JP2010011326A - 携帯機器の開閉装置並びに携帯機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】 組立て分解容易で、ストローク幅や荷重を任意に調整でき、弾性手段が外観面からはみ出すことを防止できる、携帯機器の開閉装置並びに携帯機器を提供する。
【解決手段】 開閉装置を、ベース部材と、このベース部材に対して相対的にスライド可能に取り付けられるスライダー部材とから成るスライド機構と、このスライド部材と前記ベース部材との間に設けたところの、ベース部材にその一端部側を回転可能に軸支された第1リンクアームと、この第1リンクアームの自由端側にその一端部側を回転可能に軸着させ、他端部側をスライド部材に回転可能に軸着させた第2リンクアームとから成るリンク機構と、このリンク機構に作用させるべく前記第1リンクアームと前記第2リンクアームとの間に弾設した弾性手段とで構成することで解決し、また、この開閉装置を携帯機器に装着することで解決した。
【選択図】 図2

Description

本発明は、携帯電話機、PDA、ノートパソコン等の携帯機器を構成する第1筐体と第2筐体とを互いに重ね合わせた状態から相対的に直線方向にセミオートでスライドさせて開閉させる際に用いられて好適な携帯機器の開閉装置並びにこの開閉装置を備えた携帯機器に関するものである。
携帯電話機等の携帯機器において、キーボード部等を上面に設けた第1筐体と、ディスプレイ部等を上面に設けた第2筐体とを有し、これらの第1筐体と第2筐体とが完全に重なり合って第2筐体で第1筐体の上面を覆う閉成状態と、第1筐体と第2筐体を相対的に直線方向へスライドさせて第1筐体の上面を露出させる開成状態とをセミオートで作り出す、開閉装置が市場に出回っている。このような携帯機器の開閉装置としては、下記する特許文献1に記載されたものが公知である。
この特許文献1に記載された開閉装置は、第1筐体の上面に取り付けられるベース部材と、このベース部材に対し直線方向へスライド可能に取り付けられ第2筐体の下面に取り付けられたスライダー部材と、このスライダー部材とベース部材の間に弾設されて、ベース部材とスライダー部材の所定の相対的なスライド位置、即ち第1筐体と第2筐体の所定の相対的なスライド位置から開成方向と閉成方向へスライド付勢させる扁平なスネークスプリングから成る弾性手段とから成るものである。
特表2007−503752号公報
この開閉装置は、弾性手段を直にベース部材とスライダー部材の間に弾設させるものであったので、第1筐体と第2筐体が相対的にスライドするストロークや荷重を任意に調整することが困難である上に、弾性手段の可動範囲が長くなり、とくに開成状態において第2筐体を裏側から見た場合に、弾性手段が外観面にはみだしてしまうといった問題があった。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、その目的とするところは、ストローク幅や荷重を任意に調整でき、とくに弾性手段が外観面からはみ出すことを防止できた上で、後述するように従来技術のものに比べ顕著な作用効果を奏することのできる、携帯機器の開閉装置並びに携帯機器を提供せんとするにある。
前記の目的を達成するために本発明に係る携帯機器の開閉装置は、携帯機器を構成する第1筐体と第2筐体のいずれか一方に取り付けられるベース部材と、このベース部材に対して相対的にスライド可能に取り付けられ、前記第1筐体と第2筐体のいずれか他方に取り付けられるスライダー部材と、このスライダー部材と前記ベース部材との間に設けたリンク機構と、このリンク機構に作用させて前記第1筐体と第2筐体を所定の相対的スライド位置からその開成方向と閉成方向へスライド付勢させる弾性手段とから成り、前記リンク機構を、前記ベース部材にその一端部側を回転可能に軸支された第1リンクアームと、この第1リンクアームの自由端側にその一端部側を回転可能に軸着させ、他端部側を前記スライド部材に回転可能に軸着させた第2リンクアームとで構成し、前記弾性手段を、前記第1リンクアームと前記第2リンクアームとの間に弾設したことを特徴とする。
また、本発明に係る携帯機器の開閉装置は、前記リンク機構を、前記ベース部材にその一端部側を回転可能に軸着させた第1リンクアームと、前記スライド部材にその一端部側を回転可能に軸着させた第2リンクアームと、この第2リンクアームと前記第1リンクアームとの各々の自由端側にその両端部側を枢着させた第3のリンクアームとで構成したことを特徴とする。
また、本発明に係る携帯機器の開閉装置は、前記第1筐体と第2筐体を所定の相対的スライド位置からその開成方向と閉成方向へスライド付勢させる弾性手段を、前記第1リンクアームと前記第2リンクアーム及び前記第3リンクアームの枢着位置側と、前記第2リンクアームと前記第3リンクアーム及び前記第1リンクアームの枢着位置側に設けたことを特徴とする。
また、本発明に係る携帯機器の開閉装置は、前記リンク機構を、前記ベース部材にその一端部側を回転可能に軸着させた第1リンクアームと、前記スライド部材にその一端部側を回転可能に軸着させた第2リンクアームと、前記第1リンクアームの自由端側にその一端部側を回転可能に軸着された第3リンクアームと、前記第2リンクアームの自由端側にその一端部側を回転可能に軸着しそれ自身の自由端側を前記第3リンクアームの自由端側に枢着させた第4リンクアームとで構成したことを特徴とする。
また、本願に係る携帯機器の開閉装置は、前記4本のリンクアームは、前記第1筐体と第2筐体の閉成状態において、前記第1リンクアームと第4リンクアームが前記第1筐体と第2筐体の相対的なスライド方向と略同一の方向に向けて配置され、前記第2リンクアームと第3リンクアームは前記スライド方向と交わる方向と略同一の方向へ配置されるように構成したことを特徴とする。
また、本願に係る携帯機器の開閉装置は、前記第1筐体と第2筐体を所定の相対的スライド位置から開成方向と閉成方向へスライド付勢させる弾性手段を、前記第1リンクアームと第2リンクアームの軸支点側と、前記第3リンクアームと第4リンクアームが前記第1リンクアームと第2リンクアームへ各々軸支される側と、の間に弾設したことを特徴とする。
また、本願に係る携帯機器の開閉装置は、前記4本のリンクアームは、前記第1筐体と第2筐体の閉成状態において、前記第1リンクアームと第4リンクアームとが前記第1筐体と第2筐体のスライド方向と交わる方向と略同一の方向に配置され、前記第2リンクアームと第3リンクアームとが前記第1筐体と第2筐体のスライド方向と略同一の方向に配置されるように構成したことを特徴とする。
また、本願に係る携帯機器の開閉装置は、前記第1筐体と第2筐体を所定の相対的スライド位置から開成方向と閉成方向へスライド付勢させる弾性手段を、前記第1リンクアームと第3リンクアームの間と、前記第2リンクアームと第4リンクアームの間、及び前記第3リンクアームと第4リンクアームの間に弾設したことを特徴とする。
また、本願に係る携帯機器の開閉装置は、前記リンク機構を、前記ベース部材にその一端部側を回転可能に軸着した第1リンクアームと、平面略弓形状を呈し前記スライド部材にその一端部側を回転可能に軸着させると共に、その略中央部を前記第1リンクアームの自由端部側と枢着させた第2リンクアームとで構成したことを特徴とする。
また、本願に係る携帯機器の開閉装置は、前記第1筐体と第2筐体を所定の相対的スライド位置から開成方向と閉成方向へスライド付勢させる弾性手段を、前記第2リンクアームの自由端側と前記第1リンクアームとの間に設けた引張コイルスプリングとしたことを特徴とする。
また、本願に係る携帯機器の開閉装置は、前記第1筐体と第2筐体を所定の相対的スライド位置から開成方向と閉成方向へスライド付勢させる弾性手段を、前記第2リンクアームの自由端側と前記第1リンクアームとの間に設けた、ゼンマイバネとしたことを特徴とする。
また、本願に係る携帯機器の開閉装置は、前記リンク機構を、平面略弓形状を呈し、その一端部側を前記ベース部材へ回転可能に軸着させた第1リンクアームと、同じく平面略弓形状を呈し、その一端部側を前記スライド部材の側に回転可能に軸着させると共に、その自由端側を前記第1リンクアームの自由端側へ枢着させた第2リンクアームとで構成したことを特徴とする。
また、本願に係る携帯機器の開閉装置は、前記第1筐体と第2筐体を所定の相対的スライド位置から開成方向と閉成方向へスライド付勢させる弾性手段を、前記第1リンクアームと第2リンクアームの各々の凸部の間に張設した引張コイルスプリングとしたことを特徴とする。
また、本願に係る携帯機器の開閉装置は、前記第1リンクアームと第2リンクアームのいずれか一方或は双方の一端部が前記ベース部材とスライド部材のいずれか一方或は双方に対し着脱可能に軸支されていることを特徴とする。
また、本願に係る携帯機器の開閉装置は、前記第1リンクアームと第2リンクアームのいずれか一方或は双方の一端部を前記ベース部材とスライド部材のいずれか一方或は双方へ着脱可能に軸支させる手段が、前記第1リンクアームと第2リンクアームの軸支側に設けたフランジ部付きの軸支ピンと、この軸支ピンの前記フランジ部を挿通させる挿入孔及びこの挿入孔に続いて設けられた前記軸支ピンと係合する係合溝とから成る係合部とで構成したことを特徴とする。
この発明はまた、前記ベース部材及び又は前記スライド部材へリンクアームを回転可能に取り付けるに当り、前記リンクアームに係合部付の枢支ピンを取り付け、この枢支ピンを前記ベース部材及び又はスライド部材に着脱可能に係合させたり、前記ベース部材及び又はスライド部材に前記枢支ピンの係合部を挿通させる挿通孔と、前記係合部を係止させる係合溝とを互いに連通させて設けることができる。
そして、この発明は、上述した開閉装置を備えた携帯機器とすることができる。
本発明によれば、リンク機構を設けたことにより、携帯機器を構成する第1筐体と第2筐体の相対的なストロークや荷重を任意に調整することができ、弾性手段の可動範囲が狭くなるので、ストロークを長くしても、リンク機構や弾性手段が外側へ露出することを防止することができる。また、弾性手段の可動幅を狭くすることができるので、弾性手段の耐久性を向上できるものである。
さらに、特に第1リンクアームと第2リンクアームをベース部材やスライド部材に対して着脱可能に構成すると、管理し易く、完成後でも容易にリンク機構からベース部材やスライド部材を分離できるので、歩止まりが良くなるものである。
以下に本発明を携帯機器の一例である携帯電話機に実施した場合について説明するが、本発明は携帯電話機以外にもPDAやノートパソコン等の他の携帯機器に実施することが可能であることは言うまでもない。
図1の(a)〜(c)は、本発明を実施した携帯電話機1を平面から見た状態を示し、この携帯電話機1は、キーボード等の操作部2aとマイク部2bを上面に設けた第1筐体2と、LCDなどのディスプレイ部3aとスピーカー部3bを上面に設けた第2筐体3と、第1筐体2と第2筐体3を直線方向へ相対的にスライドさせて前記第1筐体2と第2筐体3を開閉させるところの、点線で示した開閉装置4とで構成されている。尚、図1中(a)図は、第1筐体2の上面に第2筐体3が重なり合った閉成状態を示し、(b)図は第1筐体2と第2筐体3が開閉装置4を介して相対的に長手方向へスライドして中間の開閉状態(以下中立状態ともいう)となったものを示し、(c)図は第1筐体2の上面の操作部2aが完全に露出した全開状態を各々示している。また、図面の中では、第1筐体2内に設けられた回路基板や第2筐体3内に設けられるディスプレイ部、回路基板等の内部構造は省略してある。さらに、カメラやアンテナ等が第1筐体2や第2筐体3に設けられるが、これらも図示を省略してある。
図2の(a)〜(c)は、図1に点線で示した本発明に係る開閉装置4及びその動作を実線で示している。この図2の(a)図〜(c)図はいずれも開閉装置4を裏側、つまり図1の第1筐体2の裏側から見た状態を示しており、(a)〜(c)は、それぞれ図1の(a)から(c)に対応した開閉装置4の動作を示している。図面によればこの開閉装置4は、図1の第1筐体2の上面上部側に取り付けられるベース部材5と、このベース部材5に対してスライド可能に係合され、図1の第2筐体3の下面側に取り付けられるスライド部材6と、ベース部材5とスライド部材6の間に設けられたリンク機構7と、このリンク機構7に設けられ、ベース部材5とスライド部材6を介して、図1の第1筐体2と第2筐体3を所定のスライド位置、つまり中立状態からその開成方向と閉成方向へスライド付勢させる弾性手段8とで構成されている。尚、図2に以降においては、第1筐体2と第2筐体3はその図示を省略してある。
ベース部材5は、平面から見てスライド方向と直交する方向に長い矩形状を呈した、例えばステンレス鋼製のものであり、基板部5aとこの基板部5aの両側部を折り曲げることによって形成させたところの断面略U字形状を呈した係合部5b、5bとから成り、これらの係合部5b、5bには、図3の(a)、(b)図に示したように、断面略コの字形状のスライド促進部材から成るスライド促進手段9、9が嵌め込まれている。また、基板部5aの一側部を切り欠いて図示してないフレキシブルケーブルを逃がすための切欠部5cが設けられている。
スライド部材6は、平面から見て全体としてスライド方向に長い矩形状のもので、基板部6aとこの基板部6aの両側部に設けたレール部6b、6bとから成り、基板部6aの一側部側の長手方向から見て内側を切り欠いて図示してないフレキシブルケーブルを逃がすための切欠部6cが設けられている。
レール部6b、6bは基板部6aの両側部をその長手方向に沿ってベース部材5側に折り曲げ、その折り曲げた自由端側を再び基板部6aと平行となるように外側へ折り曲げることによって形成されており、ベース部材5のスライド促進手段9、9の溝部9a、9aへスライド可能に係合されている。スライド促進手段9、9は、例えば含油樹脂、その他の滑動性に優れた部材で構成されている。このようにして、図3の(a)と(b)に示したように、ベース部材5の係合部5b、5bと、スライド部材6のレール部6b、6bと、スライド促進手段9、9とで、スライド機構17を構成している。
図4の(a)と(b)はスライド機構のスライド促進手段の他の実施例を示し、この実施例に係るスライド機構17によれば、スライド促進手段18、18(一方のみ表示)は、係合部5b、5bの中に係合溝部10a、10a付きのローラ10、10を取り付けることによって構成されている。このローラ10、10の各係合溝部10a、10aにスライド部材6のレール部6bが係合して円滑なスライド動作を行うものである。図中、指示記号11のものは、係合部5b、5bの間隙が変化してローラ10、10の円滑な回転を阻害しないようにするためスペーサーであり、指示記号10b、10bはローラ10、10の支軸である。
また、スライド部材6のレール部6b、6bを上述したように形成させることにより、図3の(a)、(b)図に示したように、スライド部材6の基板部6aとベース部材5の基板部5aとの間に間隙aが設けられ、この間隙aに弾性手段8や後述するリンク機構7が組み込まれている。弾性手段8は、例えば図3の(c)に示したように、扁平なスネークスプリングであり、両端部に略リング状の取付部8aと8bが設けられている。指示記号12aと12bは取付ピンである。このスネークスプリングから成る弾性手段8は扁平な形状であれば、その形状と大きさや長さ等については図示のものに限定されない。図5以降の実施例の弾性手段8は図1乃至図3に示された弾性手段8とはその大きさや形状或は長さ等が異なるが、便宜上この明細書では全て弾性手段8として説明する。尚、図3の(a)において、指示記号5dで示したものは第1リンクアームの軸支孔であり、指示記号5eで示したものは、ベース部材5を第1筐体へ取り付ける際の取付孔である。さらに、指示記号6eで示したものは。第2リンクアームの軸支孔である。
リンク機構7は、とくに図2の(a)〜(c)図に示したように、ベース部材5の基板部5aの一側部内側で切欠部5cの側に枢支ピン13aを介して旋回可能に取り付けられた第1リンクアーム13と、スライド部材6の基板部6aの一側部の前記第1リンクアーム13の軸支個所と対向する側の略中間位置に枢支ピン14aを介して旋回可能に取り付けられた第2リンクアーム14とから成り、第1リンクアーム13と第2リンクアーム14の各自由端部は枢支ピン15を介して回動可能に連結されている。
弾性手段8は、上述したように、例えば偏平なスネークスプリングであり、その一端部は第1リンクアーム13のベース部材5に対する連結側に取り付けられ、他端部は第2リンクアーム14のスライド部材6に対する連結側に取り付けられている。このリンク機構7と弾性手段8は上述した間隙aの中に互いの動作が阻害されないように収められている。
その他、スライド部材6のレール部6b、6bの一方の始端部には、スライド部材6のスライド範囲を規制するストッパー部6d、6dが設けられ、他方の終端部にはストッパーピン16が着脱可能に取り付けられている。さらに、図示を省略してあるが、スライド促進手段9、9とレール部6b、6bとの間には、スライド部材6のスライド範囲の始まりと終わりを確知させる公知構成のクリック停止手段が設けられることが好ましい。
次に、動作について説明する。まず、第1筐体2の上面が第2筐体3によって覆われた状態からこれを露出させる開成操作時について説明する。図1の(a)に示したように、携帯電話機1の第1筐体2と第2筐体3が互いに重ね合わされ、第1筐体2の上面が第2筐体3によって覆われている閉成状態の時は、図1と図2の(a)に示したように、スライド部材6はベース部材5に対しその始端位置にある。この閉成状態の時、リンク機構7の第1リンクアーム13と第2リンクアーム14は、図1と図2の(a)に示したように、平面略逆L字形を呈し、弾性手段8が第1リンクアーム13と第2リンクアーム14を押して第2筐体3と第1筐体2を互いに閉成方向へ押しているので、第1筐体2と第2筐体3は互いに閉成状態を保っている。好ましくは、この始端位置でクリック停止するように構成することが望ましいことは前述した。携帯電話機1を使用すべく、第1筐体2の上面を露出させるために、第2筐体3を第1筐体2に対して弾性手段8の押圧力に抗して長手方向へ押すと、第2筐体3は開閉装置4を介して第1筐体2の上面をスライドして当該第1筐体2の上面を露出し始める。この場合、第2筐体3に対して第1筐体2を引き出すように操作しても良い。
図1の(b)は第1筐体2と第2筐体3が丁度中間位置まで開閉された中間開閉状態(中立状態)を示している。この時、開閉装置4のスライド部材6は、ベース部材5に対してスライドし、図1の(b)と図2の(b)に示したように、ベース部材5がスライド部材6の中間位置にある。そして、この時、リンク機構7の第1リンクアーム13と第2リンクアーム14は共に枢支ピン13a、14a及び15を介して反時計方向へ旋回して変位し、その開脚方向を上側に向け、かつ、開脚角度を狭めており、弾性手段8は最大に圧縮された状態にある。この状態においては、スライド部材6とベース部材5はどちらの方向にもスライド付勢されていない。
図1に示したように、第1筐体2の上面をさらに露出させるべく、第2筐体3を第1筐体2に対して押すか、第1筐体2を第2筐体3より引き出す力を加えて行くと、リンク機構7の第1リンクアーム13と第2リンクアーム14は変位して第1リンクアーム13が第2リンクアーム14を追い越してスライド方向へ移動することから、弾性手段8は圧縮された状態から解放され、伸長方向に伸び始めることから、スライド部材6はベース部材5に対して自動的にスライドして、第2筐体3を第1筐体2に対して押し、図1の(c)に示したように、第1筐体2の上面の操作部2aを全面的に操作可能に露出させることになるものである。この状態における開閉装置4の動作状態は図2の(c)にも示してある。
第2筐体3が第1筐体2の上面を操作可能に全面露出させると、スライド部材6のストッパー部6d、6dがベース部材5の端部に当接してスライド動作が停止される。好ましくは、この開成位置でクリック停止させることが望ましいことは前述した。第2筐体3の第1筐体2に対する開成状態は、弾性手段8が伸長してリンク機構7の第1リンクアーム13と第2リンクアーム14が第2筐体3を第1筐体2に対する開成方向へ付勢しているので、この開成状態は維持される。この時のリンク機構7の第1リンクアーム13と第2リンクアーム14は、図2の(c)に示したように、上述した図2の(a)に示した第1筐体2と第2筐体3の閉成状態の時とは逆の方向に開脚されている。
次に、第1筐体2に対してその上面を露出させるべく開いた第2筐体3を閉成状態にするために元位置に戻すべく、第2筐体3を第1筐体2に対して、開成方向へ押したのとは逆方向へ押すか、引っ張ると、第2筐体3は弾性手段8の伸長力に抗してスライドして閉じられ、図1と図2の各(b)の中立状態に達する。この状態からさらに第2筐体3を閉成方向へ押すか、引くかすると、リンク機構7の第1リンクアーム13と第2リンクアーム14が共に時計方向へ枢支ピン13a、14aを介して旋回して、弾性手段8の弾性力により押されることにより、自動的にスライドして携帯電話機1は図1の(a)に示したように閉じられることになる。この閉成状態が弾性手段8の弾力により維持されることは前述した。また、この状態における開閉装置4の状態は図2の(c)にも示してある。
このように、第1筐体2と第2筐体3は、ベース部材5とスライド部材6の間に設けたリンク機構7と、このリンク機構7に作用させて弾性手段8により、所定の開閉位置、即ち、ベース部材5に対するスライド部材6の中立状態のスライド位置から、自動的に開成方向或は閉成方向へスライドして開閉されることになる。尚、閉成停止位置はストッパーピン16によって定められる。
尚、第1筐体2と第2筐体3は、ベース部材5のスライド促進手段9、9の溝部9a、9aとスライド部材6のレール部6b、6bが互いに係合していることにより上下方向に分離してしまうことがなく、第1筐体2と第2筐体3の閉成位置と開成位置においては、スライド部材6がベース部材5に、ストッパー部6d、6dとストッパーピン16によってそのスライド動作を規制されるので、スライド方向に分離してしまうことはない。
また、第1筐体2と第2筐体3の開閉操作に伴うスライド動作は、互いにどちらをどちらに対してスライドさせるということではなく、ベース部材5に対してスライド部材6をスライド動作させても、或はスライド部材6に対してベース部材5をスライド動作させても良いので、互いに相対的である。
図5は、本発明に係る開閉装置の他の実施例を概略的に示すものであり、第1筐体と第2筐体は図示を省略してある。また、開閉装置を反対方向から図示してある点は、図2の(a)〜(c)の場合と同じである。図面によれば、この実施例に係る開閉装置20のリンク機構21の第1リンクアーム22が、先の実施例のものよりも長くなっている。この実施例に係るものは、スライド部材6のストロークが長いものに対応させたもので、第1リンクアーム22が長い分だけ、ベース部材5に対するスライド部材6のスライド幅(ストローク)が長くなるので、ベース部材5を取り付けた第1筐体に対してスライド部材6を取り付けて第2筐体を大きくスライドできることから、第1筐体の上面を広く使えることになる。尚、指示記号23のものは第2リンクアームであり、例えば、扁平なスネークスプリングから成る弾性手段24も先の実施例のものと同じ構成のものである。
図5の実施例のものにおいては、リンク機構21の動作については先の実施例のものと同じであるので、図2の(b)と(c)に対応する図面とその動作の説明を省略する。
また、この図5に示した実施例においては、第1リンクアーム22のみを長くしてあるが、第2リンクアーム23を長くしても良く、第1リンクアーム22と第2リンクアーム23の双方を長くしても同様の効果を奏することができる。それは携帯電話機の長さや幅を考慮して任意に選択できる。
図6(a)〜(c)は本発明に係る開閉装置のさらに他の実施例を概略的に示すものであり、同じく第1筐体と第2筐体は図示を省略してある。また、開閉装置を反対方向から図示してある点は、図2の(a)〜(c)のものと同じである。図面によれば、この実施例に係る開閉装置25のリンク機構26は、リンクアームを先の実施例のものの2本に対して3本としたものであり、第1リンクアーム27はその一端部をベース部材5に旋回可能に取り付けられ、第2リンクアーム28がその一端部をスライド部材6に旋回可能に取り付けられている点では、先の実施例のものと同じであるが、第1リンクアーム27と第2リンクアーム28の各自由端側には、第3リンクアーム29がその両端部を回動可能に軸着させている点で先の実施例のものと相違している。また、弾性手段30、31は、先の実施例と同じ、扁平なスネークスプリングから成るが、2本用いられており、第1弾性手段30は第1リンクアーム27と第3リンクアーム29の一端部側との間に弾設され、第2弾性手段31は第2リンクアーム28と第3リンクアーム29の他端部側に弾設されている。
この実施例に係る開閉装置25のリンク機構26の各第1〜第3リンクアーム27〜29は、図示してない第1筐体と第2筐体の閉成状態のときは、図6(a)に示したように、やや左側に傾いたN字形状を呈しているが、図6(b)に示した中間開閉状態では直立したN字形状となり、図6(c)に示したように、開成状態の時には、右側に倒れたN字形状となるように、その姿勢が、変位している。
第1弾性手段30と第2弾性手段31は、図6(b)に示した中立状態にあって最も圧縮された状態にあるが、その弾性力の作用方向は、ベース部材5とスライド部材6を第1筐体と第2筐体のスライド方向へスライドさせる方向には作用していないので、第1筐体と第2筐体はその開成方向と閉成方向のどちらにもスライド付勢されていない。しかるに、この中立状態からベース部材5とスライド部材6が第1筐体と第2筐体の開成方向や閉成方向へ相対的にスライドさせられると、第1リンクアーム27乃至第3リンクアーム29が変位し、第1弾性手段30と第2弾性手段31が各第1リンクアーム27から第3リンクアーム29に作用して、ベース部材5とスライド部材6を第1筐体と第2筐体の開閉方向へスライド付勢させるので、ベース部材5とスライド部材6が自動的にスライドさせられ、第1筐体2と第2筐体3を自動的に開閉させることになるものである。この図6においても第1筐体と第2筐体は図示を省略してある。また、開閉装置を反対方向から図示してある点は、図2の(a)〜(c)のものと同じである。
図7(a)〜(c)は、本発明に係る開閉装置のさらに他の実施例を示す。図面によれば、この実施例に係る開閉装置35のリンク機構36は、リンクアームを4本としている。第1リンクアーム37はその一端部をベース部材5に旋回可能に取り付けられ、第2リンクアーム38はその一端部をスライド部材6に旋回可能に取り付けられている点では、先の実施例のものと同じである。しかしながら、第1リンクアーム37の自由端側に第3リンクアーム39の一端部が回転可能に軸支され、第2リンクアーム38の自由端側に第4リンクアーム40が回転可能に連結軸支されている。そして、第3リンクアーム39と、第4リンクアーム40の各自由端側同士が回転可能に軸支されている。しかも、その軸支位置をベース部材5側に向けてある。弾性手段は、先の実施例と同じ偏平なスネークスプリングから成る第1弾性手段41と、第2弾性手段42から成り、第1弾性手段41は第1リンクアーム37と第2リンクアーム38との間に、第2弾性手段42は第3リンクアーム39と第4リンクアーム40との間に各々弾設されている。
この実施例に係るリンク機構36は、第1リンクアーム37から第4リンクアーム40までが、略W字形状を呈するように組み合わされており、図7(a)に示した第1筐体と第2筐体の閉成状態にあっては、第1リンクアーム37から第4リンクアーム40は、左側に傾いたやや開いた状態のW字形状を呈しているが、図7(b)に示した第1筐体と第2筐体の中間開閉位置の中立状態においては、ベース部材5とスライド部材6の相対的なスライド動作に伴って、第1リンクアーム37から第4リンクアーム40は、全体で左側に傾いていて閉じられた形のW字形状に変位する。
また、第1筐体と第2筐体の開成操作に伴うベース部材5とスライド部材6の相対的なスライド位置の変化により、開成状態においては図7(c)に示したように、リンク機構36の第1リンクアーム37から第4リンクアーム40は、右方向に傾いた、やや開いた状態のW字形状となっている。
図7(b)に示した中立状態において第1弾性手段41と第2弾性手段42は、最も圧縮された状態になり、この中立状態から、第1筐体と第2筐体を相対的に図7(a)の閉成方向と図7(c)に示した開成方向へスライドさせると、ベース部材5とスライド部材6が同じ方向へスライドする。すると、第1弾性手段41と第2弾性手段42が伸長して、ベース部材5とスライド部材6が第1筐体2と第2筐体3を開閉方向へ押すので、第1筐体2と第2筐体3は自動的に開閉されることになる。
このように実施すると、各リンクアームの長さを短くしても必要なストロークを得ることができ、各第1リンクアーム37から第4リンクアーム40の変位時に、ベース部材5とスライド部材6のスライド方向と直交する方向へ移動することなく、狭い範囲での変位となるので、ベース部材5やスライド部材6から突出する取付ネジやその他の突出物の邪魔にならないという作用効果を奏し得る。
図8(a)〜(c)は、本発明に係る開閉装置のさらに他の実施例を示し、同じく第1筐体と第2筐体は図示を省略してある。また、開閉装置を反対方向から図示してある点は、図6の(a)〜(c)のものと同じである。図面によれば、この実施例に係る開閉装置50のリンク機構51は、先の図7(a)〜(c)に示したリンク機構36と同じ構成であるが、各第3リンクアーム54と第4リンクアーム55の各自由端の連結方向が、図7(a)〜(c)に示したリンク機構36と逆になっている。即ち、この実施例に係るリンク機構51は、第3リンクアーム54と第4リンクアーム55の連結方向がベース部材5から離れる方向にあって、その結果、リンク機構51は平面略M字形状を呈するように連結されている。弾性手段は、先の実施例と同じ偏平なスネークスプリングから成る第1弾性手段56、第2弾性手段57、及び第3弾性手段58とから成り、第1弾性手段56は第1リンクアーム52と第3リンクアーム54との間に弾設され、第2弾性手段57は第2リンクアーム53と第4リンクアーム55との間に弾設され、さらに、第3弾性手段58が第3リンクアーム54と第4リンクアーム55との間に弾設されている。
この実施例に係るリンク機構51は、第1リンクアーム52から第4リンクアーム55が平面略M字形状を呈するように組み合わされており、図8(a)に示した第1筐体と第2筐体の閉成状態にあっては、各第1リンクアーム52から第4リンクアーム55は右端上がりのかなり広がったM字形状を呈しているが、図8(b)に示した第1筐体と第2筐体の中間開閉位置においては、ベース部材5とスライド部材6の相対的なスライド動作に伴って、やや広がった正常状態のM字形状に変位する。また、図8(c)に示したように、第1筐体と第2筐体の開成状態においては、ベース部材5とスライド部材6の相対的なスライド位置の変位により、各第1リンクアーム52から第4リンクアーム55は、左側が上がったかなり広がったM字形状を呈している。
各第1弾性手段56から第3弾性手段58は、図8(b)に示した中立状態の位置において最も圧縮された状態にあり、この位置から第1筐体と第2筐体の開閉操作に伴って、ベース部材5とスライド部材6を第1リンクアーム52から第4リンクアーム55を介して開閉方向へ付勢させるので、第1筐体と第2筐体は自動的に開閉されることになる。
このように実施すると、第1筐体と第2筐体の開成状態において、リンク機構51の各第1リンクアーム52から第4リンクアーム55が変位しても、とくに図8(c)に示したように第1筐体と第2筐体間を電気的につなぐフレキシブルケーブル59に接触するのを有効に防止することができるものである。
図9(a)〜(c)は、本発明に係る開閉装置のさらに他の実施例を示し、同じく第1筐体と第2筐体は図示を省略してある。また、開閉装置を反対方向から図示してある点は、図6の(a)〜(c)のものと同じである。図面によればこの実施例に係る開閉装置60のリンク機構61は、図7と図8に示した実施例と異なり、ベース部材5側にその一端部を回転可能に軸着した第1リンクアーム62と、スライド部材6側にその一端部を回転可能に軸着させた第2リンクアーム63から成るが、この第2リンクアーム63は平面略S字形状を呈しており、第1リンクアーム62の自由端側が第2リンクアーム63の中間部に回転可能に軸着されている。そして、引張コイルスプリングから成る弾性手段64が、第1リンクアーム62と第2リンクアーム63の自由端側の間に張設されている。
この実施例に係るリンク機構61は、第1筐体と第2筐体の開閉操作時における、図9(b)に示したベース部材5とスライド部材6の中立状態においては、第1リンクアーム62のベース部材5側の軸支位置と、第2リンクアーム63の自由端側の間が最も広がった状態にあって、弾性手段64が最も引っ張られた状態にある。
この中立位置から、第1筐体と第2筐体の閉成状態である、図9(a)と、第1筐体と第2筐体の開成状態である図9(c)の方向へは、ベース部材5とスライド部材6が、弾性手段64の牽引力によってスライド付勢されることにより、自動的に開閉されることになる。
このように実施しても、この発明の目的は達成できる。
図10(a)〜(c)は、この発明に係る開閉装置65のリンク機構66のさらに他の実施例を示し、同じく第1筐体と第2筐体は図示を省略してある。また、開閉装置を反対方向から図示してある点は、図6の(a)〜(c)のものと同じである。図面によれば、この実施例に係るリンク機構66は、その一端部をベース部材5に回転可能に軸支させた平面略C字形状を呈した第1リンクアーム67と、その一端部をスライド部材6側に回転可能に軸着させた平面略C字形状を呈した第2リンクアーム68から成り、各第1リンクアーム67と第2リンクアーム68の各自由端は、互いに回転可能に連結されている。
そして、引張コイルスプリングから成る弾性手段69が、第1リンクアーム67と第2リンクアーム68の間に張設されている。
このリンク機構66の各第1リンクアーム67と第2リンクアーム68の組み合わせ形態は、図8に示した、リンク機構51と同じ略M字形状を呈するようになっているが、弾性手段69が引張コイルスプリングである点で、図8に示したものと異なる。
この実施例に係るリンク機構66は、第1リンクアーム67から第2リンクアーム68が平面略M字形状を呈するように組み合わされており、図10(a)に示した第1筐体と第2筐体の閉成状態にあっては、各第1リンクアーム67から第2リンクアーム68は右端上がりのかなり広がったM字形状を呈しているが、図10(b)に示した第1筐体と第2筐体の中間開閉位置においては、ベース部材5とスライド部材6の相対的なスライド動作に伴って、やや広がった正常状態のM字形状に変位する。また、図10(c)に示したように、第1筐体と第2筐体の開成状態においては、ベース部材5とスライド部材6の相対的なスライド位置の変位により、各第1リンクアーム67から第2リンクアーム68は、左側が上がったかなり広がったM字形状を呈している。
弾性手段69は、図10(b)に示した中立状態の位置において最も引張された状態にあり、この位置から第1筐体と第2筐体の開閉操作に伴って、ベース部材5とスライド部材6を第1リンクアーム67から第2リンクアーム68を介して開閉方向へ付勢させるので、第1筐体と第2筐体は自動的に開閉されることになる。
このように実施しても、この発明の目的は達成できるものである。
尚、この実施例に係るリンク機構66は、第1リンクアーム67と第2リンクアーム68を逆に組み合わせて、図7に示したリンク機構36のように平面略W字形状を呈するように連結することができよう。
図11(a)〜(c)本願発明に係る開閉装置のさらに他の実施例を示し、同じく第1筐体と第2筐体は図示を省略してある。また、開閉装置を反対方向から図示してある点は、図6の(a)〜(c)のものと同じである。図面によれば、この実施例に係る開閉装置70のリンク機構71を構成する第1リンクアーム72と第2リンクアーム73の形状、及びその連結方法は、図9(a)から(c)に示したものと同じであるが、弾性手段74に引張コイルスプリングではない、ゼンマイスプリングを用いている点で異なる。
しかし、その作用は、図9に示したものと同じであるので、その説明を省略するが、図11の(b)の中立位置において、弾性手段74が最も巻き戻された状態にあって、この中立位置より図11(a)の閉成位置と図11(c)の開成位置の方向へベース部材5とスライド部材6がスライド付勢されることから、第1筐体と第2筐体は、この中立位置から自動的に閉成方向と開成方向へ自動的に開閉されるものである。
このように実施してもこの発明の目的を達成できるものである。
図12乃至図13の各(a)と(b)はベース部材とスライド部材に回転可能に取り付ける各第1リンクアームと第2リンクアームの取付手段の他の実施例を示し、図12の(a)と(b)によれば、ベース部材5の基板部5aには、第1リンクアーム75の一端部に取り付けた枢支ピン76の大径の係止部76aを挿通させる挿通孔78aと、この挿通孔78aと連通して設けられ枢支ピン76の小径の係合部76bをガイドし枢支させ、係止部76aを係止させるガイド溝78bから成る連結孔78が設けられている。また、図13の(a)と(b)によれば、スライド部材6の基板部6aには、第2リンクアーム79の一端部に取り付けた枢支ピン80の大径の係合部80aを挿通させる挿通孔81aと、この挿通孔81aと連通して設けられ、枢支ピン80の小径の係合部80bをガイドし枢支させ、係合部80aを係止させるガイド溝81bから成る連結孔81が設けられている。
このように実施すると、リンク機構とスライド機構を分けることが可能となり、開閉装置の組立て中或は組立て後においても、不具合が発見されたときに分離して組み立て直すことが容易となるので、完成不良を少なくすることができるという作用効果を奏し得る。
以上説明したように本発明に係る開閉装置は、上述したような特徴を有することから、携帯電話機、PDA、ノートパソコン等の携帯機器の開閉装置並びにこの開閉装置を備えた携帯機器として好適にも散られるものである。
本発明に係る開閉装置を用いた携帯電話機を概略的に示したもので、(a)は第1筐体と第2筐体の閉成状態を示し、(b)は中間開閉状態を示し、(c)は開成状態を示している。 本発明に係る開閉装置を概略的に示したもので、(a)は第1筐体と第2筐体の閉成状態における開閉装置の状態を示し、(b)は第1筐体と第2筐体の中間開閉状態における開閉装置の状態を示し、(c)は第1筐体と第2筐体の開成状態における開閉装置の状態を示している。 本発明に係る開閉装置のスライド機構を説明するためのもので、(a)は一部を省略した分解斜視図であり、(b)は縦断面図であり、(c)は弾性手段の斜視図である。 本発明に係る開閉装置のスライド機構の他の実施例を示すもので、(a)その要部を示す斜視図であり、(b)はその縦断面図である。 本発明に係る開閉装置の他の実施例を概略的に示す説明図である。 本発明に係る開閉装置の他の実施例を概略的に示したもので、(a)は第1筐体と第2筐体の閉成状態における開閉装置の状態を示し、(b)は第1筐体と第2筐体の中間開閉状態における開閉装置の状態を示し、(c)は第1筐体と第2筐体の開成状態における開閉装置の状態を示している。 本発明に係る開閉装置のさらに他の実施例を概略的に示したもので、(a)は第1筐体と第2筐体の閉成状態における開閉装置の状態を示し、(b)は第1筐体と第2筐体の中間開閉状態における開閉装置の状態を示し、(c)は第1筐体と第2筐体の開成状態における開閉装置の状態を示している。 本発明に係る開閉装置のさらに他の実施例を概略的に示したもので、(a)は第1筐体と第2筐体の閉成状態における開閉装置の状態を示し、(b)は第1筐体と第2筐体の中間開閉状態における開閉装置の状態を示し、(c)は第1筐体と第2筐体の開成状態における開閉装置の状態を示している。 本発明に係る開閉装置のさらに他の実施例を概略的に示したもので、(a)は第1筐体と第2筐体の閉成状態における開閉装置の状態を示し、(b)は第1筐体と第2筐体の中間開閉状態における開閉装置の状態を示し、(c)は第1筐体と第2筐体の開成状態における開閉装置の状態を示している。 本発明に係る開閉装置のさらに他の実施例を概略的に示したもので、(a)は第1筐体と第2筐体の閉成状態における開閉装置の状態を示し、(b)は第1筐体と第2筐体の中間開閉状態における開閉装置の状態を示し、(c)は第1筐体と第2筐体の開成状態における開閉装置の状態を示している。 本発明に係る開閉装置のさらに他の実施例を概略的に示したもので、(a)は第1筐体と第2筐体の閉成状態における開閉装置の状態を示し、(b)は第1筐体と第2筐体の中間開閉状態における開閉装置の状態を示し、(c)は第1筐体と第2筐体の開成状態における開閉装置の状態を示している。 本発明に係る開閉装置のリンク機構の他の実施例を概略的に示し、(a)はその要部の分解斜視図であり、(b)はその要部の斜視図である。 本発明に係る開閉装置のリンク機構の他の実施例を概略的に示し、(a)はその要部の分解斜視図であり、(b)はその要部の斜視図である。
符号の説明
1 携帯電話機
2 第1筐体
3 第2筐体
4 開閉装置
5 ベース部材
5b 係合部
6 スライド部材
6b レール部
7 リンク機構
8 弾性手段
9 スライド促進手段
9a 溝部
10 ローラ
10a 係合溝部
a 間隙
13 第1リンクアーム
14 第2リンクアーム
20 開閉装置
21 リンク機構
22 第1リンクアーム
23 第2リンクアーム
24 弾性手段
25 開閉装置
26 リンク機構
27 第1リンクアーム
28 第2リンクアーム
29 第3リンクアーム
30 弾性手段
31 弾性手段

Claims (18)

  1. 携帯機器を構成する第1筐体と第2筐体のいずれか一方に取り付けられるベース部材と、このベース部材に対して相対的にスライド可能に取り付けられ、前記第1筐体と第2筐体のいずれか他方に取り付けられるスライダー部材と、このスライダー部材と前記ベース部材との間に設けたリンク機構と、このリンク機構に作用させて前記第1筐体と第2筐体を所定の相対的スライド位置からその開成方向と閉成方向へスライド付勢させる弾性手段とから成り、前記リンク機構を、前記ベース部材にその一端部側を回転可能に軸支された第1リンクアームと、この第1リンクアームの自由端側にその一端部側を回転可能に軸着させ、他端部側を前記スライド部材に回転可能に軸着させた第2リンクアームとで構成し、前記弾性手段を、前記第1リンクアームと前記第2リンクアームとの間に弾設したことを特徴とする、携帯機器の開閉装置。
  2. 前記リンク機構を、前記ベース部材にその一端部側を回転可能に軸着させた第1リンクアームと、前記スライド部材にその一端部側を回転可能に軸着させた第2リンクアームと、この第2リンクアームと前記第1リンクアームとの各々の自由端側にその両端部側を枢着させた第3のリンクアームとで構成したことを特徴とする、請求項1に記載の携帯機器の開閉装置。
  3. 前記第1筐体と第2筐体を所定の相対的スライド位置からその開成方向と閉成方向へスライド付勢させる弾性手段を、前記第1リンクアームと前記第2リンクアーム及び前記第3リンクアームの枢着位置側と、前記第2リンクアームと前記第3リンクアーム及び前記第1リンクアームの枢着位置側に設けたことを特徴とする、請求項2に記載の携帯機器の開閉装置。
  4. 前記リンク機構を、前記ベース部材にその一端部側を回転可能に軸着させた第1リンクアームと、前記スライド部材にその一端部側を回転可能に軸着させた第2リンクアームと、前記第1リンクアームの自由端側にその一端部側を回転可能に軸着された第3リンクアームと、前記第2リンクアームの自由端側にその一端部側を回転可能に軸着しそれ自身の自由端側を前記第3リンクアームの自由端側に枢着させた第4リンクアームとで構成したことを特徴とする、請求項1に記載の携帯機器の開閉装置。
  5. 前記4本のリンクアームは、前記第1筐体と第2筐体の閉成状態において、前記第1リンクアームと第4リンクアームが前記第1筐体と第2筐体の相対的なスライド方向と略同一の方向に向けて配置され、前記第2リンクアームと第3リンクアームは前記スライド方向と交わる方向と略同一の方向へ配置されるように構成したことを特徴とする、請求項4に記載の携帯機器の開閉装置。
  6. 前記第1筐体と第2筐体を所定の相対的スライド位置から開成方向と閉成方向へスライド付勢させる弾性手段を、前記第1リンクアームと第2リンクアームの軸支点側と、前記第3リンクアームと第4リンクアームが前記第1リンクアームと第2リンクアームへ各々軸支される側と、の間に弾設したことを特徴とする、請求項5に記載の携帯機器の開閉装置。
  7. 前記4本のリンクアームは、前記第1筐体と第2筐体の閉成状態において、前記第1リンクアームと第4リンクアームとが前記第1筐体と第2筐体のスライド方向と交わる方向と略同一の方向に配置され、前記第2リンクアームと第3リンクアームとが前記第1筐体と第2筐体のスライド方向と略同一の方向に配置されるように構成したことを特徴とする、請求項4に記載の携帯機器の開閉装置。
  8. 前記第1筐体と第2筐体を所定の相対的スライド位置から開成方向と閉成方向へスライド付勢させる弾性手段を、前記第1リンクアームと第3リンクアームの間と、前記第2リンクアームと第4リンクアームの間、及び前記第3リンクアームと第4リンクアームの間に弾設したことを特徴とする、請求項7に記載の携帯機器の開閉装置。
  9. 前記リンク機構を、前記ベース部材にその一端部側を回転可能に軸着した第1リンクアームと、平面略弓形状を呈し前記スライド部材にその一端部側を回転可能に軸着させると共に、その略中央部を前記第1リンクアームの自由端部側と枢着させた第2リンクアームとで構成したことを特徴とする、請求項1に記載の携帯機器の開閉装置。
  10. 前記第1筐体と第2筐体を所定の相対的スライド位置から開成方向と閉成方向へスライド付勢させる弾性手段を、前記第2リンクアームの自由端側と前記第1リンクアームとの間に設けた引張コイルスプリングとしたことを特徴とする、請求項9に記載の携帯機器の開閉装置。
  11. 前記第1筐体と第2筐体を所定の相対的スライド位置から開成方向と閉成方向へスライド付勢させる弾性手段を、前記第2リンクアームの自由端側と前記第1リンクアームとの間に設けた、ゼンマイバネとしたことを特徴とする、請求項9に記載の携帯機器の開閉装置。
  12. 前記リンク機構を、平面略弓形状を呈し、その一端部側を前記ベース部材へ回転可能に軸着させた第1リンクアームと、同じく平面略弓形状を呈し、その一端部側を前記スライド部材の側に回転可能に軸着させると共に、その自由端側を前記第1リンクアームの自由端側へ枢着させた第2リンクアームとで構成したことを特徴とする、請求項1に記載の携帯機器の開閉装置。
  13. 前記第1筐体と第2筐体を所定の相対的スライド位置から開成方向と閉成方向へスライド付勢させる弾性手段を、前記第1リンクアームと第2リンクアームの各々の凸部の間に張設した引張コイルスプリングとしたことを特徴とする、請求項12に記載の携帯機器の開閉装置。
  14. 前記第1リンクアームと第2リンクアームのいずれか一方或は双方の一端部が前記ベース部材とスライド部材のいずれか一方或は双方に対し着脱可能に軸支されていることを特徴とする、請求項1〜13のいずれか1項に記載の携帯機器の開閉装置。
  15. 前記第1リンクアームと第2リンクアームのいずれか一方或は双方の一端部を前記ベース部材とスライド部材のいずれか一方或は双方へ着脱可能に軸支させる手段が、前記第1リンクアームと第2リンクアームの軸支側に設けたフランジ部付きの軸支ピンと、この軸支ピンの前記フランジ部を挿通させる挿入孔及びこの挿入孔に続いて設けられた前記軸支ピンと係合する係合溝とから成る係合部とで構成したことを特徴とする、請求項14に記載の携帯機器の開閉装置。
  16. 前記ベース部材及び又は前記スライド部材へリンクアームを回転可能に取り付けるに当り、前記リンクアームに係合部付の枢支ピンを取り付け、この枢支ピンを前記ベース部材及び又はスライド部材に着脱可能に係合させることを特徴とする、請求項1乃至15のいずれか1項に記載の携帯機器の開閉装置。
  17. 前記ベース部材及び又は前記スライド部材へリンクアームを回転可能に取り付けるに当り、前記ベース部材及び又はスライド部材に前記枢支ピンの係合部を挿通させる挿通孔と、前記係合部を係止させる係合溝を互いに連通させて設けたことを特徴とする、請求項1乃至15のいずれか1項に記載の携帯機器の開閉装置。
  18. 請求項1乃至17に各記載の開閉装置を備えたことを特徴とする、携帯機器。
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WO2012004983A1 (ja) * 2010-07-05 2012-01-12 パナソニック株式会社 携帯無線機

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