JP2010020752A - 複数のクロックドメインにおいて決定性を促進するテクニック - Google Patents

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Abstract

【課題】コンピュータシステムまたは集積回路内の複数のクロックドメインにおいて、決定性を促進し、プログラムのデバッグや最適化を容易にする。
【解決手段】1つ以上の実行ユニット105内に、複数の異なる周波数および位相を有する複数の異なるクロック信号に共通したクロックパルスを生成する、ユニバーサルクロックパルス発生器119を設け、前記ユニバーサルクロックパルス発生器119のクロックパルスに比例した周波数で、初期値から閾値までをカウントするカウンタが前記閾値に到達した結果、前記実行ユニット105が停止ステートからアクティベートされることにより、プロセッサシステム100内の複数の異なるクロックドメインを有する実行リソースが、決定性を有するステートに置かれる。
【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、一般的に情報処理に関する。特に、コンピュータシステムおよびマイクロプロセッサにおけるクロッキング分野に関する。
今日のマイクロプロセッサに、より多くの機能が統合されるに従い、プロセッサ内の機能ユニットが、異なるクロック周波数またはフェーズなどで動作する必要がある場合がある。同一プロセッサ内のクロックドメイン数が増加するに伴い、テストなどを目的とした、決定性の促進は、より複雑になる。いつくかのテストテクニックは、周期的システム管理割り込み(PMSI)を用い、プロセッサで実行されるプログラムを段階的に経て、処理の結果をプログラムの様々な段階で返してよい。
PSMIとは、循環バッファ内の外部バスアクティビティをロジックアナライザがトレースするデバック方法であり、その間、連続した2つの1がロジックアナライザバッファに常に存在するような頻度で、システム管理割り込み(SMI)が周期的に生成される。PSMIハンドラは、後にプロセッサのエミュレータまたはソフトウェアモデルでプロセッサの内部ステートの殆どを再構築できるように、プロセッサの内部ステートをメモリに保存する。また、トレース情報は、バグの再生に使用される。
一般的に、PSMIは、処理リソースに依存する。処理リソースとは、実行リソースなどであり、プロセッサが決定性のある結果を返すように、プロセッサ内の他のイベントと同期する。クロックドメイン数が、例えば、同じプロセッサ内により多くの機能が統合されることを理由に増加すると、PSMIテクニックの使用はより難しくなる。
本発明の実施形態は、添付図面の図に例示的に示されており、発明を限定するものではない。また、同一の参照番号は類似の要素を示す。
本発明の少なくとも1つの実施形態が使用され得る、マイクロプロセッサのブロック図である。
本発明の少なくとも1つの実施形態が使用され得る、共有バスを有するコンピュータシステムのブロック図である。
本発明の少なくとも1つの実施形態が使用され得る、ポイントツーポイントインターコネクトのコンピュータシステムのブロック図である。
本発明の少なくとも1つの実施形態が実装され得る、ロジックのブロック図である。
本発明の少なくとも1つの実施形態の実行に使用され得る動作の系統線図である。
図1は、本発明の少なくとも1つの実施形態が使用され得る、マイクロプロセッサのブロック図である。具体的に、図1は、1つ以上のプロセッサコア105および110を有する、マイクロプロセッサ100を示し、プロセッサコアは、少なくとも1つの非CPU機能ユニット107および113をそれぞれ有する。また図1は、非CPU機能ユニット107および113が実行しない別の動作を実行し得る、少なくとも1つの別の非CPU機能ユニット115を示す。ある実施形態では、非CPU機能ユニット107、113、および、115は、グラフィックス処理、メモリ、および、音声、ビデオ、ディスクなどの周辺制御、デジタル信号処理などの機能を含んでよい。また、ある実施形態では、マイクロプロセッサ100は、I/O制御など、図1に示されないその他のロジックを含んでよい。少なくとも1つの実施形態によると、複数のクロックドメインを有するプロセッサにおける、決定性の促進テクニックを実現するため、マルチプロセッサシステムの各マイクロプロセッサ、あるいはマルチコアプロセッサの各プロセッサコアは、ロジック119を含む、あるいはロジック119に関連してよい。ある実施形態では、ロジックは、1つ以上の実行リソースをプロセッサ内の1つ以上のクロックまたはイベントと同期させるべく、ハードウェア回路を含んでよい。また、別の実施形態では、ロジック119は、複数のクロックドメインを有するプロセッサ内の実行リソースの決定性を促進するべく、ソフトウエアを含んでよい。別の実施形態では、ここに記載する、決定性促進のためのテクニックを実行するべく、ハードウェアとソフトウエアの組み合わせを用いてよい。
ある実施形態では、アプリケーション、オペレーティングシステム、BIOS、ファームウェアなどのソフトウェアプログラムの改善、デバッグ、または最適化を支援するべく、ロジックを集積回路内あるいはその外側で使用することにより、プロセッサ内に多様な機能を持つことによって、複数のクロックドメインを有するプロセッサ内の実行リソースを決定性のあるステートに置くことができる。例えば、ある実施形態では、ロジック119は、ユニバーサルクロックパルス発生器(UCPG)を含んでよく、複数の異なる周波数あるいは位相を有する複数の異なるクロックの共通のクロックエッジ、またはイベントに基づいて、共通クロックパルスを生成してよい。ある実施形態では、カウンタのステートの変更にUCPGの出力を用いる。UCPG信号は、実行リソースにデバッグまたは最適化の対象のプログラムに関連した命令の処理を特定の閾カウント値またはその値以上で開始させ、実行リソースが、プロセッサ内の様々なクロックに対して決定性のあるステートであることを促進する。
例えば、ある実施形態では、カウンタが初期値へと初期化され、同期される実行ユニットが停止する。UCPGからの信号エッジが、カウンタをデクリメント(または、ある実施形態ではインクリメント)すると、カウンタが特定の閾値、例えば「0」などに到達し、実行ユニットにインタラプトが発生する。その後、UCPG信号の生成に寄与する、プロセッサ内の様々なクロックに対して決定性のある時点で、実行ユニットが命令の実行を開始する。プロセッサ内の様々なクロックドメインに対して決定性のあるステートにおける実行では、PSMIなどのテクニックを用い、処理コードのデバッグまたは最適化を、より信頼性のある方法で行ってよい。ある実施形態では、複数のプロセッサコア、あるいはグラフィックス、メモリ制御、または様々な周辺制御(例えば、システムオンチップ(SoC)プロセッサなど)の、複数の異なる機能を有するプロセッサで、ここに記載するテクニックを使用してよい。ここに開示したテクニックは、複数の機能が別個の集積回路に分散された、コンピュータシステムで使用されてよい。
例えば、図2は、本発明の少なくとも1つの実施形態が使用され得る、フロントサイドバス(FSB)コンピュータシステムを示す。プロセッサ201、205、210、または215は、プロセッサコア223、227、233、237、243、247、253、257の1つの内の、あるいはそれに関連した、ローカルレベル1(L1)キャッシュメモリ220、225、230、235、240、245、250、255のいずれかからの情報にアクセス可能である。さらに、プロセッサ201、205、210、および215のいずれもが、共有レベル2(L2)キャッシュ203、207、213、217、の1つ、あるいはチップセット265を介したシステムメモリ260からの情報にアクセス可能である。図2の1つ以上のプロセッサは、ロジック219を含むあるいはロジック219に関連し、複数のクロックドメインにおける処理の決定性を促進してよい。
図2に示すFSBコンピュータシステムに加え、ポイントツーポイント(P2P)インターコネクトシステムおよびリングインターコネクトシステムを含む、その他のシステム構成を、本発明の様々な実施形態と共に使用してよい。例えば、図3のポイントツーポイントシステムは、複数のプロセッサを有してよく、その内2つのプロセッサ370および380のみが例として示されている。プロセッサ370および380は、メモリ32および34に接続するローカルメモリコントローラハブ(MCH)372および382をそれぞれ含んでよい。プロセッサ370および380は、ポイントツーポイントインターフェース回路378および388を使用し、ポイントツーポイントインターフェース350を介してデータを交換してよい。プロセッサ370および380は、ポイントツーポイントインターフェース回路376、394、386、および398を使用し、個別のポイントツーポイントインターフェース352および354を介して、チップセット390とデータをそれぞれ交換してよい。また、チップセット390も、高性能グラフィックスインターフェース339を介して、高性能グラフィックスインターフェース回路338とデータを交換してよい。本発明の実施形態は、あらゆる数のプロセッサコアを有する、あらゆるプロセッサ内にあってよく、あるいは、図3の各ポイントツーポイントバスエージェント内にあってよい。ある実施形態では、あらゆるプロセッサコアが、ローカルキャッシュメモリ(図示なし)を含む、あるいはローカルキャッシュメモリに関連してよい。さらに、共有キャッシュ(図示なし)は、両方のプロセッサとは異なるいずれかのプロセッサに含まれ、ポイントツーポイントインターコネクトを介してプロセッサに接続されてよい。これにより、プロセッサが低電力モードの場合、共有キャッシュに、プロセッサのいずれかまたは両方のローカルキャッシュの情報を格納してよい。システム内のプロセッサまたは他の集積回路内の実行決定性を促進するべく、図3の1つ以上のプロセッサまたはコアは、ロジックを含む、あるいはロジックと関連してよい。ここに記載したように、ロジックは、1つ以上のカウンタのようなストレージを含む、あるいはストレージと関連してよい。またロジックは、PSMIなどのテクニックを用いてプログラムデバッグまたは最適化を促進するべく、決定性を有するステートに実行リソースを置く、UCPGを含んでよい。
図4は、本発明の少なくとも1つの実施形態を実行する、ロジックのブロック図である。ある実施形態では、ロジック419は、複数の異なる(あるいは同じ)周波数および/または位相を有する、複数のクロックパルス403を受信し、異なるクロックパルスの共通ステートに対応した周波数および位相を有する、共通クロックパルスを生成する、UCPG401を含む。例えば、ある実施形態では、カウンタは、非0値が0になるまでカウントダウンを行う。UCPGは、複数の異なるテクニックを実装し、それぞれに位相または周波数が異なってよい複数のクロック信号に対して、決定性のある信号を生成してよい。また、ある実施形態では、ロジック419は、UCPGからの出力信号407に対応する周波数で、初期値から閾値までカウントを行う、カウンタ405を含んでよい。例えば、ある実施形態では、カウンタが非0値に設定され、例えば「0」の閾値までカウントダウンされる。一方で、別の実施形態では、カウンタが例えば「0」の値に初期化され、閾値までカウントアップされる。ある実施形態では、カウンタ405は、複数のカウンタであってよく、それぞれに関連し合って、あるいは独立して、1つ以上の実行リソースを、少なくとも2つの異なるクロックドメインに対して決定性を有するステートに置いてよい。
カウンタが閾値に到達した場合、少なくとも1つの実行ユニット410の停止状態をインタラプトして、少なくとも1つの実行ユニットをUCPGクロックパルスに対して決定性を有するステートとする。これにより、UCPGクロックパルスが示すクロックに対し、実行ユニットが決定性を有するステートとなるようにする。ロジック419あるいはPSMIなどのデバッグまたは最適化テクニックの使用は、複数のクロックドメインを有するプロセッサで実行されるプログラムの開発およびデバッグに有用である。
図5は、実施形態が使用されるプロセッサまたはシステムの構成に関わらず、本発明の少なくとも1つの実施形態の実行に使用され得る、動作の系統線図である。動作501では、カウンタが初期ステートに初期化される。ある実施例では、初期ステートは0以上の値を示す。動作505では、対応する実行ユニットまたは複数の実行ユニットが停止する。動作510では、ユニバーサルクロックパルス発生器(UCPG)が、UCPGクロックパルスのエッジに同期してカウンタをデクリメントさせる。ある実施形態では、UCPGクロックパルスは、カウンタ値をインクリメントさせる。動作515では、カウンタが閾値に到達すると、対応する実行ユニットまたは複数の実行ユニットがアクティベートされ、動作520のUCPGクロックパルスが示すクロックに対して決定性を有する方法で命令を実行する。実行ユニットが、UCPGクロックパルスと同期したプロセッサ内の様々なクロックに対して決定性を有するステートにある、PSMIなどのデバッグまたは最適化のテクニックは、複数のクロックドメインを有するプロセッサで実行される、ソフトウェアプログラムの開発およびデバッグに使用されてよい。
少なくとも1つの実施形態の1つ以上の側面は、プロセッサ内の様々なロジックを表す、機械で読み取り可能な媒体に記録された代表的なデータで実施されてよい。データは機械で読み取られると、ここに記載されたテクニックを実行させるべく機械にロジックを組み立てさせる。このようなデータは、「IPコア」と呼ばれ、有体の機械で読み取り可能な媒体(「テープ」)に記録してよく、実際にロジックやプロセッサを製造する製造機器にロードすべく、様々な消費者または製造施設に供給してよい。
ここでは、マイクロアキテクチャのメモリ領域におけるアクセスを管理する方法と装置について記載した。上記の記載は、例示を目的としており、発明を制限するものではないと理解されるべきである。上記の記載を読み、理解した当業者には、数多くの他の実施形態が明白になるであろう。このため、発明の範囲は、添付の請求項とともに、それらが当然有する等価物の全範囲を参照して決定されるべきである。

Claims (20)

  1. 複数の異なる周波数および位相を有する複数の異なるクロック信号に共通したクロックパルスを生成する、ユニバーサルクロックパルス発生器(UCPG)と、
    前記UCPGのクロックパルスに比例した周波数で、初期値から閾値までをカウントするカウンタと、
    前記カウンタが前記閾値に到達した結果、停止ステートからアクティベートされる、少なくとも1つの実行ユニットと、
    を備える装置。
  2. 前記少なくとも1つの実行ユニットは、前記カウンタを初期ステートへリセットする、請求項1に記載の装置。
  3. 前記初期値は非0値であり、前記閾値は0値である、請求項1に記載の装置。
  4. 前記UCPGのクロックパルスの周波数は、前記カウンタのカウントの変化の前記周波数に等しい、請求項1に記載の装置。
  5. 命令デコーダと、命令スケジューラと、命令リタイアメントユニットと、を更に備える、請求項1に記載の装置。
  6. ソフトウェアプログラムを含むメモリと、
    少なくとも1つの実行ユニットと、複数の機能に対応した複数のクロックドメインと、を有し、前記ソフトウェアプログラムを実行するプロセッサと、
    前記少なくとも1つの実行ユニットにおいて、前記複数のクロックドメインに対する決定性を促進するロジックと、を備え、
    前記ロジックは、ユニバーサルクロックパルスに対応したレートで、初期ステートから閾値までをカウントするカウンタを含み、
    前記ユニバーサルクロックパルスは、前記複数のクロックドメインからの複数のクロックに同期する、システム。
  7. 前記ソフトウェアプログラムのデバッグを支援する、周期的システム管理割り込み(PSMI)ロジックを更に備え、
    前記PSMIロジックは、前記決定性を促進するロジックに従って、前記複数のクロックドメインと同期する、請求項6に記載のシステム。
  8. 前記プロセッサは、CPU、グラフィックスエンジン、メモリ制御ユニット、および少なくとも1つの周辺制御ユニットを含む、請求項7に記載のシステム。
  9. 複数のプロセッサを更に備える、請求項8に記載のシステム。
  10. 前記複数のプロセッサのうち、少なくとも2つは、複数のクロックドメインを有する、請求項9に記載のシステム。
  11. カウンタを初期値に初期化する段階と、
    前記カウンタに結合した実行ユニットを停止する段階と
    ユニバーサルクロックパルス発生器(UCPG)信号の周波数に比例したレートで前記カウンタの値を変化させる段階と、
    前記カウンタが閾値に到達した後、前記実行ユニットをアクティベートする段階と、
    を備える方法。
  12. 前記実行ユニットは、前記カウンタを初期値にさせる、請求項11に記載の方法。
  13. 前記UCPG信号は、複数のクロックドメインからの複数のクロック信号を表す、請求項11に記載の方法。
  14. 前記実行ユニットは、前記カウンタの値が前記閾値に到達した後、インタラプト信号を生成することによりアクティベートされる、請求項11に記載の方法。
  15. 前記カウンタの初期値が非0値であり、前記閾値が0値である、請求項11に記載の方法。
  16. 命令セットを記録した機械読み取り可能な媒体であって、
    機械によって実行されると、機械に
    実行ユニット内で複数の命令を実行する段階と、
    複数のクロックドメインからの複数のクロックが表す、ユニバーサルクロックパルスに比例したレートで閾値までカウントして、前記閾値に到達した場合に、実行を停止ステートからアクティベートさせるカウンタを含む決定性ロジックが、前記複数のクロックドメインからの前記複数のクロックに関連して前記実行を既知のステートにした結果生じた決定性を有する時点で、複数の命令で周期的システム管理割り込み(PMSI)信号を生成する段階と、
    を備える
    方法を実行させる、機械で読み取り可能な媒体。
  17. 前記初期値が0以上の値であり、前記閾値が0である、請求項16に記載の機械で読み取り可能な媒体。
  18. 前記初期値が0であり、前記閾値が0以上の値である、請求項16に記載の機械で読み取り可能な媒体。
  19. 前記実行ユニットがシステムオンチップ(SoC)プロセッサに関連した、請求項16に記載の機械で読み取り可能な媒体。
  20. 前記SoCプロセッサは、少なくとも1つのCPU、グラフィックスエンジン、メモリコントローラ、および少なくとも1つの周辺コントローラを含む、請求項19に記載の機械で読み取り可能な媒体。
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