JP2010021808A - 画像処理装置、画像処理方法、及び、プログラム - Google Patents

画像処理装置、画像処理方法、及び、プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】画像の輪郭を保持しつつ、ICP(Interlaced Chroma Problem)に起因するノイズを低減することが可能な画像処理装置を提供する。
【解決手段】輝度信号に比べて色差信号の二次元空間上のサンプル数が少ない1組2つのインタレース画像が時間方向に重ね合わされて変換されたプログレッシブ画像の画像信号の信号形状を、信号形状検出部12により、隣接画素間の画素値の変化量に基づいて検出し、合成信号処理部15により、検出した信号形状に基づいて、入力した色差信号、低域通過フィルタリング処理を施した色差信号、及び、隣接画素平均算出処理により算出された色差信号を合成して、輝度信号に信号形状を近づけた色差信号を出力する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、輝度信号に比べて色差信号の二次元空間上のサンプル数が少ない画像信号に対して画像処理を施す画像処理装置、画像処理方法、及びこの画像処理をコンピュータに実行させるプログラムに関する。
MPEGやH.264/AVCなどの動画像圧縮方式においては、情報量削減のために、輝度信号の情報量に比べて色差信号の情報量を間引いたYUV4:2:0フォーマットを取ることが多い(特許文献1参照)。
図8にYUV4:2:0フォーマットにおける輝度信号と色差信号の具体例を示す。図8に示すように、YUV4:2:0フォーマットでは、垂直方向及び水平方向ともに色差のサンプル数が輝度の半分になっている。そのため、一般的なMPEGデコーダなどでは色差信号の足りないラインに対して信号を補間して出力する。
例えば、図9は、YUV4:2:0フォーマットからYUV4:2:2フォーマットへとフォーマット変換する処理における色差信号の補間の関係を表したものである。
一方、近年のテレビやDVDプレイヤーなどの映像機器では、インタレースからプログレッシブへと変換するデインタレース処理(以下、I/P変換という。)がよく行われている。このようなI/P変換のうち、映像の動きに応じて適応的に処理を行う3次元デインタレース処理においては、静止画と判定された場合第1フィールドと第2フィールドをそのまま重ね合わせる処理(以下、フィールド間デインタレース処理という。)を行う。フィールド間デインタレース処理の具体例を図10に示す。
図10に示すように、YUV4:2:0フォーマットからYUV4:2:2フォーマットへと変換された画像信号に対してフィールド間デインタレース処理を施した場合、水平線などの垂直方向のエッジが存在する輪郭部分において、所謂ICP(Interlaced Chroma Problem)と呼ばれる弊害が発生することが知られている。ここで、ICPは垂直方向のエッジの上下に本来存在しないはずの擬似ラインのようなノイズが発生する弊害である。以下では、ICPが発生する原理について述べる。
図11及び図12は、ICPが発生した画像領域を、垂直方向にそれぞれYUV4:2:2フォーマット及びYUV4:2:0フォーマットでサンプリングしたものをグラフとして表したものである。図11では各ラインに色差信号が存在しているのに対して、図12では色差信号のサンプル数が半分に減り、両フィールドのエッジの立ち上がりの位相差が広がっていることが確認できる。図12のYUV4:2:0フォーマットでサンプリングした信号をYUV4:2:2フォーマットへと補間処理を行った具体例について図13を参照して説明する。図13に示すように、補間処理によって各ラインに色差信号が存在しているが、エッジ立ち上がりの位相差については広がったままとなっている。このようなフィールド間で位相差が広がった信号に対してフィールド間デインタレースを行った具体例について図14を参照して説明する。図14に示すように、本来は単独のエッジであった領域で振動するようなグラフになっていることが確認できる。
以上のように、YUV4:2:0フォーマットでサンプリングすることで、エッジなど急峻に信号が変化する領域でフィールド間の信号変化の位相が広がり、フィールド間デインタレースした結果としてICPが発生する。
特開2002―10288号公報
このようにして発生したICPに対する対策例としては、デインタレース後の画像の色差信号に対して、垂直のローパスフィルタをかけることである。
図15はICPの発生した信号に対して係数(0.25, 0.5, 0.25)の3タップのローパスフィルタをかけた処理結果である。ローパスフィルタをかけることでICPによって発生した振動成分が除去されなだらかに変化していることが確認できる。ただし、ローパスフィルタをかけた場合には周波数の高いエッジ部分の波形が失われてしまうため、画像の鮮鋭度が落ちてしまった。
本発明は、このような実情に鑑みて提案されたものであり、輝度信号に比べて色差信号の二次元空間上のサンプル数が少ない1組2つのインタレース画像を時間方向に重ね合わせて変換されたプログレッシブ画像に生じたノイズを、画像の輪郭を保持しつつ低減することが可能な画像処理装置、画像処理方法、及び、この画像処理をコンピュータに実行させるプログラムを提供することを目的とする。
上述した課題を解決するための手段として、本発明に係る画像処理装置は、輝度信号に比べて色差信号の二次元空間上のサンプル数が少ないインタレース画像が時間方向に重ね合わされて変換されたプログレッシブ画像の画像信号が、入力される入力部と、入力部により入力された輝度信号の信号形状と色差信号の信号形状とを、隣接画素間の画素値の変化量に基づいてそれぞれ検出する信号形状検出部と、入力部により入力された色差信号の低域成分を通過する低域通過フィルタと、入力部により入力された色差信号の各注目画素に隣接する隣接画素の画素値の平均値を、注目画素の画素値として算出する隣接画素平均算出部と、信号形状検出部により検出された輝度信号の信号形状と色差信号の信号形状とに基づいて、入力部により入力された色差信号、低域通過フィルタを通過した色差信号、及び、隣接画素平均算出部により算出された色差信号を合成して、信号形状を輝度信号に近づけた色差信号を出力する合成信号処理部とを備える。
また、本発明に係る画像処理方法は、輝度信号に比べて色差信号の二次元空間上のサンプル数が少ないインタレース画像が時間方向に重ね合わされて変換されたプログレッシブ画像の画像信号を、入力する入力ステップと、入力ステップにより入力した輝度信号の信号形状と色差信号の信号形状とを、隣接画素間の画素値の変化量に基づいてそれぞれ検出する信号形状検出ステップと、入力ステップにより入力した色差信号の低域成分のみを通過する低域通過ステップと、入力ステップにより入力した色差信号の各注目画素に隣接する隣接画素の画素値の平均値を、注目画素の画素値として算出する隣接画素平均算出ステップと、信号形状検出ステップにより検出された輝度信号の信号形状と色差信号の信号形状とに基づいて、入力ステップにより入力した色差信号、低域通過ステップによるフィルタ処理が施された色差信号、及び、隣接画素平均算出ステップにより算出された色差信号を合成して、信号形状を輝度信号に近づけた色差信号を出力する合成処理ステップとを有する。
また、本発明に係るプログラムは、輝度信号に比べて色差信号の二次元空間上のサンプル数が少ないインタレース画像が時間方向に重ね合わされて変換されたプログレッシブ画像の画像信号を、入力部に入力する入力ステップと、入力ステップにより入力した輝度信号の信号形状と色差信号の信号形状とを、隣接画素間の画素値の変化量に基づいてそれぞれ検出する信号形状検出ステップと、入力ステップにより入力した色差信号の低域成分のみを通過する低域通過ステップと、入力ステップにより入力した色差信号の各注目画素に隣接する隣接画素の画素値の平均値を、注目画素の画素値として算出する隣接画素平均算出ステップと、信号形状検出ステップにより検出された輝度信号の信号形状と色差信号の信号形状とに基づいて、入力ステップにより入力した色差信号、低域通過ステップによるフィルタ処理が施された色差信号、及び、隣接画素平均算出ステップにより算出された色差信号を合成して、信号形状を輝度信号に近づけた色差信号を出力する合成信号処理ステップとを有する画像処理をコンピュータに実行させる。
本発明によれば、輝度信号に比べて色差信号の二次元空間上のサンプル数が少ない1組2つのインタレース画像が時間方向に重ね合わされて変換されたプログレッシブ画像の画像信号の信号形状を、隣接画素間の画素値の変化量に基づいて検出し、検出した信号形状に基づいて、入力した色差信号、低域通過フィルタリング処理を施した色差信号、及び、隣接画素平均算出処理により算出された色差信号を合成して、輝度信号に信号形状を近づけた色差信号を出力する。このようにして、本発明によれば、低域通過フィルタリング処理により過度に画像の輪郭成分が失われることなく、輝度信号の信号形状と色差信号の信号形状とを考慮して、輝度信号に比べて色差信号の二次元空間上のサンプル数が少ない1組2つのインタレース画像を時間方向に重ね合わせて変換されたプログレッシブ画像に生じたノイズを、画像の輪郭を保持しつつ低減することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
本発明が適用された画像処理装置は、輝度信号に比べて色差信号の二次元空間上のサンプル数が少ない画像信号に対して画像処理を施す装置である。以下では、図1に示すような画像処理装置1を用いて本発明を実施するための形態について説明する。
画像処理装置1は、図1に示すように、ハードディスクなどの大容量記憶装置とCPU、RAM、ROMを備える一般的なコンピュータに、画像処理プログラムをインストールすることによって次のような機能が実現される。すなわち、画像処理装置1は、フィールド画像をプログレッシブ画像に変換するI/P変換部20と、I/P変換部20により変換された画像信号に生じたICPに起因する弊害を除去するための処理を行うICP除去処理部10とを備える。
I/P変換部20は、輝度信号に比べて色差信号の二次元空間上のサンプル数が少ないインタレース画像を、時間方向に重ね合わせることでプログレッシブ画像に変換する。具体的に、I/P変換部20は、輝度信号の情報量に比べて色差信号の情報量を2次元空間上で間引いたYUV4:2:0フォーマットやYUV4:2:2フォーマットなどのインタレース形式の画像信号が外部から入力される。I/P変換部20は、入力された画像信号に対して例えばフレーム間で動き検出を行って静止画であるかどうかを判定して、静止画と判定された第1フィールドと第2フィールドをそのまま重ね合わせるフィールド間デインタレース処理を行う。そして、I/P変換部20は、フィールド間デインタレース処理を施した画像信号を、ICP除去処理部10に供給する。
ここで、I/P変換部20によりフィールド間デインタレース処理が施された画像信号は、水平線などの垂直方向のエッジが存在する輪郭部分において、ICPと呼ばれる弊害が発生する。具体的に、ICPは垂直方向のエッジの上下に本来存在しないはずの擬似ラインのようなノイズが発生するという弊害である。
ICP除去処理部10は、I/P変換部20により変換された画像信号に生じたICPを除去するための処理を行うため、次のような構成を有している。すなわち、ICP除去処理部10は、I/P変換部20により供給される画像信号が入力される入力部11と、入力部11に入力された画像信号の信号形状を検出する信号形状検出部12とを備える。また、ICP除去処理部10は、入力部11により入力された色差信号の低域成分を通過する低域通過フィルタ13と、入力部11により入力された色差信号の各注目画素に隣接する隣接画素の画素値の平均値を、注目画素の画素値として算出する隣接画素平均算出部14とを備える。さらに、ICP除去処理部10は、信号形状検出部12により検出された信号形状に基づいて、入力部11により入力された色差信号、低域通過フィルタ13を通過した色差信号、及び、隣接画素平均算出部14により算出された色差信号を合成して、信号形状を輝度信号に近づけた色差信号を出力する合成信号処理部15を備える。
入力部11は、I/P変換部20により供給される画像信号が入力され、入力された画像信号のうち、輝度信号を信号形状検出部12に供給し、色差信号を信号形状検出部12と低域通過フィルタ13と隣接画素平均算出部14と合成信号処理部15とに供給する。
信号形状検出部12は、入力部11により供給された輝度信号の信号形状を、隣接画素間の画素値の変化量に基づいて検出する。また、信号形状検出部12は、入力部11により供給された色差信号の信号形状を、隣接画素間の画素値の変化量に基づいて検出する。
具体的に、信号形状検出部12は、輝度信号の注目画素Y(i,j)に対して、下記の(1)式及び(2)式に示すような処理を行うことによって、注目画素Y(i,j)の垂直方向における一次微分の絶対値を算出して、算出結果を合成信号処理部15に通知する。
Figure 2010021808
信号形状検出部12は、(1)式、(2)式と同様の処理を行うことによって、色差信号の各注目画素C(i,j)に対して、注目画素C(i,j)の垂直方向における一次微分の絶対値を算出して、算出結果を合成信号処理部15に通知する。
また、信号形状検出部12は、輝度信号の注目画素Y(i,j)に対して、下記の(3)式に示すような処理を行うことによって、注目画素Y(i,j)の垂直方向における二次微分の絶対値を算出して、算出結果を合成信号処理部15に通知する。
Figure 2010021808
信号形状検出部12は、(3)式と同様の処理を行うことによって、色差信号の各注目画素C(i,j)に対して、注目画素C(i,j)の垂直方向における二次微分の絶対値を算出して、算出結果を合成信号処理部15に通知する。
低域通過フィルタ13は、例えば色差信号の注目画素C(i,j)に対して、下記の(4)式に示すような処理を行うことによって、色差信号の低域成分を通過し、通過した色差信号を合成信号処理部15に供給する。
Figure 2010021808
隣接画素平均算出部14は、色差信号の各注目画素C(i,j)に隣接する隣接画素の画素値の平均値を、例えば下記の(5)式より注目画素の画素値として算出して、算出した色差信号を合成信号処理部15に供給する。
Figure 2010021808
合成信号処理部15は、信号形状検出部12により検出された信号形状に基づいて、入力部11により入力された色差信号、低域通過フィルタ13を通過した色差信号、及び、隣接画素平均算出部14により算出された色差信号を合成して、信号形状を輝度信号に近づけた色差信号を、入力部11に入力された輝度信号と同期をとって出力する。
以上のような構成からなるICP除去処理部10では、具体的には、合成信号処理部15が図2に示すような構成を有することにより、低域通過フィルタ13により過度に画像の輪郭成分が失われることなく、輝度信号の信号形状と色差信号の信号形状とを考慮して、ICPに起因したノイズを画像の輪郭を保持しつつ低減することができる。
すなわち、合成信号処理部15は、第1の信号処理部151と、平坦信号選択部152と、第2の信号処理部153と、第3の信号処理部154とを備える。
第1の信号処理部151は、入力部11に入力された色差信号と、低域通過フィルタ13を通過した色差信号とを適応的に合成する信号処理手段である。すなわち、第1の信号処理部151は、まず、信号形状検出部12により算出された色差信号の一次微分値と輝度信号の一次微分値とに基づいて、色差信号の変化の方向が、この色差信号に同期した輝度信号の変化の方向と同じか否かを判断する。
例えば、輝度信号の変化の方向を検出する場合、第1の信号処理部151は、図3に示すように注目画素Y(i,j)を上下の隣接画素Y(i,j−1)、Y(i,j+1)と比較する。すなわち、第1の信号処理部151は、上述した(1)式、(2)式から、下記の(6)式のように判断する。
Figure 2010021808
(6)と同様にして、第1の信号処理部151は、色差信号の変化の方向を検出する。そして、第1の信号処理部151は、色差信号の変化の方向が、この色差信号に同期した輝度信号の変化の方向と同じか否かを判断する。この変化の方向が同じとき、第1の信号処理部151は、入力部11により入力された色差信号を第2の信号処理部153に出力する。また、この変化の方向が同じではないとき、第1の信号処理部151は、低域通過フィルタ13を通過した色差信号を第2の信号処理部153に出力する。
ここで、輝度信号と色差信号との変化の方向が一致したとしても、注目画素周辺の輝度信号の変化が小さい場合、入力部11により入力された色差信号を出力することで輝度情報に対して色情報が過敏に変化してしまうことがある。上述したように単に、低域通過フィルタ13を通過した色差信号を出力してもよいが、次のような合成処理を行うことでより適切な信号を第2の信号処理部153に出力できる。
過敏な変化に対応するため、第1の信号処理部151には、入力部11により入力された色差信号に、低域通過フィルタ13を通過した色差信号を最適な合成割合で合成するためのゲインを算出する頂点ゲイン算出部151aが設けられている。
頂点ゲイン算出部151aは、図4に示すような関数、すなわち、信号形状検出部12により算出された輝度信号の二次微分の絶対値が大きくなるのに伴って、入力部11により入力された色差信号の合成割合が大きくなる頂点ゲインGain_apexを算出する。この頂点ゲインGain_apexを用いて、第1の信号処理部151は、下記の(7)式に示すような処理によって、入力部11に入力された色差信号と、低域通過フィルタ13を通過した色差信号とを適応的に合成した第1の合成信号Blend1を算出する。
Figure 2010021808
このようにして、第1の信号処理部151は、輝度信号の信号形状と色差信号の信号形状とに基づいて、入力部11に入力された色差信号と、低域通過フィルタ13を通過した色差信号とを適切に合成することができる。そして第1の信号処理部151は、第1の合成信号Blend1を第2の信号処理部153に供給する。
次に、平坦信号を選択して第2の信号処理部153に供給する平坦信号選択部152について説明する。平坦信号選択部152は、入力部11により入力された色差信号と隣接画素平均算出部14により算出された色差信号のうち、注目画素と周辺画素との変化がより小さい色差信号を平坦信号として選択する。具体的に、平坦信号選択部152は、隣接画素平均算出部14により算出された色差信号に対して、隣接画素との一次微分値を算出し、この色差信号の一次微分の絶対値と、信号形状検出部12により算出された色差信号の一次微分の絶対値とを比較する。そして、平坦信号選択部152は、この比較結果から、入力部11により入力された色差信号、又は、隣接画素平均算出部14により算出された色差信号のうち、一次微分値の絶対値が小さい色差信号を平坦信号として選択する。そして、平坦信号選択部152は、平坦信号を第2の信号処理部153に供給する。
第2の信号処理部153は、第1の信号処理部151から供給される第1の合成信号Blend1と、平坦信号選択部152から供給される平坦信号とを適応的に合成する信号処理手段である。第2の信号処理部153には、第1の合成信号Blend1と、平坦信号とを最適な合成割合で合成するためのゲインを算出する平坦ゲイン算出部153aが設けられている。
平坦ゲイン算出部153aは、輝度信号の変化が少ないとき、平坦信号の合成割合を高めるよう調整されるゲインGain_flatを算出する。すなわち、平坦ゲイン算出部153aは、図5に示すような関数、すなわち、信号形状検出部12により算出された輝度信号の二次微分の絶対値が大きくなるのに伴って、平坦信号の割合が小さくなる平坦ゲインGain_flatを算出する。この平坦ゲインGain_flatを用いて、第2の信号処理部153は、下記の(8)式に示すような処理によって、第1の信号処理部151から供給された色差信号と、平坦信号とを適応的に合成した第2の合成信号Blend2を算出する。
Figure 2010021808
ここで、C_Flat(i,j)とは、平坦信号の注目画素の画素値である。
このようにして、第2の信号処理部153は、輝度信号の信号形状と色差信号の信号形状とに基づいて、第1の信号処理部151から供給される第1の合成信号Blend1と平坦信号選択部152から供給される平坦信号とを適切に合成することができる。そして第2の信号処理部153は、第2の合成信号Blend2を第3の信号処理部154に供給する。
第3の信号処理部154は、第2の信号処理部153から供給される第2の合成信号Blend2と、入力部11により入力される色差信号とを適応的に合成する信号処理手段である。第3の信号処理部154には、第2の合成信号Blend2と、入力部11により入力される色差信号とを最適な合成割合で合成するためのゲインを算出するICPゲイン算出部154aが設けられている。
ICPゲイン算出部154aは、色差信号の変化が大きいとき、ICPによる弊害の度合いが大きくなるものとして、入力部11により入力される色差信号の合成割合を低くするよう調整されるゲインGain_ICPを算出する。すなわち、ICPゲイン算出部154aは、信号形状検出部12により算出された色差信号の二次微分の絶対値が大きくなるのに伴って、入力部11により入力される色差信号の割合が小さくなるICPゲインGain_ICPを算出する。このICPゲインGain_ICPを用いて、第3の信号処理部154は、下記の(9)式に示すような処理によって、第2の信号処理部153から供給された色差信号と、入力部11により入力された色差信号とを適応的に合成した色差信号を出力する。
Figure 2010021808
このようにして、第3の信号処理部154は、輝度信号の信号形状と色差信号の信号形状とに基づいて、第2の信号処理部153から供給される第2の合成信号Blend2と、入力部11により入力された色差信号とを適切に合成することができる。
合成信号処理部15は、例えば図6に示すようなI/P変換部20から出力されるデインタレース処理が施された画像信号の色差信号に発生するICPに対して、以上のような処理を行うことにより、図7に示すようにICPに起因したノイズを低減することができる。
図7は、デインタレース処理後の色差信号L1と、単にデインタレース処理した色差信号に低域低減処理を施した色差信号L2と、合成信号処理部15により信号形状を輝度信号に近づけた色差信号L3とを示している。なお、色差信号L3は、位相を反転させた状態で輝度信号の信号形状を近づけた信号である。
図7に示すように、合成信号処理部15は、色差信号L2のように、低域通過フィルタリング処理により過度に画像の輪郭成分が失われることなく、画像の輪郭を保持しつつICPに起因するノイズを除去した色差信号L3を出力することができる。
このようにして、ICP除去処理部10では、ICPに起因するノイズを低減するために色差信号を適応的に合成するため、種々のゲインを計算する。よって、ICP除去処理部10では、低域通過フィルタリング処理により過度に画像の輪郭成分が失われることなく、輝度信号の信号形状と色差信号の信号形状とを考慮して、輝度信号に比べて色差信号の二次元空間上のサンプル数が少ない1組2つのインタレース画像を時間方向に重ね合わせて変換されたプログレッシブ画像に生じたノイズを、画像の輪郭を保持しつつ低減することができる。
また、従来のデインタレース処理においては、ICPが発生することを避けるために、色差信号についてフィールド間デインタレースを行わずフィールド内デインタレースのみとしていることがあった。しかし、動きの静止している動画像においてフィールド内デインタレースを行うと、水平のラインが存在する部分などにおいて映像がチラついてしまう問題がある。このような従来技術に対して、本実施形態に係る画像処理装置1では、ICPに起因するノイズを低減することができ、色差信号についてもフィールド間デインタレースを適用することが可能となり、結果として静止している際の画質を向上させた画像信号を出力することができる。
なお、本発明は、以上の実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変更が可能であることは勿論である。
本発明が適用された画像処理装置の全体構成を示したブロック図である。 合成信号処理部の具体的な構成を示したブロック図である。 頂点ゲイン算出部の処理の説明に供する図である。 頂点ゲインのゲイン特性を示すグラフである。 平坦ゲインのゲイン特性を示すグラフである。 輝度信号と、輝度信号に同期して、ICPに起因したノイズを含む色差信号とを示すグラフである。 ICPに起因したノイズを低減した具体例を示す図である。 YUV4:2:0フォーマットにおける輝度信号と色差信号との具体例を示す図である。 YUV4:2:0フォーマットからYUV4:2:2フォーマットへとフォーマット変換する処理における色差信号の補間の関係を示す図である。 フィールド間デインタレース処理の具体例を示す図である。 ICPが発生した画像領域を、垂直方向にYUV4:2:2フォーマットでサンプリングしたグラフを示す図である。 ICPが発生した画像領域を、垂直方向にYUV4:2:0フォーマットでサンプリングしたグラフを示す図である。 図12のYUV4:2:0フォーマットでサンプリングした信号をYUV4:2:2フォーマットへと補間処理を行った具体例を示す図である。 フィールド間で位相差が広がった信号に対してフィールド間デインタレースを行った具体例を示す図である。 ICPの発生した信号に対して3タップのローパスフィルタをかけた処理結果を示す図である。
符号の説明
1 画像処理装置、10 ICP除去処理部、11 入力部、12 信号形状検出部、13 低域通過フィルタ、14 隣接画素平均算出部、15 合成信号処理部、20 I/P変換部、151 第1の信号処理部、151a 頂点ゲイン算出部、152 平坦信号選択部、153 第2の信号処理部、153a 平坦ゲイン算出部、154 第3の信号処理部、154a ICPゲイン算出部

Claims (7)

  1. 輝度信号に比べて色差信号の二次元空間上のサンプル数が少ないインタレース画像が時間方向に重ね合わされて変換されたプログレッシブ画像の画像信号が、入力される入力部と、
    上記入力部により入力された輝度信号の信号形状と色差信号の信号形状とを、隣接画素間の画素値の変化量に基づいてそれぞれ検出する信号形状検出部と、
    上記入力部により入力された色差信号の低域成分を通過する低域通過フィルタと、
    上記入力部により入力された色差信号の各注目画素に隣接する隣接画素の画素値の平均値を、注目画素の画素値として算出する隣接画素平均算出部と、
    上記信号形状検出部により検出された輝度信号の信号形状と色差信号の信号形状とに基づいて、上記入力部により入力された色差信号、上記低域通過フィルタを通過した色差信号、及び、上記隣接画素平均算出部により算出された色差信号を合成して、信号形状を上記輝度信号に近づけた色差信号を出力する合成信号処理部とを備える画像処理装置。
  2. 上記信号形状検出部は、上記入力部により入力された輝度信号及び色差信号に対して、隣接画素間の画素値の変化量から一次微分値をそれぞれ算出し、
    上記合成信号処理部は、
    上記信号形状検出部により算出された色差信号の一次微分値と輝度信号の一次微分値とに基づいて、上記色差信号の変化の方向が、この色差信号に同期した輝度信号の変化の方向と同じか否かを判断し、この変化の方向が同じとき、上記入力部により入力された色差信号を出力し、この変化の方向が同じではないとき、上記低域通過フィルタを通過した色差信号を出力する第1の信号処理部を有する請求項1記載の画像処理装置。
  3. 上記信号形状検出部は、更に、上記入力部により入力された輝度信号に対して、隣接画素間の画素値の変化量から二次微分値を算出し、
    上記第1の信号処理部は、上記色差信号の変化の方向が、この色差信号に同期した輝度信号の変化の方向と同じであると判断したときに、上記信号形状検出部により算出された輝度信号の二次微分値の絶対値が大きくなるのに伴って上記入力部により入力された色差信号の合成割合が大きくなるように、上記入力部により入力された色差信号と上記低域通過フィルタを通過した色差信号とを合成して出力する請求項2記載の画像処理装置。
  4. 上記合成信号処理部は、
    上記隣接画素平均算出部により算出される色差信号に対して、隣接画素間の画素値の変化量から一次微分値を算出し、この色差信号の一次微分値と上記信号形状検出部により算出された色差信号の一次微分値とを比較して、上記入力部により入力された色差信号、又は、上記隣接画素平均算出部により算出された色差信号のうち、一次微分値の絶対値が小さい色差信号を平坦信号として選択する平坦信号選択部と、
    上記信号形状検出部により算出された輝度信号の二次微分値の絶対値が大きくなるのに伴って、上記平坦信号選択部により選択された平坦信号の合成割合が小さくなるように、上記平坦信号と、上記第1の信号処理部から出力された色差信号とを合成して出力する第2の信号処理部とを更に有する請求項3記載の画像処理装置。
  5. 上記信号形状検出部は、更に、上記入力部により入力された色差信号に対して、隣接画素間の画素値の変化量から二次微分値を算出し、
    上記合成信号処理部は、上記信号形状検出部により算出された色差信号の二次微分値の絶対値が大きくなるのに伴って上記入力部により入力された色差信号の合成割合が小さくなるように、上記入力部により入力された色差信号と、上記第2の信号処理部から出力された色差信号とを合成して出力する第3の信号処理部を更に有する請求項4記載の画像処理装置。
  6. 輝度信号に比べて色差信号の二次元空間上のサンプル数が少ないインタレース画像が時間方向に重ね合わされて変換されたプログレッシブ画像の画像信号を、入力する入力ステップと、
    上記入力ステップにより入力した輝度信号の信号形状と色差信号の信号形状とを、隣接画素間の画素値の変化量に基づいてそれぞれ検出する信号形状検出ステップと、
    上記入力ステップにより入力した色差信号の低域成分のみを通過する低域通過ステップと、
    上記入力ステップにより入力した色差信号の各注目画素に隣接する隣接画素の画素値の平均値を、注目画素の画素値として算出する隣接画素平均算出ステップと、
    上記信号形状検出ステップにより検出された輝度信号の信号形状と色差信号の信号形状とに基づいて、上記入力ステップにより入力した色差信号、上記低域通過ステップによるフィルタ処理が施された色差信号、及び、上記隣接画素平均算出ステップにより算出された色差信号を合成して、信号形状を上記輝度信号に近づけた色差信号を出力する合成処理ステップとを有する画像処理方法。
  7. 輝度信号に比べて色差信号の二次元空間上のサンプル数が少ないインタレース画像が時間方向に重ね合わされて変換されたプログレッシブ画像の画像信号を、入力部に入力する入力ステップと、
    上記入力ステップにより入力した輝度信号の信号形状と色差信号の信号形状とを、隣接画素間の画素値の変化量に基づいてそれぞれ検出する信号形状検出ステップと、
    上記入力ステップにより入力した色差信号の低域成分のみを通過する低域通過ステップと、
    上記入力ステップにより入力した色差信号の各注目画素に隣接する隣接画素の画素値の平均値を、注目画素の画素値として算出する隣接画素平均算出ステップと、
    上記信号形状検出ステップにより検出された輝度信号の信号形状と色差信号の信号形状とに基づいて、上記入力ステップにより入力した色差信号、上記低域通過ステップによるフィルタ処理が施された色差信号、及び、上記隣接画素平均算出ステップにより算出された色差信号を合成して、信号形状を上記輝度信号に近づけた色差信号を出力する合成信号処理ステップとを有する画像処理をコンピュータに実行させるプログラム。
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