JP6794204B2 - 画像処理装置、画像処理方法及びプログラム - Google Patents

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Description

本発明は、画像処理装置、画像処理方法及びプログラムに関する。
特許文献1には、輝度信号の主成分となるG信号の補間を行う際に、縦方向、又は横方向の相関を判別し、縦方向の相関がある場合には縦方向にLPF処理を行い、横方向の相関がある場合には横方向にLPF処理を行う技術が開示されている。そして、縦方向にも横方向にも相関がない場合には、2次元のLPF処理を行うことで、縦方向、横方向のエッジがぼけないようにする。
しかし、特許文献1の技術では、縦又は横方向の相関がない場合には2次元のLPF処理となるため、例えば斜め方向のエッジは、縦方向、横方向のエッジに比べてぼやけてしまう。
そこで、非特許文献1には、R又はB画素の位置のG信号の算出方法が開示されている。非特許文献1では、着目画素を含む上、下、左、右方向に、G画素と、着目画素と同色の画素との色差信号をそれぞれ算出し、各方向の色差信号を合成した色差信号を着目画素に加算することでG信号を算出する。このとき、非特許文献1では、各方向の色差信号を、該当する方向の色差信号の傾きに応じて合成することで、方向に因らず解像感の高い画像を生成する。
特許第3862506号公報
I. Pekkucuksen,Y. Altunbasak,"Gradient based threshold free color filter array interpolation",ICIP 2010
しかし、非特許文献1では、上、下、左、右方向の色差信号を算出する際に、色差信号に対して各方向にフィルタ処理を行うため、縦方向、横方向に相関のない斜めの縞状の被写体にブロック状の偽のパターンが生じる場合がある。
本発明の目的は、フィルタ処理の際に、斜めの縞状の被写体に対するブロック状の偽のパターンを低減することができる画像処理装置、画像処理方法及びプログラムを提供することである。
本発明の画像処理装置は、入力画像の着目画素において、前記着目画素の垂直方向に位置する画素の信号を用いて複数の色フィルタの信号を補間し、補間した信号を用いて前記着目画素の第1の色差信号を算出する第1の色差信号算出手段と、前記入力画像の前記着目画素において、前記着目画素の水平方向に位置する画素の信号を用いて複数の色フィルタの信号を補間し、補間した信号を用いて前記着目画素の第2の色差信号を算出する第2の色差信号算出手段と、前記着目画素において、前記着目画素に対して垂直方向に位置する領域に含まれる複数の画素の前記第1の色差信号を加算するフィルタ処理を適用して得られた値と、前記着目画素の第1の色差信号を、重み付け加算する第1のフィルタ処理手段と、前記着目画素において、前記着目画素に対して水平方向に位置する領域に含まれる複数の画素の前記第2の色差信号を加算するフィルタ処理を適用して得られた値と、前記着目画素の第2の色差信号を、重み付け加算する第2のフィルタ処理手段とを有し、前記第1のフィルタ処理手段と前記第2のフィルタ処理手段は、前記着目画素の垂直方向における第1の色差信号の傾きと前記着目画素の水平方向における第2の色差信号の傾きとの差分に基づいて、前記重み付け加算の重みを変化させる。
本発明によれば、フィルタ処理の際に、斜めの縞状の被写体に対するブロック状の偽のパターンを低減することができる。
原色ベイヤ配列の1単位を示す図である。 本実施形態による画像処理装置の構成例を示すブロック図である。 G補間回路の構成例を示すブロック図である。 G補間回路の処理の流れの一例を示すフローチャートである。 HV相関値算出回路の入出力特性の一例を示す図である。
図1は、本発明の実施形態によるベイヤ配列の色フィルタを有する撮像素子を示す図である。撮像装置は、CMOSイメージセンサ等の撮像素子を有する。撮像装置は、デジタルカメラ、ビデオカメラの他、スマートフォン、タブレット、工業用カメラ、医療用カメラ等に適用可能である。撮像素子は、2次元行列状に配置された複数の画素を有し、複数の画素の各々は、色フィルタ(例えば、赤(R)、緑(G)、青(B)の3色のうちの一つの色フィルタ)を有する。図1は、原色ベイヤ配列の1単位の色フィルタを示す。撮像素子は、画素毎に、光電変換を行い、アナログデジタル変換を行い、デジタルのR信号(赤信号)、G1信号(緑信号)、G2信号(緑信号)、又はB信号(青信号)を出力する。G1信号及びG2信号は、G信号(緑信号)である。ベイヤ配列の色フィルタを有する撮像装置は、各画素においてR、G、Bのうちの一つの色信号しか得られないため、各画素においてRGBすべての色信号を求める場合には、後段の図2の輝度信号生成部200で補間処理を行う必要がある。
図2は、本実施形態による輝度信号生成部200の構成例を示す図である。輝度信号生成部200は、画像処理装置であり、図1の撮像素子からデジタルのR信号、G信号及びB信号を入力する。輝度信号生成部200は、WB回路(ホワイトバランス回路)201と、G補間回路202と、R補間回路203と、B補間回路204と、APC回路205と、輝度信号生成回路206と、加算回路207とを有する。
WB回路201は、撮像素子からデジタルの画像信号(R信号、G信号及びB信号)を入力し、画像信号のホワイトバランスを補正する。G補間回路202は、WB回路201から出力される画像信号を入力し、図1のR画素及びB画素の位置のG信号を補間により算出し、全画素のG信号を出力する。R画素は赤フィルタが設けられた画素であり、B画素は青フィルタが設けられた画素であり、G画素は緑フィルタが設けられた画素である。G補間回路202の処理の詳細は後述する。
R補間回路203は、赤補間手段であり、WB回路201からの入力画像及びG補間回路202からのG信号を基に、図1の入力画像のG画素及びB画素の位置のR信号を補間により算出し、全画素のR信号を出力する。例えば、R補間回路203は、着目画素を含む上、下、左、右方向に、R画素と、着目画素と同色の画素との色差信号をそれぞれ算出し、各方向の色差信号を合成した色差信号を着目画素に加算することでR信号を算出する。なお、R補間回路203は、2次元のLPF(ローパスフィルタ)処理によりR信号を算出してもよい。
B補間回路204は、青補間手段であり、WB回路201からの入力画像及びG補間回路202からのG信号を基に、図1の入力画像のR画素及びG画素の位置のB信号を補間により算出し、全画素のB信号を出力する。例えば、B補間回路204は、着目画素を含む上、下、左、右方向に、B画素と、着目画素と同色の画素との色差信号をそれぞれ算出し、各方向の色差信号を合成した色差信号を着目画素に加算することでB信号を算出する。なお、B補間回路204は、2次元のLPF処理によりB信号を算出してもよい。
APC回路205は、G補間回路202から出力されるG信号のアパーチャ補正信号を生成する。加算回路207は、G補間回路202が出力するG信号とAPC回路204の出力信号とを加算し、全画素のG信号を出力する。輝度信号生成回路206は、輝度信号生成手段であり、加算回路207が出力するG信号と、R補間回路203が出力するR信号と、B補間回路204が出力するB信号とを基に、次次式(1)により、全画素の輝度信号Yを生成する。
Y=0.3R+0.59G+0.11B ・・・(1)
図3は、図2のG補間回路202の構成例を示すブロック図である。G補間回路202は、G画素V補間回路301と、G画素H補間回路302と、R,B画素V補間回路303と、R,B画素H補間回路304と、V色差算出回路305と、H色差算出回路306とを有する。さらに、G補間回路202は、V色差傾き算出回路307と、H色差傾き算出回路308と、HV相関値算出回路309と、Nフィルタ回路310と、Sフィルタ回路311と、Wフィルタ回路312と、Eフィルタ回路313とを有する。さらに、G補間回路202は、N重み算出回路314と、S重み算出回路315と、W重み算出回路316と、E重み算出回路317と、合成回路318と、加算回路319とを有する。
図4は、G補間回路202の画像処理方法の流れを示すフローチャートである。ステップS401では、G画素V補間回路301は、WB回路201が出力するベイヤ配列の入力画像に対して、垂直方向に補間処理を行うことによりG信号を算出し、全画素のG信号を出力する。具体的には、G画素V補間回路301は、着目画素がG画素の場合には、そのままG信号として出力し、着目画素がR画素又はB画素の場合には、垂直方向にG信号の補間処理を行うことによりG信号を算出する。例えば、G画素V補間回路301は、画像における着目画素のX座標及びY座標を(j,i)としたとき、着目画素がR画素の場合、G信号Gvi,jを次式(2)により算出する。また、G画素V補間回路301は、着目画素がB画素の場合も、着目画素がR画素の場合と同様の方法によりG信号を算出する。
Gvi,j=(Gi-1,j+Gi+1,j)/2
+(2×Ri,j−Ri-2,j+Ri+2,j)/4 ・・・(2)
次に、ステップS402では、G画素H補間回路302は、WB回路201が出力する入力画像に対して、水平方向に補間処理を行うことによりG信号を算出し、全画素のG信号を出力する。具体的には、G画素H補間回路302は、着目画素がG画素の場合には、そのままG信号として出力し、着目画素がR画素又はB画素の場合には、水平方向にG信号の補間処理を行うことによりG信号を算出する。例えば、G画素H補間回路302は、着目画素がR画素の場合、G信号Ghi,jを次式(3)により算出する。また、G画素H補間回路302は、着目画素がB画素の場合も、着目画素がR画素の場合と同様の方法によりG信号を算出する。
Ghi,j=(Gi,j-1+Gi,j+1)/2
+(2×Ri,j−Ri,j-2+Ri,j+2)/4 ・・・(3)
次に、ステップS403では、R,B画素V補間回路303は、WB回路201が出力する入力画像に対して、垂直方向に補間処理を行うことによりR信号及びB信号を算出し、全画素のR信号及びB信号を出力する。具体的には、R,B画素V補間回路303は、着目画素がR画素又はB画素の場合には、そのままR信号又はB信号として出力する。R,B画素V補間回路303は、着目画素がG画素の場合に、着目画素の垂直方向がR画素の場合には、垂直方向に補間処理を行うことによりR信号を算出し、着目画素の垂直方向がB画素の場合には、垂直方向に補間処理を行うことによりB信号を算出する。例えば、R,B画素V補間回路303は、着目画素がG画素であり、着目画素の垂直方向がR画素の場合には、R信号Rvi,jを次式(4)により算出する。また、R,B画素V補間回路303は、着目画素の垂直方向がB画素の場合も、着目画素の垂直方向がR画素の場合と同様の方法によりB信号を算出する。
Rvi,j=(Ri-1,j+Ri+1,j)/2
+(2×Gi,j−Gi-2,j+Gi+2,j)/4 ・・・(4)
次に、ステップS404では、R,B画素H補間回路304は、WB回路201が出力する入力画像に対して、水平方向に補間処理を行うことによりR信号及びB信号を算出し、全画素のR信号及びB信号を出力する。具体的には、R,B画素H補間回路304は、着目画素がR画素又はB画素の場合には、そのままR信号又はB信号として出力する。R,B画素H補間回路304は、着目画素がG画素の場合に、着目画素の水平方向がR画素の場合には、水平方向に補間処理を行うことによりR信号を算出し、着目画素の水平方向がB画素の場合には、水平方向に補間処理を行うことによりB信号を算出する。例えば、R,B画素H補間回路304は、着目画素がG画素であり、着目画素の水平方向がR画素の場合には、R信号Rhi,jを次式(5)により算出する。また、R,B画素H補間回路304は、着目画素の水平方向がB画素の場合も、着目画素の水平方向がR画素の場合と同様の方法によりB信号を算出する。
Rhi,j=(Ri,j-1+Ri,j+1)/2
+(2×Gi,j−Gi,j-2+Gi,j+2)/4 ・・・(5)
なお、ステップS401〜S404において、G画素とR,B画素の垂直及び水平方向の補間方法として、式(2)〜(5)を用いたが、これに限定されず、例えば同色画素を各方向に線形補間して算出してもよい。
G画素V補間回路301とR,B画素V補間回路303は、第1の補間手段であり、入力画像に対して垂直方向の補間処理により全画素のR信号、G信号及びB信号を出力する。G画素H補間回路302とR,B画素H補間回路304は、第2の補間手段であり、入力画像に対して水平方向の補間処理により全画素のR信号、G信号及びB信号を出力する。
次に、ステップS405では、V色差算出回路305は、G画素V補間回路301から出力されたG信号から、R,B画素V補間回路303から出力されたR信号又はB信号を減算することにより、入力画像の垂直方向の色差信号を算出する。V色差算出回路305は、第1の色差信号算出手段である。V色差算出回路305は、着目画素(j,i)において、G画素V補間回路301が出力する信号がG信号Gvi,jであり、R,B画素V補間回路303が出力する信号がR信号Rvi,jの場合、垂直方向の色差信号Diff_vを次式(6)により算出する。また、V色差算出回路305は、R,B画素V補間回路303が出力する信号がB信号の場合も、R,B画素V補間回路303が出力する信号がR信号の場合と同様の方法により、G信号とB信号の垂直色差信号を算出する。
Diff_vi,j=Gvi,j−Rvi,j ・・・(6)
次に、ステップS406では、H色差算出回路306は、G画素H補間回路302から出力されたG信号から、R,B画素H補間回路304から出力されたR信号又はB信号を減算することにより、入力画像の水平方向の色差信号を算出する。H色差算出回路306は、第2の色差信号算出手段である。H色差算出回路306は、着目画素(j,i)において、G画素H補間回路302が出力する信号がG信号Ghi,jであり、R,B画素H補間回路304が出力する信号がR信号Rvi,jの場合、水平方向の色差信号Diff_hを次式(7)により算出する。また、H色差算出回路306は、R,B画素H補間回路304が出力する信号がB信号の場合も、R,B画素H補間回路304が出力する信号がR信号の場合と同様の方法により、G信号とB信号の水平色差信号を算出する。
Diff_hi,j=Ghi,j−Rhi,j ・・・(7)
次に、ステップS407では、V色差傾き算出回路307は、V色差算出回路305から出力された色差信号を基に、垂直方向の色差の傾きを算出する。V色差傾き算出回路307は、第1の傾き算出手段である。具体的には、V色差傾き算出回路307は、着目画素(j,i)において、V色差算出回路305から出力された色差信号Diff_vを基に、垂直方向の色差の傾き信号Grad_vを次式(8)により算出する。
Grad_vi,j=|Diff_vi-1,j−Diff_vi+1,j| ・・・(8)
次に、ステップS408では、H色差傾き算出回路308は、H色差算出回路306から出力された色差信号を基に、水平方向の色差の傾きを算出する。H色差傾き算出回路308は、第2の傾き算出手段である。具体的には、H色差傾き算出回路308は、着目画素(j,i)において、H色差算出回路306から出力された色差信号Diff_hを基に、水平方向の色差の傾き信号Grad_hを次式(9)により算出する。
Grad_hi,j=|Diff_hi,j-1−Diff_hi,j+1| ・・・(9)
次に、ステップS409では、HV相関値算出回路309は、垂直方向の色差の傾き信号Grad_vと水平方向の色差の傾き信号Grad_hを基に、水平方向と垂直方向の相関値Ratio_HVを算出する。HV相関値算出回路309は、相関値算出手段である。具体的には、まず、HV相関値算出回路309は、V色差傾き算出回路307から入力される垂直方向の色差の傾き信号Grad_vと、H色差傾き算出回路308から入力される水平方向の色差の傾き信号Grad_hの差分の絶対値信号を算出する。ここで、着目画素(j,i)における上記の差分の絶対値信号をDiff_Gradとする。HV相関値算出回路309は、垂直方向の色差の傾き信号Grad_vと水平方向の色差の傾き信号Grad_hとの差分の絶対値信号Diff_Gradを次式(10)により算出する。
Diff_Gradi,j=|Grad_vi,j−Grad_hi,j| ・・・(10)
例えば、水平方向の色エッジが存在する場合には、垂直方向では色差が変化し、水平方向では色差が変化しない。そのため、垂直方向の色差の傾きGrad_vi,jは大きな値となり、水平方向の色差の傾きGrad_hi,jは小さい値となり、結果的に差分の絶対値信号Diff_Gradは大きな値となる。
同様に、垂直方向に色エッジが存在する場合は、垂直方向の色差の傾きGrad_vi,jは小さな値となり、水平方向の色差の傾きGrad_hi,jは大きな値となり、結果的に差分の絶対値信号Diff_Gradは大きな値となる。
また、斜め方向の色エッジが存在する場合には、垂直方向の色差の変化と、水平方向の色差の変化が同程度となる。そのため、垂直方向の色差の傾きGrad_vi,jと、水平方向の色差の傾きGrad_hi,jも同程度の値となり、結果的に差分の絶対値信号Diff_Gradは小さな値となる。
色エッジが存在しない場合には、垂直方向の色差も、水平方向の色差も変化しないため、垂直方向の色差の傾きGrad_vi,jと、水平方向の色差の傾きGrad_hi,jが小さい値となり、差分の絶対値信号Diff_Gradも小さな値となる。
次に、HV相関値算出回路309は、差分の絶対値信号をDiff_Gradに基づいて、画素毎にHV相関値Ratio_HVを算出する。
図5は、HV相関値算出回路309が差分の絶対値信号Diff_GradからHV相関値Ratio_HVを算出する際の変換テーブルの一例を示す図である。図5において、横軸は差分の絶対値信号Diff_Gradを示し、縦軸はHV相関値Ratio_HVを示す。HV相関値算出回路309は、差分の絶対値信号Diff_Gradが第1の閾値Th1より小さい場合には、水平方向及び垂直方向の色エッジが存在しないと見なせるので、HV相関値Ratio_HVとして0.0を出力する。また、HV相関値算出回路309は、差分の絶対値信号Diff_Gradが第2の閾値Th2より大きい場合には、水平方向及び垂直方向の色エッジが存在するとみなせるので、HV相関値Ratio_HVとして1.0を出力する。ここで、第2の閾値Th2は、第1の閾値Th1より大きい。HV相関値算出回路309は、差分の絶対値信号Diff_Gradが第1の閾値Th1以上かつ第2の閾値Th2以下である場合には、差分の絶対値信号Diff_Gradの大きさに応じて線形的に0.0〜1.0の間のHV相関値Ratio_HVを出力する。
次に、ステップS410では、Nフィルタ回路310は、V色差算出回路305から出力された色差信号に対して、HV相関値算出回路309から出力されたHV相関値Ratio_HVに基づいて上方向のフィルタ処理を行う。具体的には、まず、Nフィルタ回路310は、V色差算出回路305から出力された色差信号Diff_vを用いて、着目画素(j,i)における上方向のフィルタ処理の結果Fil_nを次式(11)により算出する。
Figure 0006794204
次に、Nフィルタ回路310は、HV相関値Ratio_HVに基づいて、色差信号Diff_nを次式(12)により算出して出力する。
Diff_ni,j=Ratio_HVi,j×Fil_ni,j
+(1.0−Ratio_HVi,j)×Diff_vi,j ・・・(12)
次に、ステップS411では、Sフィルタ回路311は、V色差算出回路305から出力された色差信号に対して、HV相関値算出回路309から出力されたHV相関値に基づいて下方向のフィルタ処理を行う。具体的には、まず、Sフィルタ回路311は、V色差算出回路305から出力された色差信号Diff_vを用いて、着目画素(j,i)における下方向のフィルタ処理の結果Fil_sを次式(13)により算出する。
Figure 0006794204
次に、Sフィルタ回路311は、HV相関値Ratio_HVに基づいて、色差信号Diff_sを次式(14)により算出して出力する。
Diff_si,j=Ratio_HVi,j×Fil_si,j
+(1.0−Ratio_HVi,j)×Diff_vi,j ・・・(14)
次に、ステップS412では、Wフィルタ回路312は、H色差算出回路306から出力された色差信号に対して、HV相関値算出回路309から出力されたHV相関値に基づいて左方向のフィルタ処理を行う。具体的には、まず、Wフィルタ回路312は、H色差算出回路306から出力された色差信号Diff_hを用いて、着目画素(j,i)における左方向のフィルタ処理の結果Fil_wを次式(15)により算出する。
Figure 0006794204
次に、Wフィルタ回路312は、HV相関値Ratio_HVに基づいて、色差信号Diff_Wを次式(16)により算出して出力する。
Diff_wi,j=Ratio_HVi,j×Fil_wi,j
+(1.0−Ratio_HVi,j)×Diff_hi,j ・・・(16)
次に、ステップS413では、Eフィルタ回路313は、H色差算出回路306から出力された色差信号に対して、HV相関値算出回路309から出力されたHV相関値に基づいて右方向のフィルタ処理を行う。具体的には、まず、Eフィルタ回路313は、H色差算出回路306から出力された色差信号Diff_hを用いて、着目画素(j,i)における右方向のフィルタ処理の結果Fil_eを次式(17)により算出する。
Figure 0006794204
次に、Eフィルタ回路313は、HV相関値Ratio_HVに基づいて、色差信号Diff_eを次式(18)により算出して出力する。
Diff_ei,j=Ratio_HVi,j×Fil_ei,j
+(1.0−Ratio_HVi,j)×Diff_hi,j ・・・(18)
次に、ステップS414では、N重み算出回路314は、V色差傾き算出回路307から出力された垂直方向の色差の傾き信号Grad_vを基に、上方向の重みWnを次式(19)により算出する。
Figure 0006794204
次に、ステップS415では、S重み算出回路315は、V色差傾き算出回路307から出力された垂直方向の色差の傾き信号Grad_vを基に、下方向の重みWsを次式(20)により算出する。
Figure 0006794204
次に、ステップS416では、W重み算出回路316は、H色差傾き算出回路308から出力された水平方向の色差の傾き信号Grad_hを基に、左方向の重みWwを次式(21)により算出する。
Figure 0006794204
次に、ステップS417では、E重み算出回路317は、H色差傾き算出回路308から出力された水平方向の色差の傾き信号Grad_hを基に、右方向の重みWeを次式(22)により算出する。
Figure 0006794204
次に、ステップS418では、合成回路318は、N重み算出回路314から入力される重みWn、S重み算出回路315から入力される重みWs、W重み算出回路316から入力される重みWw、及びE重み算出回路317から入力される重みWeを入力する。また、合成回路318は、Nフィルタ回路310から入力される色差信号Diff_nと、Sフィルタ回路311から入力される色差信号Diff_sとを入力する。また、合成回路318は、Wフィルタ回路312から入力される色差信号Diff_wと、Eフィルタ回路313から入力される色差信号Diff_eとを入力する。合成回路318は、重みWn、重みWs、重みWw及び重みWeに基づいて、色差信号Diff_nと、色差信号Diff_sと、色差信号Diff_wと、色差信号Diff_eとを合成し、色差信号Diff_mixを次式(23)により算出する。合成回路318は、合成手段である。
Diff_mixi,j=(Wni,j×Diff_ni,j+Wsi,j×Diff_si,j
+Wwi,j×Diff_wi,j+Wei,j×Diff_ei,j)/Wti,j
Wti,j=Wni,j+Wsi,j+Wwi,j+Wei,j
・・・(23)
次に、ステップS419では、加算回路319は、G補間回路202に入力された入力画像の着目画素がR画素又はB画素の場合には、着目画素の信号に対して合成回路318で合成された色差信号Diff_mixを加算してG信号を算出して出力する。また、加算回路319は、着目画素がG画素の場合には、G補間回路202に入力された画像信号をそのまま出力する。加算回路319は、第1の加算手段である。加算回路319の出力信号は、G補間回路202の出力信号である。
以上のように、Nフィルタ回路310は上方向のフィルタ処理を行い、Sフィルタ回路311は下方向のフィルタ処理を行い、Wフィルタ回路312は左方向のフィルタ処理を行い、Eフィルタ回路313は右方向のフィルタ処理を行う。Nフィルタ回路310とSフィルタ回路311は、第1のフィルタ処理手段であり、垂直方向の色差信号に対してフィルタ処理を行う。Wフィルタ回路312とEフィルタ回路313は、第2のフィルタ処理手段であり、水平方向の色差信号に対してフィルタ処理を行う。ここで、斜め方向の色エッジが存在する場合には、水平方向及び垂直方向には相関がない。したがって、斜め方向の色エッジが存在する場合に、これらのフィルタ回路310〜313が、HV相関値算出回路309により算出されるHV相関値Ratio_HVを用いずにフィルタ処理を行ってしまうと、フィルタ処理による折り返しが発生する。その結果、斜めの縞状の被写体に対するブロック状の偽のパターンが発生し、画質が低下してしまう。
本実施形態では、HV相関値算出回路309を設ける。HV相関値算出回路309は、差分の絶対値信号Diff_Grad及びHV相関値Ratio_HVを算出し、斜め方向の色エッジの存在を検出することができる。水平方向の色エッジが存在する場合及び垂直方向に色エッジが存在する場合には、差分の絶対値信号Diff_Grad及びHV相関値Ratio_HVが大きな値となり、フィルタ回路310〜313は強い強度でフィルタ処理を行う。フィルタ回路310〜313は、HV相関値Ratio_HVに基づいて、フィルタ処理の強度を変化させる。
図5に示すように、差分の絶対値信号Diff_Gradが第1の閾値Th1より小さい場合には、HV相関値Ratio_HVが0.0であり、フィルタ回路310〜313は、フィルタ処理を行わない。差分の絶対値信号Diff_Gradが第1の閾値以上(第1の閾値Th1以上)である場合には、HV相関値Ratio_HVが0.0より大きくなり、フィルタ回路310〜313は、フィルタ処理を行う。
斜め方向の色エッジが存在する場合及び色エッジが存在しない場合には、差分の絶対値信号Diff_Grad及びHV相関値Ratio_HVが小さな値となり、フィルタ回路310〜313はフィルタ処理を行わない(フィルタ処理の強度を弱める)。このように、斜め方向の色エッジが存在する場合には、フィルタ回路310〜313はフィルタ処理を行わないか、又はフィルタ処理の強度を弱めるので、フィルタ処理による折り返しの発生を防止することができる。その結果、斜めの縞状の被写体に対するブロック状の偽のパターンの発生を低減し、画質を向上させることができる。
本実施形態によれば、ベイヤ配列の画像信号からG信号及び輝度信号を生成する際に、方向に因らず解像感の高い画像を生成し、かつ、斜めの縞状の被写体に対するブロック状の偽のパターンを低減した画像を得ることができる。
(その他の実施形態)
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサがプログラムを読み出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
なお、上記実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその技術思想、又はその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
305 V色差算出回路、306 H色差算出回路、310 Nフィルタ回路、311 Sフィルタ回路、312 Wフィルタ回路、313 Wフィルタ回路

Claims (9)

  1. 入力画像の着目画素において、前記着目画素の垂直方向に位置する画素の信号を用いて複数の色フィルタの信号を補間し、補間した信号を用いて前記着目画素の第1の色差信号を算出する第1の色差信号算出手段と、
    前記入力画像の前記着目画素において、前記着目画素の水平方向に位置する画素の信号を用いて複数の色フィルタの信号を補間し、補間した信号を用いて前記着目画素の第2の色差信号を算出する第2の色差信号算出手段と、
    前記着目画素において、前記着目画素に対して垂直方向に位置する領域に含まれる複数の画素の前記第1の色差信号を加算するフィルタ処理を適用して得られた値と、前記着目画素の第1の色差信号を、重み付け加算する第1のフィルタ処理手段と、
    前記着目画素において、前記着目画素に対して水平方向に位置する領域に含まれる複数の画素の前記第2の色差信号を加算するフィルタ処理を適用して得られた値と、前記着目画素の第2の色差信号を、重み付け加算する第2のフィルタ処理手段とを有し、
    前記第1のフィルタ処理手段と前記第2のフィルタ処理手段は、前記着目画素の垂直方向における第1の色差信号の傾きと前記着目画素の水平方向における第2の色差信号の傾きとの差分に基づいて、前記重み付け加算の重みを変化させることを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記第1のフィルタ処理手段は、前記着目画素における前記差分が大きいほど、前記着目画素に対して垂直方向に位置する領域に含まれる複数の画素の前記第1の色差信号を加算するフィルタ処理を適用して得られた値に対する重みを大きくし、
    前記第2のフィルタ処理手段は、前記着目画素における前記差分が大きいほど、前記着目画素に対して水平方向に位置する領域に含まれる複数の画素の前記第2の色差信号を加算するフィルタ処理を適用して得られた値に対する重みを大きくすることを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記第1のフィルタ処理手段は、前記差分が第1の閾値以下である場合には、前記着目画素の第1の色差信号を出力し、
    前記第2のフィルタ処理手段は、前記差分が前記第1の閾値以下である場合には、前記着目画素の第2の色差信号を出力することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像処理装置。
  4. 前記第1のフィルタ処理手段は、前記差分が第2の閾値より大きい場合には、前記着目画素において、前記着目画素に対して垂直方向に位置する領域に含まれる複数の画素の前記第1の色差信号を加算するフィルタ処理を適用して得られた値を出力し、
    前記第2のフィルタ処理手段は、前記差分が前記第2の閾値より大きい場合には、前記着目画素において、前記着目画素に対して水平方向に位置する領域に含まれる複数の画素の前記第2の色差信号を加算するフィルタ処理を適用して得られた値を出力することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  5. さらに、前記第1のフィルタ処理手段により得られた信号と前記第2のフィルタ処理手段により得られた信号とを合成する合成手段を有することを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  6. さらに、前記着目画素が赤フィルタの画素又は青フィルタの画素である場合には、前記着目画素の信号に対して前記合成手段により合成された信号を加算することにより、前記着目画素のフィルタの信号を出力する加算手段を有することを特徴とする請求項に記載の画像処理装置。
  7. 前記入力画像は、ベイヤ配列の画像であることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の画像処理装置。
  8. 入力画像の着目画素において、前記着目画素の垂直方向に位置する画素の信号を用いて複数の色フィルタの信号を補間し、補間した信号を用いて前記着目画素の第1の色差信号を算出する第1の色差信号算出ステップと、
    前記入力画像の前記着目画素において、前記着目画素の水平方向に位置する画素の信号を用いて複数の色フィルタの信号を補間し、補間した信号を用いて前記着目画素の第2の色差信号を算出する第2の色差信号算出ステップと、
    前記着目画素において、前記着目画素に対して垂直方向に位置する領域に含まれる複数の画素の前記第1の色差信号を加算するフィルタ処理を適用して得られた値と、前記着目画素の第1の色差信号を、重み付け加算する第1のフィルタ処理ステップと、
    前記着目画素において、前記着目画素に対して水平方向に位置する領域に含まれる複数の画素の前記第2の色差信号を加算するフィルタ処理を適用して得られた値と、前記着目画素の第2の色差信号を、重み付け加算する第2のフィルタ処理ステップとを有し、
    前記第1のフィルタ処理ステップと前記第2のフィルタ処理ステップでは、前記着目画素の垂直方向における第1の色差信号の傾きと前記着目画素の水平方向における第2の色差信号の傾きとの差分に基づいて、前記重み付け加算の重みを変化させることを特徴とする画像処理方法。
  9. コンピュータを、請求項1乃至のいずれか1項に記載された画像処理装置の各手段として機能させるためのプログラム。
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