JP2010019026A - 断熱パネル - Google Patents
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Abstract
【解決手段】表裏面を構成する一対の鋼板(14,16)と、前記鋼板(14,16)間に設けられた難燃剤を含有するパルプ繊維(18)とを備えてなる断熱パネル(12)。
【選択図】図1
Description
しかし、それらの施設の多くは可燃物を取り扱うために、火災時の安全性や環境問題をより一層考慮した、断熱パネルが求められている。
ウレタンフォームは高い断熱性を有するものの、発泡時にフロンガスを使用する場合があり、環境上問題があった。また、火災時にウレタンフォームが燃焼した場合は、有害なガスが発生するという課題もあった。
また、断熱材としてロックウールのような鉱物繊維を用いた断熱パネルも知られている(例えば特許文献2参照)。
鉱物繊維は耐熱性に優れているものの、粉塵の発生による人体への影響や、鉱物に含まれる硫黄成分が鋼板の腐食をもたらすといった問題点がある。
一方で、リサイクル材を利用した断熱パネルとして、廃磁気テープパネルを断熱材として用いた断熱パネルも提案されている(例えば特許文献3参照)。
1.少なくとも、鋼板と、前記鋼板上に設けられた断熱材とを備えてなる断熱パネルであって、前記断熱材が、難燃剤を含有するパルプ繊維であることを特徴とする断熱パネル。
2.表裏面を構成する一対の鋼板と、前記鋼板間に設けられた断熱材とを備えてなる断熱パネルであって、前記断熱材が、難燃剤を含有するパルプ繊維であることを特徴とする断熱パネル。
3.前記パルプ繊維が、古紙を原料とするものであることを特徴とする前記1または2に記載の断熱パネル。
4.前記難燃剤が、ホウ素含有化合物であることを特徴とする前記1〜3のいずれかに記載の断熱パネル。
5.前記ホウ素含有化合物が、ホウ酸またはホウ砂であることを特徴とする前記4に記載の断熱パネル。
6.前記パルプ繊維の密度が、50〜200kg/m3であることを特徴とする前記1〜5のいずれかに記載の断熱パネル。
パルプ繊維は、新聞紙等の古紙を原料とするものが地球環境上好適である。
古紙としては、上記のような新聞古紙のほかに、書籍、雑誌、電話帳、カタログ類、上質紙、包装用箱、段ボール箱、パルプモールド、紙製緩衝材、或いは抄紙、印刷、製本、製箱、段ボール製造などの工場・事業場から排出される裁落、損紙等が挙げられる。これらは単独使用或いは二種以上の併用が可能である。以下、パルプ繊維が古紙を原料とする場合を例にとり説明する。
なお、本発明でいう密度とは、JIS Z8703に準じた条件下で、重量(kg)/容積(m3)により測定された値を意味する。
ホウ素含有化合物の添加方法としては、古紙パルプ解繊前、解繊中または解繊後にホウ素含有化合物を粉末あるいは液状で添加する方法が挙げられる。
ホウ素含有化合物、とくにホウ酸またはホウ砂は、防虫、防カビ性に優れ、また鋼板に腐食等を発生させず、好ましい。
また図2は、本発明の断熱パネルの別の実施形態を説明するための斜視図である。図2において、本発明の断熱パネル(12)は、表裏面を構成する一対の鋼板(14,16)と、鋼板(14,16)間に設けられた難燃剤を含有する古紙パルプ繊維層(18)とを備えてなる。この形態における断熱パネルは、図1で示した断熱パネルを調製した後に、鋼板(16)を古紙パルプ繊維層(18)上に貼り合わせることにより容易に製造可能である。この場合においても、古紙パルプ繊維層(18)の密度を50〜200kg/m3に調整するのが好ましいことは、前述のとおりである。なお必要に応じて断熱パネル(12)の強度を補強するために、鋼板(14,16)間に公知のリブ材を設けたり、断熱パネル(12)の端部を、鋼板を折り曲げ加工したり、封止材によって封止できることは勿論である。
(古紙パルプ繊維の調製)
ホウ酸を含有した新聞古紙と接着剤のエチレン酢酸ビニル系樹脂を同時に噴霧し、均一に成型した。
調製された古紙パルプ繊維は、セルロース繊維を69質量%、ホウ酸を26質量%、接着剤を5質量%の割合で有する。
次に、縦10,000mm×横1,000mm×厚さ0.5〜0.8mmの鋼板(14,16)を準備し、上記の古紙パルプ繊維を、厚さ25〜250mmでもって鋼板(14)上に形成し、その後、鋼板(16)を貼りあわせ、本発明の断熱パネルを製造した。なお、古紙パルプ繊維層の密度は、100kg/m3に調整した。
結果を表1に示す。なお、以下の試験体A〜Cは、上記方法で調製した3つの試験体であり、構成材料は同じである。また、試験体Aの総発熱量と最高発熱速度の時間に対する関数を図2に示す。
14,16 鋼板
18 難燃剤を含有する古紙パルプ繊維
Claims (6)
- 少なくとも、鋼板と、前記鋼板上に設けられた断熱材とを備えてなる断熱パネルであって、前記断熱材が、難燃剤を含有するパルプ繊維であることを特徴とする断熱パネル。
- 表裏面を構成する一対の鋼板と、前記鋼板間に設けられた断熱材とを備えてなる断熱パネルであって、前記断熱材が、難燃剤を含有するパルプ繊維であることを特徴とする断熱パネル。
- 前記パルプ繊維が、古紙を原料とするものであることを特徴とする請求項1または2に記載の断熱パネル。
- 前記難燃剤が、ホウ素含有化合物であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の断熱パネル。
- 前記ホウ素含有化合物が、ホウ酸またはホウ砂であることを特徴とする請求項4に記載の断熱パネル。
- 前記パルプ繊維の密度が、50〜200kg/m3であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の断熱パネル。
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