JP2010010381A - 蓄電ユニット及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】振動や衝撃に強く信頼性に優れた蓄電ユニットを提供すること。
【解決手段】蓄電ユニット10において、3つの蓄電セル11が積層配置されかつ互いに直列の関係で電気的に接続されている。蓄電セル11は、正極と負極とをセパレータを介して積層してなる電極積層体を備え、その電極積層体を電解液とともに容器61内に密封封止してなり、正極または負極に連結された外部端子25,35が容器61から突出して露呈している。蓄電ユニット10において、容器61の電極突出端部62,63及び外部端子25,35の露呈部分66,67が絶縁樹脂の硬化物からなるカバー12で被覆されることにより、複数の蓄電セル11同士が固定されている。
【選択図】図3

Description

本発明は、エネルギー容量が大きく、かつ急速充放電が可能な蓄電ユニット及びその製造方法に関するものである。
太陽光発電や風力発電等の負荷平準化装置、コンピュータ等に代表される電子機器の瞬時電圧低下対策装置、電気自動車やハイブリッドカーのエネルギー回生装置などのような蓄電システムにおいては、エネルギー容量が大きくてかつ急速充放電が可能な蓄電ユニットが必要とされている。従来の鉛蓄電池やその他の二次電池では、大電流の充放電に弱くサイクル寿命が短いため、その蓄電システムに対応することは困難であった。そこで、それらの問題を解決しうる新たな蓄電デバイスとして、近年、非水系の蓄電デバイスが注目されている。
現在、急速充放電や長寿命化が可能な蓄電デバイスとして、例えば、リチウムイオンキャパシタが提案されている(特許文献1,2等参照)。このリチウムイオンキャパシタとしては、電極を巻いて構成するタイプと電極を積層して構成するタイプとが知られているが、急速充放電に優れた蓄電ユニットを構成するためには、特許文献1,2等に開示されている積層タイプのキャパシタが用いられる。
リチウムイオンキャパシタの蓄電セルは、平板状の正極と負極とをセパレータを介して交互に積層してなる電極積層体を備えている。その電極積層体は、アルミニウム・ラミネートフィルム等の気密性軟包装材を用いたソフト容器内に電解液とともに密閉収納されている。そして、それら蓄電セルを並列または直列につなぐことで、エネルギー容量が大きくてかつ急速充放電が可能な蓄電ユニットが構成される。また、蓄電セルの容器としてアルミニウム・ラミネートフィルムを用いることにより、蓄電ユニットの薄型化や軽量化が図られている。
特開2008−60407号公報 特開2008−98361号公報
ところが、上述した従来の蓄電セルでは、電極積層体がソフト容器に収容されているため、その固定が困難であることに加え、振動や衝撃に弱くなっている。特に、ソフト容器から外部端子が露呈している部分では、段差があるため熱融着による封止部の機械的強度が弱くなる。このため、外部端子に加わる振動や衝撃によって封止部が破れ、容器内から電解液が漏れてしまうおそれがある。従って、ソフト容器を用いた蓄電セルは、自動車などの移動車両等の蓄電システムに利用することが困難となっている。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、振動や衝撃に強く信頼性に優れた蓄電ユニットを提供することにある。また、別の目的は、振動や衝撃に強く信頼性に優れた蓄電ユニットを確実にかつ効率よく製造することができる蓄電ユニットの製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、リチウムイオンあるいはアニオンを可逆的に担持可能な正極と、リチウムイオンを可逆的に担持可能な材料からなる負極とをセパレータを介して対向配置してなる発電要素を1単位として、少なくとも1単位以上の発電要素を積層してなる電極積層体を、リチウム塩を含む電解液とともに金属ラミネートフィルム材で密封封止してなり、前記正極または前記負極に連結された外部端子が前記金属ラミネートフィルム材から突出して露呈している蓄電素子を備える蓄電ユニットであって、少なくとも前記金属ラミネートフィルム材の電極突出端部及び前記外部端子の露呈部分が絶縁樹脂の硬化物からなるカバーで被覆されていることを特徴とする蓄電ユニットをその要旨とする。
請求項1に記載の発明によれば、少なくとも金属ラミネートフィルム材の電極突出端部及び外部端子の露呈部分が絶縁樹脂の硬化物からなるカバーで被覆されることで補強されているので、外部端子が振動や衝撃を受けてもガタつかなくなる。また、外部端子の露呈部分における金属ラミネートフィルム材の封止部がカバーによって密閉されるので、電解液の液漏れを確実に防止することができ、蓄電ユニットの耐振性を高めることができる。さらに、硬化したカバーで被覆することにより、外形形状が安定化するため、蓄電ユニットの設置を容易に行うことができる。従って、移動車両等のように、頻繁に振動する場所に設置される蓄電システムに、本発明の蓄電ユニットを用いることが可能となる。
請求項2に記載の発明は、リチウムイオンあるいはアニオンを可逆的に担持可能な正極と、リチウムイオンを可逆的に担持可能な材料からなる負極とをセパレータを介して対向配置してなる発電要素を1単位として、少なくとも1単位以上の発電要素を積層してなる電極積層体を、リチウム塩を含む電解液とともに金属ラミネートフィルム材で密封封止してなり、前記正極または前記負極に連結された外部端子が前記金属ラミネートフィルム材から突出して露呈している複数の蓄電セルを備える蓄電ユニットであって、前記複数の前記蓄電セルが隣接して配置されかつ互いに直列または並列の関係で電気的に接続されるとともに、少なくとも前記金属ラミネートフィルム材の電極突出端部及び前記外部端子の露呈部分が絶縁樹脂の硬化物からなるカバーで被覆されることにより、前記複数の蓄電セル同士が固定されていることを特徴とする蓄電ユニットをその要旨とする。
請求項2に記載の発明によれば、複数の蓄電セルが隣接して配置されかつ互いに直列または並列の関係で電気的に接続されるので、エネルギー容量が大きく、急速充放電が可能な蓄電ユニットを実現することができる。また、少なくとも金属ラミネートフィルム材の電極突出端部及び外部端子の露呈部分が絶縁樹脂の硬化物からなるカバーで被覆されることにより、複数の蓄電セル同士が固定されているので、各外部端子が振動や衝撃を受けてもガタつかなくなる。また、各外部端子の露呈部分における金属ラミネートフィルム材の封止部がカバーによって密閉されるので、電解液の液漏れを確実に防止することができ、蓄電ユニットの耐振性を高めることができる。さらに、硬化したカバーで被覆することにより、外形形状が安定化するため、蓄電ユニットの設置を容易に行うことができる。従って、移動車両等のように、頻繁に振動する場所に設置される蓄電システムに、本発明の蓄電ユニットを用いることが可能となる。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2において、前記蓄電セルの厚さ方向からみて、前記カバーは前記正極及び前記負極と重なり合う位置関係にあり、かつ、前記カバーの面積のほうが前記正極及び前記負極の面積よりも大きいことをその要旨とする。
請求項3に記載の発明によれば、正極及び負極をカバーで確実に保護、補強することができ、蓄電ユニットの製品信頼性を十分に高めることができる。また、そのカバーを介して正極及び負極に対してその厚さ方向から圧力を加えるような場合に、有利な構造となる。
請求項4に記載の発明は、請求項3において、前記正極及び前記負極と重なり合う位置関係にある前記カバーの表面は、平坦面であることをその要旨とする。
請求項4に記載の発明によれば、正極及び負極と重なり合う位置関係にあるカバーの表面が平坦面であるので、そのカバーを介して正極及び負極に対してその厚さ方向から圧力を均等に加えることができる。この結果、正極及び負極間の距離が短くなり、良好な蓄電性能を得ることができるとともに、製品品質のばらつきを抑えて良品率を向上させることができる。
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4のいずれか1項において、前記金属ラミネートフィルム材の電極突出端部と直交する位置関係にある端部は、少なくともその一部が前記カバーで被覆されておらず露呈していることをその要旨とする。
請求項5に記載の発明によれば、例えば何らかの要因によって蓄電セル内にガスが発生して圧力が増加したとしても、カバーで被覆されていない露呈部分については金属ラミネートフィルム材が変形等することが可能である。よって、当該部分にガス圧を逃がすことができる。
請求項6に記載の発明は、請求項2乃至5のいずれか1項において、前記カバーは、前記蓄電セル間を電気的に接続する内部接続用導体を完全に被覆していることをその要旨とする。
請求項6に記載の発明によれば、蓄電セル間を電気的に接続する内部接続用導体がカバーで被覆されるので、電気の流れる部分の露呈が少なくなる。よって、蓄電ユニットの取り扱い性が向上し、該蓄電ユニットの設置を容易に行うことができる。
請求項7に記載の発明は、請求項2乃至5のいずれか1項において、前記カバーは、前記蓄電セル間を電気的に接続する内部接続用導体をその一部を露呈させた状態で被覆していることをその要旨とする。
請求項7に記載の発明によれば、各蓄電セルで発生した熱が内部接続用導体を伝わり、内部接続用導体の露呈部分から効率よく放散される。よって、各蓄電セルの充放電性能を良好に維持することができる。
請求項8に記載の発明は、請求項1乃至7のいずれか1項において、前記カバーは、絶縁樹脂材料中に高熱伝導性の絶縁無機材料からなるフィラーを分散させてなるものであることをその要旨とする。
請求項8に記載の発明によれば、カバー自体の熱伝導性が向上するため、各蓄電セルで発生した熱がカバーを伝わりやすくなり、カバー表面から効率よく放散される。よって、各蓄電セルの充放電性能を良好に維持することができる。ここで「高熱伝導性の絶縁無機材料」とは、少なくともカバーを形成する絶縁樹脂材料よりも熱伝導性が高い絶縁無機材料のことを意味する。
請求項9に記載の発明は、請求項1乃至8のいずれか1項において、前記カバーは、前記蓄電セルの外形に沿った形状の凹部を有する樹脂成形体を複数組み合わせてなるものであり、前記樹脂成形体同士の隙間及び前記樹脂成形体と前記蓄電セルとの隙間が接着用樹脂で埋められていることをその要旨とする。
請求項9に記載の発明によれば、複数の樹脂成形体を組み合わせてカバーを構成しているにもかかわらず、接着用樹脂で部材間の隙間が埋められているため、部材同士を確実に固定することができる。
請求項10に記載の発明は、請求項9に記載の蓄電ユニットの製造方法であって、蓄電セルの外形に沿った形状の凹部を有する樹脂成形体間に前記蓄電セルを挟み込んで配置するとともに、前記樹脂成形体同士の隙間及び前記樹脂成形体と前記蓄電セルとの隙間を接着用樹脂で埋めた状態にする配置工程と、前記配置工程の後、100℃以下の温度条件で前記蓄電セル内の電極積層体の積層方向に圧力を加えながら前記接着用樹脂を硬化させる加圧硬化工程と、前記加圧硬化工程の後、内部接続用導体を介して外部端子同士を連結することにより前記蓄電セル同士を電気的に接続する接続工程とを含むことを特徴とする蓄電ユニットの製造方法をその要旨とする。
請求項10に記載の発明によれば、加圧硬化工程において、接着用樹脂を硬化させる際に、蓄電セルが100℃を超えて加熱されることがないため、蓄電セル内において電解液が熱分解してガスが発生するといった問題を防止することができる。また、蓄電セル内の電極積層体の積層方向に圧力を加えながら接着用樹脂を硬化させているので、正極及び負極間のセパレータが適度に圧縮されて正極及び負極間の距離が短くなり、良好な蓄電性能を得ることができる。さらに、本発明では、樹脂成形体を予め成形しておき、樹脂成形体同士の隙間及び樹脂成形体と蓄電セルとの隙間を接着用樹脂で埋めているので、100℃以下の比較的に低い温度条件であっても、接着用樹脂を迅速に硬化させてカバーを形成することができる。従って、蓄電セルとカバーとを樹脂で一体的にモールド成形する場合とは異なり、加熱及び冷却プロセスを経る必要がなく、比較的短時間で確実にかつ効率よく蓄電ユニットを製造することができる。
以上詳述したように、請求項1〜9に記載の発明によると、振動や衝撃に強く信頼性に優れた蓄電ユニットを提供することができる。また、請求項10に記載の発明によると、振動や衝撃に強く信頼性に優れた蓄電ユニットを確実にかつ効率よく製造することができる蓄電ユニットの製造方法を提供することができる。
以下、本発明を蓄電ユニットに具体化した一実施の形態を図面に基づき詳細に説明する。図1は、本実施の形態における蓄電ユニットを示す斜視図であり、図2は、その蓄電ユニットを示す平面図である。また、図3は、蓄電ユニットの概略構成を示す断面図である。
図1〜図3に示されるように、本実施の形態の蓄電ユニット10は、リチウムプレドープ型リチウムイオン電池の蓄電セル11が直列の関係で電気的に接続されたユニットである。この蓄電ユニット10では、3つの蓄電セル11がその厚さ方向に積層配置され、絶縁樹脂製のカバー12で被覆されることにより、各蓄電セル11同士が固定されている。
図4には、蓄電セル11の平面図を示し、図5には、蓄電セル11の断面図を示す。図4及び図5に示されるように、本実施の形態の蓄電セル11は、正極21、負極31及びセパレータ41を積層してなる電極積層体51を備えている。この電極積層体51では、正極21と負極31とをセパレータ41を介して対向配置してなる発電要素を1単位として、複数単位の発電要素を積層している。
正極21は、リチウムイオンを可逆的に担持可能な材料からなる正極電極22を正極集電体23上に形成した構造を有している。正極電極22の形成材料の具体例としては、活性炭、適度な粉砕処理が施された各種の天然黒鉛、合成黒鉛、膨張黒鉛等の黒鉛材料、炭素化処理されたメソカーボンマイクロビーズ、メソフェーズピッチ系炭素繊維、気相成長炭素繊維、熱分解炭素、石油コークス、ピッチコークス及びニードルコークス等の炭素材料に黒鉛化処理を施した合成黒鉛材料、またはこれらの混合物等が挙げられる。これらの炭素材料は、必要に応じて導電剤及びバインダとともに混練され、成形される。
上記導電剤としては各種黒鉛材料やカーボンブラックが挙げられるが、なかでも導電性カーボンブラック類を使用することが好ましい。その具体例としては、チャンネルブラック、オイルファーネスブラック、ランプブラック、サーマルブラック、アセチレンブラック、ケッチェンブラック等があるが、液体保持力に優れかつ電気抵抗が低いという点でアセチレンブラックを選択することが特に好ましい。
上記バインダとしては、有機電解質に対して不溶のものであればよく、例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニル(PVF)等のフッ素系樹脂、カルボキシメチルセルロースのアルカリ金属塩またはアンモニウム塩、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアクリル酸及びポリアクリル酸ソーダ等の有機高分子化合物が好適である。
上記正極集電体23は、正極電極22を支持しつつ集電を行うための部材であって、例えばアルミニウム、ステンレス等のような導電性金属箔あるいは導電性金属板の使用が好適である。ステンレスは、リチウムと合金化せず、かつ、電気化学的酸化が起こりにくいという点で、好適な材料であるといえる。
正極集電体23は平面視矩形状に形成され、その四辺のうちの一辺からは、接続部としてのタブ24が突出している。このタブ24は、導電性金属材料からなる正極外部端子25に接続されている。
負極31は、リチウムイオンを可逆的に担持可能な材料からなる負極電極32を負極集電体33上に形成した構造を有している。負極電極32の形成材料の具体例としては、リチウム金属、リチウム−アルミニウム合金、黒鉛材料、易黒鉛化性炭素材料、難黒鉛化性炭素材料、五酸化ニオブ(Nb)、チタン酸リチウム(LiTi12)、一酸化珪素(SiO)、一酸化錫(SnO)、錫とリチウムとの複合酸化物(LiSnO)、リチウム・リン・ホウ素の複合酸化物(例えばLiP0.40.62.9)、等がある。これらのなかでも、黒鉛材料、易黒鉛化性炭素材料、難黒鉛化性炭素材料等の炭素材料は、可逆性が高い等の性質を有するため、負極材料として好適である。
負極電極32を形成する炭素材料の例としては、適度な粉砕処理が施された各種の天然黒鉛、合成黒鉛、膨張黒鉛等の黒鉛材料、炭素化処理されたメソカーボンマイクロビーズ、メソフェーズピッチ系炭素繊維、気相成長炭素繊維、熱分解炭素、石油コークス、ピッチコークス及びニードルコークス等の炭素材料、またはこれらの混合物等がある。ここに列挙した負極電極32用の炭素材料は、必要に応じて導電剤及びバインダとともに混練され、成形される。なお、導電剤及びバインダとしては、正極電極22の説明の際に例示した材料をそのまま使用することができる。
負極集電体33は負極電極32を支持しつつ集電を行うための部材であって、例えば銅、ニッケル、ステンレス等のような導電性金属箔あるいは導電性金属板の使用が好適である。負極集電体33は平面視矩形状に形成され、その四辺のうちの一辺からは、接続部としてのタブ34が突出している。このタブ34は、導電性金属材料からなる負極外部端子35に対して溶接により接合される。
負極集電体33において、対向する二辺の近傍に帯状のリチウム貼付部(図示略)が設けられており、そのリチウム貼付部には帯状にカットされたプレドープ用のリチウム金属箔(図示略)が貼付される。なお、このリチウム金属箔は、プレドープが完了すると溶解して消失する。
負極31及び正極21の間に介在されるセパレータ41は、有機電解質や電極活物質等に対して耐久性があり、連通気孔を有する非導電性の多孔体等からなる。通常、ガラス繊維、ポリエチレン、ポリプロピレン等からなる布、不織布あるいは多孔体が用いられる。セパレータ41の厚さは、キャパシタの内部抵抗を小さくするために薄いほうが好ましいが、有機電解質の保持量、流通性、強度等を勘案して適宜設定することができる。
かかるセパレータ41には通常液状の有機電解質が含浸されているが、漏液を防止するためにゲル状または固体状にした有機電解質を用いることもできる。ここで前記有機電解質は、ドーピングされうるリチウムイオンを生成しうる化合物を、非プロトン性有機溶媒に溶解させてなるものである。上記化合物としては有機リチウム塩を挙げることができ、その好適例としては、LiPFと表記されるリチウムヘキサフルオロフォスフェート、LiN(CFSOと表記されるリチウムビス(トリフルオロメタンスルホン)イミド、LiN(CSOと表記されるリチウムビス(ペンタフルオロエタンスルホン)イミド等がある。また、上記非プロトン性有機溶媒の好適例としては、例えば、プロピレンカーボネート(PC)、エチレンカーボネート(EC)、ブチレンカーボネート(BC)、γ−ブチロラクトン(GBL)、ビニレンカーボネート(VC)、アセトニトリル(AN)、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、エチルメチルカーボネート(EMC)、メチルプロピルカーボネート(MPC)及びこれらの誘導体、あるいはそれらの混合溶媒等がある。
本実施の形態の蓄電セル11では、電極積層体51が電解液とともに容器61内に密閉収納されている。この容器61は、アルミ箔を樹脂フィルムにラミネートしてなるアルミニウム・ラミネートフィルム(金属ラミネートフィルム材)を用いて矩形袋状に加工したソフト容器である。その開口部は、熱融着によって封止されている。熱融着による封止は、融着部に正極外部端子25及び負極外部端子35を挟み込んだ状態で行われる。
このようにして容器61内に電極積層体51を収容した場合、容器61における一方の端部62(図5では右側の電極突出端部)から正極外部端子25が突出し、他方の端部63(図5では左側の電極突出端部)から負極外部端子35が突出している。また、容器61において、電極積層体51の収容部64の周縁には熱融着による封止部65が形成されている。なお、容器61としては、アルミ箔以外の他の金属箔からなる金属ラミネートフィルム材を用いて形成してもよい。
図1〜図3に示されるように、カバー12は、容器61における電極積層体51の収容部64に加えて、容器61(金属ラミネートフィルム材)の電極突出端部62,63及び外部端子25,35の露呈部分66,67を覆っている。蓄電セル11の厚さ方向から見て、カバー12は、電極積層体51の正極21及び負極31と重なり合う位置関係にあり、かつカバー12の面積のほうが正極21及び負極31の面積よりも大きくなっている。
図3に示されるように、本実施の形態のカバー12は、熱硬化性樹脂(例えばエポキシ樹脂)の硬化物からなる4つの樹脂スペーサ71〜74(樹脂成形体)を組み合わせて形成されている。各樹脂スペーサ71〜74は、蓄電セル11の平面視形状に合わせて矩形板状に成形されており、蓄電セル11の表裏面の外形に沿った形状の凹部71a〜74aを有している。具体的には、最上部に設けられる樹脂スペーサ71は、一方の面(図3では下面)に凹部71aが形成され、他方の面(図3では上面)は平坦に形成されている。また、中間部に配置される樹脂スペーサ72,73は、両面に凹部72a,73aが形成されている。最下部に配置される樹脂スペーサ74は一方の面(図3では上面)に凹部74aが形成され、他方の面(図3では下面)は平坦に形成されている。そして、樹脂スペーサ71〜74においてその凹部71a〜74aの表面に接着用樹脂75(例えば、エポキシ系接着剤)が設けられている。この接着用樹脂75を設けることにより各樹脂スペーサ71〜74間の隙間や樹脂スペーサ71〜74と蓄電セル11との隙間を埋めるとともに、各蓄電セル11と各樹脂スペーサ71〜74とを接着固定している。
このように各樹脂スペーサ71〜74を組み合わせて形成したカバー12において、正極21及び負極31に重なり合う位置関係にあるカバー12の表面(図3では上面13a及び下面13b)は、平坦面となっている。ここで、カバー12を介して所定の圧力を加えた状態で蓄電ユニット10を設置することにより、正極21及び負極31に対してその厚さ方向から圧力が均等に加わるようになっている。このため、振動やガスの発生時に正極21及び負極31間の距離が大きくなるといった問題が回避される。
さらに、容器61において電極突出端部62,63と直交する位置関係にある端部68,69は、カバー12で被覆されておらず露呈している。この容器61の露呈部分は、蓄電セル11内にガスが発生して圧力が増加したときに材料に膨らむように変形することが可能である。よって、当該部分にガス圧を逃がすことができる。あるいは、ガス発生時に膨らんで破れることでガスの逃げ道を形成することができる。
また、本実施の形態のカバー12は、蓄電セル11間を電気的に接続する内部接続用導体14を露呈した状態で蓄電ユニット10を被覆している。従って、蓄電ユニット10において、各蓄電セル11で発生した熱が内部接続用導体14を伝わり、内部接続用導体14の露呈部分から効率よく放散される。なお、本実施形態における内部接続用導体14は、銅やニッケルのような導電金属板からなり、それらは略コ字状に屈曲形成された状態で取り付けられている。
次に、本実施の形態における蓄電ユニット10の製造方法の一例を説明する。
まず、蓄電セル11を製造するために、正極21、負極31及びセパレータ41を積層してなる電極積層体51と、その電極積層体51を収容するための容器61とを準備しておく。
正極21の作製は下記の手順で行う。まず、炭素材料、導電剤及びバインダを含む混合スラリーを用意し、これを正極集電体23である厚さ20μmのアルミニウム箔に塗布して、正極電極22を形成する。正極電極22の乾燥及びプレスを行った後、金型で所定サイズに裁断して、正極21とする。
負極31の作製は下記の手順で行う。まず、炭素材料及びバインダを含む混合スラリーを用意し、これを負極集電体33である厚さ12μmの銅箔に塗布して、負極電極32を形成する。ただし、その際にはスラリーを塗らない部分を外周部に設定しておき、そこをリチウム貼付部とする。負極電極32の乾燥及びプレスを行った後、金型で所定サイズに裁断して、負極31とする。リチウム貼付部には、あらかじめリチウム金属箔を接合しておく。
そして、正極21及びリチウム金属箔付きの負極31間にセパレータ41を介在させて積層し、電極積層体51とする。その後、各正極集電体23の各タブ24を正極外部端子25に超音波溶接し、かつ、各負極集電体33の各タブ34を負極外部端子35に超音波溶接する。
次に、容器61の中に端子付きの電極積層体51を収容して開口部を閉じる。この後、真空引きを行いつつ有機電解質を注入し、容器61内の収容空間を有機電解質で確実に満たすようにする。さらに、容器61を熱融着により密閉して所定時間保持し、プレドープを進行させる。以上の結果、図4及び図5に示す蓄電セル11が完成する。
上記工程を行って3つの蓄電セル11を準備するとともに、4つの樹脂スペーサ71〜74を準備する。各樹脂スペーサ71〜74は、周知の手法に従ってモールド成形される。
そして、図6に示されるように、各樹脂スペーサ71〜74の凹部71a〜74aの表面に未硬化状態の接着用樹脂75を塗布する。その後、各樹脂スペーサ71〜74間に蓄電セル11を挟み込んで配置するとともに、樹脂スペーサ71〜74同士の隙間及び樹脂スペーサ71〜74と蓄電セル11との隙間を接着用樹脂75で埋めた状態にする(配置工程)。
その後、蓄電セル11内の電解液に悪影響を与えない60℃以下の温度条件(具体的には45℃程度)で蓄電セル11内の電極積層体51の積層方向に圧力を加えながら接着用樹脂75を硬化させる(加圧硬化工程)。このとき、セパレータ41が圧縮されるため正極21及び負極31間の距離も短くなる。次いで、溶接やはんだ付け等により内部接続用導体14を介して外部端子25,35同士を連結することにより、蓄電セル11同士を電気的に接続する(接続工程)。以上の工程を経ることで図1に示す蓄電ユニット10が完成する。
従って、本実施の形態によれば以下の効果を得ることができる。
(1)本実施の形態の蓄電ユニット10では、複数の蓄電セル11が積層配置されかつ互いに直列の関係で電気的に接続されるので、エネルギー容量が大きく、急速充放電が可能な蓄電ユニットを実現することができる。また、アルミニウム・ラミネートフィルムからなる容器61の電極突出端部62,63及び外部端子25,35の露呈部分66,67が絶縁樹脂製のカバー12で被覆されることにより、複数の蓄電セル11同士が固定されているので、各外部端子25,35が振動や衝撃を受けてもガタつかなくなる。また、容器61における各外部端子25,35の露呈部分66,67がカバー12によって密閉されるので、電解液の液漏れを確実に防止することができ、蓄電ユニット10の耐振性を高めることができる。さらに、硬化したカバー12で被覆することにより、外形形状が安定化するため、蓄電ユニット10の設置を容易に行うことができる。従って、移動車両等のように、設置されるエネルギー回生用の蓄電システムに蓄電ユニット10を用いることが可能となる。
(2)本実施の形態の蓄電ユニット10では、蓄電セル11の厚さ方向からみて、カバー12は正極21及び負極31と重なり合う位置関係にあり、かつ、カバー12の面積のほうが正極21及び負極31の面積よりも大きくなっている。このようにすれば、蓄電セル11の電極積層体51(正極21及び負極31)をカバー12で確実に保護、補強することができ、蓄電ユニット10の製品信頼性を十分に高めることができる。
(3)本実施の形態の蓄電ユニット10では、正極21及び負極31と重なり合う位置関係にあるカバー12の表面13a,13bが平坦面であるので、そのカバー12を介して正極21及び負極31に対してその厚さ方向から圧力を均等に加えることができる。この結果、正極21及び負極31間のセパレータ41が適度に圧縮されて正極21及び負極31間の距離が短くなり、良好な蓄電性能を得ることができるとともに、製品品質のばらつきを抑えて良品率を向上させることができる。
(4)本実施の形態の蓄電ユニット10では、容器61において、電極突出端部62,63と直交する位置関係にある端部68,69の一部がカバー12で被覆されておらず露呈している。このため、ガス発生時には露呈部分の材料が変形または破損することで、ガス圧を逃がすことができる。
(5)本実施の形態の蓄電ユニット10では、蓄電セル11間を電気的に接続する内部接続用導体14がカバー12から露呈させた状態となっている。この場合、各蓄電セル11で発生した熱が内部接続用導体14を伝わり、内部接続用導体14の露呈部分から効率よく放散される。よって、各蓄電セル11の放電性能を良好に維持することができる。なお、蓄電ユニット10において放熱性能が不足する場合には、放熱フィンを内部接続用導体14の露呈部分に設置して、放熱面積を増大させてもよい。
(6)本実施の形態の蓄電ユニット10において、カバー12は、蓄電セル11の外形に沿った形状の凹部71a〜74aを有する樹脂スペーサ71〜74を複数組み合わせてなるものであり、樹脂スペーサ71〜74同士の隙間及び樹脂スペーサ71〜74と蓄電セル11との隙間が接着用樹脂75で埋められている。このようにすると、蓄電セル11とカバー12との間に隙間がなくなり、部材同士を確実に固定することができる。
(7)本実施の形態の場合、加圧硬化工程において、接着用樹脂75を硬化させる際に、蓄電セル11が60℃以上に加熱されることがないため、蓄電セル11内において電解液が分解してガスが発生するといった問題を防止することができる。また、蓄電セル11内の電極積層体51の積層方向に圧力を加えながら接着用樹脂75を熱硬化させているので、正極21及び負極31間のセパレータ41が適度に圧縮されて正極21及び負極31間の距離が短くなり、良好な蓄電性能を得ることができる。さらに、樹脂スペーサ71〜74を予め成形しておき、樹脂スペーサ71〜74同士の隙間及び樹脂スペーサ71〜74と蓄電セル11との隙間を接着用樹脂75で埋めているので、45℃程度の比較的に低い温度条件であっても、接着用樹脂75を迅速に硬化させてカバー12を形成することができる。従って、蓄電セル11とカバー12とを樹脂で一体的にモールド成形する場合とは異なり、加熱及び冷却プロセスを経る必要がなく、比較的短時間で確実にかつ効率よく蓄電ユニット10を製造することができる。
なお、本発明の実施の形態は以下のように変更してもよい。
・上記実施の形態の蓄電ユニット10では、蓄電セル11間にカバー12(樹脂スペーサ72,73)が介在する構成であったが、図7に示す蓄電ユニット10Aのように、蓄電セル11間に樹脂スペーサが介在しないように構成してもよい。なおこの場合、蓄電ユニット10Aのカバー12Aは、樹脂モールド成形によって一体的に成形する。このようにしても、蓄電ユニット10Aの耐振性を高めることができるとともに、蓄電ユニット10Aの設置を容易に行うことができる。さらに、蓄電セル11間に樹脂スペーサが介在しないため、蓄電ユニット10Aの薄型化を図ることができる。
また、蓄電ユニット10,10Aにおいて、蓄電セル11間を接続する内部接続用導体14がカバー12,12Aから露呈していたが、図8に示す蓄電ユニット10Bのように、内部接続用導体14を完全に被覆するようカバー12Bを構成してもよい。このように、蓄電セル11間の内部接続用導体14をカバー12Bで覆うことにより、ショート等が起こりにくくなり、蓄電ユニット10Bの取り扱い性が向上され、蓄電ユニット10Bの設置を容易に行うことができる。
・上記実施の形態の蓄電ユニット10において、カバー12は、容器61における電極積層体51の収容部64と外部端子25,35の基端側(電極突出端部62,63及び外部端子25,35の露呈部分66,67)とを覆うよう平面視で長方形状に成形されていたが、この形状に限定されるものではない。例えば、図9に示す蓄電ユニット10Cのように、外部端子25,35の基端側の幅を電極積層体51の収容部64側の幅よりも幅広となるようにカバー12Cを形成してもよい。このように、カバー12Cを形成することにより、外部端子25,35の振動をより確実に抑えることができる。また、図10に示す蓄電ユニット10Dのように、電極積層体51の収容部64における中央部分の幅を他の部分よりも幅広となるようカバー12Dを形成してもよい。このようにすれば、カバー12Dの強度を十分に高めることができる。さらに、図9の蓄電ユニット10Cや図10の蓄電ユニット10Dの場合、カバー12C,12Dの幅広の部分を利用すれば、蓄電ユニット10C,10Dの固定を容易に行うことができる。具体的には、カバー12C,12Dの幅広の部分に、例えば、固定用のボルト穴を形成してボルト締めによって蓄電ユニット10C,10Dを設置することにより、位置ズレがなく正確に蓄電ユニット10C,10Dを固定することができる。
・上記実施の形態の蓄電ユニット10において、カバー12は、容器61における電極積層体51の収容部64と外部端子25,35の基端側とを覆うものであったが、図11及び図12に示す蓄電ユニット10Eのように、外部端子25,35の基端側のみを覆うようにカバー12Eを形成してもよい。また、このカバー12Eは、その表面が蓄電セル11の容器61表面と面一となるように形成されている。このように蓄電ユニット10Eを構成しても、蓄電セル11の容器61における電極突出端部62,63及び外部端子25,35の露呈部分66,67をカバー12Eで密閉できるため、電解液の漏れを防止することができるとともに、カバー12Eによって外部端子25,35を補強することができる。
・上記実施の形態において、カバー12,12A〜12Eは、エポキシ樹脂の硬化物から形成されるものであったが、フェノール樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリイミド樹脂等の別の熱硬化性樹脂を用いて形成してもよく、さらには紫外線硬化性樹脂などを用いて形成してもよい。また、カバー12,12A〜12Eは、絶縁樹脂材料中にその樹脂材料よりも熱伝導性が高い高熱伝導性の絶縁無機材料からなるフィラーを分散させて成形してもよい。この絶縁無機材料のフィラーとしては、セラミックフィラーが好ましく、具体例としてはアルミナフィラーやシリカフィラー等がある。このようにすれば、カバー12,12A〜12Eの熱伝導性が高まるため、蓄電セル11内で発生した熱がカバー12,12A〜12Eを伝わり、カバー12,12A〜12Eの表面から効率よく放散することができる。よって、蓄電セル11の充放電性能を良好な状態で維持することができる。
・上記実施の形態では、3つの蓄電セル11をその厚さ方向に積層して蓄電ユニット10,10A〜10Eを構成するものであったが、積層するセル数は適宜変更してもよい。また、蓄電セル11を平面方向に複数配置して薄型の蓄電ユニットを構成してもよい。
・上記実施の形態の蓄電ユニット10,10A〜10Eでは、複数の蓄電セル11同士をカバー12,12A〜12Eで固定して補強するものであったが、図13に示す蓄電ユニット10Fように、1つの蓄電セル11にカバー12Fを設けてその補強を行ってもよい。このカバー12Fは、蓄電セル11における電極積層体51の収容部64及び外部端子25,35の基端側を被覆している。このようにしても、蓄電セル11における容器61の封止部をカバー12Fで密閉できるため、電解液の漏れを防止することができるとともに、カバー12Fによって外部端子25,35を補強することができる。
また、図14に示す蓄電ユニット10Gのように、放熱部材81上に、カバー12Gを用いて蓄電セル11を固定するように構成してもよい。このカバー12Gは、蓄電セル11における外部端子25,35の基端側を被覆するとともに、蓄電セル11を放熱部材81上に固定している。具体的には、放熱部材81としては、アルミニウム板などの金属板やセラミック板が用いられ、放熱部材81の表面積は、蓄電セル11における電極積層体51の表面積よりも大きくなっている。また、カバー12Gは下部材77と上部材78とによって形成されており、各部材77,78は、例えば、エポキシ樹脂中にシリカフィラーなどの高熱伝導性の絶縁無機フィラーを分散させて成形されている。そして、図15に示されるように、カバー12Gの下部材77を放熱部材81の上面に予め接着固定しておき、その下部材77に外部端子25,35の基端側が配置するよう蓄電セル11を設置する。さらに、カバー12Gの上部材78をかぶせ、その上部材78と下部材77とで蓄電セル11における外部端子25,35の基端側を挟み込むとともにその隙間を接着用樹脂79で埋めて接着固定する。これにより、図14の蓄電ユニット10Gが完成する。このように蓄電ユニット10Gを構成すれば、蓄電セル11における容器61の封止部をカバー12Gで密閉できるため、電解液の漏れを防止することができるとともに、カバー12Gによって外部端子25,35を補強することができる。また、放熱部材81を設けることにより、放熱性能を高めることができる。さらに、放熱部材81が補強板の機能を果たすため、信頼性の高い蓄電ユニット10Gを実現することができる。
・上記実施の形態では、3つの蓄電セル11を直列の関係で接続した蓄電ユニット10に具体化していたが、複数の蓄電セル11を並列の関係で接続した蓄電ユニットに本発明を具体化してもよい。
・上記実施の形態において、蓄電ユニット10,10A〜10Gを構成する蓄電セル11は、容器61の対向する一方の端部62から正極外部端子25が突出し、他方の端部63から負極外部端子35が突出するものであったが、容器61における同一端部から正極外部端子25及び負極外部端子35が突出する蓄電セルを用いて蓄電ユニットを構成してもよい。
・上記実施の形態では、本発明をリチウムプレドープ型リチウムイオンキャパシタの蓄電セル11に具体化したが、リチウム以外のアルカリ金属をプレドープさせるタイプのアルカリ金属イオンキャパシタの蓄電セルに具体化することもできる。あるいは、本発明を非水系二次電池や電気二重層キャパシタの蓄電セルなどに具体化することもできる。
本発明を具体化した一実施の形態の蓄電ユニットを示す斜視図。 一実施の形態の蓄電ユニットを示す平面図。 一実施の形態の蓄電ユニットを示す断面図。 一実施の形態の蓄電セルを示す平面図。 一実施の形態の蓄電セルを示す断面図。 一実施の形態の蓄電ユニットの製造方法を示す分解断面図。 別の実施の形態の蓄電ユニットを示す断面図。 別の実施の形態の蓄電ユニットを示す断面図。 別の実施の形態の蓄電ユニットを示す平面図。 別の実施の形態の蓄電ユニットを示す平面図。 別の実施の形態の蓄電ユニットを示す平面図。 別の実施の形態の蓄電ユニットを示す断面図。 別の実施の形態の蓄電ユニットを示す断面図。 別の実施の形態の蓄電ユニットを示す断面図。 別の実施の形態の蓄電ユニットの製造方法を示す分解断面図。
符号の説明
10,10A〜10G…蓄電ユニット
11…蓄電セル
12,12A〜12G…カバー
13a,13b…カバーの表面
14…内部接続用導体
21…正極
25…外部端子としての正極外部端子
31…負極
35…外部端子としての負極外部端子
41…セパレータ
51…電極積層体
61…金属ラミネートフィルムからなる容器
62,63…電極突出端部
66,67…外部端子の露呈部分
68,69…電極突出端部と直交する位置関係にある端部
71〜74…樹脂成形体としての樹脂スペーサ
71a〜74a…凹部
75…接着用樹脂

Claims (10)

  1. リチウムイオンあるいはアニオンを可逆的に担持可能な正極と、リチウムイオンを可逆的に担持可能な材料からなる負極とをセパレータを介して対向配置してなる発電要素を1単位として、少なくとも1単位以上の発電要素を積層してなる電極積層体を、リチウム塩を含む電解液とともに金属ラミネートフィルム材で密封封止してなり、前記正極または前記負極に連結された外部端子が前記金属ラミネートフィルム材から突出して露呈している蓄電素子を備える蓄電ユニットであって、
    少なくとも前記金属ラミネートフィルム材の電極突出端部及び前記外部端子の露呈部分が絶縁樹脂の硬化物からなるカバーで被覆されていることを特徴とする蓄電ユニット。
  2. リチウムイオンあるいはアニオンを可逆的に担持可能な正極と、リチウムイオンを可逆的に担持可能な材料からなる負極とをセパレータを介して対向配置してなる発電要素を1単位として、少なくとも1単位以上の発電要素を積層してなる電極積層体を、リチウム塩を含む電解液とともに金属ラミネートフィルム材で密封封止してなり、前記正極または前記負極に連結された外部端子が前記金属ラミネートフィルム材から突出して露呈している複数の蓄電セルを備える蓄電ユニットであって、
    前記複数の前記蓄電セルが隣接して配置されかつ互いに直列または並列の関係で電気的に接続されるとともに、少なくとも前記金属ラミネートフィルム材の電極突出端部及び前記外部端子の露呈部分が絶縁樹脂の硬化物からなるカバーで被覆されることにより、前記複数の蓄電セル同士が固定されていることを特徴とする蓄電ユニット。
  3. 前記蓄電セルの厚さ方向からみて、前記カバーは前記正極及び前記負極と重なり合う位置関係にあり、かつ、前記カバーの面積のほうが前記正極及び前記負極の面積よりも大きいことを特徴とする請求項1または2に記載の蓄電ユニット。
  4. 前記正極及び前記負極と重なり合う位置関係にある前記カバーの表面は、平坦面であることを特徴とする請求項3に記載の蓄電ユニット。
  5. 前記金属ラミネートフィルム材の電極突出端部と直交する位置関係にある端部は、少なくともその一部が前記カバーで被覆されておらず露呈していることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の蓄電ユニット。
  6. 前記カバーは、前記蓄電セル間を電気的に接続する内部接続用導体を完全に被覆していることを特徴とする請求項2乃至5のいずれか1項に記載の蓄電ユニット。
  7. 前記カバーは、前記蓄電セル間を電気的に接続する内部接続用導体をその一部を露呈させた状態で被覆していることを特徴とする請求項2乃至5のいずれか1項に記載の蓄電ユニット。
  8. 前記カバーは、絶縁樹脂材料中に高熱伝導性の絶縁無機材料からなるフィラーを分散させてなるものであることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の蓄電ユニット。
  9. 前記カバーは、前記蓄電セルの外形に沿った形状の凹部を有する樹脂成形体を複数組み合わせてなるものであり、前記樹脂成形体同士の隙間及び前記樹脂成形体と前記蓄電セルとの隙間が接着用樹脂で埋められていることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の蓄電ユニット。
  10. 請求項9に記載の蓄電ユニットの製造方法であって、
    蓄電セルの外形に沿った形状の凹部を有する樹脂成形体間に前記蓄電セルを挟み込んで配置するとともに、前記樹脂成形体同士の隙間及び前記樹脂成形体と前記蓄電セルとの隙間を接着用樹脂で埋めた状態にする配置工程と、
    前記配置工程の後、100℃以下の温度条件で前記蓄電セル内の電極積層体の積層方向に圧力を加えながら前記接着用樹脂を硬化させる加圧硬化工程と、
    前記加圧硬化工程の後、内部接続用導体を介して外部端子同士を連結することにより前記蓄電セル同士を電気的に接続する接続工程と
    を含むことを特徴とする蓄電ユニットの製造方法。
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