JP2010023103A - 鍛造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】鍛造型の磨耗による経時変化にも関わらずに鍛造後のワークに欠肉が生じることを抑制する。
【解決手段】本発明の鍛造方法は、経時変化後の鍛造型によって鍛造されたワークの断面積が経時変化前の鍛造型によって鍛造されたワークの断面積よりも拡大するワーク部位を特定する第1工程(S11)と、特定されたワーク部位に接する鍛造型部位の磨耗量を計測する第2工程(S14)と、計測された磨耗量が閾値を超えた場合に鍛造型の型間距離を短くする第3工程(S18)を含む。磨耗量が閾値を超えると型間距離が短くなるので、ワークの欠肉が防止できる。
【選択図】図8

Description

本発明は、鍛造型の磨耗による経時変化後であってもワーク欠肉の発生を抑制することのできる鍛造方法に関する。特に自動車用クランクシャフトの鍛造方法に関する。
型鍛造は、一組の鍛造型で型打ちすることによってワークを塑性変形させてワークを目的の形状に成形する加工方法である。鋳造と異なり、型鍛造は型の押し付け力でワークに強い荷重を加えることによってワークを塑性変形させる。鍛造型に強い荷重が加わるので鍛造型は使用するにつれて磨耗する。鍛造型が磨耗すると、鍛造後のワークに欠肉が生じる可能性が高くなる。そこで従来は、鍛造型の磨耗量が許容範囲を超えると新しい鍛造型に交換していた。
鍛造型の磨耗を低減する技術が、例えば特許文献1や特許文献2に開示されている。特許文献1によれば、磨耗の主な要因は、鍛造過程において、塑性変形したワークが、一対の鍛造型内のインプレッションに挟まれた空間からフラッシュランドに挟まれた狭い空間へ進入する際の抵抗であると述べられている。そこで特許文献1の技術は、鍛造型の磨耗量を計測し、計測した磨耗量に応じてワーク重量を変える。磨耗量が少ない段階では、ワーク重量を小さくしてフラッシュランドで挟まれた空間へ進入するワーク量を低減する。即ち、フラッシュランドの抵抗を低減する。磨耗量の増加とともにワーク重量を増加し、磨耗による鍛造型内の空間の増加にも関わらずに、フラッシュランドで挟まれた空間へ進出するワーク量を一定に保つ。これによって、鍛造後の欠肉の発生を回避しながら、フラッシュランドの抵抗を低減し、もって鍛造型の磨耗を抑制する。また、特許文献1には、鍛造型の磨耗量を直接に計測することに替えて、鍛造後のワーク重量や鍛造型の重量を計測することによって磨耗量を推定する技術も開示されている。
また、特許文献2には、鍛造後のワーク重量を計測し、ワーク重量の変化に基づいて一対の鍛造型の間の距離(型間距離)を調整する技術が開示されている。特許文献2の技術も、鍛造後のワーク重量の増加と鍛造型の磨耗量の増加との間に相関関係があるという知見に基づいている。
特許第2529331号公報 特許第2653223号公報
特許文献1の技術は、鍛造型の磨耗量の増加にともないワーク重量を増加する。従って鍛造型を使用するにつれて必要となるワーク重量が増大する。即ち、ワークのコストが増大する。
また、鍛造後のワーク重量を計測する特許文献2に開示された技術では、フラッシュ(バリ)を除去した後のワーク重量を計測する必要がある。フラッシュを除去する前のワーク重量は、鍛造前のワーク重量に同じであり、フラッシュ除去後のワーク重量に鍛造型の磨耗量が影響するからである。従ってワーク重量を計測する技術は、例えば荒鍛造工程や仕上鍛造工程など、複数回の鍛造工程(即ち、複数の鍛造型セット)を有する鍛造加工の場合、磨耗している鍛造型を特定することは困難である。さらにワーク重量や鍛造型の重量を計測する技術では、鍛造型の磨耗量の総量を推定することはできるが、局所的な磨耗量を推定することは困難である。
本発明は、ワーク重量を増加することなく、或いはワークや鍛造型の重量を計測することなく、鍛造型の磨耗による経時変化によらずに、鍛造後のワークに欠肉が生じることを抑制する鍛造方法を実現する。
本発明による鍛造方法は、第1工程と第2工程と第3を含む。第1工程では、経時変化後の鍛造型によって鍛造されたワークの断面積が経時変化前の鍛造型によって鍛造されたワークの断面積よりも拡大するワーク部位を特定する。第2工程では、特定されたワーク部位に接する鍛造型部位の磨耗量を計測する。第3工程では、計測された磨耗量が閾値を超えた場合に鍛造型の型間距離を短くする。型間距離は、上下一対の鍛造型が最も接近したときの、上下型の間の距離である。型間距離を短くする具体的な手法は、例えばボルスタ(鍛造型を保持する部品)と鍛造型の間に所定の厚みのスペーサを挿入すればよい。
上記の第1工程は、鍛造品の量産に先立って行なわれる工程であり、量産の準備工程と換言することができる。経時変化の前後で断面積が拡大するワーク部位の特定は、例えば実験によって特定すればよい。即ち、上記の第1工程は、経時変化前の鍛造型によって鍛造されたワーク形状と経時変化後の鍛造型によって鍛造されたワーク形状を計測して比較することによって、ワーク部位を特定することが好ましい。ワーク形状の計測は、例えば公知の計測装置(例えば、レーザ式3次元計測装置)を用いればよい。
或いはワーク部位の特定は、鍛造工程におけるワークの塑性変形過程をコンピュータシミュレーションし、シミュレーション結果から特定(推定)してもよい。型間距離を変更するための磨耗量の閾値も、実験、或いはコンピュータシミュレーションによって予め設定すればよい。磨耗量の計測は、レーザ変位計などのセンサを用いて計測すればよい。
鍛造型の経時変化前後で断面積が拡大するワーク部位に接する鍛造型部位が、他の部位よりも磨耗が顕著に進行する部位を示す。磨耗の進行が顕著である鍛造型部位の磨耗量を計測し、磨耗量が閾値を超えたときに型間距離を短くする。型間距離を短くすることによって、一対の鍛造型を閉じたときの鍛造型内部空間の容量が小さくなる。従って、上記の鍛造方法は、欠肉の発生を抑制できる。
上記の鍛造方法によれば、鍛造型の磨耗が進行した後であっても、ワーク重量を増大することなく、欠肉の発生を低減できる。上記の鍛造方法はまた、磨耗量を計測する部位を予め特定することによって、磨耗量の計測点数を少なくすることができる。
磨耗を計測する鍛造型部位は、インプレッションとフラッシュランドの境界を含む部位であることが好ましい。インプレッションは、「彫刻部」とも呼ばれ、完成品の表面形状に形成された鍛造型内面を指す。フラッシュランドは、フラッシュ(バリ)を形成するための鍛造型内面を指す。以下では、インプレッションとフラッシュランドの境界をインプレッション境界と称することがある。閉じた鍛造型の内部空間は、インプレッション境界で、インプレッションの領域からフラッシュランドの領域へ向かって鍛造型の内部空間が急激に狭くなる。従って、鍛造工程中に塑性変形したワークがフラッシュランドへ進入する際に大きな抵抗を受ける。大きな抵抗は鍛造型の磨耗を促進する。即ち、インプレッション境界で磨耗が顕著に進行する。磨耗の顕著に進行するインプレッション境界の磨耗量を計測することで、鍛造型全体の磨耗の進行具合を正確に推定することができる。即ち、型間距離の変更のタイミングを適切に判断することができる。
インプレッション境界のうち、磨耗量を計測する鍛造型部位は、鍛造中のワーク塑性変形過程においてワーク内部の歪速度ゼロ点が水平方向に移動する方向に位置する部位であることも好ましい。これは以下の理由による。ワークは一対の鍛造型が近づくことによって荷重を受ける。本明細書では、一対の鍛造型が近づく方向を便宜上、上下方向と称する。また、荷重方向に交差する方向を便宜上、水平方向と称する。ワークは上下方向に圧縮され、水平方向に拡がる。従ってワーク内部には歪速度ゼロの点が存在する。ワークが水平方向に均等に伸びることができる場合は、ワークは水平方向において偏った力を受けていないことを意味する。このとき、歪速度ゼロ点の動きは上下方向の荷重に支配され、歪速度ゼロ点の移動範囲は小さい。他方、ワークが水平面内のいずれかの方向に偏って伸びる場合、歪速度ゼロ点も水平方向に移動する。ワークが水平面内のいずれかの方向に偏って伸びる場合は、ワークに偏った水平方向の荷重が作用していることを意味する。水平方向の偏った荷重は、塑性変形しているワークがいずれかの領域でインプレッション境界に達し、その境界付近で膨張しようとするワークがフラッシュランドからの抵抗を受けることによって発生する。ワークのいずれかの部位がフラッシュランドから抵抗を受けると、フラッシュランドから抵抗を受けていない方向へ膨張するボリュームが増加する。その結果、歪速度ゼロ点がワークとインプレッション境界の接点の方向へ移動する。即ち、ワークは、歪速度ゼロ点の移動方向に位置するインプレッション境界で他の部位よりも先に鍛造型に接する。従って、ワーク内部の歪速度ゼロ点が移動する方向に位置する鍛造型部位が磨耗の進行が顕著な部位であると特定できる(推定できる)。歪速度ゼロ点の移動方向を推定することによって、磨耗が顕著に進行する部位、即ち、経時変化後の鍛造型によって鍛造されたワークの断面積が経時変化前の鍛造型によって鍛造されたワークの断面積よりも拡大するワーク部位を特定することができる。ワーク内部の歪速度ゼロ点が移動する方向に位置する鍛造型部位の磨耗量を計測することによって、鍛造型全体の磨耗の進行を正確に推定することができる。型間距離の変更のタイミングを適切に判断することができる。
本発明の鍛造方法は、軸方向に沿って断面積の小さい部分と断面積の大きい部分が混在する部品の鍛造に好適である。そのような複雑な形状の鍛造型では、磨耗が顕著に進行する部分と欠肉を生じ易い部分が複雑に分かれるからである。そのような形状の代表的な部品が自動車のクランクシャフトである。クランクシャフトの鍛造方法において、磨耗量を計測する鍛造型部位は、カウンタウエイトに挟まれたクランクシャフトジャーナルを形成する部位とコンロッドピンを形成する部位の少なくとも一方の部位であるとよい。上記2つの部位はいずれも、軸線と交差するワーク断面の面積がカウンタウエイトの断面積よりも小さい。そのような部位では、ワークと鍛造型の間の空隙がはじめから小さく、鍛造工程の早いタイミングでワークがインプレッション境界に達する。そのような部位では、ワークがインプレッション境界に接している時間が長いので磨耗が激しい。
クランクシャフトの鍛造工程は、荒地鍛造工程と仕上鍛造工程を含む場合がある。そのような場合、荒地鍛造工程において磨耗量を計測する鍛造型部位がクランクシャフトジャーナルを形成する部位とコンロッドピンを形成する部位の少なくとも一方の部位であり、仕上鍛造工程において磨耗量を計測する鍛造型部位がカウンタウエイトのピン支持部を形成する部位であることが好ましい。荒地鍛造工程後のワークの形状は最終的なクランクシャフトの形状に近い。即ち、荒地鍛造工程後のワークは、大きい断面積を有しているカウンタウエイトの近似形状を有している。しかしながら、荒地鍛造工程後のワークは、大きい断面積を有しているカウンタウエイトに欠肉を生じている可能性がある。特に、ボリュームの大きいウエイト部(実質的にカウンタウエイトの本体部分)が、ボリュームの小さいピン支持部(カウンタウエイトうち、コンロッドピンに連続する部位)よりも欠肉が生じ易い。
他方、仕上鍛造工程は、コイニングと呼ばれる場合もあり、荒地鍛造工程後のワークに正確にインプレッションの形状を転写する工程である。仕上鍛造工程によって、荒地鍛造工程後の欠肉部分が補填される。従って、仕上鍛造工程では、カウンタウエイトのピン支持部を形成する鍛造型部位に他の部位よりも大きな荷重が加わる。仕上鍛造工程では、ピン支持部を形成する鍛造型部位で磨耗の進行が顕著である。従って、荒地鍛造工程と仕上鍛造工程のそれぞれで磨耗の進行が顕著な鍛造型部位の磨耗量を計測することによって、一層確実に、欠肉が生じる前に型間距離を調整することができる。
なお、荒地鍛造工程と仕上鍛造工程の双方で、クランクシャフトジャーナルを形成する部位(第1部位)、コンロッドピンを形成する部位(第2部位)、及び、カウンタウエイトのピン支持部を形成する部位(第3部位)の夫々の磨耗量を計測し、荒地鍛造工程においては第1部位と第2部位のいずれか一方の磨耗量に基づいて型間距離を調整し、仕上鍛造工程においては第3部位の磨耗量に基づいて型間距離を調整してもよい。荒地鍛造工程と仕上鍛造工程の双方で第1部位、第2部位、第3部位の全ての磨耗量を計測する方法と、荒地鍛造工程では第1部位と第2部位の少なくとも一方の磨耗量を計測し、仕上鍛造工程では第3部位の磨耗量を計測する方法は等価であることに留意されたい。
本発明の鍛造方法によれば、鍛造型の磨耗によるワーク欠肉の発生を抑制することができる。
図面を参照して、本発明の好適な実施例を説明する。本実施例は、自動車のクランクシャフトの鍛造方法である。まず、図1を参照してクランクシャフトを説明する。クランクシャフト10は、ジャーナル16と、カウンタウエイト12と、コンロッドピン14を備える。このクランクシャフト10は、4シリンダ用であり、4つのコンロッドピン14a、14b、14c、及び14dを備える。4つのコンロッドピン14a、14b、14c、及び14dを合わせて「コンロッドピン14」と総称する。コンロッドピン14aと14dは、同位相に配置されている。コンロッドピン14bと14cも同位相に配置されている。コンロッドピン14aと14bは、180度の位相差を有している。ジャーナル16は、正確にはクランクシャフトジャーナルと呼ばれることもあるが、実施例では簡単のため単に「ジャーナル」と称する。ジャーナル16は、クランクシャフト10全体の端部に相当する端部ジャーナル16aと、2つのカウンタウエイトに挟まれている中間ジャーナル16bに分けることができる。端部ジャーナル16aと中間ジャーナル16bを合わせて「ジャーナル16」と総称する。
カウンタウエイト12は、実質的にカウンタウエイトの本体であるウエイト部12aと、ピン支持部12bに分けることができる。より厳密には、ジャーナル16の軸線CLよりもコンロッドピン側をピン支持部12bと称し、軸線CLを挟んでコンロッドピン14と反対側をウエイト部12aと称する。クランクシャフト10の形状は、軸線CLに交差する断面において形状差の大きな非対称であるとともに、軸線CLに沿って大きな断面を有するカウンタウエイト12と小さな断面を有するジャーナル16及びコンロッドピン14が交互に配置されており、鍛造が難しい。
図2を参照して、クランクシャフトの製造工程の概要を説明する。図2の(A)〜(E)は、クランクシャフトのカウンタウエイトになるべきワーク部分の断面を示している。「ワーク」とは、完成前のクランクシャフトを意味する。「ワーク」は、「素材」、「半製品」或いは「中間製品」と称される場合もある。
まず円柱状の材料を、クランクシャフト全長にほぼ匹敵する長さにカットする(図2(A))。図2(A)の符号W1がカットした材料を示している。次に、ワークW1を予備成形する(図2(B))。図2(B)の符号W2が予備成形されたワークを示している。ワークW2は、後の鍛造工程の負荷を軽減するために、円柱状のワークW1を楕円に潰したり、クランクシャフトの形状に合わせて湾曲させたりして成形する。次に、ワークW2をクランクシャフト10の近似形状に鍛造加工する(図2(C))。この工程が荒地鍛造工程である。図2(C)の符号W3が、クランクシャフト10の近似形状に成形されたワークを示している。鍛造工程では、一組の鍛造型の合わせ目に沿って、ワークW3の周囲にバリWa、Wbが生じる。次に、ワークW3を、目的とするクランクシャフト10の形状に鍛造加工する(図2(D))。この工程が仕上鍛造工程である。仕上鍛造工程によって、ワーク表面にインプレッションの形状が正確に転写される。この「転写」は「コイニング(coining)」と呼ばれることもある。図2(D)の符号W4が、クランクシャフト10の形状に成形されたワークを示している。ワークW4にもバリが残っている。最後に、バリを除去してクランクシャフト10が完成する(図2(E))。荒地鍛造工程と仕上鍛造工程における鍛造方法が、本実施例で説明する鍛造方法である。以下では、荒地鍛造工程と仕上鍛造工程を合わせて単に「鍛造工程」と称する場合がある。
図3を用いて鍛造工程を説明する。図3の(A)から(C)の順に、ワークWが成形される過程を示している。図3は、図1のIII−III線に沿って見たときの図である。即ち、図3は、クランクシャフト10のカウンタウエイト12に相当するワーク断面を示している。図3のワークWの右側部分がピン支持部になるべき部分であり、左側部分がウエイト部になるべき部分である。
符号20と22は夫々、鍛造上型と鍛造下型を示している。鍛造上型20と鍛造下型22を合わせて一対の鍛造型と称する。符号20aと20bは、鍛造上型20のフラッシュランドを示している。符号20aは、ピン支持部側のフラッシュランドを示しており、符号20bはウエイト側のフラッシュランドを示している。符号20cは、鍛造上型20のインプレッションを示している。符号22aと22bは、鍛造下型22のフラッシュランドを示している。符号22aはピン支持部側のフラッシュランドを示しており、符号22bはウエイト側のフラッシュランドを示している。符号22cは、鍛造下型22のインプレッションを示している。
符号S1は、鍛造型の左端からワークWの中心までの距離を示している。この距離は、鍛造型内におけるワークWのセット位置を意味する。符号Qは、ワークWと鍛造上型20が最初に接する位置を示している。この位置Qは、鍛造型のくびれ部分に相当する。くびれ部分は換言すれば、ウエイト部とピン支持部の境界である。符号L1、F及びCPについては後述する。
ワークWは、鍛造下型22に載置され、一組の鍛造型(鍛造上型20と鍛造下型22)が所定の荷重で閉じる際に塑性変形する。ワークWは、塑性変形しながら一組の鍛造型のインプレッションに密着し、目的とする形状に成形される。図3(A)は、鍛造工程開始時の状態を示しており、図3(B)は、一組の鍛造型が途中まで接近した状態を示しており、図3(C)は、鍛造工程が終了した状態を示している。鍛造工程終了時の上下型の間の距離が型間距離Hである。以下では、一組の鍛造型が接近する方向を「上下方向」と称し、上下方向に直交する方向を「水平方向」と称する。図3の紙面上下方向が「上下方向」に相当し、紙面左右方向が「水平方向」に相当する。
鍛造工程を説明する前に、鋳造時のワークWの塑性変形過程を説明する。鍛造開始時(図3(A))は、まず位置Qで鍛造型(上型20と下型22)とワークWが接触する。一組の鍛造型を近づけると、ワークWに上下方向から荷重が加わる。上下方向の荷重によってワークWは上下方向に圧縮されるとともに水平方向に膨張する。塑性変形の間、ワークWは塑性流体として扱うことができる。ワークWの内部では、荷重によって歪速度が生じる。符号Fが示す矢印群が、ワーク内部の各流体要素の歪速度ベクトル(即ち、歪速度の方向)を示している。位置Qの付近で上下方向の荷重を受けるため、位置Qの付近では上下方向から中心へ向かい、位置Qからワーク上下方向の中間位置へ向かうにつれて徐々に中心から水平方向両側へ開いていくように歪速度ベクトルが分布する。図に示すように、ワーク内部には歪速度ゼロの点が存在する。図3の符号CPが歪速度ゼロ点を示している。図3(A)の符号L1が、鍛造開始時における、鍛造型左端から歪速度ゼロ点CPまでの距離を示している。即ち、符号L1は、歪速度ゼロ点の初期位置を表す。この実施例では、ワークWのセット位置S1と、歪速度ゼロ点CPの初期位置L1が一致している。
一組の鍛造型が近づくにつれてワークWは塑性変形し、鍛造型内のいずれかの位置で、ワークWがインプレッションの端部へ到達する。「インプレッションの端部」とは、インプレッションとフラッシュランドの境界を意味する。図3(B)では、カウンタウエイトのピン支持部側(図3の右側)のインプレッション端部が、ウエイト部側(図3の左側)よりも先にワークと接触している。インプレッションの端部へ到達したワークWは上下方向の荷重によって狭いフラッシュランドへ進出しようとして抵抗を受ける。膨張しようとしているワークWからみれば、フラッシュランドの抵抗はワークWに加わる水平方向の荷重として扱うことと等価である。
ワークWは接触しているインプレッション端部からも荷重を受け、接触点と反対側において、ワークとインプレッションの間の空隙への膨張が促進される。その結果、ワーク内部ではワークとインプレッションの間の空隙へと移動するボリュームが増え、歪速度ゼロ点CPが移動する(図3(B))。歪速度ゼロ点CPは、ワークWとインプレッション端部との接触点へ向かって移動する。図3(B)では、ピン支持部側のインプレッション端部へ向かって歪速度ゼロ点CPが移動している。図3(B)は、歪速度ゼロ点CPが初期位置L1から水平方向(ピン支持部側のインプレッション端部へ向かう方向)に距離d1だけ移動した状態を示している。一組の鍛造型をさらに近づけると、歪速度ゼロ点CPはさらに右側へ移動する。一対の鍛造型が所定の型間距離Hで停止した時点で歪速度ゼロ点CPの移動が停止する。ここで、型間距離Hは、鍛造工程が終了したときの一対の鍛造型の間の距離を意味する。別言すれば、型間距離Hは、ワークWとインプレッションとの間の空隙(欠肉により生じる空隙を除く)が消滅したときの一対の鍛造型の間の距離である。図3(C)の符号d2は、型間距離Hまで一対の鍛造型が接近した時点における歪速度ゼロ点CPの移動距離を示している。即ち、歪速度ゼロ点CPは、鍛造工程において水平方向に距離d2だけ移動する。図3(C)では、フラッシュランドの間(20aと22aの間、及び、20bと22bの間)に塑性変形したワークの一部(バリWaとバリWb)が進出している状態を示している。図3が示すように、クランクシャフト10の鍛造工程は、軸線に対して非対称の長尺部品の半密閉鍛造工程である。
次に、鍛造装置を説明する。図4に鍛造装置50の模式図を示す。この鍛造装置50は、荒地鍛造用の一対の鍛造型(荒地用鍛造上型220と荒地用鍛造下型222)、及び、仕上鍛造用の一対の鍛造型(仕上用鍛造上型320と仕上用鍛造下型322)を同時に使うことができる。即ち、鍛造装置50は、荒地鍛造工程と仕上鍛造工程を同時に実施できる。以下では、荒地用鍛造上型220と仕上用鍛造上型320を、鍛造上型20と総称する。荒地用鍛造下型222と仕上用鍛造下型322を、鍛造下型22と総称する。
鍛造上型20は、上ボルスタ52に保持される。鍛造下型22は、下ボルスタ54に保持される。下ボルスタ54は、鍛造装置50のベース(不図示)に固定される。上ボルスタ52は、油圧機構56に支持され、図4の矢印が示すように、上下に移動することができる。荒地用鍛造下型222の下面と下ボルスタ54の間に、荒地用スペーサ58が配置されている。仕上用鍛造下型322の下面と下ボルスタ54の間に、仕上用スペーサ59が介挿されている。荒地用スペーサ58を厚みの異なる他のスペーサに交換することによって、荒地鍛造工程における型間距離を変更することができる。仕上用スペーサ59を厚みの異なる他のスペーサに交換することによって、仕上鍛造工程における型間距離を変更することができる。鍛造装置50は、荒地鍛造工程と仕上鍛造工程のそれぞれで型間距離を独立に調整することができる。
図5〜図7を参照して、磨耗による経時変化の前後で鍛造後のワーク形状がどのように変化するかを説明する。
図5に、鍛造下型22の平面図を示す。図5の鍛造下型22は、図3に示す鍛造下型22に対応している。図3の鍛造下型22は、図5のB−B線に沿って見たときの断面を示している。図3と図5において同じ符号は同じ部品を表している。即ち、図5の符号22aはピン支持側のフラッシュランドを示し、符号22bはウエイト側のフラッシュランドを示し、符号22cは、インプレッションを示している。なお、「ピン支持側のフラッシュランド」、「ウエイト側のフラッシュランド」という表現は、カウンタウエイトのピン支持部の位置に依存することに留意されたい。即ち、ピン支持部を形成する鍛造型部位が図5の左側に位置する領域については、符号22bが「ピン支持側のフラッシュランド」に相当し、符号22aが「ウエイト側のフラッシュランド」に相当する。
図6に、荒地鍛造工程後のワークの断面を示す。図6の(A)、(B)、(C)は夫々、図5のA−A線、B−B線、C−C線に沿ったワーク断面を示している。図7に、仕上鍛造工程後のワークの断面を示す。図7の(A)、(B)、(C)も夫々、図5のA−A線、B−B線、及びC−C線に沿ったワーク断面を示している。A−A線に沿った断面は、中間ジャーナル16bに相当するワーク部位の断面である。B−B線に沿った断面は、カウンタウエイト12に相当するワーク部位の断面である。C−C線に沿った断面は、コンロッドピン14に相当するワーク部位の断面である。図6と図7において、符号aは、コンロッドピン側のフラッシュランドで形成される領域を示し、符号bは、ウエイト側のフラッシュランドで形成される領域を示す。即ち、領域aと領域bに相当するワーク部位は、バリ(フラッシュ)を意味する。符号cは、インプレッションで形成される領域を示す。図5の符号p1〜p3については後述する。
図6と図7において、実線は、経時変化前(磨耗前)の鍛造型によって形成されたワークの断面を示している。破線は、経時変化後(磨耗後)の鍛造型によって形成されたワークの断面を示している。破線が示されていない部分は、経時変化前後で形状に変化がないことを示している。経時変化前の鍛造型とは、別言すれば、新品の鍛造型を意味し、経時変化後の鍛造型とは、例えば数千回の鍛造を繰り返した後の鍛造型を意味する。図6と7は、試験用の鍛造型で鍛造加工を繰り返して得た実験結果を模式的に表している。図6と図7から、経時変化前後でワーク断面形状が拡大するワーク部位を特定することができる。
荒地鍛造工程における、経時変化前後のワーク断面形状の変化を説明する。図6の(A)、(C)が示すように、ジャーナルに相当するワーク部位とコンロッドピンに相当するワーク部位において、鍛造型の経時変化前後で断面積が拡大している。特に図6の符号q1とq3が示すように、インプレッションとフラッシュランドの境界を含むワーク部位で断面積が拡大している。他方、図6の(B)が示すように、カウンタウエイトに相当するワーク部位においては、経時変化の前後で断面積が減少している。これは、カウンタウエイトに相当する部位からジャーナルに相当する部位とコンロッドピンに相当する部位にワークのボリュームが移動していることを示している。その結果、カウンタウエイトに相当する部位、特に、ウエイト部側の部位(符号q2が示す部位)で欠肉が生じている。
図6の結果から、荒地鍛造工程では、ジャーナルを形成するワーク部位であり、インプレッションとフラッシュランドの境界を含むワーク部位が、鍛造型の経時変化前後で断面積が増大する部位として特定できる。同様に、コンロッドピンを形成するワーク部位であり、インプレッションとフラッシュランドの境界を含むワーク部位が、鍛造型の経時変化前後で断面積が増大する部位として特定できる。
ジャーナルを形成するワーク部位と、コンロッドピンを形成するワーク部位は、カウンタウエイトに比較して断面積が小さいため、鍛造工程中の早いタイミングでワークが型内の空間に広がる。それらの部位は、鍛造工程中の早いタイミングで狭いフラッシュランドへ進出しようとするため、フラッシュランドから強い抵抗を受ける。そのため、特にフラッシュランドとインプレッションの境界付近で磨耗が顕著に進行し、他の部位よりもワーク断面積が拡大する。
図7を参照して、仕上鍛造工程における、経時変化前後のワーク断面形状の変化を説明する。カウンタウエイトに相当するワーク部位において、鍛造型の経時変化前後で断面積が拡大している。特に図7の符号q4が示すように、カウンタウエイトのピン支持部側(図7(B)の右側)で断面積が拡大している。
図7の結果から、仕上鍛造工程では、カウンタウエイトを形成するワーク部位であり、インプレッションとフラッシュランドの境界を含むワーク部位が、鍛造型の経時変化前後で断面積が増大する部位として特定できる。特に、カウンタウエイトのピン支持部側に相当するワーク部位が、鍛造型の経時変化前後で断面積が拡大する部位として特定できる。
前述したように、荒地鍛造工程では、カウンタウエイトのウエイト側に欠肉が生じる(図6(B)の符号q2が示す部位)。仕上鍛造工程では、ピン支持部側から強い荷重が加わり、この欠肉部が補填される。そのため、仕上工程ではカウンタウエイトのピン支持部側でワーク断面積の拡大が顕著となる。
図6と図7に示す試験結果から、次の鍛造方法を得ることができる。荒地鍛造工程では、ジャーナルを形成するワーク部位に接する鍛造型部位、或いは、コンロッドピンを形成するワーク部位に接する鍛造型部位の磨耗量を計測し、磨耗量が閾値を超えた場合に、型間距離を短くする。また、仕上鍛造工程では、カウンタウエイトを形成するワーク部位に接する鍛造型部位の磨耗量を計測し、磨耗量が閾値を超えた場合に型間距離を短くする。磨耗量を計測する部位は、フラッシュランドとインプレッションの境界を含む部位が好ましい。特に仕上鍛造工程では、カウンタウエイトのピン支持部を形成するワーク部位に接する鍛造型部位であって、フラッシュランドとインプレッションの境界を含む部位(図7(B)の符号q4が示す部位)の磨耗量を計測することが好ましい。
図5の符号p1〜p3が、磨耗量を計測する好ましいポイントを示している。ポイントp1は、中間ジャーナル16bに相当するワーク部位に接する鍛造型部位であってフラッシュランドとインプレッションの境界である。ポイントp1は、図6(A)のq1の部位に対応する。ポイントp2は、カウンタウエイトのピン支持部12bの側に接する鍛造型部位であってフラッシュランドとインプレッションの境界である。ポイントp2は、図7(B)のq4に対応する。ポイントp3は、コンロッドピン14に相当するワーク部位に接する鍛造型部位であってフラッシュランドとインプレッションの境界である。ポイントp3は、図6(C)のq3に対応する。
荒地鍛造工程では、ポイントp1とp3の少なくとも一方の磨耗量を計測することによって、荒地用鍛造型の磨耗の程度を正確に把握することができる。仕上鍛造工程では、ポイントp2の磨耗量を計測することによって、仕上用鍛造型の磨耗の程度を正確に把握できる。計測した磨耗量が閾値を超えた場合に、図4のスペーサ58又は59を交換して型間距離を短くすることによって、磨耗量の増加にも関わらずにワークの欠肉を防止できる。
上記の鍛造工程のフローチャートを図8に示す。量産工程に先立って、ステップS10〜S12を実行する。これらのステップは、量産前の準備工程である。まず、ステップS10では、量産用の鍛造型を使って、一定回数の鍛造を繰り返す。このとき、定期的に鍛造後のワークの形状(或いはワーク断面の断面)を計測する。ワークの形状は、レーザ式3次元計測装置を用いて計測する。
次にステップS11では、試験開始前の鍛造型によって形成されたワーク断面と所定回数使用後の鍛造型によって形成されたワーク断面を比較し、ワーク断面積が拡大しているワーク部位を特定する。即ちステップS10とS11の工程は、経時変化前の鍛造型によって鍛造されたワーク形状と経時変化後の鍛造型によって鍛造されたワーク形状を計測して比較することによって、ワーク部位を特定する。
次に、ステップS12で、ワーク断面が拡大しているワーク部位に接する鍛造型部位を特定する。荒地用鍛造型ではポイントp1とp3が特定される。仕上用鍛造型ではポイントp2が特定される。こうして特定されたポイントが量産工程における磨耗量の計測ポイントである。即ちステップS12によって、磨耗量の計測ポイントが特定される。また、準備工程の試験の結果から、各計測ポイントにおける磨耗量の許容値(閾値)が特定される。
ステップS14からS18が、量産鍛造工程である。量産鍛造工程では、所定回数だけ鍛造する毎に、ステップS12で特定された計測ポイントの磨耗量を計測する(ステップS14)。計測された磨耗量が閾値を超えた場合(ステップS16、YES)、スペーサを交換して型間距離を短くする。そして再び鍛造を繰り返す。計測された磨耗量が閾値を超えていない場合(ステップS16:NO)、そのまま鍛造を繰り返す。
上記の鍛造方法によって、閾値まで磨耗が進行すると型間距離が縮められ、欠肉が防止される。上記の鍛造方法は、ワークのボリュームを増加させることなく、鍛造型の磨耗の進行に関わらずに欠肉を防止することができる。また上記の鍛造方法は、磨耗量の計測点が予め特定されているので、量産鍛造中に迅速に磨耗量をチェックすることができる。特に上記の鍛造方法は、量産工程に先立って、経時変化前後(磨耗前後)の鍛造型によって鍛造されたそれぞれのワークの形状を計測して比較することによって、磨耗量の計測ポイントを特定する。特定された計測ポイントは、磨耗の顕著な部位である。上記の鍛造方法は、そのように特定された数少ない計測ポイントを計測すればよいので、磨耗のチェックを低コストで迅速に実施することができる。上記の鍛造方法は、磨耗のチェックを低コストで頻繁に実施することができるので、鍛造型の経時的変化に応じて適切なタイミングで型間距離を調整することができる。即ち、上記の鍛造方法は、鍛造時の欠肉の発生を抑制することができる。
図8に示した鍛造工程の変形例を説明する。図8のフローチャートでは、実験によって、経時変化前後で断面積が拡大するワーク部位を特定した。実験の代わりに、コンピュータシミュレーションによって、鍛造型の磨耗量計測ポイントを特定する(推定する)こともできる。前述したように、経時変化前後で断面積が拡大するワーク部位は、塑性変形において歪速度ゼロ点CPの移動方向に対応することを説明した。この知見を利用することによって、以下のとおり、コンピュータシミュレーションで磨耗量計測ポイント特定することができる。まず、鍛造中のワークの塑性変形過程をコンピュータシミュレーションによって推定する。シミュレーションによって、ワーク塑性変形中の歪速度ゼロ点の軌跡を推定する。そして、歪速度ゼロ点の移動方向に位置する鍛造型部位(特に、インプレッションとフラッシュランドの境界の部位)を、磨耗量計測ポイントとして特定する。コンピュータシミュレーションによってワーク内部の歪速度ゼロ点の移動方向を推定することによって、実験を要することなく、磨耗量計測ポイントを特定することができる。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
図1は、クランクシャフトの模式的斜視図を示す。 図2は、クランクシャフトの製造過程を模式的に示す図である。 図3は、鍛造工程を説明する図である。 図4は、鍛造装置の模式図である。 図5は、鍛造型の平面図である。 図6は、荒地鍛造工程における鍛造型の経時変化前後のワーク形状の変化を示す。 図7は、仕上鍛造工程における鍛造型の経時変化前後のワーク形状の変化を示す。 図8は、準備工程を含む鍛造工程のフローチャート図である。
符号の説明
10:クランクシャフト
12:カウンタウエイト
12a:ウエイト部
12b:ピン支持部
14:コンロッドピン
16:ジャーナル
20:鍛造上型
22:鍛造下型
50:鍛造装置
52:上ボルスタ
54:下ボルスタ
56:油圧機構
58:荒地用スペーサ
58:スペーサ
59:仕上用スペーサ

Claims (6)

  1. 経時変化後の鍛造型によって鍛造されたワークの断面積が経時変化前の鍛造型によって鍛造されたワークの断面積よりも拡大するワーク部位を特定する第1工程と、
    特定されたワーク部位に接する鍛造型部位の磨耗量を計測する第2工程と、
    計測された磨耗量が閾値を超えた場合に鍛造型の型間距離を短くする第3工程と、
    を含むことを特徴とする鍛造方法。
  2. 第1工程は、経時変化前の鍛造型によって鍛造されたワーク形状と経時変化後の鍛造型によって鍛造されたワーク形状を計測して比較することによって、前記ワーク部位を特定することを特徴とする請求項1に記載の鍛造方法。
  3. 前記鍛造型部位は、インプレッションとフラッシュランドの境界を含む部位であることを特徴とする請求項1または2に記載の鍛造方法。
  4. 前記鍛造型部位は、鍛造中のワーク塑性変形過程においてワーク内部の歪速度ゼロ点が移動する方向に位置している部位であることを特徴とする請求項3に記載の鍛造方法。
  5. クランクシャフトの鍛造方法であり、
    前記鍛造型部位は、クランクシャフトジャーナルを形成する部位とコンロッドピンを形成する部位の少なくとも一方の部位であることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の鍛造方法。
  6. 荒地鍛造工程と仕上鍛造工程を含む鍛造方法であり、
    荒地鍛造工程における前記鍛造型部位がクランクシャフトジャーナルを形成する部位とコンロッドピンを形成する部位の少なくとも一方の部位であり、仕上鍛造工程における前記鍛造型部位がカウンタウエイトのピン支持部を形成する部位であることを特徴とする請求項5に記載の鍛造方法。
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