JP2010024895A - 内燃機関の燃料噴射制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】異常発生時においてその異常発生をユーザに適正に認知させ、ひいては内燃機関の保護等を図る。
【解決手段】エンジン制御システムにおいて、ECU50は、エンジン運転状態を検出しその検出結果に基づいてエンジンの運転を制御する。ECU50は、エンジン10の運転中に燃料噴射の休止条件が成立した場合に、燃料噴射弁18による燃料噴射を休止する。また、ECU50は、制御システムにおける異常の有無を判定し、異常発生の旨が判定された場合に、前記休止条件が成立している状態下で燃料噴射弁18による微少量の燃料噴射を実施してエンジン10に強制振動を生じさせる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、例えば蓄圧式燃料供給システムに適用される内燃機関の燃料噴射制御装置に関するものである。
例えば、ディーゼルエンジン用の燃料噴射システムとしてコモンレール式(蓄圧式)燃料噴射システムが実用化されており、当該システムにて発生する異常を検出するための技術も各種提案されている。例えば、特許文献1には、燃料噴射弁による無噴射時にサプライポンプ(高圧燃料ポンプ)による燃料圧送を行わせ、その時の燃料圧力(コモンレール圧)の変化に基づいてサプライポンプの異常を検出する技術が開示されている。また、特許文献2には、コモンレール内の燃料圧力を検出するための燃料圧力センサについて異常検出する技術が開示されている。そして、燃料噴射システムにおいて何らかの異常が発生していると判定された場合、異常警告灯を点灯させることにより異常発生がドライバ等に報知される。また、燃料圧や燃料噴射量を制限する等の所定のフェイルセーフ処理が適宜実施される。
特開2004−225630号公報 特開2005−155561号公報
しかしながら、上記のように異常発生時において異常警告灯の点灯により異常発生をドライバ等に報知する場合には、ドライバが異常警告灯の点灯に気付かないことがあり、その異常発生の状態のまま車両走行が継続されることで、他の異常が誘発されることも考えられる。例えば、排気中のPM(パティキュレートマター)を捕集するDPF(ディーゼルパティキュレートフィルタ)を備える排気浄化装置において、DPF再生処理用の排気燃料添加弁に異常が発生した場合、又はDPFにおけるPM堆積量を推定するための差圧センサに異常が発生した場合、DPF再生処理を適正に実施できなくなる。そして、その異常発生状態のまま車両走行が継続されることで、DPFにPMが過剰に堆積する状態に至り、排気側圧力の過上昇に起因するエンジン故障や、高負荷時に高温の排気がDPFに流れ込んで過堆積のPMが酸化されることに起因するDPF溶損などが生じる可能性がある。
本発明は、異常発生時においてその異常発生をユーザに適正に認知させ、ひいては内燃機関の保護等を図ることができる内燃機関の燃料噴射制御装置を提供することを主たる目的とするものである。
以下、上記課題を解決するための手段、及びその作用効果について説明する。
本発明の燃料噴射制御装置は、内燃機関の運転状態を検出しその検出結果に基づいて内燃機関の運転を制御する制御システムに適用され、内燃機関の運転中に燃料噴射の休止条件(燃料カット条件)が成立した場合に、燃料噴射弁による燃料噴射を休止するものである。そして、請求項1では特に、制御システムにおける異常の有無を判定し、異常発生の旨が判定された場合に、前記休止条件が成立している状態下で燃料噴射弁による燃料噴射を実施して内燃機関に振動を生じさせる。
車両の減速時など、燃料噴射が休止される期間(燃料カット期間)において燃料噴射を実施しその噴射燃料を燃焼させて強制振動を生じさせることで、異常発生している状態であることを内燃機関の振動によりユーザに知らせることができる。車両においては内燃機関の振動がシートやハンドル等を通じてユーザ(ドライバ)に伝わるため、ユーザはその振動を体感でき、異常警告灯を確認するといった行為を行わなくても、異常発生を認識できる。この場合、本来は燃料噴射が休止される状態であるため、仮に微少量の燃料噴射でも振動が体感でき、しかも燃料噴射量が微少量であれば、意図しない車両の加速等を抑制できる。以上により、異常発生時においてその異常発生をユーザに適正に認知させることができ、ひいては修理工場での修理など然るべき処置をいち早く行わせることができる。その結果、内燃機関の保護等を図ることができる。
請求項2に記載の発明では、前記振動を間欠的に生じさせるものとしている。つまり、所定の周期にて燃料噴射の実施と非実施とを繰り返す構成としている。この場合、振動が間欠的に発生すれば、内燃機関の通常運転時とは異なる変則的な振動が生じることになるため、強制的な振動付与をユーザにより分かりやすく認識させることができる。
請求項3に記載の発明では、燃料噴射弁による燃料噴射量を変更することで前記振動の実施態様を変更するものとしている。この場合、燃料噴射量を増量することで振動レベルを大きくし、強制振動をユーザにより分かりやすく認識させることができる。
請求項4に記載の発明では、蓄圧室やサプライポンプを備える高圧燃料噴射システムにおいて、蓄圧室内の燃料圧力を変更することで前記振動の実施態様を変更するものとしている。この場合、蓄圧室内の燃料圧力を大きくすることで振動レベルを大きくし、強制振動をユーザにより分かりやすく認識させることができる。
補足すると、蓄圧室内の燃料圧力を変更することで振動の実施態様を変更する場合には、燃料噴射量を増やさなくても振動レベルを変更できるため、無駄な燃料消費を低減する上で有利であると考えられる。
請求項5に記載の発明では、多気筒内燃機関における燃料噴射気筒を変更することで前記振動の実施態様を変更するものとしている。この場合、例えば、燃焼順序が連続する気筒で燃料噴射を実施する構成、燃焼順序が連続する気筒で燃料噴射の実施/非実施を切り替える構成、全気筒のうち特定の気筒でのみ燃料噴射を実施する構成などが想定される。これらの構成によれば、振動パターンを変更することで、強制振動をユーザにより分かりやすく認識させることができる。
請求項6に記載の発明では、内燃機関の運転に及ぼす影響度に応じて定められた異常レベルを判定するものであり、都度判定された異常レベルに基づいて前記振動の実施態様を変更するものとしている。例えば、内燃機関の運転に及ぼす影響度が比較的小さい場合には振動レベルを小さくする。これにより、燃料消費を抑えながらの異常の通報が可能となる。また、内燃機関の運転に及ぼす影響度が比較的大きい場合には振動レベルを大きくする。これにより、異常発生後において、それをいち早くユーザに認識させることができる。
請求項7に記載の発明では、異常発生の旨が判定されてからの経過時間を計測し、その経過時間に基づいて前記振動の実施態様を変更するものとしている。例えば、異常発生から時間(日数を含む)が経過するほど、振動レベルを大きくする。これにより、異常発生後においてユーザがなかなか修理工場での修理等をしない場合に、その修理等を促すことができる。
請求項8に記載の発明では、振動レベル又は振動周期が各々異なる複数の振動パターンのうちいずれかを選択的に生じさせるものとしている。この場合、複数の振動パターンの中からのパターン選択により種々の態様で内燃機関に強制振動を生じさせることができる。例えば異常内容と振動パターンとが関連付けられている場合には、都度の振動パターンから異常内容を認識できる。
請求項9に記載の発明では、内燃機関の1燃焼サイクルでメイン噴射とそれに先行するパイロット噴射とを含む多段噴射を実施する燃料噴射制御装置であり、メイン噴射に相当する噴射時期に単段の燃料噴射を実施することで前記振動を生じさせるものとしている。
要するに、パイロット噴射+メイン噴射を実施する場合と、メイン噴射のみを実施する場合とを比較すると、後者の方が振動が大きくなると考えられる。ゆえに、上記のとおり単段の燃料噴射を実施することで、強制的な振動付与をユーザにより分かりやすく認識させることができる。
以下、本発明を具体化した実施形態について図面を参照しつつ説明する。本実施形態は、自動車用の多気筒ディーゼルエンジンを対象にエンジン制御システムを構築するものである。当該制御システムにおいては、電子制御ユニット(以下、ECUという)を中枢として燃料噴射制御等を実施するものとしている。
図1は、本実施形態におけるエンジン制御システムの全体概略を示す構成図である。図1において、エンジン10には吸気管11と排気管12とが接続されている。吸気管11には、DCモータ等のアクチュエータ13によって開度調節される電子制御式のスロットル弁14が設けられている。エンジン10の吸気ポート及び排気ポートにはそれぞれ吸気バルブ15及び排気バルブ16が設けられている。吸気バルブ15の開動作により空気が吸気管11から燃焼室17内(筒内)に吸入され、排気バルブ16の開動作により燃焼後の排気が排気管12に排出される。
エンジンシリンダヘッドには気筒ごとに電磁駆動式の燃料噴射弁18が設けられており、燃料噴射弁18により燃焼室17内への燃料噴射が行われる。そして、燃焼室17内における空気が圧縮されることで燃料が自己着火して燃焼が行われる。
本実施形態ではコモンレール式燃料噴射システムを採用しており、蓄圧室としてのコモンレール25内に蓄えられた高圧燃料が燃料噴射弁18により噴射されるようになっている。当該燃料噴射システムについて説明する。燃料タンク20と燃料ポンプ21とは燃料配管22を通じて接続されており、燃料ポンプ21は、エンジン10の回転に伴い駆動されて燃料の吸入及び吐出を繰り返し実行する。燃料ポンプ21の燃料吸入部には電磁駆動式の吸入調量弁(SCV)23が設けられており、燃料タンク20から汲み上げられた低圧燃料は吸入調量弁23を介して当該ポンプ21の燃料加圧室に吸入される。燃料ポンプ21では、エンジン回転に同期してプランジャが往復動することにより燃料加圧室内の燃料が高圧化され、その高圧燃料が吐出される。
燃料ポンプ21には、燃料吐出配管24を介してコモンレール25が接続されている。燃料ポンプ21から吐出される高圧燃料は燃料吐出配管24を通じてコモンレール25に逐次給送され、それによりコモンレール25内の燃料が高圧状態に保持されるようになっている。コモンレール25にはレール圧センサ26が設けられており、このレール圧センサ26によりコモンレール25内の燃圧(以下、実レール圧ともいう)が検出される。
また、排気管12にはDPF31が配設されている。DPF31は、排気中のPMを捕集するPM除去用フィルタである。DPF31は、例えばPt等からなる酸化触媒を担持しており、PM成分の1つである可溶性有機成分(SOF)とともにHCやCOを除去可能になっている。
DPF31に捕集されたPMは、排気上流側から供給される燃料により高温酸化されて除去されるようになっている(DPF再生処理)。具体的には、排気管12においてDPF31よりも上流側には排気燃料添加弁32が設けられており、この排気燃料添加弁32から排気管12内に燃料が添加供給されることで、DPF31に燃料が供給されてDPF再生が行われる。なお、DPF再生処理としてはその他に、燃料噴射弁18によるメイン噴射後のポスト噴射により未燃燃料をDPF31に供給し、その未燃燃料によりPMを高温酸化して除去する手法を採用することも可能である。
排気管12においてDPF31の上流側には、排気中の酸素濃度に比例する広域の空燃比信号を出力するA/Fセンサ33が設けられている。また、DPF31の上流側及び下流側には、排気温度を検出する温度センサ34,35がそれぞれ設けられている。これら温度センサ34,35の検出値に基づいてDPF31の中心温度が検出される。さらに、排気管12には、DPF31の入口付近と出口付近との差圧を検出する差圧センサ36が設けられている。この差圧センサ36により検出される差圧はDPF31による圧力損失に相当し、その圧力損失(差圧)に基づいてDPF31に捕集されたPM量(PM堆積量)が推定される。
その他、本システムには、排気の一部をEGRガスとして吸気側に還流するEGR装置と、可変ノズル式のターボチャージャとが設けられている。EGR装置は、基本的には、吸気管11と排気管12とを連通するように設けられたEGR配管41と、そのEGR配管41に設けられた電磁弁等からなるEGR弁42とから構成されている。そして、EGR弁42の開度が制御されることによりEGRガス量が調節可能となっている。
また、ターボチャージャは、吸気管11に設けられた吸気コンプレッサ44と、排気管12に設けられた排気タービン45とを有し、これらコンプレッサ44及びタービン45が図示しないシャフトにて連結されている。排気タービン45は、周知の弁機構からなる可変ノズル機構46を備え、この可変ノズル機構46の開閉動作に応じて排気流路の面積が変化することで、同タービン45の回転速度が調整される。このターボチャージャでは、こうした可変ノズル機構46に対する指令値に基づき、排気タービン45の回転速度が制御されて過給量を可変制御することができるようになっている。
ECU50は、CPU、ROM、RAM等からなる周知のマイクロコンピュータを備えた電子制御ユニットであり、ECU50には、上記したレール圧センサ26、A/Fセンサ33、排気温度センサ34,35、差圧センサ36の検出信号の他に、エンジンの回転速度を検出するための回転速度センサ51、エンジン冷却水の温度を検出するための水温センサ52、ドライバによるアクセル操作量を検出するためのアクセルセンサ53などの各種センサから検出信号が逐次入力される。そして、ECU50は、エンジン回転速度やアクセル操作量等のエンジン運転情報に基づいて最適な燃料噴射量及び噴射時期を決定し、それに応じた噴射制御信号を燃料噴射弁18に出力する。これにより、各気筒において燃料噴射弁18から燃焼室17への燃料噴射が制御される。
燃料噴射に際しては、同一気筒において1燃焼サイクルで複数回燃料を噴射する、いわゆる多段噴射を実施することが可能となっている。すなわち、メイン噴射とそれに先行するパイロット噴射とを含む多段噴射を実施可能となっている。メイン噴射は、圧縮上死点前数°CA(例えばBTDC5〜10°CA)を噴射開始時期とし、圧縮上死点を跨ぐ期間で実施されるのに対し、パイロット噴射は、それよりも前に実施される。
また、ECU50は、車両の減速時などにおいて燃料噴射弁18による燃料噴射を一時的に停止する燃料カット(燃料噴射休止)を実施する。具体的には、ドライバによるアクセルペダルの操作量が0で、かつエンジン回転速度が所定の回転維持速度(エンジン回転を継続し得る回転速度)以上である場合に、燃料カットの実施条件が成立しているとして燃料カットを実施する。
また、ECU50は、その時々のエンジン回転速度及び燃料噴射量に基づいてコモンレール圧(噴射圧)の目標値を算出するとともに、レール圧センサ26により検出された実レール圧が目標レール圧となるように燃料ポンプ21の燃料吐出量をフィードバック制御する。実際には、実レール圧と目標レール圧との偏差に基づいて燃料ポンプ21の燃料吐出量を決定し、その燃料吐出量に応じて吸入調量弁23の開度を制御する。このとき、吸入調量弁23の電磁ソレノイドに対する指示電流値(駆動電流)が制御されることにより吸入調量弁23の開度が増減され、それに伴い燃料ポンプ21から吐出される燃料量が適宜調整される。
さらに、ECU50は、DPF再生処理として、差圧センサ36の検出値に基づいてDPF31におけるPM堆積量を算出し、そのPM堆積量が所定量(再生開始量)に達した時点で排気燃料添加弁32による燃料添加を実施する。その他、ECU50は、エンジン運転状態に基づいてEGR制御やターボチャージャの可変ノズル制御等を実施する。
また、ECU50は、本制御システムにおける各種アクチュエータやセンサ等について異常の有無を判定する異常判定機能を備えている。これら各種の異常はエンジン10や車両の運転に及ぼす影響度が相違し、その影響度に応じて複数段階の異常レベルに分類できる。ここでは、影響度が大きいものから順に異常レベルを大・中・小の3段階で分類し、各異常レベルに属する異常を以下に例示する。
・異常レベル=大の異常には、コモンレール圧センサ26の異常、燃料ポンプ21の異常(過圧送異常)、回転速度センサ51の異常、燃料漏れ異常などが含まれる。
・異常レベル=中の異常には、排気温度センサ34,35の異常、差圧センサ36の異常、排気燃料添加弁32の異常、スロットルアクチュエータ13の異常、EGR装置の異常などが含まれる。
・異常レベル=小の異常には、ターボチャージャの異常などが含まれる。
ちなみに、上記3段階の異常レベルのうち、異常レベル=大の異常は、エンジン保護及び車両の退避走行を実現する必要性が生じるもの、異常レベル=中の異常は、エンジン保護及び車両の速度制限走行(例えば上限80km/h)を実現する必要性が生じるものとして定義できる。
上述した各種異常の検出手法については従来から様々提案されており、本実施形態ではその異常検出手法についての限定はない。つまり、任意の異常検出手法が適用できる。ただし、各種異常の検出手法について幾つか例示して簡単に説明する。
・コモンレール圧センサ26の異常検出:コモンレール圧センサ26の出力値(電圧値)が通常使用する電圧範囲内にあるか否かを判定し、当該範囲外となる場合にセンサ異常である旨を判定する。
・燃料ポンプ21の異常検出:都度のアクセル操作量やエンジン回転速度に基づいて設定される目標レール圧が減少側に設定さているにもかかわらず実レール圧が上昇する場合に、燃料ポンプ21が異常である旨を判定する。
・排気燃料添加弁32の異常検出:DPF再生処理に際し、排気燃料添加弁32に対して燃料添加指令を出しているにもかかわらず、PM再生が進行しない場合、換言すればDPF31の上流側及び下流側の差圧が小さくならない場合に、排気燃料添加弁32が異常である旨を判定する。
・ターボチャージャの異常検出:都度のアクセル操作量やエンジン回転速度に基づいて設定される要求過給圧と実過給圧の変化とを対比し、実過給圧が要求過給圧に追従変化しない場合に、ターボチャージャが異常である旨を判定する。
また、本実施形態では特徴的な構成として、上記のごとく各種の異常検出処理が行われ、当該検出処理により何らかの異常が発生していると判定された場合において、減速無噴射の実施条件が成立している状態下で、すなわち本来ならば車両減速時に燃料カットが実施される状態下で燃料噴射弁18による所定量の燃料噴射を実施してエンジン10に強制振動を生じさせることとしている。この場合、エンジン10の強制振動がシートやハンドル等を通じてドライバ等に伝わることで、異常発生の状態であることをドライバ等に容易に認識させることができるようになっている。
なお、異常発生時には、上記のようなエンジンの強制振動に加え、車両のインストルメントパネル等に設けられている異常警告灯(図示略)が点灯されるようになっている。
ここで、減速無噴射時においてエンジン10の強制振動を生じさせる場合には、所定の周期にて燃料噴射の実施と非実施とを繰り返すことで、振動を間欠的に生じさせることとしている。
また、上記のごとく本制御システムにおける各種異常の有無が判定され、さらに各異常が複数段階の異常レベルに分類された場合に、その異常レベルに基づいて強制振動の実施態様を変更することとしている。例えば、異常レベル=大の場合には振動レベルを大きくし、異常レベル=小の場合には振動レベルを小さくする。
振動の実施態様を変更する具体的な手法としては、以下の(1)〜(3)のいずれか又はその組み合わせが採用できる。
(1)燃料噴射弁18による燃料噴射量を変更することで振動の実施態様を変更する。
(2)コモンレール25内の燃料圧力(噴射圧力)を変更することで振動の実施態様を変更する。
(3)燃料噴射気筒を変更することで振動の実施態様を変更する。
本実施形態では、振動レベル又は振動周期が各々異なる複数の振動パターンをあらかじめ設定しておき、各振動パターンのうちいずれか選択ことで、都度異なる振動を生じさせることとしている。
図2は、振動パターンの具体例を説明するためのタイムチャートである。図2では、タイミングt1以降が減速無噴射の期間となっている。(a)〜(d)は各々異なる振動パターン1〜4を示し、図中の短パルスが各々1燃焼ごとの噴射信号を表している。本例では4気筒エンジンを想定している。
(a)に示すパターン1では、720°CAごとに、全気筒の燃料噴射の実施と非実施とを交互に繰り返すこととしている。(b)に示すパターン2では、720°CAごとに、燃焼順序が連続する2気筒の燃料噴射の実施と非実施とを交互に繰り返すこととしている。(c)に示すパターン3では、特定の1気筒について燃料噴射を毎回実施することとしている。また、(d)に示すパターン4では、噴射の実施周期を減速無噴射中に変更(変調)することとしている。なお、(a)〜(d)のいずれにおいても噴射実施/噴射非実施を繰り返す周期は任意に変更可能である。
上記例示した各パターンは、あらかじめ異常レベルごとに対応付けしておき、異常レベルに応じてパターン選択される。振動パターンを適宜変更することで、ドライバ等が体感する振動状況を異ならせることができる。ただし、同一パターンであっても、各燃焼の噴射量を大小変更すること、又は噴射圧力を大小変更することで、振動レベル(振動強度)を調整することが可能であり、異なる異常レベルで同一の振動パターンを選択したとしても、噴射量や噴射圧力を変更することで、振動レベルを相違させることが可能である。
次に、ECU50により実施される減速無噴射時の強制振動処理の具体的内容を説明する。減速無噴射時の強制振動処理は、微少噴射量の学習処理と同様に微少量の燃料噴射を行うことで実現されるものとなっており、以下にはそれら各処理を双方説明する。上記2つの処理では微少量噴射時の噴射量が相違するものとなっている(ただし、噴射量を同一とすることも可能である)。
図3は、微少噴射量学習、及び減速無噴射時の強制振動を実現するための制御ルーチンを説明するためのフローチャートであり、本処理は、ECU50により所定周期で繰り返し実行される。
図3において、ステップS11では、本制御システムが正常状態であるか否かを判定する。具体的には、本システムにおいて適宜実施される各種の異常検出処理(図示略)において何らかの異常発生の旨が検出されていないかどうかを判定する。本システムが正常状態であればステップS12に進み、本システムに何からの異常があればステップS18に進む。
ステップS12では、微少噴射量学習の実施条件が成立しているか否かを判定する。微少噴射量学習の実施条件としては、例えば、
・エンジンの暖機が完了していること(エンジン水温が暖機判定値以上であること)、
・車両走行距離が所定の学習実行距離に到達していること、
・今現在、車両減速に伴う燃料カット中(減速無噴射の実行中)であること、
が含まれる。その他、変速装置がニュートラル状態であること、エンジン運転状態やレール圧が安定状態にあること等を実施条件に加えることも可能である。微少噴射量学習の実施条件が成立していればステップS13に進み、成立していなければそのまま本処理を終了する。
その後、ステップS13では、微少噴射量学習を実施する上でのレール圧(学習レール圧)を算出する。続いてステップS14では、学習用の微少量噴射が実施される前であるか否かを判定する。噴射の実施前であればステップS15に進み、微少量噴射を実施する。このとき、微少量噴射として、パイロット噴射量に相当する微少量の燃料が単段で噴射される(単発噴射が実施される)。
また、微少量噴射の実施後であればステップS16に進み、微少噴射量学習のためのデータ取得が完了しているか否かを判定する。具体的には、学習用の微少量噴射により上昇するエンジン回転速度の変化量(回転速度上昇量Δω)と、微少量噴射時のエンジン回転速度ω0とのデータ取得が完了しているかどうかを判定する。そして、データ取得が完了していればステップS17に進み、微少噴射量学習値を算出する。具体的には、回転速度上昇量Δωとエンジン回転速度ω0との積によりトルク比例量を算出する。このとき、噴射量とエンジントルクとが比例関係にあることを利用してトルク比例量から実噴射量を推定し、その実噴射量により微少噴射量学習値を算出する。この学習値はバックアップ用のメモリ(EEPROM)に記憶される。
一方、ステップS18に進んだ場合(本システムに何からの異常があると判定されている場合)には、同ステップS18で、今現在、減速無噴射中であるか否かを判定する。減速無噴射中であればテップS19に進み、減速無噴射中でなければ本処理を一旦終了する。ステップS19では、振動パターンを決定する。具体的には、その時点で異常発生が判定されている異常について異常レベルを判定し、その異常レベルに基づいて振動パターンを決定する。また、続くステップS20では、都度の異常レベルに基づいて振動レベルを決定する。具体的には、異常レベルが大きいほど、すなわちエンジンや車両への影響度が大きいほど、振動レベル(振動強度)が大きくなるように振動レベルを決定する。
その後、ステップS21では、微少量噴射の実施条件が成立しているか否かを判定する。条件成立であれば、後続のステップS22に進み、強制振動を生じさせるための微少量噴射を実施する。このとき、微少量噴射として、メイン噴射に相当する噴射時期に、パイロット噴射量に相当する微少量の燃料が単段で噴射される(単発噴射が実施される)。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の優れた効果が得られる。
制御システムに何らかの異常(異変)が発生している場合において、減速無噴射時に燃料噴射弁18による微少量の燃料噴射を実施してエンジン10に振動を生じさせる構成としたため、異常(異変)が発生している状態であることをドライバ等に知らせることができる。車両においてはエンジン10の振動がシートやハンドル等を通じてドライバ等に伝わるため、ドライバ等はその振動を体感でき、異常警告灯を確認するといった行為を行わなくても、異常発生を認識できる。この場合、本来は燃料噴射が休止される状態(減速無噴射状態)であるため、微少量の燃料噴射でも振動が体感でき、しかも燃料噴射量が微少量であるため、意図しない車両の加速や燃費の悪化等を抑制できる。その結果、異常発生時においてその異常発生をドライバ等に適正に認知させることができ、ひいては修理工場での修理など然るべき処置をいち早く行わせることができる。これにより、エンジンや車両の保護等を図ることができる。
所定の周期にて燃料噴射の実施と非実施とを繰り返すことにより振動を間欠的に生じさせる構成としたため、エンジン10の通常運転時とは異なる変則的な振動が生じることになり、強制的な振動付与をドライバ等により分かりやすく認識させることができる。
振動の実施態様を変更する手段として、燃料噴射量の変更、コモンレール25内の燃料圧力(噴射圧力)の変更、燃料噴射気筒の変更のいずれかを実施する構成とした。この場合、振動レベル(振動強度)を容易に変更でき、強制振動をドライバ等により分かりやすく認識させることができる。噴射圧力を変更する構成について補足すると、燃料噴射量を増やさなくても振動レベルを変更できるため、無駄な燃料消費を低減する上で有利であると考えられる。同じ噴射量で考えると、噴射圧力を大きくした方が振動レベルが大きくなると考えられる。
都度の異常レベルに基づいて強制振動の実施態様を変更する構成としたため、異常レベルが小さい場合(エンジンや車両への影響度が比較的小さい場合)には振動レベルを小さくして燃料消費を抑えながらの異常の通報が可能となる。また、異常レベルが大きい場合(エンジンや車両への影響度が比較的大きい場合)には振動レベルを大きくして異常発生をいち早くドライバ等に認識させることができる。
振動レベル又は振動周期が各々異なる複数の振動パターンのうちいずれかを選択的に生じさせる構成としたため、異常内容と振動パターンとが関連付けられている場合において、都度の振動パターンからドライバ等に異常内容を認識させることができる。
メイン噴射に相当する噴射時期に単段の燃料噴射(単発噴射)を実施することで強制振動を生じさせる構成としたため、パイロット噴射等と組み合わせて多段に燃料噴射を実施する場合に比べて、振動強度を大きくすることができる。ゆえに、強制的な振動付与をドライバ等により分かりやすく認識させることができる。
(他の実施形態)
本発明は上記実施形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施されてもよい。
・異常発生の旨が判定されてからの経過時間(又は経過日数)を計測し、その経過時間に基づいて強制振動の実施態様を変更するようにしてもよい。例えば、異常発生から時間が経過するほど、振動レベルを大きくする。これにより、異常発生後においてユーザがなかなか修理工場での修理等をしない場合に、その修理等を促すことができる。
・燃料タンク20内の燃料残量をセンサ等により検知し、その燃料残量に基づいて強制振動の実施態様を変更する構成としてもよい。例えば、燃料残量が所定値よりも少ない場合(燃料僅かである場合)において、燃料消費が比較的少ない振動パターンを選択する構成としたり、強制振動を実施しない構成としたりする。
・制御対象とするエンジンの種類やシステム構成を、用途等に応じて適宜に変更可能である。上記実施形態では、ディーゼルエンジンに本発明を適用した場合について言及したが、例えば火花点火式のガソリンエンジン(特に筒内噴射式エンジン)等についても、基本的には同様に本発明を適用することができる。筒内噴射式ガソリンエンジンの燃料噴射システムでは、燃料(ガソリン)を高圧状態で蓄えるデリバリパイプを備えており、このデリバリパイプに対して燃料ポンプから燃料が圧送されるとともに、同デリバリパイプ内の高圧燃料がインジェクタからエンジン燃焼室内に噴射供給される。
発明の実施の形態におけるエンジン制御システムの概略を示す構成図。 振動パターンの具体例を説明するためのタイムチャート。 ECUによる制御ルーチンを示すフローチャート。
符号の説明
10…エンジン(多気筒内燃機関)、18…燃料噴射弁、21…燃料ポンプ(サプライポンプ)、25…コモンレール(蓄圧室)、50…ECU(異常判定手段、振動付与手段)。

Claims (9)

  1. 内燃機関の運転状態を検出しその検出結果に基づいて内燃機関の運転を制御する制御システムに適用され、前記内燃機関の運転中に燃料噴射の休止条件が成立した場合に、燃料噴射弁による燃料噴射を休止する燃料噴射制御装置において、
    前記制御システムにおける異常の有無を判定する異常判定手段と、
    前記異常判定手段により異常発生の旨が判定された場合に、前記休止条件が成立している状態下で前記燃料噴射弁による燃料噴射を実施して前記内燃機関に振動を生じさせる振動付与手段と、
    を備えることを特徴とする内燃機関の燃料噴射制御装置。
  2. 前記振動付与手段は、前記振動を間欠的に生じさせるものである請求項1に記載の内燃機関の燃料噴射制御装置。
  3. 前記振動付与手段は、前記燃料噴射弁による燃料噴射量を変更することで前記振動の実施態様を変更する請求項1又は2に記載の内燃機関の燃料噴射制御装置。
  4. 高圧燃料を貯める蓄圧室と、該蓄圧室に対して燃料を加圧供給するサプライポンプとを備え、前記蓄圧室内に貯めた高圧燃料を前記燃料噴射弁により噴射する高圧燃料噴射システムに適用され、
    前記振動付与手段は、前記蓄圧室内の燃料圧力を変更することで前記振動の実施態様を変更する請求項1乃至3のいずれか一項に記載の内燃機関の燃料噴射制御装置。
  5. 多気筒内燃機関の制御システムに適用され、
    前記振動付与手段は、前記多気筒内燃機関における燃料噴射気筒を変更することで前記振動の実施態様を変更する請求項1乃至4のいずれか一項に記載の内燃機関の燃料噴射制御装置。
  6. 前記異常判定手段は、前記内燃機関の運転に及ぼす影響度に応じて定められた異常レベルを判定するものであり、
    前記振動付与手段は、前記異常判定手段により判定された異常レベルに基づいて前記振動の実施態様を変更する請求項1乃至5のいずれか一項に記載の内燃機関の燃料噴射制御装置。
  7. 前記異常判定手段により異常発生の旨が判定されてからの経過時間を計測する手段を備え、
    前記振動付与手段は、前記計測した経過時間に基づいて前記振動の実施態様を変更する請求項1乃至6のいずれか一項に記載の内燃機関の燃料噴射制御装置。
  8. 前記振動付与手段は、振動レベル又は振動周期が各々異なる複数の振動パターンのうちいずれかを選択的に生じさせるものである請求項1乃至7のいずれか一項に記載の内燃機関の燃料噴射制御装置。
  9. 前記内燃機関の1燃焼サイクルでメイン噴射とそれに先行するパイロット噴射とを含む多段噴射を実施する燃料噴射制御装置であり、
    前記振動付与手段は、前記メイン噴射に相当する噴射時期に単段の燃料噴射を実施することで前記振動を生じさせる請求項1乃至8のいずれか一項に記載の内燃機関の燃料噴射制御装置。
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