JP2010009856A - リチウムイオン二次電池用負極 - Google Patents

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Abstract

【課題】充放電時の膨脹収縮に伴う、電極からリチウムと合金化する材料の脱落を抑制し、サイクル特性が向上したリチウムイオン2次電池用負極を提供する。
【解決手段】少なくともSi、Ge、Sn、Pb、Al、In及びZnから選ばれるリチウムと合金化する材料を含む負極1活物質を充填した充填層3を有する多孔性金属支持体4と、前記充填層の一方の面に第1の緩衝層2と、前記充填層の他方の面に第2の緩衝層2’と、を有するリチウムイオン二次電池用負極。
【選択図】図1

Description

本発明は、リチウムイオン二次電池用負極に関する。
近年、大気汚染や地球温暖化に対処するため、二酸化炭素量の低減が切に望まれている。自動車業界では、電気自動車(EV)やハイブリッド電気自動車(HEV)の導入による二酸化炭素排出量の低減に期待が集まっており、これらの実用化の鍵を握るモータ駆動用二次電池の開発が盛んに行われている。
モータ駆動用二次電池としては、携帯電話やノートパソコン等に使用される民生用リチウムイオン二次電池と比較して極めて高い出力特性、及び高いエネルギーを有することが求められている。従って、全ての電池の中で最も高い理論エネルギーを有するリチウムイオン二次電池が注目を集めており、現在急速に開発が進められている。
従来、リチウムイオン二次電池の負極には充放電サイクルの寿命やコスト面で有利な炭素・黒鉛系材料が用いられてきた。しかし、炭素・黒鉛系の負極材料ではリチウムイオンの黒鉛結晶中への吸蔵・放出により充放電がなされるため、最大リチウム導入化合物であるLiCから得られる理論容量372mAh/g以上の充放電容量が得られないという欠点がある。このため、炭素・黒鉛系負極材料で車両用途の実用化レベルを満足する容量、エネルギー密度を得るのは困難であると予想される。
これに対し、負極にリチウムと合金化する材料(以下、リチウム合金系負極材料とも称する)を用いた電池は、従来の炭素・黒鉛系負極材料と比較しエネルギー密度が向上するため、車両用途における負極材料として期待されている。例えば、Si材料は、充放電において下記の反応式のように1molあたり4.4molのリチウムイオンを吸蔵放出し、Li22Siにおいては2000mAh/g程度もの理論容量を有する。
しかし、リチウム合金系負極材料を用いたリチウムイオン二次電池は、充放電時の正極および負極の膨張収縮が大きい。例えば、リチウムイオンを吸蔵した場合の体積膨張は、黒鉛では約1.2倍であるのに対し、Si材料では約4倍にも達する。
このようなSi材料の体積膨張を改善する方法として、特許文献1では、リチウムイオンを吸蔵・放出可能な炭素材料を充填した多孔性金属基体と、Siを充填した多孔性金属基体とが重ね合わされ、金属基体同士が接合された負極が開示されている。
特開2004−265718号公報
しかしながら、従来の負極においては、充放電時のリチウム合金系負極材料の膨脹収縮に伴い、電極からリチウム合金系負極材料が脱落しやすいという問題について十分に解決されているとは言い難く、電池がサイクル劣化しやすいという問題があった。
そこで本発明の目的は、充放電時のリチウム合金系負極材料の膨脹収縮に伴う、電極からのリチウム合金系負極材料の脱落を抑制し、サイクル特性が向上したリチウムイオン2次電池用負極を提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決すべく検討した結果、リチウム合金系負極材料が充填されてなる充填層の一方の面に第1の緩衝層、他方の面に第2の緩衝層を設けることによってリチウム合金系負極材料の膨張収縮を吸収できることを見出し、本発明を完成させた。
本発明のように、負極に緩衝層を設けることにより、充放電に伴って合金系負極材料が膨脹収縮してもリチウム合金系負極材料を金属多孔体内に収めることができる。したがって、本発明の負極を電池に適用することによって、充放電が繰り返されても、負極材料の膨脹収縮が緩衝層に吸収されるため、サイクル特性に優れたリチウムイオン二次電池が提供されうる。
(負極:第1実施形態)
本発明の第1実施形態は、リチウムと合金化する材料(以下、リチウム合金系負極材料とも称する)を含む負極活物質が充填されてなる充填層と、前記充填層の一方の面に形成されてなる第1の緩衝層と、前記充填層の他方の面に形成されてなる第2の緩衝層とを含む多孔性金属支持体を有する、リチウムイオン二次電池用負極である。ここで、第1の緩衝層と第2の緩衝層は同じ部材であってもよいし、異なる部材であってもよい。好ましくは、リチウムイオン二次電池用負極は、リチウムと合金化する材料を含む負極活物質が充填されてなる充填層と、前記充填層の一方の面に形成されてなる第1の緩衝層と、前記充填層の他方の面に形成されてなる第2の緩衝層と、を含む多孔性金属支持体からなる。
このような構造の多孔性金属支持体を用いることによって、リチウム合金系負極材料の膨脹収縮を金属支持体内で抑えることができる。それと共に、リチウム合金系負極材料の膨張収縮を緩衝層で吸収することができる。したがって、リチウム合金系負極材料が、負極から脱落することが抑制され、電池を経時的に使用した場合のサイクル劣化を抑制することができる。
図1を用いて好適な実施形態について説明するが、以下の実施形態のみには制限されない。図1は、負極の模式断面図である。負極は、支持体として多孔性金属支持体4を用いている。多孔性金属支持体4(以下、負極支持体と呼ぶこともある)の中心部には、多孔性金属支持体4に負極活物質が充填されてなる充填層3が配置されている。負極活物質は、リチウム合金系負極材料を含む。そして、多孔性金属支持体4中、充填層3の両面のそれぞれに第1の緩衝層2および第2の緩衝層2’が配置され、本実施形態の負極1が形成される。図1では、多孔性金属支持体は、充填層と緩衝層とから構成される。しかし、本発明は、上記構造に限定されるものではなく、多孔性金属支持体が他の層を有していてもよい。例えば、充填層3内にさらに少なくとも一の緩衝層を設ける形態;緩衝層2、2’内にまたは上に少なくとも一の充填層を設ける形態などが挙げられる。好ましくは、図1に示されるように、多孔性金属支持体は、充填層と緩衝層とから構成される。
充填層において、負極活物質の充填密度は、従来知見に基づいて適宜設定される。通常は容量等を考慮し、0.5〜1.5g/cm程度である。
緩衝層の厚さは、支持体の厚み方向で、支持体厚みに対してX%(ここで、支持体の厚さを100%としたとき、Xは25以下の数)であることが好ましい。かような範囲であれば、電池容量をある程度維持しつつ、サイクル特性を向上させることができる。図1を用いて説明すると、一方の表面(セパレータ等と接する側)からX%までは、第1の緩衝層2である。この際、図1においては、他方の表面からX’%までは、同様に第2の緩衝層2’である。ここで、X’もX同様、0を越えて25以下の数である。また、XとX’は同じ数値であっても、異なる数値であってもよい。すなわち、片方の面と、もう一方の面とで、緩衝層の厚さは異なってもよい。なお、本発明の効果が顕著に発揮されることから、上記Xは、好ましくは3〜20であり、より好ましくは5〜15である。
緩衝層は、充填層の負極活物質の膨脹収縮を吸収することのできる緩衝作用を有する層であれば特に限定されない。例えば、緩衝層が空孔を有する形態が挙げられる。
緩衝層が空孔を有する形態とは、多孔性金属支持体中に存在する緩衝層が空孔を有する形態であれば特に限定されない。好適には、多孔性金属支持体に充填物(好ましくは負極活物質)が充填されていない多孔性金属支持体部が、緩衝層となる形態である。ここで、「充填物が充填されない」とは、充填物が全く存在しないことを意味するものではなく、実質的に充填されていないことを意味する。本発明において、「充填物が充填されていない」とは、支持体中心部の負極活物質充填密度に対して、充填密度が10%以下、好ましくは5%以下の充填物が存在することも含む。
緩衝層が空孔を有する形態の負極の製造方法は、特に限定されるものではないが、好適な一例を以下に説明する。
まず、負極支持体に活物質を充填する。充填方法については、従来公知の種々の方法を用いることができ、例えば、吸引、スピンコート、エクストルージョンダイコーター、エアードクターコーター、ブレッドコーター、ロッドコーター、ナイフコーター、スクイズコーター、リバースロールコーター、バーコーターを用いた塗布などによる充填方法が挙げられる。活物質の充填後、乾燥、焼結して、活物質が充填された負極支持体を得る。
その後、サンドブラスト加工、反応性イオンエッチング等、好ましくはサンドブラスト加工により、双方の表面近傍の負極活物質を削ることにより、負極活物質が充填されてなる層の外側に、負極活物質が充填されていない層を形成することができる。該負極活物質が充填されていない層は、すなわち多孔性金属支持体そのものであり、緩衝層が空孔を有する形態となる。
なお、上記好適な一例において、負極活物質を削る厚さは、サンドブラスト加工において、ブラスト材料の粒子径;空気圧;加工時間を制御することによって、適宜設定することができる。
サンドブラスト加工に用いられるブラスト材料としては、金属系、アモルファス合金系、ガラス系、セラミック系が挙げられる。ブラスト材料の大きさとしては、負極支持体の空孔径等を考慮して、適宜設定されるが、平均粒子径で0.5〜50μmであることが好ましい。また、ブラスト加工の際に吹き付けられる圧縮空気の圧力としては、通常、0.1〜1MPa程度である。また加工時間としては、通常、1〜30分程度である。なお、「粒子径」とは、粒子の輪郭線上の任意の2点間の距離のうち、最大の距離を意味するものとする。また、「平均粒子径」の値としては、走査型電子顕微鏡(SEM)や透過型電子顕微鏡(TEM)などの観察手段を用い、数〜数十視野中に観察される粒子の粒子径の平均値として算出される値を採用するものとする。
図2に、本実施形態を示す写真を示す。図2は、多孔性金属支持体に負極活物質を充填した後、表面近傍の活物質を除去することにより得た。したがって、図2において緩衝層2(白色部)は、負極活物質が充填されていない多孔性金属支持体部である。また、図2において、緩衝層の下に、充填層3(灰色部)として、負極活物質が充填された多孔性金属支持体部が形成されている。
また、他の緩衝層の形態としては、多孔性金属支持体に緩衝材が充填されてなる形態が挙げられる。以下、緩衝材が多孔性支持体に充填されて形成された緩衝層を緩衝材層とも称する。緩衝材層は、負極支持体に負極活物質を充填し、負極支持体から負極活物質を除去した後、活物質が除去された負極支持体部に緩衝材が充填されてなる形態が好ましい。負極活物質が充填されていない部分に緩衝材が存在することにより、充放電に伴うリチウム合金系負極材料の脱落をより効果的に抑制できる。
緩衝材としては、導電性炭素材料、樹脂から選ばれる少なくとも1種を用いることができる。このような材料を用いることにより、充放電に伴うリチウム合金系負極材料の脱落を効果的に抑制できる。また、溶媒和したLiが容易に通り抜けることができる。樹脂は連結孔を有することが好ましい。導電性炭素材料としては、具体的には、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、チャンネルブラック、ランプブラック、オイルファーネスブラック、サーマルブラック、カーボン繊維、平板状カーボン等のカーボンブラック等が挙げられる。また、樹脂としては、電位に耐えることのできる樹脂であれば特に限定されない。具体的には、連通孔を有する汎用〜スーパーエンジニアプラスチック系樹脂が挙げられる。また、樹脂内に導電性炭素材料を導入することで導電性を持たせて、緩衝材としてもよい。特に、電池抵抗の点から、カーボンブラックが好ましい。この際、カーボンブラックのBET比表面積は、50〜1500m/gであることが好ましく、50〜1000m/gであることがより好ましく、100〜1000m/gであることがより好ましい。
緩衝材層において、緩衝材の充填密度は、適宜設定されるが、通常0.1〜1.0g/cm程度である。
緩衝材層は、直径1.5nm〜2μmの空孔径を有することが好ましく、1.5nm〜1μmの空孔径を有することが好ましい。かような大きさの空孔径を有することによって、溶媒和したLiが容易に通り抜けることができる。なお、本明細書において、空孔径は、水銀圧入法によって測定された値を採用する。また、緩衝材層における空孔率は、30〜90%であることが好ましく、50〜80%であることがより好ましい。空孔率は、水銀圧入法による細孔分布測定などにより緩衝材層の内部に存在する空孔(微細孔)の体積を測定し、緩衝材層の体積に対する割合として求めることができる。
緩衝材層には、緩衝材の他、緩衝材を固着させるための各種有機材料が含まれてもよい。
緩衝材層の形成方法は、特に制限されるものではないが、例えば、緩衝材、バインダー、溶媒(NMP等)を含むスラリーを、支持体に充填することによって形成することができる。充填方法は、上記活物質の充填方法と同様に行うことができる。上記スラリーで用いられうるバインダーとしては、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリ酢酸ビニル、ポリイミド、およびアクリル樹脂などの熱可塑性樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、およびユリア樹脂などの熱硬化性樹脂、ならびにスチレンブタジエンゴム(SBR)などのゴム系材料が挙げられる。緩衝材とバインダーとの配合割合は、特に制限されるものではないが、緩衝材:バインダー=1:0.01〜1:1.5であることが好ましく、1:0.01〜1:0.5(質量比)であることがより好ましく、1:0.03〜1:0.2(質量比)であることがさらに好ましい。
さらに、1つの緩衝層は、空孔を有する層と、緩衝材層とを組み合わせて形成されてもよい(空孔を有する層と、緩衝材層とが積層された形態の緩衝層)。ここで緩衝材層は、少なくとも負極活物質が充填されている層と接する側に存在することが好ましい。かような形態であれば、充放電に伴うリチウム合金系負極材料の脱落を効果的に抑制できるからである。また、空孔を有する層と、緩衝材層との厚さは同じであっても、異なるものであってもよいが、緩衝材層の厚みが緩衝層厚みに対して25%以上であることが好ましく、50%以上であることがより好ましい。
また、充填層の一方の面の緩衝層(第1の緩衝層)が、空孔を有する層であり、充填層の他方の面の緩衝層(第2の緩衝層)が、緩衝材層であってもよい。
(負極:第二実施形態)
本発明の負極の他の好適な実施形態は、リチウムと合金化する材料を含む負極活物質が充填された多孔性金属支持体と、多孔性金属支持体上の一方の面に第1の緩衝層および他方の面に第2の緩衝層が形成されてなる、リチウムイオン二次電池用負極である。
かような形態であっても、上記第一実施形態同様、リチウム合金系負極材料の膨張収縮を吸収できるとともに、充放電に伴う負極材料の脱落を抑制することができるため、サイクル特性が向上する。本実施形態は、上記実施形態とは異なり、図3に示されるように負極活物質が充填された多孔性金属支持体(充填層)3上に別途、第1の緩衝層5および第2の緩衝層5’を支持体両面に形成する形態である。ここで、第1の緩衝層と第2の緩衝層は同じ部材であってもよいし、異なる部材であってもよい。なお、第一実施形態における部材と共通する部材には同一の符号を付してその説明は省略する。
緩衝層の厚さは、支持体の厚み方向で、支持体厚みに対してY%(ここで、支持体の厚さを100%としたとき、Yは25以下の数)であることが好ましい。なお、本発明の効果が顕著に発揮されることから、上記Yは、好ましくは3〜20であり、より好ましくは5〜15である。緩衝材層の片方の面と、もう一方の面とで、緩衝層の厚さは異なってもよい。
緩衝層は、直径1.5nm〜2μmの空孔径を有することが好ましく、1.5nm〜1μmの空孔径を有することが好ましい。かような大きさの空孔径を有することによって、溶媒和したLiが容易に通り抜けることができる。また、緩衝層における空孔率は、30〜90%であることが好ましく、50〜80%であることがより好ましい。
なお、緩衝層は、支持体の両面に形成されるが、各々の緩衝層の厚さ、空孔径、空孔率は、異なるものであっても、同じであってもよい。
本実施形態における緩衝層に用いられる緩衝材が、導電性炭素材料および樹脂から選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。かような材料であれば、リチウム合金系負極材料の膨張収縮を軽減できるだけの緩衝性を有するからである。また、溶媒和したLiが容易に通り抜けることができる。樹脂は、連結孔を有することが好ましい。
緩衝層の好適な実施形態は、特に制限されるものではないが、(i)緩衝層が緩衝材、バインダーなどを含む形態;(ii)緩衝層が不織布、微多孔性樹脂膜である形態(緩衝材が樹脂)である。
(i)緩衝層が緩衝材、バインダーなどを含む形態における緩衝材としては、導電性炭素材料および樹脂が挙げられる。導電性炭素材料としては、具体的には、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、チャンネルブラック、ランプブラック、オイルファーネスブラック、サーマルブラック、カーボン繊維、平板状カーボン等のカーボンブラック等が挙げられる。また、樹脂としては、電位に耐えることのできる樹脂であれば特に限定されない。具体的には、連通孔を有する汎用〜スーパーエンプラ系樹脂が挙げられる。また、樹脂内に導電性炭素材料を導入することで導電性を持たせてもよい。特に、電池抵抗の点から、カーボンブラックが好ましい。また、バインダーとしては、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリ酢酸ビニル、ポリイミド、およびアクリル樹脂などの熱可塑性樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、およびユリア樹脂などの熱硬化性樹脂、ならびにスチレンブタジエンゴム(SBR)などのゴム系材料が挙げられる。緩衝材とバインダーとの配合割合は、特に制限されるものではないが、緩衝材:バインダー=1:0.01〜1:0.5(質量比)であることが好ましく、1:0.03〜1:0.2(質量比)であることがより好ましい。
支持体表面上に緩衝層を形成させる方法は、従来公知の方法により作成可能である。例えば、緩衝材、バインダー等を溶媒(NMP等)に分散させたスラリーを支持体の表面に塗布し、乾燥させた後、ロールプレス等の手法を用いてプレス処理を施すことによって得られる。
(ii)緩衝層が不織布、微多孔性樹脂である形態において、用いられうる不織布、微多孔性樹脂膜としては、電池電圧に耐えうる汎用〜スーパーエンプラ系樹脂であれば好適に使用できる。特に限定されるものではないが、レーヨン、ポリエステル、アラミド、ポリイミド、綿、アセテート、セラミックなどが挙げられる。本実施形態においては、電気伝導性の観点から、不織布や微多孔性樹脂膜に液体電解質またはポリマー電解質を含浸させることが好ましい。液体電解質または、ポリマー電解質は、後述する電解質層の欄に記載したものを用いることができる。
支持体表面上に、上記不織布および微多孔膜を積層させることにより、第二実施形態の負極を得ることが出来る。
また、第二実施形態において、第1および第2の緩衝層のうち、一方が集電体であってもよい。この場合、緩衝層となる集電体を含めて、負極とする。
以上、本発明における好適な負極構成の形態について説明したが、負極が、リチウムと合金化する材料を含む負極活物質を充填した充填層を有する多孔性金属支持体と、前記充填層の一方の面に第1の緩衝層と、前記充填層の他方の面に第2の緩衝層と、を有する限り種々の形態が本発明に包含される。例えば、図4のように、多孔性金属支持体4内に第1の緩衝層2が形成され、第2の緩衝層5’が多孔性金属支持体上に形成されていてもよい。ここで、第一および第二の実施形態における部材と共通する部材には同一の符号を付してその説明は省略する。具体的な形態としては、第1の緩衝層は、上記第一実施形態で説明した緩衝層(例えば、空孔を有する層や緩衝材層)であり、第2の緩衝層が集電体である形態が挙げられる。
以上、本発明における好適な負極構成の形態について説明したが、上記実施形態に共通する、本発明の負極を構成する各構成要素について、以下説明する。
(支持体)
本発明の負極に用いられる支持体は、多孔性であり、金属から構成される。
多孔性とは、好ましくは、3次元網目状の多孔体構造、または連結孔を有する多孔体構造である。互いに空孔が独立した形態の多孔体構造であると、Liが挿入脱離できないため、好ましくない。逆に、3次元網目状の多孔体構造、または連結孔を有する多孔体構造であれば、負極活物質の膨張収縮を効果的に抑制することができ、サイクル劣化を抑制することができるため、好ましい。
支持体の空孔率は、負極活物質の充填量を考慮して、50〜95%であることが好ましく、65〜90%であることが好ましい。支持体の空孔径は、10〜200μmであることが好ましく、20〜150μmであることがより好ましい。
支持体に用いられる金属材料としては、導電性材料であれば特に限定されない。具体的には、例えば、アルミニウム、ニッケル、鉄、ステンレス鋼、チタン、銅などの金属材料が挙げられる。これらの金属材料は、1種単独で用いてもよいし、2種以上併用してもよい。なかでも、電子伝導性、電池作動電位という観点からは、銅、ニッケル、ステンレスが好ましく、特に銅が好ましい。
支持体の厚さは、特に限定されるものではないが、20〜200μmであることが好ましく、30〜150μmであることがより好ましい。
(負極活物質)
負極活物質は、リチウムと合金化する材料を含み、上記支持体に充填されて負極を形成する。
リチウムと合金化する材料を用いることにより、従来の炭素系材料に比べて高いエネルギー密度を有する高容量の電池を得ることが可能となる。
上記のリチウムと合金化する材料としては、以下に制限されることはないが、具体的には、Si、Ge、Sn、Pb、Al、In、Zn、H、Ca、Sr、Ba、Ru、Rh、Ir、Pd、Pt、Ag、Au、Cd、Hg、Ga、Tl、C、N、Sb、Bi、O、S、Se、Te、Cl等が挙げられる。これらの中でも、容量およびエネルギー密度に優れた電池を構成できる観点から、Si、Ge、Sn、Pb、Al、In、およびZnからなる群より選択される少なくとも1種以上を含むことが好ましく、SiまたはSnを含むことがより好ましい。これらは1種単独で使用しても良いし、2種以上を併用しても良い。
この他、グラファイト、ソフトカーボン、ハードカーボン等の炭素材料、金属材料、リチウム−チタン複合酸化物(チタン酸リチウム:LiTi12)等のリチウム−移金属複合酸化物、およびその他の従来公知の負極活物質が使用可能である。場合によっては、2種以上の負極活物質が併用されてもよい。しかしながら、容量を向上させるためには、上記リチウムと合金化する材料を多く活物質中に含むことが好ましい。具体的には、負極活物質中、リチウムと合金化する材料を60質量%以上、より好ましくは80質量%以上、さらに好ましくは90質量%以上、特に好ましくは100質量%含む。
(添加剤)
負極支持体中には、上記負極活物質以外に、必要に応じて電気伝導性を高めるための導電助剤、バインダー、電解質(ポリマーマトリックス、イオン伝導性ポリマー、電解液など)、イオン伝導性を高めるための電解質支持塩(リチウム塩)等をさらに含んでもよい。
導電助剤とは、導電性を向上させるために配合される添加物をいう。本発明の非水電解質二次電池に用いられる導電助剤は特に制限されず、従来公知のものを利用することができる。例えば、アセチレンブラック等のカーボンブラック、炭素繊維などの炭素材料が挙げられる。導電助剤を含むと、合剤層の内部における電子ネットワークが効果的に形成され、電池の出力特性の向上に寄与しうる。
本発明で用いることのできるバインダーとしては、以下に制限されることはないが、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリ酢酸ビニル、ポリイミド(PI)、およびアクリル樹脂などの熱可塑性樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、およびユリア樹脂などの熱硬化性樹脂、ならびにスチレンブタジエンゴム(SBR)などのゴム系材料が挙げられる。
電解質としては、例えば、ポリエチレンオキシド(PEO)、ポリプロピレンオキシド(PPO)、それらの共重合体などのリチウム塩を含むイオン伝導性ポリマー(固体高分子電解質)などが挙げられるが、これらに制限されることはない。
支持塩(リチウム塩)としては、以下に制限されないが、LiPF、LiBF、LiClO、LiAsF、LiTaF、LiAlCl、Li10l10、LiCFSO、Li(CFSON、Li(CSON、ビスペンタフルオロエチルスルホニルイミドリチウム(LiBETI)等が挙げられる。可塑剤である有機溶媒(エチレンカーボネート(EC)やプロピレンカーボネート(PC)等のカーボネート類)に支持塩を溶解した形態であってもよい。
(リチウムイオン2次電池)
本発明は、上述のように負極に特徴を有する。したがって、該負極を用いてなるリチウムイオン2次電池を構成する、負極以外の他の部材は従来公知のものを用いることができる。以下、簡単にリチウムイオン2次電池の構成について説明する。
なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。また、図面の寸法比率は、説明の都合上誇張されており、実際の比率とは異なる場合がある。
図5は、本発明の電池の代表的な一実施形態である、積層型の非双極型リチウムイオン二次電池(以下、単に「リチウムイオン二次電池」とも称する)の全体構造を模式的に表した断面概略図である。
図5に示すように、リチウムイオン二次電池10では、電池外装材22にラミネートフィルムを用いて、その周辺部の全部を熱融着にて接合する。かようにして発電要素17を収納し密封した構成を有する。発電要素17の具体的な構成要素は以下の通りである。
発電要素17は、正極集電体11の両面に正極活物質層12が形成されてなる正極と、電解質層13と、上記で説明した負極14が複数積層された構成を有する。この際、一の正極の片面の正極活物質層12と前記一の正極に隣接する一の負極14とが、電解質層13を介して向き合うように、正極、電解質層13、負極がこの順に積層されている。電解質層13は、セパレータに電解液が含浸されてなる。
これにより、隣接する正極(正極活物質層)12、電解質層13、および負極14は、一つの単電池層16を構成する。したがって、本実施形態のリチウムイオン二次電池10は、単電池層16が複数積層されることで、電気的に並列接続されてなる構成を有するともいえる。なお、単電池層16の積層数に特に制限はなく、例えば、好ましくは5〜40層、より好ましくは10〜30層である。
また、上記の各電極(正極および負極)と導通される正極タブ18および負極タブ19が、正極端子リード20および負極端子リード21を介して各電極の正極集電体11および負極集電体14に超音波溶接や抵抗溶接等により取り付けられている。これにより正極タブ18および負極タブ19は、上記ラミネートフィルムの周辺部の熱融着にて接合された部位より上記の電池外装材22の外部に露出される構造を有している。
以下、本実施形態の負極以外の構成要素について説明する。
[正極(正極活物質層)]
活物質層12は活物質を含み、必要に応じてその他の添加剤をさらに含む。
正極活物質層12は、正極活物質を含む。正極活物質としては、例えば、LiMn、LiCoO、LiNiO、Li(Ni−Co−Mn)Oおよびこれらの遷移金属の一部が他の元素により置換されたもの等のリチウム−遷移金属複合酸化物、リチウム−遷移金属リン酸化合物、リチウム−遷移金属硫酸化合物などが挙げられる。場合によっては、2種以上の正極活物質が併用されてもよい。好ましくは、リチウム−遷移金属複合酸化物が、正極活物質として用いられる。
正極活物質層12に含まれるそれぞれの活物質の平均粒子径は特に制限されないが、高出力化の観点からは、好ましくは1〜20μmであり、より好ましくは1〜5μmである。
正極活物質層12に含まれうる添加剤としては、例えば、バインダー、導電助剤、電解質塩(リチウム塩)、イオン伝導性ポリマー等が挙げられる。バインダー、導電助剤、電解質塩(リチウム塩)、イオン伝導性ポリマー等については、上記負極の欄に記載したものを用いることができる。
正極活物質層12の厚さは、特に制限はなく、電池についての従来公知の知見が適宜参照されうる。一例を挙げると、正極活物質層12の厚さは、2〜100μm程度である。
[電解質層]
電解質層13を構成する電解質としては、液体電解質またはポリマー電解質が用いられうる。
液体電解質は、可塑剤である有機溶媒に支持塩であるリチウム塩が溶解した形態を有する。可塑剤として用いられうる有機溶媒としては、例えば、エチレンカーボネート(EC)やプロピレンカーボネート(PC)等のカーボネート類が例示される。また、支持塩(リチウム塩)としては、LiBETI等の電極の活物質層に添加されうる化合物が同様に採用されうる。
一方、ポリマー電解質は、電解液を含むゲル電解質と、電解液を含まない真性ポリマー電解質に分類される。
ゲル電解質は、イオン伝導性ポリマーからなるマトリックスポリマーに、上記の液体電解質が注入されてなる構成を有する。マトリックスポリマーとして用いられるイオン伝導性ポリマーとしては、例えば、ポリエチレンオキシド(PEO)、ポリプロピレンオキシド(PPO)、およびこれらの共重合体等が挙げられる。かようなポリアルキレンオキシド系ポリマーには、リチウム塩などの電解質塩がよく溶解しうる。
なお、電解質層が液体電解質やゲル電解質から構成される場合には、電解質層にセパレータを用いてもよい。セパレータの具体的な形態としては、例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィンからなる微多孔膜が挙げられる。
真性ポリマー電解質は、上記のマトリックスポリマーに支持塩(リチウム塩)が溶解してなる構成を有し、可塑剤である有機溶媒を含まない。したがって、電解質層が真性ポリマー電解質から構成される場合には電池からの液漏れの心配がなく、電池の信頼性が向上しうる。
ゲル電解質や真性ポリマー電解質のマトリックスポリマーは、架橋構造を形成することによって、優れた機械的強度を発現しうる。架橋構造を形成させるには、適当な重合開始剤を用いて、高分子電解質形成用の重合性ポリマー(例えば、PEOやPPO)に対して熱重合、紫外線重合、放射線重合、電子線重合等の重合処理を施せばよい。
[集電体]
集電体11は、アルミニウム箔、銅箔、ステンレス(SUS)箔など、導電性の材料から構成される。集電体の一般的な厚さは、1〜30μmである。
[タブ(正極タブおよび負極タブ)]
電池外部に電流を取り出す目的で、各集電体に電気的に接続されたタブ(正極タブ18および負極タブ19)が電池外装材の外部に取り出されている。具体的には、図5に示すように各正極集電体11に電気的に接続された正極タブ18と各負極集電体14に電気的に接続された負極タブ19とが、電池外装材22であるラミネートシートの外部に取り出される。
タブ(正極タブ18および負極タブ19)を構成する材料は、特に制限されず、リチウムイオン二次電池用のタブとして従来用いられている公知の高導電性材料が用いられうる。タブの構成材料としては、例えば、アルミニウム、銅、チタン、ニッケル、ステンレス鋼(SUS)、これらの合金等の金属材料が好ましく、より好ましくは軽量、耐食性、高導電性の観点からアルミニウム、銅などが好ましい。なお、正極タブ18と負極タブ19とでは、同一の材質が用いられてもよいし、異なる材質が用いられてもよい。また、各集電体11、14を延長することにより正極タブ18および負極タブ19としてもよいし、別途準備した正極タブ18および負極タブ19を各集電体11、14に接続してもよい。
[正極および負極端子リード]
正極端子リード20および負極端子リード21に関しても、必要に応じて使用する。例えば、集電体11または負極14から出力電極端子となる正極タブ18および負極タブ19を直接取り出す場合には、正極端子リード20および負極端子リード21は用いなくてもよい。
正極端子リード20および負極端子リード21の材料は、公知のリチウムイオン二次電池で用いられる端子リードを用いることができる。なお、電池外装材22から取り出された部分は、周辺機器や配線などに接触して漏電したりして製品(例えば、自動車部品、特に電子機器等)に影響を与えないように、耐熱絶縁性の熱収縮チューブなどにより被覆するのが好ましい。
[電池外装材]
電池外装材22としては、公知の金属缶ケースを用いることができるほか、発電要素(電池要素)を覆うことができる、アルミニウムを含むラミネートフィルムを用いた袋状のケースが用いられうる。該ラミネートフィルムには、例えば、PP、アルミニウム、ナイロンをこの順に積層してなる3層構造のラミネートフィルム等を用いることができるが、これらに何ら制限されるものではない。本発明では、高出力化や冷却性能に優れ、EV、HEV用の大型機器用電池に好適に利用することができるラミネートフィルムが望ましい。
図6は、本発明のリチウムイオン二次電池の他の代表的な一実施形態である双極型の扁平型(積層型)のリチウムイオン二次電池(以下、単に双極型リチウムイオン二次電池、または双極型二次電池とも称する)の全体構造を模式的に表わした概略断面図である。
図6に示す本実施形態の双極型電池30は、実際に充放電反応が進行する略矩形の発電要素37が、外装であるラミネートシート42の内部に封止された構造を有する。
図6に示すように、本実施形態の双極型電池30の発電要素37は、複数の双極型電極34を含む。双極型電極34は、集電体31の片面に正極活物質層32を設け、他方の面に上記で説明した負極33を設けた構造を有している。なお、負極33は、集電体に融着してなる。双極型電池30は、集電体31の一方の面上に正極活物質層32を有し、他方の面上に負極33を有する双極型電極34を、セパレータ35を介して複数枚積層した構造の発電要素37を具備してなるものである。また、図6に示す形態において、セパレータ35は、電解質を保持している。
隣接する正極活物質層32、セパレータ35および負極33は、一つの単電池層(=電池単位ないし単セル)36を構成する。従って、双極型電池30は、単電池層36が積層されてなる構成を有するともいえる。また、単電池層36からの電解液の漏れによる液絡を防止するために単電池層36の周辺部には絶縁層(シール部)43が配置されている。絶縁層(シール部)43を設けることによって、隣接する集電体31間を絶縁し、隣接する電極(正極32および負極33)間の接触による短絡を防止することができる。
さらに、正極側の最外層集電体31aは、電気的に接続された正極タブ38に、負極側の最外層集電体31bは、電気的に接続された負極タブ39に接続される。そして、これらの正極タブ38および負極タブ39が外部に導出するように、発電要素37が、ラミネートシート42からなる外装材内に封止されている。なお、最外層集電体(31a、31b)とタブ(38、39)との間を正極端子リード、負極端子リードを介して電気的に接続してもよい。また、最外層集電体を設けずに、最外層の負極14が、必要に応じて負極端子リードを介して、電気的に接続された負極タブ39に接続されてもよい。
双極型電池は、上記の構成により、集電箔を介して、縦方向に電流が流れるため、電子伝導のパスが非双極型の積層電池と比べて格段に短くなり、その分、高出力となる。
以下、本実施形態の双極型電池30を構成する部材について簡単に説明するが、上記双極型電池の構成要素のうち、電極を構成する成分、タブおよび外装については上記に記載した内容と同様であるので、ここでは説明を省略する。
[絶縁層]
双極型電池30においては、通常、各単電池層36の周囲に絶縁層(シール部)43が設けられる。この絶縁層(シール部)43は、電池内で隣り合う集電体31同士が接触したり、発電要素37における単電池層36の端部の僅かな不揃いなどによる短絡が起きたりするのを防止する目的で設けられる。かような絶縁層43の設置により、長期間の信頼性および安全性が確保され、高品質の双極型電池30が提供されうる。
このように、双極型電池は単電池層の周囲に絶縁層(シール部)を設けた電極が積層されたセル構造を有するため、セルの厚みの変化、すなわちセル内の集電体の追動は絶縁層(シール部)の破断等をもたらし、電池の信頼性が低下するおそれがある。本発明の双極型電池においては、リチウム合金系負極材料が膨脹・収縮した場合にも、金属支持体内で抑えることができる。また、緩衝材層を形成した場合には、緩衝材層が、リチウム合金系負極材料が膨脹・収縮を緩衝する役割を果たす。したがって、双極型電池に本発明の負極を用いた場合、セルの厚みの変化がほとんど生じず、信頼性の高い双極型電池が提供されうる。
絶縁層としては、絶縁性、固体電解質の脱落に対するシール性や外部からの水分の透湿に対するシール性(密封性)、電池動作温度下での耐熱性などを有するものであればよい。例えば、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリイミド樹脂、またはゴムなどが用いられうる。なかでも、耐蝕性、耐薬品性、作り易さ(製膜性)、経済性などの観点から、ウレタン樹脂またはエポキシ樹脂が好ましい。
上記した通り、非双極型リチウムイオン二次電池と双極型リチウムイオン二次電池の各構成要件および製造方法に関しては、リチウムイオン二次電池内の電気的な接続形態(電極構造)が異なることを除いては、基本的には同様である。また、本発明の非双極型リチウムイオン二次電池および/または双極型リチウムイオン二次電池を用いて、組電池や車両を構成することもできる。
リチウムイオン2次電池の構造・形態で区別した場合には、積層型(扁平型)電池、巻回型(円筒型)電池など特に制限されず、従来公知のいずれの構造にも適用されうる。
同様にリチウムイオン2次電池の電解質の形態で区別した場合にも、特に制限はない。例えば、非水電解液をセパレータに含浸させた液体電解質型電池、ポリマー電池とも称される高分子ゲル電解質型電池および固体高分子電解質(全固体電解質)型電池のいずれにも適用されうる。高分子ゲル電解質および固体高分子電解質に関しては、これらを単独で使用することもできるし、これら高分子ゲル電解質や固体高分子電解質をセパレータに含浸させて使用することもできる。
[組電池]
本実施形態の電池は、複数電気的に接続されて組電池とされてもよい。
図7は、本実施形態の電池から構成される組電池の代表的な実施形態の外観図であって、図7Aは組電池の平面図であり、図7Bは組電池の正面図であり、図7Cは組電池の側面図である。
図7に示すように、組電池300は、第1実施形態のリチウムイオン二次電池が複数、直列および並列に接続されて装脱着可能な組電池250が形成されている。そして、この組電池250をさらに複数、直列および並列に接続している。これにより、高体積エネルギー密度、高体積出力密度が求められる車両駆動用電源や補助電源に適した組電池300を形成することもできる。
作成した装脱着可能な組電池250は、バスバーのような電気的な接続手段を用いて相互に接続し、この組電池250は接続治具310を用いて複数段積層される。何個の電池を接続して組電池250を作成するか、また、何段の組電池250を積層して組電池300を作製するかは、搭載される車両(電気自動車など)の電池容量や出力に応じて決めればよい。
[車両]
本実施形態の電池は、例えば上述した組電池の形態で、車両に搭載されうる。車両に搭載された電池は、例えば、車両のモータを駆動する電源として用いられうる。
図8は、図7に示す組電池を搭載した車両の概念図である。
図8に示すように、組電池300を電気自動車400のような車両に搭載するには、電気自動車400の車体中央部の座席下に搭載する。座席下に搭載すれば、車内空間およびトランクルームを広く取ることができるからである。なお、組電池300を搭載する場所は、座席下に限らず、後部トランクルームの下部でもよいし、車両前方のエンジンルームでも良い。以上のような組電池300を用いた電気自動車400は長期間使用しても十分な出力を提供しうる。さらに、燃費、走行性能に優れた電気自動車、ハイブリッド自動車を提供できる。
本発明の効果を、以下の実施例および比較例を用いて説明する。ただし、本発明の技術的範囲が以下の実施例のみに制限されるわけではない。
(実施例1)
1.正極の作製
アセチレンブラック(AB)(導電助剤)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)(バインダー)、平均粒子径5μmリチウムニッケル酸化物系活物質(LiNiO)およびNMPを用いて、溶剤系のスラリーを作製した。各成分の配合比は、リチウムニッケル酸化物系活物質:AB:PVDF=86:6:8(質量比)である。
20μmのAl箔に上記スラリーを両面塗工後、60℃雰囲気下で乾燥し、プレス後、片面の電極層厚みが130μmである正極を作製した。
アルミ端子と溶接するタブ部を残して、電極部サイズが34mm×24mmとなるように打ち抜きを行い、積層用の正極を作製した。
2.負極の作製
アセチレンブラック(AB)(導電助剤)、ポリイミド(PI)(バインダー)、Si系合金活物質およびNMPを用いて、Si系合金活物質:AB:PI=87:3:10(質量比)の溶剤系のスラリーを作製した。
厚さ200μm、空孔率85%のCu多孔箔(3次元網目構造の銅発泡金属多孔体)に吸引充填法により負極材料を充填後、60℃雰囲気下で乾燥した後、350℃で焼結した。この際、活物質充填密度は、1.0g/cmであった。
次に、多孔箔の両側をサンドブラスト加工により両側から20μmの部分の負極活物質を除去した。
溶接するタブ部を残して、電極部サイズが36mm×26mmがなるように打ち抜きを行い、積層用の負極を作製した。
3.発電要素の作製
セパレータとしてポリオレフィン微多孔膜(宇部興産製)を用いた。正極9枚、負極10枚、セパレータ20枚を積層させて、発電要素を完成させた。積層の際には、上記部材を位置ズレが生じないように治具を用いた。
4.セルの作製
上記で作製した発電要素の正極にアルミニウム製タブリードを、負極にニッケル製タブリードを、超音波溶接にて接続させた。次いで、当該発電要素を、発電要素のサイズに成形されたアルミラミネートフィルムの外装の内部に入れ、電解液を注液する1辺を残し、残り3辺を熱融着して袋状にした。その内部に、所定量の電解液を注入して含浸させた後、残りの1辺を真空封止して評価用セルを作製した。
なお、電解液は、エチレンカーボネート(EC)とジメチルカーボネート(DMC)との等体積混合液(EC:DMC=1:1(体積比))にリチウム塩であるLiPFが1Mの濃度に溶解した溶液を用いた。
(実施例2)
実施例1において、多孔箔の両側をサンドブラスト加工し、両側から50μmの部分の負極活物質を除去したこと以外は、実施例1と同様にしてセルを作製した。
(実施例3)
下記方法により負極を作製したこと以外は、実施例1と同様にして、セルを作製した。
2.負極の作製
アセチレンブラック(AB)(導電助剤)、ポリイミド(PI)(バインダー)、Si系合金活物質およびNMP(溶剤)を用いて、Si系合金活物質:AB:PI=87:3:10(質量比)の溶剤系のスラリーを作製した。
厚さ200μm、空孔率85%のCu多孔箔に吸引充填法により負極材料を充填後、60℃雰囲気下で乾燥した後、350℃で焼結した。この際、活物質充填密度は、1.0g/cmであった。
次に、多孔箔の両側をサンドブラスト加工し、両側から20μmの部分の負極活物質を除去した。
この後、ケッチェンブラック(比表面積1270m/g)、ポリイミド(PI)、およびNMPを用いて、スラリーを形成した(ケッチェンブラック:ポリイミド(PI)=1:1(質量比)。該スラリーを前記多孔箔に塗布し、60℃雰囲気で再乾燥して、負極活物質が充填されていない部分に緩衝材が充填された緩衝層を形成した。この際、緩衝材充填密度は、0.6g/cmであった。緩衝層の空孔径は、0.1〜0.3μmであり、空孔率は80%であった。
溶接するタブ部を残して、電極部サイズが36mm×26mmがなるように打ち抜きを行い、積層用の負極を作製した。
(実施例4)
下記方法により負極を作製したこと以外は、実施例1と同様にして、セルを作製した。
2.負極の作製
アセチレンブラック(AB)(導電助剤)、ポリイミド(PI)(バインダー)、Si系合金活物質およびNMP(溶剤)を用いて、Si系合金活物質:AB:PI=87:3:10(質量比)の溶剤系のスラリーを作製した。
厚さ200μm、空孔率85%のCu多孔箔に吸引充填法により負極材料を充填後、60℃雰囲気下で乾燥した後、350℃で焼結した。この際、活物質充填密度は、1.0g/cmであった。
この後、ケッチェンブラック(比表面積1270m/g)、PVDF、およびNMPを用いて、スラリーを形成した(ケッチェンブラック:ポリイミド(PI)=1:1(質量比)。該スラリーを前記多孔箔上両面に塗布した後、60℃雰囲気で再乾燥して、厚さ20μmの緩衝層を多孔箔上に形成した。緩衝あ層の空孔径は、0.1〜0.3μmであり、空孔率は80%であった。
溶接するタブ部を残して、電極部サイズが36mm×26mmがなるように打ち抜きを行い、積層用の負極を作製した。
(実施例5)
実施例1において、多孔箔の両側をサンドブラスト加工し、両側から70μmの部分の負極活物質を削ったこと以外は、実施例1と同様にしてセルを作製した。
(比較例1)
下記方法により負極を作製したこと以外は、実施例1と同様にして、セルを作製した。
2.負極の作製
アセチレンブラック(AB)(導電助剤)、ポリイミド(PI)(バインダー)、Si系合金活物質およびNMP(溶剤)を用いて、Si系合金活物質:AB:PI=87:3:10(質量比)の溶剤系のスラリーを作製した。
厚さ10μmのCu箔に両面塗工後、乾燥し、60℃雰囲気下で乾燥し、プレス後、片面の電極層厚みが30μmの負極を作製した。
溶接するタブ部を残して、電極部サイズが36mm×26mmがなるように打ち抜きを行い、積層用の負極を作製した。
(比較例2)
下記方法により負極を作製したこと以外は、実施例1と同様にして、セルを作製した。
2.負極の作製
アセチレンブラック(AB)(導電助剤)、ポリイミド(PI)(バインダー)、Si系合金活物質およびNMP(溶剤)を用いて、Si系合金活物質:AB:PI=87:3:10(質量比)の溶剤系のスラリーを作製した。
厚さ200μm、空孔率85%のCu多孔箔に吸引充填法により負極材料を充填後、60℃雰囲気下で乾燥した後、350℃で焼結した。この際、活物質充填密度は、1.0g/cmであった。
溶接するタブ部を残して、電極部サイズが36mm×26mmがなるように打ち抜きを行い、積層用の負極を作製した。
(評価)
(充放電サイクル試験)
上記の方法で作製した各評価用セルについて、25℃の雰囲気下、定電流定電圧方式(CCCV、電流:0.5C、電圧:4.2V)で3時間充電した後、定電流(CC、電流:0.5C)で2.5Vまで放電し、放電後30分間休止させた。この充放電過程を1サイクルとし、50サイクルの充放電試験をおこない、容量保持率を調べた。結果を下記の表1に示す。なお、表1において容量保持率は、1サイクル目の放電容量に対する50サイクル目の放電容量の割合を表す(百分率表示)。また、50サイクル後の比較例1の容量を100%としたときの、各実施例および比較例の50サイクル後の容量を下記表に併せて示した。
以上の結果より、本発明のリチウムイオン2次電池は、サイクル特性に優れた電池であることがわかる。
(実施例6)
実施例1と同様にして、正極活物質スラリーを調製した。集電体として、厚さ20μmのSUS箔を用意し、集電体の一方の面に上記正極スラリーを塗布した後に乾燥させて、厚さ30μmの正極活物質層を形成させた。
実施例1と同様にして、負極を作製した。その後、得られた負極を、SUS箔に融着して、双極型電極を得た。
次いで、得られた双極型電極を160mm×130mmのサイズに切断し、切断された電極(正極および負極)の外周部(10mm)を剥がしとることにより、集電体であるSUS表面を露出させた。すなわち、電極面が140mm×110mmであり、電極の外周部10mmに集電体であるSUS箔が露出した双極型電極を得た。
(電解質層の形成)
電解液として、プロピレンカーボネート(PC)とエチレンカーボネート(EC)との等体積混合液(PC:EC=1:1(体積比))にリチウム塩であるLiPFが1Mの濃度に溶解した溶液を用いた。また、ホストポリマーとして、HFPコポリマーを10質量%含有するPVDF−HFPを用いた。上記の電解液とホストポリマーとの混合液(90質量%:10質量%)に、粘度調製溶媒としてジメチルカーボネート(DMC)を塗布工程に最適な粘度になるまで添加することで、プレゲル電解質を作製した。
得られたプレゲル電解質を双極型電極の両面(正極および負極電極部)に塗布した後に、DMCを乾燥させることで、双極型電極にゲル電解質を含浸させた。
(シール部前駆体の形成)
ディスペンサを用い、双極型電極の正極側外周部のSUS箔露出部分(電極未塗布部分)にシール前駆体を塗布した。
次いで、上記シール前駆体が塗布されたSUS箔が全て覆われるように、170mm×140mmサイズに切断したセパレータ(ポリオレフィン微多孔膜(宇部興産製))を双極型電極を挟むように配置した。
その後、セパレータの上から、上記シール前駆体の塗布部(電極未塗布部分)に対応する部分にディスペンサを用いて、シール前駆体を塗布した。なお、シール前駆体としては、一液性未硬化エポキシ樹脂を用いた。
(積層工程)
以上で作製した双極型電極を13枚重ねることで単電池が12積層された双極型電池構造体を作製した。
(双極型電池のプレス)
作製した双極型電池構造体を熱プレス機を用いて、面圧1kg/cm、80℃の条件下で1時間熱プレスすることにより、未硬化のシール部(一液性エポキシ樹脂)を硬化させた。その結果、12層積層された双極型電池要素(発電要素)を得た。この工程によりシール部を所定の厚みまでプレスするとともに硬化することが可能となる。
(双極型電池の作製)
作製した双極型電池要素4つを直列に積層し、電流取り出し用のアルミニウムタブをはさみ、外装材としてアルミラミネートフィルムを用いて真空密封することで、48直列の双極型電池を作製した。
(比較例3)
実施例1と同様にして、正極活物質スラリーおよび負極スラリーを調製した。集電体として、厚さ20μmのSUS箔を用意し、集電体の一方の面に上記正極スラリーを塗布した後に乾燥させて、厚さ30μmの正極活物質層を形成させた。次に、集電体の他方の面に、上記負極スラリーを塗布した後に乾燥させて、厚さ20μmの負極活物質層の負極を形成させた。上記の手順により、集電体であるSUS箔の両面に正極と負極とが形成された双極型電極を得た。
上記方法により双極型電極を得たこと以外は、実施例6と同様にして、双極型電池を作製した。
(評価)
(充放電サイクル)
上記の方法で作製した各電池について、25℃の雰囲気下、定電流方式(CC、電流:5C)で200Vまで充電し、10分間休止させた後、定電流(CC、電流:5C)で120Vまで放電し、放電後10分間休止させた。この充放電過程を1サイクルとし、50サイクルの充放電試験をおこない、容量保持率を調べた。結果を下記の表2に示す。なお、表2においても「容量保持率」は、1サイクル目の放電容量に対する50サイクル目の放電容量の割合を表す(百分率表示)。また、50サイクル後の比較例1の容量を100%としたときの、各実施例および比較例の50サイクル後の容量を下記表に併せて示した。
以上の結果より、本発明のリチウムイオン2次電池は、サイクル特性に優れた電池であることがわかる。
本発明の一実施形態(第一実施形態)である負極を示す模式断面図である。 本発明の第一実施形態を示す写真である。 本発明の他の一実施形態(第二実施形態)である負極を示す模式断面図である。 本発明の他の一実施形態である負極を示す模式断面図である。 本発明の一実施形態による積層型電池を示す断面図である。 本発明の一実施形態による双極型電池を示す断面図である。 本発明の一実施形態による積層型電池を複数個接続して得られる組電池を示す斜視図である。 本発明の一実施形態による組電池を搭載する自動車の概略図である。
符号の説明
1、6、7 負極、
2、5、 第1の緩衝層、
2’、5’ 第2の緩衝層、
3 充填層、
4 多孔性金属支持体、

10 非双極型リチウムイオン二次電池、
11 正極集電体、
12、32 正極(正極活物質層)、
13、35 電解質層、
14、33 負極、
16、36 単電池層(=電池単位ないし単セル)、
17、37 発電要素(電池要素;積層体)、
18、38 正極タブ、
19、39 負極タブ、
20 正極端子リード、
21 負極端子リード、
22、42 電池外装材(たとえばラミネートフィルム)、
30 双極型リチウムイオン二次電池、
31 集電体、
31a、31b 最外層集電体、
34 双極型電極、
43 シール部(絶縁層)、
250 小型の組電池、
300 組電池、
310 接続治具、
400 電気自動車。

Claims (13)

  1. 少なくともリチウムと合金化する材料を含む負極活物質を充填した充填層を有する多孔性金属支持体と、
    前記充填層の一方の面に第1の緩衝層と、
    前記充填層の他方の面に第2の緩衝層と、を有する
    リチウムイオン二次電池用負極。
  2. 前記緩衝層の厚さは、支持体の厚み方向で支持体厚みに対してX%(ここで、支持体の厚さを100%としたとき、Xは25以下の数)である、請求項1に記載の負極。
  3. 前記第1の緩衝層および第2の緩衝層の少なくとも1方は、空孔を有する、請求項1または2に記載の負極。
  4. 前記第1の緩衝層および第2の緩衝層の少なくとも1方は、前記多孔性金属支持体に緩衝材が充填されてなる、請求項1〜3のいずれか1項に記載の負極。
  5. 前記緩衝材が、導電性炭素材料または樹脂から選ばれる少なくとも1種である、請求項4に記載の負極。
  6. 前記第1の緩衝層および第2の緩衝層の少なくとも1方は、多孔性金属支持体に負極活物質を充填した後、前記多孔性金属支持体から前記負極活物質を除去することにより得られる、請求項1〜3のいずれか1項に記載の負極。
  7. 前記第1の緩衝層および第2の緩衝層の少なくとも1方は、前記多孔性金属支持体上に形成されてなる、請求項1〜6のいずれか1項に記載のリチウムイオン二次電池用負極。
  8. 前記緩衝層に用いられる緩衝材が、導電性炭素材料または樹脂から選ばれる少なくとも1種である、請求項7に記載の負極。
  9. 前記リチウムと合金化する材料が、Si、Ge、Sn、Pb、Al、In、およびZnから選ばれる少なくとも1種である、請求項1〜8のいずれか1項に記載の負極。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項に記載の負極を用いてなる、リチウムイオン二次電池。
  11. 双極型である、請求項10に記載のリチウムイオン二次電池。
  12. 請求項10または11に記載のリチウムイオン二次電池を用いた、組電池。
  13. 請求項10または11に記載のリチウムイオン二次電池または請求項12に記載の組電池をモータ駆動用電源として搭載した、車両。
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