JP2010028373A - 画像処理装置および画像信号の補間処理方法 - Google Patents

画像処理装置および画像信号の補間処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】画像のエッジ部や細部の高周波成分を復元できる、汎用性の高い画像処理装置を提供する。
【解決手段】補間処理部14を構成する、G成分補間部141、R成分補間部142、およびB成分補間部143は、それぞれ補間の対象となる注目画素に対して、複数方向の信号変化量を求め、この複数方向の信号変化量から、変化量の少ない1方向を選択し、この選択した方向の画素を使って補間処理を行う。この信号変化量は、2つの色成分を使い、補間する色と同じ色同士の差分と、補間する色と違う色同士の差分と、同じ画素の2つの色成分の差分とを求め、これらの差分を絶対値で加算して求める。また、重み付け係数を使い、計算の重み付けをする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、単板式カラー撮像素子から得られる画像信号を補間する画像処理装置および画像信号の補間処理方法に関する。
単板式カラー撮像素子においては、出力画像の個々の画素について、1つの色情報しか得ることができない。このため、足りない色情報は周りの画素から推定し、赤、緑、青(R,G,B)の3原色に復元している。この色情報の推定には、いくつかの方法があるが、最も簡単な周辺画素の平均によって補間する線形補間を用いると、エッジ部や細部で色ずれが出たり、ぼやけた画像になってしまったりする。この問題を解決するための技術として、局所ブロックのカラーフィルタに対してセルの重み付けによる加重平均値を加減操作することにより、画質の改善を図る技術や、カラーフィルタの色配列を工夫することで、解像度の向上を図った技術が存在する(例えば、特許文献1参照。)。しかしながら、セルの重み付けによる加重平均値を加減操作する技術においては、画像のエッジ部や細部の高周波成分について再現性(復元性)に問題がある。
特開2000−287219号公報
上述したように特許文献1に記載された従来の画像補間技術に於いては、再現性に問題があった。
本発明は、画像のエッジ部や細部の高周波成分を復元でき、色ずれを低減することができる画像処理装置および画像信号の補間処理方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の画像処理装置は、単板式カラー撮像素子から得られるベイヤ配列による色成分の画像信号を画素単位で補間する画像処理装置に於いて、補間の対象となる注目画素に対し、補間する色と同じ色成分同士の差分と、補間する色と異なる色成分同士の差分と、同じ画素の2つの色成分の差分とを求め、これらの差分を絶対値で加算して複数の方向の信号変化量を算出し、前記算出された前記複数の方向の信号変化量から、信号変化量の少ない1方向を選択し、前記選択された方向を前記注目画素の補間に使用する画素の方向として前記注目画素の補間を行う補間処理手段を具備することを特徴とする。
また、本発明の画像信号の補間処理方法は、単板式カラー撮像素子から得られるベイヤ配列による色成分の画像信号を画素単位で補間する画像信号の補間処理方法に於いて、補間の対象となる注目画素に対し、補間する色と同じ色成分の差分と、補間する色と異なる色成分同士の差分と、同じ画素の2つの色成分の差分とを求め、これらの差分を絶対値で加算して複数の方向の信号変化量を求め、前記複数の方向の信号変化量から、信号変化量の少ない1方向を、前記注目画素の補間に使用する画素の方向として選択し、前記選択された方向を前記注目画素の補間に使用する画素の方向として前記注目画素の補間を行うことを特徴とする。
また、本発明の画像処理装置は、単板式カラー撮像素子から得られるベイヤ配列による色成分の画像信号を画素単位で補間する画像処理装置に於いて、補間の対象となる注目画素と同じ色成分のR画素又はB画素と、補間する色と同じ成分のG画素とを用いて、注目画素の上下および左右の第1の信号変化量を求め、前記注目画素の周辺に隣接する画素から仮想的なR成分又はB成分とを求め、前記第1の信号変化量を比較して変化量の少ない方向の2画素のG成分と、その2画素の前記仮想的なR成分又はB成分とに基づいて前記注目画素のG成分を補間するG成分補間手段と、前記注目画素の正方向/負方向の対角における仮想的なR成分と、前記注目画素の対角方向のR成分と、前記注目画素の対角方向のG成分とを用いて、前記正方向および負方向の対角における第2の信号変化量を求め、前記第2の信号変化量を比較して変化量の少ない方向の2画素のR成分と、その2画素の前記G成分と、前記注目画素のG成分に基づいて前記注目画素のR成分を補間する第1のR成分補間手段と、前記注目画素の正方向/負方向の対角における仮想的なB成分と、前記注目画素の対角方向のB成分と、前記注目画素の対角方向のG成分とを用いて、前記正方向および負方向の対角における第3の信号変化量を求め、前記第3の信号変化量を比較して変化量の少ない方向の2画素のB成分と、その2画素の前記G成分と、前記注目画素のG成分に基づいて前記注目画素のB成分を補間する第1のB成分補間手段と、前記注目画素の上下又は左右に位置する2画素のR成分に挟まれたG画素のR成分を求めるための、前記2画素のR成分と、前記2画素のG成分と前記注目画素のG成分を用いてR成分を補間する第2のR成分補間手段と、前記注目画素の上下又は左右に位置する2画素のB成分に挟まれたG画素のR成分を求めるための、前記2画素のB成分と、前記2画素のG成分と前記注目画素のG成分を用いてB成分を補間する第2のR成分補間手段と、を具備することを特徴とする。
本発明によれば、画像のエッジ部や細部の高周波成分を復元でき、色ずれを低減することができる画像処理装置が提供できる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
本発明の実施形態に係る画像処理装置の全体の構成を図1に示し、同画像処理装置における補間処理ルーチンを図2乃至図5に示し、補間処理の動作概念を図6乃至図8に示し、同補間処理における画素配置例を図9乃至図12に示している。
本発明の実施形態に係る画像処理装置は、図1に示すように、撮像部11と、A/D(アナログ/デジタル)変換器12と、画像ラインバッファ13と、補間処理部14と、信号処理部15と、出力部16とを具備する。
撮像部11は、単板式カラー撮像素子により構成される。ここでは、図9に示すベイヤ配列による色成分の画像信号を出力する。A/D変換器12は、撮像部11の単板式カラー撮像素子から出力される画像信号を画素単位のデジタル信号に変換する。画像ラインバッファ13は、少なくとも3ライン分の複数のラインバッファを有し、A/D変換された画像データを補間処理に必要な複数ライン分、ライン毎の更新を行いながら保持する。信号処理部15は、補間処理部14で補間処理されたR(赤),G(緑),B(青)の画像データに、例えば色補正、輪郭強調等の所定の加工処理を施す。出力部16は、信号処理部15で処理された画像データを出力(例えば表示出力)する。
補間処理部14は、G成分補間部141とR成分補間部142とB成分補間部143とを具備する。G成分補間部141は、G成分の補間対象画素に対して補間処理を行い、R成分補間部142はR成分の補間対象画素に対して補間処理を行い、B成分補間部143はB成分の補間対象画素に対して補間処理を行う。
G成分補間部141、R成分補間部142、B成分補間部143は、それぞれ補間の対象となる注目画素nに対し、色相を異にする2種の色成分を用いて複数の方向の信号変化量を求めるもので、補間する色成分と同じ色成分同士の差分と、補間する色成分と異なる色成分同士の差分と、同じ画素の2種の色成分の差分とを求め、これらの差分を絶対値で加算して求める。求めた複数の方向の信号変化量から、信号変化量の少ない1方向を、上記注目画素nの補間に使用する画素の方向として選択する。その選択された方向を、上記注目画素nの補間に使用する画素の方向として上記注目画素nの補間を行う。
G成分補間部141は、G成分の補間時の信号変化量について、周辺画素の線形補間で仮想的に求めた色成分を用いて上記2種の色成分から複数方向の信号変化量を求める。R成分補間部142、およびB成分補間部143は、R成分およびB成分の信号変化量について、それぞれ周辺画素の線形補間で仮想的に求めた色成分と、上記G成分の補間結果を含んだ色成分を用いて上記2種の色成分から複数方向の信号変化量を算出する。
なお、上記G成分補間部141、R成分補間部142、B成分補間部143は、ハードウェアによって構成しても良く、またソフトウェアによって構成しても良い。
この補間処理部14における補間処理について、さらに図面を参照して説明する。
図6乃至図8において、図6は信号変化量の計算に使う画素を示し、図7はG成分補間時の信号変化量の計算に使う画素を示し、図8はR,B成分補間時の信号変化量の計算に使う画素を示している。
補間処理部14を構成するG成分補間部141、R成分補間部142、およびB成分補間部143は、それぞれ補間の対象となる注目画素nに対して、複数方向の信号変化量を求め、この複数方向の信号変化量から、変化量の少ない1方向を選択し、この選択した方向の画素を使って補間処理を行う。
この信号変化量は、図6に示すように、2つ(2種)の色成分(A系信号,C系信号)を使い、補間する色と同じ色成分(A系信号)同士の差分と、補間する色と違う色成分(C系信号)同士の差分と、同じ画素の2つの色成分の差分(diff)とを求め、これらの差分を絶対値で加算して求める。また、重み付け係数α,β,γを使い、計算の重み付けをする。
この差分(diff)を計算式で表すと、(1)式(信号変化量の基本式)になる。この(1)式において、Aは補間する色と同じ色成分を表し、Cは補間する色とは違う色成分を表し、nは注目画素で、n−1,n+1は注目画素の隣の画素を表している。α,β,γは重み付け係数である。
Figure 2010028373
上記したように、各画素の2つの色成分を使い、信号変化量の基本式で求めるが、各画素の原画成分は1つの色成分しかない。そこで、G成分の補間時の信号変化量は、図7に示すように、R成分又はB成分の周辺画素の線形補間で仮想的に求めた色成分(RBn−1、RBn+1)を使い、この2つの色成分から計算する。ここで、RBとはR成分又はB成分を表現したものである。また、R成分またはB成分の補間時の信号変化量は、図8に示すように、R成分又はB成分の周辺画素の線形補間で仮想的に求めた色成分(RB)と、最初に全てのG成分を補間した結果Gnを使って、2つの色成分から計算する。
ここで、色相を異にする2種の色成分を用いて求めた複数方向の信号変化量の中から選択した1方向の画素を使って補間処理を行う補間処理手順について、図2乃至図5に示すフローチャートと、図9乃至図12に示す画素配置例を参照して説明する。ここでは、補間する色と同じ色成分(A系信号)と補間する色と違う色成分(C系信号)の2種の色成分を使い、補間する色と同じ色成分(A系信号)と補間する色と違う色成分(C系信号)の信号変化率によって補間する。この信号変化率を使った補間処理を対象に、処理の手順を説明する。
ここでは、図2は補間処理全体の処理手順を示し、図3はG成分の補間処理手順を示し、図4はR成分、B成分の4画素補間の処理手順を示し、図5はR成分、B成分の2画素補間の処理手順を示している。
さらに、図9は単板式カラー撮像素子の色フィルタ配列(ベイヤ配列)を示し、図10はG成分の4画素に囲まれた中央画素のG成分の補間に使う画素を示し、図11(A)はR成分の4画素に囲まれた中央画素のR成分の補間に使う画素を示し、図11(B)はR成分の4画素に囲まれた中央画素のR成分の補間に使う画素のG成分を示し、図12(A)はR成分の2画素に挟まれた中央画素のR成分の補間に使う画素を示し、図12(B)はR成分の2画素に挟まれた中央画素のR成分の補間に使う画素のG成分を示している。
図9に示す、ベイヤ配列における補間処理手順は、補間処理部14のG成分補間部141を用いて、最初に全てのG成分の補間処理を実行する(図2のステップS11)。次に、補間した結果のG成分を使って、補間処理部14のR成分補間部142とB成分補間処理部143とも用いて、R成分の補間処理と,B成分の補間処理を同時に実行する(図2のステップS12a,S12b)。この2回のステップで補間が完了する。
次に、図3と図10用いてG成分補間部141によるステップS11のG成分の補間処理について説明する。
G成分補間部141によるG成分補間処理の4画素補間機能は、注目画素の上下/左右方向における仮想的なG成分と、注目画素の上下/左右方向のG成分と、その画素の仮想的なR成分またはB成分と、注目画素のR成分またはB成分を用いて、上下/左右方向における信号変化量を求め、その上下方向の信号変化量と左右方向の信号変化量とを比較して変化量の少ない方向の2画素のG成分と、その2画素のR成分またはB成分と、注目画素のR成分またはB成分に基づいて注目画素のG成分を補間するものである。
具体的には、上下左右の4画素(G23,G43,G32,G34)のG成分に囲まれた中央画素R33のG成分を求める。この処理手順を図3にステップS21〜S25a,S25bで示している。ここでは、図10に示す画素R33のG成分の補間について説明する。
(1).信号変化量の計算と補間処理には、注目画素R33と周辺画素G23,G43,G32,G34において、同じ画素の2つの色成分を使うが、1画素について1色しかないため、仮想的にR成分とG成分を生成する(図3のステップS21)。ここで求めたR成分とG成分は、G成分の補間に一時的に使うものである。
・画素G32の仮想的なR成分=R32’=(R31+R33)/2
・画素G34の仮想的なR成分=R34’=(R35+R33)/2
・画素G23の仮想的なR成分=R23’=(R13+R33)/2
・画素G43の仮想的なR成分=R43’=(R53+R33)/2
・画素R33の仮想的な垂直G成分=Gv33’=(G23+G43)/2
・画素R33の仮想的な水平G成分=Gh33’=(G32+G34)/2
(2).注目画素R33と同じ色成分のR画素R13,R33,R53,R31,R35と、補間する色と同じ色成分のG画素G23,G43,G32,G34、上記(1)で仮想的に求めたR成分とG成分R32’,R34’,R23’,R43’とG成分Gv33’,Gh33’を使い、上下と左右の2方向の信号変化量diff_V,diff_Hをそれぞれ計算する(図3のステップS22、S23)。
この変化量は、G成分同士差分と、R成分同士の差分と、同一画素のR成分とG成分との差分の合計である。これを(2)式に表す。(2)式において、diff_Vは垂直方向の差分、diff_Hは水平方向の差分、α,β,γはそれぞれ重み付け係数である。
Figure 2010028373
(3).上記(2)項で求めた信号変化量diff_V,diff_Hを比較し(図3のステップS24)、図10の変化量の少ない方向の2画素のG成分と、この2画素の上記(1)項で求めた仮想的なR成分と、注目画素R33のR成分を使い、これらのR成分の信号変化率で補間する(図3のステップS25a又はS25b)。これを(3)式に表す。
Figure 2010028373
次に、図4および図11(A),(B)を用いて、R成分補間部142によるステップS12aのR成分補間処理の4画素補間について説明する。なお、B成分補間部143によるステップS12bのB成分補間処理も図4と同じ動作であるので、図4ではR成分/B成分の補間ルーチンを兼用して表現している。ただし以下の説明では、R成分補間部142によるR成分補間処理についてのみ説明する。
〔1〕.図11(A)に示す対角の4画素R11,R13,R31,R33のR成分に囲まれた中央画素B22(注目画素R33の対角に位置する)のR成分を求める。この処理手順を図4のステップS31〜S34a,S34bで示している。
<画素B22のR成分を求める計算式>
(1).信号変化量の計算と補間処理には、注目画素B22と周辺画素R11,R13,R31,R33において同じ画素の2つの色成分を使うが、1画素について1色しかないため、注目画素B22について仮想的にR成分を生成する。ここで求めたR成分は、一時的に使うものである。なお、slaとは正方向対角の成分を示し、bslaは負方向対角の成分を示している。
・画素B22の仮想的なR成分=Rsla22’=(R13+R31)/2
・画素B22の仮想的なR成分=Rbsla22’=(R11+R33)/2
(2).図11(A)に示す注目画素B22の対角方向のR成分と、上記(1)で仮想的に求めたR成分Rsla22’とRbsla22’、同様にして図11(B)に示すステップS11で求めた対角方向のG成分から、2方向の信号変化量diff_bslaとdiff_slaをそれぞれ計算する(図4のステップS31,S32)。
この変化量は、G成分同士の差分と、R成分同士の差分と、同一画素のR成分とG成分との差分の合計である。これを(4)式に表す。(4)式において、diff_bslaは左上から右下方向である負方向対角の差分、diff_slaは右上から左下方向である正方向対角の差分、α,β,γはそれぞれ重み付け係数である。
Figure 2010028373
(3).上記(1)の信号変化量を比較し(図4のステップS33)、図11(A)の変化量の少ない対角方向の2画素のR成分と、この2画素のG成分(ステップS11で求めた図11(B))と、注目画素B22のG成分を使い、これらのG成分の信号変化率で補間する(図4のステップS34a又はS34b)。これを(5)式に表す。
Figure 2010028373
R成分補間部142によるR成分補間処理の4画素補間機能は、注目画素の正方向/負方向の対角における仮想的なR成分と、注目画素の対角方向のR成分と、注目画素の対角方向のG成分とを用いて、正方向および負方向の対角における信号変化量を求め、信号変化量を比較して変化量の少ない方向の2画素のR成分と、その2画素のG成分と、注目画素のG成分に基づいて注目画素のR成分を補間することになる。
B成分補間部143によるB成分補間処理の4画素補間機能は、注目画素の正方向/負方向の対角における仮想的なB成分と、注目画素の対角方向のB成分と、注目画素の対角方向のG成分とを用いて、正方向および負方向の対角における信号変化量を求め、信号変化量を比較して変化量の少ない方向の2画素のB成分と、その2画素のG成分と、注目画素のG成分に基づいて注目画素のB成分を補間することになる。
次に、図5および図12(A),(B)を用いて、R成分補間部142によるステップS12aのR成分補間処理の2画素補間について説明する。なお、B成分補間部143によるステップS12bのB成分補間処理も図5と同じ動作であるので、図5ではR成分/B成分の補間ルーチンを兼用して表現している。ただし以下、R成分補間部142による、R成分補間処理についてのみ説明する。
〔3〕.図12(A)の1方向(ここでは上下とするが、左右でも良い)の2画素R13,R33のR成分に挟まれた中央画素G23のR成分を求める。
<画素G23のR成分を求める計算式>
図12(A)の2画素R13、R23のR成分と、この2画素R13、R23のG成分(ステップS11で求めた図12(B))と、注目画素G23のG成分を使い、これらのG成分の信号変化率で補間する(図5のステップS41)。これを(6)式に表す。
Figure 2010028373
R成分補間部142によるR成分補間処理の2画素補間機能は、注目画素の上下又は左右に位置する2画素のR成分に挟まれたG画素のR成分を求めるもので、2画素のR成分と、2画素のG成分と、注目画素のG成分を用いてR成分を補間することになる。
B成分補間部143によるB成分補間処理の2画素補間機能は、注目画素の上下又は左右に位置する2画素のB成分に挟まれたG画素のB成分を求めるもので、2画素のB成分と、2画素のG成分と、注目画素のG成分を用いてB成分を補間することになる。
上記したように本発明の実施形態によれば、複数方向の信号変化量を、2種の色成分を使い、補間する色と同じ色成分同士の差分と、補間する色と違う色成分同士の差分と、同じ画素の2つの色成分の差分とを求め、これらの差分を絶対値で加算し、この変化量の少ない1方向の画素を使って、信号変化率を使った補間や、線形補間、またはその他の方法で補間することにより、画像の高周波成分が復元され、エッジ部や細部での色ずれがなく、鮮鋭な画像を出力できる。
さらに上記実施形態による、補間する色と同じ色成分と補間する色と違う色成分の2つの色成分を使い、補間する色と同じ色成分と補間する色と違う色成分の信号変化率によって補間することにより、より高周波成分に対して画像の復元が可能となる。
上記した実施形態は、補間に用いる画素の方向検出と、この検出した方向が示す画素を使った補間処理の双方に、それぞれ、補間する色と同じ色成分と補間する色と違う色成分の2つの色成分を使う例を示したが、この発明は、上述した実施の形態そのままに限定されるものではなく、実施段階では本発明の要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形または変更して実施できる。
本発明の実施形態による画像処理装置の全体の構成を示すブロック図。 上記実施形態に係る補間処理手順を示すフローチャート。 上記実施形態に係る補間処理手順を示すフローチャート。 上記実施形態に係る補間処理手順を示すフローチャート。 上記実施形態に係る補間処理手順を示すフローチャート。 上記実施形態に係る補間処理の動作を示す図。 上記実施形態に係る補間処理の動作を示す図。 上記実施形態に係る補間処理の動作を示す図。 上記実施形態に係る単板式カラー撮像素子の色フィルタ配列(ベイヤ配列)を示す図。 上記実施形態に係る補間処理の動作の画素配置例を示す図。 上記実施形態に係る補間処理の動作の画素配置例を示す図。 上記実施形態に係る補間処理の動作の画素配置例を示す図。
符号の説明
11…撮像部、12…A/D(アナログ/デジタル)変換器、13…画像バッファ、14…補間処理部、15…信号処理部、16…出力部、141…G成分補間部、142…R成分補間部、143…B成分補間部。

Claims (7)

  1. 単板式カラー撮像素子から得られるベイヤ配列による色成分の画像信号を画素単位で補間する画像処理装置に於いて、
    補間の対象となる注目画素に対し、補間する色と同じ色成分同士の差分と、補間する色と異なる色成分同士の差分と、同じ画素の2つの色成分の差分とを求め、これらの差分を絶対値で加算して複数の方向の信号変化量を算出し、
    前記算出された前記複数の方向の信号変化量から、信号変化量の少ない1方向を選択し、
    前記選択された方向を前記注目画素の補間に使用する画素の方向として前記注目画素の補間を行う補間処理手段を
    具備することを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記補間処理手段は、
    周辺画素の線形補間で仮想的に求めた色成分を用いて前記2種の色成分から前記G成分の補間時の前記信号変化量を算出し、
    周辺画素の線形補間で仮想的に求めた色成分と、前記G成分の補間結果を含んだ色成分を用いて前記2種の色成分から前記R成分およびB成分の前記信号変化量を算出する
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 単板式カラー撮像素子から得られるベイヤ配列による色成分の画像信号を画素単位で補間する画像信号の補間処理方法に於いて、
    補間の対象となる注目画素に対し、補間する色と同じ色成分の差分と、補間する色と異なる色成分同士の差分と、同じ画素の2つの色成分の差分とを求め、
    これらの差分を絶対値で加算して複数の方向の信号変化量を求め、
    前記複数の方向の信号変化量から、信号変化量の少ない1方向を、前記注目画素の補間に使用する画素の方向として選択し、
    前記選択された方向を前記注目画素の補間に使用する画素の方向として前記注目画素の補間を行う
    ことを特徴とする画像信号の補間処理方法。
  4. G成分の補間時の信号変化量は、周辺画素の線形補間で仮想的に求めた色成分を用いて前記2種の色成分から算出し、
    R成分およびB成分の信号変化量は、それぞれ周辺画素の線形補間で仮想的に求めた色成分と、前記G成分の補間結果を含んだ色成分を用いて前記2種の色成分から算出する
    ことを特徴とする請求項3に記載の画像信号の補間処理方法。
  5. 単板式カラー撮像素子から得られるベイヤ配列による色成分の画像信号を画素単位で補間する画像処理装置に於いて、
    補間の対象となる注目画素と同じ色成分のR画素又はB画素と、補間する色と同じ成分のG画素とを用いて、注目画素の上下および左右の第1の信号変化量を求め、前記注目画素の周辺に隣接する画素から仮想的なR成分又はB成分とを求め、前記第1の信号変化量を比較して変化量の少ない方向の2画素のG成分と、その2画素の前記仮想的なR成分又はB成分とに基づいて前記注目画素のG成分を補間するG成分補間手段と、
    前記注目画素の正方向/負方向の対角における仮想的なR成分と、前記注目画素の対角方向のR成分と、前記注目画素の対角方向のG成分とを用いて、前記正方向および負方向の対角における第2の信号変化量を求め、前記第2の信号変化量を比較して変化量の少ない方向の2画素のR成分と、その2画素の前記G成分と、前記注目画素のG成分に基づいて前記注目画素のR成分を補間する第1のR成分補間手段と、
    前記注目画素の正方向/負方向の対角における仮想的なB成分と、前記注目画素の対角方向のB成分と、前記注目画素の対角方向のG成分とを用いて、前記正方向および負方向の対角における第3の信号変化量を求め、前記第3の信号変化量を比較して変化量の少ない方向の2画素のB成分と、その2画素の前記G成分と、前記注目画素のG成分に基づいて前記注目画素のB成分を補間する第1のB成分補間手段と、
    前記注目画素の上下又は左右に位置する2画素のR成分に挟まれたG画素のR成分を求めるための、前記2画素のR成分と、前記2画素のG成分と前記注目画素のG成分を用いてR成分を補間する第2のR成分補間手段と、
    前記注目画素の上下又は左右に位置する2画素のB成分に挟まれたG画素のR成分を求めるための、前記2画素のB成分と、前記2画素のG成分と前記注目画素のG成分を用いてB成分を補間する第2のR成分補間手段と、
    を具備することを特徴とする画像処理装置。
  6. 前記G成分補間手段は、前記隣接する上下の画素の変化量と、前記隣接する左右の画素の変化量とを求め、その変化量の小さい方の仮想的なR成分又はB成分を選択することを特徴とする請求項5に記載の画像処理装置。
  7. 前記隣接する上下の画素の変化量および前記隣接する左右の画素の変化量は、
    前記注目画素および前記注目画素に隣接する同じ色成分のR画素と、前記注目画素に隣接する補間する色と同じ色成分の画素と、前記仮想的に求めたR成分と、前記注目画素の水平G成分および垂直G成分とを用いて、上下と左右の信号変化量を算出することを特徴とする請求項6に記載の画像処理装置。
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