JP2010019377A - 負荷の電流制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】電流制御装置の検査後に負荷の特性が変更されても、電流制御装置の検査をやり直すこと無く、電流検出値の精度が損なわれないようにできる負荷の電流制御装置を提供することにある。
【解決手段】電流検出回路13は、リニアソレノイド2に流れる電流を、リニアソレノイド2に直列に接続された電流検出抵抗33の端子間の電圧差に基づいて検出する。自動変速機制御装置3は、電流検出回路13による電流検出値が目標電流になるように、負荷に対する通電をそれぞれにフィードバック制御する。EEPROM26には、電流検出回路13による電流検出値を補正するための補正特性値A,B,Cと、負荷の抵抗特性値Raが記憶されている。電圧−電流変換回路56は、記憶された補正特性値と抵抗特性値とを用いて、補正された電流検出値を得る。
【選択図】図5

Description

本発明は、リニアソレノイド等の負荷に流れる電流が目標電流になるように通電を制御する負荷の電流制御装置に係り、特に、負荷変更時の電流の検出誤差の補正に好適な負荷の電流制御装置に関する。
従来、自動車用自動変速機の摩擦係合要素に供給する油圧を調整するリニアソレノイドに流れる電流を検出し、電流検出値が目標値に一致するように、リニアソレノイドに対する通電電流をフィードバック制御する電流制御装置が知られている。このような電流制御装置では、電流を検出するための電流検出回路に用いる抵抗器の抵抗値にばらつきがあるため、電流制御装置毎に電流検出値がばらつくことになる。
そこで、従来、自動変速機制御装置の製造直後の検査を行う際に、自動変速機に実際に設置するリニアソレノイドの特定温度条件に相当する負荷を接続した状態で、検査用の指示電流値に基づいて負荷に対する通電をフィードバック制御させると共に、負荷に流れる電流を電流計で測定し、その測定値に基づいて、電流検出回路の検出誤差に対する補正値を算出して不揮発性メモリに記憶させ、その補正値をフィードバック制御に用いるものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許第3902435号公報
ところで、自動車の部品においては、自動車の開発段階や量産途中で、ある部品を他の部品に置き換えたり、同一の製造ラインで製造した部品を複数の車種に取り付けたりする場合が多くなってきている。例えば、自動変速機の場合では、従来から採用していたリニアソレノイドを別の種類のリニアソレノイドに置き換えたり、同一の製造ラインで製造した自動変速機制御装置を複数種の自動変速機に取り付け、それら複数種の自動変速機間では異なる種類のリニアソレノイドを設置する場合がある。リニアソレノイドは、主にその原材料によって抵抗特性に違いがあるため、置き換え前後のリニアソレノイドや異なる種類のリニアソレノイドでは、それらの抵抗特性は異なる。
特許文献1記載のものでは、自動変速機制御装置製造直後の検査の際に、自動変速機に実際に設置するリニアソレノイドの特定温度条件に相当する負荷を接続した状態で、電流検出回路が持つ抵抗器自体のばらつきによる検出誤差に対する補正値を自動変速機制御装置個体毎に算出するため、補正値はそれを算出する際に接続した負荷の抵抗値に依存したものとなっている。そのため、自動変速機制御装置を製造した後、自動変速機制御装置を自動変速機に接続する際に、当初から自動変速機に設置することになっていたリニアソレノイドを、抵抗特性の異なるリニアソレノイドに交換した場合、前記補正値が実態と合わない値となり、それに伴い電流検出値も実態と合わない値となる。したがって、その電流検出値に基づきフィードバック制御を行えば、目標電流値とは異なる電流がリニアソレノイドに流れ続けることになる。その結果、摩擦係合要素に供給する油圧が所望値と異なる状態が継続するので、変速ショックや摩擦係合要素の磨耗等の悪影響を与えることとなる。
また、複数種の自動変速機間で抵抗特性の異なるリニアソレノイドを設置する場合、それらの自動変速機に接続する自動変速機制御装置を同一製造ラインで製造する際には、異なる抵抗特性を持つ複数のリニアソレノイドに合わせた複数種の負荷を予め準備しておき、該自動変速機に実際に設置するリニアソレノイドに合わせた負荷を選択して接続した状態で、前記補正値を算出しなければならない。そのためには、適切な負荷を選択する仕組みを検査ラインに具備しなければならず、自動変速機制御装置の製造コストアップを招くこととなる。
本発明の目的は、電流制御装置の検査後に負荷の特性が変更されても、電流制御装置の検査をやり直すこと無く、電流検出値の精度が損なわれないようにできる負荷の電流制御装置を提供することにある。
(1)上記目的を達成するために、本発明は、負荷に流れる電流を、該負荷の上流側に直列に介装した電流検出抵抗の端子間の電圧差に基づいて検出する電流検出回路を有し、前記電流検出回路による電流検出値が目標電流になるように、前記負荷に対する通電をそれぞれにフィードバック制御する負荷の電流制御装置であって、前記電流検出回路による電流検出値を補正するための補正特性値を予め記憶する第1の記憶手段と、前記電流検出回路の下流側に直列に介装されていることにより前記電流検出値に影響を及ぼす負荷の抵抗特性値を、前記補正特性値とは別に予め記憶する第2の記憶手段と、前記第1の記憶手段に記憶された前記補正特性値と、前記第2の記憶手段に記憶された前記抵抗特性値とを用いて、補正された電流検出値を得る補正手段とを備えるようにしたものである。
かかる構成により、電流制御装置の検査後に負荷の特性が変更されても、電流制御装置の検査をやり直すこと無く、電流検出値の精度が損なわれないようにできるものである。
(2)上記(1)において、好ましくは、少なくとも2種類の抵抗値を示す負荷をそれぞれに接続した状態で、調整用の目標電流値に基づいて前記負荷に対する通電をフィードバック制御させると共に、このときに前記負荷に流れる電流に基づいて補正特性値を決定する補正値算出手段を備え、前記第1の記憶手段は、前記補正値算出手段により算出された補正特性値を予め記憶するようにしたものである。
(3)上記(1)において、好ましくは、前記負荷が、車両用自動変速機において油圧制御を行うリニアソレノイドであり、前記負荷の抵抗特性を、リニアソレノイドの温度をパラメータとして算出する手段を備え、リニアソレノイドの温度を油温センサで検出される自動変速機の作動油の温度から推定するようにしたものである。
本発明によれば、電流制御装置の検査後に負荷の特性が変更されても、電流制御装置の検査をやり直すこと無く、電流検出値の精度が損なわれないようにできる。
以下、図1〜図7を用いて、本発明の一実施形態による負荷の電流制御装置の構成及び動作について説明する。
最初に、図1を用いて、本実施形態による負荷の電流制御装置を搭載した車両用自動変速機の構成について説明する。
図1は、本発明の一実施形態による負荷の電流制御装置を搭載した車両用自動変速機の概略構成図である。
車両に搭載されるエンジン(図示せず)の出力トルクは、自動変速機1を介して駆動輪(図示せず)に伝達される。自動変速機1は、クラッチ、ブレーキ等に対する作動油圧の供給を、自動変速機1の内部に組み込まれている油圧供給回路(図示せず)を介して複数のリニアソレノイド2A,2B,〜,2nからなるリニアソレノイドユニット2によって制御する。リニアソレノイド2A,2B,〜,2nに流れる電流は、自動変速機制御装置3により制御される。自動変速機制御装置3は、自動変速機1の近傍に設置される。リニアソレノイド2A,2B,〜,2nが、本実施形態における電流制御の対象である負荷である。
次に、図2を用いて、本実施形態による負荷の電流制御装置を含む自動変速機制御装置の構成について説明する。
図2は、本発明の一実施形態による負荷の電流制御装置を含む自動変速機制御装置の構成を示すブロック図である。なお、図1と同一符号は、同一部分を示している。
自動変速機制御装置3は、入力回路11と、マイクロコンピュータ12と、リニアソレノイド駆動・電流検出回路13と、通信回路15と、EEPROM26とを備えている。リニアソレノイド駆動・電流検出回路13は、n個のリニアソレノイド2A,2B,〜,2nに対応したn個のリニアソレノイド駆動・電流検出回路からなる。
入力回路11には、アクセル開度センサ16、タービン回転センサ17、車速センサ18、油温センサ19、インヒビタスイッチ20、主電源スイッチ21等の信号が入力する。入力回路11は、これらの入力信号からノイズ成分の除去等により波形の整形を行い、マイクロコンピュータ12の入力端子に出力する。
マイクロコンピュータ12は、ROM23、RAM24、CPU25等を含み、各センサ16〜19、及び各スイッチ20,21等の信号入力に対し、ROM23に記憶された制御プログラムをCPU25が実行することにより所定の演算を行う。また、各センサ16〜19及び各スイッチ20,21等の波形整形後の信号入力に対しては、A/D変換等の処理をも行って入力する。この演算結果や、信号入力等の情報は、RAM24に一時保管されるとともに、演算結果は、リニアソレノイド駆動・電流検出回路13を経て、リニアソレノイド2A,2B,〜,2nに信号として出力される。なお、自動変速機1の仕組みによっては、リニアソレノイド2A,2B,〜,2n以外にも負荷が設置されている場合があるが、その場合でも本発明の適用には支障が無い。
リニアソレノイド2A,2B,〜,2nは、それぞれ、自動変速機1内の複数の油圧バルブの開閉を行うことで、油圧供給回路に所定の油圧をかけるためのものである。所定の油圧をかけることで、変速歯車機構における摩擦係合要素やロックアップ機構が作動し、所定のギア段やロックアップが実現される。
通信回路15は、例えば、エンジン制御装置のような車両に搭載されている他の制御装置等とデータの授受を行うためのもので、通信媒体はCAN(コントローラ・エリア・ネットワーク)を用いる。ただし、SCI(シリアル・コミュニケーション・インターフェース)等の他の通信媒体を用いても、本発明の適用には差し支えが無い。
EEPROM26は、例えば、故障情報のような、自動変速機制御装置3への電源供給が断たれた後の次回の電源供給時までに値を保持しておきたい情報を記憶するためのものである。
次に、図3を用いて、本実施形態による負荷の電流制御装置を含む自動変速機制御装置に用いるリニアソレノイド駆動・電流検出回路13の構成について説明する。
図3は、本発明の一実施形態による負荷の電流制御装置を含む自動変速機制御装置に用いるリニアソレノイド駆動・電流検出回路の構成を示す回路図である。なお、図3において、図1及び図2と同一符号は、同一部分を示している。
リニアソレノイド駆動・電流検出回路13は、前述したように、n個のリニアソレノイド2A,2B,〜,2nに対応したn個のリニアソレノイド駆動・電流検出回路からなるものであるが、ここでは、そのうちの一つについて図示して説明する。
リニアソレノイド駆動・電流検出回路13は、トランジスタ31と、差動増幅器32と、電流検出抵抗33とから構成される。トランジスタ31は、各リニアソレノイド2A,2B,〜,2nとバッテリ電源VBとの間に介装される。マイクロコンピュータ12は、トランジスタ31にDuty信号を出力して、リニアソレノイド2A,2B,〜,2nに対する通電電流を制御する。トランジスタ31とリニアソレノイド2A,2B,〜,2nとの間には、電流検出抵抗33が介装されている。差動増幅器32は、電流検出抵抗33の端子間電圧を増幅して、マイクロコンピュータ12に出力する。マイクロコンピュータ12は、差動増幅器32からの電圧差の信号をA/D変換し、該A/D変換で得た電圧差のデータを、電圧−電流変換用の所定の変換手段に基づいて電流値に変換する演算を行う。
次に、図4を用いて、本実施形態による負荷の電流制御装置を含む自動変速機制御装置による電流制御動作について説明する。
図4は、本発明の一実施形態による負荷の電流制御装置を含む自動変速機制御装置による電流制御動作の内容を示すフローチャートである。
以下に示す電流制御の内容は、自動変速機制御装置3のマイクロコンピュータ12内のROM23にプログラムとして記憶され、予め定められた周期で繰り返し実行される。
図4のステップS101において、自動変速機制御装置3のCPU25は、各センサや各スイッチにより入力された信号や通信媒体を介してエンジン制御装置より受信したデータから、アクセル開度、タービン回転数、車速、油温、レンジ位置、エンジン回転数等の車両走行状態を検出する。
そして、ステップS102において、CPU25は、それら車両走行状態を基に、目標ギア段の設定を行い、各摩擦係合要素を作動させるための各油圧供給回路への目標油圧の設定を行う。
次に、ステップS103において、CPU25は、目標油圧からリニアソレノイドへ流す目標電流への変換を行う。
次に、ステップS104において、CPU25は、目標電流を基に電流フィードバック制御を行う。電流フィードバック制御の詳細については、図5のリニアソレノイドの電流制御系の説明にて後述する。
次に、ステップS105において、CPU25は、電流フィードバック制御により算出されたDuty比に基づいて、各リニアソレノイド2A,2B,〜,2nに対するPWM制御のための制御信号を出力する。リニアソレノイド駆動・電流検出回路13は、CPU25が出力する制御信号に基づいて、Duty信号を出力して、リニアソレノイド2A,2B,〜,2nに対する通電電流を制御する。
次に、図5を用いて、本実施形態による負荷の電流制御装置の構成について説明する。
図5は、本発明の一実施形態による負荷の電流制御装置の構成を示す制御ブロック図である。なお、図5において、図1〜図3と同一符号は、同一部分を示している。
リニアソレノイドの電流制御系は、マイクロコンピュータ12の中に構築される。マイクロコンピュータ12は、油圧−電流変換部51と、電流選択部52と、PID制御部53と、電流−Duty変換部54と、A/D変換器55と、電圧−電流変換部56とを有する。
油圧−電流変換部51は、リニアソレノイド2(2A,2B,〜,2n)によって制御される各摩擦係合要素およびロックアップ機構における目標油圧を、目標電流に変換し、電流選択部52に出力する。
電流選択部52は、CAN等の通信媒体を介して調整装置60から送信される調整モード信号により、調整装置60から送信される調整用目標電流と油圧−電流変換部51から出力された目標電流とを切替える。すなわち、調整モード信号がOFFのときは目標油圧から変換された目標電流を選択し、調整モード信号がONのときは調整装置60から送信される調整用目標電流を選択する。
PID制御部53は、目標電流と後述する検出電流との偏差に基づき、にてフィードバック補正電流を算出し、このフィードバック補正電流と前述の目標電流とを加算し、この加算結果が指示電流として電流−Duty変換部54に出力する。電流−Duty変換部54は、指示電流に応じたDuty比を算出し、その算出値に基づいてPWM周期に応じたDuty信号をリニアソレノイド駆動・電流検出回路13に対して出力する。
リニアソレノイド2に流れた電流は、図3にて説明した、電流検出抵抗および差動増幅回路を含むリニアソレノイド駆動・電流検出回路13から検出電圧として出力され、A/D変換器55にてディジタルデータに変換される。電圧−電流変換部56は、このディジタルデータを検出電流に変換し、PID制御部53に出力する。また、電圧−電流変換部56は、調整装置60から送信された調整モード信号と調整用負荷抵抗値を参照し、調整モード用の電圧−電流変換を行えるものである。
ところで、リニアソレノイド駆動・電流検出回路13による検出電圧とリニアソレノイド2に流れた電流(以下、出力電流と称す)との関係は、

検出電圧=増幅回路オフセット+(差動増幅ゲイン×電流検出抵抗×出力電流)+(同相ゲイン×出力電流×リニアソレノイド抵抗) …(1)

となるので、出力電流は、

出力電流=(検出電圧−増幅回路オフセット)/(差動増幅ゲイン×電流検出抵抗+同相ゲイン×リニアソレノイド抵抗) …(2)

となる。
ここで、A=増幅回路オフセット、B=差動増幅ゲイン×電流検出抵抗、C=同相ゲイン、とそれぞれ定義すると、

出力電流=(検出電圧−A)/(B+C×リニアソレノイド抵抗Ra) …(3)

となる。
ここで、式(3)は、

出力電流=(検出電圧−A)/(B+D) …(4)

と表すことができる。ここで、Dは、(同相ゲイン×リニアソレノイド抵抗Ra)である。そして、従来は、A,B,Dを個々のリニアソレノイドに対する補正値として記憶し、補正に供するようにしている。そのため、リニアソレノイドを別の種類のリニアソレノイドに置き換えたり、同一の製造ラインで製造した自動変速機制御装置を複数種の自動変速機に取り付け、それら複数種の自動変速機間では異なる種類のリニアソレノイドを設置する場合、電流制御装置の検査をやり直して、補正値Dを変更する必要があった。
それに対して、本実施形態では、式(3)を用いて、補正値としてA,B,Cを記憶するようにしている。また、リニアソレノイド抵抗Raの値は、個別に計測した値を用いることで、電流制御装置の検査のやり直しが不要として、かつ、電流検出値の精度が損なわれないようにし得るものである。
式(3)において用いる、電流検出抵抗及び差動増幅回路を構成する各種抵抗の設計値などから、補正値A,B,Cが一意に決まるので、リニアソレノイド抵抗Raが判り、検出電圧が検出されれば、電圧−電流変換部56にて式(3)に基づいた変換を行うことにより、出力電流を算出できる。
なお、実際の自動変速機制御装置3では、電流検出抵抗には機差ばらつきがあり、差動増幅回路を構成する各種抵抗にも機差ばらつきがあるので、実際の抵抗値と設計値とに誤差が生じ、その誤差分が実際の電流値と算出した検出電流値との誤差となる。そこで、自動変速機制御装置3の製造時の調整工程において、リニアソレノイド駆動・電流検出回路13に特有の各抵抗値に基づいて、補正値算出装置60Aは、補正値A,B,Cを算出し、EEPROM26に記憶しておくことで、電圧ー電流変換部56は、EEPROM26に記憶された補正値A,B,Cを用いて、実際の抵抗値と設計値との誤差を補正することができる。
ここで、調整装置60による調整モード時の動作について説明する。
自動変速機制御装置3に、リニアソレノイド2に代えて調整用負荷2A,2Bを接続した上で、調整装置60から通信線を介して、調整モード信号、調整用負荷抵抗値、調整用目標電流を自動変速機制御装置3に送信することにより、調整用目標電流に基づいたフィードバック制御を行わせる。その際、電圧−電流変換部56では、補正値A,B,Cを設計値に基づいた補正値A0,B0,C0とした上で、電圧−電流変換を行うようにする。設計値に基づいた補正値A0,B0,C0は、EEPROM26に予め記憶されている。
補正値算出装置60Aは、調整装置60からの調整モード信号に応じて、調整用負荷2A,2Bに対して直列に接続された電流計70により、調整用負荷2A,2Bに実際に流れた電流を測定し、取り込む。また、調整用負荷2A,2Bは、異なる抵抗値を持つ2種類の負荷を切替えて接続できるものである。
そして、抵抗値の異なる2種類の調整用負荷を一つずつ切替えて接続させ、それぞれに対して調整用目標電流として異なる2つの電流を指示し、検出電圧、電流計測定値を記録する。それにより、出力電流、検出電圧、リニアソレノイド抵抗値の異なる値を持つ組合せが少なくとも3つ得ることができ、補正値算出装置60Aは、式(3)において、自動変速機制御装置3のリニアソレノイド駆動・電流検出回路13に特有の補正値A,B,Cを一意に決めることができるので、それらをEEPROM26に記憶する。なお、リニアソレノイド駆動・電流検出回路13には、複数のリニアソレノイド駆動・電流検出回路があるので、各回路毎の固有の補正値A,B,CがEEPROM26に記憶される。
なお、調整装置60と、補正値算出装置60Aは別体のものとして図示しているが、調整装置60の中に、補正値算出装置60Aが含まれるものでもよい。
次に、図6を用いて、本実施形態による負荷の電流制御装置におけるリニアソレノイド駆動・電流検出回路の調整工程の内容について説明する。
図6は、本発明の一実施形態による負荷の電流制御装置におけるリニアソレノイド駆動・電流検出回路の調整工程の内容を示すフローチャートである。
ステップS201において、所定の抵抗値aを持つ負荷2Aを自動変速機制御装置3に接続する。次に、ステップS202において、自動変速機制御装置3に電源を投入し、そして、ステップS203において、調整装置60から、実際に接続した負荷の抵抗値と同じ値aを調整用負荷抵抗値として補正値算出装置60Aに送信し、ステップS204,S205において、調整装置60から、調整目標電流として所定値n、および、調整モード信号をONとして補正値算出装置60Aに送信する。そして、ステップS206、S207において、負荷に流れた電流と自動変速機制御装置3で検出した検出電圧とをそれぞれ測定し、補正値算出装置60Aにて記録する。この時点で、出力電流、検出電圧、リニアソレノイド抵抗値の組合せが1パターン得ることができたので、次に、調整用目標電流を他の所定値に変更する。
ステップS208にて、調整装置60から、調整目標電流として所定値mを送信し、ステップS209,S210において、負荷に流れた電流と自動変速機制御装置3で検出した検出電圧とをそれぞれ測定し、補正値算出装置60Aにて記録する。そして、ステップS211で自動変速機制御装置3の電源をOFFする。
この時点で、出力電流、検出電圧、リニアソレノイド抵抗値の組合せの2パターン目が得られるが、1パターン目と2パターン目ではリニアソレノイド抵抗値が同じなので、リニアソレノイド抵抗値を異なる値とすべく、ステップS212において、所定の抵抗値bを持つ負荷2Bに切替える。そして、ステップS213において、自動変速機制御装置3の電源を再びONし、ステップS214で、調整装置60から、実際に接続した負荷の抵抗値と同じ値bを調整用負荷抵抗値として補正値算出装置60Aに送信する。次に、ステップS215、S216において、調整装置60から、調整目標電流として所定値n、および、調整モード信号をONとして補正値算出装置60Aに送信する。そして、ステップS217、S218で、負荷に流れた電流と自動変速機制御装置3で検出した検出電圧とをそれぞれ測定し、補正値算出装置60Aにて記録する。
次に、ステップS219において、調整装置60から、調整目標電流として所定値mを補正値算出装置60Aに送信し、ステップS220、S221において、負荷に流れた電流と自動変速機制御装置3で検出した検出電圧とをそれぞれ測定し、補正値算出装置60Aにて記録する。
この時点で、出力電流、検出電圧、リニアソレノイド抵抗値の組合せが4パターン得ることができたので、前記式(3)における定数A、B、Cを算出できる。すなわち、ステップS222,S223において、補正値算出装置60Aは、定数A、B、Cを算出し、それらを自動変速機制御装置3内のEEPROM26のような不揮発性メモリに記憶させる。その際に、調整済みフラグ=ONであることも不揮発性メモリに記憶させる。
最後に、ステップS224において、自動変速機制御装置3の電源をOFFし、調整工程を終える。
次に、図7を用いて、本実施形態による負荷の電流制御装置における電圧−電流変換部56の補正処理内容について説明する。
図7は、本発明の一実施形態による負荷の電流制御装置における電圧−電流変換部の補正処理内容の内容を示すフローチャートである。
ステップS301において、電圧−電流変換部56は、調整装置60から送信された調整モード信号がONであるか否かを判定する。ONであれば、ステップS302へ進み、調整装置60から送信された調整用負荷抵抗値をリニアソレノイド抵抗値とする。OFFであれば、ステップS303に進み、リニアソレノイド温度をパラメータとした所定の変換式を用いてリニアソレノイド抵抗値を算出する。変換式は、例えば、次の式(5)のようなものとなる。
リニアソレノイド抵抗値=(234.5+リニアソレノイド温度)×Y[℃]の抵抗値/(234.5+Y[℃]) …(5)

ここで、Y[℃]の抵抗値はリニアソレノイドの原材料等により値が異なるものなので、実際に自動変速機1に設置するリニアソレノイドに合わせた抵抗特性値として、ROM23に記憶されているプログラムの内部データに予め記憶しておく。
また、リニアソレノイド温度を計測するセンサが自動変速機1に設置されていない場合は、油温センサ19により検出した自動変速機作動油の温度を用いて、リニアソレノイド温度を推定する。
次に、ステップS304において、式(3)における定数A、B、Cが調整済みであるか否かを判定する。調整済みであれば、ステップS305に進み、不揮発性メモリに記憶されている値を読み込み、定数A、B、Cに代入する。調整済みでなければ、ステップS306に進み、回路設計値に基づき算出された値A0、B0、C0を定数A、B、Cに代入する。
そして、ステップS307において、これまでに算出したリニアソレノイド抵抗の抵抗値Ra、定数A、B、Cを基に、A/D変換器55にて検出された検出電圧から、変換式(3)により検出電流に変換する。
なお、上記例では、リニアソレノイドの抵抗特性値をROM23に記憶されているプログラムの内部データに予め記憶しておくこととしているが、自動変速機1にリニアソレノイドユニット2を設置する際に、実際に設置するリニアソレノイドに合わせて、リニアソレノイドの抵抗特性値を自動変速機制御装置3の内部のEEPROM26に記憶させてもよいものである。
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づき種々に変形が可能であり、それらを本発明の範囲から排除するものではない。
以上説明したように、本実施形態によれば、電流検出回路のばらつきを補正するための補正特性A,B,Cと負荷の抵抗特性(例えば、リニアソレノイド抵抗の抵抗値Ra)とを分離することで、負荷の抵抗特性の変化が電流検出回路のばらつきを補正するための補正特性に影響を及ぼさないようにしたので、電流制御装置製造時に補正特性を調整した後で、当初の接続予定の負荷が、抵抗特性の異なる負荷に差替えられる場合でも、電流検出値の精度が損なわれないものである。したがって、電流制御装置の補正特性調整作業をやり直さなくても済むようになる。
また、抵抗特性の異なる3種類以上の負荷がそれぞれに接続される複数の電流制御装置を同一の製造ラインで製造する場合、補正特性の調整時に、2種類の異なる抵抗値を示す負荷を用いるだけで済むので、電流制御装置の製造コストを抑えることができる。
さらに、自動変速機に設置されるリニアソレノイドにおいて、リニアソレノイドの温度を検出するための専用のセンサを設けることなく、リニアソレノイドの温度に応じて電流検出値を補正することができる。
本発明の一実施形態による負荷の電流制御装置を搭載した車両用自動変速機の概略構成図である。 本発明の一実施形態による負荷の電流制御装置を含む自動変速機制御装置の構成を示すブロック図である。 本発明の一実施形態による負荷の電流制御装置を含む自動変速機制御装置に用いるリニアソレノイド駆動・電流検出回路の構成を示す回路図である。 本発明の一実施形態による負荷の電流制御装置を含む自動変速機制御装置による電流制御動作の内容を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態による負荷の電流制御装置の構成を示す制御ブロック図である。 本発明の一実施形態による負荷の電流制御装置におけるリニアソレノイド駆動・電流検出回路の調整工程の内容を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態による負荷の電流制御装置における電圧−電流変換部の補正処理内容の内容を示すフローチャートである。
符号の説明
1…自動変速機
2…リニアソレノイドユニット
2A、2B、〜2n…リニアソレノイド
3…自動変速機制御装置
11…入力回路
12…マイクロコンピュータ
13…リニアソレノイド駆動・電流検出回路
15…通信回路
16…アクセル開度センサ
17…タービン回転センサ
18…車速センサ
19…油温センサ
20…インヒビタスイッチ
21…主電源スイッチ
22…CAN(コントローラ・エリア・ネットワーク)
23…ROM
24…RAM
25…CPU
26…EEPROM

Claims (3)

  1. 負荷に流れる電流を、該負荷の上流側に直列に介装した電流検出抵抗の端子間の電圧差に基づいて検出する電流検出回路を有し、前記電流検出回路による電流検出値が目標電流になるように、前記負荷に対する通電をそれぞれにフィードバック制御する負荷の電流制御装置であって、
    前記電流検出回路による電流検出値を補正するための補正特性値を予め記憶する第1の記憶手段と、
    前記電流検出回路の下流側に直列に介装されていることにより前記電流検出値に影響を及ぼす負荷の抵抗特性値を、前記補正特性値とは別に予め記憶する第2の記憶手段と、
    前記第1の記憶手段に記憶された前記補正特性値と、前記第2の記憶手段に記憶された前記抵抗特性値とを用いて、補正された電流検出値を得る補正手段とを備えることを特徴とする負荷の電流制御装置。
  2. 請求項1記載の負荷の電流制御装置において、
    少なくとも2種類の抵抗値を示す負荷をそれぞれに接続した状態で、調整用の目標電流値に基づいて前記負荷に対する通電をフィードバック制御させると共に、このときに前記負荷に流れる電流に基づいて補正特性値を決定する補正値算出手段を備え、
    前記第1の記憶手段は、前記補正値算出手段により算出された補正特性値を予め記憶することを特徴とする負荷の電流制御装置。
  3. 請求項1記載の負荷の電流制御装置において、
    前記負荷が、車両用自動変速機において油圧制御を行うリニアソレノイドであり、
    前記負荷の抵抗特性を、前記リニアソレノイドの温度をパラメータとして算出する手段を備え、リニアソレノイドの温度を油温センサで検出される自動変速機の作動油の温度から推定することを特徴とする負荷の電流制御装置。
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