JP2010016039A - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2010016039A
JP2010016039A JP2008172340A JP2008172340A JP2010016039A JP 2010016039 A JP2010016039 A JP 2010016039A JP 2008172340 A JP2008172340 A JP 2008172340A JP 2008172340 A JP2008172340 A JP 2008172340A JP 2010016039 A JP2010016039 A JP 2010016039A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
insulating film
film
plug
semiconductor device
dielectric constant
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2008172340A
Other languages
English (en)
Inventor
Kohei Seo
光平 瀬尾
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Corp
Original Assignee
Panasonic Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Corp filed Critical Panasonic Corp
Priority to JP2008172340A priority Critical patent/JP2010016039A/ja
Publication of JP2010016039A publication Critical patent/JP2010016039A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Internal Circuitry In Semiconductor Integrated Circuit Devices (AREA)

Abstract

【課題】導電性プラグの上に低誘電率絶縁膜を堆積させる場合、低誘電率絶縁膜の膜厚均一性の悪化による配線のオープン不良もしくはショート不良の発生を抑え、また低誘電率絶縁膜の機械強度や密着性の低下による信頼性の低下を抑えることを目的とする。
【解決手段】半導体装置の製造方法は、半導体基板の上に、第1の絶縁膜を形成する工程(a)と、工程(a)の後に、第1の絶縁膜を貫通する導電性プラグを形成する工程(b)と、工程(b)の後に、導電性プラグの上面に保護膜を形成する工程(c)と、工程(c)の後に、第1の絶縁膜の上および保護膜の上に第2の絶縁膜を形成する工程(d)と、工程(d)の後に、保護膜の上面に達するように第2の絶縁膜を貫通する配線溝を形成する工程(e)と、工程(e)の後に、保護膜を除去する工程(f)と、工程(f)の後に、配線溝内に配線を形成する工程(g)とを備えている。
【選択図】 図2

Description

本発明は、半導体装置の製造方法に関し、特に、タングステンプラグの上に形成された低誘電率絶縁膜に銅配線を形成する配線技術に関するものである。
タングステン(W)プラグの上に銅(Cu)配線を形成する場合、Wプラグの上に層間絶縁膜を堆積させ、その後、リソグラフィー工程、エッチング工程、バリアメタル膜/シード層の堆積工程、Cuめっき膜の堆積工程およびCu膜のCMP(Chemical Mechanical Polishing)工程を経ることで、Cu配線が形成される。しかし、上記のような従来技術には、Wプラグの上に層間絶縁膜を堆積させる時に、Wプラグの上に形成された層間絶縁膜の上面に凹凸が形成され、その凹凸が、WプラグとCu配線との間のオープン不良や後工程のCu−CMP時のCu研磨残りによるショート不良など、半導体装置の著しい歩留まり低下を引き起こすという問題があった。
上記課題を解決する方法として、Wプラグの上に、高密度プラズマを用いない手法で第1絶縁膜を堆積させたのち高密度プラズマを用いる手法で第2絶縁膜を堆積させることで層間絶縁膜を堆積させるという手法が知られている(特許文献1参照)。上記堆積手法によると、Wプラグの上に2層以上の絶縁膜を形成することにより、Wプラグの上に層間絶縁膜を平坦に堆積させることが可能となる。その結果、従来の課題(上述の課題)を解決することができる。
一方、近年、半導体装置の高集積化に伴う配線寸法の減少により、配線容量が増加し、配線のRC遅延が問題となってきており、45nm世代以降の配線においては顕著な問題となっている。その解決策として、配線間における層間絶縁膜の低誘電率化が考えられている。一般的に、低誘電率絶縁膜の堆積手法として、プラズマCVD(Chemical Vapor Deposition)を用いることが選択肢の一つであり、この手法を用いる場合には、高出力なパワーを用いて低誘電率絶縁膜を堆積させることとなる。
以上のことから分かるように、半導体装置の高集積化に伴う配線のRC遅延を抑制させるために、Wプラグが形成された絶縁膜の上に形成する層間絶縁膜として低誘電率絶縁膜を使用することが、45nm世代以降のデバイスにおいて必要である。
特開2004−39964号公報
しかし、従来技術を用いてWプラグの上に低誘電率絶縁膜を堆積させると、二つの課題が発生する。一つ目の課題は、プラズマCVD法を用いてWプラグの上に低誘電率絶縁膜を直接的に堆積させた場合、面内の低誘電率絶縁膜の膜厚分布が大きく悪化してしまうということである。詳細には、プラズマによりウェハが帯電すると、その電荷がWプラグの表面に集まり、Wプラグの表面に局所的に高電位が発生する。この局所的な高電位の発生に起因して、ウェハと電極との間で異常放電が発生し、その結果、成膜チャンバー内でプラズマ分布が不均一となり、局所的にWプラグ上の低誘電率絶縁膜が厚くなり、面内の低誘電率絶縁膜の膜厚分布が悪化する。
二つ目の課題は、特許文献1の技術を使ってWプラグの上に低誘電率絶縁膜を堆積させた場合、Wプラグの上のCu配線の信頼性低下やワイヤーボンディング時の層間膜クラックの発生などのアセンブリ不良の課題が発生することである。これは、Wプラグの上の第1絶縁膜として高出力なプラズマを用いない手法で低誘電率絶縁膜を堆積させた場合、低誘電率絶縁膜の機械強度や密着性が低下するためである。よって、特許文献1の発明は、Wプラグの上に低誘電率絶縁膜を必要としない世代(65nm世代以前)に対して有効であるが、Wプラグの上に低誘電率絶縁膜を必要とする世代(45nm世代以降)に対しては有効とは言い難い。
本発明は上記の課題を鑑みて為されたものであり、導電性プラグの上に機械強度且つ密着性の高い低誘電率絶縁膜を平坦に堆積させ、その低誘電率絶縁膜に配線を高歩留まりで形成する半導体装置の製造方法を提供することである。
上記の目的を達成するために、本発明の半導体装置の製造方法は、半導体基板の上に、第1の絶縁膜を形成する工程(a)と、工程(a)の後に、第1の絶縁膜を貫通する導電性プラグを形成する工程(b)と、工程(b)の後に、導電性プラグの上面に保護膜を形成する工程(c)と、工程(c)の後に、第1の絶縁膜の上および保護膜の上に第2の絶縁膜を形成する工程(d)と、工程(d)の後に、保護膜の上面に達するように第2の絶縁膜を貫通する配線溝を形成する工程(e)と、工程(e)の後に、保護膜を除去する工程(f)と、工程(f)の後に、配線溝内に配線を形成する工程(g)とを備えている。
以上の構成により、導電性プラグの上に平坦な低誘電率絶縁膜を形成することが可能となり、配線と導電性プラグとのオープン不良または配線間のショート不良を防ぎ、半導体装置の高歩留まりを実現することができる。しかも、その低誘電率絶縁膜は機械強度と密着性とが低下しないため、配線の信頼性やアセンブリ耐性の劣化を防ぐことが可能となる。
本発明の半導体装置の製造方法では、工程(d)は、高出力なプラズマ処理により、第2の絶縁膜を第1の絶縁膜の上および保護膜の上に堆積させる工程であり、第2の絶縁膜は、低誘電率な絶縁膜であることが好ましい。ここで、高出力なプラズマ処理は、RFパワーが2500W以上であり、また、出力が工程(a)におけるプラズマ処理の出力よりも大きい。
本発明の半導体装置の製造方法では、工程(b)よりも後であって工程(d)の前に、隣り合う導電性プラグの間に存在する第1の絶縁膜の上面に窪みを形成する工程(h)を備えていることが好ましい。
後述の好ましい第1の実施形態では、工程(c)は、導電性プラグの上面の酸化により保護膜を形成する工程であり、導電性プラグの上面の酸化は、O雰囲気又は酸素を含むプラズマ雰囲気に前記導電性プラグの前記上面を暴露させることである。また、工程(f)は、還元処理により保護膜を除去する工程であり、還元処理は、H雰囲気において行う。
後述の好ましい第2の実施形態では、工程(c)は、導電性プラグの上面の窒化により保護膜を形成する工程であり、導電性プラグの上面の窒化は、窒素を含むプラズマ雰囲気に導電性プラグの上面を暴露させることである。また、工程(f)は、エッチングにより保護膜を除去する工程であり、エッチングは、Arガスを用いたスパッターである。
本発明によれば、導電性プラグの上に機械強度且つ密着性の高い低誘電率絶縁膜を平坦に堆積させることができるので、低誘電率絶縁膜に配線を高歩留まりで形成することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下では、実質的に同一の部材に対しては同一の符号を付し、その説明を省略する場合がある。また、本発明は、以下に記載の実施形態に限定されない。
(第1の実施形態)
以下に本発明の第1の実施形態について、図1(a)〜(d)および図2(a)〜(d)を参照しながら説明する。図1(a)〜(d)および図2(a)〜(d)は、本実施形態に係る半導体装置の製造方法を工程順に示す断面図である。なお、以下に示す材料及び数値はあくまで好ましい例示に過ぎず、これらに限定されることはない。
まず、公知の方法に従って、半導体基板100にトランジスタを形成する。具体的には、半導体基板100内に素子分離領域(不図示)を形成したのち、半導体基板100の上にゲート絶縁膜101およびゲート電極102を順に形成する。このとき、素子分離領域を図1(a)の手前から奥へ向かう方向に互いに間隔を開けて形成し(図6(c)を参照)、ゲート絶縁膜101およびゲート電極102を図1(a)の横方向に互いに間隔を開けて形成する。次に、ゲート絶縁膜101の側面およびゲート電極102の側面にサイドウォール103を形成し、サイドウォール103をマスクとして半導体基板100内のうちゲート電極102の側方下にソースドレイン領域(不図示)を形成する。その後、ゲート電極102の上およびソースドレイン領域の上にシリサイド層104を形成する。
次に、図1(a)に示すように、トランジスタが形成された半導体基板100の上に、高密度プラズマCVD(工程(a)におけるプラズマ処理)によりNSG(nondoped silicate glass)膜を堆積させる。ここで、半導体基板100の上にはゲート電極102が形成されているので、NSG膜の上面には凹凸が生じる。そこで、CMP工程によりNSG膜の上面を平坦化することで、膜厚が450nmのNSG膜からなる第1の絶縁膜105が形成される(工程(a))。
このとき、NSG膜の成膜条件の一例としては、Top power が2700〜3300W,であり、Side power が5500〜6500W,であり、Bias power が7500〜8000Wであり、成膜圧力が400〜600Paであり、SiH4 の流量が150〜200sccmであり、O2 の流量が250〜300sccmである。
また、NSG膜は、比誘電率が3.9〜4.4の範囲にある二酸化シリコン膜を想定しており、高密度プラズマCVDにより隣り合うゲート電極の間への埋め込みを確実におこなうことができるという利点を有する。また、高密度プラズマCVDとは、誘導結合方式(chamber側壁のコイルによりプラズマを発生させる方法)により高密度プラズマを発生させて絶縁膜を堆積させる手法のことを指し、隣り合うゲート電極の間への埋め込みを確実におこなうことができるという効果を奏する。
次に、図1(b)に示すように、リソグラフィー工程、ドライエッチング工程および密着層の堆積工程を経て、タングステン(W)層108を堆積させる。具体的には、フォトリソグラフィー法により第1の絶縁膜105の上にレジストパターン(不図示)を形成した後(リソグラフィー工程)、レジストパターンをマスクとして第1の絶縁膜105をドライエッチングする(ドライエッチング工程)。これにより、第1の絶縁膜105には、ソースドレイン領域の上に設けられたシリサイド層104の上面に達する溝105aが形成される。その後、第1の絶縁膜105の上に形成したレジストパターンを除去し、第1の絶縁膜105の上および溝105aの内面に第1のバリアメタル膜(例えばTi膜)106および第2のバリアメタル膜(例えばTiN膜)107を順次形成し(密着層の堆積工程)、第2のバリアメタル膜107の上にタングステン層108を堆積させる。これにより、溝105a内にはタングステン層108が充填される。
次に、図1(c)に示すように、CMP工程により過剰なタングステン層(タングステン層108のうち溝105aからはみ出た部分)を研磨して、Wプラグ(導電性プラグ)109を形成する(工程(b))。このCMP工程では、タングステン層108だけでなく第1のバリアメタル膜106および第2のバリアメタル膜107のそれぞれのうち溝105aからはみ出た部分も研磨することが好ましい。ここで、Wプラグ109の高さは例えば300nmであり、Wプラグ109の上部における径は例えば70nmであり、隣り合うWプラグ109,109間の最小間隔は例えば70nmである。
次に、図1(d)に示すように、第1の絶縁膜105の上およびWプラグ109の上面に酸素を用いたプラズマ処理を行い、Wプラグ109の上面に酸化タングステン膜(保護膜)110を形成する(工程(c))。このとき、酸化タングステン膜110の膜厚としては20nm以上が必要である。この酸素を用いたプラズマ処理の条件の一例としては、酸素流量が3000sccmであり、圧力が600Paであり、電力が1000Wであり、基板温度が350℃であり、処理時間が120secである。また、酸素を用いたプラズマ処理の代わりにO雰囲気で酸化タングステン膜110を形成することもできる。このときのO雰囲気の条件の一例としては、Oの流量が5000sccmであり、圧力が1000Paであり、基板温度が350℃であり、処理時間が300secである。このような厚膜の酸化タングステン膜110をWプラグ109の上面に形成する理由は、後工程(図2(a)に示す工程)における高出力なプラズマ処理の影響がWプラグ109に及ばないようにするため、具体的には、後工程における高出力なプラズマ処理においてWプラグ109の表面に局所的な高電位が発生しないようにするためである。
次に、図2(a)に示すように、第1の絶縁膜105の上および酸化タングステン膜110の上に、膜厚が120nmの低誘電率絶縁膜(第2の絶縁膜)111を堆積させる(工程(d))。上述のようにWプラグ109の上面には酸化タングステン膜110が形成されており、酸化タングステン膜110は絶縁膜であるので、高出力なプラズマ処理を用いて第1の絶縁膜105の上および酸化タングステン膜110の上に低誘電率絶縁膜111を形成しても、Wプラグ109の表面に局所的に高電位が発生することを防止できる。よって、Wプラグ109の上においてのみ低誘電率絶縁膜111が分厚くなることを防止できる。さらに、高出力なプラズマ処理を用いて低誘電率絶縁膜111を形成することができるので、機械強度且つ密着性に優れた低誘電率絶縁膜111を平坦に堆積させることができる。
このとき、高出力なプラズマ処理の成膜条件の一例としては、RFパワーが2500〜3500Wであり、成膜圧力が500Paであり、材料ガスの流量が150〜300sscmであり、材料ガスとしては、4MS(テトラメチルシラン;tetramethylsilane),DMDMOS(ジメチルジメトキシシラン;dimethyldimethoxysilane),TMCTS(テトラメチルシクロテトラシロキサン;Tetramethylcyclotetrasiloxane)などを挙げることができる。
また、高出力なプラズマ処理とは、容量結合方式(chamber内に平行に電極を設けプラズマを発生させる方法)により、プラズマを発生させて絶縁膜を堆積させる処理方法のことを指す。ここで、高出力とは、RF(Radio Frequency)パワーが2500W以上であることを言う。RFパワーが2500Wより小さいと、膜(本実施形態では、低誘電率絶縁膜111)の機械的強度が低下し、信頼性不良やアセンブリ不良の課題が発生してしまうため、RFパワーが2500W以上の高出力なプラズマ処理により低誘電率絶縁膜を堆積させることが必要である。また、低誘電率でない絶縁膜(比誘電率k=3.9〜4.4)を容量結合方式で堆積させる場合のRFパワーは800W〜1100Wくらいであるので、第1の絶縁膜105を堆積させる際の出力よりも、低誘電率絶縁膜111を堆積させる際の出力の方が高い。
また、低誘電率絶縁膜とは、二酸化シリコン(SiO)よりも比誘電率が小さな材料からなる絶縁膜であり、比誘電率が3.9未満好ましくは3以下の材料からなる絶縁膜であり、具体的にはSiOC膜などを挙げることができる。
次に、図2(b)に示すように、リソグラフィー工程およびドライエッチング工程により低誘電率絶縁膜111に配線溝111aを形成する。具体的には、フォトリソグラフィー法により低誘電率絶縁膜111の上にレジストパターン(不図示)を形成し(リソグラフィー工程)、その後、レジストパターンをマスクとして低誘電率絶縁膜111をドライエッチングする(ドライエッチング工程)。これにより、酸化タングステン膜110の上面に達する配線溝111aが低誘電率絶縁膜111に形成される(工程(e))。その後、低誘電率絶縁膜111の上に形成したレジストパターンを除去する。
次に、図2(c)に示すように、Hを含む雰囲気で還元することにより、酸化タングステン膜110を除去する(工程(f))。このときのH雰囲気の条件の一例としては、Hの流量が500sccmであり、圧力が1000Paであり、基板温度が250℃であり、処理時間が30minである。一般に、Cu配線を形成する前に酸化膜の還元処理としてH雰囲気を用いることが多いが、通常の方法で行うと、酸化タングステン膜110を完全に除去することができず配線抵抗の上昇を引き起こしてしまう。そのため、本実施形態では、30min以上の還元処理が必要となる。また、ここでは、還元反応を利用することにより、酸化タングステン膜110を除去する例について説明したが、電気抵抗の比較的高い酸化タングステン膜110を除去することができれば、還元処理以外の除去方法をとってもよい。
次に、図2(d)に示すように、バリアメタル膜の形成工程、Cuシード膜の形成工程、Cuの電解めっき工程、Cuのアニール工程およびCu−CMP工程を経て、配線溝111aにCu配線114を形成する。具体的には、まず、低誘電率絶縁膜111の上および配線溝111aの内面に第3のバリアメタル膜(例えばTi膜)112および第4のバリアメタル膜(例えばTiN膜)113を順次形成する(バリアメタル膜の形成工程)。次に、第4のバリアメタル膜113の上にCuシード膜(不図示)を形成した後(Cuのシード膜の形成工程)、電解めっき法によりCuシード膜の上にCu層を形成する(Cuの電解めっき工程)。これにより、Cuシード膜とCu層とが一体化される。その後、Cuシード膜と一体化されたCu層をアニールさせた後(Cuのアニール工程)、第3のバリアメタル膜112、第4のバリアメタル膜113およびCu層のそれぞれのうち配線溝111aからはみ出た部分を研磨する(Cu−CMP工程)。これにより、配線溝111a内に、第3のバリアメタル膜112および第4のバリアメタル膜113を介してCu配線114が形成される(工程(g))。
本発明に係る第1の実施形態では、図1(d)の断面図を形成する工程で説明したように、Wプラグ109の上面に酸化タングステン膜110を形成している。その結果、図2(a)の断面図を形成する工程で説明したように、高出力なプラズマ処理を用いて低誘電率絶縁膜111を堆積させたとしても、Wプラグ109の表面に局所的な高電位が発生することを防止でき、その結果、膜厚が均一になるように低誘電率絶縁膜111を形成することができる。また、高出力なプラズマ処理を用いて低誘電率絶縁膜111を形成した結果、機械強度且つ密着性の高い低誘電率絶縁膜111を形成することが可能となる。以上のように、Wプラグ109の上に平坦な低誘電率絶縁膜111を形成することが可能となるので、Cu配線(上層配線)114とWプラグ(下層配線)109とのオープン不良またはCu配線114,114間のショート不良を防ぎ、半導体装置の高歩留まりを実現することができる。しかも、その低誘電率絶縁膜111は機械強度且つ密着性が低下しないため、配線の信頼性の劣化やアセンブリ耐性の劣化を防ぐことが可能となる。
(第2の実施形態)
以下に本発明の第2の実施形態について、図3(a)〜(d)および図4(a)〜(d)を参照しながら説明する。図3(a)〜(d)および図4(a)〜(d)は、本実施形態に係る半導体装置の製造方法を工程順に示す断面図である。ここで、以下に示す材料及び数値はあくまで好ましい例示に過ぎず、これらに限定されることはない。
まず、上記第1の実施形態に記載の方法に従って、素子分離領域(不図示)、ゲート絶縁膜201、ゲート電極202、サイドウォール203、ソースドレイン領域(不図示)およびシリサイド層204を有するトランジスタを半導体基板200に形成する。そして、トランジスタが形成された半導体基板200の上に、高密度プラズマCVDによりNSG膜を堆積させる。ここで、半導体基板200の上にはゲート電極202が形成されているので、NSG膜の上面には凹凸が生じる。そこで、CMP工程によりNSG膜の上面を平坦化することで、膜厚が450nmのNSG膜からなる第1の絶縁膜205が形成される(工程(a))。
このとき、NSG膜の成膜条件の一例としては、Top power が2700〜3300W,であり、Side power が5500〜6500W,であり、Bias power が7500〜8000Wであり、成膜圧力が400〜600Paであり、SiH4 の流量が150〜200sccmであり、O2 の流量が250〜300sccmである。
また、NSG膜は、比誘電率が3.9〜4.4の範囲にある二酸化シリコン膜を想定しており、高密度プラズマCVDにより隣り合うゲート電極の間への埋め込みを確実におこなうことができるという利点を有する。また、高密度プラズマCVDは、誘導結合方式(chamber側壁のコイルによりプラズマを発生させる方法)により高密度プラズマを発生させて絶縁膜を堆積させる手法のことを指し、隣り合うゲート電極の間への埋め込みを確実におこなうことができるという効果を奏する。
次に、図3(b)に示すように、上記第1の実施形態における図1(b)に示す工程と同じく、リソグラフィー工程およびドライエッチング工程により、ソースドレイン領域の上に形成されたシリサイド層204の上面に達する溝205aを第1の絶縁膜205に形成し、その後、密着層の堆積工程により、第1の絶縁膜205の上および溝205aの内面に第1のバリアメタル膜206と第2のバリアメタル膜207とを順に形成する。そして、第2のバリアメタル膜207の上にタングステン層208を堆積させる。
次に、図3(c)に示すように、CMP工程により過剰なタングステン層(タングステン層208のうち溝205aからはみ出た部分)を研磨して、Wプラグ(導電性プラグ)209を形成する(工程(b))。なお、上記第1の実施形態における図1(c)に示す工程と同じく、このCMP工程では、タングステン層208だけでなく第1のバリアメタル膜206および第2のバリアメタル膜207のそれぞれのうち溝205aからはみ出た部分も研磨することが好ましい。ここで、Wプラグ209の高さは例えば300nmであり、Wプラグ209の上部における径は例えば70nmであり、隣り合うWプラグ209,209間の最小間隔は例えば70nmである。
次に、図3(d)に示すように、第1の絶縁膜205の上およびWプラグ209の上面にアンモニアを用いたプラズマ処理を行い、Wプラグ209の上面に窒化タングステン膜(保護膜)210を形成する(工程(c))。このとき、窒化タングステン膜210の膜厚としては20nm以上が必要である。このアンモニアを用いたプラズマ処理の条件の一例としては、アンモニア流量が1500sccmであり、圧力が500Paであり、電力が900Wであり、基板温度が350℃であり、処理時間が100secである。上記のような厚膜の窒化タングステン膜210を形成する理由は、上記第1の実施形態と同様、後工程(図4(a)に示す工程)における高出力なプラズマ処理の影響が確実に及ばないようにするため、具体的には、後工程における高出力なプラズマ処理においてWプラグ209の表面に局所的な高電位が発生しないようにするためである。
次に、図4(a)に示すように、第1の絶縁膜205の上および窒化タングステン膜210の上に、膜厚が120nmの低誘電率絶縁膜(第2の絶縁膜)211を堆積させる(工程(d))。上述のようにWプラグ209の上面には窒化タングステン膜210が形成されており、窒化タングステン膜210は絶縁膜であるので、高出力なプラズマ処理を用いて第1の絶縁膜205の上および窒化タングステン膜210の上に低誘電率絶縁膜211を形成しても、Wプラグ209の表面に局所的に高電位が発生することを防止することができる。よって、Wプラグ209の上においてのみ低誘電率絶縁膜211が分厚くなることを防止できる。さらに、高出力なプラズマ処理を用いて低誘電率絶縁膜211を形成することができるので、機械強度且つ密着性に優れた低誘電率絶縁膜211を平坦に堆積させることができる。
このとき、高出力なプラズマ処理の成膜条件の一例としては、RFパワーが2500〜3500Wであり、成膜圧力が500Paであり、材料ガスの流量が150〜300sscmであり、材料ガスとしては、4MS(テトラメチルシラン),DMDMOS(ジメチルジメトキシシラン),TMCTS(テトラメチルシクロテトラシロキサン)などを挙げることができる。
また、高出力なプラズマ処理とは、容量結合方式(chamber内に平行に電極を設けプラズマを発生させる方法)により、プラズマを発生させて絶縁膜を堆積させる処理方法のことを指す。ここで、高出力とは、RFパワーが2500W以上であることを言う。RFパワーが2500Wより小さいと、膜(本実施形態では低誘電率絶縁膜211)の機械的強度が低下し、信頼性不良やアセンブリ不良の課題が発生してしまうため、RFパワーが2500W以上の高出力なプラズマ処理により低誘電率絶縁膜を堆積させることが必要である。また、低誘電率でない絶縁膜(比誘電率k=3.9〜4.4)を容量結合方式で堆積させる場合のRFパワーは800W〜1100Wくらいであるので、第1の絶縁膜205を堆積させる際の出力よりも低誘電率絶縁膜211を堆積させる際の出力の方が高い。
次に、図4(b)に示すように、上記第1の実施形態における図2(b)に示す工程と同じく、リソグラフィー工程およびドライエッチング工程により、窒化タングステン膜210の上面に達する配線溝211aを低誘電率絶縁膜211に形成する(工程(e))。
次に、図4(c)に示すように、Arガスを用いたスパッターを行って窒化タングステン膜210を除去する。このときのArガスによるスパッター条件の一例として、Arの流量が500sccmであり、圧力が1000Paであり、基板の温度が350℃であり、処理時間が5minである。上記第1の実施形態では、図1(d)に示す工程でWプラグ109の上面を酸化して酸化タングステン膜110を形成し、その後、図2(c)に示す工程で酸化タングステン膜110を還元しているので、図2(c)に示すようにWプラグ109の上面は第1のバリアメタル膜106および第2のバリアメタル膜107のそれぞれの上面と面一である。しかし、本実施形態では、図3(d)に示す工程でWプラグ209の上面を窒化して窒化タングステン膜210を形成し、その後、図4(c)に示す工程で窒化タングステン膜210を除去しているので、図4(c)に示すように第1の絶縁膜205の上面においてWプラグ209は第1のバリアメタル膜206および第2のバリアメタル膜207よりも凹んでいる。
次に、図4(d)に示すように、上記第1の実施形態における図2(d)に示す工程と同じく、バリアメタル膜の形成工程により、低誘電率絶縁膜211の上および配線溝211aの内面に第3のバリアメタル膜212および第4のバリアメタル膜213を順次形成する。次に、Cuのシード膜の形成工程、Cuの電解めっき工程およびCuのアニール工程により、第4のバリアメタル膜213の上にCu層を形成し、Cu−CMP工程により、第3のバリアメタル膜212、第4のバリアメタル膜213およびCu層のそれぞれのうち配線溝211aからはみ出た部分を研磨する。これにより、配線溝211a内に、第3のバリアメタル膜212および第4のバリアメタル膜213を介してCu配線214が形成される(工程(g))。
本発明に係る第2の実施形態では、図3(d)の断面図を形成する工程で説明したように、Wプラグ209の上面に窒化タングステン膜210を形成している。その結果、図4(a)の断面図を形成する工程で説明したように、高出力なプラズマ処理を用いて低誘電率絶縁膜211を堆積させたとしても、Wプラグ209の表面に局所的な高電位が発生することを防止でき、その結果、膜厚が均一になるように低誘電率絶縁膜211を形成することができる。また、高出力なプラズマ処理を用いて低誘電率絶縁膜211を形成した結果、機械強度且つ密着性の高い低誘電率絶縁膜211を形成することが可能となる。以上のように、Wプラグ209の上に平坦な低誘電率絶縁膜211を形成することが可能となるので、Cu配線(上層配線)214とWプラグ(下層配線)209とのオープン不良またはCu配線214,214間のショート不良を防ぎ、半導体装置の高歩留まりを実現することができる。しかも、その低誘電率絶縁膜211は機械強度と密着性が低下しないため、配線の信頼性やアセンブリ耐性の劣化を防ぐことが可能となる。
(第3の実施形態)
以下に本発明の第3の実施形態について、図5(a)〜(c)、図6(a)〜(c)および図7(a)〜(c)を参照しながら説明する。図5(a)〜(c)および図7(a)〜(c)は、本実施形態に係る半導体装置の製造方法を工程順に示す断面図である。また、図6(a)は本実施形態に係る半導体装置の製造方法の一工程を示す断面図であり、図6(b)は図6(a)の上面図であり、図6(c)は図6(b)に示すVIC−VIC線における断面図である。ここで、以下に示す材料及び数値はあくまで好ましい例示に過ぎず、これらに限定されることはない。
まず、上記第1の実施形態に記載の方法に従って、素子分離領域300a(図6(c)に図示)、ゲート絶縁膜301、ゲート電極302、サイドウォール303、ソースドレイン領域(不図示)およびシリサイド層304を有するトランジスタを半導体基板300に形成する。そして、トランジスタが形成された半導体基板300の上に、高密度プラズマCVDによりNSG膜を堆積させる。ここで、半導体基板300の上にはゲート電極302が形成されているので、NSG膜の上面には凹凸が生じる。そこで、CMP工程によりNSG膜の上面を平坦化することで、膜厚が450nmであるNSG膜からなる第1の絶縁膜305が形成される(工程(a))。
このとき、NSG膜の成膜条件の一例としては、Top power が2700〜3300W,であり、Side power が5500〜6500W,であり、Bias power が7500〜8000Wであり、成膜圧力が400〜600Paであり、SiH4 の流量が150〜200sccmであり、O2 の流量が250〜300sccmである。
また、NSG膜は、比誘電率が3.9〜4.4の範囲にある二酸化シリコン膜を想定しており、高密度プラズマCVDにより隣り合うゲート電極の間への埋め込みを確実におこなうことができるという利点を有する。また、高密度プラズマCVDは、誘導結合方式(chamber側壁のコイルによりプラズマを発生させる方法)により高密度プラズマを発生させて絶縁膜を堆積させる手法のことを指し、隣り合うゲート電極の間への埋め込みを確実におこなうことができるという効果を奏する。
次に、図5(b)に示すように、上記第1の実施形態における図1(b)に示す工程と同じく、リソグラフィー工程およびドライエッチング工程により、ソースドレイン領域の上に形成されたシリサイド層304の上面に達する溝305aを第1の絶縁膜305に形成し、その後、密着層の堆積工程により、第1の絶縁膜305の上および溝305aの内面に第1のバリアメタル膜306と第2のバリアメタル膜307とを順に形成する。そして、第2のバリアメタル膜307の上にタングステン層308を堆積させる。
次に、図5(c)に示すように、CMP工程により過剰なタングステン(タングステン層308のうち溝305aからはみ出た部分)を研磨しWプラグ(導電性プラグ)309を形成する。このときの研磨条件の一例として、タングステン層の研磨レートとNSG膜の研磨レートとが同等のスラリーを用いて、研磨圧力が2〜4psiであり、回転数が100〜140rpmであり、スラリーの流量が300ml/minである。このとき、上記第1の実施形態に記載したようにタングステン層308だけでなく第1のバリアメタル膜306および第2のバリアメタル膜307のそれぞれのうち溝305aからはみ出た部分も研磨され、研磨により露出されたWプラグ309の上面と第1の絶縁膜305の上面とは同一平面にある。
次に、図6(a)〜図6(c)に示すように、さらに、CMP工程を行い、隣り合うWプラグ309,309間の間隔が最小(70nm)である箇所において、隣り合うWプラグ309,309間の第1の絶縁膜305の上面をWプラグ309の上面よりも最大で35nm窪ませる(工程(h))。この時の研磨条件の一例として、タングステン層の研磨レートとNSG膜の研磨レートとが互いに異なるスラリー(具体的には、(タングステンの研磨レート)<(NSGの研磨レート)であり、選択比=(タングステン層の研磨レート):(NSG膜の研磨レート)=1:10)を用いて、研磨圧力が4〜8psiであり、回転数が80〜100rpmであり、スラリー流量が300ml/minである。これは、CMPにより発生するエロージョン(erosion)を応用したもので、Wプラグ309の近く(例えば、Wプラグ309からの距離が10nm未満の箇所)における第1の絶縁膜305の窪み量(<10nm)は小さく、Wプラグ309から離れた箇所(例えばWプラグ309からの距離が35nm程度である箇所)における第1の絶縁膜305の窪み量(〜35nm)は大きくなる。このように第1の絶縁膜305の上面に窪み305bが形成されると、第1の絶縁膜305の表面積が増加し、ウェハ面内におけるWプラグ309の占有率が小さくなる。よって、次工程(図7(a)に示す工程)において低誘電率絶縁層310を堆積させる際、プラズマにより半導体基板300に帯電した電荷がWプラグ309の表面へ集中することを抑制することができる。これにより、成膜中、プラズマ分布が不均一になることを防止できるので、均一な低誘電率絶縁層310を堆積させることが可能となり、半導体装置の著しい歩留まり低下を防ぐことができる。
なお、この工程では、この窪み305bを、第1の絶縁膜305のうち図6(b)の横方向に並んだWプラグ309,309の間に形成するだけでなく(図6(a))、第1の絶縁膜305のうち図6(b)の縦方向に並んだWプラグ309,309の間にも形成する(図6(c))。
次に、図7(a)に示すように、Wプラグ309の上面と窪み305bを有する第1の絶縁膜305の上面とに、膜厚が220nmの低誘電率絶縁層310を堆積させる。上述のように、第1の絶縁膜305には窪み305bが形成されているので、ウェハ面内におけるWプラグ309の占有率を小さく抑えることができる。そのため、上記第1の実施形態と同じく高出力なプラズマ処理により第1の絶縁膜305の上およびWプラグ309の上に低誘電率絶縁層310を堆積させても、Wプラグ309の表面に電荷が集中することを抑制できる。よって、Wプラグ309の表面に局所的に高電位が発生することを防止できるので、Wプラグ309の上でのみ低誘電率絶縁層310が分厚くなることを防止できる。さらに、高出力なプラズマ処理を用いて低誘電率絶縁層310を形成することができるので、機械強度且つ密着性に優れた低誘電率絶縁層310を堆積させることができる。
なお、図7(a)では、低誘電率絶縁層310の上面は凸凹している。その理由は、上面に窪み305bが形成された第1の絶縁膜305の上に均一な膜厚の低誘電率絶縁層310を形成したからであり、Wプラグの表面に電荷が集中したことに起因してWプラグ309の上で低誘電率絶縁層310が分厚くなったからではない。
このとき、高出力なプラズマ処理の成膜条件の一例としては、RFパワーが2500〜3500Wであり、成膜圧力が500Paであり、材料ガスの流量が150〜300sscmであり、材料ガスとしては、4MS(テトラメチルシラン),DMDMOS(ジメチルジメトキシシラン),TMCTS(テトラメチルシクロテトラシロキサン)などを挙げることができる。
また、高出力なプラズマ処理とは、容量結合方式(chamber内に平行に電極を設けプラズマを発生させる方法)により、プラズマを発生させて絶縁膜を堆積させる処理方法のことを指す。ここで、高出力とは、RFパワーが2500W以上であることを言う。RFパワーが2500Wより小さいと、膜(本実施形態では低誘電率絶縁膜311)の機械的強度が低下し、信頼性不良やアセンブリ不良の課題が発生してしまうため、RFパワーが2500W以上の高出力なプラズマ処理により低誘電率絶縁膜311を堆積させることが必要である。また、低誘電率でない絶縁膜(比誘電率k=3.9〜4.4)を容量結合方式で堆積させる場合のRFパワーは800W〜1100Wくらいであるので、第1の絶縁膜305を堆積させる際の出力よりも低誘電率絶縁膜311を堆積させる際の出力の方が高い。
次に、図7(b)に示すように、低誘電率絶縁層310をCMP工程により100 nm研磨して平坦にし、低誘電率絶縁膜(第2の絶縁膜)311を形成する(工程(d))。
次に、図7(c)に示すように、リソグラフィー工程およびドライエッチング工程により、Wプラグ309の上面に達する配線溝311aを低誘電率絶縁膜311に形成し(工程(e))、その後、バリアメタル膜の形成工程により、低誘電率絶縁膜311の上および配線溝311aの内面に第3のバリアメタル膜312および第4のバリアメタル膜313を順次形成する。次に、Cuのシード膜の形成工程、Cuの電解めっき工程およびCuのアニール工程により、第4のバリアメタル膜313の上にCu層を形成し、Cu−CMP工程により、第3のバリアメタル膜312、第4のバリアメタル膜313およびCu層のそれぞれのうち配線溝311aからはみ出た部分を研磨する。これにより、配線溝311a内に、第3のバリアメタル膜312および第4のバリアメタル膜313を介してCu配線314が形成される(工程(g))。
本発明に係る第3の実施形態では、図5(d)の断面図を形成する工程で説明したように、隣り合うWプラグ309,309の間に存在する第1の絶縁膜305の上面に窪み305bを形成している。これにより、第1の絶縁膜305の表面積が増加するのでウェハ面内におけるWプラグ309の占有率が小さくなり、その結果、図7(a)の断面図を形成する工程で説明したように、Wプラグ309の表面に局所的な高電位が発生することを防止でき、Wプラグ309の上でのみ低誘電率絶縁層310が分厚くなることを防止できる。また、高出力なプラズマ処理を用いた結果、機械強度且つ密着性の高い低誘電率絶縁膜311を形成することが可能となる。以上のように、Wプラグ309の上に平坦な低誘電率絶縁膜311を形成することが可能となるので、Cu配線(上層配線)314とWプラグ309(下層配線)とのオープン不良またはCu配線314,314間のショート不良を防ぎ、半導体装置の高歩留まりを実現することができる。しかもその低誘電率絶縁膜311は機械強度と密着性とが低下しないため、配線の信頼性やアセンブリ耐性の劣化を防ぐことが可能となる。
なお、本実施形態に係る半導体装置の製造方法は、上記第1の実施形態で示すようにWプラグの上面に酸化タングステン膜を形成するという工程を備えていることが好ましく、また、上記第2の実施形態で示すようにWプラグの上面に窒化タングステン膜を形成するという工程を備えていることが好ましい。
具体的には、本実施形態では、図7(a)に示す工程において第1の絶縁膜305のうち隣り合うWプラグ309,309の間に窪み305bを形成することにより、ウェハ面内におけるWプラグ309の占有率が小さくなり、その結果、高出力なプラズマ処理を用いて第1の絶縁膜305の上およびWプラグ309の上に低誘電率絶縁層310を堆積させてもWプラグ309の表面に局所的に高電圧が発生することを抑制できる。しかし、本実施形態において、第1の絶縁膜305の上面に窪み305bを形成するだけでなく、Wプラグ309の上面に酸化タングステン膜を形成する(上記第1の実施形態)またはWプラグ309の上面に窒化タングステン膜を形成すれば、高出力なプラズマ処理を用いて低誘電率絶縁層310を堆積させてもWプラグ309の表面に局所的に高電位が発生することを抑制するという効果をより確実に得ることができる。よって、本実施形態においても、Wプラグ309を形成してから低誘電率絶縁層310を形成するまでの間に、別の言い方をすると図5(c)に示す工程を行ったのち図7(a)に示す工程を行う前に、Wプラグ309の上面に酸化タングステン膜または窒化タングステン膜を形成し(工程(c))、低誘電率絶縁膜311に配線溝311aを形成したのち酸化タングステン膜または窒化タングステン膜を除去することが好ましい(工程(f))。
以上説明したように、本発明は、半導体装置のCu配線を形成する方法等に有用である。
本発明による半導体装置の製造方法の第1の実施形態を説明するための工程断面図 本発明による半導体装置の製造方法の第1の実施形態を説明するための工程断面図 本発明による半導体装置の製造方法の第2の実施形態を説明するための工程断面図 本発明による半導体装置の製造方法の第2の実施形態を説明するための工程断面図 本発明による半導体装置の製造方法の第3の実施形態を説明するための工程断面図 本発明による半導体装置の製造方法の第3の実施形態の一工程を説明するための断面図 本発明による半導体装置の製造方法の第3の実施形態を説明するための工程断面図
符号の説明
100,200,300 半導体基板
105,205,305 第1の絶縁膜
109,209,309 Wプラグ (導電性プラグ)
110 酸化タングステン膜 (保護膜)
111,211,311 低誘電率絶縁膜 (第2の絶縁膜)
111a,211a,311a 配線溝
114,214,314 Cu配線 (配線)
210 窒化タングステン膜 (保護膜)
305b 窪み

Claims (13)

  1. 半導体基板の上に、第1の絶縁膜を形成する工程(a)と、
    前記工程(a)の後に、前記第1の絶縁膜を貫通する導電性プラグを形成する工程(b)と、
    前記工程(b)の後に、前記導電性プラグの上面に保護膜を形成する工程(c)と、
    前記工程(c)の後に、前記第1の絶縁膜の上および前記保護膜の上に第2の絶縁膜を形成する工程(d)と、
    前記工程(d)の後に、前記保護膜の上面に達するように前記第2の絶縁膜を貫通する配線溝を形成する工程(e)と、
    前記工程(e)の後に、前記保護膜を除去する工程(f)と、
    前記工程(f)の後に、前記配線溝内に配線を形成する工程(g)とを備えていることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  2. 前記工程(d)は、高出力なプラズマ処理により、前記第2の絶縁膜を前記第1の絶縁膜の上および前記保護膜の上に堆積させる工程であり、
    前記第2の絶縁膜は、低誘電率な絶縁膜であることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
  3. 前記高出力なプラズマ処理は、RFパワーが2500W以上であることを特徴とする請求項2に記載の半導体装置の製造方法。
  4. 前記工程(a)は、プラズマ処理により、前記第1の絶縁膜を前記半導体基板の上に堆積させる工程であり、
    前記高出力なプラズマ処理では、出力が前記工程(a)における前記プラズマ処理の出力よりも大きいことを特徴とする請求項2に記載の半導体装置の製造方法。
  5. 前記工程(b)よりも後であって前記工程(d)の前に、隣り合う前記導電性プラグの間に存在する前記第1の絶縁膜の上面に窪みを形成する工程(h)を備えていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
  6. 前記工程(c)は、前記導電性プラグの前記上面の酸化により前記保護膜を形成する工程であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
  7. 前記導電性プラグの前記上面の酸化は、O雰囲気又は酸素を含むプラズマ雰囲気に前記導電性プラグの前記上面を暴露させることであることを特徴とする請求項6に記載の半導体装置の製造方法。
  8. 前記工程(f)は、還元処理により前記保護膜を除去する工程であることを特徴とする請求項6又は7に記載の半導体装置の製造方法。
  9. 前記還元処理は、H雰囲気において行うことを特徴とする請求項8に記載の半導体装置の製造方法。
  10. 前記工程(c)は、前記導電性プラグの前記上面の窒化により前記保護膜を形成する工程であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
  11. 前記導電性プラグの前記上面の窒化は、窒素を含むプラズマ雰囲気に前記導電性プラグの前記上面を暴露させることであることを特徴とする請求項10に記載の半導体装置の製造方法。
  12. 前記工程(f)は、エッチングにより前記保護膜を除去する工程であることを特徴とする請求項10又は11に記載の半導体装置の製造方法。
  13. 前記エッチングは、Arガススパッタエッチングであることを特徴とする請求項12に記載の半導体装置の製造方法。
JP2008172340A 2008-07-01 2008-07-01 半導体装置の製造方法 Pending JP2010016039A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008172340A JP2010016039A (ja) 2008-07-01 2008-07-01 半導体装置の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008172340A JP2010016039A (ja) 2008-07-01 2008-07-01 半導体装置の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2010016039A true JP2010016039A (ja) 2010-01-21

Family

ID=41701913

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008172340A Pending JP2010016039A (ja) 2008-07-01 2008-07-01 半導体装置の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2010016039A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20220328307A1 (en) * 2020-02-20 2022-10-13 Changxin Memory Technologies, Inc. Methods for manufacturing semiconductor memory

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20220328307A1 (en) * 2020-02-20 2022-10-13 Changxin Memory Technologies, Inc. Methods for manufacturing semiconductor memory
US11854797B2 (en) * 2020-02-20 2023-12-26 Changxin Memory Technologies, Inc. Methods for manufacturing semiconductor memory

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4198906B2 (ja) 半導体装置および半導体装置の製造方法
KR101225642B1 (ko) H2 원격 플라즈마 처리를 이용한 반도체 소자의 콘택플러그 형성방법
JP5263482B2 (ja) 多層配線構造および多層配線の製造方法
US6806191B2 (en) Semiconductor device with a copper line having an increased resistance against electromigration and a method of forming the same
US10923423B2 (en) Interconnect structure for semiconductor devices
US7732304B2 (en) Method of manufacturing semiconductor device
JP4684866B2 (ja) 半導体装置の製造方法
JP4623949B2 (ja) 半導体集積回路装置の製造方法
JP2006135363A (ja) 半導体装置および半導体装置の製造方法
JP5217272B2 (ja) 配線の形成方法及び半導体装置の製造方法
JP3601988B2 (ja) 絶縁膜の形成方法
JP2010016039A (ja) 半導体装置の製造方法
KR20080061075A (ko) 반도체 소자의 금속배선 형성방법
JP2008305921A (ja) 半導体装置及びその製造方法
KR100591179B1 (ko) 반도체 소자의 금속 배선 형성 방법
US20070037378A1 (en) Method for forming metal pad in semiconductor device
KR100701779B1 (ko) 반도체 소자의 콘택 형성 방법
KR100443148B1 (ko) 반도체소자의 제조방법
US20050142849A1 (en) Method for forming metal wirings of semiconductor device
KR100791707B1 (ko) 반도체 소자의 층간 절연막 평탄화 방법
KR100325597B1 (ko) 반도체 소자의 콘택홀 형성방법
KR100552857B1 (ko) 반도체 소자의 콘택 형성 방법
JP2006339479A (ja) 多層配線の製造方法および多層配線
CN104078415A (zh) 互连结构的制造方法
JP2015133382A (ja) 半導体装置の製造方法