JP2010019722A - 染色剤処理装置及び染色剤処理方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】効率的にゲル内の染色剤を処理することができる染色剤処理装置を提供することを課題とする。
【解決手段】 染色剤により染色された板状のゲル内の染色剤を処理する装置であって、ゲルG及びバッファ液Wを収容するバッファ容器11、及びゲルGの一方面側及び他方面側に設置されてゲルGの厚さ方向に電圧を印加する電極14,15、を有する第1の処理ユニット1と、第1の処理ユニット1の下流に設置され、第1の処理ユニット1から供給されたバッファ液W中の染色剤を吸着する活性炭25を有する第2の処理ユニット2と、を備えている。
【選択図】図1
【解決手段】 染色剤により染色された板状のゲル内の染色剤を処理する装置であって、ゲルG及びバッファ液Wを収容するバッファ容器11、及びゲルGの一方面側及び他方面側に設置されてゲルGの厚さ方向に電圧を印加する電極14,15、を有する第1の処理ユニット1と、第1の処理ユニット1の下流に設置され、第1の処理ユニット1から供給されたバッファ液W中の染色剤を吸着する活性炭25を有する第2の処理ユニット2と、を備えている。
【選択図】図1
Description
本発明は、染色剤処理装置及び染色剤処理方法に関するものである。
核酸などを分析する方法として、アガロースゲルを使用したゲル電気泳動が広く知られている。このアガロースゲル電気泳動による核酸の分析方法は、試料を注入するための穴が端部に複数形成された板状のアガロースゲルを作成し、この穴に試料を注入してゲルの両端部に電圧を所定時間印加する。そして、このゲルをエチジウムブロマイドに浸漬させることで核酸を染色した後、紫外線を照射して核酸の泳動距離を確認する(例えば特許文献1参照)。
特開平5−45332号公報
ところで、上記核酸の染色には通常エチジウムブロマイドが使用されるが、このエチジウムブロマイドは発ガン性を有しているため、エチジウムブロマイドによって染色されたゲルは、高温処理する必要があり、一般的には専門業者に依頼してゲルを処理している。しかし、核酸などの分析をするたびにエチジウムブロマイドに染色されたゲルが作成されるため、その都度、専門業者に高温処理の依頼をするのはコストや手間がかかるという問題があった。そこで、本発明は、効率的にゲル内の染色剤を処理することができる染色剤処理装置及び染色剤処理方法を提供することを課題とする。
本発明に係る染色剤処理装置は、上記課題を解決するためになされたものであり、染色剤により染色された板状のゲル内の染色剤を処理する装置であって、ゲル及びバッファ液を収容するバッファ容器、及びゲルの一方面側及び他方面側に設置されてゲルの厚さ方向に電圧を印加する電極、を有する第1の処理ユニットと、前記第1の処理ユニットの下流に設置され、前記第1の処理ユニットから供給されたバッファ液中の染色剤を吸着する活性炭を有する第2の処理ユニットと、を備えている。
上記発明によれば、第1の処理ユニットにおいて、ゲルの両面に電極が設置されているため、ゲルに電圧を印加することによりゲル内の染色剤を電極の方向へ移動させて最終的にゲル内からバッファ液へと排出することができる。また、この電極はゲルの一方面及び他方面に配置されているため、ゲルの厚さ方向に電圧を印加することができるが、板状のゲルは厚さ方向の寸法が一番短い。このため、ゲル内の染色剤が移動する距離が短く、ひいては短時間で染色剤をゲルの外部へと排出することができる。そして、第1の処理ユニットの下流に設置された第2の処理ユニットは活性炭を有しているため、上記第1の処理ユニットでゲルから排出された染色剤を含むバッファ液を第2の処理ユニットへと供給することによって、バッファ液中の染色剤を活性炭に吸着させることができる。この活性炭は、一つで複数のゲルの染色剤を吸着させることができるため、複数のゲルを高温処理するところを一つの活性炭のみ高温処理すればよくなり、効率的な染色剤の処理が可能となる。なお、上記染色剤としては、一般的にエチジウムブロマイドが使用されるが、銀染色、アクリジンオレンジなどであってもよい。
上記染色剤処理装置は、種々の構成をとることができるが、例えば、第2の処理ユニットの下流に設置され、前記第2の処理ユニットから供給されたバッファ液を貯留する貯留容器と、前記貯留容器内のバッファ液に紫外線を照射する紫外線照射装置と、を有する第3の処理ユニットをさらに備えていることが好ましい。この構成によれば、第2の処理ユニットで活性炭にエチジウムブロマイドを吸着させたバッファ液を貯留容器に貯留し、これに紫外線照射装置によって紫外線を照射することができる。染色剤としてエチジウムブロマイドを使用した場合、エチジウムブロマイドは紫外線が照射されることによって蛍光を発するため、バッファ液中にエチジウムブロマイドが残存していれば、これを検出することができる。
また、第3の処理ユニットは、貯留容器内のバッファ液を再度第2の処理ユニットの吸着容器内へと供給する循環手段をさらに有していることが好ましい。この構成によれば、紫外線照射装置によって紫外線を照射してバッファ液中に残存しているエチジウムブロマイドを検出した場合に、再度第2の処理ユニットの活性炭によってバッファ液中のエチジウムブロマイドを吸着して、バッファ液中から完全にエチジウムブロマイドを取り除くことができる。
また、上記第2の処理ユニットは、底面に排出口が形成され、排出口を覆うように活性炭が内部に収容された吸着容器をさらに有していることが好ましい。この構成によれば、第1の処理ユニットから供給されたバッファ液を吸着容器内に貯留させて一定時間保持することで、バッファ液内の染色剤を活性炭に確実に吸着させることができる。また、吸着容器の底面に形成された排出口を覆うように活性炭が配置されているため、排出口から排出されるバッファ液を確実に活性炭に通過させることができる。
また、上述したように第2の処理ユニットが吸着容器をさらに有している場合は、容器内に供給されたバッファ液を攪拌するための攪拌器をさらに有していることが好ましい。攪拌器でバッファ液を攪拌することによって、バッファ液が活性炭に接触する機会を増やし短時間で染色剤を活性炭に吸着させることができる。
また、上記第2の処理ユニットは、上述したように吸着容器をさらに有するのではなく、筒状の吸着部材をさらに有しており、活性炭が吸着部材の内部に充填されているような構成とすることもできる。この場合は、第1の処理ユニットから供給されたバッファ液が吸着部材内を流れる間に、活性炭によってバッファ液中の染色剤を吸着することができる。
また、上記第1の処理ユニットは、バッファ容器内に設置されるとともにゲルを支持する支持部材をさらに有しており、支持部材の少なくとも一部は、バッファ容器外まで延びているように構成することができる。これによれば、第1の処理ユニットで処理が完了したゲルをバッファ容器から支持部材を用いて取り出すことができる。
また、本発明に係る染色剤処理方法は、上記課題を解決するためになされたものであり、染色剤により染色された板状のゲル内の染色剤を処理する方法であって、ゲルをバッファ液に浸漬させてゲルの厚さ方向に電圧を印加する工程と、前記電圧の印加によりゲル内から排出された染色剤を含むバッファ液を活性炭に接触させて前記活性炭に染色剤を吸着させる工程と、を含んでいる。
この方法によれば、ゲルに電圧を印加することにより、ゲル内の染色剤を電圧の印加方向へと移動させて最終的に染色剤をゲル内からバッファ液へと排出することができる。また、染色剤の移動距離が一番短くなるゲルの厚さ方向に電圧を印加するため、短時間で染色剤をゲル内から排出することができる。そして、このようにゲル内から排出された染色剤を含んだバッファ液を活性炭に接触させることによってバッファ液中の染色剤を活性炭に吸着させることができる。この活性炭は、一つで複数のゲルの染色剤を吸着させることができるため、複数のゲルを高温処理するところを一つの活性炭のみ高温処理すればよくなり、効率的な染色剤の処理が可能となる。
上記方法は、種々の態様をとることができるが、例えば、上記活性炭と接触させて染色剤が吸着されたバッファ液に紫外線を照射してバッファ液中の染色剤を検出する工程をさらに含んでいることが好ましい。この方法によれば、染色剤としてエチジウムブロマイドを使用した場合に、エチジウムブロマイドは紫外線を照射することで蛍光を発するため、活性炭で濾過したバッファ液内にエチジウムブロマイドが残存している場合にこのエチジウムブロマイドを検出することができる。
また、上記染色剤を検出する工程により染色剤が検出された場合に、再度バッファ液を活性炭に接触させて活性炭に染色剤を吸着させる工程をさらに含んでいることが好ましい。この方法によれば、より確実にバッファ液内の染色剤を除去することができる。
本発明によれば、より効率的にゲル内の染色剤を処理することができる染色剤処理装置及び染色剤処理方法を提供することができる。
以下、本発明に係る染色剤処理装置及び染色剤処理方法の実施形態について図面を参照しつつ説明する。図1は染色剤処理装置の全体を示す正面断面図、図2はゲルと電極との位置関係の詳細を示す斜視図である。
図1に示すように、本実施形態に係る染色剤処理装置10は、染色したゲル内の染色剤を処理するための装置であって、第1の処理ユニット1と第2の処理ユニット2と第3の処理ユニット3とを備えている。以下、各処理ユニットの詳細について説明する。なお、以下、染色剤としてエチジウムブロマイドを例に挙げて説明するが、銀染色、アクリジンオレンジなどの場合も同様の装置、方法で処理することができる。
第1の処理ユニット1は、上端面が開口した直方体状のバッファ容器11を備えている。バッファ容器11の底面には、開閉弁12により開閉可能な排出口13が形成されている。そして、容器11の底面に沿って陽極14が設置されており、この陽極14上にゲルGが配置され、さらにそのゲルGの上に陰極15が設置されている。なお、ゲルG及び陰極15は、メッシュ状の支持部材16内に収容されており、支持部材16を持ち上げることでゲルGをバッファ容器11内から取り出すことができる。なお、図2に示すよう、ゲルGと各電極14,15との配置の詳細は、板状のゲルGを水平に配置し、このゲルGの下面に陽極14を、上面に陰極15を配置しているため、ゲルGの厚さ方向に電圧を印加することができる。この陽極14と陰極15の配置はこの逆であっても良い。そして、バッファ容器11内にはバッファ液Wが満たされており、ゲルG、陽極14,及び陰極15がバッファ液W内に浸かった状態となっている。なお、このバッファ液Wとしては、例えばトリスバッファー、酢酸バッファー、リン酸バッファーなどを使用することができる。
第1の処理ユニット1の下方には、第2の処理ユニット2が設置されている。第2の処理ユニット2は、上端面が開口した直方体状の吸着容器21を備えている。この吸着容器21の上にバッファ容器11が積層されることによって、吸着容器21の開口した上端面がバッファ容器11の底部によって閉鎖されている。また、吸着容器21は、開閉弁22により開閉可能な排出口23が底面に形成されており、側面の上方には後述する第3の処理ユニット3の循環口35と連絡する供給口24が形成されている。このように構成された吸着容器21内には、活性炭25が収納されており、吸着容器21の底面に形成された排出口23は活性炭25によって覆われている。なお、この活性炭25は、公知のものを使用することができ、好ましくは、粒状の活性炭がメッシュ状の袋内に詰められたものを使用することができる。
第2の処理ユニット2の下方には第3の処理ユニット3が設置されている。第3の処理ユニット3は、上端面が開口した直方体状の貯留容器31を備えている。この貯留容器31の上に第2の処理ユニット2の吸着容器21が積層されることによって、この貯留容器31の開口した上端面が吸着容器21の底部によって閉鎖されている。貯留容器31の底面には、開閉弁32により開閉可能な排出口33が形成されているとともに、開閉弁34により開閉可能な循環口35が形成されている。この循環口35と、上述した吸着容器21の供給口24とを連絡するために、循環ポンプ38を有する循環用配管36が循環口35及び供給口24に接続されている。また、貯留容器31内に供給されたバッファ液Wに紫外線を照射するための紫外線照射装置37が、貯留容器31の天井面(吸着容器21の底部)に設置されている。なお、この紫外線照射装置37は、貯留容器31内に供給されたバッファ液Wを照射することができれば、貯留容器31内に設置されている必要はなく、貯留容器31の外部に設置することもできる。
次に上述した染色剤処理装置10を使用した、ゲル内の染色剤の処理方法について説明する。
まず、エチジウムブロマイドにより染色されたゲルGを第1の処理ユニット1にセットする。より詳細には、第1の処理ユニット1におけるバッファ容器21の底面に陽極14を設置する。そして、支持部材16内にゲルGを配置するとともに陰極15をゲルG上に配置し、その状態で支持部材16をバッファ容器11内の陽極14上に設置する。そして、バッファ液Wをバッファ容器11内に流し込み、バッファ液W内に陽極14、ゲルG、及び陰極15を浸すような状態とする。なお、バッファ液Wをバッファ容器11内に流し込んだ後に、陽極14,陰極15及びゲルGをバッファ液W内に配置してもよい。
以上のように第1の処理ユニット1をセットした後、陽極14と陰極15との間でゲルGの厚さ方向に電圧を印加する。このゲルGへの電圧の印加時間は、ゲルGの大きさや使用したエチジウムブロマイドの量によっても異なるが、通常、50〜100Vの電圧を5〜20分程度印加する。このように電圧を印加することでゲルG内のエチジウムブロマイドが電圧の印加方向、すなわち、ゲルGの厚さ方向に移動し、最終的にゲルG内からバッファ液Wへとエチジウムブロマイドが排出される。そして、ゲルG内のエチジウムブロマイドがゲルG内からバッファ液Wへと排出されると電圧の印加を停止させる。そして、開閉弁12を開いてバッファ容器11の排水口13を開く。
第1の処理ユニット1のバッファ容器11の排出口13から排出されたバッファ液Wは、第2の処理ユニット2の吸着容器21内へと流れ込む。このように吸着容器21内に流れ込んだバッファ液Wを、吸着容器21内において約1〜72時間程度、より好ましくは約1〜24時間程度保持することにより、活性炭25にバッファ液W中のエチジウムブロマイドを吸着させる。そして、吸着容器21の開閉弁22を開いて排出口23から第3の処理ユニット3の貯留容器31へとバッファ液Wを流す。このとき、吸着容器21の排出口23は活性炭25によって覆われているので、活性炭25を通過したバッファ液Wが貯留容器31へと流れ込むようになっている。
第3の処理ユニット3の貯留容器31においては、紫外線照射装置37によってバッファ液Wに紫外線を照射する。バッファ液W中にエチジウムブロマイドが残存していればエチジウムブロマイドが蛍光を発するため、貯留容器31内のバッファ液W中に残存しているエチジウムブロマイドを目視にて検出することができる。そして、バッファ液W中にエチジウムブロマイドが残存していないことが確認されると、開閉弁32を開いてバッファ液Wを貯留容器31の排出口33からバッファ液Wを外部へと排出する。もし、紫外線を照射した際にバッファ液W中にエチジウムブロマイドが検出されれば、開閉弁34を開いて循環口35からバッファ液Wを排出する。そして、循環ポンプ38を駆動させてバッファ液Wを第2の処理ユニット2の吸着容器21内へと循環用配管36を介して供給し、再度バッファ液Wを吸着容器21内で所定時間保持してバッファ液W中のエチジウムブロマイドを活性炭25に吸着させる。そして、再度第3の処理ユニット3へとバッファ液Wを供給し、紫外線照射装置37で紫外線をバッファ液Wに照射し、エチジウムブロマイドが検出されければ、開閉弁32を開いて排出口33から外部へとバッファ液Wを排出する。
以上の方法で複数のゲルGを処理すると活性炭25の吸着力が低下するが、この場合は、第1の処理ユニット1を持ち上げて、吸着容器21の開口した上端面から使用済みの活性炭25を取り除き、新たな活性炭25を吸着容器21内にセットする。そして、エチジウムブロマイドが吸着された使用済みの活性炭25は、専門業者に依頼するなどして高温処理をする。
以上説明したように、本実施形態によれば、エチジウムブロマイドに染色されたゲルGが発生する度に高温処理をするのではなく、複数のゲルGからエチジウムブロマイドを吸着した活性炭25のみを高温処理すればよいため、エチジウムブロマイドに染色されたゲルGの処理に掛かる費用や手間を軽減することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。例えば、図3に示すように、上記吸着容器21内に、第1の処理ユニット1から供給されたバッファ液Wを撹拌するための撹拌機26を設置することもできる。この撹拌機26によってバッファ液Wを攪拌することによってバッファ液中のエチジウムブロマイドをより短時間で活性炭に吸着させることができる。なお、撹拌機以外にも、吸着容器21内に供給されたバッファ液W内に対流を発生させることができる各種対流手段を第2の処理ユニット2がさらに有していてもよい。
また、第1〜第3の処理ユニットは、一体的に形成してもよいし、別体として形成してもよい。別体として形成する場合は、上記実施形態のように上端面が開口した吸着容器21を用いるだけでなく、上端面も閉鎖された吸着容器21を用いることもできる。なお、この場合は、エチジウムブロマイドを吸着して機能が低下した活性炭25を取り出せるように、上端面や側面に開口可能な部分を設けておくことが好ましい。また同様に、貯留容器31の上端面を閉鎖することもできる。これらのように吸着容器21や貯留容器31の上端面を閉鎖させた場合は、上流側ユニットの排出口13,23と連絡してバッファ液を受け入れるための供給口を上端面や側面に形成しておくことが好ましい。
また、第2の処理ユニット2において、バッファ液W中のエチジウムブロマイドが十分に活性炭25によって吸着されるのであれば、第3の処理ユニット3を省略することができる。
また、上記実施形態では、第1の処理ユニット1において、ゲルGを水平に配置しているが、電圧がゲルGの厚さ方向に印加されるのであれば、ゲルGをどのように配置してもよく、例えばゲルGを垂直に配置してもよい。このときは、陽極14及び陰極15もゲルGを挟持するように垂直に配置する。
また、図4に示すように、第2の処理ユニット2を筒状の吸着部材21’とし、この吸着部材21’内に活性炭25を収容することができる。この場合は、第1の処理ユニット1から供給されたバッファ液Wを吸着部材21’で保持するのではなく、バッファ液Wを吸着部材21’に流すだけで、バッファ液内のエチジウムブロマイドを吸着させることができる。この場合は、エチジウムブロマイドを吸着して機能が低下した活性炭25を取り換え可能とするために、上部か下部が取り外せるように構成されていることが好ましい。また、第3の処理ユニット3が設置される場合は、上部側面に循環用配管36が接続される供給口24を形成することが好ましい。
また、上記実施形態では、第1の処理ユニットにおいて電圧の印加を停止した後に排水口13を開いてバッファ液Wを第2の処理ユニット2に送っているが、例えば、以下のようにすることもできる。すなわち、図5に示すように、バッファ容器11の底面に循環口17をさらに形成する。なお、この循環口17を開閉する開閉弁18を設けることが好ましい。そして、吸着容器21内がバッファ液Wで満たされるとともに、バッファ容器11内には陽極14,ゲルG,及び陰極15が浸かるようにバッファ液Wが満たされている。そして、開閉弁12及び18を開状態として、陽極14と陰極15との間でゲルGの厚さ方向に電圧を印加しながら、バッファ液Wをバッファ容器11と吸着容器21との間で循環させる。なお、図示していないがバッファ液を効率的に循環させるために撹拌機を設置しておくことが好ましい。このように電圧を印加しながらバッファ液Wを循環させることで、バッファ容器11においてゲルGからエチジウムブロマイドがバッファ液Wへ排出されてこのバッファ液Wが排出口13から吸着容器21へと送られ、吸着容器21内においてバッファ液W中のエチジウムブロマイドが活性炭25に吸着されて循環口17からバッファ容器11へと戻る。これを繰り返すことでゲルG内のエチジウムブロマイドを活性炭25に吸着させることができる。
また、上記実施形態では、第3の処理ユニット3においてバッファ液W中に残存するエチジウムブロマイドを目視にて検出していたが、これを検出器により自動的に検出することもできる。例えば、図6に示すように、紫外線照射装置37と対向する位置に受光器39を設置する。この紫外線照射装置37と受光器39との設置場所は特に限定されるものではないが、図6に示すように受光器39を貯留容器31の底面外部に設置する場合は、エチジウムブロマイドが発する蛍光が検知できるよう、貯留容器31の底面を透明の材質で構成することが好ましい。また、受光器39を貯留容器31の底面内部に設置することもできるし、その他にも、例えば循環用配管36を透明の材質で構成し、この循環用配管36を介在させて紫外線照射装置37と受光器36とを設置してもよい。以上のように設置された受光器39にてエチジウムブロマイドが発する蛍光を検出すると、バッファ液W中にエチジウムブロマイドが残存しているとして信号を制御装置40に送り、制御装置40によって開閉弁34を開状態とするとともに循環ポンプ38を駆動させてバッファ液Wを再度第2の処理ユニット2に戻すように循環させることができる。
1 第1の処理ユニット
11 バッファ容器
14 陽極
15 陰極
16 支持部材
2 第2の処理ユニット
21 吸着容器
25 活性炭
26 撹拌機
3 第3の処理ユニット
31 貯留容器
36 循環用配管(循環手段)
38 循環ポンプ(循環手段)
11 バッファ容器
14 陽極
15 陰極
16 支持部材
2 第2の処理ユニット
21 吸着容器
25 活性炭
26 撹拌機
3 第3の処理ユニット
31 貯留容器
36 循環用配管(循環手段)
38 循環ポンプ(循環手段)
Claims (10)
- 染色剤により染色された板状のゲル内の染色剤を処理する装置であって、
ゲル及びバッファ液を収容するバッファ容器、及びゲルの一方面側及び他方面側に設置されてゲルの厚さ方向に電圧を印加する電極、を有する第1の処理ユニットと、
前記第1の処理ユニットの下流に設置され、前記第1の処理ユニットから供給されたバッファ液中の染色剤を吸着する活性炭を有する第2の処理ユニットと、
を備えている、染色剤処理装置。 - 前記第2の処理ユニットの下流に設置され、前記第2の処理ユニットから供給されたバッファ液を貯留する貯留容器と、前記貯留容器内のバッファ液に紫外線を照射する紫外線照射装置と、を有する第3の処理ユニットをさらに備えた、請求項1に記載の染色剤処理装置。
- 前記第3の処理ユニットは、前記貯留容器内のバッファ液を再度前記第2の処理ユニットの吸着容器内へと供給する循環手段をさらに有する、請求項2に記載の染色剤処理装置。
- 前記第2の処理ユニットは、底面に排出口が形成された吸着容器をさらに有しており、前記活性炭が前記排出口を覆うように前記吸着容器内に収容されている、請求項1〜3のいずれかに記載の染色剤処理装置。
- 前記第2の処理ユニットは、前記容器内に供給されたバッファ液を攪拌するための攪拌器をさらに有する、請求項4に記載の染色剤処理装置。
- 前記第2の処理ユニットは、筒状の吸着部材をさらに有しており、前記活性炭が前記吸着部材の内部に充填されている、請求項1〜3のいずれかに記載の染色剤処理装置。
- 前記第1の処理ユニットは、前記バッファ容器内に設置されるとともにゲルを支持する支持部材をさらに有しており、
前記支持部材の少なくとも一部は、前記バッファ容器外まで延びている、請求項1〜6のいずれかに記載の染色剤処理装置。 - 染色剤により染色された板状のゲル内の染色剤を処理する方法であって、
ゲルをバッファ液に浸漬させてゲルの厚さ方向に電圧を印加する工程と、
前記電圧の印加によりゲル内から排出された染色剤を含むバッファ液を活性炭に接触させて前記活性炭に染色剤を吸着させる工程と、を含む染色剤処理方法。 - 前記活性炭と接触させて染色剤が吸着されたバッファ液に紫外線を照射してバッファ液中の染色剤を検出する工程をさらに含む、請求項8に記載の染色剤処理方法。
- 前記染色剤を検出する工程により染色剤が検出された場合に、再度バッファ液を活性炭に接触させて活性炭に染色剤を吸着させる工程をさらに含む、請求項9に記載の染色剤処理方法。
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WO2019093760A1 (ko) * | 2017-11-07 | 2019-05-16 | (주)크레용테크놀러지즈 | 전자 초점화를 이용한 생체 시료 염색 방법 및 염색 장치 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2019093760A1 (ko) * | 2017-11-07 | 2019-05-16 | (주)크레용테크놀러지즈 | 전자 초점화를 이용한 생체 시료 염색 방법 및 염색 장치 |
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