JP2010012887A - 車両のシート構造 - Google Patents

車両のシート構造 Download PDF

Info

Publication number
JP2010012887A
JP2010012887A JP2008173706A JP2008173706A JP2010012887A JP 2010012887 A JP2010012887 A JP 2010012887A JP 2008173706 A JP2008173706 A JP 2008173706A JP 2008173706 A JP2008173706 A JP 2008173706A JP 2010012887 A JP2010012887 A JP 2010012887A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vehicle
seat
submarine
bar
forward movement
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2008173706A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5401850B2 (ja
Inventor
Tomoki Okamoto
智基 岡本
Masaki Takemura
征樹 竹村
Takashi Hase
崇 長谷
Ichiro Kamimoto
一朗 神本
Tatsuhiko Iwamoto
竜彦 岩本
Daisuke Hirata
大介 平田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mazda Motor Corp filed Critical Mazda Motor Corp
Priority to JP2008173706A priority Critical patent/JP5401850B2/ja
Priority to EP09159003.4A priority patent/EP2123507B1/en
Publication of JP2010012887A publication Critical patent/JP2010012887A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5401850B2 publication Critical patent/JP5401850B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Seats For Vehicles (AREA)

Abstract

【課題】シートベルトと車両衝突時に乗員の下半身の車両前方への移動を抑制する前方移動抑制部材を備えた車両のシート構造において、シートベルトの締め付けにより乗員に与えられる傷害値を十分に低減する。
【解決手段】車体フロアに載置されクッションパッドを有するシートクッション21の下面に、凹部21aを車幅方向に延びるように形成するとともに、前方移動抑制部材3を、該凹部内で車幅方向に延びるように車体に取り付ける。また、前記移動抑制部材を構成するワイヤ部材に車両衝突時に車両後方側から係合する係合部材を設けてシートクッションの前方移動を抑制する。
【選択図】図1

Description

本発明は、車体フロアに載置され、クッションパッドを有するシートクッションとシートバックとを有するシートと、該シートに着座した乗員を拘束するためのシートベルト装置と、車両衝突時に上記乗員の下半身の車両前方への移動を抑制する前方移動抑制部材とを備えている車両のシート構造に関するものである。
従来から、シートに着座した乗員がシートベルトを着用している場合において、車両衝突が発生すると、乗員が慣性力で車両前方に移動し、その胸部がシートベルトで締め付けられることが問題となっている。
そこで、車両衝突時に乗員の下半身の車両前方への移動を抑制する前方移動抑制部材をシートクッション内に設けることが提案されている。このことで、車両衝突時には、乗員、特にその下半身の前方移動をその前方移動抑制部材で抑制することができ、シートベルトの締め付けにより乗員に及ぶ傷害値を低減することができる。このような前方移動抑制部材として、例えば、特許文献1には、シートクッション内に車幅方向に延びるように設けられたサブマリン抑止体が示されている。
特開2000−103273号公報
しかしながら、特許文献1のものでは、車両衝突時において、シートクッションが前方に移動すると、サブマリン抑止体もシートクッションに伴って前方に移動することから、乗員の下半身の前方移動を確実に抑制することができず、シートベルトの締め付けにより乗員に及ぶ傷害値を十分に低減することができない。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、車体フロアに載置され、クッションパッドを有するシートクッションとシートバックとを有するシートと、該シートに着座した乗員を拘束するためのシートベルト装置と、車両衝突時に上記乗員の下半身の車両前方への移動を抑制する前方移動抑制部材とを備えている車両のシート構造において、シートベルトの締め付けにより乗員に及ぶ傷害値を十分に低減することにある。
第1の発明は、車体フロアに載置され、クッションパッドを有するシートクッションとシートバックとを有するシートと、該シートに着座した乗員を拘束するためのシートベルト装置と、車両衝突時に上記乗員の下半身の車両前方への移動を抑制する前方移動抑制部材とを備えている車両のシート構造であって、上記シートクッションの下面には、凹部が車幅方向に延びるように形成されており、上記前方移動抑制部材は、上記凹部内で車幅方向に延びるように車体に取り付けられていることを特徴とするものである。
これにより、シートクッションの下面に、凹部を車幅方向に延びるように形成するとともに、前方移動抑制部材を、その凹部内で車幅方向に延びるように車体に取り付けているので、車両衝突時において、シートクッションが前方移動しても、乗員の下半身の前方移動が車体側の前方移動抑制部材で抑制されるとともに、その前方移動の衝撃が前方移動抑制部材で吸収される。よって、シートベルトの締め付けにより乗員に及ぶ傷害値を十分に低減することができる。
第2の発明は、上記第1の発明において、上記シートクッション内にはワイヤ部材が設けられており、上記ワイヤ部材における上記前方移動抑制部材の車両後方側には、車両衝突時に該前方移動抑制部材にその車両後方側から係合する係合部材が設けられていることを特徴とするものである。
これにより、シートクッション内にワイヤ部材を設けるとともに、このワイヤ部材における前方移動抑制部材の車両後方側に、車両衝突時にその前方移動抑制部材にその車両後方側から係合する係合部材を設けているので、車両衝突時において、シートクッションが前方移動することを抑制することができる。よって、乗員の下半身がシートクッションに伴って前方移動することを抑制することができ、シートベルトの締め付けにより乗員に及ぶ傷害値をより一層十分に低減することができる。
第3の発明は、上記第2の発明において、上記係合部材は、上記ワイヤ部材における上記前方移動抑制部材の車両後方側の一部を車両後方に突出させてなる突出部を有することを特徴とするものである。
これにより、係合部材として、ワイヤ部材における前方移動抑制部材の車両後方側の一部を車両後方に突出させてなる突出部を有し、この突出部が車両衝突時に前方移動抑制部材にその車両後方側から係合するので、車両衝突時において、シートクッションが前方移動することを確実に抑制することができる。よって、乗員の下半身がシートクッションに伴って前方移動することを確実に抑制することができ、シートベルトの締め付けにより乗員に及ぶ傷害値をより一層十分に低減することができる。
第4の発明は、上記第1〜4のいずれか1つの発明において、上記前方移動抑制部材は、一対の棒状部材で構成されており、上記一対の棒状部材は、互いの間隔が平面視で車両後方から前方に行くに従って狭くなるように、互いに車幅方向に並列配置されていることを特徴とするものである。
これにより、前方移動抑制部材としての一対の棒状部材を、互いの間隔が平面視で車両後方から前方に行くに従って狭くなるように、互いに車幅方向に並列配置しているので、棒状部材を車幅方向に対し平行に延ばす場合と比較して、乗員が前方移動部材を乗り越えて前方移動することを確実に抑制することができる。よって、シートベルトの締め付けにより乗員に及ぶ傷害値をより一層十分に低減することができる。
第5の発明は、上記第1〜5のいずれか1つの発明において、上記車体フロアにおける上記シートクッションの下方には、該車体フロアの下方の燃料タンクにアクセスするためのサービスホールを覆うサービスホールカバーが設けられており、上記前方移動抑制部材は、上記サービスホールカバーの上方で上記車体に着脱自在に取り付けられていることを特徴とするものである。
これにより、前方移動抑制部材を、サービスホールカバーの上方で車体に着脱自在に取り付けているので、前方移動抑制部材をサービスホールカバーの上方に配置しているにも拘わらず、前方移動部材を車体から取り外すことで、燃料タンクに簡単にアクセスすることができる。
本発明によれば、シートクッションの下面に、凹部を車幅方向に延びるように形成するとともに、前方移動抑制部材を、その凹部内で車幅方向に延びるように車体に取り付けているので、車両衝突時において、シートクッションが前方移動しても、乗員の下半身の前方移動が車体側の前方移動抑制部材で抑制されるとともに、その前方移動の衝撃が前方移動抑制部材で吸収され、よって、シートベルトの締め付けにより乗員に及ぶ傷害値を十分に低減することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1に係るリアシート構造の概略側面図であり、図2は、リアシート構造の概略透過側面図であり、図3は、ワイヤフレームやサブマリン抑止バーが内装されたリアシートのシートクッションを示す概略透過平面図であり、図4は、ワイヤフレームのロック部周辺を示す概略斜視図である。尚、図中の矢印Fは車両前方を、矢印Rは車両後方を示す。
図1、図2に示すように、車両の車体フロア(車室内の床)を構成するフロアパネル1のうち、その後部を構成するリアフロアパネル11上には、横長のベンチシートからなるリアシート2が車両前後方向にスライド移動不能に設けられている。このリアシート2は、乗員Cが着座することができるよう、リアフロアパネル11上に着脱自在に載置されたシートクッション21と、このシートクッション21の後端部に支持され、乗員Cの背中を支えるシートバック22とを有している。シートクッション21は、座部を形成する発泡樹脂製のクッションパッド23を有しており、このクッションパッド23内には、シートクッション21補強用の金属製ワイヤフレーム24が埋設されている。
尚、フロアパネル1のうち、リアフロアパネル11前方の車体フロア前部を構成する不図示のフロントフロアパネルには、車両前後方向にスライド移動可能な運転席及び助手席が車幅方向に並設されており、これらの席がフロントシートを構成している。以下の説明では、リアシート2のみについて説明し、フロントシートの説明については省略する。
上記リアシート2には、このリアシート2の左側部分に着座した乗員Cをリアシート2に拘束するためのシートベルト装置Bが設けられている。このシートベルト装置Bは、乗員Cの腰部を拘束するためのラップベルトB1aと乗員Cの上半身を拘束するためのショルダーベルトB1bとを含むシートベルト(ウェビング)B1を有しており、このシートベルトB1は、一端部が車体に固定され、他端部がシートバック22内の不図示のリトラクタに取り付けられている。
尚、リアシート2には、図示は省略するが、その右側部分に着座した乗員Cをリアシート2に拘束するためのシートベルト装置も設けられており、このシートベルト装置は、上記シートベルト装置Bとほぼ同様の構成である。
上記リアシート構造は、図1〜図3に示すように、詳細は後述する円棒状のサブマリン抑止バー3(前方移動抑制部材)を備えており、このサブマリン抑止バー3は、車両の前面衝突時に乗員Cの下半身が慣性力で車両前方に移動することを抑制することで、乗員Cがシートクッション21とシートベルトB1との間からすり抜ける所謂サブマリン現象を抑制するようになっている。
上記ワイヤフレーム24は、図2〜図4に示すように、形状の異なる5種類の第1〜第5ワイヤ25〜29が左右対称に枠状に組み立てられてなるものであり、これらのワイヤ25〜29同士が交差する交点では、例えば溶接等の方法で結合されて一体化されている。尚、図1では、図を見易くするため、ワイヤフレーム24の図示を省略し、図2では、図を見易くするため、ワイヤフレーム24のうち、第1ワイヤ25のみ図示している。
上記第1ワイヤ25は、車両前後方向に長く延びる形状のものであり、詳細は後述するが、その後端部が後部ロック部31を、その前端部が前部ロック部32を構成している。上記第2ワイヤ26は、第1ワイヤ25の車幅方向内側で車両前後方向に長く延びる前後方向延長部26aと、この前後方向延長部26aの前端部が車幅方向外方に曲折されて車幅方向に短く延びる車幅方向延長部26bと、この車幅方向延長部26bの外方端部が3段階に曲折されてワイヤフレーム24の側縁部を形成した後、このワイヤフレーム24の後縁部に至る車両平面視略U字状の側部形成部26cとを有している。第1ワイヤ25、並びに第2ワイヤ26の前後方向延長部26a及び側部形成部26cは、サブマリン抑止バー3の上方近傍を通っている。
上記第3ワイヤ27は、シートクッション21の中央前部で車幅方向に延びていて、その両端部が第2ワイヤ26の前後方向延長部26a及び第1ワイヤ25のそれぞれと交差して結合されている。上記第4及び第5ワイヤ28,29は、ワイヤフレーム24の後縁部を構成している。車両平面視略コ字状の第4ワイヤ28は、シートクッション21の中央後部に配置されており、車両平面視略クランク形状の第5ワイヤ29は、第4ワイヤ28、第2ワイヤ26の前後方向延長部26a及び側部形成部26c、並びに第1ワイヤ25のそれぞれと交差して結合されている。
上記シートクッション21は、後端が後部ロック部31により、前端が前部ロック部32によりリアフロアパネル11に固定されている一方、上記シートバック22は、不図示のヒンジブラケットを介してリアフロアパネル11に組み付けられている。
以下、シートクッション21のリアフロアパネル11への固定について詳細に説明する。ワイヤフレーム24の第1ワイヤ25には、車両前後方向の後端部にクッションパッド23の下面から下方に突出する下方突出部25eが設けられている。この下方突出部25eは、ワイヤフレーム24の一部が車両正面視で略U字状に曲成されたものであり、後部ロック部31を構成している。この後部ロック部31と、フロアパネル11におけるシートクッション21後端の下方に固着された樹脂製クリップ6とを用いて、シートクッション21の後端はリアフロアパネル11に固定されている。
また、第1ワイヤ25では、略U字状の下方突出部25eを構成する2つの基部のうち、車幅方向外側の基部が車両前方に曲折されることで、車両前後方向に延びる前後方向延長部25aが形成されている。
一方、第1ワイヤ25の車両前後方向の前端部には、クッションパッド23の下面から下方に突出する下方突出部25fが設けられている。この下方突出部25fは、ワイヤフレーム24の一部が、下方突出部25eと同様、車両正面視で略U字状に曲成されたものであり、後部ロック部31とほぼ同様の構造をなす前部ロック部32を構成している。この前部ロック部32と、リアフロアパネル11のキックアップ部11a近傍に固着された樹脂製クリップ7とを用いて、シートクッション21の前端はリアフロアパネル11に取り付けられている。
また、第1ワイヤ25では、略U字状の下方突出部25fを構成する2つの基部のうち、車幅方向内側の基部が車両前方に曲折されることで、車両前方に延びる前方延長部25gが形成されるとともに、第2ワイヤ26の車幅方向延長部26bが下方突出部25fの前方近傍を通過している。そして、この第2ワイヤ26の車幅方向延長部26bと第1ワイヤ25の前方延長部25gとが下方突出部25fの前方近傍で交差し、その交点で結合されて一体化されている。
シートクッション21の後部及び前部をリアフロアパネル11に取り付けるための上記樹脂製クリップ6,7は、シートバック22下端部の下方及びキックアップ部11aの直後方においてリアフロアパネル11上面に形成された開口にそれぞれ嵌合されている。そして、発泡樹脂製クッションパッド23の後部下面及び前部下面から下方に突出するワイヤフレーム24の下方突出部25e,25fは、クッションパッド23の下面にて樹脂製クリップ6,7に押し込まれて圧入されている。このように、ワイヤフレーム24の下方突出部25e,25fが樹脂製クリップ6,7に圧入固定されることで、ワイヤフレーム24の車両前方への移動が抑制されるようになっている。
さらに、上記リアフロアパネル11には、図2、図3に示すように、シートクッション21左側部分の下方にサービスホールカバー12が配設されており、このサービスホールカバー12がリアフロアパネル11にボルト13で締結固定されることで、リアフロアパネル11に形成されたサービスホール11bがサービスホールカバー12で覆われた状態となっている。リアフロアパネル11の下方空間には、サービスホール11bに対応する位置に燃料タンク14が収容されている。そして、ボルト13を外してサービスホールカバー12を取り外すことで、燃料タンク14にサービスホール11bからアクセスしてそのメインテナンス作業を行うことが可能になっている。
以下、本発明の特徴部分について詳細に説明する。
上記シートクッション21(クッションパッド23)の下面における車両前後方向の略中央部には、凹部21aが車幅方向に延びるように形成されており、この凹部21aは、シートクッション21の車幅方向の略全域に亘って延設されている。
上記サブマリン抑止バー3は、凹部21a内で車幅方向に延びるように、リアフロアパネル11上に左右一対の脚部(取付部材)4,4を介して取付支持されている。また、サブマリン抑止バー3は、凹部21a内面と非接触の状態で、シートクッション21の車幅方向の略全域に亘って延設されている。脚部4,4は、矩形板状の基部4aと、この基部4aから上方に向かって延びる棒状の脚部本体4bとを有しており、基部4a,4aは、リアフロアパネル11上面の車幅方向両側(車両左右両側。本実施形態では第1ワイヤ25,25に対応する部位)にそれぞれボルト5で締結固定されるとともに、脚部本体4b,4bの上端には、サブマリン抑止バー3の車幅方向両端部がそれぞれ溶接固定されている。このことで、サブマリン抑止バー3は、詳細は後述するが、適正位置に配置されるようになっている。
以下、上記適正位置について詳細に説明する。
図5は、ダミー人形Dをシートベルト装置Bで拘束した状態でリアシート2に着座させた様子を示す側面図である。図6は、シートベルトB1の締め付けによりダミー人形Dの胸部相当部位に衝撃が加わった時の傷害値を測定した結果を示すグラフであり、(a)は、衝撃の加速度を測定した結果を示すグラフ、(b)は、ダミー人形Dの胸部相当部位の撓み量を測定した結果を示すグラフである。
図5に示すダミー人形Dは、標準的な体型をなす成人(例えば平均体型の米国成人男性)の乗員Cを模したものであり、図中の点HPは、シートクッション21に着座した乗員Cの左右の大腿骨頭の中間位置となるヒップポイントを示している。
本発明者たちは、乗員Cの代わりとなるダミー人形DをシートベルトB1で拘束した状態でリアシート2に着座させ、そのダミー人形Dに対し車両前面衝突時の衝撃を付与する実験を行った。そして、そのような衝撃がダミー人形Dに対し付与された時に、シートベルトB1の締め付けによりダミー人形Dの胸部に相当する部位(以下、胸部相当部位という)に付与される衝撃を測定し、この測定結果に基づいて、乗員Cの胸部に及ぶ傷害値を推定することとした。
上記測定実験では、シートクッション21におけるサブマリン抑止バー3の位置を様々に変更し、ダミー人形Dの胸部相当部位に付与される衝撃の変化、つまり、乗員Cの胸部における傷害値の変化について解析を行った。
図5では、上記測定実験におけるサブマリン抑止バー3の設置ポイントを黒点で示しており、上記測定実験では、ヒップポイントHPから車両前方に所定間隔D1〜D5(D1:(ヒップポイントHPから)25mm、D2:65mm、D3:105mm、D4:145mm、D5:185mm)、下方に所定間隔H1〜H3(H1:80mm、H2:100mm、H3:120mm)だけ離間させた位置にサブマリン抑止バー3の設置ポイントを設定したことを示している。つまり、上記測定実験では、サブマリン抑止バー3の設置ポイントを合計15箇所設定した。
上記測定実験では、ダミー人形Dの胸部相当部位に適宜のセンサ手段を取り付けておき、車両前面衝突時にシートベルトB1の締め付けによりダミー人形Dの胸部相当部位に加わった衝撃の加速度及び胸部相当部位の撓み量を測定し、これらを上記傷害値を判定する目安とした。
図6に示す測定結果では、衝撃の加速度及び撓み量のいずれも、サブマリン抑止バー3を、間隔D3−H1の設置ポイント(ヒップポイントHPから前方に105mm、下方に80mmだけ離間した設置ポイント)周辺に設定した時に低い値を示している。
本発明者たちは、上記測定結果に基づいて鋭意研究した結果、サブマリン抑止バー3により乗員Cの下半身の前方移動を確実に抑制し、かつその前方移動の衝撃を確実に吸収するためには、サブマリン抑止バー3と乗員CのヒップポイントHPとの位置関係が極めて重要であることを見出した。そして、本発明者たちは、シートクッション21内において、ヒップポイントHPから車両前方に0〜160mmの範囲で離間させた位置にサブマリン抑止バー3を設置した場合、乗員Cの下半身の前方移動抑制作用、及び衝撃吸収作用(傷害値低減作用)が効果的に発揮されることを見出した。
また、本発明者たちは、上記範囲内において、ヒップポイントHPから下方に20〜100mmの範囲で離間させた位置にサブマリン抑止バー3を設定することで、上記作用をより効果的に発揮できることを見出した。
特に、図6に示す測定結果によれば、ヒップポイントHPから車両前方に25〜150mm、より好ましくは80〜120mm離間させた位置にサブマリン抑止バー3を設置するのが最適であり、ヒップポイントHPから下方へ40〜80mm、より好ましくは60〜70mm離間させた位置に設置するのが最適である。
本実施形態では、前述した測定結果に基づいて、サブマリン抑止バー3を前述した範囲内の適正位置に設置するようにした。具体的には、サブマリン抑止バー3を、各測定値の値が最も低かった位置、つまり、ヒップポイントHPから車両前方に距離D3、下方に距離H1だけ離間した設置ポイントに設置した。
−サブマリン抑止バーの作用−
以下、サブマリン抑止バー3の作用について説明する。尚、乗員Cは、シートベルト装置Bに拘束された状態でリアシート2の左側部分に着座しているものとする。
車両が前面衝突すると、乗員Cの下半身やシートクッション21が慣性力で車両前方に移動しようとするが、乗員Cの臀部がシートクッション21のクッションパッド23を介してリアフロアパネル11に固定されたサブマリン抑止バー3に当たり、シートクッション21の凹部21aがサブマリン抑止バー3に当接して係合する。このようにして、乗員Cの下半身が車両前方に移動することが抑制される。
尚、乗員Cがシートベルト装置に拘束された状態でリアシート2の右側部分に着座した場合も、サブマリン抑止バー3は上述した作用をその乗員Cに及ぼす。
−効果−
以上により、本実施形態によれば、シートクッション21の下面に、凹部21aを車幅方向に延びるように形成するとともに、サブマリン抑止バー3を、その凹部21a内で車幅方向に延びるようにリアフロアパネル11に取り付けているので、車両前面衝突時において、シートクッション21が前方移動しても、乗員Cの下半身の前方移動が車体側のサブマリン抑止バー3で抑制されるとともに、その前方移動の衝撃がサブマリン抑止バー3で吸収される。よって、シートベルトB1の締め付けにより乗員Cに及ぶ傷害値を十分に低減することができる。
また、サブマリン抑止バー3と乗員Cとの間にシートクッション21のクッションパッド23が介在しているので、このクッションパッド23により、乗員Cの腰部に及ぶ瞬間的な衝撃を緩和することができる。
さらに、シートクッション21のワイヤフレーム24が前後のロック部31,32でリアフロアパネル11に固定されているので、車両前面衝突時において、シートクッション21が前方移動することを抑制することができる。
(実施形態2)
本実施形態は、図7に示すように、ワイヤフレーム24におけるサブマリン抑止バー3の車両後方側に、車両前面衝突時にサブマリン抑止バー3にその車両後方側から係合する係合部材が設けられているものである。具体的には、第1ワイヤ25の前後方向延長部25a並びに第2ワイヤ26の前後方向延長部26a及び側部形成部26cにおけるサブマリン抑止バー3の車両後方近傍には、下方に向かって延び、かつワイヤ部材からなる係合部材としての係合部33がそれぞれ形成されており(図7では第1ワイヤ25のみ図示)、この係合部33は、サブマリン抑止バー3とともに凹部21a内に配置されている。その他の点に関しては、実施形態1とほぼ同様の構成である。
−サブマリン抑止バーの作用−
以下、サブマリン抑止バー3の作用について説明する。
車両が前面衝突すると、実施形態1と同様、乗員Cの臀部がシートクッション21のクッションパッド23を介してサブマリン抑止バー3に当たり、乗員Cの下半身が車両前方に移動することが抑制される。
また、車両が前面衝突すると、シートクッション21も慣性力で車両前方に移動しようとするが、係合部33がサブマリン抑止バー3にその車両後方側から当接して係合する。このように、係合部33がサブマリン抑止バー3に引っ掛かることで、シートクッション21が車両前方に移動することが抑制される。
−効果−
以上により、本実施形態によれば、シートクッション21内にワイヤフレーム24を設けるとともに、このワイヤフレーム24におけるサブマリン抑止バー3の車両後方側に、車両前面衝突時にそのサブマリン抑止バー3にその車両後方側から係合する係合部33を設けているので、車両前面衝突時において、シートクッション21が前方移動することを抑制することができる。よって、乗員Cの下半身がシートクッション21に伴って前方移動することを抑制することができ、シートベルトB1の締め付けにより乗員Cに及ぶ傷害値をより一層十分に低減することができる。
尚、本実施形態では、係合部材をワイヤ部材で構成しているが、これに限らず、例えば、板状部材で構成してもよい。
(実施形態3)
本実施形態は、図8に示すように、係合部材として、ワイヤフレーム24におけるサブマリン抑止バー3の車両後方側の一部を車両後方に突出させてなる後方突出部34を有するものである。以下、その詳細について説明する。
第1ワイヤ25の前後方向延長部25a並びに第2ワイヤ26の前後方向延長部26a及び側部形成部26cは、サブマリン抑止バー3の近傍(車両前後方向の略中央部)を除く、車両前後方向の略全域がサブマリン抑止バー3の高さ位置の下方に位置している。第1ワイヤ25の前後方向延長部25a並びに第2ワイヤ26の前後方向延長部26a及び側部形成部26cは、車両側方視で脚部4の脚部本体4bの車両前方近傍にて上方に曲折されてサブマリン抑止バー3の高さ位置近傍まで延びた後、サブマリン抑止バー3を取り囲むように上方かつ車両後方(斜め上側後方)に向かって突出する弓形の後方突出部34がそれぞれ形成されている(図8では第1ワイヤ25のみ図示)。また、第1ワイヤ25の前後方向延長部25aにおける後方突出部34の下方近傍には、脚部本体4bと対向するように下方かつ車両前方(斜め下側前方)に向かって突出する弓形の前方突出部35がさらに形成されている。後方及び前方突出部34,35は、サブマリン抑止バー3とともに凹部21a内に配置されている。その他の点に関しては、実施形態1とほぼ同様の構成である。
−サブマリン抑止バーの作用−
車両が前面衝突すると、実施形態1と同様、乗員Cの臀部がシートクッション21のクッションパッド23を介してサブマリン抑止バー3に当たり、乗員Cの下半身が車両前方に移動することが抑制される。
また、車両が前面衝突すると、シートクッション21も慣性力で車両前方に移動しようとするが、後方突出部34がサブマリン抑止バー3にその車両後方側から係合することで、サブマリン抑止バー3が後方突出部34に嵌り込むとともに、前方突出部35が脚部4の脚部本体4bに当接する。このように、後方突出部34がサブマリン抑止バー3に引っ掛かるとともに、前方突出部35が脚部本体4bに当たることで、シートクッション21が車両前方に移動することが抑制される。
−効果−
以上により、本実施形態によれば、ワイヤフレーム24におけるサブマリン抑止バー3の車両後方側の一部を車両後方に突出させてなる後方突出部34を有し、この後方突出部34が車両前面衝突時にサブマリン抑止バー3にその車両後方側から係合するので、車両前面衝突時において、シートクッション21が前方移動することを確実に抑制することができる。よって、乗員Cの下半身がシートクッション21に伴って前方移動することを確実に抑制することができ、シートベルトB1の締め付けにより乗員Cに及ぶ傷害値をより一層十分に低減することができる。
(実施形態4)
本実施形態は、図9に示すように、リアフロアパネル11の車幅方向両側に一対のサブマリン抑止バー3,3(前方移動抑制部材)がそれぞれ取付支持されており、この一対のサブマリン抑止バー3,3は、互いの間隔が車両平面視で車両後方から前方に行くに従って狭くなるように、互いに車幅方向に並列して車両平面視略ハ字状に配置されているものである。つまり、この一対のサブマリン抑止バー3,3は、車両前後方向に対し傾斜しながら、車幅方向に延びている。シートクッション21の下面の車幅方向両側には、サブマリン抑止バー3,3に対応する位置に一対の凹部21a,21aがそれぞれ形成されており、この一対の凹部21a,21aは、サブマリン抑止バー3,3と同様、互いの間隔が車両平面視で車両後方から前方に行くに従って狭くなるように、互いに車幅方向に並列して車両平面視略ハ字状に配置されている。その他の点に関しては、実施形態1とほぼ同様の構成である。
−サブマリン抑止バーの作用−
以下、サブマリン抑止バー3の作用について説明する。
車両が前面衝突すると、実施形態1と同様、乗員Cの臀部がシートクッション21のクッションパッド23を介して一対のサブマリン抑止バー3,3に当たり、乗員Cの下半身が車両前方に移動することが抑制される。
−効果−
以上により、本実施形態によれば、一対のサブマリン抑止バー3,3を、互いの間隔が車両平面視で車両後方から前方に行くに従って狭くなるように、互いに車幅方向に並列配置しているので、サブマリン抑止バー3を車幅方向に対し平行に延ばす場合と比較して、乗員Cがサブマリン抑止バー3を乗り越えて前方移動することを確実に抑制することができる。よって、シートベルトB1の締め付けにより乗員Cに及ぶ傷害値をより一層十分に低減することができる。
(実施形態5)
本実施形態は、サブマリン抑止バー3は、サービスホールカバー12の上方でリアフロアパネル11に着脱自在に取付支持されているものである。以下、その詳細について説明する。
図10、図11に示すように、シートクッション21の車幅方向両側には、サブマリン抑止バー3がそれぞれ配設されている。具体的には、第1ワイヤ25の前後方向延長部25a並びに第2ワイヤ26の前後方向延長部26a及び側部形成部26cにおける車両前後方向の略中央部には、下方に向かって突出する弓形の下方突出部36がそれぞれ形成されており、この下方突出部36には、サブマリン抑止バー3が嵌込支持されている(図10では第1ワイヤ25のみ図示)。
左側サブマリン抑止バー3支持用の脚部4,4は、リアフロアパネル11におけるサービスホールカバー12の車幅方向両側にそれぞれ取付固定されている。この脚部4,4は、基部4a及び脚部本体4bに加えて、この脚部本体4bの上端に設けられた略コ字状の受け部4cとを有しており、この受け部4c,4cは、サブマリン抑止バー3の車幅方向両側をそれぞれ受けている。このことで、シートクッション21は位置決めされるようになっている。また、シートクッション21をリアフロアパネル11に対し脱着すると、シートクッション21のワイヤフレーム24に取付支持されたサブマリン抑止バー3もリアフロアパネル11に対し脱着されるようになっている。尚、右側サブマリン抑止バー3支持用の脚部4,4は、左側サブマリン抑止バー3支持用の脚部4,4とほぼ同様の構成である。
その他の点に関しては、実施形態1とほぼ同様の構成である。また、サブマリン抑止バー3は、実施形態1とほぼ同様の作用を奏する。
−効果−
以上により、本実施形態によれば、サブマリン抑止バー3を、サービスホールカバー12の上方でリアフロアパネル11に着脱自在に取り付けているので、サブマリン抑止バー3をサービスホールカバー12の上方に配置しているにも拘わらず、サブマリン抑止バー3をリアフロアパネル11から取り外すことで、燃料タンク14に簡単にアクセスすることができる。
尚、本実施形態では、シートクッション21内のサブマリン抑止バー3を脚部4の受け部4cで受けることで、サブマリン抑止バー3をリアフロアパネル11に着脱自在に取り付けているが、サブマリン抑止バー3をリアフロアパネル11に対し脱着することができる限り、サブマリン抑止バー3のリアフロアパネル11への取付方法は、これに限らない。
また、本実施形態では、サブマリン抑止バー3を分割構造としているが、これに限らず、例えば、実施形態1〜3と同様、一体構造としてもよい。
(実施形態6)
本実施形態は、シートベルト装置Bは、車両が前面衝突した場合又は車両が前面衝突すると予測した場合など、一定の減速度を検出した所定の状態下で、ばねや火薬などの力を用いてシートベルトB1を引き締める方向に駆動させることで、シートベルトB1に緊張力を付与するシートベルトプリテンショナーを備えているものである。
本実施形態では、このようなシートベルトプリテンショナーとして、図12、図13に示すように、ラップベルトB1aの一端側に接続され、上記所定の状態下で、ラップベルトB1aを引き締める方向に駆動させるラッププリテンショナーB2を備えている。
このラッププリテンショナーB2では、車両の減速度がしきい値を超えた際にその減速度に反応して引張力を発生するプリテンショナー本体B2aをシートクッション21の側方に配置しており、このプリテンショナー本体B2aには、その上方に位置するピンB2cがワイヤB2bを介して連結されている。
このピンB2cを備えるワイヤ連結部B2dと連結されたシートベルト連結部B2eにはラップベルトB1aの一端が繋がれており、プリテンショナー本体B2aの引張力でワイヤB2bが引っ張られることで、ラップベルトB1aがワイヤ連結部B2d及びシートベルト連結部B2eを介して引き込まれるようになっている。
プリテンショナー本体B2aは、車両の減速度がしきい値を超えた時に大量のガスを発生するガス発生部(不図示)と、このガス発生部で発生したガスを受け入れるシリンダB2fと、このシリンダB2f内に流入したガスで移動するピストン(不図示)と、このピストンに取り付けられた引込みワイヤB2gと、この引込みワイヤB2gの先端が連結されたプーリーB2hと、このプーリーB2hをケーシングB2iに回転自在に支持するボルトB2jとを備えている。
このように、車両が前面衝突した場合又は車両が前面衝突すると予測した場合などにシートベルトB1を引き締めるラッププリテンショナーB2を備えているものでは、車両前面衝突の発生時において、乗員Cの前方移動がシートベルトB1(特にラップベルトB1a)で抑制されることになる。
このため、本実施形態では、サブマリン抑止バー3の位置を、ラッププリテンショナーB2がない場合の上記適正位置(図13における二点鎖線のサブマリン抑止バー3を参照)よりもヒップポイントHPに近接した後方位置(図13における実線のサブマリン抑止バー3を参照)に設定している。具体的には、サブマリン抑止バー3を、ヒップポイントHPから車両前方に0〜100mmだけ離間した範囲内の適正位置に設置することとし、図13では、ヒップポイントHPから車両前方に距離D2(65mm)だけ離間した設置ポイントに設置している。また、サブマリン抑止バー3の上下方向の位置は、ラッププリテンショナーB2がない場合の上記適正位置と略同じ位置に設定している。尚、図13では、図を見易くするため、脚部4や凹部21aの図示を省略している。
その他の点に関しては、実施形態1とほぼ同様の構成である。また、サブマリン抑止バー3は、実施形態1とほぼ同様の作用を奏する。
(実施形態7)
本実施形態は、図14に示すように、リアフロアパネル11の車幅方向両側にサブマリン抑止バー3が左右一対の脚部4,4を介してそれぞれ取付支持されているものである(図14では一方のサブマリン抑止バー3のみ図示)。この脚部4,4は、矩形板状の基部4aと、この基部4aの車幅方向外側端縁部の車両前後方向中央部から上方に向かって延びる矩形板状の脚部本体4bとを有している。この脚部本体4b,4bの上下方向の長さは、実施形態1の脚部本体4b,4bの上下方向の長さよりも短い。そして、基部4a,4aは、リアフロアパネル11上面にそれぞれボルト5で締結固定されるとともに、脚部本体4b,4bの車幅方向内側面には、サブマリン抑止バー3の車幅方向両端部がそれぞれ溶接固定されている。尚、シートクッション21の下面の車幅方向両側には、図示は省略するが、サブマリン抑止バー3に対応する位置に凹部21aがそれぞれ形成されている。その他の点に関しては、実施形態1とほぼ同様の構成である。また、サブマリン抑止バー3は、実施形態1とほぼ同様の作用を奏する。
(実施形態8)
本実施形態は、図15に示すように、リアフロアパネル11の一部が燃料タンク14に対応する位置で上方に突出しており、この突出部分15の側壁面15aには、左側のサブマリン抑止バー3の車幅方向両端部がそれぞれ矩形板状の取付部材8を介してボルト5で締結固定されているものである(図15ではサブマリン抑止バー3の一端部のみ図示)。その他の点に関しては、実施形態7とほぼ同様の構成である。また、サブマリン抑止バー3は、実施形態7とほぼ同様の作用を奏する。
(実施形態9)
本実施形態は、図16に示すように、サブマリン抑止バー3がリアフロアパネル11に左右一対のブラケット部材9,9を介して取付支持されているものである。このブラケット部材9,9は、車両前後方向に所定間隔を開けて並列配置された矩形板状の2つの基部9a,9aと、この基部9a,9aの間に連結配置されて上方に突出する、車両側方視で略円筒状の突出部9bとを有している。そして、基部9a,9aは、リアフロアパネル11上面にそれぞれボルト5で締結固定されるとともに、突出部9bには、サブマリン抑止バー3の車幅方向一端部が挿入保持されている。その他の点に関しては、実施形態7とほぼ同様の構成である。また、サブマリン抑止バー3は、実施形態7とほぼ同様の作用を奏する。
(実施形態10)
本実施形態は、図17に示すように、サブマリン抑止バー3の車幅方向両端部が、車体剛性を向上させるため、シートクッション21の車幅方向外側の車体両側壁面16,16にそれぞれ取付支持されているものである。尚、図17では、図を見易くするため、シートクッション21やワイヤフレーム24の図示を省略している。その他の点に関しては、実施形態1とほぼ同様の構成である。また、サブマリン抑止バー3は、実施形態1とほぼ同様の作用を奏する。
尚、本発明を、フロントシート及びリアシート2を備える車両の該リアシート2に適用しているが、これに限らず、例えば、フロントシートのみを備える所謂スリーハッチの車両の該フロントシートに適用してもよい。このようなスリーハッチの車両では、その構造上、サブマリン抑止バー3の車幅方向両端部を車体両側壁面にそれぞれ取り付けるのが望ましい。
(実施形態11)
本実施形態は、図18に示すように、サブマリン抑止バー3支持用の脚部4,4が、リアフロアパネル11における車両前後方向に延びる左右一対のサイドメンバ(補強部材)17,17の上方位置、具体的には、リアフロアパネル11におけるサイドメンバ17のフランジ17aとの重合部分11c,11cにそれぞれ取付固定されているものである(図18では右側の脚部4のみ図示)。このことで、サブマリン抑止バー3の取付強度は向上する。尚、図18では、図を見易くするため、シートクッション21やサブマリン抑止バー3の図示を省略している。その他の点に関しては、実施形態1とほぼ同様の構成である。また、サブマリン抑止バー3は、実施形態1とほぼ同様の作用を奏する。
尚、本実施形態では、サブマリン抑止バー3の車幅方向両端部をリアフロアパネル11におけるサイドメンバ17の上方位置に取付固定しているが、これに限らず、例えば、リアフロアパネル11におけるクロスメンバの上方位置、具体的には、リアフロアパネル11におけるクロスメンバとの重合部分に取付固定してもよい。
(その他の実施形態)
上記各実施形態では、前方移動抑制部材を棒状のサブマリン抑止バー3で構成しているが、これに限らず、例えば、車幅方向に延びる長板で構成してもよい。
また、上記各実施形態では、サブマリン抑止バー3をリアシート2に適用しているが、これに限らず、他のシートに適用してもよい。
さらに、上記各実施形態では、サブマリン抑止バー3をワイヤフレーム24と非接触の状態としているが、接触状態としてもよい。
さらにまた、上記実施形態1〜3では、サブマリン抑止バー3を一体構造としているが、これに限らず、例えば、実施形態5等と同様、サブマリン抑止バー3を分割構造としてもよい。
本発明は、実施形態に限定されず、その精神又は主要な特徴から逸脱することなく他の色々な形で実施することができる。
このように、上述の実施形態はあらゆる点で単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示すものであって、明細書には何ら拘束されない。さらに、特許請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。
以上説明したように、本発明にかかる車両のシート構造は、シートベルトの締め付けにより乗員に及ぶ傷害値を十分に低減する用途等に適用できる。
本発明の実施形態1に係るリアシート構造の概略側面図である。 リアシート構造の概略透過側面図である。 ワイヤフレームやサブマリン抑止バーが内装されたリアシートのシートクッションを示す概略透過平面図である。 ワイヤフレームのロック部周辺を示す概略斜視図である。 ダミー人形をシートベルト装置で拘束した状態でリアシートに着座させた様子を示す側面図である。 シートベルトの締め付けによりダミー人形の胸部相当部位に衝撃が加わった時の傷害値を測定した結果を示すグラフであり、(a)は、衝撃の加速度を測定した結果を示すグラフ、(b)は、ダミー人形の胸部相当部位の撓み量を測定した結果を示すグラフである。 実施形態2に係るリアシート構造の図2相当図である。 実施形態3に係るリアシート構造の図2相当図である。 実施形態4に係るリアシート構造の図3相当図である。 実施形態5に係るリアシート構造の図2相当図である。 実施形態5に係るリアシート構造の図3相当図である。 実施形態6に係るラッププリテンショナーの概略側面図である。 実施形態6に係るリアシート構造の図2相当図である。 実施形態7に係るサブマリン抑止バーの概略斜視図である。 実施形態8に係るサブマリン抑止バーの概略斜視図である。 実施形態9に係るサブマリン抑止バーの概略斜視図である。 実施形態10に係るサブマリン抑止バーの概略斜視図である。 実施形態11に係るサブマリン抑止バーの概略正面図である。
符号の説明
11 リアフロアパネル(車体フロア)
11b サービスホール
12 サービスホールカバー
14 燃料タンク
2 リアシート
21 シートクッション
21a 凹部
22 シートバック
23 クッションパッド
24 ワイヤフレーム(ワイヤ部材)
33 係合部(係合部材)
34 後方突出部(係合部材)
3 サブマリン抑止バー(前方移動抑制部材)
4 脚部
B シートベルト装置
C 乗員

Claims (5)

  1. 車体フロアに載置され、クッションパッドを有するシートクッションとシートバックとを有するシートと、該シートに着座した乗員を拘束するためのシートベルト装置と、車両衝突時に上記乗員の下半身の車両前方への移動を抑制する前方移動抑制部材とを備えている車両のシート構造であって、
    上記シートクッションの下面には、凹部が車幅方向に延びるように形成されており、
    上記前方移動抑制部材は、上記凹部内で車幅方向に延びるように車体に取り付けられていることを特徴とする車両のシート構造。
  2. 請求項1記載の車両のシート構造において、
    上記シートクッション内にはワイヤ部材が設けられており、
    上記ワイヤ部材における上記前方移動抑制部材の車両後方側には、車両衝突時に該前方移動抑制部材にその車両後方側から係合する係合部材が設けられていることを特徴とする車両のシート構造。
  3. 請求項2記載の車両のシート構造において、
    上記係合部材は、上記ワイヤ部材における上記前方移動抑制部材の車両後方側の一部を車両後方に突出させてなる突出部を有することを特徴とする車両のシート構造。
  4. 請求項1〜3のいずれか1つに記載の車両のシート構造において、
    上記前方移動抑制部材は、一対の棒状部材で構成されており、
    上記一対の棒状部材は、互いの間隔が平面視で車両後方から前方に行くに従って狭くなるように、互いに車幅方向に並列配置されていることを特徴とする車両のシート構造。
  5. 請求項1〜4のいずれか1つに記載の車両のシート構造において、
    上記車体フロアにおける上記シートクッションの下方には、該車体フロアの下方の燃料タンクにアクセスするためのサービスホールを覆うサービスホールカバーが設けられており、
    上記前方移動抑制部材は、上記サービスホールカバーの上方で上記車体に着脱自在に取り付けられていることを特徴とする車両のシート構造。
JP2008173706A 2008-05-21 2008-07-02 車両のシート構造 Expired - Fee Related JP5401850B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008173706A JP5401850B2 (ja) 2008-07-02 2008-07-02 車両のシート構造
EP09159003.4A EP2123507B1 (en) 2008-05-21 2009-04-29 Vehicle seat structure

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008173706A JP5401850B2 (ja) 2008-07-02 2008-07-02 車両のシート構造

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010012887A true JP2010012887A (ja) 2010-01-21
JP5401850B2 JP5401850B2 (ja) 2014-01-29

Family

ID=41699430

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008173706A Expired - Fee Related JP5401850B2 (ja) 2008-05-21 2008-07-02 車両のシート構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5401850B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2826677A1 (en) 2013-07-18 2015-01-21 Tachi-S Co., Ltd. Vehicle seat
JP2016101901A (ja) * 2014-11-28 2016-06-02 いすゞ自動車株式会社 車両のシート構造
JP2020082849A (ja) * 2018-11-19 2020-06-04 マツダ株式会社 車両用のシート

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH051349U (ja) * 1991-06-29 1993-01-14 株式会社タチエス リアシートクツシヨンの取付構造
JP2001233101A (ja) * 2000-02-22 2001-08-28 Toyota Auto Body Co Ltd キャブオーバー型車のシート設置構造

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH051349U (ja) * 1991-06-29 1993-01-14 株式会社タチエス リアシートクツシヨンの取付構造
JP2001233101A (ja) * 2000-02-22 2001-08-28 Toyota Auto Body Co Ltd キャブオーバー型車のシート設置構造

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2826677A1 (en) 2013-07-18 2015-01-21 Tachi-S Co., Ltd. Vehicle seat
JP2016101901A (ja) * 2014-11-28 2016-06-02 いすゞ自動車株式会社 車両のシート構造
JP2020082849A (ja) * 2018-11-19 2020-06-04 マツダ株式会社 車両用のシート
JP7110931B2 (ja) 2018-11-19 2022-08-02 マツダ株式会社 車両用のシート

Also Published As

Publication number Publication date
JP5401850B2 (ja) 2014-01-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR102452467B1 (ko) 차량용 에어백
EP2123507B1 (en) Vehicle seat structure
JP4290701B2 (ja) 車両用シート
US8690258B2 (en) Guide structure of vehicle seatbelt
KR101198840B1 (ko) 차량용 니볼스터
JP6063238B2 (ja) 自動車のシートベルト用アンカープリテンショナー
JP2010179668A (ja) 車両用衝突検知装置
JP5675293B2 (ja) エアバッグ装置を備えた車両用シート
JP5401850B2 (ja) 車両のシート構造
US9592754B2 (en) Vehicle rear seat cushion structure
JP2009189486A (ja) 車両用シートのヘッドレスト
CN113715706A (zh) 包括安全装置的交通工具座椅
JP5470743B2 (ja) 車両のシート構造
KR101627130B1 (ko) 버클 장치
JP2008080971A (ja) タンク配置構造
JP5105582B2 (ja) 車両用シート
JP2018090224A (ja) シートベルト内蔵車両用シート
JP5380905B2 (ja) 車両のシート構造
JP2007302182A (ja) 車両用シート装置
JP2010000913A (ja) 車両のシートベルト取付構造
JP2008143272A (ja) 車両の乗員保護装置
JP2017193296A (ja) 緊急通報装置の配設構造
JP6230398B2 (ja) 自動車のフロア前部構造
JP7011929B2 (ja) シートベルト装置
KR100710671B1 (ko) 자동차의 글로브 박스용 니볼스터

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110523

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20120229

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120329

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130208

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130219

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130329

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20131001

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20131014

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5401850

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees