JP2010014078A - 予混合圧縮着火エンジンの燃焼制御装置 - Google Patents

予混合圧縮着火エンジンの燃焼制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】出力トルク変動を抑制することができる予混合圧縮着火エンジンを提供する。
【解決手段】燃焼室13内の予混合気を圧縮着火して燃焼させる予混合圧縮着火エンジン100の燃焼制御装置において、予混合気が圧縮着火されるエンジン運転状態にあるか否かを判定する運転状態判定手段S102と、燃焼により生じた排気の一部を内部EGRガスとして燃焼室13内に残留させる内部EGRが実施されているか否かを判定する内部EGR判定手段S103と、予混合気が圧縮着火されるエンジン運転状態であって、内部EGRが実施されている場合に、前回の燃焼サイクルにおける予混合気の圧縮着火燃焼時の最大熱発生時期と、前回の燃焼サイクルの図示平均有効圧力とに基づいて、今回の燃焼サイクルにおける燃料噴射量を補正制御する噴射量補正制御手段S104〜S109と、を備える。
【選択図】図3

Description

本発明は、予混合圧縮着火エンジンの燃焼制御装置に関する。
従来から、希薄な均質予混合気をピストンにより圧縮して自着火させる予混合圧縮着火エンジンが広く知られている。この予混合圧縮着火エンジンによれば、熱効率を高めることができ、窒素酸化物(NOx)の排出を抑制することができる。
特許文献1には、エンジン運転状態に応じて、希薄な均質予混合気を圧縮着火して燃焼させる圧縮着火燃焼(以下「HCCI燃焼」と称する)と、混合気を火花着火して燃焼させる火花着火燃焼(以下「SI燃焼」と称する)とを切り換えるエンジンが開示されている。
特開2007−162601号公報
ところで、HCCI燃焼のように予混合気を圧縮着火させる運転領域では、圧縮開始時の筒内ガス温度が周期的に変動することが本件発明者の研究により明らかになった。このように圧縮開始時の筒内ガス温度が変動すると、混合気の燃焼状態が変化するので、エンジンの出力トルクが変動してしまう。
そこで、本発明は、このような問題点に着目してなされたものであり、出力トルク変動を抑制することができる予混合圧縮着火エンジンを提供することを目的とする。
本発明は、燃焼室(13)内の予混合気を圧縮着火して燃焼させる予混合圧縮着火エンジン(100)の燃焼制御装置において、予混合気が圧縮着火されるエンジン運転状態にあるか否かを判定する運転状態判定手段(S102)と、燃焼により生じた排気の一部を内部EGRガスとして燃焼室(13)内に残留させる内部EGRが実施されているか否かを判定する内部EGR判定手段(S103)と、予混合気が圧縮着火されるエンジン運転状態であって、内部EGRが実施されている場合に、前回の燃焼サイクルにおける予混合気の圧縮着火燃焼時の最大熱発生時期と、前回の燃焼サイクルの図示平均有効圧力とに基づいて、今回の燃焼サイクルにおける燃料噴射量を補正制御する噴射量補正制御手段(S104〜S109)と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、内部EGRを実施してSI−CI燃焼やHCCI燃焼を行う場合に、前回の燃焼サイクルにおける図示平均有効圧力と最大熱発生時期とに基づいて、今回の燃焼サイクルにおける燃料噴射量を補正するので、圧縮開始時の筒内ガス温度に起因する予混合気の圧縮着火時期の変動を抑えることができ、エンジンの出力トルク変動を抑制することが可能となる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
図1は、HCCI燃焼とSI燃焼とを切り換えて行うエンジンの概略構成図である。
エンジン100は、車両用の筒内直接噴射式直列4気筒エンジンである。図1に示すように、エンジン100は、シリンダブロック10と、シリンダヘッド20とを備える。
シリンダブロック10には、ピストン11を摺動自在に挿通するシリンダ12が形成される。シリンダ12の壁面と、ピストン11の冠面と、シリンダヘッド20の下面とによって燃焼室13が形成される。
シリンダヘッド20には、燃焼室13に吸気を流す吸気ポート30と、燃焼室13からの排気を流す排気ポート40とが形成される。
吸気ポート30には、吸気弁31が設けられる。吸気弁31は、可変動弁装置32によって駆動され、ピストン11の上下動に応じて吸気ポート30を開閉する。可変動弁装置32は、吸気弁31のリフト量や作動角等のバルブ特性を変更する。
排気ポート40には、排気弁41が設けられる。排気弁41は、可変動弁装置42によって駆動され、ピストン11の上下動に応じて排気ポート40を開閉する。可変動弁装置42は、排気弁41のリフト量や作動角等のバルブ特性を変更する。
吸気ポート30と排気ポート40との間であって、シリンダヘッド20の燃焼室中心近傍には、燃焼室13内に燃料を直接噴射する燃料噴射弁51が設置され、燃料噴射弁51に隣接するように点火プラグ52が設置される。点火プラグ52は、燃焼室内に形成された混合気に火花着火する。
燃料噴射弁51や点火プラグ52、可変動弁装置32、42の動作は、コントローラ60によって制御される。コントローラ60は中央演算装置(CPU)、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)及び入出力インタフェース(I/Oインタフェース)を備えたマイクロコンピュータで構成される。コントローラ60を複数のマイクロコンピュータで構成することも可能である。
コントローラ60には、燃焼室13内の圧力を検出する筒内圧センサ61と、エンジン100の所定クランク角度ごとにクランク角度信号を生成するクランク角度センサ62と、車両が備えるアクセルペダルの踏み込み量を検出するアクセルペダルセンサ63とからの検出データがそれぞれ信号として入力する。
コントローラ60は、これらの入力信号に基づき、燃料噴射弁51の燃料噴射量や点火プラグ52の点火時期、吸気弁31及び排気弁41のバルブタイミングを調整する。
次に、図2を参照して、エンジン100の運転状態について説明する。図2(A)は、エンジン100の運転マップを示す。図2(B)及び図2(C)は、吸気弁31及び排気弁41のバルブタイミングを示す。
エンジン100は、図2(A)の運転マップを参照し、エンジン運転状態に応じてHCCI燃焼とSI燃焼とを切り換える。この運転マップは、実験等の結果に基づいて予め作成してコントローラ60に記憶させたものである。
図2(A)の領域Pでは、エンジン100は、点火プラグ52を利用して混合気を火花着火して燃焼させるSI燃焼を行う。
領域Pでは、図2(B)に示すように、吸気弁31の開弁期間と排気弁41の開弁期間がオーバラップするように(プラスオーバラップするように)、排気弁41の閉弁時期が上死点後の所定時期EVC1に設定され、吸気弁31の開弁時期が上死点前の所定時期IVO1に設定される。
図2(A)の低回転速度・低負荷から中回転速度・中負荷の領域Qでは、エンジン100は、点火プラグ52を使用せずに、ピストン11による圧縮作用を利用して希薄な均質予混合気を圧縮着火して燃焼させるHCCI燃焼を行う。
領域Qでは、図2(C)に示すように、吸気弁31の開弁期間と排気弁41の開弁期間がオーバラップしないように(マイナスオーバラップするように)設定される。つまり、排気弁41の閉弁時期は、図2(B)の所定時期EVC1よりも進角されて上死点前の所定時期EVC2に設定される。また、吸気弁31の開弁時期は、図2(B)の所定時期IVO1よりも遅角されて上死点後の所定時期IVO2に設定される。このように排気弁41を排気行程の途中で閉じることにより、排気の一部を内部EGRガスとして燃焼室13に残留させることができる(内部EGR)。これにより燃焼室13内に導入された混合気と高温の内部EGRガスとが混合するので、圧縮開始時の筒内ガス温度が高めることができ、HCCI燃焼を実現できる。
HCCI燃焼を行う領域Qの周囲には、SI燃焼からHCCI燃焼へ、又はHCCI燃焼からSI燃焼へスムーズに移行するための遷移領域Rが設定される。この領域Rでは、エンジン100は、希薄な均質予混合気を点火プラグ52によって着火して予混合気の一部を燃焼させ、この燃焼の燃焼膨張とピストン11の圧縮作用とを利用して未燃予混合気を圧縮着火して燃焼させる。この領域Rにおける混合気の燃焼形態をSI−CI燃焼と定義する。
領域Rでは、吸気弁31の開弁時期は、所定時期IVO1から所定時期IVO2の間に設定され、エンジン運転状態がSI燃焼を行う領域Pに近くなるほど所定時期IVO1側に進角され、HCCI燃焼を行う領域Qに近くなるほど所定時期IVO2側に遅角される。また、排気弁41の閉弁時期は、所定時期EVC1から所定時期EVC2の間に設定され、エンジン運転状態がSI燃焼を行う領域Pに近くなるほど所定時期EVC1側に遅角され、HCCI燃焼を行う領域Qに近くなるほど所定時期EVC2側に進角される。このように吸気弁31及び排気弁41のバルブタイミングを制御することで、SI燃焼からHCCI燃焼へ、又はHCCI燃焼からSI燃焼へスムーズに移行することが可能となる。
ところで、HCCI燃焼やSI−CI燃焼のように予混合気を圧縮着火して燃焼させる運転領域において内部EGRを実施する場合には、圧縮開始時の筒内ガス温度が周期的に変動し、予混合気の燃焼状態が変化して、その結果エンジン100の出力トルクが変動してしまうという問題がある。この問題について、図7を参照して説明する。
図7は、内部EGRを実施中のSI−CI燃焼時において、圧縮着火後の予混合気の最大熱発生時期と、図示平均有効圧力との関係を示す図である。図示平均有効圧力は、1サイクル当たりの仕事量を行程容積で割った値である。サイクルとは、吸気行程〜排気行程までの各行程を含む燃焼サイクルのことを意味する。
なお、図7において、SI−CI燃焼における点火プラグ52の点火時期は一定時期に設定されている。
ここで、予混合気の燃焼状態が状態(A)にあるとする。状態(A)では、圧縮着火する時期が最適時期にあるので、後述する状態(B)及び状態(C)よりも図示平均有効圧力が高くなる。状態(A)では予混合気の燃焼性は良好であるので、予混合気の燃焼後に未燃燃料(未燃HC)はほとんど発生しない。そのため排気温度が上昇しにくく、内部EGRガスによる圧縮開始時の筒内ガス温度の上昇効果が小さくなる。したがって、次の燃焼サイクルでは、圧縮開始時における筒内ガス温度が低くなり、予混合気の燃焼状態は状態(B)となる。
状態(B)では、筒内ガス温度の低下に起因して、予混合気の圧縮着火時期が状態(A)よりも遅くなって最大熱発生時期が遅角するので、図示平均有効圧力が低下する。また、状態(B)では、予混合気の燃焼性が悪化して燃焼速度が遅くなるので、未燃HCの発生量が多くなる。このように圧縮着火時期が遅れ、かつ未燃HCの発生量が多くなると、排気温度が高くなる。したがって、次の燃焼サイクルでは、圧縮開始時における筒内ガス温度が高くなり、予混合気の燃焼状態は状態(C)となる。
状態(C)では、筒内ガス温度の上昇に起因して、圧縮着火する時期が早くなり最大熱発生時期が圧縮上死点近傍まで過進角されるので、図示平均有効圧力が状態(B)よりも高くなる。状態(C)では、予混合気の燃焼性が良好で燃焼速度が速いので、未燃HCの発生量は少ない。未燃HCの発生量が少なくなると、排気温度が上昇しにくく、内部EGRガスによる圧縮開始時の筒内ガス温度の上昇効果が小さくなる。したがって、次の燃焼サイクルでは、圧縮開始時における筒内ガス温度が低下し、予混合気の燃焼状態は状態(A)に戻る。
状態(A)では、筒内ガス温度の低下に起因して、圧縮着火する時期が遅くなって最大熱発生時期が遅角されるが、圧縮着火する時期が最適時期となるので、図示平均有効圧力は最も高くなる。
上述の通り、内部EGRを実施中に、HCCI燃焼やSI−CI燃焼のように予混合気を圧縮着火して燃焼させる場合には、燃焼サイクル毎に圧縮開始時の筒内ガス温度が変動して、予混合気の燃焼状態が状態(A)〜状態(C)を繰り返す。これにより図示平均有効圧力も変化するので、エンジン100の出力トルクが変動してしまうのである。特に、予混合気の燃焼状態が状態(A)から状態(B)に変化する場合や状態(B)から状態(C)に変化する場合に、エンジン100の出力トルク変動が大きくなる。
そこで、本実施形態のエンジン100では、内部EGRを実施中にSI−CI燃焼やHCCI燃焼を行う場合には、前回の燃焼サイクルでの予混合気の燃焼状態に応じて、今回の燃焼サイクルにおける燃料噴射量を補正することで、上記した出力トルク変動を抑制する。
図3は、コントローラ60が実行する燃料噴射量補正制御の制御ルーチンを説明するフローチャートである。この制御ルーチンは、エンジン100の運転中に一定間隔、例えば10ミリ秒間隔で繰り返し実行される。
ステップS101では、コントローラ60は、負荷Tと、エンジン回転速度Neとを読み込み、処理をステップS102に移す。負荷Tは、アクセルペダルセンサ63からの検出信号に基づいて算出される。また、エンジン回転速度Neは、クランク角度センサ62からの検出信号に基づいて算出される。
ステップS102では、コントローラ60は、負荷Tとエンジン回転速度Neとに基づいて、エンジン100がSI燃焼を行う運転領域にあるか否かを判定する。この判定は、図2(A)に示した運転マップを参照して行われる。
エンジン100がSI燃焼を行う運転領域にあると判定した場合には、コントローラ60は、エンジン運転状態に応じて決定された燃料噴射量を補正することなく、処理を終了する。これに対して、エンジン100がSI−CI燃焼やHCCI燃焼を行う運転領域にあると判定した場合には、コントローラ60は処理をステップS103に移す。
ステップS103では、コントローラ60は、エンジン100が内部EGRを実施しているか否かを判定する。この判定は、吸気弁31及び排気弁41のバルブタイミングを制御する可変動弁装置32、42の制御量に基づいて行われる。
エンジン100が内部EGRを実施している場合には、コントローラ60は、エンジン運転状態に応じて決定された燃料噴射量を前回の予混合気の燃焼状態に応じて補正すべく、処理をステップS104に移す。これに対してエンジン100が内部EGRを実施していない場合には、コントローラ60はエンジン運転状態に応じて決定された燃料噴射量を補正することなく処理を終了する。
ステップS104では、コントローラ60は、最大熱発生時期の前回値CAZと、図示平均有効圧力の前回値IMEPZとを読み込み、処理をステップS105に移す。
図示平均有効圧力IMEPは、筒内圧センサ61によって検出される筒内圧の圧力波形に基づいて算出される。この図示平均有効圧力IMEPは、1サイクル毎に算出され、コントローラ60のROMに記憶される。
最大熱発生時期CAは、筒内圧センサ61によって検出される筒内圧から求められる予混合気燃焼時の熱発生量に基づいて決定される。つまり、図4に示すように、圧縮着火時の熱発生量が最大となる時のクランク角度を最大熱発生時期CAとする。なお、予混合気燃焼時において筒内圧が最大となるクランク角度を最大熱発生時期CAとするようにしてもよい。
ステップS105では、コントローラ60は、前回の燃焼サイクルにおける図示平均有効圧力IMEPZが所定値IMEP1よりも小さいか否かを判定する。コントローラ60は、前回値IMEPZが所定値IMEP1よりも小さい場合には処理をステップS106に移し、それ以外の場合には処理をステップS108に移す。
ステップS106では、コントローラ60は、前回の燃焼サイクルにおける最大熱発生時期CAZが所定時期CA1よりも遅角しているか否かを判定する。前回値CAZが所定時期CA1よりも遅角している場合には、エンジン100の出力トルクの変動が大きいと判断して、コントローラ60は処理をステップS107に移す。前回値CAZが所定時期CA1よりも進角している場合には、エンジン100の出力トルクの変動は小さいと判断して、コントローラ60は燃料噴射量を補正することなく処理を終了する。
ステップS107では、コントローラ60は、今回の燃焼サイクルにおいて噴射される燃料噴射量を減少補正する。
図示平均有効圧力の前回値IMEPZが所定値IMEP1よりも小さく(S105でYES)、最大熱発生時期の前回値CAZが所定時期CA1よりも遅角している(S106でYES)場合には、コントローラ60は、前回の燃焼サイクルにおける予混合気の燃焼状態が図7の状態(B)にあったと判断する。前回の燃焼状態が状態(B)であると、今回の燃焼サイクルにおける圧縮開始時の筒内ガス温度が高くなり、予混合気の燃焼状態は状態(C)となるので、最大熱発生時期が過進角されて図示平均有効圧力が大きく上昇してしまう。
しかしながら、本実施形態では、前回の燃焼サイクルの予混合気の燃焼状態が状態(B)にあったと判断された場合には、ステップS107に示すように燃料噴射量を減少補正するので、圧縮開始時の筒内ガス温度が高くなっても、今回の燃焼サイクルの予混合気の燃焼状態においては最大熱発生時期が過進角することがなく、図示平均有効圧力が大きく変動することがない。
図3に戻り、ステップS105において図示平均有効圧力の前回値IMEPZが所定値IMEP1よりも大きい場合には、コントローラ60は処理をステップS108に移す。
ステップS108では、コントローラ60は、前回の燃焼サイクルにおける最大熱発生時期CAZが所定時期CA2より遅角しており所定時期CA1より進角しているか否かを判定する。前回値CAZが所定時期CA2より遅角しており所定時期CA1より進角している場合には、エンジン100の出力トルクの変動が大きいと判断して、コントローラ60は処理をステップS109に移す。それ以外の場合には、エンジン100の出力トルクの変動が小さいと判断して、コントローラ60は燃料噴射量を補正することなく処理を終了する。
ステップS109では、コントローラ60は、今回の燃焼サイクルにおいて噴射される燃料噴射量を増大補正する。
図示平均有効圧力の前回値IMEPZが所定値IMEP1よりも大きく(S105でNO)、最大熱発生時期の前回値CAZが所定時期CA2と所定時期CA1との間にある(S108でYES)場合には、コントローラ60は、前回の燃焼サイクルにおける予混合気の燃焼状態が図7の状態(A)にあったと判断する。このように前回の燃焼状態が状態(A)であると、今回の燃焼サイクルにおける圧縮開始時の筒内ガス温度が低下するので、予混合気の燃焼状態は状態(B)となって、最大熱発生時期が遅角されて図示平均有効圧力が大きく低下してしまう。
しかしながら、本実施形態では、前回の燃焼サイクルの予混合気の燃焼状態が状態(B)にあったと判断された場合には、ステップS109に示すように燃料噴射量を増大補正するので、圧縮開始時の筒内ガス温度が低下しても、今回の燃焼サイクルの予混合気の燃焼状態においては最大熱発生時期が遅角するのを抑制でき、図示平均有効圧力が大きく変動することがない。
図5及び図6を参照して、燃料噴射量の減少補正量及び増大補正量について説明する。
ステップS107の燃料噴射量の減少補正において、減少補正量は、図5(A)及び図5(B)に示すように最大熱発生時期の前回値CAZや内部EGR量に基づいて決定される。
つまり、図5(A)に示すように、最大熱発生時期の前回値CAZが遅角するほど減少補正量を大きく設定する。これは最大熱発生時期の前回値CAZが遅角するほど、未燃HCの発生量が多くなり、今回の燃焼サイクルにおける圧縮開始時の筒内ガス温度が高くなって、予混合気が圧縮着火しやすくなるからである。
また、図5(B)に示すように、内部EGR量が多くなるほど減少補正量を大きく設定する。これは前回の燃焼サイクルからの内部EGR量が多くなるほど、燃焼室内に残留する未燃HCが多くなり、今回の燃焼サイクルにおける圧縮開始時の筒内ガス温度が高くなって、予混合気が圧縮着火しやすくなるからである。
ステップS109の燃料噴射量の増大補正において、増大補正量は、図6(A)及び図6(B)に示すように、図示平均有効圧力の前回値IMEPZや内部EGR量に基づいて決定される。
つまり、図6(A)に示すように、図示平均有効圧力の前回値IMEPZが大きくなるほど燃料噴射量の増大補正量を大きく設定する。これは図示平均有効圧力の前回値IMEPZが大きくなるほど、予混合気の燃焼状態が未燃HCの発生が少ない状態になっており、今回の燃焼サイクルにおける圧縮開始時の筒内ガス温度が低く、予混合気が圧縮着火しにくくなるからである。
また、図6(B)に示すように、内部EGR量が多くなるほど増大補正量を大きく設定する。これは比較的温度の低い内部EGR量が多くなるほど、今回の燃焼サイクルにおいて予混合気が圧縮着火しにくくなるからである。
以上により、本実施形態のエンジン100では、下記の効果を得ることができる。
エンジン100では、内部EGRを実施してSI−CI燃焼やHCCI燃焼を行う場合には、前回の燃焼サイクルにおける図示平均有効圧力と最大熱発生時期とに基づいて、今回の燃焼サイクルにおける燃料噴射量を補正する。そのため、圧縮開始時の筒内ガス温度が変動しても、予混合気の圧縮着火時期が変動するのを抑えることができ、エンジン100の出力トルク変動を抑制することが可能となる。
本発明は上記した実施形態に限定されずに、その技術的な思想の範囲内において種々の変更がなしうることは明白である。
HCCI燃焼とSI燃焼とを切り換えて行うエンジンの概略構成図である。 エンジンの運転マップを説明する図である。 コントローラが実行する燃料噴射量補正制御ルーチンを説明するフローチャートである。 最大熱発生時期の決定の仕方について説明する図である。 燃料噴射量減少補正の減少補正量について説明する図である。 燃料噴射量増大補正の増大補正量について説明する図である。 エンジンの出力トルク変動について説明する図である。
符号の説明
100 エンジン
11 ピストン
13 燃焼室
31 吸気弁
32 可変動弁装置
41 排気弁
42 可変動弁装置
51 燃料噴射弁
52 点火プラグ
60 コントローラ
61 筒内圧センサ
62 クランク角度センサ
63 アクセルペダルセンサ
S102 運転状態判定手段
S103 内部EGR判定手段
S104〜S109 噴射量補正制御手段

Claims (8)

  1. 燃焼室内の予混合気を圧縮着火して燃焼させる予混合圧縮着火エンジンの燃焼制御装置において、
    予混合気が圧縮着火されるエンジン運転状態にあるか否かを判定する運転状態判定手段と、
    燃焼により生じた排気の一部を内部EGRガスとして燃焼室内に残留させる内部EGRが実施されているか否かを判定する内部EGR判定手段と、
    予混合気が圧縮着火されるエンジン運転状態であって、内部EGRが実施されている場合に、前回の燃焼サイクルにおける予混合気の圧縮着火燃焼時の最大熱発生時期と、前回の燃焼サイクルの図示平均有効圧力とに基づいて、今回の燃焼サイクルにおける燃料噴射量を補正制御する噴射量補正制御手段と、
    を備えることを特徴とする予混合圧縮着火エンジンの燃焼制御装置。
  2. 前記噴射量補正制御手段は、前記図示平均有効圧力が所定値よりも小さく、かつ前記最大熱発生時期が所定時期よりも遅角している場合に、今回の燃焼サイクルにおける予混合気の圧縮着火時期が遅くなるように前記燃料噴射量を減少補正する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の予混合圧縮着火エンジンの燃焼制御装置。
  3. 前記噴射量補正制御手段は、前記最大熱発生時期が遅角するほど前記燃料噴射量を減少させる、
    ことを特徴とする請求項2に記載の予混合圧縮着火エンジンの燃焼制御装置。
  4. 前記噴射量補正制御手段は、前回燃焼サイクルからの内部EGR量が増加するほど前記燃料噴射量を減少させる、
    ことを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の予混合圧縮着火エンジンの燃焼制御装置。
  5. 前記噴射量補正制御手段は、前記図示平均有効圧力が所定値よりも大きく、かつ前記最大熱発生時期が進角側所定時期と遅角側所定時期との間にある場合に、今回の燃焼サイクルにおける予混合気の圧縮着火時期が早くなるように前記燃料噴射量を増大補正する、
    ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1つに記載の予混合圧縮着火エンジンの燃焼制御装置。
  6. 前記噴射量補正制御手段は、前記図示平均有効圧力が増加するほど前記燃料噴射量を増大させる、
    ことを特徴とする請求項5に記載の予混合圧縮着火エンジンの燃焼制御装置。
  7. 前記噴射量補正制御手段は、前回燃焼サイクルからの内部EGR量が増加するほど前記燃料噴射量を増大させる、
    ことを特徴とする請求項5又は請求項6に記載の予混合圧縮着火エンジンの燃焼制御装置。
  8. 前記図示平均有効圧力及び前記熱発生最大時期は、前記燃焼室内の圧力に基づいて算出される、
    ことを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1つに記載の予混合圧縮着火エンジンの燃焼制御装置。
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