JP2010013840A - 住宅 - Google Patents
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Abstract
【課題】断熱材を適用した住宅において、高い断熱効果を発揮するとともに防露性を有する断熱防露構造の実現を目的とする。
【解決手段】室内空間を形成する壁2に対し、断熱材6および内装材8を施工する断熱防露構造5を有し、断熱材6として芯材11を難透湿性のガスバリアフィルム12にて減圧密封したものを適用し、断熱材6の端部に胴縁7を配置する構造とした。断熱材6は真空断熱と同等の高断熱性能を発揮することできるとともに、ガスバリアフィルム12の難透湿性により、断熱材6を通過して水蒸気が移動することがなく、さらに断熱材6の端部には胴縁7が配置されるので、端部が押圧されており、水蒸気が端部の隙間を通じて断熱材6の低温側に侵入することがない。
【選択図】図2
【解決手段】室内空間を形成する壁2に対し、断熱材6および内装材8を施工する断熱防露構造5を有し、断熱材6として芯材11を難透湿性のガスバリアフィルム12にて減圧密封したものを適用し、断熱材6の端部に胴縁7を配置する構造とした。断熱材6は真空断熱と同等の高断熱性能を発揮することできるとともに、ガスバリアフィルム12の難透湿性により、断熱材6を通過して水蒸気が移動することがなく、さらに断熱材6の端部には胴縁7が配置されるので、端部が押圧されており、水蒸気が端部の隙間を通じて断熱材6の低温側に侵入することがない。
【選択図】図2
Description
本発明は、室内空間を形成する壁、天井、床に対して断熱材が施工される住宅に関するものである。
近年、地球温暖化抑制の観点より、家電製品や産業機器の省エネルギー化と並び住宅起因のエネルギー削減も取り組むべき重要な課題である。住宅起因のエネルギー消費としては冷暖房運転の影響が大きいため、住宅駆体の断熱強化が重要な取り組みとなっている。そのため様々な断熱構造や各種断熱材が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
図14は、特許文献1により開示されている断熱壁の概略断面図である。図14に示すように、特許文献1における従来の断熱構造は、躯体α上にボード102を形成した既存壁よりなる下地101上に略台形状の胴縁103を複数本固定し、壁下地全面に現場発泡型の合成樹脂発泡体104を吹き付けると共に胴縁103間に空間105ができるように形成し、胴縁103の表面に貼付した粘着テープによって、胴縁103上に防水シート106と乾式壁材107を施工している。
特開平7−11717号公報
特許文献1に記載の断熱壁よりも高い断熱効果を得るためには、高性能の断熱材を適用することが必要であるが、その場合、断熱材の表裏間で大きな温度勾配が発生するため低温側で結露発生の懸念がある。
本発明は、上記課題に鑑み、高い断熱効果を発揮するとともに防露性を有する住宅を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の住宅は、室内空間を形成する壁、天井、床に対し、断熱材および内装材を施工する断熱構造を有し、断熱材として芯材を難透湿性のガスバリアフィルムにて減圧密封したものを適用し、胴縁により断熱材の端部を室内空間を形成する壁と天井と床のいずれかの室内側表面に密着させたのである。
これにより、高い断熱効果を発揮するとともに防露性を有する住宅を提供することができる。
本発明の住宅に適用する断熱材は、難透湿性のガスバリアフィルムで空隙構造を有する芯材を減圧密封することで、芯材空隙部における気体成分の熱伝導の影響が無視できるようになり、真空断熱と同等の高断熱性能を発揮することできる。
また、難透湿性のガスバリアフィルムにより、断熱材を通過して水蒸気が移動することがなく、さらに断熱材の端部には胴縁が配置されるので、端部は押圧されており、水蒸気が端部の隙間を通じて断熱材の低温側に侵入することがない。
請求項1に記載の住宅の発明は、室内空間を形成する壁、天井、床と、前記壁と前記天井と前記床のいずれかの室内側表面に配置された断熱材と、前記断熱材の室内側に配置された内装材とを有する住宅であって、前記断熱材は難透湿性のガスバリアフィルムで空隙構造を有する芯材を減圧密封したものであり、前記断熱材の端部の室内側表面に胴縁を配置して前記胴縁により前記断熱材の端部を前記壁と前記天井と前記床のいずれかの室内側表面に密着させたのである。
従って、断熱材が真空断熱と同等の高断熱性能を有するとともに、難透湿性のガスバリアフィルムを構成要素とするため、断熱材を通過して室内側の水蒸気が移動することがなく、また、断熱材の端部は胴縁の配置により押圧され壁等に密着するので、室内側の水蒸気が断熱材端部の隙間を通じて断熱材の低温側に侵入することがない。このような構成とすることで、断熱性と防露性とを兼ね備えた構造となる。
請求項2に記載の住宅の発明は、室内空間を形成する壁、天井、床と、前記壁と前記天井と前記床のいずれかの室内側表面に配置された複数枚の断熱材と、前記断熱材の室内側に配置された内装材とを有する住宅であって、前記断熱材は難透湿性のガスバリアフィルムで空隙構造を有する芯材を減圧密封したものであり、隣り合う前記断熱材の端部が重なる重なり部を設け、前記重なり部の室内側表面に胴縁を配置して前記胴縁により前記重なり部を前記壁と前記天井と前記床のいずれかの室内側表面に密着させたのである。
従って、本発明の住宅では、請求項1に記載の発明と同様に、断熱材が真空断熱と同等の高断熱性能を有するとともに、難透湿性のガスバリアフィルムを構成要素とするため、断熱材を通過して室内側の水蒸気が移動することがなく、重なり部は胴縁の配置により押圧され壁等に密着するので、室内側の水蒸気が重なり部の隙間を通じて断熱材の低温側に侵入することがない。
また、断熱材の端部はラミネートフィルムのみで構成される無効断熱部であり、重なり部を設けることで無効断熱部の面積比率を低減することができる。このような構成とすることで、断熱性と防露性とを兼ね備えた構造となる。
請求項3に記載の住宅の発明は、請求項1または請求項2に記載の発明において、ガスバリアフィルムが複層構造を有し、ガスバリア層として金属箔が適用されているものである。
従って、金属箔の高い透湿抵抗とガスバリア性により、断熱材を通過して室内側の水蒸気が移動することがなく、また、断熱材における芯材の減圧密封構造を長期にわたり維持することができる。
請求項4に記載の住宅の発明は、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の発明において、胴縁として発泡樹脂系断熱材が適用されているものである。
従って、無効断熱部に配置される胴縁を断熱材とするため、住宅全体の断熱効果を高めることができる。
また、発泡樹脂系断熱材も透湿抵抗を有するため、防露性を更に高めることに寄与できる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明するが、先に説明した実施の形態と同一構成については同一符号を付して、その詳細な説明は省略する。なお、これらの実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
なお、以下の実施の形態では、住宅の壁に対する説明をしているが、天井及び床と置き換えても、本発明における同等の効果を発現するため、天井及び床の実施例は省略する。
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1における住宅の概略断面図、図2は同実施の形態の住宅の断熱防露構造の壁の要部断面図、図3は同実施の形態の住宅の断熱防露構造の壁の施工途中を示す要部断面斜視図、図4は同実施の形態の住宅の断熱防露構造の壁の要部断面斜視図、図5は同実施の形態の住宅に用いた断熱材の平面図、図6は図5のA−A線における断面図、図7は同実施の形態の住宅に用いた断熱材の製造工程を示す概略断面図、図8は同実施の形態の住宅の断熱防露構造の壁の施工手順を示す要部断面図である。
図1は本発明の実施の形態1における住宅の概略断面図、図2は同実施の形態の住宅の断熱防露構造の壁の要部断面図、図3は同実施の形態の住宅の断熱防露構造の壁の施工途中を示す要部断面斜視図、図4は同実施の形態の住宅の断熱防露構造の壁の要部断面斜視図、図5は同実施の形態の住宅に用いた断熱材の平面図、図6は図5のA−A線における断面図、図7は同実施の形態の住宅に用いた断熱材の製造工程を示す概略断面図、図8は同実施の形態の住宅の断熱防露構造の壁の施工手順を示す要部断面図である。
本発明の実施の形態1における住宅1は、図1における壁2、天井3、床4に対して断熱強化構造5を有するものである。断熱強化構造5を有する壁2は、一階であっても二階であってもよく、階数は問わない。また室外側は屋外であっても屋内であってもよいが、一般的に室内外の温度差が大きくなるので、本実施の形態では、室外側が屋外となる方が効果は高い。
また、断熱強化構造5は住宅全体に対して構築するだけでなく、居住者が主に生活するする空間だけに構築することも可能である。
本実施の形態における住宅1は、室内空間を形成する壁2、天井3、床4と、壁2と天井3と床4のいずれかの室内側表面に配置された断熱材6と、断熱材6の室内側に配置された内装材8とを有する住宅1であって、断熱材6は難透湿性のガスバリアフィルム12で空隙構造を有する芯材11を減圧密封したものであり、断熱材6の端部の室内側表面に胴縁7を配置して胴縁7により断熱材6の端部を壁2と天井3と床4のいずれかの室内側表面に密着させたものである。
なお、本実施の形態では、住宅の壁2に対する説明をしているが、天井3及び床4と置き換えても、同等の効果を発現するため、天井3及び床4の実施の形態は省略する。壁2は、所定間隔で並んだ横断面が長方形の柱10の室内側の面に内面板2aを設け、柱10の室外側の面に外面板2bを設けたものである。
本実施の形態では、内装材8は石膏ボードを適用しており、胴縁7は発泡樹脂系断熱材を適用している。
内装材8は剛性を有し、断熱防露構造5の室内側面を仕上ることができるものであれば、他のボードを選定することもある。また、内装材8の上には壁紙で仕上ることで外観品位をあげることもある。
胴縁7としては、断熱材の中でも透湿抵抗が高いとされる硬質ウレタンフォームを選定している。その他に発泡樹脂系断熱材としてポリスチレンフォームやフェノールフォーム等を用いることもできる。
また、胴縁7は、本実施の形態においては、縦方向に配置しているが横方向に配置させこともある。更に縦方向及び横方向と同時に胴縁7を配置することもある。
なお、ここで胴縁7の厚みは断熱材6の芯材11の厚みと同等のものを用いるが、同等以上としても良い。この場合、断熱材6と内装材8との間に空間が形成され、それが空気層として機能するため断熱効果の向上に寄与することとなる。従って、本実施の形態では胴縁7の厚みは、断熱材6の芯材11の厚み以上と規定する。
図5は本実施の形態における断熱材6を示しており、基本的に芯材11とガスバリアフィルム12とで構成されている。芯材11は空隙構造を有し、気相比率が90%前後の材料を用いており、気相部の真空度を高めるべく、ガスバリアフィルム12にて減圧密封されている。
芯材11としては、工業的に利用できるものとして、粉体、発泡体、繊維体等があり、その使用用途や必要特性に応じて公知の材料を利用することができる。
粉体としては乾式シリカ、湿式シリカ、パーライト等を主成分とするもの、発泡体としてはポリウレタンフォーム、ポリスチレンフォーム、ポリフェノールフォーム等の連続気泡体、繊維体としてはグラスウール、グラスファイバー、アルミナ繊維、シリカアルミナ繊維、シリカ繊維、ロックウール等が挙げられる。
図6に示すように、ガスバリアフィルム12は複層構造を有しており、芯材11側に熱溶着層13、他にガスバリア層14、保護層15で構成されている。熱溶着層13は、減圧空間中で加熱加圧されることでガスバリアフィルム12の内部にある芯材11を減圧密封するものであり、加熱加圧された箇所は熱溶着部16が形成される。
なお、ガスバリアフィルム12のガスバリア層14は金属箔であり、ガスバリアフィルム内の真空度を長期にわたり維持することができる。本実施の形態では金属箔として6μmの厚みであるアルミニウム箔を用いている。
また、保護層15はガスバリアフィルム12の表面における埃や塵等による傷つきや、摩擦、折り曲げ、さらには芯材11による突き刺し等によるピンホールの発生を防ぐものである。
このようにして作製した断熱材6の熱伝導率は、平均温度24℃において、0.0015〜0.0040W/m・Kであり、汎用的な断熱材である硬質ウレタンフォームの約6〜16倍の断熱性能である。
本実施の形態では、芯材11は2つで構成されるが、芯材11の数はいくつであってもよい。
なお、断熱材6としては、実施の形態2における断熱材24に置き換えることも可能である。
次に断熱材6の作製手順について図7をもとに以下に述べる。
チャンバー17内にガスバリアフィルム12と芯材11とを投入した後、真空バルブ18を開放して真空排気を行う。チャンバー17内が所定真空度に達した後、ヒートシールバー19によって、芯材11の上下を熱溶着層13が向かい合うように配置されたガスバリアフィルム12を挟み込んで加熱圧縮させる。その後、開放バルブ20を開放して得られたものが、断熱材6である。なお、ガスバリアフィルム12は上下に2枚配置されているが、袋状に形成されたものであってもよい。
こうして作製された断熱材6は、図5の正面図で見ると芯材11の部分と芯材周囲に形成されるガスバリアフィルム12のみで構成される部分とを有する。ここで、本明細書では前記のガスバリアフィルム12のみで構成される部分を断熱材6の端部と定義することとする。従って、端部は熱溶着部16と未溶着の部分を含むことになる。
以下に断熱防露構造5について図8をもとに詳述する。
断熱材6は固定部材21によって熱溶着部16を介して壁2に固定される。胴縁7はガスバリアフィルム12の端部に配置され、固定部材22によって壁2に固定される。ここで固定部材22は熱溶着部16を介して柱10に到達する。また、胴縁7は端部全体にわたって配置される必要はない。
内装材8は断熱材6と胴縁7の上に配置され、固定部材23によって胴縁7を介して壁2に固定される。ここで固定部材23は熱溶着部16を介して柱10に到達する。
なお、固定部材21,22,23は柱10のない箇所に打ち付けることもある。
固定部材21,22,23としては、タッカー、釘、ビス等の固定対象を貫通して打ち付けるものであればよい。
以上のように、本実施の形態では、断熱材6はガスバリアフィルム12で空隙構造を有する芯材11を減圧密封したものであり、高い断熱効果を得られる。また、断熱材6の表裏面において大きな温度勾配が発生し、低温側における結露が懸念されるが、ガスバリアフィルム12が難透湿性を有するので室内側の水蒸気が断熱材6を通過することがなく、断熱材6の端部は胴縁7が配置されて壁に密着し隙間から水蒸気が回り込むことがないので結露が発生することはない。
また、ガスバリアフィルム12のガスバリア層14として金属箔が適用されているので、金属箔の高い透湿抵抗とガスバリア性により、断熱材6を通過して室内側の水蒸気が移動することがなく、また、断熱材6における芯材11の減圧密封構造を長期にわたり維持することができる。
また、胴縁7として発泡樹脂系断熱材が適用されているので、無効断熱部である断熱材6の端部に配置される胴縁7が断熱材となるため、住宅全体の断熱効果を高めることができるとともに、発泡樹脂系断熱材も透湿抵抗を有するため、防露性を更に高めることに寄与できる。
(実施の形態2)
図9は本発明の実施の形態2の住宅に用いた断熱材の平面図、図10は図9のB−B線における断面図、図11は同実施の形態の住宅に用いた断熱材の製造工程を示す概略断面図、図12は同実施の形態の住宅の断熱防露構造の壁の施工手順を示す要部断面図、図13は同実施の形態の住宅の断熱防露構造の壁の施工途中を示す要部断面斜視図である。
図9は本発明の実施の形態2の住宅に用いた断熱材の平面図、図10は図9のB−B線における断面図、図11は同実施の形態の住宅に用いた断熱材の製造工程を示す概略断面図、図12は同実施の形態の住宅の断熱防露構造の壁の施工手順を示す要部断面図、図13は同実施の形態の住宅の断熱防露構造の壁の施工途中を示す要部断面斜視図である。
本実施の形態では、実施の形態1で説明した断熱材6とその配置方法に代わる住宅1の断熱防露構造5を説明するものである。
本実施の形態における住宅1は、室内空間を形成する壁2、天井3、床4と、壁2と天井3と床4のいずれかの室内側表面に配置された複数枚の断熱材24と、断熱材24の室内側に配置された内装材8とを有する住宅1であって、断熱材24は難透湿性のガスバリアフィルム12で空隙構造を有する芯材11を減圧密封したものであり、隣り合う断熱材24の端部が重なる重なり部26を設け、重なり部26の室内側表面に胴縁7を配置して胴縁7により重なり部26を壁2と天井3と床4のいずれかの室内側表面に密着させたものである。
本実施の形態における断熱材24は、図9に示すように実施の形態1における断熱材6と同様で、基本的に空隙構造を有する芯材11とガスバリアフィルム12とで構成され、芯材11はガスバリアフィルム12にて減圧密封されている。ここで断熱材24は、芯材11がない箇所における上下のガスバリアフィルム12は内外圧差によって密着しており、その箇所は図10に示すように熱溶着部16が形成されている。
このようにして作製した断熱材24の熱伝導率は、平均温度24℃において、0.0015〜0.0040W/m・Kであり、汎用的な断熱材である硬質ウレタンフォームの約6〜16倍の断熱性能である。
なお、断熱材24は、図9の正面図で見ると芯材11の部分と芯材周囲に形成されるガスバリアフィルム12のみで構成される部分とを有する。ここで、本明細書ではガスバリアフィルム12のみで構成される部分を断熱材24の端部と定義することとする。従って、端部はガスバリアフィルム12の熱溶着部16を示すことになる。
断熱材24は、実施の形態1で説明したチャンバー17にて作製された断熱材6を用いて加工していくことが一般である。断熱材6は、図6に示すように、芯材11を外被材12で包み込み、熱溶着部16が形成されて減圧密封を施されている。ここで、芯材11がない箇所における上下のガスバリアフィルム12は内外圧差によって密着することとなる。
断熱材6は芯材11がなく上下のガスバリアフィルム12が密着する箇所を熱溶着するべく、図11で示すように、恒温槽25の中に投入する。恒温槽25の内部における雰囲気温度はガスバリアフィルム12における熱溶着層13の融点よりも5℃から30℃程度に高く設定している。数分程度の所定時間が経過した後、取り出したものが、図9、図10で示す本実施の形態における断熱材24となる。
なお、ここで芯材11の数量は1個で構成されているが、それ以上であっても良い芯材11の数量については、住宅1の間取り等に応じて、適宜、適正化を図ることが重要である。
断熱材24については、実施の形態1における断熱材6と置き換えることも可能である。但し、断熱材24は端部が全て熱溶着部16となるため、固定部材21,22,23を用いる際も確実に熱溶着部16を介することになるので、真空破壊が生じることがないので、断熱材6よりも好適である。
次に断熱防露構造5について図12をもとに説明する。
断熱防露構造5は隣り合う断熱材24の端部を重ねるように配置され、重なる部26が形成される。なお、個々の断熱材24は、固定部材21により熱溶着部16を介して壁2に固定されことになる。そして、胴縁7が重なり部26の上に配置され、固定部材22によって壁2に固定される。ここで固定部材22は熱溶着部16を介して柱10に到達する。また、胴縁7は端部全体にわたって配置される必要はない。
その後、内装材8が断熱材24と胴縁7の上に配置され、固定部材23によって胴縁7を介して壁2に固定される。ここで固定部材23は熱溶着部16を介して柱10に到達する。なお、固定部材21,22,23は柱10のない箇所に打ち付けることもある。
固定部材21,22,23としては、タッカー、釘、ビス等の固定対象を貫通して打ち付けるものであればよい。
断熱材24は、図13に示すように芯材11が突き合うように配置させることもできる。この構造とすることで断熱材24における有効断熱部である芯材11の面積比率を高めることができる。
ここで芯材11は縦方向において突き合うように配置されるが、横方向で芯材11が付き合うように配置されることもある。
以上のように、本実施の形態では、実施の形態1と同様に断熱材24が真空断熱と同等の高断熱性能を有するとともに、難透湿性のガスバリアフィルムを構成要素とするため、断熱材24を通過して室内側の水蒸気が移動することがなく、重なり部26は胴縁7の配置により押圧され壁2に密着するので、室内側の水蒸気が重なり部26の隙間を通じて断熱材24の低温側に侵入することがない。
また、断熱材24の端部はラミネートフィルム12のみで構成される無効断熱部であり、重なり部26を設けることで無効断熱部の面積比率を低減することができる。このような構成とすることで、断熱性と防露性とを兼ね備えた構造となる。
本発明における住宅は、壁、天井、床の室内側の面に対して空隙構造を有する芯材を減圧密封した真空断熱と同等の断熱性能を有する断熱材を配置するともに、難透湿性のガスバリアフィルムにより断熱材を貫通して水蒸気が移動することがなく、さらに断熱材の端部には胴縁が配置されるので、端部が押圧され、水蒸気が端部の隙間を通じて断熱材の低温側に侵入することがない。このような構成により、断熱性と防露性を兼ね備えた構造を実現している。
本発明の住宅は新築および既築を対象としており、既存住宅を対象とした場合は、断熱リフォームを実施することになり、簡易で確実な施工を実現できる。また、壁、天井、床の室内側の面に断熱材が配置される構造だけでなく室外側に断熱材が配置される可能性を考えられる。
1 住宅
2 壁
3 天井
4 床
6 断熱材
7 胴縁
8 内装材
11 芯材
12 ガスバリアフィルム
14 ガスバリア層
24 断熱材
26 重なり部
2 壁
3 天井
4 床
6 断熱材
7 胴縁
8 内装材
11 芯材
12 ガスバリアフィルム
14 ガスバリア層
24 断熱材
26 重なり部
Claims (4)
- 室内空間を形成する壁、天井、床と、前記壁と前記天井と前記床のいずれかの室内側表面に配置された断熱材と、前記断熱材の室内側に配置された内装材とを有する住宅であって、前記断熱材は難透湿性のガスバリアフィルムで空隙構造を有する芯材を減圧密封したものであり、前記断熱材の端部の室内側表面に胴縁を配置して前記胴縁により前記断熱材の端部を前記壁と前記天井と前記床のいずれかの室内側表面に密着させた住宅。
- 室内空間を形成する壁、天井、床と、前記壁と前記天井と前記床のいずれかの室内側表面に配置された複数枚の断熱材と、前記断熱材の室内側に配置された内装材とを有する住宅であって、前記断熱材は難透湿性のガスバリアフィルムで空隙構造を有する芯材を減圧密封したものであり、隣り合う前記断熱材の端部が重なる重なり部を設け、前記重なり部の室内側表面に胴縁を配置して前記胴縁により前記重なり部を前記壁と前記天井と前記床のいずれかの室内側表面に密着させた住宅。
- ガスバリアフィルムが複層構造を有し、ガスバリア層として金属箔が適用されている請求項1または請求項2に記載の住宅。
- 胴縁として発泡樹脂系断熱材が適用されている請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の住宅。
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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2008
- 2008-07-03 JP JP2008174156A patent/JP2010013840A/ja active Pending
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