JP2010014213A - ブリーザ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】
ケース内の液体がケースの外部に流出されるのを抑制しケース内の気体を流通させるフィルタに、ケース内の液体が付着して液体の流動性が悪くなる低温に置かれた場合であってもケース内部の圧力を調節することができるブリーザ装置を提供すること
【解決手段】
ケース1の内部と外部が連通してケース1の内部の流体が流通できる連通路5に気体が流通できるフィルタ23と、流体が流通できる流通路4を、前記流体が並行して流入するように並設する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ブリーザ装置の構造に関する。
筐体に装着されて筐体の内部の圧力を調節する装置としてブリーザ装置が知られている。ブリーザ装置には筐体の内部と外部を連通する連通路が設けられていて、この連通路を筐体の内部および外部の気体が流通することで、筐体の内部の圧力を調節している。
このようなブリーザ装置として、例えば特許文献1には、第1管を長手方向に沿って設け、第1管内に変速機への流体戻り路を形成した第2管を配置し、第1管に流体の霧及び蒸気を捕らえて合体させて変速機へ戻すフィルタを設けたブリーザ装置が示されている。
また、特許文献2には、内室を有するケースに取り付けられる取付部と、内室側の一端に底部を有すると共に反対側開口に係合部を有する通路と、通路の底部側横方向に内室と通路とを連通する連通路とを有するアダプタ及びアダプタの係合部に密着する連結部を有すると共に一端が通路に連通し他端が外方に連通する連通孔を有し且つ連通孔の通路側が底部方向に順次つぼまる端部通路を有するブリーザ本体と、連通孔を仕切ると共に水や油を弾く機能を有して気体のみを透過する多孔質のフィルタとを有しているブリーザ装置が示されている。
さらに、特許文献3には、一端がケースに装着されるブリーザプラグ本体を備え、ブリーザプラグ本体は、一端がケースの内部に開口されると共に他端がケースの外部に開口される連通路を有し、この連通路の途中に、油等の異物を通さず空気のみを通すことが可能な内圧調節フィルタが設けられているブリーザ装置が示されている。
これら特許文献1、特許文献2、特許文献3のブリーザ装置には、変速機等のケース内部の内圧を調節するためにケースの内部と外部を連通する連通路にフィルタが設けられていて、このフィルタをケースの内部や外部に在る気体が流通することでケース内部の圧力を調節している。また、フィルタが気体のみを通過させるものである場合、ケース内の液体(油等)がこのフィルタと接触すると、このフィルタが液体を遮るため、ケース内の液体はケース外部へ流出するのが抑制される。
特開平8−178026号公報 特開平10−68460号公報 特開2007−64425号公報
特許文献1、特許文献2、特許文献3のようにブリーザ装置にフィルタを設けることで、ケース内の液体がケースの外部に流出されるのを抑制してケース内の内圧を調節することは出来る。この際、ブリーザ装置のフィルタの表面や内部にケース内の液体が付着したまま液体の流動性が悪くなる低温に置かれた場合(例えば自動車用変速機にブリーザ装置が取り付けられ、このブリーザ装置を取り付けた自動車が寒冷地で使用される場合等)、フィルタの気体が流通できる通路を液体が塞いだ状態になることがあると、フィルタを通して気体が流通しにくくなり、ケース内の内圧を調節することが出来なくなる場合がある。
本発明は上記の点に鑑み、ケース内の液体がケースの外部に流出されるのを抑制して、ケースの内外に在る気体を流通させるフィルタにケース内の油等の液体が付着して油等の液体の流動性が悪くなる低温に置かれた場合であっても、ケース内外に在る気体が流通してケース内部の圧力を調節することができるブリーザ装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために請求項1の発明は、筐体に装着されて前記筐体の内部の圧力を調節するブリーザ装置において、前記筐体の内部と前記筐体の外部が連通して前記筐体の内部の流体が流通できる連通路に、気体が流通できるフィルタ部と、前記流体が流通できる流通路を、前記流体が前記フィルタ部と前記流通路に並行して流入するように並設したことにある。
また、請求項2の発明は、請求項1に記載のブリーザ装置の流通路がフィルタ部に設けられていることにある。
さらに、請求項3の発明は、請求項2に記載のブリーザ装置の流通路が貫通孔であることにある。
また、請求項4の発明は、請求項1に記載のブリーザ装置の流通路がフィルタ部に周設されていることにある。
さらに、請求項5の発明は、請求項4に記載のブリーザ装置の流通路が複数の突起部により形成されていることにある。
上記構造を備えた請求項1のブリーザ装置は、筐体の内部と前記筐体の外部が連通して前記筐体の内部の流体が流通できる連通路に、気体が流通できるフィルタ部と、前記流体が流通できる流通路を、前記流体が前記フィルタ部と前記流通路に並行して流入するように並設しているため、前記フィルタ部に前記流体が付着して前記フィルタ部を流通する気体の流通を妨げるときでも前記流体が前記流通路を流通するため内部の圧力を調節することができる。
また請求項2のブリーザ装置は、フィルタ部に流通路が設けられているため、簡単な構造で前記フィルタ部に筐体の内部の流体が付着して前記フィルタ部を流通する気体の流通を妨げるときでも前記流体が前記流通路を流通するため前記筐体内部の圧力を調節することができる。
さらに請求項3のブリーザ装置は流通路が貫通孔であるため、より簡単な構造でフィルタ部に筐体の内部の流体が付着して前記フィルタ部を流通する気体の流通を妨げるときでも前記流体が前記流通路を流通するため前記筐体内部の圧力を調節することができる。
また請求項4のブリーザ装置は、流通路がフィルタ部に周設されているため前記フィルタ部に筐体の内部の流体が付着して前記フィルタ部を流通する気体の流通を妨げるときでも前記流体が前記流通路を流通するため前記筐体内部の圧力を調節することができる。
さらに請求項5のブリーザ装置は、フィルタ部に周設されている流通路が複数の突起部により形成されているため、前記フィルタ部に筐体の内部の流体が付着して前記フィルタ部を流通する気体の流通を妨げるときでも確実に前記流体が前記流通路を流通するため前記筐体内部の圧力を調節することができる。
以下、本発明の実施形態について説明する。
本発明の第1実施形態のブリーザ装置2は図1に示すように、連通路3を有する挿入部22と、連通路5を有する本体部21と、気体が流通でき且つケース1に内在する流体から気体を分離することができるフィルタ23と、ケース1に内在する流体が流通できる流通路4と、ブリーザ装置2の外部から水や埃等の異物がブリーザ装置2の内部(連通路5)に入るのを抑制するキャップ24とを備えている。
挿入部22は、円筒形状で、円筒内部がケース1の内部と連通する連通路3となり、円筒の外周がケース1に嵌挿される。
本体部21は、挿入部22の円筒外径より大きな内径を有する有底円筒形状で、本体部21の円筒内部が連通路5となっている。また、本体部21の底部21aの中央部に穴が設けられて挿入部22の連通路3が連通路5に連結するように接続されている。このように接続されることで、ケース1の内部は連通路3から連通路5を通してケース1の外部と連通している。さらに本体部21は、底部21aに対し反対方向の端部に鍔部25が設けられ、この鍔部25にキャップ24が嵌合されている。このようにキャップ24が鍔部25に嵌合することで、ブリーザ装置2は外部から水や埃等の異物がブリーザ装置2の内部(連通路5)に入るのを抑制している。
フィルタ23は、本体部21の円筒の内径に略同じ外径を有する円柱形状で、本体部21の連通路5に配置され、このフィルタ23の中央部に流通路4がフィルタ23を貫通する貫通孔で形成されていている。このように流通路4をフィルタ23に設けることで、本体部21の構造を複雑にすることなくケース1に内在する流体はフィルタ23と流通路4とに並行して流入することができる。なお、第1実施形態ではフィルタ23を本体部21の連通路5に配置するため本体部21の内径を挿入部22の外径より大きく設定しているが、本体部21の内径はこれに限定するものではなく、例えば挿入部22と同じ内径に設定することもありうる。この場合フィルタ23を本体部21の連通路5に配置するため本体部21の内面にリブ等の突起部を設けることが好ましい。また、フィルタ23の形状は連通路5に配置されるものであれば円柱形状に限定するものではなく角柱状等の異形形状にすることもありうる。
ここで流体とは、気体、液体、気体と液体が混在する気液混合体を指す。気液混合体は、例えば液体が油等である場合には、油等に油等が気化したガスが混じり合ったもの、油等に空気が混じり合ったもの、油等に油等が気化したガスおよび空気が混じり合ったもの等が挙げられる。
フィルタ23の厚みLおよび流通路4の孔の直径dは、ケース1に内在する液体または気液混合体がケース1の内圧の上昇により挿入部22の連通路3を通って流通路4内に流入したときフィルタ23の上面23aに達しない値に設定している。つまり流通路4の容積Vを、ケース1の内圧の上昇により液体または気液混合体が流通路4内へ流入する容量V1より大きく設定している。つまり容積Vは、液体または気液混合体がフィルタ23の上面23aに達しない容積(液体または気液混合体が流通路4内に収まる容積)であり、V=(d/2)πL>V1が成立するように、フィルタ23の厚みLおよび流通路4の孔の直径dを設定している。ここで、容量V1は液体または気液混合体の種類およびケース1の内圧の上昇度合いにより規定される値である。さらに流通路4の孔の直径dは、ケース1の内圧の上昇が減少して略元の内圧に戻ったとき、流通路4に流入した液体または気液混合体が流通路4の孔を塞ぐことがない値に設定している。従ってケース1内の液体または気液混合体はケース1の外部へ流出することがなく、気体は流通路4を流通することが出来る。なお、第1実施形態では流通路4は一本の貫通孔をフィルタ23の中央部に形成しているが、貫通孔の位置はケース1の内部に含まれる流体が流通できれば中央部に限定するものでない。また、貫通孔の本数は複数本にすることもでき、さらに液体または気液混合体が流通路4に流入する状態によっては図2に示すように貫通孔にしないこともありうる。つまり、液体または気液混合体が流通路4に流入したとき液体または気液混合体の界面の位置L1がフィルタ23の上面23aより下の位置(図2中C方向)の場合、流通路の一端部を、その液体または気液混合体の界面の位置L1とフィルタ23の上面23aとの間にすることができる。このように流通路の一端部をフィルタ23に内設して覆うことで確実にケース1に内在する液体または気液混合体の流出を抑えることが可能となる。ここで液体または気液混合体は流通路4とフィルタ23に並行して流入するが、流通路4とフィルタ23の流体が流通する通路の径を比較すると流通路4の方が大きく設定しているため、液体または気液混合体は流通路4に流入し易い。従ってフィルタ23に流入する液体または気液混合体の界面の位置は流通路4に流入する液体または気液混合体の界面の位置L1より下の位置(図2中C方向)になり、フィルタ23のうち流通路4に流入する液体または気液混合体の界面の位置L1から上面23aまでの部分には液体または気液混合体は流入しないことになる。
本体部21、挿入部22、キャップ24は金属材料または樹脂材料を基材とすることができ、第1実施形態では軽量化、成形の容易性から樹脂材料を使用し、本体部21と挿入部22を一体で成形している。また、フィルタ23は多孔質状であり、その孔は細孔が連続した連続気孔となっている。流体に含まれる液体がこの細孔に遮られ、または細孔を流通する際の細孔表面の抵抗によって移動が制限される(移動速度が減少する)ことで流体中に含まれる気体がフィルタ23を通過できる。従ってフィルタ23は流体中から気体を分離して通過させることができる。このような分離効果をもたらすフィルタ23の基材として樹脂材料またはセラミック材料を使用することができ、コスト面および成形の容易性から樹脂材料が好ましく、特に樹脂材料を発泡させた発泡体が好ましい。また、樹脂材料として熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂が使用でき、ケース1に内在する流体の種類、ブリーザ装置2の使用される条件によって適宜選定される。
次に第1実施形態のケース1内の圧力を調節する作用について説明する。
ケース1内の圧力が上昇すると、ケース1に内在する流体は上昇した圧力に押されて移動しようとする。
ケース1に内在する気体は、上昇した圧力に押されてブリーザ装置2の挿入部22内の連通路3から、流通路4およびフィルタ23を並行して流通し、さらに本体部21内の連通路5を経て外部へ流出する。
また、ケース1内の液体または気液混合体は、上昇した圧力に押されてブリーザ装置2の挿入部22内の連通路3へ移動し、さらに連通路3から流通路4およびフィルタ23に並行して流入する。この際フィルタ23の多孔質の孔は連続しているため、フィルタ23に流入した液体または気液混合体は連続した孔に沿って移動する。この孔に沿って移動するとき液体または気液混合体はフィルタ23の孔の表面から抵抗を受ける。この孔の表面から受ける抵抗は、液体は大きいが気体は小さい。従って液体が孔を移動する場合、液体の移動する速度は孔表面からの大きな抵抗によって次第に小さくなり最後には停止する。また気液混合体が孔を移動する場合、孔の表面には気液混合体の液体の部分と気体の部分が接触する。そして、孔の表面に接触した液体は前述したように孔表面から受ける抵抗が大きく移動速度が小さくなるが、孔の表面に接触した気体は孔表面から受ける抵抗が液体に比べて小さいので相対的に移動速度は液体に比べて速くなる。これにより気液混合体は孔を移動するにつれて次第に気体と液体が分離し気体だけがフィルタ23の孔を通過して連通路5を経て外部へ流出する。
流体が流通路4へ流入すると流通路4は多孔質のフィルタ23に接しているため流体の一部はフィルタ23の多孔質の孔に沿ってフィルタ23の内部に流入し、流体が気体の場合はそのままフィルタ23を通過し外部へ流出し、流体が液体または気液混合体の場合は前述したように液体がフィルタ23の内部に停留し、フィルタ23によって分離された気体は外部へ流出する。
このように、このケース1内の圧力上昇に伴い、ケース1内の気体(気液混合体の気体も含まれる)が外部に排出され、またケース1内の流体が連通路3、または流通路4およびフィルタ23内に移動することで流体がケース1内に占めていた体積が増加するためケース1内の圧力は低下し圧力上昇は抑制される。
ここで、例えばオートマチックトランスミッション(AT)のような自動変速機の場合、ケース1内の圧力が上昇すると、ケース1内のオイル(ATF)にオイルが気化した蒸気(ブリーザ装置2を通して流入した空気が混じっている場合もある)が混じった泡状の気液混合体が連通路3、または流通路4およびフィルタ23内に流入し、さらにフィルタ23がオイルと蒸気を分離して、蒸気を連通路5からブリーザ装置2の外部へ放出することでケース1内の圧力上昇を抑制し内圧を調節することが出来る。また、フィルタ23がオイルと蒸気を分離することで、ケース1内のオイル(ATF)がケース1の外部へ放出されて減少するのを抑制している。
フィルタ23が気体を分離する分離能力は多孔質の孔の径によって異なり、小さいほど分離能力は良好になる。また液体の種類とフィルタ23の材質によっても分離能力は異なる。上記ATFのようなオイルを使用する場合、油と馴染みにくい性能を有するもの(撥油性が高いもの)ほど気体を分離する能力は高くなる。
ケース1内の圧力上昇によってフィルタ23の内部に溜まった液体、および流通路4に流入した液体または気液混合体は、その後ケース1内の圧力上昇が減少すると液体の自重によって次第に下部方向(図1中C方向)に移動し連通路3からケース1内へ戻る。この際ブリーザ装置2が液体の流動性が悪くなる温度まで低下すると、フィルタ23内に溜まった液体および流通路4に接するフィルタ23の表面に付着した液体は流動性が悪くなるため、その場に留まり易くなる。その結果、これらの液体によりフィルタ23の気体が流通する流路となる孔が塞がれた状態に置かれると、気体はフィルタ23を通過しにくくなる。この様な場合であっても流通路4は液体または気液混合体で孔が塞がれることがない径に設定してあるため、流通路4が貫通孔である場合、気体は流通路4を通って連通路5を経過しケース1の外部へ移動することができケース1内の内圧を調節することができる。また、流通路4が貫通孔でなく一端部がフィルタ23に内設されている場合、気体は流通路4からフィルタ23を通過し連通路5を経過しケース1の外部へ移動することができケース1内の内圧を調節することができる。ここで、フィルタ23の内部に溜まった液体およびフィルタ23の表面に付着してフィルタ23の孔を塞いでいた液体は、液体が流動性を有する温度になると液体の自重により次第に下部方向に移動し連通路3へ流出するため、フィルタ23の孔は再び開口し気体を流通させることが出来る。
ケース1の内部の圧力が減少すると、ケース1の外部から気体(オートマチックトランスミッションのような自動変速機の場合は空気)が連通路5から、フィルタ23および流通路4を経過し、連通路3を通ってケース1内へ流通することでケース1内の圧力を増加させる。この場合、ケース1内の流体はフィルタ23に接触しにくくなるため、液体の流動性が悪くなる温度まで低下したとき、ケース1内の圧力が上昇したとき以上に圧力の調節はし易くなる。
次に本発明の第2実施形態について説明する。なお、前記第1実施形態および前記第2実施形態と違う部分のみを記載する。
図3、4に示すように、本体部21の底部21aには、本体部21の円筒部の内面から径方向に底部21aに設けた穴の端部までを長辺の長さL1とする長方形の平板26を短辺が円筒部の長手方向(図3中Y方向)になるように、平板26を4枚本体部21の径方向に沿って十文字状に底部21aの穴を除いて底部21aに設けている。このように底部21aに平板26の短辺を円筒部の長手方向に配置することで底部21aに突起部を形成している。このような突起部を設けることで底部21a上に、平板26の短辺の長さL2で規定された空間6を形成している。底部21aの中央部には連通路3に接続する連通路5が配置されている。このため空間6は連通路5を経由して連通路3と連通している。なお、平板26の使用枚数は4枚に限定するものではなく、4枚から増減させることもありうる。また、平板26の長辺の長さL1は本体部21の円筒部の内面から径方向に底部21aに設けた穴の端部までの長さ限定するものではなく、本体部21の円筒内径の範囲内であれば自由に長さを設定できる。例えば長さL1を本体部21の円筒の内径と同じ長さに設定することもできる。この場合、平板26は底部21aに設けた穴を横断することになる。また、平板26を底部21aに設置する位置は、底部21aとフィルタ23の間に空間6が生じるものであれば、円筒部の径方向に沿って十文字状に設置するものに限定するものではない。
本体部21内にフィルタ23を配置したとき、フィルタ23は突起部である平板26の長辺の一端と接し、フィルタ23は平板26の短辺の長さL2だけ底部21aから離れる。従ってフィルタ23は、底部21a上に平板26の短辺の長さL2で規定された空間6上に載置されることになる。そしてこの空間6は連通路3に接続する連通路5に連通しているので、ケース1内の流体が連通路3から連通路5を経由してこの空間6に流入して流通する。つまり空間6は流通路4の一部である。空間6内をケース1内の流体が流通するときの通り易さは、平板26の短辺の長さL2に影響され、短辺の長さL2が長いほど通り易くなる。反対に短辺L2が短いほど通りにくくなる。従って短辺の長さL2は、流体が流れない長さより大きく、フィルタ23を平板26に置いたときフィルタ23の上面23aが本体部21の鍔部25より下に収まる範囲内で自由に設定できるが、ケース1の内圧の上昇が減少して略元の内圧に戻ったとき、流体が空間6を塞ぐことがない長さに規定される。
本体部21の円筒部の内面にはフィルタ23の厚みLに底部21aに設置した平板26の短辺の長さL2を加えた長さを長辺の長さL3(L3=L+L2)とする長方形の平板27を、平板27の長辺が本体部21の円筒部の長手方向になるように、平板27を4枚本体部21の径方向に沿って十文字状に円筒部の内面に設けている。この際、図4に示すように底部21aに設置した平板26と円筒部の内面に設置した平板27は重ならない位置に設定している。このように本体部21の円筒部の内面に平板27を設けることで本体部21の円筒部の内面に突起部を形成している。この平板27で十文字状に形成された突起部の円筒部の径方向に対抗する突起部の間にフィルタ23が挿入される。挿入されたフィルタ23は図5に示すように対抗する突起部(平板27)の長辺の一端に接触する円柱形状を有していて、対抗する突起部(平板27)によって係止している。つまり、平板27の短辺の長さL4はフィルタ23が本体部21の連通路5に挿入されたとき、フィルタ23の外周に接して係止できる長さに設定している。このように対抗する突起部の間にフィルタ23が配設されるため、図5に示すようにフィルタ23の外周は本体部21の円筒部の内面から平板27の短辺の長さL4だけ離れ、フィルタ23の外周と本体部21の円筒部の内面との間に空間7が生ずる。そしてこの空間7は前述した底部21aの上に形成した空間6と?がっている。従ってこの空間7も流体が流入して流通する流通路4の一部となる。つまり流通路4は底部21aの上に形成した空間6と、フィルタ23の外周と本体部21の円筒部の内面との間に形成した空間7とを合わせた空間である。このようにフィルタ23に周設して流通路4(空間6、空間7)を形成することで、ケース1内の流体は連通路3から連通路5を通ってフィルタ23と流通路4の空間6に並行して流入し、空間6に流入した流体はさらに空間7へと流入することができる。なお、第2実施形態ではフィルタ23の断面は円形をしているが、四角等の異形形状にすることもありうる。また、平板27の長辺の長さL3はフィルタ23の厚みLに平板26の短辺の長さL2を加えた長さに限定するものではなく、フィルタ23を係止できる範囲内であれば平板26の短辺の長さL2より大きく、本体部21の鍔部25より下に収まる範囲内で自由に設定できる。また、フィルタ23を円筒部の中央に配設しているが、フィルタ23の配設位置は中央に限定するものではない。
平板26および平板27は、第1実施形態同様に樹脂材料を使用して挿入部22、本体部21と同時に成形しているが、平板26および平板27を別体で成形した後に本体部21に溶着等により固定しても良い。また、平板26および平板27をフィルタ23に設けても空間6および空間7を形成することができ、本体部21に設けたと同様の効果が得られる。
次に第2実施形態のケース1内の圧力を調節する作用について説明する。
ケース1に内在する流体はケース1内の圧力の上昇に伴い、連通路3から連通路5へと流入し、さらに連通路5から空間6およびフィルタ23へ流入する。空間6に流入した流体はさらに空間7へと流入することができる。空間7へ流入した流体のうちフィルタ23に接した流体はフィルタ23へ流入する場合がある。ケース1に内在する液体または気液混合体が空間7に流入した場合、空間7の容積は流入した液体または気液混合体がフィルタ23の上面23aに達しない容積に設定されていて液体または気液混合体がブリーザ装置2から漏出することはない。液体または気液混合体がフィルタ23の上面23aに達しない容積は、空間7内へ液体または気液混合体が流入する容量以上の容量であり、平板27の短辺の長さL4とフィルタ23の厚みLにより規定される。ここで空間7内へ液体または気液混合体が流入する容量は、ケース1内の使用時の圧力上昇およびケース1内で使用する液体の種類により決定される。さらに、平板27の短辺の長さL4はケース1内の圧力上昇が低下し略元の内圧に戻ったとき、液体または気液混合体によって空間7が塞がれることがない長さに規定している。
このように空間6及び空間7からなる流通路4をフィルタ23に周設することで、第1実施形態と同様、空間6及び空間7に流入した液体または気液混合体、またはフィルタ23の内部に停留した液体は、ケース1内の圧力上昇が減少すると液体の自重によって連通路5から連通路3を経由してケース1内に回収される。この際、液体の流動性が悪くなる低温にブリーザ装置2が置かれると、フィルタ23の内部に停留した液体およびフィルタ23の外周に付着した液体は流動性が悪くなりそのままの状態を保持しようとする。その結果、フィルタ23の気体が流通する流路となる孔が液体により塞がれた状態に置かれるとフィルタ23を通過する気体の流通が阻害される。しかし、空間6および空間7は液体または気液混合体によって塞がれることがないため、空間6および空間7を通して気体が流通することが出来、ケース1内の圧力の調節が可能となる。そして、フィルタ23の内部に停留した液体およびフィルタ23の外周に付着してフィルタ23の孔を塞いでいた液体は、液体が流動性を有する温度になると自重により空間6または連通路5に移動する。これにより、フィルタ23内の孔に残存して気体の流通を阻害していた液体が流出するため、再び気体を流通させることが出来るようになる。
以上説明したように、本発明によるブリーザ装置2では、ケース1の内部と外部が連通してケース1の内部の流体が流通できる連通路5に気体が流通できるフィルタ23を配設している。そしてこのフィルタ23に、またはフィルタ23に周設して、流通路4を流体が並行して流入するように並設している。このように流通路4がこのフィルタ23に、またはフィルタ23に周設して流体が並行して流入するように並設することで、ケース1内の液体がフィルタ23表面に付着またはフィルタ23内に流入してフィルタ23に存在する気体を通過させる通気孔を覆ったとき、ケース1内の気体は流通路4を通ってケース1の外部に流通することが出来るためケース1内の圧力を調節することが出来る。
ここで、流通路4がフィルタ23に貫通孔として設けられていると簡単な構造でケース1内の気体はケース1の外部に流通しケース1内の圧力を調節することが出来る。
また、流通路4が平板26、平板27による複数の突起部によりフィルタ23に周設されていると確実に気体が流通路4を流通しケース1内の圧力を調節することが出来る。
以上、本発明を上記実施の態様に則して説明したが、本発明は上記態様にのみ限定されるものではなく、本発明の原理に準ずる各種態様を含むものである。
本発明の第1実施形態の縦断面図である 第1実施形態の流通路4の変形例を示す縦断面図である 本発明の第2実施形態の縦断面図である 第2実施形態のA−Aに沿った横断面図である 第2実施形態のB−Bに沿った横断面図である

Claims (5)

  1. 筐体に装着されて前記筐体の内部の圧力を調節するブリーザ装置において、前記筐体の内部と前記筐体の外部が連通して前記筐体の内部の流体が流通できる連通路に、気体が流通できるフィルタ部と、前記流体が流通できる流通路を、前記流体が前記フィルタ部と前記流通路に並行して流入するように並設したことを特徴とするブリーザ装置。
  2. 前記流通路が前記フィルタ部に設けられていることを特徴とする請求項1に記載のブリーザ装置。
  3. 前記流通路が貫通孔であることを特徴とする請求項2に記載のブリーザ装置。
  4. 前記流通路が前記フィルタ部に周設されていることを特徴とする請求項1に記載のブリーザ装置。
  5. 前記流通路が複数の突起部により形成されていることを特徴とする請求項4に記載のブリーザ装置。
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