JP6682395B2 - 鍛造加工装置 - Google Patents

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Description

この発明は、ベース板上にフィン等の複数の凸部が形成された鍛造加工製品を製造するための鍛造加工装置、鍛造加工方法および鍛造素形材に関する。
ベース板の表面または裏面に多数のフィンが形成されたヒートシンクを型鍛造加工によって製作するような場合例えば、特許文献1に示すような半密閉式の鍛造加工装置(金型)が多く用いられている。
ヒートシンク成形用の鍛造加工装置は、ダイス(下金型)と、パンチ(上金型)とを備え、例えばダイスの成形孔の底面に、フィンを成形するための多数のフィン成形凹部が形成されている。そして鍛造素材がセットされたダイスの成形孔にパンチが打ち込まれることにより、鍛造素材が加圧されて塑性流動して、鍛造素材としての金属材料(メタル)がフィン成形凹部内に充填されてフィンが成形されるとともに、余剰のメタルがダイスの成形孔内周側面とパンチの外周側面との間のバリ成形部に充填されてバリが成形される。さらにダイスの成形孔底面とパンチの押圧面との間のベース板成形部に存在するメタルによってベース板が成形されるようになっている。
特開2015−50318号公報
上記従来の鍛造加工において特に、ベース板が平面視四角形の鍛造加工製品を成形するような場合、下金型の多数のフィン成形凹部のうち、ベース板の四隅に対応するフィン成形凹部にはメタルが充填され難く、当該フィン成形凹部に充填されるメタル量が不足して、欠肉が発生するおそれがあった。そのような欠肉が生じるとヒートシンクのフィン高さを一定に揃えることができず、高品質の鍛造加工製品(ヒートシンク)を製造できないという課題が発生する。
この発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、フィン高さ等の凸部高さの寸法精度に優れた高品質の鍛造加工製品を製造することができる鍛造加工装置、鍛造加工方法および鍛造素形材を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明は以下の手段を備えている。
[1]平面視多角形のベース板に凸部が形成された鍛造加工製品を製造するための鍛造加工装置であって、
ベース板に対応して断面多角形の成形孔を有するダイスと、
前記成形孔に対応して断面多角形に形成され、かつ前記成形孔に打ち込まれるパンチとを備え、
前記ダイスにおける成形孔の底面および前記パンチの先端面のうち少なくともいずれか一方に、凸部成形凹部が形成され、
前記パンチの先端面および前記成形孔の底面間にベース板成形部が形成され、
前記パンチの外周面および前記成形孔の内周面間にバリ成形部が形成され、
前記パンチの外周面における出隅部と前記成形孔の内周面における入隅部との間のクリアランスが、前記パンチの外側面と前記成形孔の内側面との間のクリアランスよりも小さく設定されていることを特徴とする鍛造加工装置。
[2]前記パンチの出隅部が前記成形孔の入隅部に接触するように構成されている前項1に記載の鍛造加工装置。
[3]前記成形孔の入隅部が面取り部によって構成されている前項1または2に記載の鍛造加工装置。
[4]前記面取り部がC面取り形状に形成されている前項3に記載の鍛造加工装置。
[5]前記成形孔および前記ダイスは断面四角形に形成されている前項1〜4のいずれか1項に記載の鍛造加工装置。
[6]前記凸部成形凹部は、ヒートシンクのフィンを成形するためのフィン成形凹部によって構成されている前項1〜5のいずれか1項に記載の鍛造加工装置。
[7]平面視多角形のベース板に凸部が形成された鍛造加工製品に仕上げられる鍛造素形材であって、
ベース板の上面にその外周縁部に沿って上方に突出するバリが形成されるとともに、
前記バリのうち、コーナ部に対応するバリが、辺部に対応するバリよりも低く形成されていることを特徴とする鍛造素形材。
[8]前記ベース板が平面視四角形に形成されている前項7に記載の鍛造素形材。
[9]前記ベース板のコーナ部に対応するバリが形成されていない前項7または8に記載の鍛造素形材。
[10]鍛造加工製品がヒートシンクである前項7〜9のいずれか1項に記載の鍛造素形材。
[11]平面視多角形のベース板に凸部が形成された鍛造加工製品を製造するための鍛造加工方法であって、
ベース板に対応して断面多角形の成形孔に鍛造素材をセットする工程と、
前記成形孔に対応して断面多角形のパンチを前記成形孔に打ち込んで鍛造素材を加圧する工程とを含み、
前記パンチの外周面における出隅部と前記成形孔の内周面における入隅部との間のクリアランスを、前記パンチの外側面と前記成形孔の内側面との間のクリアランスよりも小さく設定しつつ、前記鍛造素材を加圧する工程を実施することによって、
前記ダイスにおける成形孔の底面および前記パンチの先端面のうち少なくともいずれか一方に形成された凸部成形凹部によって凸部を成形し、
前記パンチの先端面および前記成形孔の底面間に形成されたベース板成形部によってベース板を成形し、
前記パンチの外周面および前記成形孔の内周面間に形成されたバリ成形部によってバリを成形するようにしたことを特徴とする鍛造加工方法。
発明[1]の鍛造加工装置によれば、パンチ外周面の出隅部と成形孔内周面の入隅部との間のクリアランスを小さく設定しているため、ベース板成形部のコーナ部においてベース板成形部からバリ成形部に流出される金属材料(メタル)が制限されることにより、ベース板成形部のコーナ部のメタル流量を十分に確保でき、そのコーナ部に位置する凸部成形凹部にメタルを確実に充填することができる。このため全ての凸部成形凹部において欠肉が発生するのを防止でき、全ての凸部高さを精度良く一致させることができ、高い品質の鍛造加工製品を製造することができる。
発明[2]の鍛造加工装置によれば、パンチ出隅部を成形孔入隅部に接合させるようにしているため、パンチのダイス成形孔に対する位置決めを図ることができる。このため例えばバリ排出量のバラツキを防止できて、メタルの流動量のバラツキを無くしてバランス良く流動させることができて、寸法精度をより一層向上させることができる。
発明[3][4]の鍛造加工装置によれば、ダイスの成形孔入隅部が面取り部によって構成されているため、パンチ荷重による応力が入隅部に極部的に集中するのを有効に回避することができる。このためダイスにおける入隅部の早期破損を防止でき、金型寿命を延ばすことができる。
発明[5][6]の鍛造加工装置によれば、上記の効果をより一層確実に得ることができる。
発明[7]〜[10]の鍛造素形材によれば、上記発明[1]〜[6]の鍛造加工装置によって成形される鍛造素系材の特有の形状を特定するものであるため、上記と同様の効果を得ることができる。
発明[11]の鍛造加工方法によれば、上記発明[1]〜[6]の鍛造加工装置を用いた鍛造加工方法を特定するものであるため、上記と同様の効果を得ることができる。
図1はこの発明の実施形態である鍛造加工装置を概略的に示す斜視図である。 図2は実施形態の鍛造加工装置を概略的に示す水平断面図である。 図3は実施形態の鍛造加工装置におけるパンチ出隅部周辺を拡大して示す水平断面図である。 図4Aは実施形態である鍛造加工装置において成形開始前の状態を概略的に示す正面断面図である。 図4Bは実施形態の鍛造加工装置において加圧開始直後の状態を概略的に示す正面断面図である。 図4Cは実施形態の鍛造加工装置において加圧完了直後の状態を概略的に示す正面断面図である。 図4Dは実施形態の鍛造加工装置において鍛造素形材排出開始直後の状態を概略的に示す正面断面図である。 図5は実施形態の鍛造加工装置によって成形された鍛造素形材を示す斜視図である。 図6はこの発明の第1変形例である鍛造加工装置におけるパンチ出隅部周辺を拡大して示す水平断面図である。 図7はこの発明の変形例である鍛造加工装置におけるパンチ出隅部周辺を拡大して示す水平断面図であって、図(a)は第2変形例の水平断面図、図(b)は第3変形例の水平断面図、図(c)は第4変形例の水平断面図、図(d)は第5変形例の水平断面図、図(e)は第6変形例の水平断面図、図(f)は第7変形例の水平断面図である。
図1はこの発明の実施形態である鍛造加工装置を概略的に示す斜視図、図2および図3は実施形態の鍛造加工装置を概略的に示す水平断面図、図4A〜図4Dは実施形態の鍛造加工装置を概略的に示す正面断面図である。
本実施形態においてはこれらの図に示す鍛造加工装置を用いて、鍛造素材Wに対し半密閉式で型鍛造加工を行って鍛造素形材を成形する。
図5に示すようにこの鍛造素形材9は、ヒートシンクとして用いられるものであり、矩形状(長方形状)のベース板91と、そのベース板91の一面(下面)に一体に形成された多数のフィン(ピンフィン)92と、ベース板91の他面(上面)における外周縁部に一体に形成され、かつ上方に突出するように配置されるバリ93とを備えている。このバリ93は4のコーナ部を除く、周囲四辺に対応して形成されており、各辺に形成されるバリ93はその中間部が高く、両端部が低くなるように形成されている。
そして本実施形態においてはこの鍛造素形材9に対して、トリム加工等の仕上げ加工が施されてバリ93等が除去されることにより、鍛造加工品としてのヒートシンクを得るものである。
なお本発明においては、鍛造素形材9のコーナ部のバリが形成されていても良く、少なくともコーナ部のバリが、周囲四辺のバリ93よりも低く形成されていれば良い。本実施形態において、周囲四辺等の「辺(辺部)」という場合、辺部の端点(コーナ部)は含まれないものとする。
図1〜図4Aに示すように本実施形態の鍛造加工装置は、ダイス(下金型)1と、アンビル2と、パンチ(上金型)3とを備えている。
アンビル2は内側に上下に開口する中空孔が形成されており、このアンビル2を介してダイス1が支持されている。
ダイス1には、その上面側に下方に凹陥形成された成形孔11が設けられている。成形孔11は、その水平断面形状(軸心方向に直交する断面形状)において、上記鍛造素形材9のベース板91の平面形状に対応して矩形状に形成されている。
ダイス1における成形孔11の底壁には、上下方向に貫通する貫通孔12が多数形成されている。各貫通孔12内には上下方向に沿ってスライド自在にノックアウトピン13が配置されている。
図1〜図3に示すようにダイス1の成形孔11はその内周面の4つのコーナ部である入隅部15は、C面形状の面取り部16に形成されている。なお図1および図2等においては、発明の理解を容易にするため、面取り部16を実際よりも大きくなるように誇張して示している。
図4A等に示すようにアンビル2の中空孔内には、エジェクター(図示省略)によって昇降駆動するプレート21が設けられており、このプレート21に各ノックアウトピン13の下端が支持されている。従ってプレート21が昇降駆動することによって、そのプレート21に連動して各ノックアウトピン13が昇降するようになっている。
本実施形態においては、貫通孔12とノックアウトピン13とによって、詳細には貫通孔12の内周面とノックアウトピン13の上端面とによってフィン成形凹部42が構成されている。
なお本実施形態においては、フィン成形凹部42を形成するために、ダイス1に貫通孔12を形成しているが、それだけに限られず、本発明においては、ダイス1に有底の孔を形成して、その有底孔によってフィン成形凹部42を形成するようにしても良い。さらにフィン成形凹部42のうち、一部を貫通孔12によって構成するようにしても良い。例えばフィン成形凹部42のうち、半分を貫通孔12によって構成し、残り半分を有底孔によって構成するようにしても良い。
図1〜図3に示すようにパンチ3は、その水平断面形状がダイス1の成形孔11にほぼ対応して矩形状に形成されている。パンチ3はその外周面の4つのコーナ部である出隅部35は面取り加工等が施されずシャープなエッジ形状のままとなっている。そしてこのパンチ3がダイス1の成形孔11に打ち込まれた状態(図2および図3参照)においては、パンチ3の4つ全ての出隅部35が、ダイス成形孔11の4つ全ての入隅部15としての面取り部16にそれぞれ接触するように調整されている。つまりパンチ打込時には、パンチ3の各出隅部35が成形孔11の入隅部15に接触しつつ、パンチ1がダイス1の成形孔11に進入するようになっている。
本実施形態においては、パンチ3の出隅部35と成形孔11の入隅部15との間のクリアランスが「0」に設定されているが、本発明においてはこのクリアランスを必ずしも「0」に設定する必要はない。例えば本発明においては図6に示すようにパンチ出隅部35と成形孔入隅部15との間のクリアランスC1を、パンチ3の外側面と、ダイス1の成形孔11における内側面との間のクリアランスC2よりも小さくなるように形成すれば良い。
なお本実施形態においては、パンチ出隅部35と成形孔入隅部15との間の4つ全てのクリアランスC1をほぼ等しく設定するのが好ましい。同様に、パンチ3の4つ全ての外側面(断面視では4本の辺部)と、成形孔11の4つ全ての内側面(断面視では4本の辺部)との4つ全てのクリアランスC2をほぼ等しく設定するのが好ましい。
ここで本本発明においては、パンチ出隅部35と成形孔入隅部15との間のクリアランスC1をフィン92の直径に対し10%以下に設定するのが良い。すなわちこのクリアランスC1が上位の特定値に設定される場合には、後述するように成形加工時に全てのフィン成形凹部42内に金属材料(メタル)を十分に供給できて、欠肉によるフィン高さの不一致を防止することができる。
また本実施形態においては、鍛造加工時の成形荷重や、鍛造素形材9の形態安定性等、成形性を考慮すると、パンチ3の外側面と成形孔11の内側面との間のクリアランスC2を上記クリアランスC1よりも大きく設定する必要があり、好ましくはフィン92の直径に対し10%〜100%に設定するのが好ましい。
なお本実施形態においては、パンチ3をダイス1に打ち込んだ際に、パンチ3の先端面とダイス1の成形孔11とによって囲まれた空間部がベース板成形部41として形成されるとともに、ベース板成形部41の外周部上方におけるパンチ3の外周面と成形孔11の内周面との間の空間部がバリ成形部43として形成されている。言うまでもなくバリ成形部43の下端はベース板成形部41に連通接続されている。
以上のように構成された本実施形態の鍛造加工装置を用いて鍛造加工を行う場合には図4Aに示すように、ダイス1の成形孔11内に鍛造素材W1を投入する。
鍛造素材Wとしては、特に限定されるものではないが、アルミニウム合金製、銅合金製、鉄製のものが好適に用いられる。本実施形態においては、鍛造素材Wとしてアルミニウム合金製の板材を使用している。この板材は例えば、圧延材からトリミングや機械加工によって切り出して製作するようにしても良いし、フラットバー状の押出形材を切断したり、角形状の連続鋳造棒を切断して製作するようにしても良い。鍛造素材Wは、ダイス1の成形孔11内に収容できる大きさや形状に形成されているが、好ましくは位置決めを精度良く行うために、成形孔11の底部(素材設置部)に近似した形状とするのが良い。
投入する鍛造素材Wは必要に応じて潤滑処理を行って400℃〜600℃程度に加熱するとともに、ダイス1やパンチ2等の金型も必要に応じて潤滑処理を行って加熱しておく。言うまでもなく冷間鍛造の場合には、鍛造素材Wや金型の加熱は行わない。
またダイス1の貫通孔12に配置されるノックアウトピン13は、そのピン13と貫通孔12とで所定長さのフィン成形凹部42が形成されるように、所定の位置まで降下した位置に配置されている。
成形孔11に鍛造素材Wをセットした後は、パンチ3を降下させて鍛造素材Wを加圧する。パンチ3により鍛造素材Wに対する加圧を開始した直後の状態においては図4Bに示すように、鍛造素材Wを構成する金属材料(メタル)は中央(内径方向)に向けて流動するメタルと、外側(外径方向)に向けて流動するメタルとに分割される。このうち中央に向かうメタルが中央部の貫通孔12(フィン成形凹部42)に流入していく。また外側に流動するメタルが、外周部の貫通孔12(フィン成形凹部42)に流入していくとともに、パンチ3と成形孔11内周面との間のバリ成形部43に流入していく。ここでベース板成形部41の中央部を流動するメタルの量は十分に確保されるため、中央部のフィン成形凹部42内にはメタルが十分に充填される。一方、ベース板成形部41の外周部を流動するメタルのうち、コーナ部近傍を流通するメタルの量は、内側面(辺部)近傍を流動するメタルの量に比べて少ないため、内側面に位置するフィン成形凹部42内にはメタルが十分に充填されるのに対し、コーナ部に位置するフィン成形凹部42にはメタルが十分に充填されずメタル量が不足する傾向が高くなっている。
そこで本実施形態においては、既述したように成形孔11のコーナ部においてパンチ出隅部35と成形孔入隅部15とが接合されているため、ベース板成形部41のコーナ部からバリ成形部43へのメタルの流出が制限される。このためベース板成形部41のコーナ部におけるメタル量を十分に確保でき、そのコーナ部に位置する貫通孔12(フィン成形凹部42)内にメタルが十分に充填される。
こうしてベース板成形部41およびフィン成形凹部42内にメタルが充填されるとともに、余剰なメタルがバリ成形部43に流出されることによって、鍛造素形材9が成形される。
なお本実施形態においては背圧鍛造を実施することも可能である。すなわちダイス1に配置されるノックアウトピン13を、成形前の状態では成形完了時の所定位置よりも上昇した位置に配置しておく。そしてノックアウトピン13が、成形中に貫通孔12に圧入される金属材料(メタル)に対し背圧を付与しつつ所定位置まで降下するように構成する。これにより本実施形態の鍛造加工装置を用いて背圧鍛造も実施することができる。
パンチ3による加圧が完了して鍛造成形材9が成形されると図4Dに示すように、パンチ3が上昇して初期の位置に戻った後、エジェクターの駆動によりアンビル2のプレート21が上昇すると同時にノックアウトピン13が上昇する。この上昇するノックアウトピン13によって鍛造成形材9が成形孔11から上方に突き上げられて排出される。
こうして成形された鍛造素形材9においては、図5に示すようにベース板91の上面外周縁部のうち4辺部にはバリ93が一体に形成されるものの、コーナ部には上記メタル流出の制限によってバリ93が形成されないようになっている。
本実施形態において鍛造素形材9は既述した通り、仕上げ加工が施されてバリ93等が除去されることにより、鍛造加工製品としてのヒートシンクが形成されるものである。
以上のように本実施形態の鍛造加工装置によれば、パンチ出隅部35と成形孔入隅部15とを接合させるようにしているため、ベース板成形部41のコーナ部においてベース板成形部41からバリ成形部43に流出されるメタルが制限されることにより、ベース板成形部41のコーナ部のメタル流量を十分に確保でき、そのコーナ部に位置してメタル不足が生じ易いフィン成形凹部42に十分なメタルを供給することができる。このためコーナ部のフィン成形凹部42にも、中央部や側面部等の他のフィン成形凹部42と同様に十分にメタルを充填でき、欠肉が発生するのを有効に防止することができる。
従って鍛造加工製品としてのヒートシンクの全てフィン高さを精度良く一致させることができ、高い品質の鍛造加工製品を製造することができる。
なお参考までに、従来の鍛造加工用金型のようにパンチ出隅部と成形孔入隅部とのクリアランスが、パンチ外側面と成形孔内側面とのクリアランスにほぼ等しく設定されている場合には、ベース板成形部のコーナ部においてメタルがバリ成形部に多く流出するため、ベース板成形部のコーナ部におけるメタル量が不足して、コーナ部に位置するフィン成形凹部内にメタルが十分に充填されないおそれがあり、全てのフィン高さを一致させることが困難になる場合がある。
一方、本実施形態においては、4つのパンチ出隅部35を4つの成形孔入隅部15に全て接合させつつ、パンチ3を成形孔11に打ち込むようにしているため、前後左右の周囲四方向においてパンチ3のダイス成形孔11に対する位置決めを図ることができる。このため、パンチ外側面と成形孔内側面との間のクリアランスC2(図6参照)を周囲四辺全てにおいて均等に設定することができ、周囲四辺の位置毎におけるバリ排出量のバラツキを防止でき、周囲四辺の全ての位置でバリ排出量の均等化を図ることができる。その結果、成形孔11内全域においてメタルの流動量のバラツキを無くしバランス良く流動させることができて、全てのバリ成形部43に確実にメタルを充填することができる。よってこの点においても、ヒートシンクのフィン高さのバラツキを防止でき、フィン高さを精度良く一致させることができ、より一層高い品質の鍛造加工製品を製造することができる。
また本実施形態においては、ダイス1の矩形状成形孔11における入隅部15に面取り部16を形成しているため、パンチ荷重による応力が入隅部15に極部的に集中するのを有効に回避することができる。このためダイス1における入隅部の早期破損を防止でき、ダイス1の耐久性、ひいては金型寿命を十分に延ばすことができる。
なお上記実施形態においては、ダイス成形孔11の入隅部15をC面取り形状の面取り部16を形成して、その面取り部16にパンチ出隅部35を接触させるようにしているが、それだけに限られず、本発明においては、パンチ出隅部35と成形孔入隅部15との間のクリアランスC1(図6参照)を、パンチ外側面と成形孔内側面との間のクリアランスC2よりも小さく設定できる構成であれば、どのような構成も採用することができる。
例えば図7(a)に示すように、ダイス成形孔11の入隅部15を上記と同様に、C面取り形状の面取り部16に形成するとともに、パンチ出隅部35もC面取り形状の面取り部36に形成しておき、パンチ出隅部35の面取り部36を成形孔入隅部15の面取り部16に接触させるようにしても良い。さらに同図(b)に示すようにダイス成形孔11の入隅部15をR面取り加工してR面取り形状の面取り部16を形成するとともに、ダイス出隅部35を成形孔入隅部15の曲率半径にほぼ等しいR面取り形状の面取り部36を形成しておき、パンチ出隅部35の面取り部36を成形孔入隅部15の面取り部16に接触させるようにしても良い。さらに同図(c)に示すようにダイス成形孔11の入隅部15に内径方向に突出する凸部17を形成しておき、その凸部17の先端における山型エッジ部にパンチ出隅部35を接触させるようにしても良い。さらに同図(d)に示すようにダイス成形孔11の入隅部15に形成された凸部18にL字状の案内溝181を形成しておき、その案内溝181にパンチ出隅部35を接触させるようにしても良い。さらに同図(e)に示すようにパンチ出隅部35に外径方向に突出する凸部37を形成するとともに、その凸部37の先端における山型エッジ部を成形孔入隅部15に近付けるように対向状態に配置するか、または成形孔入隅部15に接触状態に配置するようにしても良い。さらに同図(f)に示すように成形孔入隅部15をR面取り形状の面取り部16に形成する一方、パンチ出隅部35に凸部38を形成しておき、その凸部先端に設けられた円弧部を成形孔入隅部15の面取り部16に接触させるようにしても良い。
また上記実施形態においては、ダイス1の成形孔11およびパンチ3として断面四角形のものを用いて、ベース板が四角形の鍛造加工製品を製造する場合を例に挙げて説明したが、それだけに限られず、本発明は、ダイス成形孔およびパンチとして断面三角形や五角形以上の多角形のものと用いて、ベース板が四角形以外の多角形の鍛造加工製品を製造する場合にも、上記実施形態と同様に実施することができる。
ここで上記実施形態においては、成形孔11の4つの入隅部15にC面取り形状の面取り部16を形成しているため、その面取り部16を多角形の一辺として捉えると、厳密には成形孔11は八角形と言えないこともないが、本発明においては、面取り部等のサイズの小さいものは辺部とはせずに角部とし、実施形態の成形孔11は断面四角形と捉えるようにしている。
また上記各実施形態においては、ダイス1側にフィン成形凹部42を形成する場合を例に挙げて説明したが、それだけに限られず、本発明においてはパンチ側にフィン成形凹部を形成するようにしても良いし、ダイスおよびパンチの双方にフィン成形凹部を形成して、ベース板の両面にフィンが形成されたヒートシンク(鍛造加工製品)を製造するようにしても良い。
また上記実施形態においては、ベース板にピンフィンが形成されたヒートシンクを形成する場合を例に挙げて説明したが、それだけに限られず、本発明においては、ヒートシンクの片面または両面にプレートフィンが形成されたヒートシンクを形成する場合にも適用することができる。
また上記実施形態においては、本発明によってヒートシンクを形成する場合を例に挙げて説明したが、本発明はヒートシンクだけに限られず、ベース板の少なくとも片面に複数の凸部が形成された鍛造加工製品を製造する場合であれば上記と同様に、本発明を採用することができる。
この発明の鍛造加工装置は、ベース板に多数のフィンが形成されたヒートシンク等の鍛造加工製品を製造する際に好適に採用することができる。
1:ダイス
11:成形孔
15:入隅部
16:面取り部
3:パンチ
35:出隅部
41:ベース板成形部
42:フィン成形凹部
43:バリ成形部
9:鍛造素形材
91:ベース板
92:フィン
93:バリ
C1,C2:クリアランス
W:鍛造素材

Claims (11)

  1. 平面視多角形のベース板に凸部が形成された鍛造加工製品を製造するための鍛造加工装置であって、
    ベース板に対応して断面多角形の成形孔を有するダイスと、
    前記成形孔に対応して断面多角形に形成され、かつ前記成形孔に打ち込まれるパンチとを備え、
    前記ダイスにおける成形孔の底面および前記パンチの先端面のうち少なくともいずれか一方に、凸部成形凹部が形成され、
    前記パンチの先端面および前記成形孔の底面間にベース板成形部が形成され、
    前記パンチの外周面および前記成形孔の内周面間にバリ成形部が形成され、
    前記パンチの外周面における出隅部と前記成形孔の内周面における入隅部との間のクリアランスが、前記パンチの外側面と前記成形孔の内側面との間のクリアランスよりも小さく設定されていることを特徴とする鍛造加工装置。
  2. 前記パンチの出隅部が前記成形孔の入隅部に接触するように構成されている請求項1に記載の鍛造加工装置。
  3. 前記成形孔の入隅部が面取り部によって構成されている請求項1または2に記載の鍛造加工装置。
  4. 前記面取り部がC面取り形状に形成されている請求項3に記載の鍛造加工装置。
  5. 前記成形孔および前記ダイスは断面四角形に形成されている請求項1〜4のいずれか1項に記載の鍛造加工装置。
  6. 前記凸部成形凹部は、ヒートシンクのフィンを成形するためのフィン成形凹部によって構成されている請求項1〜5のいずれか1項に記載の鍛造加工装置。
  7. 平面視多角形のベース板に凸部が形成された鍛造加工製品に仕上げられる鍛造素形材であって、
    ベース板の上面にその外周縁部に沿って上方に突出するバリが形成されるとともに、
    前記バリのうち、コーナ部に対応するバリが、辺部に対応するバリよりも低く形成されていることを特徴とする鍛造素形材。
  8. 前記ベース板が平面視四角形に形成されている請求項7に記載の鍛造素形材。
  9. 前記ベース板のコーナ部に対応するバリが形成されていない請求項7または8に記載の鍛造素形材。
  10. 鍛造加工製品がヒートシンクである請求項7〜9のいずれか1項に記載の鍛造素形材。
  11. 平面視多角形のベース板に凸部が形成された鍛造加工製品を製造するための鍛造加工方法であって、
    ベース板に対応して断面多角形の成形孔に鍛造素材をセットする工程と、
    前記成形孔に対応して断面多角形のパンチを前記成形孔に打ち込んで鍛造素材を加圧する工程とを含み、
    前記パンチの外周面における出隅部と前記成形孔の内周面における入隅部との間のクリアランスを、前記パンチの外側面と前記成形孔の内側面との間のクリアランスよりも小さく設定しつつ、前記鍛造素材を加圧する工程を実施することによって、
    前記ダイスにおける成形孔の底面および前記パンチの先端面のうち少なくともいずれか一方に形成された凸部成形凹部によって凸部を成形し、
    前記パンチの先端面および前記成形孔の底面間に形成されたベース板成形部によってベース板を成形し、
    前記パンチの外周面および前記成形孔の内周面間に形成されたバリ成形部によってバリを成形するようにしたことを特徴とする鍛造加工方法。
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