JP2010019775A - 超音波探傷方法及び超音波探傷装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】介在物を精度良く検出することができる超音波探傷方法及び超音波探傷装置を提供することを課題とする。
【解決手段】圧延方向に延びた結晶粒11を有する薄金属板1を前記圧延方向に搬送すると共に、前記薄金属板1に探触子3から発振した超音波を伝播させ、前記薄金属板1からの反射エコーを前記探触子3で受信することにより、前記薄金属板1に存在する介在物12を検出する超音波探傷方法であって、前記薄金属板1を静止状態として、前記薄金属板1の法線方向から見て、前記圧延方向に直交する方向と異なる方向に前記探触子3から発振した超音波が前記薄金属板1を伝播するように、前記探触子3を配置することを特徴とする超音波探傷方法及び超音波探傷装置を提供する。
【選択図】図1
【解決手段】圧延方向に延びた結晶粒11を有する薄金属板1を前記圧延方向に搬送すると共に、前記薄金属板1に探触子3から発振した超音波を伝播させ、前記薄金属板1からの反射エコーを前記探触子3で受信することにより、前記薄金属板1に存在する介在物12を検出する超音波探傷方法であって、前記薄金属板1を静止状態として、前記薄金属板1の法線方向から見て、前記圧延方向に直交する方向と異なる方向に前記探触子3から発振した超音波が前記薄金属板1を伝播するように、前記探触子3を配置することを特徴とする超音波探傷方法及び超音波探傷装置を提供する。
【選択図】図1
Description
本発明は、薄金属板に存在する介在物を超音波によって検出する超音波探傷方法及び超音波探傷装置に関する。
超音波探傷は、例えば、薄金属板の製造ライン等において、薄金属板に存在する介在物の検出を目的として行われる。特許文献1に記載のように、かかる超音波探傷は、圧延方向に搬送されている薄金属板に探触子(例えば、タイヤ探触子)を接触させ、該探触子によって、薄金属板の法線方向から見て、薄金属板の圧延方向と直交する方向に超音波を薄金属板に伝播させ、薄金属板に存在する介在物からの反射エコーを探触子によって受信することで行うものである。
特開平7−174738号公報
しかしながら、このような超音波探傷においては、探触子に受信されるノイズの強度が高くなり、S/N比、即ち、介在物からの反射エコーの強度と、ノイズの強度との比が低くなることがある。このため、上述の超音波探傷においては、介在物を精度良く検出することが困難な場合がある。そこで、本発明は、介在物を精度良く検出することができる超音波探傷方法及び超音波探傷装置を提供することを課題とする。
上記課題を解決するべく、本発明の発明者らは鋭意検討した結果、探触子に受信されるノイズの強度が高くなるのは、圧延方向に延びた結晶粒を有する薄金属板に対して超音波探傷を実施した場合であることを見出した。圧延方向に延びた結晶粒の結晶粒界は、該圧延方向に略平行な領域が大きい。従って、薄金属板の法線方向から見て、薄金属板の圧延方向と直交する方向に超音波を伝播させると、圧延方向に延びた結晶粒の結晶粒界に対して、略直交する方向から超音波が入射し易い。このため、圧延方向に延びた結晶粒の結晶粒界で反射した反射エコーが探触子に受信され易く、その結果、探触子に受信される圧延方向に延びた結晶粒の結晶粒界で反射した反射エコーの強度が高くなる。このようなことから、本発明の発明者らは、圧延方向に延びた結晶粒を有する薄金属板に対して超音波探傷を実施した場合、圧延方向に延びた結晶粒の結晶粒界で反射した反射エコーが探触子に受信されるノイズの強度を増大させているとの考えに至った。そして、本発明の発明者らは、探触子に受信される圧延方向に延びた結晶粒の結晶粒界で反射した反射エコーの強度を低減させることにより、探触子に受信されるノイズの強度を低減できるとの考えに至った。本発明の発明者らは、更に検討を重ねた結果、薄金属板の圧延方向と直交する方向と30°以上の角度を成す方向に超音波を伝播させると、探触子に受信されるノイズの強度を十分に低減させることができるとの知見を得た。本発明の発明者らは、これらの新しい知見に基づき、本発明を完成させた。
本発明は、圧延方向に延びた結晶粒を有する薄金属板を前記圧延方向に搬送すると共に、前記薄金属板に探触子から発振した超音波を伝播させ、前記薄金属板からの反射エコーを前記探触子で受信することにより、前記薄金属板に存在する介在物を検出する超音波探傷方法であって、前記薄金属板を静止状態としたときに、前記薄金属板の法線方向から見て、前記圧延方向に直交する方向と30°以上の角度を成す方向に前記探触子から発振した超音波が前記薄金属板を伝播するように、前記探触子を配置することを特徴とする超音波探傷方法を提供する。
本発明に係る方法においては、薄金属板の法線方向から見て、圧延方向に直交する方向と30°以上の角度を成す方向に超音波を薄金属板に伝播させる。このため、本発明によれば、探触子に受信されるノイズの強度を十分に低減させることができる。一方、圧延方向に延びた結晶粒を有する薄金属板に存在する介在物は、略球状である。このため、探触子に受信される介在物で反射した反射エコーの強度は、介在物に対する超音波の入射方向にあまり影響しない。従って、超音波を伝播させる方向を、薄金属板の法線方向から見て、圧延方向に直交する方向と30°以上の角度を成す方向に変更しても、探触子に受信される介在物で反射した反射エコーの強度が変動する恐れが少ない。よって、本発明によれば、探触子に受信される介在物で反射した反射エコーの強度を変動させることなく、探触子に受信されるノイズの強度を低減させることができるので、高いS/N比が得られ、介在物を精度良く検出することができる。
また、本発明は、圧延方向に延びた結晶粒を有し、且つ、前記圧延方向に搬送される薄金属板に超音波を伝播させ、前記薄金属板からの反射エコーを受信する探触子を備え、前記探触子が受信した反射エコーに基づいて、前記薄金属板に存在する介在物を検出する超音波探傷装置であって、前記探触子は、前記薄金属板が静止状態としたときに、前記薄金属板の法線方向から見て、前記圧延方向と直交する方向と30°以上の角度を成す方向に前記超音波が前記薄金属板を伝播するように配置されることを特徴とする超音波探傷装置としても提供される。
本発明は、介在物を精度良く検出することができる超音波探傷方法及び超音波探傷装置を提供することができる。
以下、添付図面を適宜参照しつつ、本発明に係る超音波探傷方法及び超音波探傷装置の一実施形態について説明する。
図1は、本実施形態に係る超音波探傷方法により超音波探傷が実施される薄金属板1と、該超音波探傷に用いる超音波探傷装置に備えられるタイヤ探触子3との模式図である。図1(a)は、薄金属板1内の、薄金属板1の圧延方向(矢印A方向)に延びた結晶粒11が存在している部分を超音波探傷しているときの模式図を示す。図1(b)は、薄金属板1内の介在物12が存在している部分を超音波探傷しているときの模式図を示す。
薄金属板1は、圧延されて製造されたものである。この薄金属板1は、図1(a)及び(b)に示すように、圧延方向に延びた結晶粒11、及び、略球状の介在物12を有している。薄金属板1の材質には、例えば、銅合金やチタン合金などとすることができる。
図2は、図1(a)のZ−Z断面図である。図2に示すように、タイヤ探触子3は、タイヤ31と、タイヤ31内部に充填された充填液32と、充填液32中に配置された探触子33とを備えている。
タイヤ31は、薄金属板1が圧延方向に搬送されたときに、該搬送に伴って転動するように薄金属板1に配置される。即ち、図1(a)に示すように、タイヤ31は、薄金属板1の法線方向から見て、回転軸(図示しない)が薄金属板1の圧延方向と直交する圧延直交方向(矢印C方向)と平行になるように、薄金属板1に配置される。図2に示すように、タイヤ31の表面には、薄金属板1とタイヤ探触子3との間における超音波Dの伝播効率を上げるための接触媒質4が塗布されている。
図2に示すように、探触子33は、超音波Dを発振し、発振した超音波Dを充填液32、タイヤ31及び接触媒質4を介して薄金属板1に入射させ、これと逆の経路で、薄金属板1で反射した反射エコーEを受信する。尚、探触子33から薄金属板1に入射した超音波Dは、板波超音波となって、薄金属板1を伝播する。探触子33は、薄金属板1の圧延方向の搬送に伴って転動するようにタイヤ31が薄金属板1に配置されると、図1(a)に示すように、薄金属板1の法線方向から見ると、薄金属板1の圧延直交方向と成す角度がθ(θは、30°以上)であり、且つ、図2に示すように、薄金属板1に対して斜角入射可能な方向に超音波Dを発振することが可能な姿勢となる。探触子33がこのような姿勢となることにより、超音波Dは、薄金属板1の法線方向から見て、圧延直交方向と異なる方向から薄金属板1に斜角入射し、圧延直交方向と30°以上の角度を成す方向に該薄金属板1を伝播することが可能となる。
次に、以上に説明した超音波探傷装置を用いて、薄金属板1の超音波探傷を実施することについて説明する。
まず、図1(a)に示すように、薄金属板1を静止状態として、タイヤ探触子3のタイヤ31を、薄金属板1の圧延方向の搬送に伴って転動するように、薄金属板1に配置する。この配置により、探触子33から発振された超音波Dは、静止状態の薄金属板1の法線方向から見て、該薄金属板1の圧延直交方向と成す角度がθである方向から該薄金属板1に斜角入射し、圧延直交方向と異なる方向に該薄金属板1を伝播することが可能となる。
次に、薄金属板1を圧延方向に搬送すると共に、探触子33から超音波Dを発振させ、該超音波Dを薄金属板1に斜角入射させて、薄金属板1の圧延直交方向と異なる方向に伝播させる。そして、薄金属板1で反射した反射エコーEを探触子33で受信する。
薄金属板1は、上述のように、圧延方向に延びた結晶粒11を有している。図1(a)に示すように、圧延方向に延びた結晶粒11の結晶粒界は、該圧延方向に略平行な領域(太線Sの部分)が大きい。本実施形態に係る超音波探傷方法では、薄金属板1に対して、薄金属板1の法線方向から見て、圧延直交方向と30°以上の角度を成す方向に超音波Dを伝播させる。従って、本実施形態における超音波探傷方法では、圧延方向に延びた結晶粒11の結晶粒界に対して、略直交方向から超音波Dが入射し難く、よって、圧延方向に延びた結晶粒11の結晶粒界で反射した反射エコーEが探触子33に戻り難い。即ち、圧延方向に延びた結晶粒11の結晶粒界で反射した反射エコーEが探触子33に受信され難い。このため、本実施形態に係る超音波探傷方法によれば、探触子33に受信されるノイズの強度を低減させることができる。
一方、図1(b)に示すように、薄金属板1に存在する介在物12は、略球状である。このため、探触子33に受信される介在物12で反射した反射エコーの強度は、介在物12に対する超音波Dの入射方向にあまり影響しない。従って、図1(b)に示すように、超音波Dを伝播させる方向を、薄金属板1の法線方向から見て、圧延直交方向と異なる方向としても、探触子33に受信される介在物12で反射した反射エコーEの強度は、超音波Dを伝播させる方向が薄金属板1の法線方向から見て、圧延直交方向と平行な場合と比べてあまり変わらない。よって、本実施形態に係る超音波探傷方法によれば、探触子33に受信される介在物12で反射した反射エコーEの強度は従来と同じ程度となる。
図3は、探触子33から超音波Dが発振された後の、探触子33に受信される反射エコーEの強度を示すグラフである。図3(a)は、図1(a)に示すように、圧延方向に延びた結晶粒11が存在している部分を超音波探傷しているときの反射エコーEの強度を示す。図3(b)は、図1(b)に示すように、介在物12が存在している部分を超音波探傷しているときの反射エコーEの強度を示す。図3(a)及び(b)に示すように、介在物12で反射した反射エコーEの強度は、結晶粒界等の介在物12以外の部分で反射した他の反射エコー(ノイズ)Eの強度に比べて十分に高い。従って、本実施形態に係る超音波探傷方法においては、S/N比、即ち、介在物12で反射した反射エコーEの強度と、ノイズEの強度との比が十分に高く、よって、介在物12を精度良く検出することができる。
尚、図3(a)及び(b)において、超音波発振直後であるF区間、及び、G区間のそれぞれにおける反射エコーEの強度は高いが、これは、探触子33から薄金属板1に超音波が入射する際に、タイヤ31の内面で反射した超音波Dの影響によるものである。よって、超音波発振直後であるF区間、及び、G区間のそれぞれにおける反射エコーEの強度は、介在物12の検出の際には、考慮しない。
図4は、複数の互いに異なる角度θにおける、探触子33に受信される介在物12で反射した反射エコーEの強度と、探触子33に受信されるノイズEの強度と、S/N比とを測定した結果を示す。図4に示すように、角度θを30°以上とするのは、角度θが30°以上であると、S/N比が3以上となり、介在物12で反射した反射エコーEを精度良く検出することができるためである。但し、角度θが大きければ大きいほどS/N比が大きくなるという利点がある一方で、タイヤ探触子3の薄金属板1の圧延直交方向の探傷距離Rが短くなるという欠点がある。このため、角度θをあまり大きくすると、薄金属板1の圧延直交方向の探傷距離Rが短くなり、薄金属板1の圧延直交方向全体を探傷範囲に収めるために、多数のタイヤ探触子3を薄金属板1の圧延直交方向に沿って配置することが必要となる。このため、角度θをあまり大きすることは、メンテナンス性、及び、超音波探傷を実施するためのコストの面から、好ましくない。
以下、本発明の実施例及び比較例を説明する。
実施例1の超音波探傷は、図5(a)に示すように、圧延直交方向Cにおける薄金属板1の中心を示す中心線Xよりも一方側にタイヤ探触子3Aを、他方側にタイヤ探触子3Bを配置して、表1に示す条件で行った。実施例1の超音波探傷においては、中心線Xよりも一方側に配置されたタイヤ探触子3Aに、薄金属板1の中心線Xよりも他方側の部位全体の探傷を行わせ、中心線Xよりも他方側に配置されたタイヤ探触子3Bに、薄金属板1の中心線Xよりも一方側の部位全体の探傷を行わせた。また、一方のタイヤ探触子3Aに備えられる探触子33の姿勢を、該薄金属板1の法線方向から見て、圧延直交方向Cの他方の向き(矢印C’’の向き)に対して、圧延方向Aの一方の向き(矢印A’の向き)に角度θ(θ=30°)傾いた方向に超音波Dを発振するような姿勢とした。また、他方のタイヤ探触子3Bに備えられる探触子33の姿勢を、該薄金属板1の法線方向から見て、圧延直交方向Cの一方の向き(矢印C’の向き)に対して、圧延方向Aの他方の向き(矢印A’’の向き)に角度θ(θ=30°)傾いた方向に超音波Dを発振するような姿勢とした。尚、表1に示すように、タイヤ探触子3A、3Bの探傷距離R’350mmであり、角度θが30°であるため、タイヤ探触子3A、3Bの薄金属板1の圧延直交方向Cの探傷距離Rが約303mmである。また、薄金属板1の圧延直交方向Cの寸法が600mmであり、薄金属板1の中心線Xよりも一方側及び他方側のそれぞれの圧延直交方向Cの寸法は、300mmである。よって、タイヤ探触子3A、3Bの薄金属板1の圧延直交方向Cの探傷距離Rが、薄金属板1の中心線Xよりも一方側及び他方側のそれぞれの圧延直交方向Cの寸法より大きいため、タイヤ探触子3A、3Bによって、薄金属板1の中心線Xよりも一方側及び他方側の部位全体を探傷することができる。
<比較例1>
比較例1の超音波探傷は、タイヤ探触子3A、3Bの探触子33の姿勢を除いて、実施例1と同様の条件で行った(表1参照)。図5(b)に示すように、比較例1の超音波探傷においては、タイヤ探触子3Aに備えられる探触子33の姿勢を、該薄金属板1の法線方向から見て、圧延直交方向Cの他方の向き(矢印C’’の向き)に対して平行な向きに超音波Dを発振する姿勢とした。また、タイヤ探触子3Bに備えられる探触子33の姿勢を、該薄金属板1の法線方向から見て、圧延直交方向Cの一方の向き(矢印C’の向き)に対して平行な向きに超音波Dを発振する姿勢とした。尚、表1に示すように、タイヤ探触子3A、3Bの探傷距離R’350mmであり、角度θが0°であるので、タイヤ探触子3A、3Bそれぞれの薄金属板1の圧延直交方向Cの探傷距離Rは350mmであり、薄金属板1の中心線Xよりも一方側及び他方側のぞれぞれの圧延直交方向Cの寸法より大きい。よって、タイヤ探触子3A、3Bによって、薄金属板1の中心線Xよりも一方側及び他方側の部位全体を探傷することができる。
比較例1の超音波探傷は、タイヤ探触子3A、3Bの探触子33の姿勢を除いて、実施例1と同様の条件で行った(表1参照)。図5(b)に示すように、比較例1の超音波探傷においては、タイヤ探触子3Aに備えられる探触子33の姿勢を、該薄金属板1の法線方向から見て、圧延直交方向Cの他方の向き(矢印C’’の向き)に対して平行な向きに超音波Dを発振する姿勢とした。また、タイヤ探触子3Bに備えられる探触子33の姿勢を、該薄金属板1の法線方向から見て、圧延直交方向Cの一方の向き(矢印C’の向き)に対して平行な向きに超音波Dを発振する姿勢とした。尚、表1に示すように、タイヤ探触子3A、3Bの探傷距離R’350mmであり、角度θが0°であるので、タイヤ探触子3A、3Bそれぞれの薄金属板1の圧延直交方向Cの探傷距離Rは350mmであり、薄金属板1の中心線Xよりも一方側及び他方側のぞれぞれの圧延直交方向Cの寸法より大きい。よって、タイヤ探触子3A、3Bによって、薄金属板1の中心線Xよりも一方側及び他方側の部位全体を探傷することができる。
<評価結果>
図6(a)は、実施例1における、探触子33から超音波Dが発振された後の、探触子33に受信される反射エコーEの強度を示すグラフである。図6(b)は、比較例1における、探触子33から超音波Dが発振された後の、探触子33に受信される反射エコーEの強度を示すグラフである。図6(a)に示すように、実施例1の超音波探傷においては、介在物12で反射した反射エコーEの強度が、結晶粒界等の介在物12以外の部分で反射した反射エコー(ノイズ)Eの強度に比べて十分に高く、よって、S/N比が高い。一方、図6(b)に示すように、比較例1の超音波探傷においては、介在物12で反射した反射エコーEの強度が、結晶粒界等の介在物12以外の部分で反射した反射エコー(ノイズ)Eの強度に比べて十分に高いとは言えず、よって、S/N比が低い。従って、比較例1の超音波探傷に比べ、実施例1の超音波探傷は、精度良く介在物を検出することができる。
図6(a)は、実施例1における、探触子33から超音波Dが発振された後の、探触子33に受信される反射エコーEの強度を示すグラフである。図6(b)は、比較例1における、探触子33から超音波Dが発振された後の、探触子33に受信される反射エコーEの強度を示すグラフである。図6(a)に示すように、実施例1の超音波探傷においては、介在物12で反射した反射エコーEの強度が、結晶粒界等の介在物12以外の部分で反射した反射エコー(ノイズ)Eの強度に比べて十分に高く、よって、S/N比が高い。一方、図6(b)に示すように、比較例1の超音波探傷においては、介在物12で反射した反射エコーEの強度が、結晶粒界等の介在物12以外の部分で反射した反射エコー(ノイズ)Eの強度に比べて十分に高いとは言えず、よって、S/N比が低い。従って、比較例1の超音波探傷に比べ、実施例1の超音波探傷は、精度良く介在物を検出することができる。
1…薄金属板、11…圧延方向に延びた結晶粒、12…介在物、3…タイヤ探触子、31…タイヤ、32…充填液、33…探触子、4…接触媒質
Claims (2)
- 圧延方向に延びた結晶粒を有する薄金属板を前記圧延方向に搬送すると共に、前記薄金属板に探触子から発振した超音波を伝播させ、前記薄金属板からの反射エコーを前記探触子で受信することにより、前記薄金属板に存在する介在物を検出する超音波探傷方法であって、
前記薄金属板を静止状態としたときに、前記薄金属板の法線方向から見て、前記圧延方向に直交する方向と30°以上の角度を成す方向に前記探触子から発振した超音波が前記薄金属板を伝播するように、前記探触子を配置することを特徴とする超音波探傷方法。 - 圧延方向に延びた結晶粒を有し、且つ、前記圧延方向に搬送される薄金属板に超音波を伝播させ、前記薄金属板からの反射エコーを受信する探触子を備え、前記探触子が受信した反射エコーに基づいて、前記薄金属板に存在する介在物を検出する超音波探傷装置であって、
前記探触子は、前記薄金属板が静止状態としたときに、前記薄金属板の法線方向から見て、前記圧延方向と直交する方向と30°以上の角度を成す方向に前記超音波が前記薄金属板を伝播するように配置されることを特徴とする超音波探傷装置。
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CN102680574B (zh) * | 2012-05-14 | 2014-11-26 | 云南电力试验研究院(集团)有限公司电力研究院 | 采用极性反转直流电压的gis内部微粒检测方法 |
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