JP2010015048A - 電気泳動表示装置およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】防湿特性に優れ、性能劣化を長期的に防止できる電気泳動表示装置およびその製造方法を提供する。
【解決手段】本発明の電気泳動表示装置100は、表示領域を有する素子基板2と、透明基板30上に電気泳動層31を有し、素子基板2の表示領域に貼り合わされた電気泳動シート3と、少なくとも電気泳動シート3および電気泳動シート3の外周部の素子基板2上を覆って成膜された第1防湿膜51と、第1防湿膜51を覆って成膜された第2防湿膜52とを有する多層防湿膜50とを備えている。
【選択図】図2
【解決手段】本発明の電気泳動表示装置100は、表示領域を有する素子基板2と、透明基板30上に電気泳動層31を有し、素子基板2の表示領域に貼り合わされた電気泳動シート3と、少なくとも電気泳動シート3および電気泳動シート3の外周部の素子基板2上を覆って成膜された第1防湿膜51と、第1防湿膜51を覆って成膜された第2防湿膜52とを有する多層防湿膜50とを備えている。
【選択図】図2
Description
本発明は、電気泳動表示装置およびその製造方法に関するものである。
近年、電子ペーパーなどの表示部として、電気泳動表示装置が用いられるようになった。電気泳動表示装置は、液相分散媒に複数の電気泳動粒子が分散された電気泳動分散液を有する構成になっている。電気泳動表示装置は、電界を印加することで該電気泳動粒子の分布状態が変化し、該電気泳動分散液の光学特性が変化することを表示に利用した装置である。
電気泳動表示装置の代表的なものとして、マイクロカプセル型電気泳動表示装置(マイクロカプセル型EPD)がある。マイクロカプセル型電気泳動表示装置は、外部から水分等がマイクロカプセル表示層内に侵入すると表示層内の電気伝導率が高くなり、表示機能が劣化するという欠点もある。
そこで、電気泳動表示装置の耐湿性向上の手段として、従来から防水フィルムを用いる方法が広く利用されている。例えば特許文献1には、一枚の防湿フィルムで電気泳動表示装置全体を被包することで、電気泳動表示装置の表示層内への水分の侵入を防止する方法が記載されている。また、特許文献2には、ロールに巻かれたシート状の連続した基板に湿分バリア性の高いフィルム材をラミネートする方法が記載されている。
特開2007−233337号公報
特開2007−163669号公報
特許文献1記載の電気泳動表示装置では、防水フィルムを折り畳むことによって電気泳動表示装置を被包するため、必ず防水フィルムの端部同士の接合部が存在し、この接合部から水分などが浸入する可能性がある。そのため、これらの外的影響が著しく電気泳動表示装置の性能を低下させる要因となっていた。
また、特許文献2では、フィルム材のラミネート時に必ず接着層を介することとなり、接着層から湿度が侵入したり表示層内の逃湿を招くことで、電気泳動表示装置を著しく劣化させる原因となっていた。
本発明は、上記従来技術の問題点に鑑み成されたものであって、防湿特性に優れ、性能劣化を長期的に防止できる電気泳動表示装置およびその製造方法を提供することを目的としている。
本発明の電気泳動表示装置は、上記課題を解決するために、表示領域を有する素子基板と、透明基板上に電気泳動層を有し、前記素子基板の前記表示領域に貼り合わされた電気泳動シートと、少なくとも前記電気泳動シートおよび該電気泳動シートの外周部の前記素子基板上を覆って成膜された第1防湿膜と、前記第1防湿膜を覆って成膜された第2防湿膜と、を有する多層防湿膜と、を備えていることを特徴とする。
本発明によれば、少なくとも電気泳動シートと、該電気泳動シートの外周部の素子基板上を覆って多層防湿膜が成膜されているので、防水フィルムなどの別部材を用いて封止する場合に比べて密着性がよく、内部への水分の浸入を確実に抑えることができる。また、多層防湿膜は、第1防湿膜と第2防湿膜とを有している。つまり、本発明では、電気泳動表示パネルを複数の防湿膜で封止することで、電気泳動表示装置の耐湿性をより高めることが可能である。
また、前記電気泳動シートの外周部に設けられ、前記電気泳動シートから離れるにつれて前記素子基板からの高さが減少する傾斜面を有する段差緩和部を備え、前記段差緩和部上にも前記多層防湿膜が成膜されていることが好ましい。
本発明によれば、素子基板上に段差緩和部を設けることによって、電気泳動シートと素子基板との間に形成される段差を緩和することができるので、シートの外周端で各防湿膜が部分的に薄くなることが防止され、略均一な膜厚で成膜することが可能となる。これにより、多層防湿膜のカバレッジ性が低下するのを防ぐことができ、優れた耐湿性を有したものとなる。
本発明によれば、素子基板上に段差緩和部を設けることによって、電気泳動シートと素子基板との間に形成される段差を緩和することができるので、シートの外周端で各防湿膜が部分的に薄くなることが防止され、略均一な膜厚で成膜することが可能となる。これにより、多層防湿膜のカバレッジ性が低下するのを防ぐことができ、優れた耐湿性を有したものとなる。
また、第2防湿膜が、前記第1防湿膜よりも防湿性が高いことが好ましい。
本発明によれば、第1防湿膜の膜厚が薄くても高い防湿性を確保することができる。
本発明によれば、第1防湿膜の膜厚が薄くても高い防湿性を確保することができる。
また、前記第1防湿膜がSiONからなる膜であって、前記第2防湿膜がAlOxあるいはSiOからなる膜であることが好ましい。
本発明によれば、電気泳動層に影響を与えることなく(例えば、電気泳動層の逃湿を招くことなく)、電気泳動表示装置の耐湿性をより一層高めることができる。
本発明によれば、電気泳動層に影響を与えることなく(例えば、電気泳動層の逃湿を招くことなく)、電気泳動表示装置の耐湿性をより一層高めることができる。
また、前記傾斜面の前記素子基板の表面に対する傾斜角が45度以下であることが好ましい。
本発明によれば、傾斜面の素子基板の表面に対する傾斜角を45度以下とすることにより、電気泳動シートと素子基板との間の段差をより緩和でき、第1防湿膜および第2防湿膜を略均一な膜厚で成膜することができる。これにより、カバレッジ性に優れた多層防湿膜とすることができる。
本発明によれば、傾斜面の素子基板の表面に対する傾斜角を45度以下とすることにより、電気泳動シートと素子基板との間の段差をより緩和でき、第1防湿膜および第2防湿膜を略均一な膜厚で成膜することができる。これにより、カバレッジ性に優れた多層防湿膜とすることができる。
また、前記段差緩和部の外周端が、前記素子基板の表面上に位置していることが好ましい。
本発明によれば、段差緩和部の外周端が素子基板の表面上に位置しているので、段差緩和部全体を覆うようにして多層防湿膜を成膜することができる。これにより、段差緩和部と素子基板との界面から水分が浸入するのを効果的に防ぐことができる。
本発明によれば、段差緩和部の外周端が素子基板の表面上に位置しているので、段差緩和部全体を覆うようにして多層防湿膜を成膜することができる。これにより、段差緩和部と素子基板との界面から水分が浸入するのを効果的に防ぐことができる。
また、段差緩和部が、少なくとも前記透明基板の側端面に接していることが好ましい。
本発明では、段差緩和部が少なくとも透明基板の側端面に接しているので、電気泳動層を確実に封止することができる。
本発明では、段差緩和部が少なくとも透明基板の側端面に接しているので、電気泳動層を確実に封止することができる。
また、前記多層防湿膜を有する電気泳動表示パネルが、樹脂膜あるいはラミネート材によって封止されていることが好ましい。
本発明では、電気泳動表示パネルの最表層に樹脂膜あるいはラミネート材を設けておくことにより、多層防湿膜を保護でき、該多層防湿膜の封止性を確保できる。また、このような構成とすることによって、電気泳動表示装置の耐湿性をより一層向上できる。
本発明では、電気泳動表示パネルの最表層に樹脂膜あるいはラミネート材を設けておくことにより、多層防湿膜を保護でき、該多層防湿膜の封止性を確保できる。また、このような構成とすることによって、電気泳動表示装置の耐湿性をより一層向上できる。
本発明の電気泳動表示装置の製造方法は、上記課題を解決するために、素子基板の表示領域に、透明基板上に電気泳動層を有した電気泳動シートを貼り合わせる工程と、少なくとも前記電気泳動シートおよび前記素子基板上に第1防湿層を成膜する工程と、前記第1防湿層上に第2防湿膜を成膜することで多層防湿膜を形成する工程と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、少なくとも電気泳動シートと、該電気泳動シートの外周部の素子基板上を覆って多層防湿膜を成膜するので、防水フィルムなどの別部材を用いて封止する場合に比べて密着性がよく、内部への水分の浸入を確実に抑えることができる。また、第1防湿膜上に第2防湿膜を成膜することによって、多層防湿膜としての封止性を向上させることができる。このように、電気泳動シートを複数の防湿膜を有する多層防湿膜で封止することで、電気泳動表示装置の耐湿性をより高めることが可能である。
また、前記第1防湿膜および前記第2防湿膜を、気相法あるいは蒸着法を用いて成膜することが好ましい。
本発明では、第1防湿膜の電気泳動シートおよび素子基板に対する密着性や、第1防湿膜と第2防湿膜との密着性が向上する。そのため、各構成要素の界面からの水分の侵入がより確実に抑えられ、優れた耐湿性を確保することができる。
本発明では、第1防湿膜の電気泳動シートおよび素子基板に対する密着性や、第1防湿膜と第2防湿膜との密着性が向上する。そのため、各構成要素の界面からの水分の侵入がより確実に抑えられ、優れた耐湿性を確保することができる。
また、多層防湿膜を形成した後、前記素子基板および前記電気泳動シートを有する電気泳動表示パネルを、樹脂膜あるいはラミネート材によって封止する工程を備えたことが好ましい。
本発明によれば、多層防湿膜が成膜された電気泳動表示パネルを樹脂膜あるいはラミネート材によって封止することにより、多層防湿膜を保護でき、該多層防湿膜の封止性を確保することができる。また、電気泳動表示装置の耐湿性をより一層向上できる。
本発明によれば、多層防湿膜が成膜された電気泳動表示パネルを樹脂膜あるいはラミネート材によって封止することにより、多層防湿膜を保護でき、該多層防湿膜の封止性を確保することができる。また、電気泳動表示装置の耐湿性をより一層向上できる。
本発明の電子機器は、上記した電気泳動表示装置を備えたことを特徴とする。
この電子機器によれば、耐湿性に優れた電気泳動表示装置を備えているので、信頼性に優れた電子機器とすることができる。
この電子機器によれば、耐湿性に優れた電気泳動表示装置を備えているので、信頼性に優れた電子機器とすることができる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
図1は本実施形態に係る電気泳動表示装置の概略構成を示す平面図である。図2は図1におけるA−A断面に沿った構成を示す図である。
図1は本実施形態に係る電気泳動表示装置の概略構成を示す平面図である。図2は図1におけるA−A断面に沿った構成を示す図である。
図1及び図2に示すように、電気泳動表示装置100は、素子基板2および電気泳動シート3を有する電気泳動表示パネル1、接続基板Fなどを備えており、素子基板2の表面2aに電気泳動シート3が貼り付けられるとともに素子基板2の表面2aに接続基板Fが接続された構成になっている。本実施形態では、電気泳動シート3の表面に多層防湿膜50が設けられている。
電気泳動表示パネル1には、静止画や動画等の画像を表示する表示領域5が設けられている。表示領域5内には、マトリクス状に配列された複数の画素が設けられており、画素ごとに表示が行われるようになっている。表示領域5の周囲の領域は、画像が表示されない非表示領域6となっている。この非表示領域6には画素が設けられておらず、駆動回路素子22及び23、端子24などが設けられている。
素子基板2は、例えば0.5mm程度の厚さの基板20と、基板20上に形成された画素電極25及びスイッチング素子26などを含む駆動層21を有している。基板20としては、例えばガラス基板、石英基板、シリコン基板、ガリウム砒素基板、珪素塩鉱物などの無機基板や、ポリイミド、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリカーボネート(PC)、ポリエーテルスルホン(PES)、芳香族ポリエステル(液晶ポリマー)等で構成されるプラスチック基板(樹脂基板)などを用いることができる。
駆動層21は、基板20のうち表示領域5に対応する領域に形成されている。この駆動層21には各画素に設けられる画素電極25やスイッチング素子26、スイッチング素子26に接続される不図示のデータ線及び走査線などが形成されている。また、各画素電極25にはそれぞれ不図示の保持容量が接続されていてもよい。
駆動層21の平面領域は、表示領域5と略一致しており、駆動回路素子22及び23はこの駆動層21の周縁部(非表示領域6)に設けられている。駆動回路素子22及び23はデータ線や走査線に電気的に接続されており、駆動層21に信号を供給するようになっている。端子24は素子基板2の4辺のうち一辺(図中では右端)に沿って複数設けられており、これらの端子24の一部は素子基板2上に形成されている図示しない配線によって駆動回路素子22及び23に接続されている。また、これらの端子24は接続基板Fに接続されている。接続基板Fには制御回路40が設けられている。
素子基板2上のうち平面視で接続基板Fが設けられた辺の2つの角部には、それぞれ上下導通材9が配置されている。上下導通材9は、配線9a及び上記の端子24の一部を介して接続基板Fの制御回路40に接続されている。
なお、ここでは上下導通材9が2つ配置されている例を示しているが、これに限られることは無く、例えば上下導通材9が1つあるいは3つ以上設けられている構成であっても構わない。
電気泳動シート3は、透明基板30、共通電極35、電気泳動層31及び接着層33を有している。
透明基板30は、例えば0.2mm程度の厚さを有し電気泳動層31を保持する基板であり、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリカーボネート(PC)など光透過性の高い材料からなる矩形の基板である。透明基板30の表面30a側は電気泳動表示パネル1の表示面側になっている。
透明基板30は、例えば0.2mm程度の厚さを有し電気泳動層31を保持する基板であり、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリカーボネート(PC)など光透過性の高い材料からなる矩形の基板である。透明基板30の表面30a側は電気泳動表示パネル1の表示面側になっている。
共通電極35は、透明基板30の内面30cのほぼ全面に形成されている。この共通電極35は例えばITOなどの光透過性の高い導電材料で構成されており、上下導通材9によって素子基板2に接続されている。
電気泳動層31は、複数のマイクロカプセル32を有している。
マイクロカプセル32は電気泳動分散液が封入された略球状のカプセルであり、各カプセルの直径はほぼ同一(30μm〜100μm)になっている。マイクロカプセル32のカプセル壁膜を形成する材料としては、アラビアガム・ゼラチンの複合膜、ウレタン樹脂、ウレア樹脂、尿素樹脂などの化合物が挙げられる。マイクロカプセル32に封入された電気泳動分散液は、複数の電気泳動粒子と、当該電気泳動粒子を分散させるための分散媒とからなる。
マイクロカプセル32は電気泳動分散液が封入された略球状のカプセルであり、各カプセルの直径はほぼ同一(30μm〜100μm)になっている。マイクロカプセル32のカプセル壁膜を形成する材料としては、アラビアガム・ゼラチンの複合膜、ウレタン樹脂、ウレア樹脂、尿素樹脂などの化合物が挙げられる。マイクロカプセル32に封入された電気泳動分散液は、複数の電気泳動粒子と、当該電気泳動粒子を分散させるための分散媒とからなる。
分散媒としては、水やアルコール系溶媒、各種エステル類、ケトン類、脂肪族炭化水素、脂環式炭化水素、芳香族炭化水素、ハロゲン化炭化水素、カルボン酸塩又はその他の種々の油類等の単独、またはこれらの混合物に界面活性剤等を配合したものを用いることができる。
電気泳動粒子としては、分散媒中で電位差による電気泳動により移動する性質を有する有機あるいは無機の粒子(高分子あるいはコロイド)を用いることができる。具体的には、カーボンブラック、アニリンブラック等の黒色顔料、二酸化チタン等の白色顔料、モノアゾのアゾ系顔料、イソインドリノン等の黄色顔料、モノアゾのアゾ系顔料、キナクリドンレッド等の赤色顔料、フタロシアニンブルー等の青色顔料、フタロシアニングリーン等の緑色顔料等の1種又は2種以上を用いることができる。これらの顔料には、必要に応じ、電解質、界面活性剤、金属石鹸、樹脂、ゴム、油、ワニス、コンパウンド等の粒子からなる荷電制御剤、チタン系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤、シラン系カップリング剤等の分散剤、潤滑剤、安定化剤等を添加することができる。
マイクロカプセル32には、例えば白色顔料である二酸化チタンと黒色顔料であるカーボンブラックとの二種類の電気泳動粒子が封入されており、一方が負に、他方が正に帯電されている。勿論他の電気泳動粒子を用いても構わないし、電気泳動粒子を一種類のみ用い、これを共通電極側、あるいは画素電極側に泳動させることで表示可能となるように構成しても構わない。
接着層33は、バインダを兼ねた熱硬化タイプの接着剤である。接着層33としては、マイクロカプセル32のカプセル壁膜に対する親和性が良好で、共通電極および画素電極に対する接着性に優れ、かつ絶縁性の良い接着剤であることが好ましい。また、熱硬化タイプではあるが、硬化後も弾性がある接着剤が好ましい。
本実施形態では、少なくとも電気泳動シート3と、電気泳動シート3の外周部の素子基板2上とが多層防湿膜50によって被覆されている。多層防湿膜50は、少なくとも電気泳動シート3の表面と素子基板2の非表示領域6の一部を覆って成膜された2層構造の防湿膜であって、電気泳動シート3側から順に積層された第1防湿膜51および第2防湿膜52を有してなる。
第1防湿膜51は、酸窒化シリコン膜(SiON)からなる蒸着膜であって、電気泳動シート3、および素子基板2の表面2aを被覆するように成膜されている。その膜厚は400nm程度とされている。
第2防湿膜52は、酸化アルミニウム(AlOx)あるいは一酸化ケイ素(SiO)などからなる蒸着膜であって、第1防湿膜51上にその表面全体を被覆するようにして成膜されている。その膜厚は600nm程度とされている。
なお、本実施形態では、アルミナ(Al2O3)を用いている。
第2防湿膜52は、酸化アルミニウム(AlOx)あるいは一酸化ケイ素(SiO)などからなる蒸着膜であって、第1防湿膜51上にその表面全体を被覆するようにして成膜されている。その膜厚は600nm程度とされている。
なお、本実施形態では、アルミナ(Al2O3)を用いている。
また、多層防湿膜50全体の膜厚が1〜2μm程度であることが好ましい。材料や成膜方法に応じてその膜厚を選択することで、防湿性に優れた多層防湿膜50とすることができる。
また、実際には第1防湿膜51および第2防湿膜52が素子基板2の側端面2bにも成膜される場合もあるが、少なくとも第2防湿膜52の外側に第1防湿膜51が露出しないように形成する。
このようにして、素子基板2上の電気泳動シート3は、電気泳動シート3および素子基板2上に直接成膜された多層防湿膜50によって完全に封止された状態となっている。
多層防湿膜50によって封止された電気泳動表示パネル1は、例えばラミネート材60によってさらにその全体が封止されている。ラミネート材60の材料としては、アクリルなどが挙げられる。
次に、上記のように構成された電気泳動表示パネル1の動作を簡単に説明する。
画素電極25と共通電極35との間に共通電極35の電圧が相対的に高くなるように電圧を印加すると、正に帯電された黒色の電気泳動粒子はクーロン力によってマイクロカプセル32内のうち画素電極25側に引き寄せられる。一方、負に帯電された白色の電気泳動粒子はクーロン力によってマイクロカプセル32内の共通電極35側に引き寄せられる。この結果、マイクロカプセル32内の透明基板30側には白色の電気泳動粒子が集まることになり、電気泳動表示パネル1の表示領域5にはこの白色の電気泳動粒子の色(白色)が表示されることとなる。
画素電極25と共通電極35との間に共通電極35の電圧が相対的に高くなるように電圧を印加すると、正に帯電された黒色の電気泳動粒子はクーロン力によってマイクロカプセル32内のうち画素電極25側に引き寄せられる。一方、負に帯電された白色の電気泳動粒子はクーロン力によってマイクロカプセル32内の共通電極35側に引き寄せられる。この結果、マイクロカプセル32内の透明基板30側には白色の電気泳動粒子が集まることになり、電気泳動表示パネル1の表示領域5にはこの白色の電気泳動粒子の色(白色)が表示されることとなる。
逆に、画素電極25と共通電極35との間に画素電極25の電位が相対的に高くなるように電圧を印加すると、負に帯電された白色の電気泳動粒子はクーロン力によって画素電極25側に引き寄せられる。一方、正に帯電された黒色の電気泳動粒子はクーロン力によって共通電極35側に引き寄せられる。この結果、マイクロカプセル32内の透明基板30側には黒色の電気泳動粒子が集まることになり、電気泳動表示パネル1の表示領域5には黒色の電気泳動粒子の色(黒色)が表示されることとなる。
次に、図3を参照して、上記のように構成された電気泳動表示装置100の製造方法を説明する。
まず、基板20上に配線や駆動層などを配置して素子基板2を形成し、図3(a)に示すように、素子基板2の表示領域5に接着層33を介して電気泳動シート3を貼り合わせる。
まず、基板20上に配線や駆動層などを配置して素子基板2を形成し、図3(a)に示すように、素子基板2の表示領域5に接着層33を介して電気泳動シート3を貼り合わせる。
電気泳動シート3を貼り合わせた後、図3(b)に示すように、素子基板2および電気泳動シート3上に第1防湿膜51を成膜する。成膜方法としては、物理的気相堆積法(PVD)や化学的気相堆積法(CVD)等が挙げられる。
具体的には、成膜方法により公知の成膜装置を選択し、所定の圧力で成膜処理を行う。本実施形態では、第1防湿膜51の材料としてSiONを用いていることから、成膜時の圧力を1.2Pa〜1.0×10−3Pa程度に設定する。
次に、図3(c)に示すように、第1防湿膜51上に、AlOxあるいはSiOなどからなる第2防湿膜52を、蒸着法あるいは気相法などを用いて成膜する。
AlOxにより第2防湿膜52を成膜する際の圧力を、1.0×10−5〜1.0×10−6Pa程度に設定する。
SiNにより第2防湿膜52を成膜する際の圧力を、1.0×10−4〜1.0×10−5Pa程度に設定する。
このようにして、第1防湿膜51および第2防湿膜52からなる多層防湿膜53を得る。
なお、実際には素子基板2の側端面2bにも多層防湿膜50が形成されることになる。
AlOxにより第2防湿膜52を成膜する際の圧力を、1.0×10−5〜1.0×10−6Pa程度に設定する。
SiNにより第2防湿膜52を成膜する際の圧力を、1.0×10−4〜1.0×10−5Pa程度に設定する。
このようにして、第1防湿膜51および第2防湿膜52からなる多層防湿膜53を得る。
なお、実際には素子基板2の側端面2bにも多層防湿膜50が形成されることになる。
上記した各成膜工程では、成膜材料に応じて成膜時間を適宜調整し、防湿性を確保可能な所定の膜厚となるようにする。
このようにして、第1防湿膜51および第2防湿膜52からなる多層防湿膜50を形成し、該多層防湿膜50によって素子基板2の露出部分(非表示領域6)および電気泳動シート3の表面全体を覆うようにして封止する。
このようにして、第1防湿膜51および第2防湿膜52からなる多層防湿膜50を形成し、該多層防湿膜50によって素子基板2の露出部分(非表示領域6)および電気泳動シート3の表面全体を覆うようにして封止する。
次に、図3(d)に示すように、多層防湿膜50が成膜された電気泳動表示パネル1を、アクリルなどのラミネート材60によってさらに封止する。こうすることで、電気泳動表示パネル1の全体が封止され、より高い防湿性を確保することができる。
このようにして、電気泳動表示装置100が製造される。
このようにして、電気泳動表示装置100が製造される。
上述した通り、本実施形態の電気泳動表示装置100では、電気泳動表示パネル1の片面側において、多層防湿膜50が、電気泳動シート3および素子基板2上を覆うようにして成膜されている。これにより、素子基板2上に貼り付けられた電気泳動シート3の表面全体が多層防湿膜50によって封止されている。このように、多層防湿膜50を直接成膜することによって、防水フィルムなどの別部材を用いて封止する場合に比べて電気泳動シート3や素子基板2に対する密着性を良くすることができ、優れた封止性が得られる。
また、防水フィルムを用いた場合に形成される接合部の剥離などの外的影響により、著しく電気泳動表示装置の性能を低下させる要因をなくすことができる。
また、防水フィルムを用いた場合に形成される接合部の剥離などの外的影響により、著しく電気泳動表示装置の性能を低下させる要因をなくすことができる。
電気泳動層31は水分を嫌うため、このように電気泳動シート3および素子基板2の表面2aに多層防湿膜50を直接成膜する構成を採用することにより、電気泳動層31への水分の浸入を確実に防止することができる。
上述したように、多層防湿膜50は、SiONからなる第1防湿膜51と、AlOxあるいはSiNなどからなる第2防湿膜52とを有しており、第1防湿膜51および第2防湿膜52がこの順で電気泳動シート3、および素子基板2上に成膜されている。
ここで、第2防湿膜52の材料としてAlOxを用いた場合、膜厚を比較的薄くしても、高湿度環境下であっても水分透過を十分に防ぐことができる。AlOxからなる防湿膜は、SiONからなる防湿膜よりもカバレッジ性が高く防湿効果も優れているが、SiONを用いる場合よりも高真空で成膜する必要がある。そのため、電気泳動シート3上にAlOxを先に成膜しようとすると、電気泳動層31内が減湿して表示品位が低下してしまう可能性がある。
したがって、本実施形態では、AlOxに比べて比較的低真空で成膜できるSiONを先に電気泳動シート3上に成膜しておき、その後、AlOxを成膜するようにしている。こうすることで、電気泳動層31の減湿を防ぎ、表示特性に影響を与えることなく電気泳動表示装置100の耐湿性を向上させることができる。
また、第1防湿膜51上に第2防湿膜52を積層させることで、電気泳動シート1と素子基板2との間に形成される段差部のカバレッジ性が向上する。つまり、第1防湿膜51を蒸着などによって形成する場合、段差部においてその膜厚が薄くなることがあるが、第2防湿膜52を積層させることで第1防湿膜51の薄膜部分を補うことができる。また、第1防湿膜51よりも防湿性の高い第2防湿膜52を積層させることによって、カバレッジ性とともに防湿性も向上する。
また、SiNを用いて第2防湿膜52を形成する場合には、膜自体の応力が大きいため、電気泳動表示パネル1に曲げなどが生じないように、膜厚の調整を適宜行うことが好ましい。これにより、第2防湿膜52の防湿性を安定的に確保することができる。
なお、本実施形態では多層防湿膜50を2層構造としたが、3層以上の防湿膜で構成してもよい。
また、本実施形態では、電気泳動表示パネル1を樹脂やラミネート材60でさらに封止する構成としたので、組立時に多層防湿膜50に傷が付くのを防止することができ、水分の侵入防止効果をさらに高めることができる。また、電気泳動表示パネル1を保護する機能もあり、落下時の衝撃によって電気泳動表示パネル1が壊れるのを避けることができる。
また、本実施形態において、素子基板2の周縁部には駆動層21が設けられていないため、石英などからなる素子基板2上に多層防湿膜50を直接成膜することができる。通常、駆動層21上にアクリルなどの保護膜を設けることが多いが、該保護膜上に本実施形態の多層防湿膜50を成膜した場合、その界面から水分が侵入するおそれがある。そのため、本実施形態においては、少なくとも表示領域5に駆動層21を形成し、素子基板2上に多層防湿膜50を直接成膜することによって、多層防湿膜50の素子基板2に対する密着性を高めるようにしている。
このように、耐湿性に優れた構成とすることで、性能の劣化が防止され、信頼性の高い電気泳動表示装置100を得ることができる。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態について述べる。本実施形態では、第1実施形態と同一の構成要素については同一の符号を付し、その説明を省略する。図4は、第2実施形態の電気泳動表示装置の概略構成を示す断面図である。
次に、第2実施形態について述べる。本実施形態では、第1実施形態と同一の構成要素については同一の符号を付し、その説明を省略する。図4は、第2実施形態の電気泳動表示装置の概略構成を示す断面図である。
以下に示す本実施形態の電気泳動表示装置の基本構成は、上記第1実施形態とほぼ同一構成であるが、素子基板2と電気泳動シート3との間に形成される段差を緩和する段差緩和部54を設けた点において、上記第1実施形態と異なっている。
図4に示すように、本実施形態では、素子基板2上に、電気泳動シート3、段差緩和部54、多層防湿膜50が設けられている。
段差緩和部54は、素子基板2のうち表示領域5の周囲であって、電気泳動シート3の外周部に設けられており、電気泳動シート3の外側で電気泳動シート3を平面視で囲むようにして配置されている。
段差緩和部54は、素子基板2のうち表示領域5の周囲であって、電気泳動シート3の外周部に設けられており、電気泳動シート3の外側で電気泳動シート3を平面視で囲むようにして配置されている。
段差緩和部54は、電気泳動シート3に接する側の厚さが電気泳動シート3の厚さと略同一とされているが、素子基板2の周縁部(面方向外側)へ向かうに従って下降する傾斜面54aを有した構成となっている。換言すれば、段差緩和部54は、電気泳動シート3から離れるにつれて素子基板2からの高さが減少する傾斜面54aを有している。傾斜面54aの素子基板2の表面2aに対する傾斜角θは、45度以下に設定されている。傾斜角θを45度以下に設定しておくことで、均一な膜厚の多層防湿膜50が得られる。
傾斜面54aは、電気泳動シート3における透明基板30の表面30aと素子基板2の表面2aとを繋ぐように延在していることが好ましい。傾斜面54aの端部、すなわち段差緩和部54の内周端54bが透明基板30の側端面30bに接し、外周端54cが素子基板2の表面2a上であって素子基板2の周縁部よりも内側に位置している。
なお、平面視において表示領域5にかからなければ、段差緩和部54の内周端54bが透明基板30の表面30aの一部に重なっていても良い。
なお、平面視において表示領域5にかからなければ、段差緩和部54の内周端54bが透明基板30の表面30aの一部に重なっていても良い。
また、段差緩和部54と電気泳動シート3とは密着していることが好ましい。両者の間に隙間があると、隙間によって多層防湿膜50(第1防湿膜51および第2防湿膜52)が切れたり薄くなってしまい、防湿効果が損なわれるおそれがある。
多層防湿膜50は、SiONからなる蒸着膜であって、電気泳動シート3、段差緩和部54、および素子基板2の表面2aを被覆するように成膜されている。その膜厚は400nm程度である。
上述のように、多層防湿膜50が成膜された電気泳動表示パネル80は、さらにラミネート材60によって封止されている。
次に、本実施形態の電気泳動表示装置の製造方法を説明する。
第1実施形態同様に、素子基板2上に電気泳動シート3を貼り合わせた後、図5(a)に示すように、電気泳動シート3の外周部となる素子基板2上の表示領域5の周囲に樹脂材料を塗布する。
第1実施形態同様に、素子基板2上に電気泳動シート3を貼り合わせた後、図5(a)に示すように、電気泳動シート3の外周部となる素子基板2上の表示領域5の周囲に樹脂材料を塗布する。
樹脂材料を塗布すると、素子基板2の表面2a上から電気泳動シート3の側周面および透明基板30の側端面30bにかけて濡れ拡がり、図示のような断面略三角状となる。その後、樹脂材料を硬化させることにより、素子基板2に対して所定の角度θで傾斜する傾斜面54aを有した段差緩和部54が得られる。このとき、塗布した材料が素子基板2の周縁部にまで濡れ拡がらないように、材料の粘性や塗布量などを調整する。
次に、電気泳動シート3、段差緩和部54、および素子基板2上に、SiONからなる多層防湿膜50を蒸着法あるいは気相法などを用いて成膜する。多層防湿膜50の成膜方法は、上記第1実施形態と同様であって、まず電気泳動シート3上に第1防湿膜51を成膜し(図5(b))、該第1防湿膜51上に第2防湿膜52を成膜することによって多層防湿膜50を得るようにする(図5(c))。
次に、図5(d)に示すように、多層防湿膜50が成膜された電気泳動表示パネル80をラミネート材60によってさらに被覆する。こうすることで、電気泳動表示パネル80の全体が封止される。
このようにして、第2実施形態の電気泳動表示装置を製造する。
このようにして、第2実施形態の電気泳動表示装置を製造する。
本実施形態の電気泳動表示装置では、素子基板2上に段差緩和部54を設けた構成とした。段差緩和部54がない場合、電気泳動シート3における透明基板30の辺や角部において、多層防湿膜50の膜厚が薄くなりやすく、カバレッジ性が低下するという問題がある。
そこで本実施形態では、素子基板2上に段差緩和部54を設けることによって、電気泳動シート3と素子基板2との間に形成される段差を緩和することができるので、多層防湿膜50が部分的に薄くなることが防止され、多層防湿膜50を略均一な膜厚で成膜することが可能となる。これにより、多層防湿膜50によるカバレッジ性が良好となり、優れた耐湿性を有した電気泳動表示装置とすることができる。
そこで本実施形態では、素子基板2上に段差緩和部54を設けることによって、電気泳動シート3と素子基板2との間に形成される段差を緩和することができるので、多層防湿膜50が部分的に薄くなることが防止され、多層防湿膜50を略均一な膜厚で成膜することが可能となる。これにより、多層防湿膜50によるカバレッジ性が良好となり、優れた耐湿性を有した電気泳動表示装置とすることができる。
[電子機器]
次に、本発明の電気泳動表示装置を備えた電子機器について説明する。
次に、本発明の電気泳動表示装置を備えた電子機器について説明する。
図6は、電子ペーパー500を示す斜視図である。
電子ペーパー500は、本発明の電気泳動表示装置を表示手段501として備えている。電子ペーパー500は可撓性を有し、従来の紙と同様の質感及び柔軟性を有する書き換え可能なシートからなる本体502を備えて構成されている。
電子ペーパー500は、本発明の電気泳動表示装置を表示手段501として備えている。電子ペーパー500は可撓性を有し、従来の紙と同様の質感及び柔軟性を有する書き換え可能なシートからなる本体502を備えて構成されている。
図7は、電子ノート600を示す斜視図である。
電子ノート600は、図6に示した電子ペーパー500が複数枚束ねられ、カバー601に挟まれているものである。カバー601は、例えば外部の装置から送られる表示データを入力する図示は省略の表示データ入力手段を備える。これにより、その表示データに応じて、電子ペーパーが束ねられた状態のまま、表示内容の変更や更新を行うことができる。
電子ノート600は、図6に示した電子ペーパー500が複数枚束ねられ、カバー601に挟まれているものである。カバー601は、例えば外部の装置から送られる表示データを入力する図示は省略の表示データ入力手段を備える。これにより、その表示データに応じて、電子ペーパーが束ねられた状態のまま、表示内容の変更や更新を行うことができる。
電子ペーパー500、及び電子ノート600は、本発明の電気泳動表示装置を備えたことで、低消費電力であり、かつ信頼性に優れた表示手段を備えたものとなっている。
なお、本発明の電気泳動表示装置は、上記に例示した電子機器に限らず、例えば携帯電話、携帯用オーディオ機器などの表示手段として用いることができ、いずれの電子機器においても、低消費電力で信頼性に優れた表示手段として機能する。
なお、本発明の電気泳動表示装置は、上記に例示した電子機器に限らず、例えば携帯電話、携帯用オーディオ機器などの表示手段として用いることができ、いずれの電子機器においても、低消費電力で信頼性に優れた表示手段として機能する。
以上、添付図面を参照しながら本発明に係る好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもなく、上記各実施形態を組み合わせても良い。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、先の実施形態においては、電気泳動表示パネル1をラミネート材60によって封止するとしたが、エポキシ樹脂または、アクリル樹脂などの樹脂膜によって封止する構成としてもよい。
また、先の実施形態においては、駆動層21を構成する絶縁層の一部で電気泳動層31の周囲を囲うような構成としてもよい。これにより、電気泳動層31への水分の侵入を確実に防ぐことができる。
100…電気泳動表示装置、1,80…電気泳動表示パネル、2…素子基板、2a…表面、3…電気泳動シート、5…表示領域、30…透明基板、30b…側端面、31…電気泳動層、50…多層防湿膜、51…第1防湿膜、52…第2防湿膜、54…段差緩和部、54a…傾斜面、60…ラミネート材、500…電子ペーパー(電子機器)、600…電子ノート(電子機器)
Claims (12)
- 表示領域を有する素子基板と、
透明基板上に電気泳動層を有し、前記素子基板の前記表示領域に貼り合わされた電気泳動シートと、
少なくとも前記電気泳動シートおよび該電気泳動シートの外周部の前記素子基板上を覆って成膜された第1防湿膜と、該第1防湿膜を覆って成膜された第2防湿膜と、を有する多層防湿膜と、を備えている
ことを特徴とする電気泳動表示装置。 - 第2防湿膜が、前記第1防湿膜よりも防湿性が高い
ことを特徴とする請求項1記載の電気泳動表示装置。 - 前記第1防湿膜がSiONからなる膜であって、
前記第2防湿膜がAlOxあるいはSiOからなる膜である
ことを特徴とする請求項1または2記載の電気泳動表示装置。 - 前記電気泳動シートの外周部に設けられ、
前記電気泳動シートから離れるにつれて前記素子基板からの高さが減少する傾斜面を有する段差緩和部を備え、
前記段差緩和部上にも前記多層防湿膜が成膜されている
ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一項に記載の電気泳動表示装置。 - 前記傾斜面の前記素子基板の表面に対する傾斜角が45度以下である
ことを特徴とする請求項4記載の電気泳動表示装置。 - 前記段差緩和部の外周端が、前記素子基板の表面上に位置している
ことを特徴とする請求項4または5記載の電気泳動表示装置。 - 前記段差緩和部が、少なくとも前記透明基板の側端面に接している
ことを特徴とする請求項4ないし6のいずれか一項に記載の電気泳動表示装置。 - 前記多層防湿膜を有する電気泳動表示パネルが、樹脂膜あるいはラミネート材によって封止されている
ことを特徴とする請求項1ないし7のいずれか一項に記載の電気泳動表示装置。 - 素子基板の表示領域に、透明基板上に電気泳動層を有した電気泳動シートを貼り合わせる工程と、
少なくとも前記電気泳動シートおよび前記素子基板上に第1防湿層を成膜する工程と、
前記第1防湿層上に第2防湿膜を成膜することで多層防湿膜を形成する工程と、を有することを特徴とする電気泳動表示装置の製造方法。 - 前記第1防湿膜および前記第2防湿膜を、気相法あるいは蒸着法を用いて成膜する
ことを特徴とする請求項9記載の電気泳動表示装置の製造方法。 - 前記多層防湿膜を形成した後、
前記素子基板および前記電気泳動シートを有する電気泳動表示パネルを、樹脂膜あるいはラミネート材によって封止する工程を備えた
ことを特徴とする請求項9または10記載の電気泳動表示装置の製造方法。 - 請求項1から8のいずれか一項に記載の電気泳動表示装置を備えたことを特徴とする電子機器。
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JP2008176026A JP2010015048A (ja) | 2008-07-04 | 2008-07-04 | 電気泳動表示装置およびその製造方法 |
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JP2008176026A Pending JP2010015048A (ja) | 2008-07-04 | 2008-07-04 | 電気泳動表示装置およびその製造方法 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2017111323A (ja) * | 2015-12-17 | 2017-06-22 | セイコーエプソン株式会社 | 電気泳動表示装置および電子機器 |
-
2008
- 2008-07-04 JP JP2008176026A patent/JP2010015048A/ja active Pending
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