係を説明する図である。なお、図3に示すシリンドリカルレンズ10bは、図4では正面図として描かれている。
図4においては、説明をわかりやすくするため、電子カメラ1の下面11とシリンドリカルレンズ10bの下面100bが平行な位置関係にあるとき、シリンドリカルレンズ10bが縦位置にあるとする。この状態を基準として、シリンドリカルレンズ制御部12は、不図示の回転機構により、シリンドリカルレンズ10bの光軸に垂直な面内で、シリンドリカルレンズ10bを、電子カメラ1を正面から見て時計回りに0度から90度の範囲で回転させる。なお、シリンドリカルレンズ10bを縦位置の状態に戻すときには、シリンドリカルレンズ制御部12は、シリンドリカルレンズ10bを反時計回りに回す。これは、一例であって、シリンドリカルレンズ10bを時計回りに回転させて縦位置の状態に戻してもよい。ここでは、縦位置がシリンドリカルレンズ10bの回転角度0度に相当する。
また、電子カメラ1の下面11とシリンドリカルレンズ10bの下面100bが、垂直な位置関係にあるとき、シリンドリカルレンズ10bが横位置にあるとする。この場合、横位置が、シリンドリカルレンズ10bの回転角度90度に相当する。
本実施形態では、撮像素子13の第2アスペクト比は固定にする。一方、撮影範囲の第1アスペクト比は、シリンドリカルレンズ10bの回転により変動する。そのため、まず、撮像素子13の第2アスペクト比を規定する必要が生じる。
そこで、以下に述べる計算により、撮像素子13の第2アスペクト比を規定する。本実施形態では、撮像素子13の第2アスペクト比は、2種類の第1アスペクト比の積を求め、その積の平方根の値となるようにする。
具体的には、撮像素子13の第2アスペクト比を規定するための2種類の第1アスペクト比は、図3(a)に示す、ワイド撮影時の第1アスペクト比(16:9)と、図3(b)に示す、通常撮影時の第1アスペクト比(4:3)とする。すると、撮像素子13の第2アスペクト比は、1.54:1となる。すなわち、撮像素子13の第2アスペクト比bは、以下のようにして求める。ここでは、(16/9)を小数に換算してa=1.777、(4/3)を小数に換算してc=1.333とすると、「a:b=b:c」となるようなbは、a×cの平方根である1.54と算出される。
撮像素子13の第2アスペクト比が1.54:1と規定されると、シリンドリカルレンズ10bの縦方向の結像倍率と横方向の結像倍率が定まる。この結像倍率に基づいて、シリンドリカルレンズ10bが製造されている。
なお、撮像素子13の第2アスペクト比は、1.54:1に限定されるものではなく、例えば、1:1や2:1であってもよい。この場合、縦位置、横位置における第1アスペクト比は、第2アスペクト比が1.54:1の場合と異なる値となる。なお、図3、図4の詳細については、電子カメラ1の動作説明の際に後述する。
<電子カメラの動作説明>
次に、本実施形態における電子カメラの動作例を説明する。
次に、本実施形態における電子カメラの動作例を説明する。
図5は、電子カメラ1の動作の一例を表すフローチャートである。このフローチャートは、電子カメラ1の電源がONになると開始される。ここでは、説明をわかりやすくするため、まず初めに、ズーム制御部11が、後述するズーム制御を行わない場合についての動作例を説明する。続いて、ズーム制御を行わない場合についての問題点を指摘した後、ズーム制御部11が、ズーム制御を行う場合の動作例を説明する。
なお、以下の説明では、ユーザが第1アスペクト比を選択して撮影するモードがオンに設定されている状態を前提として説明を行う。
ステップS101:CPU22は、液晶表示モニタ20に、第1アスペクト比(複数種類の撮影範囲のアスペクト比)を表示させる。ユーザにより第1アスペクト比が入力されると、操作部21は、その第1アスペクト比を受付ける。そして、ステップS102へ移行する。
ステップS102:CPU22は、操作部21が受付けた第1アスペクト比に基づいてシリンドリカルレンズ10bを回転させるか否かを判定する。現在の第1アスペクト比が操作部21で受付けた第1アスペクト比であって、第1アスペクト比を変更する必要がない場合は(ステップS102:No)、ステップS104に移行する。一方、現在の第1アスペクト比が操作部21で受付けた第1アスペクト比と異なり、第1アスペクト比を変更する必要がある場合は(ステップS102:Yes)、ステップS103に移行する。
ステップS103:CPU22は、シリンドリカルレンズ制御部12に指示を出し、操作部21で受付けた第1アスペクト比になるように、シリンドリカルレンズ10bの光軸に垂直な面内で、シリンドリカルレンズ10bを0度から90度の範囲で回転させる。
図3(a)において、上述した通り、撮像素子13の第2アスペクト比は、1.54:1である。この場合、シリンドリカルレンズ10bが縦位置(0度)であると、第1アスペクト比は、ワイド撮影(16:9)になる。したがって、ワイド撮影(16:9)の被写体像は、シリンドリカルレンズ10bを介することで、第2アスペクト比の被写体像に圧縮される。そして、第2アスペクト比の被写体像が撮像素子13の撮像面に結像する。すなわち、「16:9」=「1.777:1」となり、1.777を1.54にするには、0.866を乗算すればよい。この場合、シリンドリカルレンズ10bは撮影範囲を横方向に86.6%圧縮する。図4(a)は、図3(a)におけるシリンドリカルレンズ10bの配置と電子カメラ1の筐体との関係を表している。
図3(b)は、第1アスペクト比が通常撮影(4:3)の場合における撮影を説明する図である。シリンドリカルレンズ制御部12が、シリンドリカルレンズ10bの光軸に垂直な面内で、シリンドリカルレンズ10bを縦位置(0度)から90度回転させて横位置(90度)とすると、第1アスペクト比は4:3になる。図4(b)は、図3(b)におけるシリンドリカルレンズ10bの配置と電子カメラ1の筐体との関係を表している。
この場合、通常撮影(4:3)の被写体像は、シリンドリカルレンズ10bを介することで、第2アスペクト比の被写体像に圧縮される。そして、第2アスペクト比の被写体像が撮像素子13の撮像面に結像する。すなわち、「4:3」=「1.54:1.155」となり、1.155を1にするには、0.866を乗算すればよい。この場合、シリンドリカルレンズ10bは撮影範囲を縦方向に86.6%圧縮する。
ステップS104:CPU22は、レリーズボタン21aが半押しされると、本画像の撮影に用いる撮影条件を設定する。続いて、CPU22は、レリーズボタン21aが全押しされると、不図示のメカニカルシャッタを開状態とし、タイミングジェネレータ14を駆動させる。これにより、本画像の画像データを取得する。この場合、撮像素子13の撮像面に結像した第2アスペクト比の画像データは、AFE15を通過してから画像処理部16によりRAM17のフレームメモリに記憶される。
図6は、第1アスペクト比の画像と第2アスペクト比の画像との対応関係を示す図である。第1アスペクト比(4:3)の画像(図6(a))は、縦方向に圧縮される(図6(b))。また、第1アスペクト比(16:9)の画像(図6(c))は、横方向に圧縮される(図6(d))。ここで、図6(b)の画像の上下に示す黒いマスクや図6(d)の画像の左右に示す黒いマスクは、画像サイズの比較のために表示したものであって、実際の画像には表示されない。
ステップS105:CPU22の第1変換部22aは、RAM17のフレームメモリに記憶されている第2アスペクト比の画像を伸長する。すなわち、第1変換部22aは、ステップS104で得られた圧縮された画像を、シリンドリカルレンズ10bの圧縮率に応じて伸長する。この伸長処理によって、第1変換部22aは、圧縮前の撮影範囲の画像に復元することができる。この伸長処理は、例えば、3次補間法と呼ばれている画像の補間方式(バイキュービック)を用いることにより実現される。ここで、図6を例にすると、第1変換部22aは、縦方向に圧縮された画像を(図6(b))、第1アスペクト比(4:3)の撮影範囲の画像(図6(a))になるように伸張する。また、第1変換部22aは、横方向に圧縮された画像を(図6(d))、第1アスペクト比(16:9)の画像(図6(c))になるように伸張する。
ステップS106:画像処理部16は、ステップS105にて伸長処理された後の本画像のデータに対して、ホワイトバランス、階調変換処理など各種の画像処理を施す。
ステップS107:CPU22は、ステップS106にて画像処理が施された本画像のデータを記録媒体25に記録する。そして、この処理ルーチンを終了する。
次に、ズーム制御を行わない場合の問題点を説明する。なお、ここでいうズーム制御は、第1アスペクト比の変更に応じて、ズーム制御部11がCPU22の指示によりズームレンズ10aのズーム倍率を自動的に変更することを意味する(詳細は後述する)。したがって、図2に示す広角ズームキー21bや望遠ズームキー21cをユーザがマニュアル操作するのではない。
図7は、ズーム制御を行わない場合の問題点及びズーム制御を行った場合の改善点を説明するための図である。図7において、図7(a)に示す画像の左右にある黒いマスクや図7(b)、(c)に示す画像を囲む黒いマスクは、画像サイズの比較のために表示したものであって、実際の画像には表示されない。図7(a)は、第1アスペクト比4:3の場合の画像を表示している。ここで、ズーム制御せずに第1アスペクト比16:9の撮影を行うと、図7(b)に示す画像が得られる。この場合、図7(a)に示す画像の上下の部分が切られてしまう。本実施形態はこの点を改善しており、以下説明する。図7(c)、図7(d)については後述する。
次に、ズーム制御部11が、ズーム制御を行う場合の動作例を説明する。
図8は、電子カメラ1がズーム制御を行う場合の動作の一例を表すフローチャートである。このフローチャートは、電子カメラ1の電源がONになると開始される。撮影するモードがオンに設定されている状態を前提として説明を行う。ここでは、電源がONになると、図3(b)に示すように、シリンドリカルレンズ10bは横位置(第1アスペクト比4:3)になっているものとする。
ステップS201:CPU22は、液晶表示モニタ20に、第1アスペクト比(複数種類の撮影範囲のアスペクト比)を表示させる。ユーザにより第1アスペクト比が入力されると、操作部21は、その第1アスペクト比を受付ける。そして、ステップS202へ移行する。ここでは、ユーザがパノラマ撮影モード(第1アスペクト比16:9の撮影)を選択するものとする。
ステップS202: CPU22は、シリンドリカルレンズ制御部12に指示を出し、操作部21で受付けた第1アスペクト比(16:9)になるように、シリンドリカルレンズ10bを図3(b)に示す横位置(90度)から図3(a)に示す縦位置(0度)に回転させる。
ステップS203:CPU22は、ズーム制御部11に指示を出し、ズーム制御部11はズームレンズ10aを広角側に移動させる。具体的に説明すると、本実施形態では、第1アスペクト比を4:3から16:9に変更する際、ズーム制御部11は、図7(a)に示す撮影範囲を図7(c)の撮影範囲になるように、広角側にズームする。
図9は、第1アスペクト比16:9の場合、ズームレンズ10aの移動を説明する図である。図9に示すように、ズーム制御部11は、第1アスペクト比の変更に応じて、不図示の駆動機構によりズームレンズ10aを広角側に移動させる。この場合、図7(a)に示す撮影範囲(第1アスペクト比4:3)の画角及び焦点距離は、図7(c)に示す撮影範囲(第1アスペクト比16:9)の画角及び焦点距離になる。ここでは、第1アスペクト比4:3の画角及び焦点距離と第1アスペクト比16:9の画角及び焦点距離との対応関係をテーブルとしてROM18に記憶にしておく。ズーム制御部11は、ROM18からそのテーブルを読み出して、上記対応関係に基づいてズーム倍率を決定する。これにより、ズーム制御部11は、第1アスペクト比16:9の枠内に第1アスペクト比4:3の画像が収まるように広角側にズームすることができる。なお、ステップS207で後述するように、ズーム制御部11は、第1アスペクト比の変更前後で撮影範囲の縦方向を一定に保てるように、ズームレンズ10aを制御することとなる。
ステップS204:CPU22は、図5に示すステップS104と同様にして、撮影を実行する。
ステップS205:CPU22の第1変換部22aは、図5に示すステップS105と同様にして、RAM17のフレームメモリに記憶されている第2アスペクト比の画像を伸長する。すなわち、第1変換部22aは、ステップS204で得られた圧縮された画像を、シリンドリカルレンズ10bの圧縮率に応じて伸長する。すると、図7(c)に示すようになる。図7(b)と比較すると、図7(c)は、第1アスペクト比4:3の画像(図7(a))の上下が切られずに済む。
ステップS206:第2変換部22bは、変更後の第1アスペクト比の画像サイズを、変更前の第1アスペクト比の画像サイズに伸長する。
ステップS207:画像処理部16は、ステップS206にて伸長処理された後の本画像のデータに対して、ホワイトバランス、階調変換処理など各種の画像処理を施す。すると、図7(d)に示す画像が得られる。こうすると、本実施形態のパノラマ撮影モードでは、撮影範囲の縦方向が一定に保たれ、横方向のみ横長になる画像が得られる。そのため、アスペクト比切り替え手段を有しない電子カメラを使い慣れているユーザに違和感を与えてしまうおそれは軽減される。
ステップS208:CPU22は、ステップS207にて画像処理が施された本画像のデータを記録媒体25に記録する。そして、この処理ルーチンを終了する。
図10は、液晶表示モニタ20に画像を表示した場合の一例を示す図である。図10(a)は、撮影前のスルー画像(第1アスペクト比4:3)を表している。図10(b)は、記録画像(第1アスペクト比16:9)を表している。なお、上述した通り、液晶表示モニタ20のアスペクト比は、16:9である。
以上より、本実施形態の電子カメラ1は、パノラマ撮影モードにおいて、撮影範囲の縦方向が一定に保たれ、横方向のみ横長になる画像が得られる。さらに、図7(b)に示すような、撮影範囲の上下が切れるという問題も解消される。つまり、変更前の第1アスペクト比の撮影範囲(第1アスペクト比4:3)に写し出されている被写体については、ワイド画像(第1アスペクト比16:9)にしたときに、切られるという不具合は生じなくて済む。
したがって、本実施形態の電子カメラ1は、アスペクト切り替え手段を有する電子カメラの不具合を改善することができる。これにより、ユーザの利便性が向上する。
なお、本実施形態では、通常の画像(第1アスペクト比4:3)からワイド画像(第1アスペクト比16:9)に切り替えて撮影する場合について説明した。ここで、通常の画像は、第1アスペクト比4:3に限られず、シリンドリカルレンズ10bの回転角度に応じた第1アスペクト比であってもよい。また、ワイド画像についても、第1アスペクト比16:9に限られず、例えば、第1アスペクト比を8:3になるような構成にしてもよい。
また、パノラマ撮影モードにおいて、撮影範囲の横方向を一定に保ち、縦方向のみ撮影範囲が狭くなる画像を得るようにしてもよい。
1・・・電子カメラ、10a・・・ズームレンズ、10b・・・シリンドリカルレンズ、11・・・ズーム制御部、12・・・シリンドリカルレンズ制御部、13・・・撮像素子、22a・・・第1変換部、22b・・・第2変換部
Claims (5)
- 被写体像を撮像して画像を生成する撮像素子と、
撮影範囲の縦横比を表す第1アスペクト比を変更自在とし、前記第1アスペクト比の被写体像を、前記撮像素子の撮像面の縦横比を表す第2アスペクト比の被写体像に圧縮するアスペクト比制御部と、
前記第1アスペクト比の変更に応じて、焦点距離調整用のズームレンズのズーム倍率を変更するズーム制御部と、
前記ズーム倍率が変更された後、前記撮像素子により生成した前記第2アスペクト比の画像を、変更後の第1アスペクト比の画像に変換する第1変換部と、
前記変更後の第1アスペクト比の画像サイズを、変更前の第1アスペクト比の画像サイズに等しくなるように変換する第2変換部と、を備えることを特徴とする電子カメラ。 - 請求項1に記載の電子カメラにおいて、
前記アスペクト比制御部は、
前記撮像素子に対向する位置に配置された、前記第1アスペクト比から前記第2アスペクト比に前記被写体像を圧縮する光学素子と、
前記光学素子の光軸に垂直な面内で、該光学素子を所定の角度分回転させることにより、前記第1アスペクト比を変更自在とする光学素子制御部と、を備えることを特徴とする電子カメラ。 - 請求項2に記載の電子カメラにおいて、
前記光学素子は、縦方向の結像倍率と横方向の結像倍率とが異なるシリンドリカルレンズ若しくはアナモフィックレンズであることを特徴とする電子カメラ。 - 請求項1に記載の電子カメラにおいて、
前記ズーム制御部は、前記第1アスペクト比の変更前後で前記撮影範囲の縦方向若しくは横方向のいずれか一方を一定に保てるように、前記ズームレンズを制御することを特徴とする電子カメラ。 - 請求項1に記載の電子カメラにおいて、
前記第1アスペクト比の変更に応じて横長の画像となるパノラマ撮影モードを備え、
前記パノラマ撮影モードの場合には、
前記ズーム制御部は、前記ズームレンズを広角側に移動させ、
前記第2変換部は、前記変更後の第1アスペクト比の画像サイズを、前記変更前の第1アスペクト比の画像サイズに伸長することを特徴とする電子カメラ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008189469A JP2010028612A (ja) | 2008-07-23 | 2008-07-23 | 電子カメラ |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2008189469A JP2010028612A (ja) | 2008-07-23 | 2008-07-23 | 電子カメラ |
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JP2010028612A true JP2010028612A (ja) | 2010-02-04 |
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Family Applications (1)
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JP2008189469A Withdrawn JP2010028612A (ja) | 2008-07-23 | 2008-07-23 | 電子カメラ |
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JP (1) | JP2010028612A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014232995A (ja) * | 2013-05-29 | 2014-12-11 | キヤノン株式会社 | カメラ装置およびその制御方法 |
-
2008
- 2008-07-23 JP JP2008189469A patent/JP2010028612A/ja not_active Withdrawn
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