JP2010027495A - 蓄電デバイス - Google Patents

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Abstract

【課題】リチウムイオン二次電池等の蓄電デバイスの外装体の外面層、内面層の少なくとも一方の機械的な損傷を防止することが可能な構造を有する蓄電デバイスを提供する。
【解決手段】リチウムイオン二次電池1の正極接続端子30と負極接続端子40は、それぞれ、外装体20を挟むように配置された第1の接続端子部材31と第2の接続端子部材32と、第1および第2の接続端子部材31、32を接続する接続部材33、34とを含む。第1の接続端子部材31は、外装体20の内側に配置され、凹部311に形成された貫通孔313を有する。第2の接続端子部材32は、外装体20の外側に配置され、凹部321に形成された貫通孔323を有する。接続部材33は芯部331と内側鍔部332と外側鍔部333とを含む。内側鍔部332が凹部311に埋め込まれて貫通孔313に係合され、外側鍔部333が凹部321に埋め込まれて貫通孔323に係合されている。
【選択図】図3

Description

この発明は、リチウムイオン二次電池、リチウム二次電池、ポリマー二次電池、電気二重層キャパシタなどの蓄電デバイスに関するものである。
従来から、たとえば、リチウムイオン二次電池等の蓄電デバイスに関しては、多様な用途の拡大に伴って、小型化、軽量化、薄型化、形状の自由度等の要求が高まっている。
そこで、このような要求に応えることができるように、蓄電要素を収容する可撓性の外装体を形成するために多層構造のラミネートフィルムが従来から用いられている。ラミネートフィルムは、蓄電要素に面する内面層と、中間層と、外部に面する外面層とから構成される。内面層は、たとえば、ポリエチレン、ポリプロピレン等の耐電解液性とヒートシール性に優れた熱可塑性樹脂からなる。中間層は、たとえば、アルミニウム箔等の可撓性と強度に優れた金属箔からなる。外面層は、たとえば、ポリアミド系樹脂等の電気絶縁性に優れた絶縁樹脂からなる。
このようなラミネートフィルムからなる外装体の中にシート状の内部電極対と電解液とを封入して、軽量かつ薄型で可撓性を有し、小型化や軽量化が可能なシート状リチウムイオン二次電池の電極引出構造が、たとえば、特開2003−151529号公報(以下、特許文献1という)で提案されている。
図6は特許文献1に開示されたシート状リチウムイオン二次電池を示す斜視図、図7は図6のVII−VII線における部分断面図である。なお、図7は正極リード側の断面を示すものであるが、負極リード側も構造上は正極リード側と同じである。以下では正極リード側を中心に説明する。
図6と図7に示すように、シート状リチウムイオン二次電池1000では、ラミネートフィルムからなる可撓性の袋状外包体1020は、内面層1021と、中間層1022と、外面層1023とから構成される。袋状外包体1020は、複数のシート状の正電極と複数のシート状の負電極とをセパレータを介して交互に積層して形成されたシート状の内部電極対1011と、電解液とを内部に密封状態に収容する。
袋状外包体1020の内部には、内部電極対1011の各正電極を連結する正極側の内部リード1032と、内部電極対1011の各負電極を連結する負極側の内部リード(1042、図示せず)とが配置されている。正極側の外部リード1030が、袋状外包体1020を挟んで正極側の内部リード1032に相対応する袋状外包体1020の外側に配置され、負極側の外部リード1040が、袋状外包体1020を挟んで負極側の内部リード(1042)に相対応する袋状外包体1020の外側に配置されている。
リベット1031、1041は、それぞれ、内部リード1032、(1042)と外部リード1030、1040との間を電気的に接続するために配置されている。具体的には、リベット1031、1041は、それぞれ、袋状外包体1020を気密に貫通して、一端側が袋状外包体1020の内側に位置する内部リード1032、(1042)に接続されるとともに、他端側が袋状外包体1020の外側に位置する外部リード1030、1040に接続されている。
内部リード1032、(1042)と袋状外包体1020との間、および、外部リード1030、1040と袋状外包体1020との間には、リベット1031、1041が貫通する袋状外包体1020の貫通孔をシールするためのシール部材1051、1052が介在されている。なお、袋状外包体1020の周囲にはヒートシール部1024が形成されている。
特開2003−151529号公報
しかしながら、特許文献1に開示されたシート状リチウムイオン二次電池においては、以下のような問題が生じる恐れがある。
まず、リベット1031、1041の両端部には鍔部が形成されているが、袋状外包体1020の外側に位置する一方端部の鍔部は、袋状外包体1020の内側に位置する他方端部がかしめられる前に予め形成されたものである。この外側に位置する一方端部の鍔部は外部リード1030、1040の上に突出しているために、複数個のリチウムイオン二次電池1000を上下に重ねることによって組電池を構成した場合に、その鍔部の上に位置する他のリチウムイオン二次電池1000の袋状外包体1020の外面層1023に機械的な損傷を生じさせる恐れがある。
また、袋状外包体1020の内側に位置する他方端部の鍔部は、リベット1031、1041の他方端部がかしめられた際に形成されたものである。この内側に位置する他方端部の鍔部は内部リード1032、(1042)の上に突出しているために、二次電池1000の内部において袋状外包体1020の内面層1021と接触してしまうことにより、内面層1021に機械的な損傷を生じさせる恐れがある。
そこで、この発明の目的は、上述のような従来技術の問題点に鑑みて、リチウムイオン二次電池等の蓄電デバイスの外装体の外面層または内面層の少なくとも一方の機械的な損傷を防止することが可能な構造を有する蓄電デバイスを提供することである。
この発明に従った蓄電デバイスは、蓄電要素を収容する外装体と、蓄電要素の正極および負極のそれぞれに電気的に接続された正極接続端子および負極接続端子とを備えた蓄電デバイスである。正極接続端子および負極接続端子は、それぞれ、外装体を挟むように配置された第1の接続端子部材と第2の接続端子部材と、第1および第2の接続端子部材を接続する接続部材とを含む。第1の接続端子部材は、外装体の内側に配置され、凹部に形成された貫通孔を有する。接続部材は、棒状部と、棒状部の一方端に形成され、棒状部の外径よりも相対的に大きな外径を有する第1の大径部と、棒状部の他方端に形成され、棒状部の外径よりも相対的に大きな外径を有する第2の大径部とを含む。接続部材の第1の大径部が、第1の接続端子部材の凹部に埋め込まれて貫通孔に係合されている。
この発明の一つの局面に従った蓄電デバイスにおいては、接続部材の第1の大径部が外装体の内側に配置された第1の接続端子部材の凹部に埋め込まれて貫通孔に係合されているので、接続部材の第1の大径部が蓄電デバイスの外装体の内面層に接触して機械的に損傷するのを防止することができる。
この発明のもう一つの局面に従った蓄電デバイスは、蓄電要素を収容する外装体と、蓄電要素の正極および負極のそれぞれに電気的に接続された正極接続端子および負極接続端子とを備えた蓄電デバイスである。正極接続端子および負極接続端子は、それぞれ、外装体を挟むように配置された第1の接続端子部材と第2の接続端子部材と、第1および第2の接続端子部材を接続する接続部材とを含む。第2の接続端子部材は、外装体の外側に配置され、凹部に形成された貫通孔を有する。接続部材は、棒状部と、棒状部の一方端に形成され、棒状部の外径よりも相対的に大きな外径を有する第1の大径部と、棒状部の他方端に形成され、棒状部の外径よりも相対的に大きな外径を有する第2の大径部とを含む。接続部材の第2の大径部が、第2の接続端子部材の凹部に埋め込まれて貫通孔に係合されている。
この発明のもう一つの局面に従った蓄電デバイスにおいては、接続部材の第2の大径部が外装体の外側に配置された第2の接続端子部材の凹部に埋め込まれて貫通孔に係合されているので、複数の蓄電デバイスを上下に重ねた場合などにおいて、接続部材の第2の大径部が他の蓄電デバイスの外装体の外面層に接触して機械的に損傷するのを防止することができる。
この発明のさらにもう一つの局面に従った蓄電デバイスは、蓄電要素を収容する外装体と、蓄電要素の正極および負極のそれぞれに電気的に接続された正極接続端子および負極接続端子とを備えた蓄電デバイスである。正極接続端子および負極接続端子は、それぞれ、外装体を挟むように配置された第1の接続端子部材と第2の接続端子部材と、第1および第2の接続端子部材を接続する接続部材とを含む。第1の接続端子部材は、外装体の内側に配置され、凹部に形成された第1の貫通孔を有する。第2の接続端子部材は、外装体の外側に配置され、凹部に形成された第2の貫通孔を有する。接続部材は、棒状部と、棒状部の一方端に形成され、棒状部の外径よりも相対的に大きな外径を有する第1の大径部と、棒状部の他方端に形成され、棒状部の外径よりも相対的に大きな外径を有する第2の大径部とを含む。接続部材の第1の大径部が、第1の接続端子部材の凹部に埋め込まれて第1の貫通孔に係合され、接続部材の第2の大径部が、第2の接続端子部材の凹部に埋め込まれて第2の貫通孔に係合されている。
この発明のさらにもう一つの局面に従った蓄電デバイスにおいては、接続部材の第1の大径部が外装体の内側に配置された第1の接続端子部材の凹部に埋め込まれて貫通孔に係合されているので、接続部材の第1の大径部が蓄電デバイスの外装体の内面層に接触して機械的に損傷するのを防止することができる。
また、この発明のさらにもう一つの局面に従った蓄電デバイスにおいては、接続部材の第2の大径部が外装体の外側に配置された第2の接続端子部材の凹部に埋め込まれて貫通孔に係合されているので、複数の蓄電デバイスを上下に重ねた場合などにおいて、接続部材の第2の大径部が他の蓄電デバイスの外装体の外面層に接触して機械的に損傷するのを防止することができる。
この発明のもう一つの局面、または、さらにもう一つの局面に従った蓄電デバイスにおいては、第2の接続端子部材の凹部の平面形状は矩形状であり、第2の大径部の平面形状は矩形状であることが好ましい。
このように構成することにより、矩形状の第2の大径部が、外装体の外側に配置された第2の接続端子部材の矩形状の凹部に埋め込まれて貫通孔に係合されているので、激しい振動や揺れ等によって第2の接続端子部材が回転するのを防止し、接続部材の棒状部の周りのシール性が低下するのを防止することが可能になる。
なお、この発明に従った蓄電デバイスにおいては、第1の接続端子部材は第1の貫通孔を複数有し、第2の接続端子部材は第2の貫通孔を複数有し、正極接続端子および負極接続端子は、それぞれ、接続部材を複数含むことが好ましい。
このように構成することにより、激しい振動や揺れ等によって第2の接続端子部材が回転するのをより効果的に防止し、接続部材の棒状部の周りのシール性が低下するのを防止することが可能になる。
以上のようにこの発明によれば、蓄電デバイスの外装体の外面層または内面層の少なくとも一方の機械的な損傷を防止することが可能となる。
以下、この発明の蓄電デバイスの実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は本発明の蓄電デバイスの一つの実施の形態であるリチウムイオン二次電池の電池要素を示す断面図、図2は本発明の蓄電デバイスの一つの実施の形態であるリチウムイオン二次電池を示す平面図、図3は図2のIII−III線に沿った方向から見た断面図、図4は図2のIV−IV線に沿った方向から見た部分断面図、図5は図3において外装体と正極集電体の端部に形成された貫通孔近傍の断面を示す部分断面図である。なお、図3、図4、図5は正極側の断面を示しているが、負極側も正極側と同様であるので、以下では正極側を中心に説明する。
図1〜図5を参照して、本発明の蓄電デバイスの一つの実施の形態であるリチウムイオン二次電池1について以下に説明する。
図1に示すように、電池要素10では、複数の短冊状の正極11と複数の短冊状の負極12とが、複数の短冊状のセパレータ13を介して、交互に積層されて形成されている。
ここで、正極11は、正極集電体111の両面に正極活物質112が積層されて形成されている。一例として、正極集電体111はアルミニウムからなり、正極活物質112はコバルト酸リチウム複合酸化物(LCO)からなる。
一方、負極12は、負極集電体121の両面に負極活物質122が積層されて形成されている。一例として、負極集電体121は銅からなり、負極活物質122は炭素材料からなる。
なお、複数の正極11を構成する複数の正極集電体111の端部が集約された正極集端部113は、後述する正極接続端子30に電気的に接続されており、複数の負極12を構成する複数の負極集電体121の端部が集約された負極集端部123は、後述する負極接続端子40に電気的に接続されている。
図2に示すように、蓄電デバイスの一例であるリチウムイオン二次電池1は、蓄電要素の一例として図1に示された電池要素10を収容する外装体20を備える。また、リチウムイオン二次電池1は、電池要素10の正極集端部113に電気的に接続された正極接続端子30と、電池要素10の負極集端部123に電気的に接続された負極接続端子40とを備える。
図3と図4に示すように、外装体20は、電池要素10に面する内面側に配置された内面層21と、中間層22と、外部に面する外面側に配置された外面層23とから構成される三層構造のラミネートフィルムで形成されている。内面層21は、一例として、ヒートシール可能な熱可塑性樹脂であるポリプロピレンからなり、厚みが30〜120μmである。中間層22は、一例として、アルミニウム箔またはアルミニウム合金箔からなり、厚みが30〜50μmである。外面層23は、一例として、ナイロン(登録商標)からなり、厚みが20〜40μmである。
外装体20は、凹部を有する形状にカップ成形された上下二枚のラミネートフィルムを重ね合わせることによって形成されている。外装体20の周囲四方では、図3と図4に示すように対向する内面層21同士をヒートシール(熱溶着)して接合することにより、図2〜図4に示すようにヒートシール部24が形成されている。このように形成された外装体20の内部に電池要素10が収容され、外装体20はヒートシール部24にて密封されている。ラミネートフィルムは、軽量でかつ優れた可撓性を有し、外部からの水分等に対して優れた遮断機能とシール性を有するものである。
なお、図2と図3に示すように、正極接続端子30の先端部、すなわち、後述する第2の接続端子部材32の突出端部に近い位置にあるヒートシール部24の端部は、正極接続端子30と外装体20の金属製の中間層22との接触による短絡を防止するために、耐熱性、電気絶縁性を有するポリイミド樹脂等からなる絶縁テープ25(たとえばカプトン(登録商標))で被覆されている。図2に示すように絶縁テープ25は、その幅が正極接続端子30の幅寸法、すなわち、平板部320の幅方向の寸法よりも大きく、図3に示すように上下二枚のラミネートフィルムを厚み方向に覆うように形成されている。このように形成された絶縁テープ25によって、正極接続端子30と外装体20の中間層22との接触が防止されている。
図2〜図3に示すように、正極接続端子30は、外装体20の内側に配置された板状の内部リードである第1の接続端子部材31と、外装体20の外側に配置された外部リードである第2の接続端子部材32と、第1の接続端子部材31および第2の接続端子部材32を電気的に接続する二つの接続部材33、34とを備えている。第1の接続端子部材31および第2の接続端子部材32は、外装体20を挟むように配置されている。
第1の接続端子部材31は、その長手方向の中央部近傍に形成された平面形状が矩形状の凹部311と、その長手方向の端部近傍に形成された平面形状が矩形状の凹部312とを有する。凹部311、312の中央部には、それぞれ、平面形状が円形状の貫通孔313、314が形成されている。
第2の接続端子部材32は、その長手方向の端部近傍に形成された平面形状が矩形状の凹部321と、その長手方向の中央部近傍に形成された平面形状が矩形状の凹部322とを有する。凹部321、322の中央部には、それぞれ、平面形状が円形状の貫通孔323、324が形成されている。
第1の接続端子部材31の貫通孔313と第2の接続端子部材32の貫通孔323とが対向するとともに、第1の接続端子部材31の貫通孔314と第2の接続端子部材32の貫通孔324とが対向している。
凹部311、312は第1の接続端子部材31の厚みよりも小さい深さを有し、凹部321、322は第2の接続端子部材32の厚みよりも小さい深さを有する。
接続部材33は、棒状部の一例である芯部331と、芯部331の一方端に形成され、芯部331の外径よりも相対的に大きな外径を有する第1の大径部の一例である内側鍔部332と、芯部331の他方端に形成され、芯部331の外径よりも相対的に大きな外径を有する第2の大径部の一例である外側鍔部333とを有している。外側鍔部333は予め形成されたものであり、内側鍔部332は後述するかしめ止めによって形成される。
内側鍔部332は、その厚みが凹部311よりも小さいために凹部311内に埋め込まれている。外側鍔部333は、その厚みが凹部321よりも小さいために凹部321内に埋め込まれている。
平面形状が矩形状の外側鍔部333が、同様に平面形状が矩形状の凹部321内に埋め込まれることにより、激しい振動や揺れ等によって第2の接続端子部材32が回転するのを防止し、接続部材33の周りのシール性が低下するのを防止している。
第1の接続端子部材31と第2の接続端子部材32は、電池要素10の長さ方向の端部において、外装体20を介して互いに対向するように配置されている。
なお、外装体20の外表面に接触しない側の第2の接続端子部材32の端部には、組電池のバスバーや外部負荷等と接続するための貫通孔325が形成されている。
以上のように構成されているので、接続部材33の内側鍔部332および外側鍔部333を貫通孔313、323にそれぞれ係合させるとともに、接続部材34の内側鍔部342および外側鍔部343を貫通孔314、324にそれぞれ係合させることにより、対向する第1の接続端子部材31と第2の接続端子部材32との間に外装体20を挟持するように配置することができる。
外側鍔部333は、芯部331の端部に予め所定の大きさで形成されたものであるが、内側鍔部332は、後述する接続部材33のかしめ止めにより、芯部331の先端部が軸方向に押し潰されることによって新たに形成されたものである。外側鍔部333は幅が大きく厚みが均一で外表面が平坦なのに比べると、内側鍔部332は幅と厚みが小さく、外表面には凹凸を有している。
芯部331は、かしめ止めした際に芯部331が軸方向に押圧されることにより、芯部331の直径が大きくなっている。ただし、第1の接続端子部材31の貫通孔313の内径は変わらない。これは後述する第1の接続端子部材31、第2の接続端子部材32、および、接続部材33、34の材質の違いにも影響される。これにより、芯部331には、貫通孔323の近傍に直径が異なる段差部334が形成される。貫通孔323の近傍にある第2の接続端子部材32の部分が段差部334に係合されることにより、接続部材33と第2の接続端子部材32との確実な接触が図られ、接触抵抗の低減に寄与することができる。
なお、第1の接続端子部材31の材質を変えることによって第1の接続端子部材31側の芯部にも段差部を形成することができる。
接続部材33において外側鍔部333が芯部331と予め一体的に形成されているのに加えて、内側鍔部332もかしめ止めされるリベット構造であることから、芯部331と一体的に形成されることになり、たとえば、ボルトナット等による締結構造や樹脂等による接着構造に比べて、外表面となる外側鍔部333を経て外部から水分が進入するのをより効果的に防ぐことができる。これにより、正極接続端子30の優れたシール性、導電性を実現することができる。また、接触抵抗を低減することができるとともに、熱膨張係数の違いによる熱変形を防止することができる。
第1の接続端子部材31は、比較的厚みのある板状の部材であって、複数の正極集電体111の端部が集約された正極集端部113の厚みと同等かそれよりも大きくなるように、たとえば、0.3〜3mmに設定されている。また、第1の接続端子部材31は、正極集電体111と同じ材質のアルミニウムまたはアルミニウム合金により形成されている。
第2の接続端子部材32は、比較的厚みのある板状の部材であって、第1の接続端子部材31の厚みと同等で、たとえば、0.3〜3mmに設定されている。また、第2の接続端子部材32は、銅または銅合金により形成されている。なお、第2の接続端子部材32を銅または銅合金で形成すると、高電圧下での使用における接触抵抗を低減させる上で好ましい。
接続部材33は、芯部331の断面形状が円形状であって、その直径が2〜6mmに設定されている。また、接続部材33は、第1の接続端子部材31と同じ材質のアルミニウムまたはアルミニウム合金により形成されている。
なお、接続部材34も、接続部材33と同様にして、芯部341とその両端に内側鍔部342および外側鍔部343を有している。
第1の接続端子部材31と第2の接続端子部材32の長手方向の寸法は、ほぼ同じであるとともに、電池要素10の幅方向の寸法とほぼ同じである。また、第1の接続端子部材31と第2の接続端子部材32の幅方向の寸法は、ほぼ同じである。第1の接続端子部材31と第2の接続端子部材32の厚み方向の寸法もほぼ同じである。
第1の接続端子部材31と第2の接続端子部材32は、長さ方向に互いにずらした状態で対向されており、第2の接続端子部材32の一方端部が外装体20の面方向に沿って突出するように配置されている。第2の接続端子部材32の突出した一方端部において、組電池のバスバーや外部負荷等と電気的に接続される。
このように、本発明の一つの実施の形態であるリチウムイオン二次電池1では、第2の接続端子部材32は、外装体20のヒートシール部24の間から突出して外部に引き出されたものではなく、外装体20の主平面上からその面方向に沿って外部に引き出されたものである。
なお、図2に示される負極接続端子40も、上述した正極接続端子30と同様の構造を有する。図2に示すように、正極接続端子30と同様にして、負極接続端子40においても、外装体20の外表面に接触する側の第2の接続端子部材42の端部には矩形状の凹部421が形成され、第2の接続端子部材42の長さ方向の中央部近傍には矩形状の凹部422が形成されている。外装体20の外表面に接触しない側の第2の接続端子部材42の端部には、組電池のバスバーや外部負荷等と電気的に接続するための貫通孔425が形成されている。凹部421には芯部431と外側鍔部433を有する接続部材43が配置され、凹部422には芯部441と外側鍔部443を有する接続部材44が配置されている。
負極側の第1の接続端子部材(41)(図示せず)は、比較的厚みのある板状の部材であって、複数の負極集電体121の端部が集約された負極集端部123の厚みと同等かそれよりも大きくなるように、たとえば、0.3〜3mmに設定されており、負極集電体121と同じ材質の銅または銅合金により形成されている。また、負極側の第2の接続端子部材42は、比較的厚みのある板状の部材であって、第1の接続端子部材(41)の厚みと同等で、たとえば、0.3〜3mmに設定されている。さらに、第2の接続端子部材42は、銅または銅合金により形成されている。
負極側の接続部材43、44は、負極側の第1の接続端子部材(41)および第2の接続端子部材42と同じ材質の銅または銅合金で形成されている。第1の接続端子部材(41)および第2の接続端子部材42と接続部材43、44に同じ材質を用いることにより、接触抵抗を低減することができるとともに、熱膨張係数の違いによる熱変形を防止することができる。
図3に示されるように、第1の接続端子部材31、外装体20、第2の接続端子部材32、および、接続部材33で囲まれる環状の空間Sにはシール部材50が充填されている。第1の接続端子部材31、外装体20、第2の接続端子部材32、および、接続部材34で囲まれる環状の空間Sにもシール部材50が充填されている。シール部材50は外装体20の内面層21と同様の材質、たとえば、ポリプロピレンからなり、リング状の形態を有する。このシール部材50により、接続部材33、34の周りにおけるシール性と絶縁性を向上させることができる。
以上のように構成されたリチウムイオン二次電池1は、要約すれば、電池要素10を収容する外装体20と、電池要素10の正極11および負極12のそれぞれに電気的に接続された正極接続端子30および負極接続端子40とを備える。正極接続端子30および負極接続端子40は、それぞれ、外装体20を挟むように配置された第1の接続端子部材31、41と第2の接続端子部材32、42と、第1および第2の接続端子部材31および32、41および42を接続する接続部材33、34、43、44とを含む。たとえば、正極側では、第1の接続端子部材31は、外装体20の内側に配置され、凹部311、312に形成された第1の貫通孔313、314を有する。第2の接続端子部材32は、外装体20の外側に配置され、凹部321、322に形成された第2の貫通孔323、324を有する。接続部材33、34は、棒状部の一例である芯部331、341と、芯部331、341の一方端に形成され、芯部331、341の外径よりも相対的に大きな外径を有する第1の大径部の一例である内側鍔部332、342と、芯部331、341の他方端に形成され、芯部331、341の外径よりも相対的に大きな外径を有する第2の大径部の一例である外側鍔部333、343とを含む。接続部材33、34の内側鍔部332、342が、第1の接続端子部材31の凹部311、312に埋め込まれて第1の貫通孔313、314に係合されている。接続部材33、34の外側鍔部333、343が、第2の接続端子部材32の凹部321、322に埋め込まれて第2の貫通孔323、324に係合されている。
このように、接続部材33、34の内側鍔部332、342が外装体20の内側に配置された第1の接続端子部材31の凹部311、312に埋め込まれて貫通孔313、314に係合されているので、接続部材33、34の内側鍔部332、342がリチウムイオン二次電池1の外装体20の内面層21に接触して機械的に損傷するのを防止することができる。
また、接続部材33、34の外側鍔部333、343が外装体20の外側に配置された第2の接続端子部材32の凹部321、322に埋め込まれて貫通孔323、324に係合されているので、複数のリチウムイオン二次電池1を上下に重ねた場合などにおいて、接続部材33、34の外側鍔部333、343が他のリチウムイオン二次電池1の外装体20の外面層23に接触して機械的に損傷するのを防止することができる。
さらに、第2の接続端子部材32の凹部321、322の平面形状は矩形状であり、外側鍔部333、343の平面形状は矩形状であり、矩形状の外側鍔部333、343が、外装体20の外側に配置された第2の接続端子部材32の矩形状の凹部321、322に埋め込まれて貫通孔323、324に係合されているので、激しい振動や揺れ等によって第2の接続端子部材32が回転するのを防止し、接続部材33、34の芯部331、341の周りのシール性が低下するのを防止することが可能になる。
上記の実施形態では、電池要素10は、短冊状の正極、短冊状のセパレータおよび短冊状の負極の積層体、いわゆる枚葉構造の積層体から構成されているが、長尺状のセパレータを九十九折りして、短冊状の正極と短冊状の負極とを交互に介在させることによって構成してもよい。また、電池要素の構造として、長尺状の正極、長尺状のセパレータおよび長尺状の負極を巻回してなる巻回型構造を採用してもよい。たとえば、巻回軸に沿って正極、負極の集電体の端部を互いに反対方向に引き出して、その引き出し部に上記の実施形態のような正極接続端子、負極接続端子を電気的に接続すれば、本発明の構成を適用することができる。
上記の実施形態では、蓄電要素としてリチウムイオン二次電池1の電池要素10に適用した例を説明したが、リチウム二次電池、ポリマー二次電池などの電池要素に適用してもよく、電気二重層キャパシタなどの蓄電デバイスに用いられる蓄電要素に適用してもよく、蓄電要素は特に限定されない。
図1に示されるセパレータ13としては、特に限定されるべきものではなく、従来から公知のものを用いることができる。なお、本発明においては、セパレータは、その名称によって限定されるべきものではなく、セパレータの代わりにセパレータとしての機能(役割)を有するような固体電解質やゲル状電解質を用いてもよい。また、アルミナやジルコニアなどの無機材料を含有させたセパレータを用いてもよい。
正極活物質112としては、コバルト酸リチウム複合酸化物(LCO)以外に、マンガン酸リチウム複合酸化物(LMO)、ニッケル酸リチウム複合酸化物(LNO)を用いてもよい。また、正極活物質112としてLNMCOといった3元系材料やLMNO,LMCO,LNCOといった2元系材料を用いてもよい。さらに、正極活物質112は、これらの主材料を混合したものでもよい。正極活物質112は、LiFePOといったオリビン系材料でもよい。
負極活物質122の炭素材料としては、グラファイトやハードカーボンなどが用いられる。また、負極活物質122は、これらの主材料を混合したものでもよい。負極活物質122はチタン酸リチウムのようなセラミックや合金系材料でもよい。
上記の実施形態では、外装体20として三層構造からなるラミネートフィルムを用いているが、外装体20の内面層21と中間層22との間、中間層22と外面層23との間に接着層を介在させてもよい。また、中間層22の内側に複数層からなる内面層21を配置してもよい。中間層22の外側に複数層からなる外面層23を配置してもよい。中間層22を多層構造にしてもよい。中間層22の材質としては、水分などに対してバリア性を有し、可撓性と強度に優れた金属であればよく、ステンレス鋼、ニッケルまたはニッケル合金、銅または銅合金、鉄または鉄合金などでもよい。中間層22としては、予め箔状または薄板状に形成されたものを用いてもよいが、薄膜やめっき層によって形成されたものでもよい。
内面層21は、耐電解液性とヒートシール性に優れた熱可塑性樹脂であればよく、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリアミド、アイオノマー等の樹脂でもよい。外面層23は、電気絶縁性に優れた絶縁樹脂であればよく、ポリエステル(PETなど)、その他のポリアミド等の樹脂でもよい。
上記の実施形態では、二枚のラミネートフィルムを重ね合わせ、周囲四方のヒートシール部24を熱溶着して、電池要素10を外装体20の内部に収容するように二枚のラミネートフィルムを密封しているが、ラミネートフィルムの密封方法として、一枚のラミネートフィルムを二つに折り曲げた後、周囲の残り三方のヒートシール部24を熱溶着してもよい。また、一枚のラミネートフィルムを筒状に形成した後、両側のヒートシール部24を熱溶着してもよい。なお、筒状に形成する場合、予め熱溶着される帯状のヒートシール部の位置は任意に設定することができる。
上記の実施形態では、正極側の第1の接続端子部材31と第2の接続端子部材32とは異なる材質であるが、同じ材質でもよい。たとえば、第2の接続端子部材32の材質を第1の接続端子部材31の材質と同様にアルミニウムまたはアルミニウム合金にした場合には、軽量化の面で有利である。
負極側の第1の接続端子部材(41)と第2の接続端子部材42とは同じ材質であるが、異なる材質でもよい。銅または銅合金からなる第2の接続端子部材42の表面上にニッケルめっきや錫めっきを施してもよい。
第2の接続端子部材32の形状については、自由な形状を採用することが可能である。上記の実施形態では、第2の接続端子部材32の形状として、直線方向に延在する平板状を採用しているが、平板状に限定されず、外装体20の外表面に接触しない側の端部、すなわち、図2と図3に示される貫通孔325が形成される側の端部を鍵状に屈曲させたり、円弧状に湾曲させたり、あるいは、二股に分岐させたりしてもよい。また、第2の接続端子部材32の長さ方向の寸法、幅方向の寸法、厚み方向の寸法は、図3と図4に示されるように全体にわたって均一でなくてもよく、たとえば、どこか一箇所に肉薄部、肉厚部を形成してもよい。
第1の接続端子部材31と第2の接続端子部材32の長手方向の寸法、幅方向の寸法、厚み方向の寸法、これらの寸法の大小関係については、上記の実施形態に限定されず、任意に設定することができる。たとえば、第1の接続端子部材31と第2の接続端子部材32の材質が異なる場合には、長手方向の寸法、幅方向の寸法、または、厚み方向の寸法を第1の接続端子部材31と第2の接続端子部材32とで異ならせた方がよい場合もあり、これらの寸法は第1の接続端子部材31と第2の接続端子部材32の材質の許容電流等に応じて適宜設定される。
正極接続端子30の第2の接続端子部材32と負極接続端子40の第2の接続端子部材42の引き出し方向は、上記の実施形態のように外装体20の短手方向に平行にかつ同一方向に引き出すものに限定されず、たとえば、外装体20の長手方向に(図2の左右方向に)互いに反対方向に第2の接続端子部材32と第2の接続端子部材42を引き出してもよい。また、上記の実施形態のように正極接続端子30の第2の接続端子部材32と負極接続端子40の第2の接続端子部材42とを同一方向に引き出すものに限定されず、第2の接続端子部材32と第2の接続端子部材42を互いに反対方向に引き出したり、非対称な方向に引き出してもよい。
接続部材33、34の内側鍔部332、342を第1の接続端子部材31の貫通孔313、314に係合させる手段としては、かしめ止めに限らず、ネジやボルトナット止め、超音波溶接、レーザー溶接等の手段を採用してもよい。
第1の接続端子部材31の内側鍔部332、342の外表面の凹凸を平坦化するために、かしめ止めした後にプレス加工してもよい。また、第1の接続端子部材31の内側鍔部332、342の外表面にレーザー溶接、樹脂コーティング、半田付けなどを施してもよい。
上記の実施形態では、正極接続端子30側に2個の接続部材33、34、負極接続端子40側に2個の接続部材43、44を設けているが、個数については特に限定されない。ただし、リチウムイオン二次電池1が、たとえば、激しい振動を伴う用途に用いられた場合には、振動による第2の接続端子部材32、42の回転を防止するためには、接続部材の数は、正極接続端子30側、負極接続端子40側のそれぞれにおいて、少なくとも2個以上であることが好ましい。また、接続部材33と34、43と44の間隔は、任意であるが、激しい振動にも耐えうる充分な機械的強度が得られるように適宜設定される。
上記の実施形態では、芯部331、341の断面形状は円形であるが、たとえば、多角形状などでもよい。芯部331、341の断面形状が多角形状であれば、振動による接続部材33、34の回転を防止するのに有効である。また、芯部331、341の直径は同じでなくてもよい。
また、外装体20の内面層21の損傷を防止するために、第1の接続端子部材31の表面に面取り加工や曲面加工を施しておくことが好ましい。
シール部材50は、耐電解液性とシール性に優れた熱可塑性樹脂であればよく、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリアミド、ナイロン、アイオノマー等の樹脂でもよい。
また、シール部材50は、上記の実施形態では予めリング状に形成されたものを用いているが、液状のシール部材を芯部331、341の周りに注入してもよい。
さらに、シール部材50は、上記のような絶縁樹脂でもよいが、天然ゴムや合成ゴムのような弾性材料でもよい。これにより、芯部331、341の周りにおける応力緩和を図ることができる。
なお、上記の実施形態において芯部331、341の周りにブッシュ材を植込んでおき、かしめた際に芯部331、341の周りに食い込むようにシール部材50が形成されるようにしてもよい。
次に、本発明の蓄電デバイスの一例であるリチウムイオン二次電池1の製造方法について説明する。リチウムイオン二次電池の製造方法は、限定されないが、たとえば、図1〜図4に示されたリチウムイオン二次電池1は、次のような手順で製造することができる。なお、製造方法においても正極側と負極側は同様であるので、正極側を中心に説明する。
(1)まず、図5に示すように、正極集端部113、外装体20、および、第2の接続端子部材32のそれぞれの所定の位置に、対応する貫通孔101、201、323を形成する。
なお、図3に示すように第2の接続端子部材32の先端部には組電池のバスバーや外部負荷等に接続可能な貫通孔325を形成しておく。
第1の接続端子部材31の貫通孔313、314、第2の接続端子部材32の貫通孔323、324は、芯部331、341の直径とほぼ同じ直径を有するに形成しておくのに対し、外装体20の貫通孔201、202は、芯部331、341の直径よりも予め大きく形成しておくことにより、芯部331、341を挿通した際に、芯部331、341と外装体20との間に空間Sが形成されることとなる。そして、空間Sが充填されるように貫通孔を有するリング状のシール部材50を準備する。
正極集端部113の貫通孔101は、接続部材33をかしめる際の機械的な損傷から正極集端部113を保護するという観点から、後述の内側鍔部332と接触しない程度の余裕を持たせた直径、すなわち、図3〜図5に示すように、貫通孔313よりも少し大きい直径を有する貫通孔にする。
貫通孔201は、外側鍔部333の直径よりも小さい内径を有するように形成しておく方が、外装体20を確実に挟持する上で好ましい。
(2)次に、正極集端部113と第1の接続端子部材31とを電気的に接続する。具体的には、図5に示すように、重ね合わせられた正極集端部113の貫通孔101と第1の接続端子部材31の貫通孔313とを位置合わせしながら、図示しない治具により、正極集端部113と第1の接続端子部材31とを超音波溶着する。超音波溶着する領域やその数は任意である。
(3)そして、第1の接続端子部材31に接続された電池要素10を、凹部を有する形状にカップ成形された上下二枚の外装体20の内部に収容する。
(4)その後、第1の接続端子部材31上に外装体20、シール部材50、第2の接続端子部材32を、それぞれの貫通孔313、貫通孔201、シール部材50の貫通孔、貫通孔323を位置合わせして配置する。
(5)さらに、接続部材33を用意し、外側鍔部333を外側にして芯部331を第2の接続端子部材32、外装体20、シール部材50、および、第1の接続端子部材31の順で、それぞれの貫通孔323、貫通孔201、シール部材50の貫通孔、貫通孔313に挿通する。
外側鍔部333は、第2の接続端子部材32の外表面よりも凹んだ状態で凹部321に埋め込まれる。
(6)次に、第1の接続端子部材31から突出する接続部材33の先端部に対し、図示しない治具により、打撃、油圧、空気圧等の方法で押圧して、かしめることにより、先端部が押し潰されて内側鍔部332が新たに形成される。また、かしめ止めにより第1の接続端子部材31と第2の接続端子部材32と接続部材33とが電気的に接続される。
内側鍔部332は、第1の接続端子部材31の外表面よりも凹んだ状態で凹部311に埋め込まれる。
(7)そして、外装体20の周囲三方にて内面層21同士を熱溶着してヒートシール部24を形成する。
(8)さらに、外装体20のまだヒートシールされていない一方の開口部から電解液を注入した後、その一方の開口部にて内面層21同士を熱溶着して仮のヒートシール部24を形成する。
(9)最後に、初期充電を行い、ヒートシール部24の一部を切断して、その切断部からガス抜きをした後、切断したヒートシール部24の一部を再び熱溶着するとともに真空吸引して全体を密封する。
(10)以上のようにして、本発明の蓄電デバイスの一例であるリチウムイオン二次電池1が製造される。
なお、接続部材34の側についても、上記の接続部材33の側と同様に加工される。
正極集端部113と第1の接続端子部材31に、それぞれ、貫通孔101、313、314を形成してから、正極集端部113と第1の接続端子部材31を超音波溶着して接続してもよいが、製造工程の簡略化という観点からは、正極集端部113と第1の接続端子部材31とを超音波溶着した後に、両方を貫通する貫通孔を同時に一括形成してもよい。
外側鍔部333は、第2の接続端子部材32の外表面から凹んだ状態で凹部321に埋め込まれているが、第2の接続端子部材32の外表面とほぼ同一面に整合するようにされてもよい。内側鍔部332についても同様である。
具体的には、以下の仕様の各構成要素を用いて本発明の蓄電デバイスの一例であるリチウムイオン二次電池1を製造することによって、本発明のリチウムイオン二次電池が製造可能であることを検証した。
(a)電池要素10(積層体の寸法):300mm(長手方向の寸法)×120mm(幅方向の寸法)×5mm(T寸法)
(b)正極集電体111:アルミニウム箔
(c)正極活物質112:コバルト酸リチウム
(d)負極集電体121:銅箔
(e)負極活物質122:炭素材料
(f)セパレータ13:ポリオレフィン系セパレータ
(g)外装体20:320mm(長さ方向の寸法)×135mm(幅方向の寸法)×7mm(厚み方向の寸法)
(g−1)アルミニウムラミネートフィルム(内面層21:厚みが80μmのポリプロピレン、中間層22:厚みが40μmのアルミニウム箔、外面層23:厚みが25μmのナイロン)
(g−2)貫通孔201の直径:6mm
(h)第1の接続端子部材31:100mm(長さ方向の寸法)×15mm(幅方向の寸法)×1.5mm(厚み方向の寸法)
(h−1)材質:正極側 アルミニウム、負極側 銅
(h−2)凹部311、312:7mm(長さ方向)×7mm(幅方向)×0.6mm(深さ方向)
(h−3)貫通孔313、314:直径4mm
(i)第2の接続端子部材32:100mm(長さ方向)×15mm(幅方向)×1.5mm(厚み方向)
(i―1)材質:正極側 銅、負極側 銅
(i―2)凹部321、322:7mm(長さ方向)×7mm(幅方向)×0.6mm(深さ方向)
(i―3)貫通孔323、324:直径4mm
(j)接続部材33、34、43、44(リベット):直径4mm×長さ6mm(かしめる前の寸法)、
(j−1)外側鍔部333、343、433、443:直径8mm
(j−2)材質:正極側 アルミニウム、負極側 銅
(k)シール部材50:ポリプロピレン
(l)電解液:エチレンカーボネート(EC)とプロピレンカーボネート(PC)とジエチルカーボネート(DEC)に塩としてLiPFを1mol/L溶解したもの
(m)製造方法:上記の製造方法に従う。
上記の条件にて実施形態のリチウムイオン二次電池1として電池容量10Ah、電圧4.2Vのリチウムイオン二次電池を作製した。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考慮されるべきである。本発明の範囲は以上の実施の形態ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての修正や変形を含むものであることが意図される。
本発明の蓄電デバイスは、自動車や二輪車などの激しい振動を伴う用途で用いられるものに適している。すなわち、特許文献1の従来例に開示されるような、外装体の熱溶着されたヒートシール部から接続端子を突出させる構造、言い換えれば、外装体同士が化学的に接合されることにより、接続端子を挟持する構造では、外部からの激しい振動により、電池要素と接続端子も激しく振動し、ヒートシール部のシール性の低下が生じる恐れがある。これに対して、本発明の蓄電デバイスでは、接続端子の第1の接続端子部材と第2の接続端子部材とが機械的・電気的に接合されるとともに、第1の接続端子部材と第2の接続端子部材との間で外装体を挟持する構造であるので、外部からの激しい振動に対しても外装体を強固に保持するとともに高いシール性を維持し、かつ、簡易な構成で高い絶縁性も維持することができる。したがって、本発明の蓄電デバイスは、100V以上の高電圧下、たとえば、500〜1000Vで用いられるのに適している。
本発明の蓄電デバイスの一つの実施の形態であるリチウムイオン二次電池の電池要素を示す断面図である。 本発明の蓄電デバイスの一つの実施の形態であるリチウムイオン二次電池を示す平面図である。 図2のIII−III線に沿った方向から見た断面図である。 図2のIV−IV線に沿った方向から見た部分断面図である。 図3において外装体と正極集電体の端部に形成された貫通孔近傍の断面を示す部分断面図である。 従来のシート状リチウムイオン二次電池を示す斜視図である。 図6のVII−VII線における部分断面図である。
符号の説明
1:リチウムイオン二次電池、10:電池要素、11:正極、12:負極、20:外装体、30:正極接続端子、40:負極接続端子、31,41:第1の接続端子部材、32,42:第2の接続端子部材、33,34,43,44:接続部材、113:正極集端部、123:負極集端部、311,312,321,322:凹部、313,314,323,324:貫通孔、331,341:芯部、332,342:内側鍔部、333,343:外側鍔部。

Claims (5)

  1. 蓄電要素を収容する外装体と、前記蓄電要素の正極および負極のそれぞれに電気的に接続された正極接続端子および負極接続端子とを備えた蓄電デバイスであって、
    前記正極接続端子および前記負極接続端子は、それぞれ、前記外装体を挟むように配置された第1の接続端子部材と第2の接続端子部材と、前記第1および第2の接続端子部材を接続する接続部材とを含み、
    前記第1の接続端子部材は、前記外装体の内側に配置され、凹部に形成された貫通孔を有し、
    前記接続部材は、棒状部と、前記棒状部の一方端に形成され、前記棒状部の外径よりも相対的に大きな外径を有する第1の大径部と、前記棒状部の他方端に形成され、前記棒状部の外径よりも相対的に大きな外径を有する第2の大径部とを含み、
    前記接続部材の第1の大径部が、前記第1の接続端子部材の凹部に埋め込まれて貫通孔に係合されていることを特徴とする、蓄電デバイス。
  2. 蓄電要素を収容する外装体と、前記蓄電要素の正極および負極のそれぞれに電気的に接続された正極接続端子および負極接続端子とを備えた蓄電デバイスであって、
    前記正極接続端子および前記負極接続端子は、それぞれ、前記外装体を挟むように配置された第1の接続端子部材と第2の接続端子部材と、前記第1および第2の接続端子部材を接続する接続部材とを含み、
    前記第2の接続端子部材は、前記外装体の外側に配置され、凹部に形成された貫通孔を有し、
    前記接続部材は、棒状部と、前記棒状部の一方端に形成され、前記棒状部の外径よりも相対的に大きな外径を有する第1の大径部と、前記棒状部の他方端に形成され、前記棒状部の外径よりも相対的に大きな外径を有する第2の大径部とを含み、
    前記接続部材の第2の大径部が、前記第2の接続端子部材の凹部に埋め込まれて貫通孔に係合されていることを特徴とする、蓄電デバイス。
  3. 蓄電要素を収容する外装体と、前記蓄電要素の正極および負極のそれぞれに電気的に接続された正極接続端子および負極接続端子とを備えた蓄電デバイスであって、
    前記正極接続端子および前記負極接続端子は、それぞれ、前記外装体を挟むように配置された第1の接続端子部材と第2の接続端子部材と、前記第1および第2の接続端子部材を接続する接続部材とを含み、
    前記第1の接続端子部材は、前記外装体の内側に配置され、凹部に形成された第1の貫通孔を有し、
    前記第2の接続端子部材は、前記外装体の外側に配置され、凹部に形成された第2の貫通孔を有し、
    前記接続部材は、棒状部と、前記棒状部の一方端に形成され、前記棒状部の外径よりも相対的に大きな外径を有する第1の大径部と、前記棒状部の他方端に形成され、前記棒状部の外径よりも相対的に大きな外径を有する第2の大径部とを含み、
    前記接続部材の第1の大径部が、前記第1の接続端子部材の凹部に埋め込まれて前記第1の貫通孔に係合され、前記接続部材の第2の大径部が、前記第2の接続端子部材の凹部に埋め込まれて前記第2の貫通孔に係合されていることを特徴とする、蓄電デバイス。
  4. 前記第2の接続端子部材の凹部の平面形状は矩形状であり、前記第2の大径部の平面形状は矩形状である、請求項2または請求項3に記載の蓄電デバイス。
  5. 前記第1の接続端子部材は第1の貫通孔を複数有し、前記第2の接続端子部材は第2の貫通孔を複数有し、前記正極接続端子および前記負極接続端子は、それぞれ、前記接続部材を複数含む、請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の蓄電デバイス。
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