JP2010011654A - 電力伝送装置、給電装置及び受電装置 - Google Patents

電力伝送装置、給電装置及び受電装置 Download PDF

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Abstract

【課題】結合係数が1未満の電力伝送において伝送効率を向上させることができる電力伝送装置、給電装置及び受電装置を提供すること。
【解決手段】この電力伝送装置1は、一次回路100と二次回路200とを結合し、結合係数が1未満であるトランスT1と、一次回路100及び二次回路200のそれぞれに配置され、トランスT1を構成するコイル110,210と直列に接続されるキャパシタンスC,Cと、を有し、一次回路100及び二次回路200の回路定数は、一次回路100と二次回路200とが同一の周波数で共振し、かつ、結合係数の二乗と一次回路100のQ値と二次回路200のQ値との積が1になるように設定され、一次回路100は、トランスT1により共振周波数の搬送波を用いて二次回路200に電力を伝送する。
【選択図】図1A

Description

本発明は、電力伝送装置、給電装置及び受電装置に関する。
近年、様々な電子機器が開発され、携帯型の機器も広く普及している。このような携帯機器や他の据え置きの機器の一部は、電源として電池を内蔵し、定期的に外部より電力の供給を受けて電池を充電する必要がある。この電力供給方法としては、大きく分けて、例えば有線方式と無線方式とがある。有線方式によれば、例えば、充電する機器の端子に、電力を供給する端子を電気的に直接接続し、この接点を介した電力供給が行われる。一方、無線方式によれば、例えば、トランスを使用し、充電する機器と電力を供給する機器とを非接触で電磁気的に結合して、電界や磁界を使用した電力供給が行われる。この無線方式による電力供給は、機器間の端子を接続する必要がないなどの多くの利点を有し、様々な機器に使用されつつある。
この無線方式の電力供給では、トランスのエネルギー伝送効率が重要である。例えば、磁束の漏洩がない鉄心で結合された結合係数が1のトランスのエネルギー伝送効率は、1にできることはよく知られている。トランスのエネルギー伝送効率は、数式を用いて確認することができる。
特開2006−1238548号公報 共立出版、電磁気学演習p277、p278 Annals of Physics,vol.323,no.1,pp34−38,Jan 2008,"Efficient Wireless non−radiative mid−range energy transfer"
しかしながら、結合係数が1のトランスは、磁性体のコアが閉磁路をなして結合されるため、非接触の電力伝送には適さない。一方、このような磁性体の閉磁路のコアを使用しないトランスでは、結合係数を1にすることは難しく、それに伴いトランスのエネルギー伝送効率も低下してしまう。従って、閉磁路で結合しないコアを用いるトランスや、磁性体コアを使用しないトランスなどのように、結合係数が1未満の電力伝送でも、伝送効率を向上させることが可能な電力伝送装置が希求されている。
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、結合係数が1未満の電力伝送において伝送効率を向上させることが可能な、新規かつ改良された電力伝送装置、給電装置及び受電装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、一次回路と二次回路とを結合し、結合係数が1未満であるトランスと、上記一次回路及び上記二次回路のそれぞれに配置され、上記トランスを構成するコイルと直列に接続されるキャパシタンスと、を有し、上記一次回路及び上記二次回路の回路定数は、上記一次回路と上記二次回路とが同一の周波数で共振し、かつ、上記結合係数の二乗と上記一次回路のQ値と上記二次回路のQ値との積が1になるように設定され、上記一次回路は、上記トランスにより上記共振周波数の搬送波を用いて上記二次回路に電力を伝送する、電力伝送装置が提供される。
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、一次回路と二次回路とを結合し、結合係数が1未満である第1トランスと、上記二次回路と三次回路とを結合する第2トランスと、上記一次回路、上記二次回路及び上記三次回路のそれぞれに配置され、上記第1又は第2トランスを構成するコイルと直列に接続されるキャパシタンスと、を有し、上記一次回路、上記二次回路及び上記三次回路の回路定数は、上記一次回路、上記二次回路及び上記三次回路が同一の周波数で共振し、かつ、上記第1トランスの結合係数の二乗と上記一次回路のインダクタンス及び抵抗との積が上記第2トランスの結合係数の二乗と上記三次回路のインダクタンス及び抵抗との積に一致するように設定され、上記一次回路は、上記第1トランス及び上記第2トランスにより上記共振周波数の搬送波を用いて上記二次回路を介して上記三次回路に電力を伝送する、電力伝送装置が提供される。
また、上記一次回路は、出力電流が上記コイルと上記キャパシタンスとを含む共振回路を経て上記共振周波数において正帰還する増幅器を含む発振回路更に有してもよい。このようなこうせいによれば、上記発振回路を使うことで、設計時の回路定数の誤差、使用時の結合係数の変化などで、共振周波数が変化していても自動的にその周波数で発振することができ、最適な状態を維持することができる。
また、上記増幅器の増幅率は、2以上であってもよい。
また、上記増幅器は、出力電流の全てが上記共振回路を通過するように上記共振回路に接続されていてもよい。この構成によれば、さらに、この発振回路は、通常の発振回路とは異なり、出力電流のほとんど全てがコイルに流れるので、発振回路での電力の損失を低減できる。
また、上記トランスは、閉磁路を形成する磁性体コアを有さなくてもよい。
また、上記一次回路は、電力と共に情報を伝送するために、上記搬送波を変調させてもよい。
また、上記三次回路は、上記第2トランスより得られる電力を全波整流する全波整流回路を更に有し、上記三次回路のキャパシタンスは、上記第2トランスを構成するコイルと、上記全波整流回路との間に配置されてもよい。この構成によれば、キャパシタンスを配置して全波整流回路を利用することで、第2トランスからみた三次回路は共振回路をなし、最適な状態を実現することができる。一方、負荷側からみると全波整流の機能が実現して、効率的に直流成分を取り出すこともできる。
また、上記全波整流回路は、複数の能動素子により構成されてもよい。
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、直列に接続されたコイル及びキャパシタンスを含む二次回路を有する受電装置の上記コイルに対して結合係数が1未満のトランスを形成して結合するコイルと、上記コイルと直列に接続されるキャパシタンスと、を含む一次回路を有し、上記一次回路の回路定数は、上記一次回路と上記二次回路とが同一の周波数で共振し、かつ、上記結合係数の二乗と上記一次回路のQ値と上記二次回路のQ値との積が1になるように設定され、上記一次回路は、上記トランスにより上記共振周波数の搬送波を用いて上記二次回路に電力を伝送する、給電装置が提供される。
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、直列に接続されたコイル及びキャパシタンスを含む一次回路を有する給電装置の上記コイルに対して結合係数が1未満のトランスを形成して結合するコイルと、上記コイルに直列に接続されたキャパシタンスと、を含む二次回路を有し、上記二次回路の回路定数は、上記一次回路と上記二次回路とが同一の周波数で共振し、かつ、上記結合係数の二乗と上記一次回路のQ値と上記二次回路のQ値との積が1になるように設定され、上記二次回路は、上記トランスで上記一次回路が上記共振周波数の搬送波により伝送する電力を受電する、受電装置が提供される。
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、直列に接続されたコイル及びキャパシタンスをそれぞれ含み一のトランスを介して結合した二次回路及び三次回路を有する給電装置の上記二次回路のコイルに対して結合係数が1未満の他のトランスを形成して結合するコイルと、上記コイルと直列に接続されるキャパシタンスと、を含む一次回路を有し、上記一次回路の回路定数は、上記一次回路、上記二次回路及び上記三次回路が同一の周波数で共振し、かつ、上記他のトランスの結合係数の二乗と上記一次回路のインダクタンス及び抵抗との積が上記一のトランスの結合係数の二乗と上記三次回路のインダクタンス及び抵抗との積に一致するように設定され、上記一次回路は、上記他のトランス及び上記一のトランスにより上記共振周波数の搬送波を用いて上記二次回路を介して上記三次回路に電力を伝送する、給電装置が提供される。
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、直列に接続されたコイル及びキャパシタンスを含む一次回路を有する給電装置の上記コイルに対して結合係数が1未満の第1トランスを形成して結合する第1コイルと、上記コイルに直列に接続されたキャパシタンスと、を有する二次回路と、上記第1コイルと直列に接続された上記二次回路が有する第2コイルに対して第2トランスを形成して結合する第3コイルと、上記第3コイルに直列に接続されたキャパシタンスと、を有する三次回路と、を有し、上記二次回路及び上記三次回路の回路定数は、上記一次回路、上記二次回路及び上記三次回路が同一の周波数で共振し、かつ、上記第1トランスの結合係数の二乗と上記一次回路のインダクタンス及び抵抗との積が上記第2トランスの結合係数の二乗と上記三次回路のコンダクタンス及び抵抗との積に一致するように設定され、上記三次回路は、上記第2トランスで上記一次回路が上記共振周波数の搬送波により上記二次回路を介して伝送する電力を受電する、受電装置が提供される。
以上説明したように本発明によれば、結合係数が1未満の電力伝送において伝送効率を向上させることができる。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
<関連技術に係る電力伝送装置>
まず、本発明の各実施形態に係る電力伝送装置について説明する前に、図14を参照しつつ、磁束の漏洩がない鉄心で結合された結合係数が1のトランスを使用した関連技術に係る電力伝送装置について説明する。図14は、関連技術に係るトランスによる電力伝送を説明するための説明図である。
図14には、関連技術に係る電力伝送装置9においてトランスT9によってエネルギーが伝送される様子を模式的に示した。
ここで左側の抵抗R,インダクタンスLを含む閉回路は、トランスT9の一次回路910であり、交流電圧Vを供給するように構成されている。ここで抵抗Rは、回路上の抵抗成分と電圧供給源の出力抵抗分の和であり、また、インダクタンスLは、回路上のインダクタンス成分とトランスT9の一次側コイル110のインダクタンスの和を模式的に表したものである。
また、右側の抵抗R、インダクタンスLを含む閉回路は、トランスT9の二次回路920であり、負荷に電流を供給するようになっている。抵抗Rは、回路上の抵抗成分と負荷への入力抵抗の和であり、インダクタンスLは、一次回路910と同様、回路上のインダクタンスとトランスT9の二次側のコイル210のインダクタンスの和を模式的に表したものである。
また、相互インダクタンスMは、一次回路910と二次回路920を結合させるトランスT9で実現するが、ここでは、漏洩磁束がなく結合係数が1となるように、磁性体コアFを含むようなトランスT9であるものとする。
このとき、一次回路910、二次回路920におけるオームの法則は、数式1−1の連立方程式となる。この結果、二次回路920に流れる電流値は、数式1−2で表される。ここで、一次回路910の抵抗Rを信号源インピーダンスであるとして、二次回路920の抵抗Rを負荷インピーダンスとする。このとき信号源インピーダンスから負荷インピーダンスへのSパラメータは、数式1−3で表される。
Figure 2010011654

関連技術に係るトランスT9のエネルギー伝送効率は、数式1−3の絶対値の二乗で表される。この数式1−3のエネルギー伝送効率は1ではないが、結合係数が1であれば、例えば、R=Lのようにして、ある程度高い周波数の交流電圧を供給することで、エネルギー伝送効率をほとんど1にできる。
なお、R=Lを満たす例は、R=R=R、L=L=Lなどがある。また、ここでいうエネルギー伝送効率とは、負荷が受ける電力と、信号源が負荷に対して供給しうる最大電力との比率のことである。また、伝送効率が1の場合は、接触式の電力伝送と同等の伝送効率であることを意味している。結合係数kが1のときは、相互インダクタンスMは、M=kL=Lなる。このとき、数式1−3は、数式1−4のように変形できる。したがって、数式1−5の条件をみたすとき、エネルギー伝送効率は1にできる。
Figure 2010011654
このように磁束の漏洩のない結合係数1のトランスT9であれば、供給する交流電圧の周波数をある程度高くすることで伝送効率を1にできる。
しかしながら、このようなトランスT9は、磁性体コアFが閉磁路をなして、結合されていなければならないため、非接触の電力伝送には適さない。
そこで、閉磁路で結合しないコアを用いる、あるいは、磁性体コアFを取り除いてトランスを空芯にすることで、非接触の電力伝送に利用することが考えられる。
しかしながら、このようなトランスの結合係数を1にすることは、物理的には非常に困難である。結合係数が1以下になると、供給する交流電圧を高い周波数にしても、その伝送効率は、結合係数kに比例して低下するため、伝送効率を1とすることは難しい。
そこで、結合係数が低下しても高効率を実現する方法として、トランスの一次回路910及び二次回路920に同一周波数の共振周波数を用いる方法などが提案されている。
しかし、これらの方法は、結合係数の低下による伝送効率の低下を改善するものではあるが、伝送効率を1にして接触型のように高い効率を実現するのは難しい。
本発明の発明者は、電力伝送装置について鋭意研究を行った結果、上記の関連技術に係る電力伝送装置の改善点等を見出し、そして、結合係数が1未満の電力伝送において伝送効率を向上させることができる本発明を完成させた。以下、本発明の各実施形態に係る電力伝送装置について説明する。
<本発明の各実施形態の概要>
まず、本発明の個々の実施形態について説明する前に、図1A及び図1Bを参照しつつ、本発明の各実施形態の概要について説明する。図1Aは、本発明の各実施形態に係る一の電力伝送装置の等価回路を模式的に示したものである。
(電力伝送装置1)
本発明の各実施形態に係る電力伝送装置1は、図1Aに示すように、電力を供給する側の一次回路(給電装置ともいう)100と、電力を受取る側の二次回路(受電装置ともいう)200と、一次回路100及び二次回路200で構成され非接触で電力を供給するためのトランスT1と、を含む。
図1Aにおいて、トランスT1の一次回路100は、電圧供給源の回路(図示せず)に、抵抗R及びトランスT1の一次側コイル110(インダクタンスL)のほかに、キャパシタンスCを直列に接続したものである。関連技術に係るトランスの伝送効率を解析した場合の例と同様、抵抗Rは、回路上の抵抗成分と電圧供給源の出力抵抗分の和であり、また、インダクタンスLは、回路上のインダクタンス成分とトランスT1のインダクタンスの和を表したものであるとする。
また、トランスT1の二次回路200は、電力を受ける負荷回路(図示せず)に、抵抗R、トランスT1の二次側のコイル210(インダクタンスL)のほかに、キャパシタンスCを直列に接続したものである。関連技術に係るトランスを説明した場合と同様、抵抗Rは、回路上の抵抗成分と負荷の入力抵抗成分の和であり、インダクタンスLは、一次回路100と同様、回路上のインダクタンスとトランスT1のインダクタンスの和を表したものとする。
また、相互インダクタンスmは、図1Aでは、一次回路100と二次回路200を結合させるトランスT1で実現しているが、例えば、結合係数が1ではなくてもよく、磁性体コアを含まない空芯トランスでもよい。更には、相互インダクタンスmは、例えば、一次回路100及び二次回路200上のコイル、または、ループアンテナを二つ配置しただけのものであってもよい。
このとき、一次回路100、二次回路200におけるオームの法則は、数式2−1の連立方程式となる。その結果、一次回路100の信号源インピーダンスから、二次回路200の負荷インピーダンスへのSパラメータは、数式2−2で表される。従って、このトランスT1のエネルギー伝送効率は、数式2−2の絶対値の二乗となる。数式2−2のエネルギー伝送効率を1にするために、本発明の各実施形態に係る電力伝送装置の以下のような条件を順次適用していく。
Figure 2010011654
まず、≪条件1:一次回路100と二次回路200が同一の周波数で共振する≫という条件を適用する。
一次回路100と二次回路200の共振周波数を簡単に同一にするため、ここでは、L=L=L、C=C=Cを満たすものとする。このとき、一次回路100、および、二次回路200の共振周波数共振周波数ωresは数式2−3で表される。
Figure 2010011654
この共振周波数でのエネルギー伝送効率は、数式2−4の二乗で表される。
ここで、数式2−4の分母の二項と分子の項の関係を見ると、相加相乗平均の不等式の関係から、数式2−4は1以下であることが判る。そして、分母の二項が同一であるときに限って、すなわち数式2−5の関係がなりたつときに限って、数式2−4の二乗、すなわち、エネルギー伝送効率は1となる。
Figure 2010011654
そこで、数式2−5の関係を変形していくと数式2−6のようになる。
すなわち、≪条件2:結合係数の二乗と一次回路100のQ値と二次回路200のQ値との積が1である≫という条件を満たすときに、共振周波数でのエネルギー伝送効率が1になることがわかる。ただし、ここでQ値については、数式2−7に示すような直列共振回路のQ値の関係式を使っている。
Figure 2010011654
以上のように、電力伝送装置1では、
条件1:一次回路100と二次回路200を同一共振周波数の直列共振回路にして、
条件2:そのQ値の積と結合係数の二乗との積を1となるようにすれば、
結合係数が1でなくてもエネルギー伝送効率を1にできることがわかる。
なお、この条件2を結合係数について変形すれば、数式2のようになる。
Figure 2010011654
このように結合係数が1でなくても、数式2−6(又は数式2)をみたすように回路定数を決めれば、共振周波数の搬送波を用いて電力を伝送することにより、エネルギー伝送効率を1にすることができる。よって、電線やトランスの磁性体コアなどの物理的媒体がない非接触式の電力伝送でも、接触式の電力伝送と同じ効率でエネルギーを転送できる。
以上説明した本発明の各実施形態に係る電力伝送装置1は、電力を受取る二次回路200が、電力伝送用のトランスT1以外のトランスを有さない場合の構成を示している。これに対して、例えば、電力を受取る二次回路200が更に他のトランスを利用して三次回路に電力を供給する場合には、本発明の各実施形態では、以下で説明する電力伝送装置2を使用することができる。
(電力伝送装置2)
図1Bは、本発明の各実施形態に係る他の電力伝送装置の等価回路を模式的に示したものである。
この電力伝送装置2は、上記電力伝送装置1と同様に、図1Bに示すように、電力を供給する側の一次回路100と、電力を受取る側の二次回路200と、一次回路100及び二次回路200で構成され非接触で電力を供給するためのトランスT1とを含む。そして、電力伝送装置2は、更に二次回路200から電力を受取る三次回路300と、二次回路200及び三次回路300で構成され非接触で電力を供給するためのトランスT2とを含む。なお、トランスT1は、第1トランス及び他のトランスの一例であり、トランスT2は、第2トランス及び一のトランスの一例である。
図1Bに示す一次回路100において、抵抗Rは、回路上の抵抗成分と電圧供給源の出力抵抗分の和であり、また、インダクタンスLは、回路上のインダクタンス成分とトランスT1のインダクタンスの和を表したものである。キャパシタンスCは、LC共振を起こさせるものである。
また、二次回路200において、抵抗Rは、回路上の抵抗成分であり、また、インダクタンスLは、回路上のインダクタンス成分と2つのトランスT1,T2のインダクタンスの和を表したものであるとする。キャパシタンスCは、LC共振を起こさせるものである。
また、相互インダクタンスmは、一次回路100と二次回路200を非閉磁路のトランスT1で結合させる相互インダクタンスである。結合係数kは、コイルの位置関係から決まり、上記電力伝送装置1と同様に1である必要はない。
さらに、三次回路300において、抵抗Rは、抵抗成分と負荷の入力抵抗成分の和であり、インダクタンスLは、回路上のインダクタンスとトランスT2のインダクタンスの和である。キャパシタンスCは、LC共振を起こさせるものである。
また、相互インダクタンスMは、二次回路200と三次回路300とを、二次側コイル220と三次側コイル320とによるトランスT2で結合させるときの相互インダクタンスである。結合係数は、1に近いものが望ましい。
一次回路100、二次回路200、三次回路300のインピーダンスをそれぞれZ、Z、Zとする。これらのインピーダンスは、それぞれ各回路を構成する回路定数の直列インピーダンスである。このとき、一次回路100、二次回路200、三次回路300におけるオームの法則は、数式3−1の連立方程式となる。その結果、一次回路100の信号源インピーダンスから、二次回路200の負荷インピーダンスへのSパラメータは、数式3−2で表される。従って、このトランスのエネルギー伝送効率は、数式3−2の絶対値の二乗となる。数式3−2のエネルギー伝送効率を1にするために、本発明の各実施形態に係る電力伝送装置に以下のような条件を順次適用していく。
Figure 2010011654
まず、≪条件3:一次回路、二次回路、三次回路が同一の周波数で共振する≫という条件を適用する。
一次回路100〜三次回路300の共振周波数を簡単に同一にするため、ここでは、L=L/2=L=L、C=2C=C=Cを満たすものとする。このとき、一次回路100、二次回路200、三次回路300の共振周波数共振周波数ωresは数式3−3で表される。
Figure 2010011654
この共振周波数でのエネルギー伝送効率は数式3−4の二乗で表される。
ここで、数式3−4の分母の二項と分子の項の関係を見る。すると、分母の第一項は、二次回路の抵抗Rを小さくすることで無視できる大きさにできる。そこで、例えば、この二次回路の抵抗Rを、一次回路及び二次回路のQ値に比べて十分に小さく、例えば10分の1以下となるように設定することにより、分母の第一項を無視できる大きさとすることができる。このとき、分子と、分母の第二、三項は相加相乗平均の不等式の関係から、数式3−4は1以下であるが、分母の第二、三項が同一であるときに限って、すなわち数式3−5の関係がなりたつときに限って、数式3−4の二乗、すなわち、エネルギー伝送効率は1となる。
Figure 2010011654
そこで、数式3−5の関係を変形していくと数式3−6のようになる。
すなわち、≪条件4:左側のトランスT1の結合係数kの二乗と一次回路100のインダクタンスL及び抵抗Rとの積が、右側のトランスT2の結合係数k’の二乗と三次回路300のインダクタンスL及び抵抗Rとの積に一致する≫という条件を満たすときに、共振周波数でのエネルギー伝送効率が1になることがわかる。
Figure 2010011654
以上のように、電力伝送装置2では、
条件3:一次回路100、二次回路200、三次回路300を同一共振周波数の直列共振回路にして、
条件4:左側のトランスT1の結合係数kの二乗と一次回路100のインダクタンスL及び抵抗Rとの積が、右側のトランスT2の結合係数k’の二乗と三次回路300のインダクタンスL及び抵抗Rとの積に一致させれば、
結合係数が1でなくてもエネルギー伝送効率を1にできることがわかる。
このように結合係数が1でなくても、数式3−6をみたすように回路定数を決めれば、エネルギー伝送効率を1にすることができるので、電線やトランスの磁性体コアなどの物理的媒体がない非接触式の電力伝送でも、接触式の電力伝送と同じ効率でエネルギーを転送できる。
以上、本発明の各実施形態に係る電力伝送装置1,2の概要について説明した。次に、具体的な本発明の各実施形態について説明する。なお、以下で説明する各実施形態に係る電力伝送装置は、上記電力伝送装置1,2で説明した条件1及び条件2、又は、条件3及び条件4を満たすように構成される。そして、各実施形態に係る電力伝送装置は、上記電力伝送装置1,2で説明した原理等に基づいて、電力伝送効率を向上させることができる。
<第1実施形態に係る電力伝送装置>
図2Aは、本発明の第1実施形態に係る電力伝送装置について説明するための説明図である。
図2Aにおける二つの機器13,14のうち、下側の機器13は、据え置き機器(例えば、デスクトップPC(Personal Computer)、改札機器、カードリーダなど)、又は、据え置きに準じる機器(例えば、ノートPCなど)である。一方、上側の機器14は、携帯機器である。
これらの機器は、一次回路100A又は二次回路200Bとして、いずれも上述の本発明の各実施形態に係るコイル(又はループアンテナ)110,210と、キャパシタンス(図示せず)C,Cと、を含む。それ以外に、下側の据え置き機器13は、例えば、給電回路とAC電源アダプタなどを含む電子回路130を有し、上側の携帯機器14は、例えば、無電地の受電回路などを含む電子回路230を有し、必要に応じては電池などを有しているものとする。このコイル、給電回路、受電回路の回路定数などは、上記(条件1)及び(条件2)、又は、(条件3)及び(条件4)を満たすように設定される。このコイル、給電回路、受電回路の詳細な構成は、後述するものとする。
この機器13から機器14への本発明の各実施形態による効率のよい給電は、例えば、下側の機器13の給電機能をONにした状態で、上側の機器14を近づける、あるいは、もともと近くにある上側の機器14の受電機能をONにすることで開始されてもよい。
ここでなされる給電は、例えば、上側の機器14の本体部分に電源がないような無電地の状態、あるいは、電池などはあるが電源はOFFの状態であっても、上側の機器14を何らかの動作ができるようにすることに、用いられてもよい。また、この給電は、上側の機器14の電池残量がたりなくなった場合の電力の補助や、あるいは、充電などに用いることも考えられる。さらに、この給電は、必要に応じて、下側の機器13で搬送波に対して、例えばOOK(オン・オフ・キーイング)などのような変調を加えて、下側の機器13から上側の機器14へ、なんらかの情報を送信してもよい。あるいは、この給電は、下側の機器13から出力される搬送波を上側の機器14が負荷変調することで、上側の機器14から下側の機器13に対してなんらかの情報を送信してもよい。つまり、この電力伝送装置は、通信装置としても使用可能である。なお、このことは、以下で説明する他の実施形態においても、同様である。
このような機能は、関連技術に係るICカードに対するカードリーダの給電機能に似ているが、本実施形態に係る電力伝送装置11は、関連技術に係るICカードと比べて、伝送効率を向上させることができる。従って、本実施形態に係る電力伝送装置11は、関連技術に係るカードリーダとICカードでは出来なかったような、カードリーダの省エネ化、携帯機器14側で多くのエネルギーを必要とする処理の実現、携帯機器14側の充電補助などを実現できる。
<第2実施形態に係る電力伝送装置>
また、図2Bは、本発明の第2実施形態に係る電力伝送装置について説明するための説明図である。
図2Bにおける二つの機器14,15は、それぞれ携帯型の機器である。
この二つの機器15,14は、一次回路100B及び二次回路200Aとして、それぞれ上述の本発明の各実施形態に係るコイル(又はループアンテナ)110,210と、キャパシタンス(図示せず)C,Cと、を含む。それ以外に、二つの機器15,14は、例えば給電回路・受電回路・電池などを含む電子回路130,230と、を有する。そして、二つの機器は、いずれも電池などで駆動される。このコイル、給電回路、受電回路の回路定数などは、上記(条件1)及び(条件2)、又は、(条件3)及び(条件4)を満たすように設定される。このコイル、給電回路、受電回路の詳細な構成は、後述するものとする。
これらの携帯機器は、図2Aに示した第1実施形態の例と異なり、対等であるので、いずれも給電機能、受電機能を有することが可能である。しかし、ここでは説明の便宜上、例えば、下側の機器15が、給電機能を有し、上側の機器14が、受電機能を有するものとする。
この場合、機器15から機器14への本発明の各実施形態による効率のよい給電は、例えば、上側の機器14の受電機能と、下側の機器15の給電機能とを共にONにしたり、近づけたりすることで開始されてもよい。
この給電は、例えば、上側の機器14の本体はOFFであっても、何らかの動作ができるようにすることに用いられてもよい。また、この給電は、上側の機器14の電池がたりなく充電が必要である場合などに用いることも考えられる。あるいは、この給電は、何らかの情報を送信するために搬送波に情報が搭載されていてもよい。
このような機能は、携帯機器14,15間での通信を行う際に、一方の電源が入っていなくてもよいわけであるから、使い道が向上する。
<第1実施形態及び第2実施形態の給電回路及び受電回路>
以下、図2A、図2Bの機器に内蔵されるコイル110,210を含む給電回路及び受電回路の詳細を順に説明していき、本発明の各実施形態に係る電力伝送装置が伝送効率を1にすることができることを計算及びシミュレーションで示す。
図3は、図2A,図2Bなどの各実施形態に用いるコイル110,210を模式的に表したものである。
ここでは計算の都合上、下側の一次回路のコイル110は、縦長a、横長bの長方形形状で、さらに、コイルを構成する導線は直径2rの円柱形であるとする。なお、r<<a、bとする。また、上側の二次回路のコイル210は、下側のコイル110と全く同じものを、コイル面に垂直に距離dだけ離して配置したものとする。なお、r<<dである。ここでは、長方形の形状をした2つのコイル110,210を考えているが、これらのコイル110,210は、長方形の形状でなくてもよく、通常の円形コイル、楕円型のコイル、などさまざまな形状が考えられる。ここで長方形の形状を用いている理由は、長方形形状の2つのコイル110,210を同軸上に配置して対向させた場合の相互インダクタンスが解析的に計算でき、設計を容易にするためである。
図3に表した2つのコイル110,210の相互インダクタンス、および、それぞれのコイル110,210の自己インダクタンスは、上記非特許文献1に示されるように、それぞれ数式4−1、数式4−2で表すことができる。
Figure 2010011654
なお、図3のコイル110,210は、説明の便宜のため、いずれも巻き数が1としているが、もちろん、巻き数が2以上のものも考えられる。また巻き方についても、同一平面内に渦巻き状に、あるいは、立体的に螺旋状になっていてもよい。
ここで一次回路のコイル110とその自己インダクタンスをL、二次回路のコイル210とその自己インダクタンスをLとするならば、二つのコイル110,210の結合係数kは、相互インダクタンスMを用いて、数式4−3で表される。そこで、実際に回路を検討する際には、数式4−3の結合係数kに対して、例えば、数式2−6の関係(条件2)を満たすQ値をもつ一次回路、二次回路を作成する。なお、三次回路まで含める場合には、数式3−6の関係(条件4)を満たすように、一次回路〜三次回路を作成するばよい。
Figure 2010011654
例えば、2r=0.8mmのエナメル銅線を使って、a=b=3.8cmの正方形コイルを2つ作り、d=1cmの距離に配置することを考える。このとき、M=25nH、L=120nH、k=0.21である。簡単のため、一次回路と二次回路のQ値を等しいものとするならば、Q値はkの逆数となり、Q=4.8である。
例えば、一次回路、二次回路の出力インピーダンスをR=10Ωとする。このとき、L=120nHであるから、Q値の条件をみたすためには、C=50pFとすればよい。なお、このときの共振周波数はf=60MHzとなる。
この例では、一次回路、二次回路のコイル110,210の巻き数を1と仮定しているが、一次回路のコイル110の巻き数をn、二次回路のコイル210の巻き数をnとする場合、相互インダクタンスM、一次回路の自己インダクタンスL,二次回路の自己インダクタンスLは、それぞれ数式4−4のようになる。なお、数式4−5に示すように、結合係数kは、理論的には巻き数にはよらない。すなわち、一次、二次回路に必要とされる、数式2−6を満たすQ値は、巻き数を変更しても変わらない。
Figure 2010011654
しかしながら、一次回路、二次回路のLは、巻き数に応じて大きくなる。したがって、数式2−7からわかるように、巻き数を大きくすることでQ値を大きくすることができる。つまり、Q値が数式2−6(又は数式2)を満たすように、コイル110,210の巻き数を調整することが可能である。さらに、巻き数を増やすことで、共振周波数を下げることも出来るため、周波数の低い回路、すなわち、比較的簡単な回路で実現できるようになる。例えば、一次回路、二次回路の巻き数を2とする。このとき、一次回路、二次回路の自己インダクタンスは、L=L=484nH、また、相互インダクタンスは、M=100nHとなる。そこで、C=207pFにすることで、Q値の条件を満たすことが出来る。このときの共振周波数はf=15.9MHzとなり、巻き数が1の場合よりも低い周波数で実現できることがわかる。
コイル110,210のサイズや、コイル110,210間の距離を変更する、あるいは、入出力のインピーダンスを変更する場合も、以上のような手順で、k、Cを求めて、最適に電力を伝送するようなパラメータを決定することができる。
以上示したような≪条件1及び条件2、又は、条件3及び条件4(「本発明の各実施形態の条件」ともいう。)≫を満たす一次回路、二次回路に接続されたトランスにおいて、数式2−2による伝送特性を計算した結果を図4に示した。
図4では、比較のために上記のトランスを関連技術に係るトランスの一次回路、二次回路に接続した場合を示している。図4では、関連技術に係るトランスの伝送特性を細い線で、また、本発明の各実施形態の条件をみたすトランスの伝送特性を太い線で示した。
図4に示すように、本発明の各実施形態のトランスでは、共振周波数16MHzの周辺において、関連技術に係るトランスと比べて伝送特性が急峻に向上するのみならず、その頂点では、伝送効率1を実現していることがわかる。このように、結合係数が1ではないトランスであっても、一次回路、二次回路を本発明の各実施形態の条件を満たすように設計することで、伝送効率を1に出来ることがわかる。
<第1実施形態及び第2実施形態のシミュレーション>
以上の説明は、回路理論に基づいて伝送効率を計算したものであるが、この現象が電磁現象として起こっていることを確認するため電磁界シミュレータを使って、同様の伝送特性を計算した。ここでは、ANSOFT社の電磁界シミュレータHFSSを用いて計算した結果を示す。
図5は、電磁界シミュレータで計算する本発明の各実施形態に係るコイル110,210のモデルを示したものである。
図5において、下側の正方形コイル110と上側の正方形コイル210は、同じ大きさであって、一辺の長さは3.8cm、コイルの導線の断面は一辺が0.8mmの正方形である。また、この二つのコイル110,210は、中心の距離がちょうど1cm隔てて配置されている。ここでは、下側のコイル110を一次回路に、また上側のコイル210を二次回路に接続するものとしている。つまり、一次回路側のコイル110の両端は、信号源ポートとキャパシタンスCが直列に接続されている。また、二次回路側のコイル210の両端は、負荷ポートとキャパシタンスCが直列に接続されている。そして、電磁界シミュレータで、信号源ポートから負荷ポートへの伝送特性、すなわち、S21パラメータを計算した。
図6は、図5の一次側コイルに接続された信号源ポートから二次側コイルに接続された負荷ポートへの伝送特性をSパラメータを用いて示している。
図6では、関連技術に係る回路による伝送特性を細い線で示した。この結果は、一次側のコイル110、二次側のコイル210とも、キャパシタンスC,Cを介さず直接ポートに接続した場合の結果である。また、本発明の各実施形態の条件をみたす回路による伝送特性を太い線で示した。
図6に示すように、本発明の各実施形態による回路では、共振周波数20MHzの周辺において、伝送効率1(0dB)を実現していることがわかる。この結果は、理論計算ともよく一致しており、本発明の各実施形態に係る電力伝送装置が効果を発揮することが電磁界シミュレーションを用いても確認できる。
また、図7は、図5で示した2つのコイル間の距離を5cmとして、本発明の各実施形態の条件を満たすパラメータを適用した場合の伝送特性を示すグラフである。
コイル間の距離を5cmにすると、数式4−1,数式4−2,数式4−3から、結合定数は、0.018と求まる。そこで、信号源、負荷のインピーダンスを1Ωにして、本発明の各実施形態の条件を満たすようなキャパシタンスC,Cを求めると151pFと計算され、このときの共振周波数は、19MHzとなる。
図7には、数式2−2の理論計算の結果と、電磁界シミュレーションによる結果を両方示した。図7において、太い線は電磁界シミュレーションの結果を示し、細い線は、理論計算の結果を示している。数式2−2の理論計算と電磁界シミュレーションの結果は、共振周波数の若干のずれがみられるが、いずれも伝送効率が1程度(0dB)となることが確認できた。電磁界シミュレーションで1より少し小さい理由は、計算時の周波数の分解能による。
以上説明したように、本発明の各実施形態に係る電力伝送装置は、非閉磁路のトランスのエネルギー伝送効率を向上することができる。なお、ここでいう非閉磁路のトランスとは、2つのコイル110,210が、コイル110,210の幅の2倍近くはなれた距離にあるような、トランスとしては、かなり離れた距離にあるものであってもよい。つまり、本発明の各実施形態に係る電力伝送装置は、このような場合のエネルギー伝送効率をも1近くにすることが可能である。
以上、本発明の各実施形態の概要を説明した後、本発明の第1実施形態及び第2実施形態について説明した。ここで説明した各実施形態に係る電力伝送装置によれば、一次回路及び二次回路(及び三次回路)にキャパシタンスを配置し、本発明の各実施形態の条件を満たすことにより、電力伝送効率を向上させることができる。なお、この各実施形態に係る電力伝送装置では、一次回路に電力供給源が接続される場合について説明した。上記各実施形態において電力供給源は特に限定されるものではないが、上記各実施形態に適した発振回路を有する電力供給源を使用することにより、更に電力伝送効率を向上させつつ安定化させることが可能である。そこで、以下では、電力供給源として使用される発振回路などについて説明する。
<第3実施形態に係る電力伝送装置>
図8Aは、本発明の第3実施形態に係る電力伝送装置を示す回路図である。図8Aにおいて、電力伝送装置21の一次回路は下段に示す部分であり、二次回路は上段に示す部分である。この一次回路及び二次回路は、基本的には上記本発明の各実施形態の概要等で説明したように構成されるが、一次回路が電力供給源として特殊な発振回路を有する点が異なる。なお、以下では、一次回路を給電装置(給電装置100C)と言い、二次回路(及び三次回路)を受電装置(受電装置200C)と言う。
図8Aに示すように、本実施形態の給電装置100Cは、電力伝送用のコイル110と、共振用のキャパシタンス(コンデンサ)Cと、増幅器(例えばオペアンプOP)を用いた発振回路EO1と、を有する。図8Aに示す給電装置100Cは、電力伝送用のコイル110と、共振用キャパシタンスCとによる直列LC共振回路が、オペアンプOPの入力と出力の間に接続されて正帰還ループを形成する。
電力伝送用のコイル110とキャパシタンスCとの直列共振回路の両端は、それぞれオペアンプOPの+入力部と出力部とに接続される。また、オペアンプOPの+入力部は、抵抗Rを介して基準電位に接続される。さらに、オペアンプOPの−入力部は、抵抗rを介して基準電位に接続され、負帰還ループ(非反転増幅器)を成す抵抗rを介して出力部に接続されることで、増幅器の効果を実現している。このようにして発振回路を実現する。
<第4実施形態に係る電力伝送装置>
図8Bは、本発明の第4実施形態に係る電力伝送装置の給電装置を示す回路図である。
図8Bに示す本実施形態の給電装置100Dは、オペアンプOPとして片電源(単電源)を用いる例である。オペアンプOPを片電源で用いるのであれば、さらに、抵抗Rを用いて、出力にバイアスを与える。
図8A、図8Bに示した本発明の第3実施形態及び第4実施形態では、増幅器として、オペアンプOPを用いた例を示したが、増幅器には単なるアンプを用いてもよく、また、トランジスタによる増幅回路を用いてもよい。
さらに、図8A、図8Bに示した本発明の第3実施形態及び第4実施形態に係る給電装置100C,100Dは、電力伝送用のコイル110を含む直列共振回路が正帰還ループとなっているが、この部分が回路の見かけ上、負帰還ループとなってもよい。例えば、電力伝送用のコイル110による遅延時間によって、増幅器の入力と出力で搬送波の位相がπ変化する場合、搬送波が反転する。よって、このような負帰還ループを実質的に正帰還ループとするためには、増幅器として反転増幅器を用いることも可能である。本発明の第3及び第4実施形態に係る給電装置100C,100Dは、このように見かけ上正帰還ループになっていない回路であっても、正帰還ループとして作用して発振を起こす回路を含んでいるものとする。
この他に、この給電装置100C,100Dから情報を送る場合は、例えば、オペアンプOPの電源や帰還ループなどに電界効果トランジスタ(図示せず)を接続し、回路の接続を切断等することによりスイッチングすることで、搬送波に情報に応じた変調を施すことも可能である。
<第3実施形態及び第4実施形態に係る電力伝送装置の特徴>
図8A、図8Bに示した電力伝送用のコイル110を含む発振回路EO1,EO2は、以下のような特徴を持つ。
1.発振回路の出力電流は、すべて電力伝送用のコイル110を通過する。
2.二次回路が近づいてた場合の共振周波数の変動に対して追従する。
(第1の特徴)
図8A及び図8Bの回路構成を見ると、オペアンプOPからの出力は、増幅動作を安定させる抵抗r以外にはコイル110のみに接続されている。つまり、オペアンプOPを使用した増幅器からの出力は全て、発振回路EO1,EO2が上記第1の特徴を有することは、容易にわかる。この第1の特徴を有することにより、第3及び第4実施形態に係る電力伝送装置は、発振した電力を効率よく負荷側に送ることが可能である。
この第3実施形態及び第4実施形態に対して、本発明の別の第5実施形態及び第6実施形態として、図8A、図8Bの発振回路の代わりに、よく知られているLC発振回路であるコルピッツ回路やハートレー回路を用いることも考えられる。
図9Aは、オペアンプOPを使ったコルピッツ発振回路EO3の一例であり、帰還ループ部分は、コイル110と2つのキャパシタンスC,Cでπ型のフィルタをなしている。また、図9Bは、オペアンプOPを使ったハートレー発振回路EO4の一例であり、帰還ループ部分は、キャパシタンスCと2つのコイル110でπ型のフィルタをなしている。
この第5及び第6実施形態を実施する上では、これらの発振回路EO3,EO4のコイル110部分を電力伝送用のコイルとして使用することにより、電力伝送装置を形成することもできる。しかしながら、これらの回路のコイル110部分に流れる電流は、オペアンプOPの出力を全て受け取るものではない。したがって、このような第5実施形態及び第6実施形態に係る発振回路EO3,EO4を使う場合は、電力の利用効率は高くない。
これに対して、上記第3実施形態及び第4実施形態では、図8A及び図8Bに示すように、特にオペアンプOPから出力される全ての電流がコイル110部分に流れるようにすることを目的とした特殊な回路構成の発振回路EO1,EO2を使用する。つまり、この発振回路EO1,EO2によれば、電力伝送用のコイル110とキャパシタンスCとの直列共振回路の両端が、それぞれオペアンプOPの+入力部と出力部とに接続される。そして、オペアンプOPには、コイル110と増幅器の効果を実現するための負帰還ループを成す抵抗rと以外の構成は、接続されていない。換言すれば、オペアンプOPを使用した増幅器の出力部には、コイル110のみが接続される。従ってその結果、上記第3実施形態及び第4実施形態に係る電力伝送装置は、増幅器からの出力電流を全てコイル110に通電させることができるので、発振した電力を効率よく負荷側に送ることを可能にしている。
(第2の特徴)
上記第2の特徴を説明するために、まず、2つのコイル110,210間の距離に対して共振周波数が変化する現象について説明する。図10は、2つのコイル110,210の距離dと、電力伝送効率との関係を示したグラフである。なお、図10における電力伝送効率は、伝達ゲインの二乗で、散乱パラメータ(Sパラメータ)から|S21|を計算することで求めた。
図10では、3種類の回路についての結果を示した。図10の実線のカーブは、コイル間の距離が1cmの場合に最適化した場合の回路の電力伝送効率の距離依存特性である。また、破線のカーブは、3cmの場合の電力伝送効率の距離依存特性であり、一点鎖線は、5cmの場合の電力伝送効率の距離依存特性である。
図10において横軸は、コイル間の距離、また、縦軸は電力伝送効率を表している。これらの3つの曲線は、最適化した距離と一致する1cm、3cm、5cmのときに、それぞれ伝送効率が1となる。これに対し、それより近づけたり、あるいは、遠ざけたりすることで、伝送効率は低下する。
遠ざける場合に伝送効率が下がる原因は、結合定数kが低下することなどにある。一方、近づける場合には、結合係数kが上がるにも関わらず、伝送効率は下がる。この伝送効率が下がる理由について検討するために、適切な距離から近づけた場合の周波数特性を調べた結果を説明する。
図11は、コイル間dの距離が5cmで共振周波数が19MHzのときに伝送効率が1になるように調整した回路について、コイル間dの距離が5cmの場合と、1cmの伝送特性を比較したものである。コイル間の距離dが5cmである場合の伝送効率を細い線で、また、コイル間dの距離が1cmである場合の伝送効率を太い線で示した。
前述のようにコイル間の距離dが5cmのものは19MHzで共振している。ところが、コイル間距離をさらに狭めていくと、共振する周波数は2つに分裂して、コイル間の距離dが1cmになると17MHzと21MHzの二つの共振になることがわかる。このとき、元の共振周波数19MHzでの伝送効率は、10dB以上減衰しており、これが、距離を近づけていく場合の伝送効率の減衰の原因である。
この分裂した共振周波数(17MHzと21MHz)では、その伝送効率が1であることから、インピーダンス整合が成立していると考えられる。そこで、分裂した共振周波数を詳しく調べるため一次回路の信号源と負荷とのインピーダンス整合の条件を考えた。
数式5−1は、このインピーダンス整合の条件を示したものである。ただし、数式5−1のインピーダンスZ,Zは、一次回路、二次回路の直列インピーダンスであって、数式5−2で与えられる。
Figure 2010011654
次に、このようなコイル110,120間距離に対して図8Aの発振回路EO1について、その発振条件を考える。
図8Aに示す本発明の第3実施形態に係る発振回路EO1の発振条件は、一巡伝達関数から求められるので、まず一巡伝達関数を計算した。一巡伝達関数は、数式5−3で与えられるが、数式5−3の第一項は、増幅器(例えばオペアンプOP)がもつ増幅率を表し、また、第二項は、増幅器の出力電圧と入力電圧の比を分圧の法則で求めたものである。この発振回路の発振条件は、数式5−4で与えられる。
Figure 2010011654
このうち周波数条件(数式5−4の二段目)は、数式5−1の周波数条件と全く同じものであり、発振回路EO1が、分裂した共振周波数で発振することがわかる。
以上のようにして、発振回路EO1は、二次回路(つまりコイル210)が近づいてきて共振周波数が変動しても、その共振周波数で常に発振して最適な搬送波を生成して電力を伝送することができる。なお、発振の振幅条件(数式5−4)の一段目からは、増幅器の増幅率は2以上であることが条件であることがわかる。
上記第4実施形態に係る発振回路EO2についても、同様のことが言える。従って、本発明の第3実施形態及び第4実施形態に係る電力伝送装置は、それぞれ発振回路EO1,EO2を有することにより、コイル110,120間の距離dが近づいたとしても、発信周波数を最適な値に追従させることができる。よって、この電力伝送装置は、電力伝送効率が高い状態を維持することができる。
次に、受電装置について、図8Aの上段に示した受電装置200Cを例に挙げて説明する。図8Aの上段の受電装置200Cは、電力受電用のコイル210とLC共振を実現するためのキャパシタンスCと、抵抗Rが接続されている。ここで負荷の抵抗Rは、電球のような単純な負荷であってもよく、また、抵抗Rの変わりに、入力インピーダンスがRである回路であってもよい。この場合は、数式2−6に従うように、各回路定数を決定していくことにより、本発明の各実施形態を実現できる。
一方、図1Bのように、二次回路200からトランスT2などを介して三次回路300に接続するような例も考えられる。ここでは、トランスT2の結合係数は1に出来るだけ近いものが望ましい。この場合は、数式3−6に従うように各回路定数を決定していく。さらに、三次回路300に、整流回路、特に全波整流回路を接続して、交流直流変換をすることも考えられる。この場合の例を、第7実施形態及び第8実施形態で説明する。なお、第7実施形態及び第8実施形態では、給電装置(一次回路)については数式3−6(条件4)に従う回路定数を有する以外、同様の構成を使用することができるため、以下では受電装置(二次回路及び三次回路)について説明する。
<第7実施形態に係る電力伝送装置>
図12は、本発明の第7実施形態に係る電力伝送装置について説明するための説明図である。
図12に示す第7実施形態に係る電力伝送装置の受電装置側は、二次回路200と三次回路300GをトランスT3で結合して、このトランスT3の三次回路300G側の両端を4つのダイオードDで構成するダイオードブリッジDBに接続して全波整流を行うような回路例である。ただし、通常のダイオードブリッジDBと異なり、トランスT3とダイオードブリッジDBとの間には直列にキャパシタンスCが含まれている。このキャパシタンスは、三次回路300Gが、一次回路100と二次回路200と同じ周波数で共振するように決定される。
交流直流変換をする方法としては半波整流などもあるが、ここでは、全波整流が望ましい。この理由は、三次回路300GのトランスT3からみて、全波整流回路をつかうと共振回路としてみることができ、図1Bと同様の回路として扱うことが出来るが、半波整流の場合にはそのように見えないからである。同様な理由から、キャパシタンスCは、ダイオードブリッジDBよりも後段につけることは望ましくない。つまり、キャパシタンスCは、三次側コイル320とダイオードブリッジDBとの間に配置されることが望ましい。なお、ここでは、全波整流の際に発生する高周波をのぞくためのフィルタ処理を行う素子は省略した。
<第8実施形態に係る電力伝送装置>
図13は、本発明の第8実施形態に係る電力伝送装置について説明するための説明図である。
図12のダイオードブリッジDBによる全波整流回路は、ダイオードDが動作するまでの電圧分の損失があるため高い効率を求めるためには必ずしも適切ではない。そこで、例えば、図13のようなコンパレータCOとFET(Field Effect Transistor)330を使った全波整流回路も考えられる。
この回路は、ダイオードDによる整流作用の代わりに、能動素子であるコンパレータCOとFET330を使って整流を行うことで、ダイオードDで損失する電圧低下分をなくすものである。
この回路では、トランスT3の両端の極性が反転すると直ちに、コンパレータCOの出力が切り替わって、スイッチングされるFET330が変化し、負荷側でつねに同方向の電流が流れる。ただし、FET330は損失が極めて少ないものを使い、コンパレータCOは高速なものを用いることが望ましい。このような構成にすれば、ダイオードDの整流作用で起こっていたような電圧低下をなくすことができ、整流時の損失を低減することができる。
ただし、ここでは、コンパレータCOが能動素子であるため、別の電源が必要である。
また、全体での電力利用効率をよくするためには、このコンパレータCOを駆動する電力が、電力伝送装置の供給する電力と比べて充分小さいことが望ましい。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されないことは言うまでもない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
本発明の各実施形態に係る一の電力伝送装置による非接触電力伝送を説明する説明図である。 本発明の各実施形態に係る他の電力伝送装置による非接触電力伝送を説明する説明図である。 本発明の第1実施形態に係る電力伝送装置を説明する説明図である。 本発明の第2実施形態に係る電力伝送装置を説明する説明図である。 本発明の各実施形態に係る電力伝送装置が有するコイルを回路理論により説明する説明図である。 本発明の各実施形態による伝送効率を、回路理論に基づく計算結果により説明する説明図である。 本発明の各実施形態に係る電力伝送装置が有するコイルを電磁界シミュレーションにより説明する説明図である。 本発明の各実施形態による伝送効率を、電磁界シミュレーションに基づく計算結果により説明する説明図である。 本発明の各実施形態による伝送効率を、電磁界シミュレーションに基づく計算結果により説明する説明図である。 本発明の第3実施形態に係る電力伝送装置を説明する説明図である。 本発明の第4実施形態に係る電力伝送装置を説明する説明図である。 本発明の第5実施形態に係る電力伝送装置を説明する説明図である。 本発明の第6実施形態に係る電力伝送装置を説明する説明図である。 本発明の各実施形態に係る電力伝送装置において、コイル間距離に対する電力伝送の効率の変化を説明する説明図である。 本発明の各実施形態に係る電力伝送装置において、コイル間距離を近づけた場合の周波数特性を説明する説明図である。 本発明の第7実施形態に係る電力伝送装置を説明する説明図である。 本発明の第8実施形態に係る電力伝送装置を説明する説明図である。 関連技術に係るトランスによる電力伝送を説明するための説明図である。
符号の説明
1,2,11,12,21 電力伝送装置
13,14,15 機器
100,100A,100B 一次回路
100C,100D 給電装置
110 コイル
130 電子回路
200,200A 二次回路
200C 受電装置
210 コイル
220 二次側コイル
230 電子回路
300,300G,300H 三次回路
320 三次側コイル
330 FET
,C,C キャパシタンス
CO コンパレータ
D ダイオード
DB ダイオードブリッジ
EO1,EO2,EO3,EO4 発振回路
,L,L インダクタンス
m,M 相互インダクタンス
OP オペアンプ
,R,R,R,r,r 抵抗
T1,T2,T3 トランス

Claims (13)

  1. 一次回路と二次回路とを結合し、結合係数が1未満であるトランスと、
    前記一次回路及び前記二次回路のそれぞれに配置され、前記トランスを構成するコイルと直列に接続されるキャパシタンスと、
    を有し、
    前記一次回路及び前記二次回路の回路定数は、前記一次回路と前記二次回路とが同一の周波数で共振し、かつ、前記結合係数の二乗と前記一次回路のQ値と前記二次回路のQ値との積が1になるように設定され、
    前記一次回路は、前記トランスにより共振周波数の搬送波を用いて前記二次回路に電力を伝送する、電力伝送装置。
  2. 一次回路と二次回路とを結合し、結合係数が1未満である第1トランスと、
    前記二次回路と三次回路とを結合する第2トランスと、
    前記一次回路、前記二次回路及び前記三次回路のそれぞれに配置され、前記第1又は第2トランスを構成するコイルと直列に接続されるキャパシタンスと、
    を有し、
    前記一次回路、前記二次回路及び前記三次回路の回路定数は、前記一次回路、前記二次回路及び前記三次回路が同一の周波数で共振し、かつ、前記第1トランスの結合係数の二乗と前記一次回路のインダクタンス及び抵抗との積が前記第2トランスの結合係数の二乗と前記三次回路のインダクタンス及び抵抗との積に一致するように設定され、
    前記一次回路は、前記第1トランス及び前記第2トランスにより共振周波数の搬送波を用いて前記二次回路を介して前記三次回路に電力を伝送する、電力伝送装置。
  3. 前記一次回路は、出力電流が前記コイルと前記キャパシタンスとを含む共振回路を経て前記共振周波数において正帰還する増幅器を含む発振回路を更に有することを特徴とする、請求項1又は2に記載の電力伝送装置。
  4. 前記増幅器の増幅率は、2以上であることを特徴とする、請求項3に記載の電力伝送装置。
  5. 前記増幅器は、出力電流の全てが前記共振回路を通過するように前記共振回路に接続されている、請求項3に記載の電力伝送装置。
  6. 前記トランスは、閉磁路を形成する磁性体コアを有さない、請求項1又は2に記載の電力伝送装置。
  7. 前記一次回路は、電力と共に情報を伝送するために前記搬送波を変調させる、請求項1又は2に記載の電力伝送装置。
  8. 前記三次回路は、前記第2トランスより得られる電力を全波整流する全波整流回路を更に有し、
    前記三次回路のキャパシタンスは、前記第2トランスを構成するコイルと、前記全波整流回路との間に配置される、請求項2に記載の電力伝送装置。
  9. 前記全波整流回路は、複数の能動素子により構成される、請求項8に記載の電力伝送装置。
  10. 直列に接続されたコイル及びキャパシタンスを含む二次回路を有する受電装置の前記コイルに対して結合係数が1未満のトランスを形成して結合するコイルと、前記コイルと直列に接続されるキャパシタンスと、を含む一次回路を有し、
    前記一次回路の回路定数は、前記一次回路と前記二次回路とが同一の周波数で共振し、かつ、前記結合係数の二乗と前記一次回路のQ値と前記二次回路のQ値との積が1になるように設定され、
    前記一次回路は、前記トランスにより共振周波数の搬送波を用いて前記二次回路に電力を伝送する、給電装置。
  11. 直列に接続されたコイル及びキャパシタンスを含む一次回路を有する給電装置の前記コイルに対して結合係数が1未満のトランスを形成して結合するコイルと、前記コイルに直列に接続されたキャパシタンスと、を含む二次回路を有し、
    前記二次回路の回路定数は、前記一次回路と前記二次回路とが同一の周波数で共振し、かつ、前記結合係数の二乗と前記一次回路のQ値と前記二次回路のQ値との積が1になるように設定され、
    前記二次回路は、前記トランスで前記一次回路が前共振周波数の搬送波により伝送する電力を受電する、受電装置。
  12. 直列に接続されたコイル及びキャパシタンスをそれぞれ含み一のトランスを介して結合した二次回路及び三次回路を有する給電装置の前記二次回路のコイルに対して結合係数が1未満の他のトランスを形成して結合するコイルと、前記コイルと直列に接続されるキャパシタンスと、を含む一次回路を有し、
    前記一次回路の回路定数は、前記一次回路、前記二次回路及び前記三次回路が同一の周波数で共振し、かつ、前記他のトランスの結合係数の二乗と前記一次回路のインダクタンス及び抵抗との積が前記一のトランスの結合係数の二乗と前記三次回路のインダクタンス及び抵抗との積に一致するように設定され、
    前記一次回路は、前記他のトランス及び前記一のトランスにより前記共振周波数の搬送波を用いて前記二次回路を介して前記三次回路に電力を伝送する、給電装置。
  13. 直列に接続されたコイル及びキャパシタンスを含む一次回路を有する給電装置の前記コイルに対して結合係数が1未満の第1トランスを形成して結合する第1コイルと、前記コイルに直列に接続されたキャパシタンスと、を有する二次回路と、
    前記第1コイルと直列に接続された前記二次回路が有する第2コイルに対して第2トランスを形成して結合する第3コイルと、前記第3コイルに直列に接続されたキャパシタンスと、を有する三次回路と、
    を有し、
    前記二次回路及び前記三次回路の回路定数は、前記一次回路、前記二次回路及び前記三次回路が同一の周波数で共振し、かつ、前記第1トランスの結合係数の二乗と前記一次回路のインダクタンス及び抵抗との積が前記第2トランスの結合係数の二乗と前記三次回路のインダクタンス及び抵抗との積に一致するように設定され、
    前記三次回路は、前記第2トランスで前記一次回路が前記共振周波数の搬送波により前記二次回路を介して伝送する電力を受電する、受電装置。
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