JP2010015112A - 多層レジストプロセス用下層膜形成組成物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】(A)ノボラック樹脂と、(B)有機溶剤と、を含有し、(A)ノボラック樹脂が、(a1)分子中にフェノール性水酸基を2つ以上有する化合物を1〜99質量%、(a2)ナフトールを1〜10質量%、(a3)フェノール性水酸基を有する化合物(但し、前記(a1)化合物及び前記(a2)ナフトールを除く)を0〜98質量%(但し、(a1)+(a2)+(a3)=100質量%とする)、及び(a4)アルデヒド、を縮合して得られる樹脂である多層レジストプロセス用下層膜形成組成物。
【選択図】なし
Description
本発明の多層レジストプロセス用下層膜形成組成物(以下、「下層膜形成組成物」という)は、(A)ノボラック樹脂と、(B)有機溶剤と、を含有するものである。(A)ノボラック樹脂を含有するために、基板加工時のエッチング選択性が向上し、より正確にパターンの転写が可能であり、更には反射防止能に優れたレジスト下層膜を形成することができる。
(A)ノボラック樹脂は、(a1)分子中にフェノール性水酸基を2つ以上有する化合物(以下、「(a1)化合物」という)を1〜99質量%、(a2)ナフトールを1〜10質量%、(a3)フェノール性水酸基を有する化合物(但し、(a1)化合物及び(a2)ナフトールを除く)(以下、「(a3)化合物」という)を0〜98質量%(但し、(a1)+(a2)+(a3)=100質量%とする)、及び(a4)アルデヒド、を縮合して得られる樹脂である。
(i) (a1)化合物
(a1)化合物は、分子中にフェノール性水酸基を2つ以上有する化合物であり、ジヒドロキシベンゼン誘導体、ジヒドロキシナフタレン誘導体及びジヒドロキシアントラセン誘導体からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物であることが好ましい。
(a2)ナフトールとして、具体的には、1−ナフトール、2−ナフトールを用いることができる。
(a3)化合物は、(a1)化合物及び(a2)ナフトールを除く、フェノール性水酸基を有する化合物である。具体的には、フェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、o−エチルフェノール、m−エチルフェノール、p−エチルフェノール、o−ブチルフェノール、m−ブチルフェノール、p−ブチルフェノール、2,3−キシレノール、2,4−キシレノール、2,5−キシレノール、2,6−キシレノール、3,4−キシレノール、3,5−キシレノール、2,3,5−トリメチルフェノール、3,4,5−トリメチルフェノール、o−イソプロペニルフェノール、m−イソプロペニルフェノール、p−イソプロペニルフェノール、o−ヒドロキシスチレン、m−ヒドロキシスチレン、p−ヒドロキシスチレン等を挙げることができる。これらの中でも、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、o−ヒドロキシスチレン、m−ヒドロキシスチレン、p−ヒドロキシスチレンが好ましい。なお、(a3)化合物は1種単独で用いても良く、2種以上を混合して用いても良い。
(a4)アルデヒドとして、具体的には、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピルアルデヒド等の飽和脂肪族アルデヒド類;アクロレイン、メタクロレイン等の不飽和脂肪族アルデヒド類;フルフラール等のヘテロ環式アルデヒド類;ベンズアルデヒド、ナフチルアルデヒド、アントラアルデヒド等の芳香族アルデヒド類等を挙げることができる。これらの中でも、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、フルフラールが好ましい。なお、(a4)アルデヒドは1種単独で用いても良く、2種以上を混合して用いても良い。
(A)ノボラック樹脂は、前述した(a1)化合物〜(a4)アルデヒドに加えて、他の化合物(以下、「他の化合物」という)を縮合させて得られる樹脂であっても良い。他の化合物は、(A)ノボラック樹脂中に存する芳香族骨格に置換することで、(A)ノボラック樹脂を変性させることができる。
(A)ノボラック樹脂は、例えば、(a1)化合物〜(a4)アルデヒドを酸触媒の存在下で縮合させることで調製することができる。また、(a1)化合物〜(a4)アルデヒドを縮合させる際に他の化合物を加えて縮合させても良い。
(A)ノボラック樹脂のゲルパーミエーションカラムクロマトグラフィーにより測定されるポリスチレン換算の重量平均分子量(以下、「Mw」と記載する)は、1,000〜5,000であることが好ましく、1,000〜3,000であることが更に好ましく、1,000〜2,000であることが特に好ましい。
(B)有機溶剤は、(A)ノボラック樹脂を溶解させることができるものであれば特に限定されるものではない。具体的には、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、エチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル等のエチレングリコールモノアルキルエーテル類;エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノ−n−プロピルエーテルアセテート、エチレングリコールモノ−n−ブチルエーテルアセテート等のエチレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類;ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジ−n−プロピルエーテル、ジエチレングリコールジ−n−ブチルエーテル等のジエチレングリコールジアルキルエーテル類;トリエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジエチルエーテル等のトリエチレングリコールジアルキルエーテル類;
下層膜形成組成物には、所望の効果を損なわない範囲で、必要に応じて、(C)酸発生剤、(D)架橋剤、及び(E)添加剤等のその他の成分を含有させることが好ましい。
(C)酸発生剤は、露光あるいは加熱により酸を発生する成分である。以下、本明細書中、露光により酸を発生する酸発生剤を「光酸発生剤」といい、加熱により酸を発生する酸発生剤を「熱酸発生剤」という。また、(C)酸発生剤として、光酸発生剤と熱酸発生剤とを併用することもできる。
光酸発生剤として、具体的には、ジフェニルヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート、ジフェニルヨードニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、ジフェニルヨードニウムピレンスルホネート、ジフェニルヨードニウムn−ドデシルベンゼンスルホネート、ジフェニルヨードニウム10−カンファースルホネート、ジフェニルヨードニウムナフタレンスルホネート、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムn−ドデシルベンゼンスルホネート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウム10−カンファースルホネート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムナフタレンスルホネート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート、
熱酸発生剤として、具体的には、2,4,4,6−テトラブロモシクロヘキサジエノン、ベンゾイントシレート、2−ニトロベンジルトシレート、アルキルスルホネート類等を挙げることができる。なお、熱酸発生剤は1種単独で用いても良く、2種以上を混合して用いても良い。
(D)架橋剤は、下層膜形成組成物を硬化させて得られるレジスト下層膜と、このレジスト下層膜の上に形成されるレジスト被膜との間のインターミキシングを防止し、更にはレジスト下層膜のクラックの発生を防止する作用を有する成分である。このような架橋剤としては、多核フェノール類や、種々の市販の硬化剤を使用することができる。また、これらは併用することもできる。
多核フェノール類として、具体的には、4,4’−ビフェニルジオール、4,4’−メチレンビスフェノール、4,4’−エチリデンビスフェノール、ビスフェノールA等の2核フェノール類;4,4’,4’’−メチリデントリスフェノール、4,4’−(1−(4−(1−(4−ヒドロキシフェニル)−1−メチルエチル)フェニル)エチリデン)ビスフェノール等の3核フェノール類;ノボラック等のポリフェノール類等を挙げることができる。これらの中でも、4,4’−(1−(4−(1−(4−ヒドロキシフェニル)−1−メチルエチル)フェニル)エチリデン)ビスフェノール、ノボラック等が好ましい。なお、多核フェノール類は1種単独で用いても良く、2種以上を混合して用いても良い。
市販の硬化剤として、具体的には、2,3−トリレンジイソシアナート、2,4−トリレンジイソシアナート、3,4−トリレンジイソシアナート、3,5−トリレンジイソシアナート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアナート、ヘキサメチレンジイソシアナート、1,4−シクロヘキサンジイソシアナート等のジイソシアナート類;以下商品名で、「エピコート812」、同815、同826、同828、同834、同836、同871、同1001、同1004、同1007、同1009、同1031(以上、油化シェルエポキシ社製)、「アラルダイト6600」、同6700、同6800、同502、同6071、同6084、同6097、同6099(以上、チバガイギー社製)、「DER331」、同332、同333、同661、同644、同667(以上、ダウケミカル社製)等のエポキシ化合物;「サイメル300」、同301、同303、同350、同370、同771、同325、同327、同703、同712、同701、同272、同202、「マイコート506」、同508(以上、三井サイアナミッド社製)等のメラミン系硬化剤;「サイメル1123」、同1123−10、同1128、「マイコート102」、同105、同106、同130(以上、三井サイアナミッド社製)等のベンゾグアナミン系硬化剤;「サイメル1170」、同1172(以上、三井サイアナミッド社製)、「ニカラックN−2702」(三和ケミカル社製)等のグリコールウリル系硬化剤等を挙げることができる。これらの中でも、メラミン系硬化剤、グリコールウリル系硬化剤等が好ましい。なお、硬化剤は1種単独で用いても良く、2種以上を混合して用いても良い。
(E)添加剤は、下層膜形成組成物に含有される成分のうち、(C)酸発生剤及び(D)架橋剤を除き、レジスト下層膜とレジスト被膜との間のインターミキシングを防止し、下層膜形成組成物の塗布性を向上させる等の作用を有する成分である。(E)添加剤としては、例えば、バインダー樹脂、放射線吸収剤、界面活性剤、保存安定剤、消泡剤、接着助剤等がある。
バインダー樹脂としては、種々の熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂を使用することができる。熱可塑性樹脂として、具体的には、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ−1−ブテン、ポリ−1−ペンテン、ポリ−1−ヘキセン、ポリ−1−ヘプテン、ポリ−1−オクテン、ポリ−1−デセン、ポリ−1−ドデセン、ポリ−1−テトラデセン、ポリ−1−ヘキサデセン、ポリ−1−オクダデセン、ポリビニルシクロアルカン等のα−オレフィン系重合体類;ポリ−1,4−ペンタジエン、ポリ−1,4−ヘキサジエン、ポリ−1,5−ヘキサジエン等の非共役ジエン系重合体類;α,β−不飽和アルデヒド系重合体類;ポリ(メチルビニルケトン)、ポリ(芳香族ビニルケトン)、ポリ(環状ビニルケトン)等のα,β−不飽和ケトン系重合体類;(メタ)アクリル酸、α−クロロアクリル酸、(メタ)アクリル酸塩、(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸ハロゲン化物等のα,β−不飽和カルボン酸又はその誘導体の重合体類;ポリ(メタ)アクリル酸無水物、無水マレイン酸の共重合体等のα,β−不飽和カルボン酸無水物の重合体類;メチレンマロン酸ジエステル、イタコン酸ジエステル等の不飽和多塩基性カルボン酸エステルの重合体類;
放射線吸収剤としては、例えば、油溶性染料、分散染料、塩基性染料、メチン系染料、ピラゾール系染料、イミダゾール系染料、ヒドロキシアゾ系染料等の染料類;ビクシン誘導体、ノルビクシン、スチルベン、4,4’−ジアミノスチルベン誘導体、クマリン誘導体、ピラゾリン誘導体等の蛍光増白剤類;ヒドロキシアゾ系染料、商品名「チヌビン234」、同1130(以上、チバガイギー社製)等の紫外線吸収剤類;アントラセン誘導体、アントラキノン誘導体等の芳香族化合物等がある。なお、放射線吸収剤は1種単独で用いても良く、2種以上を混合して用いても良い。放射線吸収剤の含有量は、(A)ノボラック樹脂100質量部当たり、10質量部以下であることが好ましく、5質量部以下であることが更に好ましい。
界面活性剤は、塗布性、ストリエーション、ぬれ性、現像性等を改良する作用を有する成分である。このような界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレン−n−オクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン−n−ノニルフェニルエーテル、ポリエチレングリコールジラウレート、ポリエチレングリコールジステアレート等のノニオン系界面活性剤や、以下商品名で、「KP341」(信越化学工業社製)、「ポリフローNo.75」、同No.95(以上、共栄社油脂化学工業社製)、「エフトップEF101」、同EF204、同EF303、同EF352(以上、トーケムプロダクツ社製)、「メガファックF171」、同F172、同F173(以上、大日本インキ化学工業社製)、「フロラードFC430」、同FC431、同FC135、同FC93(以上、住友スリーエム社製)、「アサヒガードAG710」、「サーフロンS382」、同SC101、同SC102、同SC103、同SC104、同SC105、同SC106(以上、旭硝子社製)等がある。なお、界面活性剤は1種単独で用いても良く、2種以上を混合して用いても良い。界面活性剤の含有量は、(A)ノボラック樹脂100質量部当たり、5質量部以下であることが好ましく、1質量部以下であることが更に好ましい。
本発明の下層膜形成組成物を用いたレジストパターンは、例えば、以下のようにして形成することができる。先ず、基板上に下層膜形成組成物を塗布した後、塗膜を硬化させてレジスト下層膜を形成する。次に、レジスト下層膜上にレジスト組成物溶液を塗布した後、塗膜をプレベークしてレジスト被膜を形成する。形成したレジスト被膜を、フォトマスクを介して選択的に露光した後、現像する。最後に、レジスト下層膜をエッチングすることでレジストパターンを形成することができる。
レジスト下層膜は、基板上に下層膜形成組成物を塗布した後、塗膜を硬化させて形成することができる。基板としては、例えば、シリコンウエハー、アルミニウムで被覆したウエハー等を使用することができる。また、下層膜形成組成物の塗布は、回転塗布、流延塗布、ロール塗布等の方法で適宣実施することができる。更に、塗膜を硬化させる条件としては、下層膜形成組成物に応じて適宣選択することができ、例えば、露光及び/又は加熱条件を挙げることができる。
レジスト下層膜上に、レジスト被膜が所定の膜厚となるようにレジスト組成物溶液を塗布した後、プレベークして、塗膜中の溶剤を揮発させて、レジスト被膜を形成することができる。
露光に用いられる放射線としては、レジスト組成物に含有される光酸発生剤の種類に応じて、可視光線、紫外線、遠紫外線、X線、電子線、γ線、分子線、イオンビーム等から適切に選択して使用することができる。これらの中でも、遠紫外線が好ましく、KrFエキシマレーザー(248nm)、ArFエキシマレーザー(193nm)、F2エキシマレーザー(波長157nm)、Kr2エキシマレーザー(波長147nm)、ArKrエキシマレーザー(波長134nm)、極紫外線(波長13nm等)等が更に好ましい。
露光後のレジスト被膜を現像し、洗浄した後、乾燥させる。解像度、パターンプロファイル、現像性等を向上させるため、露光した後、現像する前にポストベークを行うことも好ましい。
乾燥させた後、例えば、酸素プラズマ等のガスプラズマを用いて、レジスト下層膜の乾式エッチングを行い、所定の基板加工用のレジストパターンを形成することができる。
◎;基準レジスト下層膜に比べてエッチングレートが、−10%以下の場合
○;基準レジスト下層膜に比べてエッチングレートが、−10%超、0%以下の場合
△;基準レジスト下層膜に比べてエッチングレートが、0%超、+10%以下の場合
×;基準レジスト下層膜に比べてエッチングレートが、+10%超の場合
還流管を装着したセパラブルフラスコに、窒素気流下で、8−メチル−8−t−ブトキシカルボニルメトキシカルボニルテトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデカ−3−エン(以下、単量体(イ)という)29部、8−メチル−8−ヒドロキシテトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデカ−3−エン(以下、「単量体(ロ)」という)10部、無水マレイン酸(以下、「単量体(ハ)」という)18部、2,5−ジメチル−2,5−ヘキサンジオールジアクリレート4部、t−ドデシルメルカプタン1部、アゾビスイソブチロニトリル4部、及び1,2−ジエトキシエタン60部を仕込み、攪拌しつつ70℃で6時間重合した。その後、反応溶液を大量のn−ヘキサン/i−プロピルアルコール(質量比=1/1)混合溶媒中に注いで、反応溶液中の樹脂を凝固させた。凝固させた樹脂を混合溶媒で数回洗浄した後、真空乾燥させて、下記構造を有する樹脂を調製した(収率60%)。なお、この樹脂は、mol比((a):(b):(c))が64:18:18であり、Mwが27,000であった。
温度計を備えたセパラブルフラスコに、窒素雰囲気下で、1,5−ジヒドロキシナフタレン63部、1−ナフトール7部、ホルマリン30部、メチルイソブチルケトン300部、及びp−トルエンスルホン酸1部を仕込み、攪拌しつつ80℃で7時間重合した。その後、反応溶液を多量の水で洗浄し、溶媒を留去して、Mwが1,500の(A)ノボラック樹脂(1)を合成した。
表1に示す化合物を用いたこと以外は、合成例2と同様の手法にて、(A)ノボラック樹脂(2)〜(8)、及びノボラック樹脂(1)〜(3)を合成した。
合成例2で合成した(A)ノボラック樹脂(1)10部を、シクロヘキサノン90部に溶解させた後、孔径0.1μmのメンブレンフィルターで濾過して、下層膜形成組成物(1)を調製した。直径8インチのシリコンウエハー上に、調製した下層膜形成組成物(1)をスピンコートした後、180℃で60秒間、更に300℃で60秒間ホットプレート上にて加熱して、膜厚300nmのレジスト下層膜を形成した。その後、このレジスト下層膜上に3層レジストプロセス用中間層組成物溶液(JSR社製、商品名「NFC SOG04」)をスピンコートし、200℃で60秒間、更に300℃で60秒間ホットプレート上にて加熱して、膜厚50nmの中間層被膜を形成した。次いで、この中間層被膜上に、合成例1で合成したレジスト組成物の溶液をスピンコートし、130℃のホットプレート上で90秒間プレベークして、膜厚200nmのフォトレジスト膜を形成した。NIKON社製のArFエキシマレーザー露光装置(レンズ開口数0.78、露光波長193nm)を用い、マスクパターンを介して、最適露光時間だけ露光した後、130℃のホットプレート上で90秒間ポストベークし、濃度2.38%のテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液を用い、25℃で1分間現像した。その後、水洗し、乾燥させて、ポジ型レジストパターンを形成した。形成したポジ型レジストパターンのパターン形状の評価は「○」であり、定在波防止効果の評価「○」であり、屈折率の値は1.42であり、消衰係数の値は0.36であった。また、レジスト下層膜のエッチング耐性の評価は「◎」であり、下層膜形成組成物(1)のビア埋め込み性の評価は「○」であった。
(A)ノボラック樹脂(1)の代わりに(A)ノボラック樹脂(2)〜(8)、及びノボラック樹脂(1)〜(3)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、下層膜形成組成物(2)〜(11)を調製し、ポジ型レジストパターンを形成した。その評価結果及び物性値を表2に記載する。
Claims (3)
- (A)ノボラック樹脂と、
(B)有機溶剤と、を含有し、
前記(A)ノボラック樹脂が、
(a1)分子中にフェノール性水酸基を2つ以上有する化合物を1〜99質量%、
(a2)ナフトールを1〜10質量%、
(a3)フェノール性水酸基を有する化合物(但し、前記(a1)化合物及び前記(a2)ナフトールを除く)を0〜98質量%(但し、(a1)+(a2)+(a3)=100質量%とする)、及び
(a4)アルデヒド、を縮合して得られる樹脂である多層レジストプロセス用下層膜形成組成物。 - 前記(a1)化合物が、ジヒドロキシベンゼン誘導体、ジヒドロキシナフタレン誘導体及びジヒドロキシアントラセン誘導体からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物である請求項1に記載の多層レジストプロセス用下層膜形成組成物。
- 前記(A)ノボラック樹脂の、ゲルパーミエーションカラムクロマトグラフィーにより測定されるポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)が1,000〜5,000である請求項1又は2に記載の多層レジストプロセス用下層膜形成組成物。
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