JP2010013333A - 大気中二酸化炭素の分離回収処理装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】バイオマス(1)からバイオガスを生成する装置(2)と、バイオガスを燃料として発電する発電装置(3、3A)と、発電装置(3、3A)の排ガスの組成が二酸化炭素と水のみになる様に当該排ガスに酸素を供給する機構(12)と、二酸化炭素と水のみから組成されている排ガスを冷却して凝縮水を分離する機構(5)と、分離された凝縮水から生成した城下水をバイオマス希釈水として供給するべき水供給機構(40)と、発電装置の発電電力を用いて酸素を製造する酸素製造装置(35)とを備えている。
【選択図】図1
Description
ここで発明者は、光合成を通じて大気中の二酸化炭素を吸収したバイオマスに由来するバイオガスを燃料として発電を行なう際に、その排ガスから二酸化炭素を効率的に且つ大気中に拡散させることなく回収して、処理(固定化)することが出来れば、化石燃料を使用せずに発電を行なうことが可能になると共に、バイオマスにより大気中から吸収された二酸化炭素を回収・処理するので、結果として大気中の二酸化炭素を大幅に低減或いは削減することに着目した。
しかし、バイオマスの活用においては、発電時の正味の二酸化炭素排出量を増加させない(カーボンニュートラル化)という発想が殆どである。バイオマスによる発電時の二酸化炭素を効率的に且つ大気中に拡散させること無く分離回収し、処理することによって、正味の大気中二酸化炭素濃度を低減させる技術は、殆ど提案されていない。
しかし、係る従来技術(特許文献1)は、多数の人工衛星や関連インフラなど、設備投資や運用面での負担と、これに伴う二酸化炭素の排出が大きい。更に、海洋プランテーションや洋上プラント船での運用では、海流や強風等の影響を受けやすく、効率的な運用が困難である。
しかし、この従来技術(特許文献2)は、発酵ガスや、ガス化ガスを用いたエネルギシステムの提案であって、大気中のCO2濃度の削減が目的ではない。また、燃料がバイオマスと特定されていないため、エネルギシステムからのCO2排出量をゼロにすることが出来ても、大気中のCO2濃度が低減されるわけではない。そして、燃料を酸素燃焼させる際の酸素供給量の制御については開示されていないので、燃焼時の酸素不足や、必要以上に酸素を製造・供給する恐れがあり、システム効率が低下するという問題がある。
さらに、水の電気分解に必要な純水を河川水等から製造する場合には、純水製造設備が大規模になり、負担が大きい。加えて、システムの設備設置場所と水素の需要地が離れている場合、長いパイプラインによる輸送効率の低下や、少量の需要に対しては水素ステーションの稼働率が低下する等の問題を有している。
しかし、この従来技術(特許文献3)は、離島でのガスタービンを利用したエネルギシステムであって、大気中のCO2濃度を低減させる方法ではない。
そして、この従来技術では、燃焼時の酸素不足や必要以上の酸素の製造・供給によりシステムの効率が低下すると言う問題がある。
それに加え、発熱量の高い化石燃料を純酸素燃焼させる際の燃焼器高温化によって耐久性が低下してしまう。
しかし、係る従来技術(特許文献4)は発電システムに係る技術であって、大気中のCO2濃度を低減させる技術ではない。
この従来技術に係る発電システムは、除湿装置におけるCO2の固化及びその後の液化により大量のエネルギを必要とするので、効率は低下してしまう。そして、構造が複雑化するという問題を有している。そして構造の複雑化と共に、排ガスから高温のCO、H2が漏洩したり、改質ガスが逆流することによって火災や爆発、一酸化炭素中毒等の恐れが生じ、その安全対策に大掛かりな設備等が必要となってしまう。
しかし、その様な従来技術(特許文献5)では、回収したCO2の内、メタン醗酵の促進に活用された残りのCO2は大気に放出されるので、大気中のCO2を削減することは出来ない。
また、CO2分離時にオフガス中に含まれる微量の未反応成分処理に関し、酸素で触媒燃焼される旨が記載されているが、その際に用いられる酸素の効率的な供給態様については開示されていない。
さらに、オフガスを完全酸化させるための酸素供給量制御についても開示されておらず、酸素不足或いは必要以上の酸素供給により、効率が低下すると言う問題を有している。
しかし、係る従来技術(特許文献6)は発電システムに関するものであり、大気中のCO2濃度を低減させる技術に係るものではない。また、燃料電池の排ガス中の未燃成分を完全に酸化するための酸素供給量の制御については開示されていないので、排ガスを燃焼する際に酸素不足や、過剰の酸素供給を惹起する恐れがあり、システムの効率が低下してしまう。
ここで、水供給機構(40)は、バイオガスを生成する装置(2)にバイオマスの希釈水を供給し、或いは、ガス化装置(16、17)に冷却水及び/又は浄化用の水を供給するための機構であり、排ガスを冷却して凝縮水を分離する機構(排ガス熱交換器5)を備えているのが好ましい。
そして、排ガスを冷却して分離された前記凝縮水は、特にバイオマス発酵槽に供給してバイオマス希釈のために用いられる場合には、発酵槽内の発酵菌を死滅させないように、(例えば浄化フィルタ42で)浄化してからバイオマス発酵槽へ供給されるのが好ましい(図1)。
或いは、前記発電装置がガスエンジン或いはガスタービン(3A)である場合には、ガスエンジン或いはガスタービン(3A)のバイオガス供給ライン(L2)に混合装置(酸素ミキサ12)を設け、該混合装置(12)に電気分解装置(水電気分解装置6)で生成された酸素を供給してバイオガスと混合して、ガスエンジン或いはガスタービン(3A)に供給するのが好ましい(図3)。
ここで、燃料電池(3)と、ガスエンジン或いはガスタービン(3A)は、バイオガスを燃料とする発電装置である点で、均等物である。
そして、第2の発電装置(水素発電装置/純水素駆動燃料電池13)の出力は、本発明に係る大気中二酸化炭素の分離回収処理装置の各種補機における駆動電力として用いられ、及び/又は、前記電気分解装置(水電気分解装置6)の駆動電力(直流電力)として用いられるのが好ましい。
そして、本発明により大気中の二酸化炭素を大幅に低減或いは削減することが可能になれば、上述したとおり、化石燃料利用時に発生する二酸化炭素排出量と相殺(カーボンオフセット)することが出来ると共に、二酸化炭素排出権(オフセット用CO2)を獲得することも可能になる。
それと共に、二酸化炭素という不活性成分を多量に含むバイオガスは、化石燃料を用いた場合に比較して、燃焼反応時に早期着火やノッキングが起き難い。すなわち、燃料を純酸素燃焼させる場合に、バイオガスであれば、より好適な燃焼条件を実現し易いという利点がある。
特に、酸素を水の電気分解から生成する場合には、電気分解の際に発生した水素を純水素駆動の発電装置(13)の燃料として活用することにより(請求項3)、電気分解に必要な電力を、必要とするその場で(オンサイトで)得ることができる。また、バイオマスを用いた発電や、二酸化炭素の回収処理に必要な各種機器の駆動電流を賄うことも可能である。
図1は本発明の第1実施形態を示している。
図1の第1実施形態では、バイオマスを用いた発電装置として、燃料電池3を用いている。
なお、図示の実施形態において、燃料電池3としては、固体酸化物形燃料電池(SOFC)が使用されている。
排ガス熱交換器5は水供給機構40の一部を構成している。そして水供給機構40は、排ガスから凝縮水を分離し、分離された凝縮水を浄化してバイオガス生成装置2に供給している。
バイオガス生成器2と燃料電池3の燃料極31とは、バイオガス供給ラインL2で接続されている。そして、燃料電池3の燃料極31と排ガス熱交換器5とは排ガスラインL3で接続されており、排ガスラインL3には排ガス燃焼触媒4が介装されている。
温水循環ラインLhにおける排ガス熱交換器5の入口側には、循環水ポンプP2が介装されている。
凝縮水ラインLdにおいて、浄化フィルタ42は浄化水タンク44よりも、排ガス熱交換器5側に配置されている。また、凝縮水ラインLdにおける浄化水タンク44とバイオガス生成装置2との間の領域には、バイオマス希釈用の水を搬送するポンプP3が介装されている。
排ガス熱交換器5はCO2排出ラインL5と連通しており、CO2排出ラインL5は、CO2圧縮機9及び液相CO2ポンプ10を介装したCO2排出ラインL5により、地中Gと連通している。そして、CO2排出ラインL5は、地中の注入井20と連通している。
また、燃料電池3と酸素製造装置35とは電力供給ラインLeによって接続されており、燃料電池3で発電された電力が酸素製造装置35に供給されるように構成されている。
電力供給ラインLeには、整流器11が介装されている。
バイオガス発生装置2に投入されたバイオマスは、浄化水タンク44からの希釈水で発酵槽に投入できるように希釈処理された後、バイオガス発生装置2の図示しない発酵槽に貯留され、該発酵槽でバイオマスが発酵してバイオガスが生成される。
バイオガス発生装置2で生成されたバイオガスは、バイオガス供給ラインL2を介して燃料電池3の燃料極31に供給される。そして、燃料電池3において、燃料極31に供給されたバイオガスと空気極32に供給された空気により、発電される。
本明細書においては、燃焼排ガスの組成が二酸化炭素と水のみとなる様な燃焼(燃焼排ガスの組成において、H2O+CO2が100%)を「純酸素燃焼」と表現している。
排ガス燃焼触媒4による酸素供給のメカニズムについては後述する。
排ガス燃焼触媒4で純酸素燃焼をした後の燃焼排ガスの組成は、全て二酸化炭素と水になる(CO2+H2Oが100%となる)。係る燃焼排ガスは、排ガス熱交換器5に送られる。そして、後述するように排ガス熱交換器5の内部で二酸化炭素の分離回収が実現される。
なお、燃料電池3における燃料極31と酸素極32との境界にある電解質部33は、燃料電池が固体酸化物形である場合には、酸素分離膜として作用する。
バイオマス自体が、光合成により空気中の二酸化炭素を取り込んで生成されているので、バイオマスから生成されたバイオガスから二酸化炭素を大気中に分散することなく、確実に分離回収することにより、空気中の二酸化炭素を減少させることになる。
凝縮水ラインLdを流れる凝縮水は、浄化フィルタ42を経由して不純物が除去され、浄化水として浄化水タンク44に一旦貯留される。そして、ポンプP3によって、バイオマスの希釈処理に必要な量の希釈水がバイオガス発生装置2に供給される。
窒素或いは窒素化合物を包含する場合と異なり、二酸化炭素のみであれば、コンプレッサ等で圧縮することにより、容易に液化する。液化した二酸化炭素は、注入井により地中深くに埋め、或いは、海底に注入することが容易であり、その結果、二酸化炭素の処理が容易になる。
図1では、係る液相CO2を、排出ラインL5に介装された液相CO2ポンプ10により、注入井20を介して、地表Fからの深度の深い地中Gに埋設して処理している。
すなわち、排ガス燃焼触媒4で燃料極31のオフガスを純酸素燃焼条件で燃焼するのに必要な酸素は、バイオガス発電出力を活用する酸素製造装置35で生成されるのである。
ラインLhを循環する循環水は、排ガス燃焼触媒4の燃焼排ガスや空気極32で発生した高温のカソードオフガスが保有する熱量が投入されて昇温し、バイオマス生成装置2における発酵槽を加熱して、バイオマスの発酵を促進する。
当該未燃物質(UHC)が残存すると、コンプレッサで圧縮しても、排ガス燃焼触媒4の燃焼排ガスは液化せず、二酸化炭素の処理が困難となり、場合によっては大気中に拡散してしまう恐れがある。
一方、酸素供給量が過剰であれば、過剰な分の酸素を発生するためのエネルギ(例えば、電力)を浪費したことになり、省エネルギの観点から好ましくない。
aCHn+bO2→cH2O+dCO2・・・(1)
そして、上式(1)を充足する酸素量を求めれば、それがね排ガス燃焼触媒4の燃焼排ガスが二酸化炭素と水のみとなる(H2O+CO2→100%)となる様な酸素量である。
図6を参照して後述するように、この様にして求められた酸素量に基づいて、バルブV3の開度を制御することが出来る。
一方、燃料電池3の発電出力のみでは必要な電力を賄えない場合には、図示しない他の電源、例えば系統電力や、図示しない太陽光発電装置や風力発電装置の様な二酸化炭素の排出を伴わないエネルギ(いわゆる「クリーンエネルギ」)の発生装置から、必要な電力の一部を供給する。大気中の二酸化炭素を削減或いは抑制するという見地からは、上記クリーンエネルギの利用が好ましい。
燃料電池3或いは図示しないクリーンエネルギの発生装置から供給される電力が、補機へ供給しても過剰な場合には、図示しない蓄電装置(蓄電池等)に蓄電することも出来る。
そして、第1実施形態により大気中の二酸化炭素を大幅に低減或いは削減することが可能になれば、上述したとおり化石燃料利用時に発生する二酸化炭素排出量と相殺(カーボンオフセット)することが出来ると共に、二酸化炭素排出権(オフセット用CO2)を獲得することも可能になる。
それと共に、バイオマス由来のバイオガスによれば、化石燃料を用いた場合に比較して、早期着火やノッキングが起き難い。すなわち、バイオマス由来のバイオガスを燃焼させることにより、好適な燃焼条件を実現し易い。
すなわち、バイオマスの発酵処理に必要とされるバイオマス希釈水と、純酸素燃焼を行なうために必要な酸素を、必要とされるその場で(オンサイトで)得ることが出来るのである。
図2において、全体を符号101で示す大気中二酸化炭素の分離回収処理装置は、バイオガス生成装置2と、燃料電池3と、排ガス燃焼触媒4と、排ガス熱交換器5と、電気分解装置である水電気分解装置(水電解装置)6とを備えている。
バイオガス生成器2と燃料電池3の燃料極31とは、バイオガス供給ラインL2で接続されている。そして、燃料電池3の燃料極31と排ガス熱交換器5とは排ガスラインL3で接続されており、排ガスラインL3には排ガス燃焼触媒4が介装されている。
温水循環ラインLhにおける排ガス熱交換器5の入口側には、循環水ポンプP2が介装されている。
凝縮水回収ラインL4において、イオン交換樹脂7は純水タンク8よりも、排ガス熱交換器5側に配置されている。また、凝縮水回収ラインL4における純水タンク8と水電解装置6との間の領域には、純水ポンプP1が介装されている。
排ガス熱交換器5はCO2排出ラインL5と連通しており、CO2排出ラインL5は、CO2圧縮機9及び液相CO2ポンプ10を介装したCO2排出ラインL5により、地中Gと連通している。そして、CO2排出ラインL5は、地中の注入井20と連通している。
また、燃料電池3と水分解装置6とは電力供給ラインLeによって接続されており、燃料電池3で発電された電力が水分解装置6に供給されるように構成されている。
電力供給ラインLeには、整流器11が介装されている。
純水タンク8には水量センサSwが設けられており、排ガス熱交換器5から凝縮水回収ラインL4を流過する凝縮水が少なく、純水タンク8における液位が低い場合には、水供給ラインLwに介装された開閉弁Vwに制御信号を送り、水供給ラインLwから水道水をイオン交換樹脂7に供給し、不純物を除去した後、純水タンク8に補填する。
凝縮水回収ラインL4を流れる凝縮水は、イオン交換樹脂7を経由して不純物が除去され、純水として純水タンク8に一旦貯留される。そして、純水ポンプP1の作動によって、水電気分解に必要な量の純水が水電解装置6に供給される。
窒素或いは窒素化合物を包含する場合と異なり、二酸化炭素のみであれば、コンプレッサ等で圧縮することにより、容易に液化する。液化した二酸化炭素は、注入井により地中深くに埋め、或いは、海底に注入することが容易であり、その結果、二酸化炭素の処理が容易になる。
図1では、係る液相CO2を、排出ラインL5に介装された液相CO2ポンプ10により、注入井20を介して、地表Fからの深度の深い地中Gに埋設して処理している。
水電解装置6で生成した酸素は、第1の酸素供給ラインL6を介して、排ガス燃焼触媒4に供給される。そして供給された酸素により、排ガス燃焼触媒4では燃料極オフガスが純酸素燃焼され、上述した通り、排ガス燃焼触媒4の燃焼排ガスは二酸化炭素と水のみとなる(H2O+CO2が100%)。
すなわち、排ガス燃焼触媒4で燃料極31のオフガスを純酸素燃焼条件で燃焼するのに必要な酸素は、全て水電解装置6で生成されるのである。
排ガス燃焼触媒4の燃焼排ガスが保有する熱量が投入され昇温した循環水は、バイオマス生成装置2における発酵槽の部を加熱して、バイオマスの発酵を促進する。
当該未燃物質(UHC)が残存すると、コンプレッサで圧縮しても、排ガス燃焼触媒4の燃焼排ガスは液化せず、二酸化炭素の処理が困難となり、場合によっては大気中に拡散してしまう恐れがある。
一方、酸素供給量が過剰であれば、過剰な分の酸素を発生するためのエネルギ(例えば、電力)を浪費したことになり、省エネルギの観点から好ましくない。
aCHn+bO2→cH2O+dCO2・・・(1)
そして、上式(1)を充足する酸素量を求めれば、それがね排ガス燃焼触媒4の燃焼排ガスが二酸化炭素と水のみとなる(H2O+CO2→100%)となる様な酸素量である。
図7を参照して後述するように、この様にして求められた酸素量に基づいて、バルブV3の開度を制御することが出来る。
一方、排ガス熱交換器5で除去された凝縮水により必要な水量を賄える場合には、イオン交換樹脂7を通過させた後に純水タンク8に貯蔵するか、或いは、余剰の凝縮水を清浄化した後、系外へ排水する。ここでいう「清浄化」は、大気中二酸化炭素の分離回収処理装置101から排出された凝縮水が周辺環境にダメージを及ぼさない程度の浄化処理を意味している。
水電解装置6へ供給される電力が、必要な電力(純酸素燃焼条件を充足する酸素量を、水電解装置6で生成するのに必要な電力)を充足している場合には、燃料電池3の発電出力のみを水電解装置6へ供給すれば良い。
一方、燃料電池3の発電出力のみでは必要な電力を賄えない場合には、図示しない他の電源、例えば系統電力や、図示しない太陽光発電装置や風力発電装置の様なエネルギ(いわゆる「クリーンエネルギ」)の発生装置から、必要な電力の一部を供給する。
二酸化炭素を削減或いは抑制するという見地からは、上記クリーンエネルギの利用が好ましい。
但し、燃料電池3の出力が不足して、系統電力を用いて商用電源から水の電気分解に必要な電力の一部を供給する場合には、図示しない商用電源からの交流電流を、整流器(図示せず)を介して直流電流に変換してから、水電解装置6へ供給する。
燃料電池3或いは図示しないクリーンエネルギの発生装置から供給される電力が、補機へ供給しても過剰な場合には、図示しない蓄電装置(蓄電池等)に蓄電することも出来る。
そして、第1実施形態により大気中の二酸化炭素を大幅に低減或いは削減することが可能になれば、上述したとおり、化石燃料利用時に発生する二酸化炭素排出量と相殺(カーボンオフセット)することが出来ると共に、二酸化炭素排出権(オフセット用CO2)を獲得することも可能になる。
すなわち、純酸素燃焼を行なうために必要な酸素を、必要とされるその場で(オンサイトで)得ることが出来るのである。
図3において、第3実施形態に係る大気中二酸化炭素の分離回収処理装置は、全体が符号102で示されている。
第1実施形態及び第2実施形態では、バイオマスを用いた発電装置として燃料電池3を用いているが、第3実施形態に係る大気中二酸化炭素の分離回収処理装置102では、ガスエンジン或いはガスタービンが発電装置として用いられる。ガスエンジン或いはガスタービンは、バイオガスを燃料とする発電装置として、燃料電池3の均等物である。
図示の実施形態において(図3も含む)、ガスエンジン或いはガスタービンは、符号3Aで包括的に表示されている。
以下、図3を参照して、第3実施形態に係る大気中二酸化炭素の分離回収処理装置について、主として図2の第2実施形態とは異なる点を説明する。
第2の酸素供給ラインL7には、開閉弁V2が介装されている。
O2ミキサ12でバイオガスに酸素を供給して、ガスエンジン或いはガスタービン3Aを純酸素燃焼条件で運転しているので、ガスエンジン或いはガスタービン3Aの排ガスは、二酸化炭素と水のみで構成される(H2O+CO2→100%)。
ガスエンジン或いはガスタービン3Aの電力供給ラインLeには、整流器11A(AC/DCコンバータ)が介装されており、ガスエンジン或いはガスタービン3Aの出力電力である交流電力を、直流電力に変換している。
空気中の酸素含有量は一定であるため、λ=1.0となる空気量が求まれば、そこに含有される酸素量も直ちに求めることが出来る。その様にして求めた酸素量が、純酸素燃焼を行うために必要な酸素量である。
図3の第3実施形態におけるその他の構成及び作用効果については、図1の第1実施形態及び図2の第2実施形態と同様である。
図4において、大気中二酸化炭素の分離回収処理装置は全体が符号103で示されている。
図4の第4実施形態は、発電装置として燃料電池3を用いている。
図4において、第4実施形態に係る大気中二酸化炭素の分離回収処理装置103では、各種補機の駆動電力を、水電解装置6で発生した水素(副生水素)を用いた発電により、賄っている。
以下、図4の大気中二酸化炭素の分離回収処理装置103について、主として、図2の大気中二酸化炭素の分離回収処理装置101とは異なる構成を説明する。
副生水素で発電を行なう水素発電装置13としては、例えば、純水素駆動型の高分子電解質形燃料電池PEFCやリン酸形燃料電池PAFC、水素エンジンと組み合わせた発電装置や、水素タービンと組み合わせた発電装置等が適用できる。
ここで、純水ポンプP1は、純水を水電解装置6へ供給するために設けられており、循環水ポンプP2は、発酵槽加熱用の温水(循環水)を排ガス熱交換器5と発酵槽2との間で循環させるために設けられている。
また、CO2圧縮機(コンプレッサ)9は、凝縮水を除去した後の排ガス燃焼触媒4の燃焼排ガス(二酸化炭素のみで構成されている燃焼排ガス)を圧縮するために設けられている。
そして、液相CO2ポンプ10は、CO2圧縮機(コンプレッサ)9で液化された液化CO2を注入井20を介して地中に注入するために設けられている。
なお、水電解装置6には、水素発電装置13から直流電流が供給される。
その他の補機は、水素発電装置13の発電出力が直流であるか交流であるかと、その捕機が交流電流駆動であるか直流電流駆動であるかによって、図示しないDC/ACコンバータ或いはAC/DCコンバータを経由して、又は、水素発電装置13から直接、駆動電流が供給される。
また、電気分解の際に発生した水素を水素発電装置13で活用して発電することにより、バイオマスを用いた発電に必要な各種機器や、二酸化炭素の回収に必要な各種機器の駆動に必要な電流を賄うことが可能であり、これら各種機器の駆動電流を化石燃料由来の発電で賄うことに起因する二酸化炭素の排出を抑制することができる。
図4の第4実施形態におけるその他の構成及び作用効果は、図2の第2実施形態と同様である。
図5において、第5実施形態に係る大気中二酸化炭素の分離回収処理装置は、全体を符号104で示している。
第4実施形態では、バイオマスを用いた発電装置として燃料電池を用いているが、第5実施形態では、ガスエンジン或いはガスタービン3Aが発電装置して用いられる。
以下、図5を参照して、第5実施形態に係る大気中二酸化炭素の分離回収処理装置104について、主として図4に対して異なる構成を説明する。
これに対して、図5の大気中二酸化炭素の分離回収処理装置104では、ガスエンジン或いはガスタービン3Aの上流側(供給側)のバイオガス供給ラインL2にO2ミキサ12が介装されており、O2ミキサ12に水電解装置6で発生した酸素を供給している。
水電解装置6で発生した酸素は、第2の酸素供給ラインL7を経由してO2ミキサ12に供給され、バイオガス供給ラインL2を流れるバイオガスに供給される。そして、バイオガスに供給される酸素量は、開閉弁V2を開閉制御することにより調節される。
O2ミキサ12において、開閉弁V2で流量制御された酸素をバイオガスに供給することにより、ガスエンジン或いはガスタービン3Aでは純酸素燃焼が行なわれ、その排ガスは、二酸化炭素と水のみで構成される(H2O+CO2→100%)。
図5の第5実施形態におけるその他の構成及び作用効果については、図3、図4の各実施形態と同様である。特に、補機に対する電力供給に係る構成については、図4と同様である。
図6において、第6実施形態に係る大気中二酸化炭素の分離回収処理装置は、全体を符号105で示している。そして図7では、排ガス燃焼触媒4への酸素供給量の制御を示している。
図6において、第6実施形態に係る大気中二酸化炭素の分離回収処理装置105は、オフガス・O2再燃焼制御装置(再燃焼制御装置)14と、オフガス中の未燃成分を測定する未燃成分測定手段である第1のガスセンサSg1とを有している。
なお、図6と、後述の図8、図10〜図13において、図面を簡略化して明瞭にするため、水素発電装置13から各種補機へ電流を供給するライン(図4及び図5における電力供給ラインLes)の図示を省略している。
再燃焼制御装置14と第1のガスセンサSg1とは入力信号ラインSiによって接続されており、第1の酸素供給ラインL6に介装された開閉弁V1と再燃焼制御装置14とは制御信号ラインSoによって接続されている。
そして、決定された弁開度だけ、開閉弁V1は開弁される。
図7において、ステップS1では、第1のガスセンサSg1の測定結果、すなわち燃料極オフガスにおける未燃成分(UHC)の種類及び含有量が、再燃焼制御装置14に入力される。
ステップS2では、排ガス燃焼触媒4の燃焼排ガスが、二酸化炭素と水のみとなる(H2O+CO2→100%)様な酸素供給量、すなわち、排ガス燃焼触媒4で純酸素燃焼を行なうのに必要な酸素量が演算される。
aCHn+bO2→cH2O+dCO2・・・(1)
そして、係数a〜dが決定した式(1)を満足する様に、酸素量を演算すれば、することにより、排ガス燃焼触媒4で純酸素燃焼を行なうのに必要な酸素量を求めることが出来る。
開閉弁V1の開度がステップS2で演算した酸素供給量に対応する開度になっていなければ(ステップS4がNO)、ステップS3、ステップS4を繰り返す。
ステップS5では、図示しないコントロールユニット(再燃焼制御装置14を包含する)により、燃料電池3を停止するか否かを判断する。燃料電池3を停止するのであれば(ステップS5がYES)、必要なシーケンスを実行して停止する。
燃料電池の運転を続行するのであれば(ステップS5がNO)、ステップS1まで戻り、ステップS1以降を繰り返す。
図8において、第7実施形態に係る大気中二酸化炭素の分離回収処理装置は、全体が符号106で示されており、バイオマスを用いた発電装置としてガスエンジン或いはガスタービン3Aが用いられる。
以下、図8を参照して、大気中二酸化炭素の分離回収処理装置106について説明する。
図8で示す再燃焼制御装置14Aは、ガスエンジン或いはガスタービン3Aから排出される排ガスを、排ガス燃焼触媒4で純酸素燃焼するのに必要な酸素供給量を制御している。そして、供給量が制御されるべき酸素は、図6と同様に、水電解装置6で生成されて、第1の酸素供給ラインL6を介して、排ガス燃焼触媒4に供給される。
図8の第7実施形態におけるその他の構成及び作用効果は、図1〜図7の各実施形態(特に、オフガスのUHCを完全燃焼する制御については図6、図7の第6実施形態)と同様である。
図9において、第8実施形態に係る大気中二酸化炭素の分離回収処理装置は、全体を符号107で示されている。
図9の第8実施形態に係る大気中二酸化炭素の分離回収処理装置107では、図8とは異なり、排ガスラインL3には排ガス燃焼触媒4は介装されておらず、開閉弁V1を介装した第1の酸素供給ラインL6も設けられていない。
図9の大気中二酸化炭素の分離回収処理装置107では、バイオガス供給ラインL2において、バイオガス生成装置2とO2ミキサ12との間の領域に、バイオガス組成測定手段である第2のガスセンサSg2を介装している。そして、第2のガスセンサSg2は、入力信号ラインSiによって燃焼制御装置14Cと接続されている。
図9において、排ガスラインL3には第1のガスセンサSg1が介装されており、第1のガスセンサSg1は、ガスエンジンまたはガスタービン3Aの排ガスの組成か、或いは、ガスエンジンまたはガスタービンFの排ガスにおけるO2濃度を測定する。
そして燃焼制御装置14Cは、求められた酸素供給量に対応して、開閉弁V2の開度制御を行なう。
図10のステップS11において、第1のガスセンサSg1の測定結果(バイオガスの組成)及び第2のガスセンサSg2の測定結果(ガスエンジンまたはガスタービン3Aの排ガスにおけるUHCの種類及び濃度か、或いは、O2濃度)が、燃焼制御装置14Cに入力される。
そしてステップS12で、ガスエンジンまたはガスタービン3Aの排ガスが、二酸化炭素と水のみになる(H2O+CO2→100%になる)様な酸素供給量を演算する。
そして、係る空気量において含有される酸素の量を求める。空気中の酸素含有量は一定であるため、λ=1.0となる空気量に含有される酸素量も直ちに求めることが出来る。
ここで、空気比λが1.0(λ=1.0)となる空気量を演算する手法については公知技術を適用する(例えば、特許第4059342号公報、特開2005−256674号公報参照)。
すなわち、λ=1.0となる空気量に含有される酸素量を、ガスエンジンまたはガスタービン3Aの排ガス中の未燃成分(UHC)或いはO2濃度に基づいて、較正(或いは補正)する。そして、較正(或いは補正)後の酸素量を、O2ミキサ12においてバイオガスに供給するべき酸素量を、ステップS12で決定された酸素供給量とする。
開閉弁V2の開度がステップS12で決定した酸素供給量に対応していれば(ステップS14がYES)、ステップS15に進む。開閉弁V2の開度がステップS12で決定した酸素供給量に対応していなければ(ステップS14がNO)、ステップS13に戻り、ステップS13以降を繰り返す。
を停止するのであれば(ステップS15がYES)、必要なシーケンスにしたがって停止する。一方、ガスエンジンまたはガスタービン3Aの運転を続行するのであれば(ステップS15がNO)、ステップS11まで戻り、ステップS11以降を繰り返す。
図9、図10の第8実施形態におけるその他の構成及び作用効果については、図1〜図8の各実施形態と同様である。
図11において、第9実施形態に係る大気中二酸化炭素の分離回収処理装置は、全体が符号108で示されている。
図11の第9実施形態は、図8の第7実施形態と、図9、図10の第8実施形態を組み合わせた実施形態である。
図11の第9実施形態では、先ず、第2のガスセンサSg2でバイオガスの組成を測定し、その測定結果により、燃焼制御装置14Cにおいて、係るバイオガスを燃料とするガスエンジンまたはガスタービン3Aにおいて、空気比λが1.0(λ=1.0)となる空気量を演算し、係る空気量において含有される酸素の量を演算する。
さらに燃焼制御装置14Cでは、第1のガスセンサSg1で測定された未燃物(UHC)の組成及び濃度に基づいて、バイオガスの組成からλ=1.0となる空気量に含有される酸素量を較正する。以って、ガスエンジンまたはガスタービン3Aの排ガスが二酸化炭素と水のみとなる(純酸素燃焼を行う)ために必要な酸素量を求め、開閉弁V2を開度制御する。
図11の第9実施形態におけるその他の構成及び作用効果については、図8〜図10の第7実施形態、第8実施形態と同様である。
図12において、第10実施形態に係る大気中二酸化炭素の分離回収処理装置は、全体が符号109で示されている。
図12の大気中二酸化炭素の分離回収処理装置109は、発電装置として燃料電池3が用いられる。
それに対して、図12の大気中二酸化炭素の分離回収処理装置109では、無酸素加熱ガス化装置16においてバイオマスを無酸素状態で加熱してガス化を行っている。そして、ガス化により発生したガスに、タール熱分解装置17で純酸素を吹き込みつつ(微量酸素供給)、1100℃でタールを熱分解して改質する。
そして、タール熱分解装置17で改質されたガスを、燃料電池3の燃料極31に供給している。
第3のガスセンサSg3は、ガス化ガスラインL12のガス化ガスの組成を検出している。
タール熱分解装置17は、開閉弁V3を介装した第3の酸素供給ラインL9を介して、水電解装置6のO2発生部と接続されている。
タール熱分解装置17の下流側(燃料電池3側)における供給ラインL2には、供給ラインL2を流れて燃料電池3に供給されるガスの組成を計測する第2のガスセンサSg2が介装されている。
タール熱分解装置17に供給される酸素量は、第3のガスセンサSg3或いは第2のガスセンサSg2の測定結果に基づいて、燃料電池3に供給されるガスの組成が、メタン、二酸化炭素、水、一酸化炭素となり、タールや窒素や窒素化合物等を包含しない様に、タール分解用酸素供給量制御装置18により決定される。
燃料電池3に供給されるガスの組成が、メタン、二酸化炭素、水、一酸化炭素となれば、オフガス燃焼触媒4の燃焼排ガスに窒素や窒素酸化物が包含されてしまうことが無くなり、二酸化炭素の回収が容易となる。
温水循環ラインLhにおける排ガス熱交換器5の入口側には、循環水ポンプP2が介装されている。
従って、燃料電池3の燃料極オフガスを排ガス燃焼触媒4において酸素を供給して燃焼すれば、その燃焼排ガス(排ガス燃焼触媒4の燃焼排ガス)がCO2とH2Oのみで組成されることになる。
図12の第10実施形態におけるその他の構成及び作用効果は、図1〜図11の第1実施形態〜第9実施形態と同様である。
図13において、第11実施形態に係る大気中二酸化炭素の分離回収処理装置は、全体が符号110で示されている。
図13の第11実施形態では、発電装置としてガスエンジンまたはガスタービン3Aが用いられる。
開閉弁V2を開閉制御してガスエンジンまたはガスタービン3Aが純酸素燃焼を行なうようにする制御態様については、例えば、空気比λ=1.0で燃焼運転を行なうような空気量を演算し、係る空気量に含有される酸素の量を求めることにより行なわれる。
例えば、図6〜図13の各実施形態においては水電解装置6で酸素を発生しているが、純水素駆動燃料電池13による補機電力の供給を行なわないのであれば、図1で示す様に、PSA式の酸素製造装置35で酸素を生成することが可能である。
2・・・バイオガス生成装置
3・・・発電装置/燃料電池
3A・・・発電装置/ガスエンジン或いはガスタービン
4・・・排ガス燃焼触媒
5・・・排ガス熱交換器
6・・・電気分解装置/水電解装置
7・・・イオン交換樹脂
8・・・純水タンク
9・・・CO2圧縮機
10・・・液相CO2ポンプ
11A・・・整流器
12・・・O2ミキサ
13・・・純水素駆動燃料電池
14・・・オフガス・O2再燃焼制御装置
16・・・無酸素加熱ガス化装置
35・・・PSI式酸素製造装置
40・・・水供給機構
42・・・浄化フィルタ
44・・・浄化水タンク
17・・・タール熱分解装置
L1・・・バイオマス供給ライン
L2・・・バイオガス供給ライン
L3・・・排ガスライン
L4・・・凝縮水回収ライン
L5・・・CO2排出ライン
L6・・・第1の酸素供給ライン
L7・・・第2の酸素供給ライン
L8・・・水素供給ライン
Ld・・・凝縮水ライン
P1・・・純水ポンプ
P2・・・循環水ポンプ
P3・・・バイオマス希釈水ポンプ
Sg1・・・未燃成分測定手段/第1のガスセンサ
Sg2・・・バイオガス組成測定手段/第2のガスセンサ
V1、V2・・・開閉弁
Claims (6)
- バイオマスからバイオガスを生成する装置(2)と、バイオガスを燃料として発電する発電装置(3、3A)と、発電装置(3、3A)の排ガスの組成が二酸化炭素と水のみになる様に当該排ガスに酸素を供給する機構(4、12)と、二酸化炭素と水のみから組成されている排ガスを冷却して凝縮水を分離し、分離された凝縮水を浄化してバイオガスを生成する装置(2)に供給する水供給機構(40)とを備えていることを特徴とする大気中二酸化炭素の分離回収処理装置。
- バイオマスからバイオガスを生成する装置(2)と、バイオガスを燃料として発電する発電装置(3、3A)と、発電装置(3、3A)の排ガスの組成が二酸化炭素と水のみになる様に当該排ガスに酸素を供給する機構(4、12)と、二酸化炭素と水のみから組成されている排ガスを冷却して凝縮水を分離する機構(5)と、分離された凝縮水から生成した純水を電気分解して排ガスに供給するべき酸素を生成する電気分解装置(6)とを備えていることを特徴とする大気中二酸化炭素の分離回収処理装置。
- 前記電気分解装置(6)で発生した水素を燃料として発電する第2の発電装置を(13)備える請求項2の大気中二酸化炭素の分離回収処理装置。
- 前記発電装置が燃料電池(3)であり、燃料極オフガスの排出ライン(L3)にオフガス中の未燃成分を測定する測定手段(Sg1)と排ガス燃焼触媒(4)とを設け、該排ガス燃焼触媒(4)に電気分解装置(6)で生成された酸素を供給する酸素供給ライン(L6)を設け、該酸素供給ライン(L6)には開閉弁(V1)が介装されており、制御装置(14)を設け、該制御装置(14)は、測定手段(Sg1)の測定結果から排ガス燃焼触媒(4)の燃焼排ガスが二酸化炭素と水のみから組成される酸素供給量を演算し、演算された酸素供給量に対応して酸素供給ライン(L6)に介装された開閉弁(V1)の開度を制御する機能を有している請求項1〜3の何れか1項の大気中二酸化炭素の分離回収処理装置。
- 前記発電装置がガスエンジン或いはガスタービン(3A)であり、ガスエンジン或いはガスタービン(3A)の燃料供給ライン(L2)に混合装置(12)を介装し、該混合装置(12)に電気分解装置(6)で生成された酸素を供給する酸素供給ライン(L7)を設け、該酸素供給ライン(L7)には開閉弁(V2)が介装されており、排ガスライン(L3)に排ガス中の未燃成分を測定する測定手段(Sg1)を設け、制御装置(14A)を設け、該制御装置(14A)は、測定手段(Sg1)の測定結果からガスエンジン或いはガスタービン(3A)の排ガスが二酸化炭素と水のみから組成される酸素供給量を演算し、演算された酸素供給量に対応して酸素供給ライン(L6)に介装された開閉弁(V1)の開度を制御する機能を有している請求項1〜3の何れか1項の大気中二酸化炭素の分離回収処理装置。
- バイオマスからバイオガスを生成する装置は、バイオマスを無酸素状態で加熱してガス化を行うガス化装置(16)と、ガス化により発生したガスに純酸素を吹き込みつつ高温でタールを熱分解して改質するタール熱分解装置(17)で構成されている請求項1〜5の何れか1項の大気中二酸化炭素の分離回収処理装置。
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