JP2010015921A - マルチプレクサスイッチの試験方法とその装置および多点測定装置 - Google Patents

マルチプレクサスイッチの試験方法とその装置および多点測定装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 複数のスイッチで構成され、複数の入力の1つを選択して出力するマルチプレクサスイッチの試験では、スイッチがオフしているかどうかを確実に試験することができない。確実にオフを試験するためには、1つのスイッチをオンにし、他のスイッチをオン、オフする動作を繰り返さなければならず、時間がかかってしまうという課題を解決する。
【解決手段】 全入力端子にテスト電圧を印加し、マルチプレクサスイッチ内の全スイッチをオフにしてその出力電圧が規定値でないことを確認した後、個々のスイッチを順番にオンにして出力電圧が規定値内であることをチェックする。全てのスイッチをオフにしたときにオフになっていないスイッチがあると、このスイッチを経由してテスト電圧が出力されるので、出力電圧が規定値内にないことで全スイッチのオフを確認できる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、マルチプレクサスイッチの試験を行う方法および装置に関し、特にレコーダ、データロガーなどの多点測定に用いて好適なマルチプレクサスイッチの試験方法とその装置、およびこのマルチプレクサスイッチを用いた多点測定装置に関するものである。
複数の測定部を用いて低速で多チャンネルの測定を行う装置では、測定部毎にアンプやADコンバータ、電源などを用いると装置の構成が複雑になり、コストアップの要因になる。そのため、マルチプレクサスイッチを用いて複数の測定部を順次スキャンし、測定部のデータを時分割でADコンバータに入力してデジタル値に変換する構成を用いることが多い。スキャンする測定部の数は、製品によって数点から数十点になることがある。
このような構成にすることにより、チャンネル当たりの測定周期は長くなるが、ADコンバータ等を共用することができるので、低コストで多チャンネルの測定を行うことができる。
図3に、このような多点測定装置の構成を示す。図3において、10a、10b〜10nは測定部であり、温度、電流などの物理量を電圧信号に変換し、内部に取り込んでいる様子を概念的に表している。20はマルチプレクサスイッチであり、スイッチ21a1、21a2、21b1、21b2〜21n1、21n2で構成される。スイッチ21ax(x=1、2)の一端は測定部10aの出力端子に接続される。同様にして、スイッチ21bx〜21nxの一端はそれぞれ測定部10b〜10nの出力端子に接続される。スイッチ21a1〜21n1の他端、スイッチ21a2〜21n2の他端はそれぞれ共通接続される。
マルチプレクサスイッチ20は、複数の入力端子と1つの出力端子を有し、内部のスイッチを操作して、入力端子に印加されている信号の1つを選択して出力端子に出力する機能を備えている。図3では、入力端子はスイッチ21a1〜21n1、21a2〜21n2の一端であり、測定部10a〜10nが接続されている。出力端子はスイッチ21a1〜21n1の共通接続点と21a2〜21n2の共通接続点であり、後述する分圧器が接続されている。
30は分圧器であり、スイッチ31〜34、および抵抗35、36で構成される。スイッチ31と32の一端はスイッチ21a1〜21n1の共通接続点に接続され、スイッチ31の他端はスイッチ33の一端に接続される。
抵抗35と36は直列接続され、この直列回路の一端はスイッチ32の他端に、他端はスイッチ21a2〜21n2の共通接続点に接続される。スイッチ34の一端は抵抗35と36の接続点に接続される。また、スイッチ33、34の他端は共通接続される。
40はADコンバータであり、その入力端子はスイッチ33と34の共通接続点、およびスイッチ21a2〜21n2の共通接続点に接続される。ADコンバータ40は入力された電圧信号をデジタル値に変換し、データ処理部41に出力する。データ処理部41は入力されたデータを処理し、また表示、記録する。
なお、マルチプレクサスイッチ20を構成するスイッチとしては電磁リレーや半導体スイッチを用いることができるが、寿命や信頼性の観点から、最近では半導体スイッチが多く用いられる。
このような構成において、マルチプレクサスイッチ20を操作することにより、測定部10a〜10nの出力信号を選択することができる。例えば、スイッチ21a1、21a2をオンにし、他のスイッチをオフにすることにより、測定部10aの出力信号を選択することができる。
分圧器30は、マルチプレクサスイッチ20が選択した電圧信号を適正なレベルに分圧してADコンバータ40に出力する。例えば、スイッチ31、33をオン、スイッチ32、34をオフにするとマルチプレクサスイッチ20で選択された電圧信号がそのままADコンバータ40に入力され、スイッチ31、33をオフ、スイッチ32、34をオンにすると、抵抗35、36で分圧された電圧信号がADコンバータに入力される。分圧器30を用いることにより、ADコンバータ40の入力レンジより高い電圧を測定することができる。また、ADコンバータ40の前にアンプを挿入して増幅することにより、低電圧を高感度で測定することができる。
このようにマルチプレクサスイッチ20を用いて測定部10a〜10nをスキャンすることにより、分圧器30、ADコンバータ40、データ処理部41を測定部10a〜10nで共用することができるので、コストを削減することができる。
なお、図3では分圧器30は2つの分圧比を選択できるようになっているが、3つ以上の分圧比を選択するようにすることもできる。また、ADコンバータ40の前に利得を設定できるプログラマブルゲインアンプを用いることにより、測定レンジを更に増やすこともできる。
図4に、マルチプレクサスイッチ20の試験方法を示す。なお、図3と同じ要素には同一符号を付し、説明を省略する。この試験は、マルチプレクサスイッチを使用したスキャナタイプのデータロガーやレコーダの出荷検査、受け入れ検査、あるいはユーザが現場で行う検査で実施される。特に、半導体スイッチはオフ時の抵抗が数十MΩになるという中途半端な故障が発生する場合があるので、正確な試験は必須である。
図4において、50は信号源であり、所定の電圧信号を出力する。この信号源50の出力は、測定部10a〜10nの代わりに、マルチプレクサスイッチ20に入力される。測定部10a〜10n毎に異なった信号源を用いるとコストがかかるので、全てのチャンネルで信号源を共用する。また、各チャンネルの測定毎に信号源をつなぎ替えると手間がかかるので、信号源を全チャンネル並列に接続する。
試験を行うときは、分圧器30内のスイッチ31、33をオンにし、スイッチ32、34をオフにする。すなわち、信号源50の出力信号がそのままADコンバータ40に入力されるようにする。そして、マルチプレクサスイッチ20内のスイッチを順番にオンにする。図4では、スイッチ21b1と21b2がオンになっている状態を示している。
そして、そのときのADコンバータ40の出力をチェックする。スイッチが正しくオンになっていると、ADコンバータ40の出力は信号源50の出力電圧に対応した値になり、スイッチが正常にオンになっていないと、ADコンバータ40の出力値がふらつくか、誤差が大きくなる。このようにすることにより、1つの信号源でマルチプレクサスイッチ20内の全てのスイッチを短時間でチェックすることができる。
特開平11−88176
しかしながら、図4の測定方法ではマルチプレクサスイッチ20内のスイッチのうち、1つが正常にオフにならないと、正確な試験を行うことができないという課題があった。図4で、スイッチ21a1が正常にオフにならないとする。図ではこのことを表すために、スイッチ21a1に並列に抵抗51が接続されているように記載している。
スイッチ21a1、21a2の試験を行うときは、これらのスイッチをオンに、マルチプレクサスイッチ20内の他の全てのスイッチをオフにする。ADコンバータ40には信号源50の出力電圧が入力されるので、スイッチ21a1、21a2は正常にオンになっていることが確認できる。
次に、スイッチ21b1、21b2の試験を行うために、これらのスイッチをオン、他のスイッチをオフにする。しかし、スイッチ21a1は正常にオフせず、抵抗51が接続された状態になっているので、たとえスイッチ21b1がオンにならなくても、信号源50の出力信号が抵抗51を経由してADコンバータ40に入力されるので、スイッチ21b1、21b2が正常であると判定してしまう。同様にして、他のスイッチについても同じように誤判定してしまう。
図4のようにマルチプレクサスイッチ20の入力側に1つの信号源50から並列に信号を入力しないで、各チャンネル毎に個別に信号源50の出力を接続して試験するようにすると、スイッチのオン状態を試験することはできるが、オフ状態を試験することができない。
スイッチ21a1、21a2のみに信号源50の出力信号を入力してこれらのスイッチをオンにすると、ADコンバータ40には信号源50の出力信号が入力されるので、これらのスイッチのオンを確認できる。
次に、スイッチ21b1、21b2に信号源50の出力信号を入力してこれらのスイッチをオン、スイッチ21a1、21a2をオフにする。信号源50の出力信号はスイッチ21b1、21b2を経由してADコンバータ40に入力されるので、これらのスイッチのオンを確認できる。このとき、スイッチ21a1が正常にオフになっていなくても、このスイッチには信号が入力されていないのでスイッチ21b1、21b2の測定には影響を与えない。従って、スイッチ21a1の異状を検出することができない。
全てのスイッチのオン、オフを試験するためには、図4の接続状態にして試験するスイッチをオンにし、その状態で他のスイッチをオン、オフしてADコンバータ40の出力値をチェックし、さらに試験するスイッチをオンにし、その状態で他のスイッチをオン、オフしてADコンバータ40の出力値をチェックしなければならない。すなわち全てのスイッチのオン/オフの組み合わせで試験をする必要があるため、スイッチの数(チャネル数)が多いほど試験に長い時間を必要とする、という課題もあった。
従って本発明の目的は、マルチプレクサスイッチのオン、オフ状態を短時間で試験することができる、マルチプレクサスイッチの試験方法とその装置、およびこのマルチプレクサスイッチを用いた多点測定装置を提供することにある。
このような課題を解決するために、本発明のうち請求項1記載の発明は、
スイッチを内蔵し、少なくとも2つの入力端子と1つの出力端子を具備して、前記入力端子に印可された信号の1つを選択して前記出力端子に出力するマルチプレクサスイッチを試験する試験方法であって、
信号源から前記マルチプレクサスイッチの全ての入力端子に電圧信号を与える工程と、
前記マルチプレクサスイッチ内のスイッチを全てオフにして、このマルチプレクサスイッチの出力電圧が第1の規定値内に入っていないことをチェックする工程と、
前記マルチプレクサスイッチを操作して前記入力端子を順番に選択し、このマルチプレクサスイッチの出力信号が第2の規定値内に入っていることをチェックする工程と、
を具備したものである。短時間でマルチプレクサスイッチ内のスイッチが正常にオン、オフされることを試験できる。
請求項2記載の発明は、
スイッチを内蔵し、複数の入力端子と1つの出力端子を具備して、前記複数の入力端子に印可された信号の1つを選択して出力するマルチプレクサスイッチを試験する試験装置であって、
前記マルチプレクサスイッチの全ての入力端子に電圧信号を与える信号源と、
前記マルチプレクサスイッチの出力信号の電圧を測定する電圧測定部と、
前記電圧測定部の出力が入力され、前記マルチプレクサスイッチ内の全てのスイッチをオフにして前記電圧測定部の出力が第1の規定値内に入っていないかどうかをチェックし、その後前記入力端子を順番に選択して、前記電圧測定部の出力が第2の規定値内に入っているかどうかをチェックする制御部と、
を具備したものである。短時間でマルチプレクサスイッチ内のスイッチが正常にオン、オフされることを試験できる。
請求項3記載の発明は、請求項2記載の発明において、
前記マルチプレクサスイッチ内のスイッチのオフ抵抗と、前記電圧測定部の入力抵抗、および前記信号源の出力信号の電圧に基づいて、前記第1および/または第2の規定値を決定するようにしたものである。正常であるオフ抵抗の範囲を選択できる。
請求項4記載の発明は、
スイッチが内蔵され、複数の入力端子と1つの出力端子を具備して、これらの入力端子に印可された信号の1つを選択して出力端子に出力するマルチプレクサスイッチと、
物理量を測定して電圧信号に変換し、その出力端子が前記マルチプレクサスイッチの入力端子の各々に接続される複数の測定部と、
前記マルチプレクサスイッチが選択した信号が入力され、その電圧を測定する電圧測定部と、
前記電圧測定部が測定した測定値が入力され、この測定値を処理するデータ処理部と、
前記電圧測定部の出力が入力され、前記マルチプレクサスイッチ内の全てのスイッチをオフにして前記電圧測定部の出力が第1の規定値内に入っていないかどうかをチェックし、その後前記入力端子を順番に選択して、前記電圧測定部の出力が第2の規定値内に入っているかどうかをチェックする制御部と、
を具備したものである。短時間でマルチプレクサスイッチ内のスイッチが正常にオン、オフされることを試験できる。
請求項5記載の発明は、請求項4記載の発明において、
前記マルチプレクサスイッチ内のスイッチのオフ抵抗と、前記電圧測定部の入力抵抗、および前記マルチプレクサスイッチに入力する信号の電圧に基づいて、前記第1および/または第2の規定値を決定するようにしたものである。正常であるオフ抵抗の範囲を選択できる。
請求項6記載の発明は、請求項4若しくは請求項5記載の発明において、
前記マルチプレクサスイッチを試験する際に、信号源から前記マルチプレクサスイッチの全ての入力端子に電圧信号を与えるようにしたものである。正確な試験ができる。
請求項7記載の発明は、請求項4若しくは請求項5記載の発明において、
前記測定部の出力信号を用いて前記マルチプレクサスイッチを試験するようにしたものである。信号源が不要であり、かつマルチプレクサスイッチの入力信号を切り替える必要がない。
以上説明したことから明らかなように、本発明によれば次のような効果がある。
請求項1,2、3、4、5、6および7の発明によれば、マルチプレクサスイッチの全入力端子に信号を与え、このマルチプレクサスイッチ内の全スイッチをオフにしてその出力電圧が第1の規定値に入っていないことをチェックし、その後順番に入力端子を選択して、その出力電圧が第2の規定値に入っていることを確認するようにした。
全スイッチをオフにする試験で全てのスイッチが正常にオフできることを確認することができるので、マルチプレクサスイッチの正常、異常を確実に試験することができるという効果がある。また、従来の試験に全スイッチオフの試験を追加するだけなので、短時間で試験を行うことができるという効果もある。
また、マルチプレクサスイッチの入力信号を切り替えるだけで試験を行うことができるので、簡単な試験装置で試験を行うことができるという効果がある。従って、簡単な構成で多点測定装置等このマルチプレクサスイッチを用いた機器に、自己診断機能を持たせることができ、またユーザが簡単に試験を行うことができる。
また、通常電圧測定部の入力抵抗は1MΩ以上と高いので、スイッチのオフ時にスイッチ抵抗が10〜100MΩになるという中途半端な故障をも検出することができるという効果もある。
さらに、多点測定装置等では、測定信号を用いてマルチプレクサスイッチの試験を行うようにすることができるので、配線をつなぎ替えることなく試験を行うことができるという効果もある。
以下本発明を図面を用いて詳細に説明する。図1は本発明に係るマルチプレクサスイッチを用いた多点測定装置の一実施例を示す構成図である。なお、図3、図4と同じ要素には同一符号を付し、説明を省略する。
図1において、60は制御部であり、マルチプレクサスイッチ20および分圧器30内のスイッチを制御し、またADコンバータ40の出力値が入力される。制御部60は、ADコンバータ40の出力からマルチプレクサスイッチ20内のスイッチが正常であるかどうかを試験し、試験結果を出力する。この試験結果は、データ処理部41あるいは図示しない表示器に表示される。
なお、マルチプレクサスイッチ20を試験するときは、図4に示すように信号源50からマルチプレクサスイッチ20の入力端子に電圧信号を印加する。また、分圧器30とADコンバータ40は電圧測定部を構成している。
次に、図2フローチャートに基づいて、この実施例の動作を説明する。なお、工程(P2−5)の規定値は第1の規定値に相当し、工程(P2−7)の規定値は第2の規定値に相当する。
図2において、工程(P2−1)でマルチプレクサスイッチ20の全入力端子に、信号源50からテスト信号を入力する。すなわち、図4に示すように、スイッチ21a1〜21n1の一端に信号源50のプラス側を、スイッチ21a2〜21n2の一端に信号源50のマイナス側を接続する。
そして、工程(P2−2)で分圧器30を操作して、マルチプレクサスイッチの出力が、分圧器の抵抗で終端されつつ、そのまま分圧されずにADコンバータ40に入力されるようにする。具体的には、スイッチ31〜33をオンにし、スイッチ34をオフにする。これによって、信号源50の出力信号が分圧されないで直接ADコンバータ40に入力される。
次に、工程(P2−3)でマルチプレクサスイッチ20内の全スイッチをオフにし、ADコンバータ40で入力電圧をデジタル値に変換する(工程(P2−4))。このデジタル値は制御部60に入力され、評価される。
工程(P2−5)で、ADコンバータ40が変換したデジタル値が規定値内であるかどうかを評価する。ここで言う規定値内とは、信号源50の出力信号がADコンバータ40に入力されたときに得られるであろう値の範囲とする。この範囲は、信号源50の出力信号の誤差やADコンバータ40の変換誤差、マルチプレクサスイッチ20と分圧器30内のスイッチのオン、オフ抵抗等を考慮して決定する。
工程(P2−3)でマルチプレクサスイッチ20内の全スイッチをオフにしているので、これらのスイッチが全て正常にオフになっていると、ADコンバータ40には信号源50の出力信号が入力されない。従って、ADコンバータの出力デジタル値は大きくばらつくか、あるいは誤差が大きくなる、いずれにしても、工程(P2−5)の規定値に入らない。
マルチプレクサスイッチ20内のスイッチのどれかがオフになっていないと、信号源50の出力信号がこのスイッチを経由してADコンバータ40に入力されるので、ADコンバータ40の出力は規定値内になる。すなわち、工程(P2−3)〜(P2−5)で、マルチプレクサスイッチ20内のスイッチが全てオフになっていることをチェックすることができる。
工程(P2−5)で規定値内でないと(NO)、工程(P2−6)〜(P2−8)でマルチプレクサスイッチ20内のスイッチを順番にオンにし、ADコンバータ40で入力電圧をデジタル値に変換して、で規定値であるかどうかをチェックする工程を繰り返す。この工程によって、マルチプレクサスイッチ20内のスイッチが正常にオンできることを確認することができる。なお、(P2−6)〜(P2−8)の工程は、図4で説明した従来の試験方法と同じである。
全てのスイッチについて、工程(P2−7)で規定値内であると、マルチプレクサスイッチ20は正常であると判定する。工程(P2−5)で規定内である(YES)か、工程(P2−7)で規定値外(NO)であると、マルチプレクサスイッチ20は故障していると判定できる。
以上説明したように、この試験方法ではマルチプレクサスイッチ20内の全スイッチが正常にオン、オフしているかどうかを判定することができる。また、この試験方法は従来の試験方法に工程(P2−3)〜(P2−5)を追加するだけである。これらの工程は1度実行されるだけなので、試験時間の増加はわずかである。
次に、工程(P2−5)、(P2−7)の規定値の算出手法について説明する。図1では試験時にスイッチ32がオンになっているので、ADコンバータ40の入力抵抗は抵抗35と36の抵抗値を加算した値になる。従って、マルチプレクサスイッチ20内のスイッチが中途半端にオフになると、信号源50の出力信号がこれらの抵抗で分圧されるので、ADコンバータ40の入力電圧が低下する。
抵抗35と36の抵抗値の加算値をRin、マルチプレクサスイッチ20内のスイッチのオフ抵抗をRoff、信号源50の出力信号の電圧をVoとすると、ADコンバータ40の入力電圧Vinは下記(1)式になる。
Vin=Vo×Rin/(Rin+Roff) ・・・・・・ (1)
この(1)式を考慮して、許容できるオフ抵抗RoffからVinを算出し、規定値を決定する。例えば、Rin=1MΩ、許容できるオフ抵抗Roff=9MΩとすると、
Vin=0.9×Vo
となる。従って、規定値としてVo〜0.9Voを用いればよい。通常、分圧器30の入力抵抗は1MΩ程度なので、Roffが10〜100MΩとなる中途半端な故障であっても、確実に検出することができる。
なお、工程(P2−5)と(P2−7)の規定値は同じ値を用いることもできるが、異ならせることもできる。
また、この実施例ではマルチプレクサスイッチ20の試験時は信号源50からテスト信号を与えるようにしたが、測定部10a〜10nが出力する測定値を用いてもよい。この場合、前記(1)式のVoとして直前の測定値を用いる。測定値は変化するが、本実施例による試験は短時間で行うことができ、かつ電圧測定値は概略値でよいので、試験中に測定値は変化しないとしてよい。
また、分圧器30はなくてもよい。通常、ADコンバータ40の入力インピーダンスは高いので、分圧器30がないと前記(1)式のRinが高くなりすぎ、試験に支障を来す場合がある。この場合は、ADコンバータ40の前に抵抗を挿入し、見かけの入力抵抗を下げればよい。
また、本実施例では電圧測定部としてADコンバータを用いたが、電圧を測定できるものであれば、他の構成を用いてもよい。
また、制御部60は、多点測定を行うためにマルチプレクサスイッチを操作する制御部の機能の一部として実現することもでき、分圧器30とADコンバータ40で構成される電圧測定部は、測定部10a〜10nの出力電圧を測定する電圧測定部と共用することもできる。
さらに、本実施例では多点測定装置に内蔵されているマルチプレクサスイッチを試験するとして説明したが、他の装置であってもよい。また、マルチプレクサスイッチ単体の試験装置とすることもできる。
本発明の一実施例を示す構成図である。 本発明の動作を説明するためのフローチャートである。 多点測定装置の構成図である。 マルチプレクサスイッチの試験を説明するための図である。
符号の説明
10a〜10n 測定部
20 マルチプレクサスイッチ
21a1〜21n1、21a2〜21n2、31〜34 スイッチ
30 分圧器
35、36 抵抗
40 ADコンバータ
41 データ処理部
50 信号源
60 制御部

Claims (7)

  1. スイッチを内蔵し、少なくとも2つの入力端子と1つの出力端子を具備して、前記入力端子に印可された信号の1つを選択して前記出力端子に出力するマルチプレクサスイッチを試験する試験方法であって、
    信号源から前記マルチプレクサスイッチの全ての入力端子に電圧信号を与える工程と、
    前記マルチプレクサスイッチ内のスイッチを全てオフにして、このマルチプレクサスイッチの出力電圧が第1の規定値内に入っていないことをチェックする工程と、
    前記マルチプレクサスイッチを操作して前記入力端子を順番に選択し、このマルチプレクサスイッチの出力信号が第2の規定値内に入っていることをチェックする工程と、
    を具備したことを特徴とするマルチプレクサスイッチの試験方法。
  2. スイッチを内蔵し、複数の入力端子と1つの出力端子を具備して、前記複数の入力端子に印可された信号の1つを選択して出力するマルチプレクサスイッチを試験する試験装置であって、
    前記マルチプレクサスイッチの全ての入力端子に電圧信号を与える信号源と、
    前記マルチプレクサスイッチの出力信号の電圧を測定する電圧測定部と、
    前記電圧測定部の出力が入力され、前記マルチプレクサスイッチ内の全てのスイッチをオフにして前記電圧測定部の出力が第1の規定値内に入っていないかどうかをチェックし、その後前記入力端子を順番に選択して、前記電圧測定部の出力が第2の規定値内に入っているかどうかをチェックする制御部と、
    を具備したことを特徴とするマルチプレクサスイッチの試験装置。
  3. 前記マルチプレクサスイッチ内のスイッチのオフ抵抗と、前記電圧測定部の入力抵抗、および前記信号源の出力信号の電圧に基づいて、前記第1および/または第2の規定値を決定するようにしたことを特徴とする請求項2記載のマルチプレクサスイッチの試験装置。
  4. スイッチが内蔵され、複数の入力端子と1つの出力端子を具備して、これらの入力端子に印可された信号の1つを選択して出力端子に出力するマルチプレクサスイッチと、
    物理量を測定して電圧信号に変換し、その出力端子が前記マルチプレクサスイッチの入力端子の各々に接続される複数の測定部と、
    前記マルチプレクサスイッチが選択した信号が入力され、その電圧を測定する電圧測定部と、
    前記電圧測定部が測定した測定値が入力され、この測定値を処理するデータ処理部と、
    前記電圧測定部の出力が入力され、前記マルチプレクサスイッチ内の全てのスイッチをオフにして前記電圧測定部の出力が第1の規定値内に入っていないかどうかをチェックし、その後前記入力端子を順番に選択して、前記電圧測定部の出力が第2の規定値内に入っているかどうかをチェックする制御部と、
    を具備したことを特徴とする多点測定装置。
  5. 前記マルチプレクサスイッチ内のスイッチのオフ抵抗と、前記電圧測定部の入力抵抗、および前記マルチプレクサスイッチに入力する信号の電圧に基づいて、前記第1および/または第2の規定値を決定するようにしたことを特徴とする請求項4記載の多点測定装置。
  6. 前記マルチプレクサスイッチを試験する際に、信号源から前記マルチプレクサスイッチの全ての入力端子に電圧信号を与えるようにしたことを特徴とする請求項4若しくは請求項5記載の多点測定装置。
  7. 前記測定部の出力信号を用いて前記マルチプレクサスイッチを試験するようにしたことを特徴とする請求項4若しくは請求項5記載の多点測定装置。
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